JPH0688839B2 - 熱間補修用成形体 - Google Patents
熱間補修用成形体Info
- Publication number
- JPH0688839B2 JPH0688839B2 JP61284235A JP28423586A JPH0688839B2 JP H0688839 B2 JPH0688839 B2 JP H0688839B2 JP 61284235 A JP61284235 A JP 61284235A JP 28423586 A JP28423586 A JP 28423586A JP H0688839 B2 JPH0688839 B2 JP H0688839B2
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- JP
- Japan
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- pitch
- parts
- repair
- weight
- phenol resin
- Prior art date
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- Furnace Housings, Linings, Walls, And Ceilings (AREA)
- Ceramic Products (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は各種窯炉の耐火ライニングの溶損部位の補修に
使用する成形体、特に、熱間で施工を行なうに好適な熱
間補修用成形体に関するものである。
使用する成形体、特に、熱間で施工を行なうに好適な熱
間補修用成形体に関するものである。
各種窯炉の炉壁耐火物の溶損部位を熱間で補修する方法
としては、塩基性耐火材をタール、ピッチで混練した焼
付補修材が広く知られている。
としては、塩基性耐火材をタール、ピッチで混練した焼
付補修材が広く知られている。
また、構造体としての炉壁を補修する方法としては特開
昭61-41883号公報に、金属パイプ、膨脹材層、補修用耐
火物層及び薄金属板よりなる補修用構造体を補修部位に
装着し、炉壁より受熱した膨脹材層の膨脹により耐火物
層を被補修面に圧着させる方法が提案されている。
昭61-41883号公報に、金属パイプ、膨脹材層、補修用耐
火物層及び薄金属板よりなる補修用構造体を補修部位に
装着し、炉壁より受熱した膨脹材層の膨脹により耐火物
層を被補修面に圧着させる方法が提案されている。
更に、特願昭61-8100号には塩基性耐火材とピッチ及び
/又はフェノール樹脂からなる材料を、ピッチ及び/又
はフェノール樹脂の添加量を調整して、熱間において流
動する部位と流動しない部位が層状になるように成形し
た補修材を転炉出鋼口の熱間補修に使用する方法が提案
されている。
/又はフェノール樹脂からなる材料を、ピッチ及び/又
はフェノール樹脂の添加量を調整して、熱間において流
動する部位と流動しない部位が層状になるように成形し
た補修材を転炉出鋼口の熱間補修に使用する方法が提案
されている。
塩基性耐火材をタール、ピッチで混練した焼付補修材は
硬化前に一旦軟化流動するため、水平面にしか施工でき
ないばかりでなく、少量ずつナイロン等の小袋に入って
いるため、施工後にどうしても袋の形状が残存して施工
体が剥離する原因となる。
硬化前に一旦軟化流動するため、水平面にしか施工でき
ないばかりでなく、少量ずつナイロン等の小袋に入って
いるため、施工後にどうしても袋の形状が残存して施工
体が剥離する原因となる。
一方、特開昭61-41883号公報記載の補修方法に使用され
る補修材は、施工前には所定の形状に成形されている
が、熱間では軟化流動するため、特定の容器の使用を前
提としている。それ故、大きな設備では大きな容器が必
要となり、経済的に不利で実用的でないばかりでなく、
該方法は、例えば出鋼口のような構造体全体を補修する
方法であるので、炉壁の部分的な補修には使用できない
という欠点がある。
る補修材は、施工前には所定の形状に成形されている
が、熱間では軟化流動するため、特定の容器の使用を前
提としている。それ故、大きな設備では大きな容器が必
要となり、経済的に不利で実用的でないばかりでなく、
該方法は、例えば出鋼口のような構造体全体を補修する
方法であるので、炉壁の部分的な補修には使用できない
という欠点がある。
また、特願昭61-8100号記載の補修材は、熱間で流動す
る部位と流動しない部位より構成されているため、垂直
壁に施工した場合、この流動部位が流下してしまい、そ
れによって流動しない部位の接着性も低下するため施工
ができないという欠点を持っている。
る部位と流動しない部位より構成されているため、垂直
壁に施工した場合、この流動部位が流下してしまい、そ
れによって流動しない部位の接着性も低下するため施工
ができないという欠点を持っている。
本発明は以上の問題点を解決するために、炉壁の形状の
いかんにかゝわらず、更に補修部位が垂直であっても熱
間において簡便に補修可能な補修方法について検討した
結果、本発明の補修用成形体を使用することにより前記
問題点を解決することに成功した。更に、本発明の成形
体を用いて補修した施工体は、従来の補修材を用いた施
工体と比べ見掛気孔率の低い施工体となり、炉壁へ強固
に接着させることが可能となるものである。
いかんにかゝわらず、更に補修部位が垂直であっても熱
間において簡便に補修可能な補修方法について検討した
結果、本発明の補修用成形体を使用することにより前記
問題点を解決することに成功した。更に、本発明の成形
体を用いて補修した施工体は、従来の補修材を用いた施
工体と比べ見掛気孔率の低い施工体となり、炉壁へ強固
に接着させることが可能となるものである。
即ち、本発明は耐火骨材と粒径0.1〜1mmの粒状フェノー
ル樹脂及び粒径0.1〜1mmの粒状ピッチより構成された熱
間で保形性を有し、かつ加圧により塑性変形が可能であ
ることを特徴とする熱間補修用成形体である。更に、本
発明の特徴は構成物の割合を耐火骨材100重量部に対し
て粒状フェノール樹脂3〜12重量部、粒状ピッチ5〜18
重量部とし、フェノール樹脂及びピッチの合計添加量を
22重量部以下としたことにある。
ル樹脂及び粒径0.1〜1mmの粒状ピッチより構成された熱
間で保形性を有し、かつ加圧により塑性変形が可能であ
ることを特徴とする熱間補修用成形体である。更に、本
発明の特徴は構成物の割合を耐火骨材100重量部に対し
て粒状フェノール樹脂3〜12重量部、粒状ピッチ5〜18
重量部とし、フェノール樹脂及びピッチの合計添加量を
22重量部以下としたことにある。
更に、前記の本発明の効果を発現させるにはフェノール
樹脂及びピッチは粒状で補修用成形体内に存在させる必
要があり、その製造にあたっては以下に示す特殊な製造
方法を採用することも本発明の特徴である。
樹脂及びピッチは粒状で補修用成形体内に存在させる必
要があり、その製造にあたっては以下に示す特殊な製造
方法を採用することも本発明の特徴である。
(1)耐火骨材、粒状フェノール樹脂及び粒状ピッチに
対して、前記フェノール樹脂を溶解し、かつ前記フェノ
ール樹脂及びピッチの軟化点よりも低い沸点を有する有
機溶媒を添加、混練し、成形後、添加した有機溶媒の一
部もしくは全部を揮発させる。
対して、前記フェノール樹脂を溶解し、かつ前記フェノ
ール樹脂及びピッチの軟化点よりも低い沸点を有する有
機溶媒を添加、混練し、成形後、添加した有機溶媒の一
部もしくは全部を揮発させる。
(2)(1)と同様に成形後、加えたフェノール樹脂と
ピッチのうちで軟化点の低い物質の軟化点付近の温度で
加熱処理を行なう。
ピッチのうちで軟化点の低い物質の軟化点付近の温度で
加熱処理を行なう。
本発明の熱間補修用成形体においても、通常の焼付補修
材と同様に、その施工は主として600℃以上の熱間であ
り、炉壁の保有熱により焼付硬化し、窯炉の炉壁に接着
する。この場合、フェノール樹脂とピッチは炉壁よりの
受熱で軟化流動するが、本発明においてはフェノール樹
脂とピッチは粒状で成形体中に存在しているため、個々
には軟化し、耐火骨材の粒子間を流下するが、補修用成
形体としては熱のみでは軟化変形はしない。しかし、わ
ずかの加圧によって変形する特性を発現する。この加圧
によりフェノール樹脂とピッチは補修用成形体内に均一
に分散し強固なカーボン・ボンドを形成するばかりでな
く、気孔率の低い物性の優れた施工体となる。また、加
圧時に補修材より押し出されたフェノール樹脂とピッチ
は補修材と被補修面に集中するため施工体の接着強度も
向上する。
材と同様に、その施工は主として600℃以上の熱間であ
り、炉壁の保有熱により焼付硬化し、窯炉の炉壁に接着
する。この場合、フェノール樹脂とピッチは炉壁よりの
受熱で軟化流動するが、本発明においてはフェノール樹
脂とピッチは粒状で成形体中に存在しているため、個々
には軟化し、耐火骨材の粒子間を流下するが、補修用成
形体としては熱のみでは軟化変形はしない。しかし、わ
ずかの加圧によって変形する特性を発現する。この加圧
によりフェノール樹脂とピッチは補修用成形体内に均一
に分散し強固なカーボン・ボンドを形成するばかりでな
く、気孔率の低い物性の優れた施工体となる。また、加
圧時に補修材より押し出されたフェノール樹脂とピッチ
は補修材と被補修面に集中するため施工体の接着強度も
向上する。
本発明の補修用成形体は主として耐火骨材と粒状フェノ
ール樹脂及び粒状ピッチとで構成されるが、耐火骨材と
して使用し得る原料としては、マグネシア、シリカ、ア
ルミナ、スピネル、ジルコン、ジルコニア等の各種酸
性、中性、塩基性酸化物や炭化物、窒化物であり、補修
を行なう窯炉に合わせて任意に選択、組み合わせて使用
することが可能である。更に、グラファイト、コークス
等の炭素源も添加可能であり、酸化防止、と熱間強度の
向上を目的としてAl,Si,Mg等の金属粉末を添加すること
も可能である。
ール樹脂及び粒状ピッチとで構成されるが、耐火骨材と
して使用し得る原料としては、マグネシア、シリカ、ア
ルミナ、スピネル、ジルコン、ジルコニア等の各種酸
性、中性、塩基性酸化物や炭化物、窒化物であり、補修
を行なう窯炉に合わせて任意に選択、組み合わせて使用
することが可能である。更に、グラファイト、コークス
等の炭素源も添加可能であり、酸化防止、と熱間強度の
向上を目的としてAl,Si,Mg等の金属粉末を添加すること
も可能である。
使用するフェノール樹脂はその粒径が0.1〜1mmの範囲に
あればよく、レゾール型、ノボラック型いずれのフェノ
ール樹脂も使用可能であり、更に、前記フェノール樹脂
の各種変性樹脂も使用可能である。その添加量は耐火骨
材100重量部に対して3〜12重量部であり、3重量部よ
り少ないと補修後の施工体は強度の劣るものとなり好ま
しくない。また、12重量部以上の添加は、本補修用成形
体を熱間で施工する場合に、過度の流動性を示し、目的
部位への補修効率が低下するので好ましくない。
あればよく、レゾール型、ノボラック型いずれのフェノ
ール樹脂も使用可能であり、更に、前記フェノール樹脂
の各種変性樹脂も使用可能である。その添加量は耐火骨
材100重量部に対して3〜12重量部であり、3重量部よ
り少ないと補修後の施工体は強度の劣るものとなり好ま
しくない。また、12重量部以上の添加は、本補修用成形
体を熱間で施工する場合に、過度の流動性を示し、目的
部位への補修効率が低下するので好ましくない。
次に、ピッチもその粒径が0.1〜1mmの範囲にあれば、石
油系、石炭系いずれのピッチも使用可能である。その添
加量は耐火骨材100重量部に対して5〜18重量部であ
り、5重量部より少ない場合は熱間で圧力を加えた際の
見掛気孔率の低下等の物性の向上が顕著に認められず好
ましくない。また、18重量部以上添加した場合には、熱
間での保形性が十分でなく、得られる施工体の物性も低
下するので好ましくない。
油系、石炭系いずれのピッチも使用可能である。その添
加量は耐火骨材100重量部に対して5〜18重量部であ
り、5重量部より少ない場合は熱間で圧力を加えた際の
見掛気孔率の低下等の物性の向上が顕著に認められず好
ましくない。また、18重量部以上添加した場合には、熱
間での保形性が十分でなく、得られる施工体の物性も低
下するので好ましくない。
本発明において、使用するフェノール樹脂及びピッチの
粒径は0.1〜1mmとするが、これを0.1mm以下の微粉で使
用すると、熱間での保形性が低下するので好ましくな
い。また、1mm以上のフェノール樹脂やピッチを使用す
ると、施工時に加圧しない場合にフェノール樹脂やピッ
チの存在していた部位が空孔となり、物性の低下原因と
なる。
粒径は0.1〜1mmとするが、これを0.1mm以下の微粉で使
用すると、熱間での保形性が低下するので好ましくな
い。また、1mm以上のフェノール樹脂やピッチを使用す
ると、施工時に加圧しない場合にフェノール樹脂やピッ
チの存在していた部位が空孔となり、物性の低下原因と
なる。
更に、フェノール樹脂及びピッチの合計添加量は耐火骨
材100重量部に対して22重量部以下であることが必要で
ある。22重量部以下添加すると、本発明の特徴である熱
間での保形性が失われ、著しい場合には、垂直壁へも施
工可能という本発明の長所が失われる。
材100重量部に対して22重量部以下であることが必要で
ある。22重量部以下添加すると、本発明の特徴である熱
間での保形性が失われ、著しい場合には、垂直壁へも施
工可能という本発明の長所が失われる。
次に、製造時に使用する有機溶媒は、使用するフェノー
ル樹脂を溶解し、かつその沸点が使用するフェノール樹
脂及びピッチの軟化点よりも低いものであれば、何ら制
限はなく、各種アルコール類、各種エーテル類等が使用
可能である。また、その使用量にも何ら制限はなく、成
形方法に合わせて調整すればよく、例えばプレス成形の
場合には2〜5%、手打ち成形を行なう場合には4〜8
%が適当である。
ル樹脂を溶解し、かつその沸点が使用するフェノール樹
脂及びピッチの軟化点よりも低いものであれば、何ら制
限はなく、各種アルコール類、各種エーテル類等が使用
可能である。また、その使用量にも何ら制限はなく、成
形方法に合わせて調整すればよく、例えばプレス成形の
場合には2〜5%、手打ち成形を行なう場合には4〜8
%が適当である。
このように有機溶媒を使用するのは、成形時に粒状で加
えたフェノール樹脂の表面を一部溶解させ、得られる補
修用成形体の強度を取り扱い時に不便のない程度まで発
現させるためである。
えたフェノール樹脂の表面を一部溶解させ、得られる補
修用成形体の強度を取り扱い時に不便のない程度まで発
現させるためである。
また、有機溶媒の沸点が使用するフェノール樹脂及びピ
ッチの軟化点よりも低いものを使用するのは、成形後の
溶媒の揮発を速くして強度を速かに発現させるためであ
る。
ッチの軟化点よりも低いものを使用するのは、成形後の
溶媒の揮発を速くして強度を速かに発現させるためであ
る。
更に、成形後に加熱処理する場合に、その温度をフェノ
ール樹脂及びピッチの軟化点のうち低い軟化点の温度付
近で行なうのは、軟化点付近の温度以上で処理すると、
成形体中で軟化流動してフェノール樹脂及び/又はピッ
チの連続相を形成して熱間での保形性が失われ好ましく
ないためである。
ール樹脂及びピッチの軟化点のうち低い軟化点の温度付
近で行なうのは、軟化点付近の温度以上で処理すると、
成形体中で軟化流動してフェノール樹脂及び/又はピッ
チの連続相を形成して熱間での保形性が失われ好ましく
ないためである。
以下本発明の内容を実施例によって本発明をより詳細に
説明するが、この実施例によって本発明が限定されるも
のではない。
説明するが、この実施例によって本発明が限定されるも
のではない。
実施例1〜3、比較例1〜3 第1表に示す配合をニーダーで混練後、100kg/cm2の圧
力で60φ×30mmHの形状に成形し、30℃で10時間かけて
有機溶媒として使用したエタノールを揮発させて補修用
成形体を得た。
力で60φ×30mmHの形状に成形し、30℃で10時間かけて
有機溶媒として使用したエタノールを揮発させて補修用
成形体を得た。
この補修用成形体を1000℃に保持した電気炉内に装入し
て、その保形性と焼付け後の物性値を測定し、その結果
を第1表に示す。また同じ補修用成形体を1000℃の電気
炉に装入後5kg/cm2の圧力を3分間加え、焼付け硬化さ
せた際の物性値を同じく第1表に示す。
て、その保形性と焼付け後の物性値を測定し、その結果
を第1表に示す。また同じ補修用成形体を1000℃の電気
炉に装入後5kg/cm2の圧力を3分間加え、焼付け硬化さ
せた際の物性値を同じく第1表に示す。
第1表には同時に行なった比較例1〜3についても示
す。
す。
実施例1〜3においては、1000℃の保形性は十分であ
り、更に、焼付けた時に圧力を加えることにより、その
気孔率は約10%低下し、物性の向上が顕著に認められ
た。
り、更に、焼付けた時に圧力を加えることにより、その
気孔率は約10%低下し、物性の向上が顕著に認められ
た。
これに対して、ピッチ添加量の少ない比較例1において
は、その保形性はあるものゝ、加圧による気孔率の低下
は1.5%であり、加圧による物性の向上効果は少ないも
のであった。また、フェノール樹脂の添加量が12重量部
より多い場合(比較例2)や、ピッチ及びフェノール樹
脂の合計添加量が22重量部より多い場合(比較例3)は
1000℃における保形性がないばかりでなく、補修用成形
体は熱間において発泡を伴ない流動するために、その物
性面においても非常に劣るものであった。また加圧した
場合にはほゞ耐火骨材の最大粒径に等しい厚みまで広が
って薄板状となり、その物性は測定できなかった。以上
の結果より比較例1〜3に示す補修用成形体が垂直壁の
部分補修等に使用できないのは明らかである。
は、その保形性はあるものゝ、加圧による気孔率の低下
は1.5%であり、加圧による物性の向上効果は少ないも
のであった。また、フェノール樹脂の添加量が12重量部
より多い場合(比較例2)や、ピッチ及びフェノール樹
脂の合計添加量が22重量部より多い場合(比較例3)は
1000℃における保形性がないばかりでなく、補修用成形
体は熱間において発泡を伴ない流動するために、その物
性面においても非常に劣るものであった。また加圧した
場合にはほゞ耐火骨材の最大粒径に等しい厚みまで広が
って薄板状となり、その物性は測定できなかった。以上
の結果より比較例1〜3に示す補修用成形体が垂直壁の
部分補修等に使用できないのは明らかである。
実施例4〜6、比較例4、5 第2表に示す配合を実施例1と同様の方法で成形後、第
2表に示す各温度で各5時間加熱した後冷却して補修用
成形体を得た。また同時に第2表に示す比較例も調製し
た。この成形体についても実施例1と同様の方法で1000
℃での保形性と物性および3kg/cm2で5分間加圧した場
合の物性値を測定して第2表に示した。
2表に示す各温度で各5時間加熱した後冷却して補修用
成形体を得た。また同時に第2表に示す比較例も調製し
た。この成形体についても実施例1と同様の方法で1000
℃での保形性と物性および3kg/cm2で5分間加圧した場
合の物性値を測定して第2表に示した。
使用したピッチ及びフェノール樹脂のうちの軟化点の低
い物質、即ちフェノール樹脂の軟化点である110℃に近
い温度で加熱処理した実施例4〜6においては1000℃に
おける保形性は十分であり焼付け時の加圧の効果も明確
に認められた。
い物質、即ちフェノール樹脂の軟化点である110℃に近
い温度で加熱処理した実施例4〜6においては1000℃に
おける保形性は十分であり焼付け時の加圧の効果も明確
に認められた。
これに対して加熱処理温度の高い比較例4、粉末フェノ
ール樹脂を使用した比較例5においては1000℃での保形
性がなく、加熱時には成形体が全体として流動し、比較
例1〜3と同様に板状になった。これは粒状フェノール
樹脂を使用しても加熱温度が高い場合や粉末フェノール
樹脂を使用した場合には、補修用成形体内でフェノール
樹脂が連続相として存在するためと考えられる。
ール樹脂を使用した比較例5においては1000℃での保形
性がなく、加熱時には成形体が全体として流動し、比較
例1〜3と同様に板状になった。これは粒状フェノール
樹脂を使用しても加熱温度が高い場合や粉末フェノール
樹脂を使用した場合には、補修用成形体内でフェノール
樹脂が連続相として存在するためと考えられる。
実施例7、比較例6〜8 前記実施例1と同じ方法で第3表に示す配合を混練成形
し、補修用成形体を試作した。この補修用成形体を1000
℃に保持した電気炉内に装入し、その保形性と硬化後の
施工体の物性並びに電気炉底部にセットしたアルミナれ
んがと補修後施工体との接着強さを測定した結果を第3
表に示す。また、補修用成形体の電気炉内に装入後3kg/
cm2で5分間加圧した場合の補修材の施工後の物性と、
アルミナれんがと補修後施工体との接着強さを測定した
結果を第3表に示す。
し、補修用成形体を試作した。この補修用成形体を1000
℃に保持した電気炉内に装入し、その保形性と硬化後の
施工体の物性並びに電気炉底部にセットしたアルミナれ
んがと補修後施工体との接着強さを測定した結果を第3
表に示す。また、補修用成形体の電気炉内に装入後3kg/
cm2で5分間加圧した場合の補修材の施工後の物性と、
アルミナれんがと補修後施工体との接着強さを測定した
結果を第3表に示す。
実施例7においては、その保形性も十分であり施工時の
加圧により施工体の見掛気孔率は約10%低下したばかり
でなく、アルミナれんがとの接着強さも加圧しない場合
に比較して約10kg/cm2向上している。
加圧により施工体の見掛気孔率は約10%低下したばかり
でなく、アルミナれんがとの接着強さも加圧しない場合
に比較して約10kg/cm2向上している。
一方、液状フェノール樹脂を使用した比較例6及び粉状
ピッチを使用した比較例7においては保形性に劣り、施
工体の物性及びアルミナれんがに対する接着強さも加圧
による効果が顕著には認められなかった。これは液状フ
ェノール樹脂または粉状ピッチを使用した場合には、補
修用成形体内でフェノール樹脂及び/又はピッチが連続
相を形成しているため熱間での保形性がなくなったため
と考えられる。
ピッチを使用した比較例7においては保形性に劣り、施
工体の物性及びアルミナれんがに対する接着強さも加圧
による効果が顕著には認められなかった。これは液状フ
ェノール樹脂または粉状ピッチを使用した場合には、補
修用成形体内でフェノール樹脂及び/又はピッチが連続
相を形成しているため熱間での保形性がなくなったため
と考えられる。
実施例8、比較例8、9 第4表に示す組成を持つ配合を300×100×50mmの形状、
50kg/cm2の成形圧力とした以外は実施例1と同様に方法
により熱間補修用成形体を得た。
50kg/cm2の成形圧力とした以外は実施例1と同様に方法
により熱間補修用成形体を得た。
この様にして得た補修用成形体を、その稼動面の温度が
600〜1000℃の高炉溶銑樋のスラグラインへセットし、
2〜3kg/cm2の圧力を加えながら焼付け硬化させた。そ
の施工状態と施工結果を第4表に示すが、施工状態も良
好であり、出銑回数18回の耐用があった。これに対して
粒状フェノール樹脂添加量の少ない比較例8において
は、施工後の状態は良好であったが、その耐用は出銑回
数6回と低いものであった。これはフェノール樹脂の添
加量が少量であったため、補修後の施工体強度が低かっ
たためと思われる。
600〜1000℃の高炉溶銑樋のスラグラインへセットし、
2〜3kg/cm2の圧力を加えながら焼付け硬化させた。そ
の施工状態と施工結果を第4表に示すが、施工状態も良
好であり、出銑回数18回の耐用があった。これに対して
粒状フェノール樹脂添加量の少ない比較例8において
は、施工後の状態は良好であったが、その耐用は出銑回
数6回と低いものであった。これはフェノール樹脂の添
加量が少量であったため、補修後の施工体強度が低かっ
たためと思われる。
また、ピッチ及びフェノール樹脂添加量の多い比較例9
の補修用成形体はスラグラインへセットした時点より熱
間での保形性がないため補修用成形体としての形状を保
持し得ず、加圧時にはそのほとんどが施工部位へ残存し
ないため、1回の出銑後にはその残存が確認できなかっ
た。
の補修用成形体はスラグラインへセットした時点より熱
間での保形性がないため補修用成形体としての形状を保
持し得ず、加圧時にはそのほとんどが施工部位へ残存し
ないため、1回の出銑後にはその残存が確認できなかっ
た。
本発明の熱間補修用成形体を施工するにあたっては、補
修面が水平であれば、これまでの焼付補修材と同様に単
に投入するだけでもよいが、投入後加圧することによ
り、前記した施工体の物性の向上及び接着性の向上効果
が発現し、補修効果を大幅に向上させることが可能であ
る。また、補修面が垂直あるいは角度のある傾斜した炉
壁であっても、成形体が熱間で保形性を保っているた
め、補修面へセットし、押し付けることにより施工が可
能である。
修面が水平であれば、これまでの焼付補修材と同様に単
に投入するだけでもよいが、投入後加圧することによ
り、前記した施工体の物性の向上及び接着性の向上効果
が発現し、補修効果を大幅に向上させることが可能であ
る。また、補修面が垂直あるいは角度のある傾斜した炉
壁であっても、成形体が熱間で保形性を保っているた
め、補修面へセットし、押し付けることにより施工が可
能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 源波 孝 愛知県東海市東海町5―3 新日本製鐵株 式会社名古屋製鐵所内 (72)発明者 渡辺 明 岡山県岡山市四御神102−12 (72)発明者 岡村 武雄 岡山県備前市大内628 (72)発明者 水田 泰稔 岡山県岡山市長岡67−53 (56)参考文献 特開 昭61−242962(JP,A)
Claims (2)
- 【請求項1】成形体が耐火骨材100重量部に対して、粒
径0.1〜1mmのフェノール樹脂3〜12重量部、粒径0.1〜1
mmのピッチ5〜18重量部で、かつ前記フェノール樹脂及
びピッチの合計量が22重量部以下の組成物に、前記フェ
ノール樹脂を溶解し、かつ前記フェノール樹脂及びピッ
チの軟化点より低い沸点を有する有機溶媒を添加混合し
成形後、前記有機溶媒の一部もしくは全部を揮発させて
製造された熱間で保形性を有し、かつ加圧により塑性変
形が可能であることを特徴とする熱間補修用成形体。 - 【請求項2】成形体が耐火骨材100重量部に対して、粒
径0.1〜1mmのフェノール樹脂3〜12重量部、粒径0.1〜1
mmのピッチ5〜18重量部で、かつ前記フェノール樹脂及
びピッチの合計量が22重量部以下の組成物に、前記フェ
ノール樹脂を溶解し、かつ前記フェノール樹脂及びピッ
チの軟化点より低い沸点を有する有機溶媒を添加混合し
成形後、前記フェノール樹脂及びピッチのうち、より低
い軟化点を持つ物質の軟化点付近の温度で加熱して製造
された熱間で保形性を有し、かつ加圧により塑性変形が
可能であることを特徴とする熱間補修用成形体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61284235A JPH0688839B2 (ja) | 1986-12-01 | 1986-12-01 | 熱間補修用成形体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61284235A JPH0688839B2 (ja) | 1986-12-01 | 1986-12-01 | 熱間補修用成形体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63139068A JPS63139068A (ja) | 1988-06-10 |
JPH0688839B2 true JPH0688839B2 (ja) | 1994-11-09 |
Family
ID=17675920
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61284235A Expired - Fee Related JPH0688839B2 (ja) | 1986-12-01 | 1986-12-01 | 熱間補修用成形体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0688839B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0631161B2 (ja) * | 1990-03-19 | 1994-04-27 | 品川白煉瓦株式会社 | 不定形耐火物 |
JPH07106947B2 (ja) * | 1991-04-04 | 1995-11-15 | 品川白煉瓦株式会社 | 粉末状乾式熱間補修用不定形耐火物 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5919063B2 (ja) * | 1978-04-13 | 1984-05-02 | 品川白煉瓦株式会社 | 高炉内壁の熱間圧入補修材 |
JPS597670B2 (ja) * | 1982-09-29 | 1984-02-20 | 川崎製鉄株式会社 | 高炉の二重ステ−ブにおける隙間充填用耐火物 |
JPS61242962A (ja) * | 1985-04-20 | 1986-10-29 | 住友金属工業株式会社 | 窯炉の炉壁熱間補修材 |
-
1986
- 1986-12-01 JP JP61284235A patent/JPH0688839B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63139068A (ja) | 1988-06-10 |
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Legal Events
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