JPH0688724A - 走査型プローブ顕微鏡、メモリー装置及びリソグラフィー装置 - Google Patents

走査型プローブ顕微鏡、メモリー装置及びリソグラフィー装置

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JPH0688724A
JPH0688724A JP23971592A JP23971592A JPH0688724A JP H0688724 A JPH0688724 A JP H0688724A JP 23971592 A JP23971592 A JP 23971592A JP 23971592 A JP23971592 A JP 23971592A JP H0688724 A JPH0688724 A JP H0688724A
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mirror
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亮 黒田
Toshihiko Miyazaki
俊彦 宮崎
Toshimitsu Kawase
俊光 川瀬
Masahiro Tagawa
昌宏 多川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 装置セッティング直後から長時間にわたって
探針と試料との間に相対的な位置ずれが生じることのな
い装置を実現すること。 【構成】 試料の表面に対して先端が対向し、かつ、近
接するように配置された探針と、試料に対して探針をこ
れらの対向方向と直交し、かつ、予め定められた進路に
相対的に走査する走査手段と、試料と探針との間に生じ
る物理量を検出する検出手段とを具備し、走査手段によ
る走査時における検出手段の検出結果から試料表面の観
察を行なう走査型プローブ顕微鏡において、探針の走査
時に、試料と探針の対向方向と直交する方向に関する試
料と探針との相対的な位置を検出し、該検出内容を示す
第1の位置ずれ量検出信号を出力する位置ずれ量検出手
段と、第1の位置ずれ量検出信号から、試料と探針との
走査に伴う信号成分を除去し、第2の位置ずれ量検出信
号として出力する走査信号成分除去手段と、第2の位置
ずれ量検出信号に基づいて試料と探針との位置ずれを逐
次補正する補正手段とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、位置ずれ補正機能を有
する走査型プローブ顕微鏡装置、メモリー装置およびリ
ソグラフィー装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、従来の電子顕微鏡の分解能をはる
かに超える走査型プローブ顕微鏡(SPM)が実用化さ
れ、種々の試料の表面を0.1ナノメートル以下の分解
能で観察できるようになった。SPMでは、先端を尖ら
せた探針を試料表面に対して1ナノメートル以下程度の
距離まで近接させ、間に生じる物理量を検出するもので
あり、試料表面に対して探針を二次元に走査し、試料表
面上の各点における物理量を二次元にマップ化すること
によりSPM像を得る。
【0003】上記の物理量としてはトンネル電流や原子
間力などがあり、これによりSPMは走査型トンネル顕
微鏡(STM)や原子間力顕微鏡(AFM)など種々の
タイプに分けられる。
【0004】実際に、SPMを用いて試料表面の観察を
行なうと、試料や探針の交換時に生じる機械的歪みの緩
和や温度ドリフト等により、試料に対して相対的に探針
が横方向に位置ずれを起こし、SPM観察像がずれたり
歪んだりしてしまう。この位置ずれの緩和時間は一般に
は2〜5時間程度である。SPM観察やSPMの構成・
原理を応用したリソグラフィー装置やメモリー装置にお
いて、1〜10ナノメートル以下のオーダーの領域の詳
細な観察や精密な加工・記録・再生・消去を行なおうと
すると、装置をセッティングした後、長時間待たなけれ
ばならず、作業効率が低下してしまうという問題点があ
った。
【0005】そこで、STMにおいて、STM観察像の
位置ずれ速度から追従速度を決め、探針の横方向駆動素
子に一定の速度で大きさが変化する信号を加え、探針と
試料のドリフトによる横方向位置ずれに一定の速度で追
従させるという提案がなされ、特開平3−152845
号公報等に開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとしている課題】しかしながら上記
従来例では、STM観察像の位置ずれ速度から追従速度
を決めるため、位置ずれの緩和により位置ずれ速度が変
化すると、それに応じて追従速度の再調整が必要となり
手間がかかるという問題点がある。
【0007】また、装置セッティング直後の位置ずれ速
度の大きい時は、位置ずれによるSTM像の歪みが大き
く、追従速度の調整が難しいという問題点がある。
【0008】さらに、観察を長時間を行なうときや、短
時間でも位置ずれ速度が大きいときには、位置ずれ量が
追従用のアクチュエータの最適な制御範囲を超えてしま
うことがあり、その場合、STM観察を中断して他の粗
動アクチュエータを駆動しなければならなかった。
【0009】本発明は上述したような従来の技術が有す
る問題点に鑑みてなされたものであって、装置セッティ
ング直後から長時間にわたって探針と試料との間に相対
的な位置ずれが生じることのない装置を実現することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の走査型プローブ
顕微鏡は、試料の表面に対して先端が対向し、かつ、近
接するように配置された探針と、試料に対して探針をこ
れらの対向方向と直交し、かつ、予め定められた進路に
相対的に走査する走査手段と、試料と探針との間に生じ
る物理量を検出する検出手段とを具備し、走査手段によ
る走査時における検出手段の検出結果から試料表面の観
察を行なう走査型プローブ顕微鏡において、探針の走査
時に、試料と探針の対向方向と直交する方向に関する試
料と探針との相対的な位置を検出し、該検出内容を示す
第1の位置ずれ量検出信号を出力する位置ずれ量検出手
段と、第1の位置ずれ量検出信号から、試料と探針との
走査に伴う信号成分を除去し、第2の位置ずれ量検出信
号として出力する走査信号成分除去手段と、第2の位置
ずれ量検出信号に基づいて試料と探針との位置ずれを逐
次補正する補正手段とを有する。
【0011】この場合、走査信号成分除去手段を、試料
と探針との走査周波数より低いカットオフ周波数を有す
るローパスフィルタとしてもよい。
【0012】また、走査信号成分除去手段は、試料と探
針との走査に同期したタイミングで位置ずれ量検出信号
をサンプリングするものであってもよい。
【0013】この場合の走査信号成分除去手段は、各サ
ンプリング点の間を補間するものとしてもよい。
【0014】さらに、走査手段によって行われる走査
が、折り返し点近傍がなめらかな折り返し信号によって
行われるものであり、走査信号成分除去手段によるサン
プリング動作は該折り返し点近傍にて行われるものとし
てもよい。
【0015】また、上記の各位置ずれ量検出手段は、光
波干渉計によって構成されてもよい。
【0016】この、光波干渉計は、試料を固定する部材
に固定されたミラーと、探針を固定する部材に固定され
たミラーと、ミラーのいずれか一方に可干渉光を入射す
る手段と、可干渉光の一部を分離し、光路を変化させミ
ラーの他方に入射させる手段と、ミラーからの2つの反
射光の合成光強度信号をもとに、ミラーの相対的移動量
を算出する手段とからなる差動型の光波干渉計であって
もよい。
【0017】また、光波干渉計は、試料を固定する部材
と探針を固定する部材のいずれか一方に固定されたミラ
ーと、他方に固定され、端面をミラーに近づけて配置さ
れた光ファイバーと、光ファイバーを通して可干渉光を
ミラーに入射する手段と、ミラーに反射され再び光ファ
イバーを通った光と可干渉光一部をあらかじめ分離した
光との合成光強度信号をもとに光ファイバーの端面に対
するミラーの相対的移動量を算出する手段とからなる光
ファイバー干渉計としてもよい。
【0018】上記の各構成において、補正手段は、走査
信号成分除去手段が出力する第2の位置ずれ量検出信号
に基づいて位置ずれ量の時間的な変化を推測する推測回
路と、該推測回路の推測結果および予め定められた進路
に応じた設定位置に基づいて試料と探針との位置ずれを
補正する減算回路とを有するものとしてもよい。
【0019】この、推測回路における推測動作が、異な
る時定数の緩和時間による少なくとも一つ以上の位置ず
れ量を対象とし、これらの成分の強度および時定数を推
測するものとしてもよい。
【0020】さらに、推測回路は、入力された第2の位
置ずれ量信号と該入力以前の第2の位置ずれ量信号から
の推測値との差が所定値を超えたときには入力された第
2の位置ずれ量信号による推測を行うことなく、該入力
以前の第2の位置ずれ量信号からの推測値を出力するも
のとしてもよい。
【0021】上記の各補正手段は、第1のアクチュエー
タと、該第1のアクチュエータを含めた移動を行う第2
のアクチュエータからなり、これらの各アクチュエータ
を用いて試料と探針との位置ずれを補正するものとして
もよい。
【0022】また、本発明のメモリ装置およびリソグラ
フィー装置は、上記の走査型プローブ顕微鏡の構成が用
いられている。
【0023】
【作用】本発明において行われる補正動作は、探針の走
査に伴う走査信号成分が除去された純粋な位置ずれ量に
基づいて逐次行われるので、装置のセッティング直後か
ら長時間にわたる装置の動作中に機械的歪みの緩和や温
度ドリフト等によって生じる探針・試料間の相対位置ず
れを補正することが再調整を必要とすることなく精度よ
くなされる。
【0024】上記のような補正を行う補正手段に推測回
路を設け、機械的歪みの緩和や温度ドリフト等によって
生じる探針・試料間の相対位置ずれを推測した結果に基
づいて位置ずれ補正を行う場合には、それまでの相対位
置ずれに基づいた補正となるので、突発的に生じる機械
的、電気的なノイズによる誤動作が防止される。
【0025】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0026】図1および図2は本発明の一実施例におけ
る位置ずれ量検出手段の光学系の配置を示す断面図およ
び上面図である。
【0027】本実施例の光学系について、まず、図1を
参照してz軸方向に関する系について説明する。
【0028】試料101に対して探針102を図中xy
方向に相対的に走査するxy駆動素子103にミラーA
104を取り付ける。一方、互いに直交方向に偏光した
二波長λ1,λ2の可干渉光を偏波保存ファイバー105
中を介して装置筐体106の内部に導入する。偏波保存
ファイバー105の端面からの出射光はコリメータ・レ
ンズ107によって平行光となり、ビームスプリッタR
108中に入射する。該入射光のうちの一部は反射して
偏光板R109を通ってセンサーR101に入射し、参
照光強度信号となる。他は4つに分けられ、そのうちの
1つが偏光ビームスプリッタA111に入射する。
【0029】ここで互いに直交偏光した二波長光は2つ
に分かれ、一方は四分の一波長位相板A112を通って
ミラーA104で反射され、他方は四分の一波長位相板
A’113を通ってミラーA’114で反射される。2
つの反射光は偏光ビームスプリッタA111で合成さ
れ、偏光板A115を通ってセンサーA116に入射し
光強度信号Aとなる。
【0030】参照光強度信号、光強度信号Aのいずれも
二波長(λ1,λ2)の合成光であるから、その光強度信
号には、振動数Δf=C(1/λ1−1/λ2)の振動成
分が含まれる。ここでCは光速である。参照光強度信
号、光強度信号Aにおける振動数Δfの振動成分の位相
差を同期検出回路によって検出することにより、ミラー
A104とミラーA’114のx方向相対移動量を検知
する。例えば、二波長可干渉光の波長をλ1≒λ2=67
0nm、Δf=1MHzとすると、参照信号の振動成分
に対する信号Aの振動成分の位相の変化2πラジアンが
ミラーA104とミラーA’114のx方向相対移動量
335(=670/2)nmに対応する。さらに位相を
100〜1000分割して精密に位相差を測定すること
により、相対移動量を3〜0.3nmの分解能で検出す
ることができる。
【0031】次に、図2を参照してxy平面に関する本
実施例の光学系について説明する。
【0032】コリメータレンズ107から出射された平
行光は、一部センサーR110に入射する以外はビーム
スプリッタ201に入射して2つに分けられ、さらにビ
ームスプリッタ202,203によって計4つに分けら
れる。これらの光はそれぞれについて設けられた偏光ビ
ームスプリッタ、位相板およびミラーB205,ミラー
C204,ミラーD206,ミラーB’117,ミラー
C’(不図示),ミラーD’(不図示)に前述と同様
に、入射し、あるいは反射され、各合成光がそれぞれに
ついて設けられた偏光板を通ってセンサーB208,C
207,D209に入射し、それぞれの光強度信号B,
C,Dとなる。各光強度信号B,C,Dの振動成分と参
照信号の振動成分の位相差を検出することにより、前述
と同様にミラーB205とミラーB’117のx方向相
対移動量及び、ミラーC204とミラーC’(不図
示)、ミラーD206とミラーD’(不図示)のy方向
相対移動量を検知する。
【0033】ミラーA104,ミラーA’114とミラ
ーB205,ミラーB’117とは探針102及び試料
101に関してx方向に対称の位置に配置し、ミラーA
104とミラーA’114のx方向相対移動量とミラー
B205とミラーB’117のx方向相対移動量の平均
を探針102と試料101のx方向相対移動量とする。
同様にミラーC204とミラーC’(不図示)、ミラー
D206とミラーD’(不図示)も探針102及び試料
101に関してy方向に対称の位置に配置し、ミラーC
204とミラーC’(不図示)のy方向相対移動量とミ
ラーD206とミラーD’(不図示)のy方向相対移動
量の平均を探針102と試料101のy方向相対移動量
とする。なお、本実施例の光学系は、探針102と試料
101のz方向相対移動によってxy方向の相対移動量
検出精度に影響を与えない光学系となっている。
【0034】図3は互いに直交方向に偏光した二波長可
干渉光を偏波保存ファイバーに導入する装置構成を説明
する図である。
【0035】図3において、半導体レーザ301から出
射した波長λ1の可干渉光をコリメータレンズ302に
より平行光とし、第1の偏光ビームスプリッタ303に
より紙面に垂直な方向のS偏光成分と紙面に平行な方向
のP偏光成分とに分ける。S偏光成分は第1のミラー3
04で反射後、第2の偏光ビームスプリッタ305に入
射させる。P偏光成分は第2のミラー306で反射後、
音響光変調器307により、Δfだけ振動数を変調し、
波長をλ2にシフトする。ここで、λ1,λ2とΔfとの
間には、上述したようにΔf=C(1/λ1−1/λ2
の関係がある。波長λ2のP偏光成分をさらに第2の偏
光ビームスプリッタ305に入射させ、S偏光成分と合
成し、集光レンズ308によって集光し、偏波保存ファ
イバー309内に導入する。
【0036】再び図1を用いて本発明を応用した走査型
プローブ顕微鏡(SPM)について説明する。
【0037】走査型プローブ顕微鏡では試料101表面
に対して探針102先端をz駆動素子118により1n
m以下程度の距離まで接近させる。さらに、xy走査信
号回路119からのxy二次元走査信号をxy走査信号
回路119とともに走査手段を構成するxy駆動回路1
20に入力し、xy駆動素子103にxy二次元駆動信
号を入力し、試料101に対して探針102を相対的に
xy二次元走査させる。このとき、試料101表面上の
各位置における探針102先端との間の物理量を検出
し、二次元にマップ化することにより、SPM画像を得
る。このときの物理量としては、例えば、探針−試料間
にバイアス電圧を印加したときに間に流れるトンネル電
流(走査型トンネル顕微鏡:STM)、探針−試料間に
働く原子間力、ファンデルワールス力、摩擦力、磁力
(原子間力顕微鏡:AFM、摩擦力顕微鏡:FFM、磁
力顕微鏡:MFM)、背後から光を照射した探針(先端
を尖鋭にした光ファイバーや、先端の尖ったガラスの表
面にうすく金属をコーティングし、先端に1μm以下の
径の開口を設けたもの)や試料表面からにじみ出るエバ
ネッセント光(フォトン走査型トンネル顕微鏡:PST
M、近接場光顕微鏡:NFOM)等があり、これらの顕
微鏡の総称をSPMという。
【0038】SPMにおいて、試料101表面に対して
探針102先端を二次元に走査する方法として、通常は
図4に示すようなラスター走査を行なう。これはy方向
の走査速度に対して十分速い速度でx走査を行ない、x
方向の走査線をy方向に少しずつずらして一画面を埋め
ていくような走査の方法である。図中、実線はy方向の
往きの走査、破線は帰りの走査を示す。また、実線(破
線)のうち右向きの矢印が付されているものはx方向の
往きの走査、左向きの矢印が付されているものはx方向
の帰りの走査を示す。いま、試料101に対して探針1
02がxy方向に走査以外の位置ずれを起こさなけれ
ば、図4に示すようにy方向の往復の走査による走査領
域が重なり、SPMにおける測定領域がずれたり歪んだ
りすることはない。
【0039】しかしながら実際の測定においては、試料
や探針の交換時に生じた機械的歪みが緩和することや温
度ドリフト等により、SPM測定中に試料に対して相対
的に探針がxy方向に位置ずれを起こし、測定領域がず
れたり歪んだりしてしまう。この位置ずれは、SPM測
定時間(特に一画面を得る時間)に比べて長い時間のオ
ーダーで起こるので、SPM測定中に生じる現象として
は、図5に示すようなx方向にある一定の速度で位置ず
れが起こるために生じる測定領域の歪みや、図6に示す
ようなy方向にある一定の速度で位置ずれが起こるため
に生じる測定領域の拡大や縮小、あるいは図5と図6の
場合とが混在したようなxy面内のある方向にある一定
の速度で位置ずれが起こるために生じる測定領域の歪み
及び拡大・縮小という形で現れる。
【0040】このような測定領域の歪みや拡大・縮小を
防ぐための試料に対する相対的な探針のxy方向位置ず
れ補正方法について次に述べる。
【0041】図7はx方向位置ずれ補正のための信号処
理回路721を示す図、図8は図7のいくつかの個所で
得られる信号例であり、図7に示した信号処理回路の動
作を示す図である。
【0042】センサーA(図1における116)、セン
サーR(図1における110)、センサーB(図1にお
ける208)からの振動数Δfの振動成分の出力電流信
号を電流/電圧変換回路701〜703それぞれにより
電圧信号に変換する。
【0043】電流/電圧変換回路701〜703の各出
力は同期検出回路704〜707に入力される。電流/
電圧変換回路701の出力は同期検出回路704,70
5にそれぞれ入力される。電流/電圧変換回路702の
出力は同期検出回路704,707に入力され、また、
位相シフタ708を通った後に同期検出回路705,7
06に入力される。電流/電圧変換回路703の出力は
同期検出回路706,707にそれぞれに入力される。
【0044】上記のように、センサーRからの信号の一
部はミラーA104とミラーA’114及びミラーB2
05とミラーB’117のx方向相対移動方向を検出す
るため、位相シフタ708を通して、振動数Δfの振動
の1/4周期だけ位相をシフトさせて同期検出回路70
5,706に入力する。
【0045】同期検出回路704〜707からの出力
は、ローパスフィルタ709〜712にそれぞれ入力さ
れる。ローパスフィルタ709,712が出力する移動
量を示す移動量信号S71,S74としてカウンター7
13,716にそれぞれ入力され、ローパスフィルタ7
10,711が出力する移動量信号S72,S73は、
二値化回路714,715を通ることにより移動方向を
示す移動方向信号S75,S76としてカウンター71
3,716にそれぞれ入力される。
【0046】カウンター713,716においては、ミ
ラーAとA’、ミラーBとB’の移動量信号S71〜S
74と移動方向信号S75,S76とからミラーAと
A’、ミラーBとB’のx方向相対位置ずれ量を示すx
方向相対位置ずれ量信号S77,S78を算出し、平均
化回路717へ出力する。このときの信号の符号は、図
1中xの正方向を正とする。
【0047】平均化回路717では、x方向相対位置ず
れ量信号S77,S78が示すミラーAとA’及びミラ
ーBとB’のx方向相対位置ずれ量を平均したものを試
料101と探針102との第1の位置ずれ量検出信号で
あるx方向相対位置ずれ量信号8bとし、ローパスフィ
ルタ718へ出力する。ここで、x方向相対位置ずれ量
信号8bには、機械的歪みの緩和や温度ドリフトに起因
する位置ずれ成分とx方向走査成分とが混在している。
信号処理回路721の上述した構成のうち、電流/電圧
変換回路701〜703により検出手段が構成され、こ
の他に部分により位置ずれ量検出手段の信号処理系が構
成されている。
【0048】図8(a)〜(c)のそれぞれに、x走査
信号8a、x方向相対位置ずれ量信号8b、ローパスフ
ィルタ718出力8cを示す。
【0049】x方向相対位置ずれ量信号8bをローパス
フィルタ718に通すことによりx方向走査成分を除い
た位置ずれ信号(第2の位置ずれ量検出信号)がローパ
スフィルタ718出力8cとして得られる。このローパ
スフィルタ718出力8cを後述する推測回路722に
通し、その出力とあらかじめ設定されたx方向位置との
誤差信号を減算回路719で算出し、増幅回路720で
増幅した後にx位置補正信号回路721の出力として、
x方向駆動回路120に入力し、以降、試料101と探
針102との間のx方向位置関係が設定位置になるよう
フィードバック制御を行なう。
【0050】図7、図8に示したx方向位置ずれ補正を
行う信号処理回路721における信号の典型的な周波数
帯域を例示する。センサーA,R,Bの出力信号及び同
期検出回路704〜707の入力信号〜1MHz(=Δ
f)、ローパスフィルタ709〜712の出力信号及び
平均化回路717の出力信号8b〜10kHz、x方向
走査信号8a〜100Hz、ローパスフィルタ718の
出力信号、増幅回路720の出力信号〜1Hzである。
【0051】図9はy方向位置ずれ補正のための信号処
理回路を示す図であり、図10は図9のいくつかの個所
で得られる信号の例を示す図である。
【0052】センサーC(図2における207)、セン
サーR(図2における110)、センサーD(図2にお
ける209)からの振動数Δfの振動成分の出力電流信
号を入力する電流/電圧変換回路901〜903、以降
の処理を行なう同期検出回路904〜907、位相シフ
タ908、ローパスフィルタ909〜912、各ローパ
スフィルタが出力する移動量信号S91〜S94、カウ
ンター913,916、各カウンターが出力する相対位
置ずれ量信号S96,S97、二値化回路914,91
5、各二値化回路が出力する移動方向信号S95,S9
6までは前述のx方向位置ずれ補正のための信号処理回
路と同様である。
【0053】ミラーC204とミラーC’(不図示)及
びミラーD206とミラーD’(不図示)のy方向相対
位置ずれ量を平均化回路917において平均したものを
試料101と探針102とのy方向相対位置ずれ量信号
10bとする。
【0054】図10(a)〜(e)のそれぞれにy方向
走査信号10a、y方向相対位置ずれ量信号10b、y
方向走査同期信号10c、y方向位置ずれ量サンプリン
グ信号10dおよび補間信号10eを示す。
【0055】図示されるようにy方向相対位置ずれ量信
号10bにはy方向の位置ずれ成分とy方向走査成分と
が混在している。x方向走査周波数に比べるとy方向走
査周波数は低く、機械的歪みの緩和や温度ドリフトに起
因する位置ずれ成分の周波数帯域と重なる。したがっ
て、前述のx方向位置ずれの場合と異なり、ローパスフ
ィルタによって位置ずれ成分とy方向走査成分とを分離
することは難しい。そこで、y方向走査信号10aに同
期したy方向走査同期信号10cをつくり、これに同期
してサンプリング回路918においてy方向相対位置ず
れ量信号10bをサンプリングする。このy方向位置ず
れ量サンプリング信号10dを補間回路919に入力
し、サンプリング点とサンプリング点の間を補間し補間
信号10eとする。補間方法としては、補間信号がなめ
らかで屈曲が生じないような2次以上の曲線による補間
が望ましい。補間信号10eを後述する推測回路920
に通し、その出力とあらかじめ設定されたy方向位置と
の誤差信号を減算回路921で算出し、増幅回路922
で増幅後、y位置補正信号回路923の出力としてy方
向駆動回路120に入力し、以降、試料101と探針1
02との間のy方向位置関係が設定位置になるようフィ
ードバック制御を行なう。
【0056】図9、図10のy方向位置ずれ補正信号処
理回路における信号の典型的な周波数帯域を例示する。
センサーC,R,Dの出力信号及び同期検出回路904
〜907の入力信号〜1MHz(=Δf)、ローパスフ
ィルタ909〜912の出力信号及び平均化回路917
の出力信号〜100Hz、y方向走査信号〜10Hz、
補間回路919、推測回路920の出力信号〜1Hzで
ある。
【0057】次に、図11、図12を用いて推測回路7
22,920における信号処理を説明する。
【0058】位置ずれは複数の要因によって起こるが、
時間が経過するにつれて、そのうち比較的緩和時間の短
い要因による位置ずれは減少し、緩和時間の長い要因に
よる位置ずれが主となってくる。この様子を図11に示
す。推測回路に入力されるxおよびy方向の位置ずれ信
号は、図中1〜nに示されるような比較的緩和時間の短
い位置ずれ成分と、n+3以降点線で示されるような緩
和時間の長い位置ずれ成分とから、あるいは、図12に
示すようなそれらがさらに複数組合わさった形となる。
このような位置ずれ信号ΔSとして、時刻をtとして数
式化すると、 ΔS={A1exp(−B1t)+A2exp(−B2t)+・・・・+Ct+D}
・ΔX+{E1exp(−F1t)+E2exp(−F2t)+・・・・+Gt+
H}・ΔY ただし、A1,A2,…,B1,B2,…,C,D,E1,E2,…,
F1,F2,…,G,Hは定数、B1,B2,…,F1,F2,…は
正、X,Yはそれぞれx,y方向の位置の単位ベクトル
を表す。
【0059】推測回路722,920に入力されるxお
よびy方向の位置ずれ信号ΔSを複数時刻t=t1,t2,t
3,…,tnにおいてサンプリングし、この値から前述の
数式中の定数A1,A2,…,G,Hを算出する。この定数値
を用いて、t=tn+1,tn+2,…における位置ずれ信号Δ
Sを推測することができる。このように、複数時刻t=t
1,t2,…,tnにおける位置ずれ信号をもとに、以降のt
=tn+1,tn+2,…における位置ずれ信号を推測して、こ
の値をもとに、位置ずれ補正のフィードバック制御を行
なう。したがって突発的な機械的、電気的ノイズが位置
ずれ信号に混入しても、混入までの直前の信号と混入後
の信号とを比較してノイズが混入していると判断でき、
混入後の信号を除去して、代わりに推測値を位置ずれ補
正信号とすることによりフィードバック制御の誤動作を
防ぐことができる。また、時間が経過した際の位置ずれ
量が予測できるため、時間が経過した際に位置ずれ量が
位置ずれ補正用のアクチュエータ(本実施例では図1に
おけるxy駆動素子103)の最適な制御範囲を越えて
しまうときは、あらかじめ他のxy粗動アクチュエータ
(図1には不図示)で試料101と探針102とをxy
方向に相対的に粗移動し、時間が経過した際に位置ずれ
補正用のアクチュエータにとって最適な制御位置で制御
を行なうことができる。
【0060】本実施例にて行われる上記のような信号処
理による補正動作は、当然ながらサンプリング数が増え
るにつれて精度も向上するものとなるが、図11および
図12に示したように移動開始直後には、以後の位置ず
れの主要因とは異なる比較的緩和時間の短い要因による
位置ずれが主なものとなるために特に問題となることは
ない。また、サンプリング数が増えるにつれて推測を行
うために費やされる演算時間も長くなるため、サンピリ
ング間隔によっては補正動作に追従することができなく
なる。しかしながら、このような状態のときのサンプリ
ング数は要求精度を達成するのに充分なものであるため
に、サンプリング間隔を長くとればよく、例えば、サン
プリング数の増加に応じてサンプリング間隔を徐々に長
くする構成としてもよい。
【0061】なお、本実施例では、試料と探針の相対移
動量検出のための干渉光学系として、図1および図2に
示したような差動型(=ミラーAとA’の移動量の差を
検出)のヘテロダイン光波干渉計の例を示したが、本発
明はこれに限定されるものではなく、他の干渉光学系、
例えば図13の断面図、図14の上面図に示すような、
ファイバーを用いたヘテロダイン光波干渉計でもよい。
【0062】図13、図14において、ファイバー固定
具A〜D(1307,1322,1401,1402)
は装置筐体1308の下ユニットに固定されており、ミ
ラーA〜D(1305,1306,1405,140
6)との相対移動量が、偏光保存ファイバーA〜D(1
309,1321,1403,1404)から出射され
ミラーA〜Dに反射後再びファイバーA〜D中に戻る可
干渉光の光路長から検出する。上記の検出系を構成する
直線偏光二波長可干渉光源1310は、図3に示したも
のと同様に構成されるものであり、ビームスプリッタ1
311、偏光板1312,1319、センサーR131
3、偏光ビームスプリッタ1314、1/4波長板13
15,1317、レンズ1316、ミラー1318およ
びセンサーA1320による分離動作および検出動作は
図1および図2に示した実施例と同様である。
【0063】なお、図13、図14に示す光学系も探針
1302と試料1301のz方向相対移動によってxy
方向の相対移動量検出精度に影響を与えない光学系とな
っている。
【0064】本実施例ではxy方向位置ずれ補正をSP
Mに応用した例を示したが、本発明の概念はこれに限定
されるものではなく、SPMと同様の位置ずれ補正精度
(〜1nm)が必要で探針と試料との周期的相対的xy
方向走査を行なう装置、例えば、SPMの構成や原理を
用い、試料をメモリー媒体に置き換えたメモリー装置や
リソグラフィー媒体に置き換えたリソグラフィー装置に
応用可能である。
【0065】ただしこれらの装置では周期的xy方向走
査がラスター走査と異なる場合がある。例えばメモリー
装置では、図15(a)に示すような記録媒体1504
上のトラック1505に沿って列状に並んだ記録データ
列1506をx方向に周期的に走査しながらy方向に一
定の速度で走査する場合、また、図16(a)に示すよ
うな同心円状(あるいはらせん状)に並んだトラック1
601に沿って記録データ列1602を円状に走査、す
なわちxy方向走査を1/4周期位相がずれた正弦波信
号によって行なう場合がある。
【0066】図15(a)に示した記録データ列を走査
する場合においては、図15(b)に示すように、x方
向走査信号1502に真の位置ずれ信号1503が加わ
り、見かけ上の位置ずれ信号1501が発生し、その探
針走査の軌跡は図15(a)の破線に示すようなものと
なる。このようなx方向の相対位置ずれ量に関して図
7、図9と同様の信号処理をし、行ない、見かけ上の位
置ずれ信号1501からx方向走査信号1502成分を
除いて、真の位置ずれ信号1503成分を得、記録媒体
1504と探針(図15には不図示)の相対位置ずれの
補正を行なう。
【0067】図16(a)に示した記録データ列を走査
する場合においては、図16(b),(c)に示すよう
にy方向走査信号1606,x方向走査信号1609の
それぞれに真の位置ずれ信号1605,1608が加わ
り、見かけ上の位置ずれ信号1605,1608が発生
し、その探針走査の軌跡は図16(a)の破線に示すよ
うなものとなる。これらに関しても、x,y両方向の相
対位置ずれ量に関して同様の信号処理を行ない、x,y
両方向の相対位置ずれの補正を行なうことができる。
【0068】なお、前述のx方向位置ずれ補正信号処理
回路としては図7、図8に示した構成のものを示した
が、上記の図9、図10に示したものでもよい。そのと
きx方向の走査信号の周波数は、y方向走査信号に比べ
て高いので、走査の折り返し点におけるx方向駆動素子
の駆動方向の急激な反転による寄生振動などにより、位
置ずれ量サンプリング信号に誤差が生じやすい。そこ
で、図17(a)に示すように、x方向走査信号17a
は、例えば正弦波信号のような急激な反転がないような
なめらかな曲線からなる波形が望ましい。
【0069】Z417(a)に示すようなx方向走査信
号17aのときのx方向相対位置ずれ量信号17b、x
方向走査同期信号17c、x方向位置ずれ量サンプリン
グ信号17dおよび補間信号17eのそれぞれを図17
(b)〜(e)に示す。
【0070】サンプリングの位置としては、図17
(d)に示すように走査折り返し部分の相対位置ずれ速
度が0になる点の近傍とすれば、前述の誤差は生じな
い。
【0071】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載するような効果を奏する。
【0072】請求項1乃至請求項8に記載のものにおい
ては、装置のセッティング直後から長時間にわたる装置
の動作中に探針・試料間の相対位置ずれが生じることの
ない走査型プローブ顕微鏡とすることができる効果があ
る。
【0073】請求項9乃至請求項11に記載のものにお
いては、上記効果に加えて、機械的電気的ノイズによる
位置ずれ補正制御の誤動作を防止することができる効果
がある。
【0074】請求項12に記載のものにおいては、上記
各効果に加えて、位置ずれ補正用のアクチュエータの最
適な制御位置で制御を行なうことができる効果がある。
【0075】請求項13および請求項14にそれぞれ記
載のものにおいては、上記の各効果を奏するメモリ装置
およびリソグラフィー装置を実現することができる効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の縦断面図である。
【図2】図1に示した実施例の上面図である。
【図3】互いに直交方向に偏光した二波長可干渉光を偏
波保存ファイバーに導入する装置の構成を示す図であ
る。
【図4】走査型プローブ顕微鏡における探針のラスター
走査を説明するための図である。
【図5】ラスター走査中にx方向位置ずれが生じた場合
を説明するための図である。
【図6】ラスター走査中にy方向位置ずれが生じた場合
を説明するための図である。
【図7】x方向位置補正信号回路を説明するための図で
ある。
【図8】x方向位置補正信号回路における信号波形図で
ある。
【図9】y方向位置補正信号回路を説明するための図で
ある。
【図10】y方向位置補正信号回路における信号波形図
である。
【図11】推測回路における信号波形図である。
【図12】緩和時間の異なる位置ずれ成分が複数組合わ
さった形の推測回路信号波形図である。
【図13】ファイバーを用いたヘテロダイン干渉光学系
を用いた実施例の走査形プローブ顕微鏡装置の縦断面図
である。
【図14】ファイバーを用いたヘテロダイン干渉光学系
を用いた実施例の走査型プローブ顕微鏡装置の横断面図
である。
【図15】本発明をメモリー装置に応用した例の説明図
である。
【図16】本発明をメモリー装置に応用した例の説明図
である。
【図17】x方向位置補正における別の信号処理法の信
号波形図である。
【符号の説明】
101 試料 102 探針 103 xy駆動素子 104 ミラーA 105 偏波保存ファイバー 106 装置筐体 107 コリメータ・レンズ 108 ビームスプリッタR 109 偏光板R 110 センサーR 111 偏光ビームスプリッタA 112 位相板A 113 位相板A’ 114 ミラーA’ 115 偏光板A 116 センサーA 117 ミラーB’ 118 z駆動素子 119 xy走査信号回路 120 xy駆動回路 201,202,203 ビームスプリッタ 204 ミラーC 205 ミラーB 206 ミラーD 207 センサーC 208 センサーB 209 センサーD 301 半導体レーザ 302 コリメータ・レンズ 303 第1の偏光ビームスプリッタ 304 第1のミラー 305 第2の偏光ビームスプリッタ 306 第2のミラー 307 音響光変調器 308 集光レンズ 309 偏波保存ファイバー 701,702,703 電流/電圧変換回路 704,705,706,707 同期検出回路 708 位相シフタ 709,710,711,712 ローパスフィルタ 713 カウンター 714,715 二値化回路 716 カウンター 717 平均化回路 718 ローパスフィルタ 719 減算回路 720 増幅回路 721 信号処理回路 722 推測回路 901,902,903 電流/電圧変換回路 904,905,906,907 同期検出回路 908 位相シフタ 909,910,911,912 ローパスフィルタ 913 カウンター 914,915, 二値化回路 916 カウンター 917 平均化回路 918 サンプリング回路 919 補間回路 920 推測回路 921 減算回路 922 増幅回路 923 信号処理回路 1301 試料 1302 探針 1303 xy駆動素子 1304 z駆動素子 1305 ミラーA 1306 ミラーB 1307 ファイバー固定具A 1308 装置筐体 1309 偏波保存ファイバーA 1310 直交偏光二波長可干渉光源 1311 ビームスプリッタ 1312 偏光板 1313 センサーR 1314 偏光ビームスプリッタ 1315 1/4波長板 1316 レンズ 1317 1/4波長板 1318 ミラー 1319 偏光板 1320 センサーA 1321 偏波保存ファイバーB 1322 ファイバー固定具B 1401 ファイバー固定具C 1402 ファイバー固定具D 1403 偏波保存ファイバーC 1404 偏波保存ファイバーD 1405 ミラーC 1406 ミラーD 1501 見かけ上の位置ずれ信号 1502 x方向走査信号 1503 真の位置ずれ信号 1504 記録媒体 1505 トラック 1506 記録データ列 1601 トラック 1602 記録データ列 1604 見かけ上の位置ずれ信号 1605 真の位置ずれ信号 1606 y方向走査信号 1607 見かけ上の位置ずれ信号 1608 真の位置ずれ信号 1609 x方向走査信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 多川 昌宏 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料の表面に対して先端が対向し、か
    つ、近接するように配置された探針と、 前記試料に対して前記探針をこれらの対向方向と直交
    し、かつ、予め定められた進路に相対的に走査する走査
    手段と、 前記試料と前記探針との間に生じる物理量を検出する検
    出手段とを具備し、前記走査手段による走査時における
    前記検出手段の検出結果から前記試料表面の観察を行な
    う走査型プローブ顕微鏡において、 前記探針の走査時に、前記試料と探針の対向方向と直交
    する方向に関する試料と探針との相対的な位置を検出
    し、該検出内容を示す第1の位置ずれ量検出信号を出力
    する位置ずれ量検出手段と、 前記第1の位置ずれ量検出信号から、前記試料と前記探
    針との走査に伴う信号成分を除去し、第2の位置ずれ量
    検出信号として出力する走査信号成分除去手段と、 前記第2の位置ずれ量検出信号に基づいて前記試料と前
    記探針との位置ずれを逐次補正する補正手段とを有する
    ことを特徴とする走査型プローブ顕微鏡。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の走査型プローブ顕微鏡
    において、 走査信号成分除去手段が、試料と探針との走査周波数よ
    り低いカットオフ周波数を有するローパスフィルタであ
    ることを特徴とする走査型プローブ顕微鏡。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の走査型プローブ顕微鏡
    において、 走査信号成分除去手段が、試料と探針との走査に同期し
    たタイミングで位置ずれ量検出信号をサンプリングする
    ことを特徴とする走査型プローブ顕微鏡。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の走査型プローブ顕微鏡
    において、 走査信号成分除去手段が、各サンプリング点の間を補間
    することを特徴とする走査型プローブ顕微鏡。
  5. 【請求項5】 請求項3または請求項4に記載の走査型
    プローブ顕微鏡において、 走査手段によって行われる走査が、折り返し点近傍がな
    めらかな折り返し信号によって行われるものであり、走
    査信号成分除去手段によるサンプリング動作は該折り返
    し点近傍にて行われることを特徴とする走査型プローブ
    顕微鏡。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載
    の走査型プローブ顕微鏡において、 位置ずれ量検出手段が、光波干渉計であることを特徴と
    する走査型プローブ顕微鏡。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の走査型プローブ顕微鏡に
    おいて、 光波干渉計が、試料を固定する部材に固定されたミラー
    と、探針を固定する部材に固定されたミラーと、ミラー
    のいずれか一方に可干渉光を入射する手段と、可干渉光
    の一部を分離し、光路を変化させミラーの他方に入射さ
    せる手段と、ミラーからの2つの反射光の合成光強度信
    号をもとに、ミラーの相対的移動量を算出する手段とか
    らなる差動型の光波干渉計であることを特徴とする走査
    型プローブ顕微鏡。
  8. 【請求項8】 請求項6記載の走査型プローブ顕微鏡に
    おいて、 光波干渉計が、試料を固定する部材と探針を固定する部
    材のいずれか一方に固定されたミラーと、他方に固定さ
    れ、端面をミラーに近づけて配置された光ファイバー
    と、光ファイバーを通して可干渉光をミラーに入射する
    手段と、ミラーに反射され再び光ファイバーを通った光
    と可干渉光一部をあらかじめ分離した光との合成光強度
    信号をもとに光ファイバーの端面に対するミラーの相対
    的移動量を算出する手段とからなる光ファイバー干渉計
    であることを特徴とする走査型プローブ顕微鏡。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至請求項8のいずれかに記載
    の走査型プローブ顕微鏡において、 補正手段が、走査信号成分除去手段が出力する第2の位
    置ずれ量検出信号に基づいて位置ずれ量の時間的な変化
    を推測する推測回路と、該推測回路の推測結果および予
    め定められた進路に応じた設定位置に基づいて試料と探
    針との位置ずれを補正する減算回路とを有することを特
    徴とする走査型プローブ顕微鏡。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の走査型プローブ顕微鏡
    において、 推測回路における推測動作が、異なる時定数の緩和時間
    による少なくとも一つ以上の位置ずれ量を対象とし、こ
    れらの成分の強度および時定数を推測することを特徴と
    する走査型プローブ顕微鏡。
  11. 【請求項11】 請求項9または請求項10記載の走査
    型プローブ顕微鏡において、 推測回路は、入力された第2の位置ずれ量信号と該入力
    以前の第2の位置ずれ量信号からの推測値との差が所定
    値を超えたときには入力された第2の位置ずれ量信号に
    よる推測を行うことなく、該入力以前の第2の位置ずれ
    量信号からの推測値を出力する手段を含むことを特徴と
    する走査型プローブ顕微鏡。
  12. 【請求項12】 請求項1乃至請求項11のいずれかに
    記載の走査型プローブ顕微鏡において、 補正手段が第1のアクチュエータと、該第1のアクチュ
    エータを含めた移動を行う第2のアクチュエータからな
    り、これらの各アクチュエータを用いて試料と探針との
    位置ずれを補正することを特徴とする走査型プローブ顕
    微鏡。
  13. 【請求項13】 請求項1乃至請求項12のいずれかに
    記載の走査型プローブ顕微鏡の構成を用いて記録媒体に
    対して記録あるいは読み出しを行うことを特徴とするメ
    モリ装置。
  14. 【請求項14】 請求項1乃至請求項12のいずれかに
    記載の走査型プローブ顕微鏡の構成を用いて記録媒体に
    対して記録を行うことを特徴とするリソグラフィー装
    置。
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