JP3421309B2 - 表面形状測定方法及び表面形状測定器 - Google Patents

表面形状測定方法及び表面形状測定器

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JP3421309B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザー光の干渉
を利用し、波長を単位として高精度、長ストロークの測
定を行うことができる物体の表面形状測定方法及び表面
形状測定器に係り、特に、半導体ICやLSI製造プロ
セスにおけるウエハ表面の段差測定、X線露光において
マスクとウエハとの位置合わせをする場合のマスク・ウ
エハ間のギャップ測定、あるいはレンズ、ミラー、光デ
ィスクなどの光学素子の表面の面荒さや面形状の測定に
適用して好適な表面形状測定方法及び表面形状測定器に
関する。
【0002】
【従来の技術】物体の表面形状を測定する装置として
は、表面形状を原子レベルで測定する装置からμmオー
ダーの段差を測定する装置まで、用途によって種種の測
定器がある。これらの測定器の中で、半導体ICやLS
I製造プロセスにおいて、パタン加工されたウエハ面の
段差の測定や、X線露光でのマスクとウエハとの位置合
わせをする場合のマスク・ウエハ間のギャップ測定、あ
るいはレンズ、ミラー、光ディスクなどの光学素子の表
面の面荒さや面形状の測定などにはμmオーダーの比較
的長い測定可能範囲と、nmオーダーの高分解能が要求
される。
【0003】従来、物体の表面形状を測定する装置とし
て、図4に示すようなパタン加工されたウエハ面の段差
測定装置がある(特願平11−110475号参照)。
【0004】図4において、1、2はレーザー光源、3
は1/2波長板、4、7、12、14はミラー、5、2
1は偏光ビームスプリッター、6、13は無偏光ビーム
スプリッター、8、9は音響光学素子、10、11は平
行プリズム、L1、L2、L3、L4はレーザービー
ム、15は投影光学系、16は縮小光学系、17、18
はウエハ面ビームスポット、19はウエハ、20はウエ
ハステージ、22、23は2分割ディテクタ、I1、I
2、I3、I4はビート信号、24はビート信号処理制
御部である。
【0005】レーザー光源1、2はそれぞれ波長がλ1
(周波数:f1)、λ2(周波数:f2)の水平偏光
(P波)のレーザー光を発生する。レーザー光源1から
発生したレーザー光は、1/2波長板3により垂直偏光
(S波)となり、ミラー4を介して偏光ビームスプリッ
ター5によりレーザー光源2から発生したレーザー光と
合成される。この合成光は、偏光面が互いに垂直で周波
数が異なる2波長直交偏光光である。この2波長直交偏
光光は、無偏光ビームスプリッター6により2つのレー
ザー光に分岐され、一つはミラー7を介して音響光学素
子8に入射する。音響光学素子8の駆動周波数をf11
とすると、音響光学素子8から出射するレーザー光の周
波数はそれぞれ(f1+f11)、(f2+f11)に
周波数シフトされた2波長直交偏光光となる。一方、分
岐された他の一方は、音響光学素子9に入射する。音響
光学素子9の駆動周波数をf22とすると、音響光学素
子9から出射するレーザー光の周波数はそれぞれ(f1
+f22)、(f2+f22)に周波数シフトされた2
波長直交偏光光となる。
【0006】これらの2波長直交偏光光は、平行プリズ
ム10、11によりそれぞれ2つの平行なレーザービー
ムL1とL2、L3とL4に分割され、L1とL2はミ
ラー12を介して無偏光ビームスプリッター13に入射
する。L3とL4は、無偏光ビームスプリッター13、
ミラー14を介して、L3は投影光学系15によりビー
ムを絞らないで、また、L4は縮小光学系16によりレ
ーザー光のビームが絞られ、それぞれウエハステージ2
0上に設置されたウエハ19にビームスポット17、1
8として入射する。このレーザー光は、ウエハ19面で
反射され、再度、投影光学系15、縮小光学系16、ミ
ラー14を介して無偏光ビームスプリッター13に入射
する。
【0007】このとき、無偏光ビームスプリッター13
により、周波数f11で周波数シフトされた2波長直交
偏光光L1、L2と周波数f22で周波数シフトされた
ウエハ19側からの反射光L3、L4とは、それぞれ、
L1とL4、L2とL3で光ヘテロダイン干渉光を生成
し、さらに偏光ビームスプリッター21により水平偏光
の光ヘテロダイン干渉光と垂直偏光の光ヘテロダイン干
渉光に分離される。
【0008】垂直偏光の光ヘテロダイン干渉光は、波長
がλ1(周波数:f1)のレーザー光を基に生成された
光ヘテロダイン干渉光であり、L2とL3の垂直偏光の
光ヘテロダイン干渉光と、L1とL4の垂直偏光の光ヘ
テロダイン干渉光は、それぞれ独立に2分割ディテクタ
22により検出してビート信号I1、I2としてビート
信号処理制御部24に送られる。また、水平偏光の光ヘ
テロダイン干渉光は、波長がλ2(周波数:f2)のレ
ーザー光を基に生成された光ヘテロダイン干渉光であ
り、L2とL3の水平偏光の光ヘテロダイン干渉光と、
L1とL4の垂直偏光の光ヘテロダイン干渉光は、それ
ぞれ独立に2分割ディテクタ23により検出してビート
信号I3、I4としてビート信号処理制御部24に送ら
れる。
【0009】L2、L3の垂直偏光光は、波長がλ1
(周波数:f1)のレーザー光の周波数が(f1+f1
1)、(f1+f22)にシフトしたレーザー光であ
り、振幅強度をそれぞれE1、E2とすると、式
(1)、(2)のように表される。
【0010】 E1(t)=A1exp{i(2π(f1+f11)t+φ1)} …(1) E2(t)=A2exp{i(2π(f1+f22)t+φ2)} …(2) ここで、A1、A2は振幅、φ1、φ2は初期位相であ
る。光ヘテロダイン干渉ビート信号I1は、 I1(t)=|E1(t)+E2(t)| =A1+A2+2A1A2cos(2πf0t+△φ12) …(3) で表され、f0=|f11−f22|、△φ12=φ1
−φ2である。
【0011】同様に、L1、L4の垂直偏光光の光ヘテ
ロダイン干渉ビート信号I2は、 I2(t)=A1+A2+2A1A2cos(2πf0t+△φ12+2πD1 /λ1) …(4) となり、D1は波長λ1のレーザー光が光学系内で生じ
る光路長差である。
【0012】一方、L2、L3の水平偏光光は、波長が
λ2(周波数:f2)のレーザー光の周波数が(f2+f
11)、(f2+f22)にシフトしたレーザー光であ
り、同様に振幅強度をそれぞれE3、E4とすると、式
(5)、(6)のように表される。
【0013】 E3(t)=A3exp{i(2π(f2+f22)t+φ3)} …(5) E4(t)=A4exp{i(2π(f2+f22)t+φ4)} …(6) ここで、A3、A4は振幅、φ3、φ4は初期位相であ
る。同様に、光ヘテロダイン干渉ビート信号I3は、 I3(t)=|E3(t)+E4(t)| =A3+A4+2A3A4cos(2πf0t+△φ34) …(7) で表され、△φ34=φ3−φ4である。
【0014】同様に、L1、L4の水平偏光光の光ヘテ
ロダイン干渉ビート信号I4は、 I4(t)=A3+A4+2A3A4cos(2πf0t+△φ34+2πD2 /λ2) …(8) となり、D2は波長λ2のレーザー光が光学系内で生じ
る光路長差である。
【0015】レーザー光L3、L4がウエハ19面上の
平坦面に入射した場合は、光学系内で生じる光路長差は
一定値となり、ビート信号I1(t)とI2(t)の位相差
φ10=2πD1/λ1、I3(t)とI4(t)の位相差
φ20=2πD2/λ2は固定値となる。
【0016】図5は、図4の投影光学系15から出射し
たレーザービームL3のビームスポット17が、ウエハ
19面上の段差パタン近傍付近に、図4の縮小光学系1
6により絞られたレーザービームL4のビームスポット
18がウエハ19面上の段差パタンの下部に入射した場
合の段差パタン部の拡大図を示す。
【0017】この場合、測定したいパタンAの段差部に
対し、レファレンス(参照光)であるレーザー光L3のビ
ームスポット17の中にパタンBが置かれている例を示
している。ビームスポット17からの反射光の位相差は
ビームスポット17内の段差状態の平均化された値とな
って検出されるため、ビームスポット18が段差の上部
と下部に入射する場合に生じる光学系内の光路長差から
段差が検出できる。パタンの段差部の大きさをDとする
と、パタン上部からの反射光とパタン下部からの反射光
には2Dの光路長差が生じる。
【0018】ビート信号は、前述の固定値φ10、φ2
0を考慮して式(4)、(8)は、(9)、(10)のように表
される。
【0019】 I2(t)=A1+A2+2A1A2cos{2πf0t+△φ12+φ10 +2π(2D)/λ1} …(9) I4(t)=A3+A4+2A3A4cos{2πf0t+△φ34+φ20 +2π(2D)/λ2} …(10) 図4のビート信号処理制御部24では、ビート信号I1
(t)とI2(t)との位相差Φ21、I3(t)とI4(t)
との位相差Φ43を算出する。
【0020】 Φ21=φ10+2π(2D)/λ1 …(11) Φ43=φ20+2π(2D)/λ2 …(12) さらに、位相差Φ21と位相差Φ43との差を演算する
ことによりウエハ19面上の段差を求めることができ
る。
【0021】 △Φ=Φ43−Φ21 =(φ20−φ10)+2π(2D)/λ2−2π(2D)/λ1 =(φ20−φ10)+2π(2D)/{(λ1・λ2)/(λ1−λ2)} …( 13) 式(13)から明らかなように、(φ20−φ10)は固定
値であるから位相差信号{△Φ−(φ20−φ10)}
は、段差D=(λ1・λ2)/{2(λ1−λ2)}を周期
として位相変化する。したがって、波長λ1とλ2を選
択することにより、段差測定範囲が決定される。例え
ば、LSIのプロセスウエハでは、段差の測定範囲とし
ては最大10μm程度あれば十分であり、λ1=690
nm、λ2=670nmを選択すると、位相差信号{△
Φ−(φ20−φ10)}の周期は、約11.6μmとな
る。位相差検出分解能を0.5°とすれば、約16nm
の段差検出分解能が得られる。
【0022】ここで、2Dの値がそれぞれのレーザー波
長λ1、λ2について、何波長分あるかを求める。それ
ぞれN1、N2波長分以上であるとすると、N1、N2
は、式(13)から求めることができる。
【0023】N1は、{△Φ−(φ20−φ10)}
{(λ1・λ2)/(λ1−λ2)}/(2π・λ1)の整数
部(小数点以下切り捨て)、N2は、{△Φ−(φ20−
φ10)}{(λ1・λ2)/(λ1−λ2)}/(2π・λ
2)の整数部(小数点以下切り捨て)となる。したがっ
て、2Dは、次のようにも表される。
【0024】 2D={N1+(Φ21−φ10)/2π}λ1 …(14) 2D={N2+(Φ43−φ20)/2π}λ2 …(15) この式より、例えば前記の例と同様に、位相差検出分解
能を0.5°とすると、段差の検出分解能としては、λ
1/720、またはλ2/720が得られる。N1、N
2の値は、2波長による測定によって求められる値であ
る。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来の段差測定装置では、試料であるウエハ19面上の
パタン形状を測定するためには、図6に示すようにビー
ムスポット18をウエハ19面上の段差の上下で測定す
る必要がある。図6(a)のように集光されたビームの
焦点深度が段差に対して十分大きい場合は問題とならな
いが、図6(b)のようにビームスポット18の大きさ
を小さく絞って細かいパタンの段差を測定しようとする
場合、焦点深度が段差よりも小さくなると反射光の強度
が弱くなり、光ヘテロダイン干渉光の強度が劣化する。
さらに、焦点がぼけることによる光路長変化から位相ず
れが生じてしまう。したがって、焦点深度よりも大きな
段差を測定できないという課題を有していた。すなわ
ち、ビーム径を絞って細かいパタンの段差を測定しよう
とする場合、測定可能な段差に制約があるという課題が
あった。
【0026】本発明は、従来技術の以上のような課題に
鑑み創案されたもので、ウエハ表面、あるいは光学素子
などの段差形状、さらに表面の面荒さや面形状などの表
面形状を、非接触、かつ被測定物の段差について制約を
受けないで、ビーム径を絞った状態で焦点深度が小さく
ても位相ずれの影響がなく、高精度に計測できる表面形
状測定方法及び表面形状測定器を提供するものである。
【0027】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明の表面形状測定方法は、偏光面が互いに垂直
で、周波数が異なる2周波光を発生させ、前記2周波光
を第1の2周波光、第2の2周波光の2つに分割し、前
記第1の2周波光、前記第2の2周波光の少なくとも一
方の周波数をシフトさせ、前記第1の2周波光を2つに
分割して第3の2周波光、第4の2周波光を生成し、前
記第2の2周波光を2つに分割して第5の2周波光、第
6の2周波光を生成し、前記第5の2周波光、前記第6
の2周波光のいずれか一方の2周波光を光学素子により
集光して集光ビームを形成し、前記集光ビームと、前記
第5の2周波光、前記第6の2周波光の他方の集光させ
ないビームを被測定物体上に入射させ、前記集光ビーム
が前記被測定物体上で焦点が合うように前記被測定物体
の位置を制御し、前記第3の2周波光、前記第4の2周
波光と、前記被測定物体によって反射された前記集光ビ
ーム、前記集光させないビームをそれぞれ合成し、前記
第3の2周波光と前記第5の2周波光の合成によって得
られた光ヘテロダイン干渉光を、偏光面の異なる第1、
第3の光ヘテロダイン干渉光に分離し、第1、第3のビ
ート信号を求め、前記第4の2周波光と前記第6の2周
波光の合成によって得られた光ヘテロダイン干渉光を、
偏光面の異なる第2、第4の光ヘテロダイン干渉光に分
離し、第2、第4のビート信号を求め、前記第1のビー
ト信号と前記第2のビート信号の位相差、及び前記第3
のビート信号と前記第4のビート信号の位相差に基づい
て、前記被測定物体の表面形状を算出することを特徴と
する。
【0028】また、本発明の表面形状測定方法は、前記
集光ビームの被測定物体上でのビームスポット領域を、
前記集光させないビームの被測定物体上でのビームスポ
ット領域内に含まれるようにしたことを特徴とする。
【0029】また、本発明の表面形状測定方法は、偏光
面が互いに垂直で、周波数が異なる2周波光を発生さ
せ、前記2周波光を第1の2周波光、第2の2周波光の
2つに分割し、前記第1の2周波光、前記第2の2周波
光の少なくとも一方の周波数をシフトさせ、前記第1の
2周波光を2つに分割して第3の2周波光、第4の2周
波光を生成し、前記第2の2周波光を2つに分割して第
5の2周波光、第6の2周波光を生成し、前記第5の2
周波光、前記第6の2周波光のいずれか一方の2周波光
を光学素子により集光して集光ビームを形成し、前記集
光ビームを被測定物体上に入射させ、前記第5の2周波
光、前記第6の他方の集光させないビームを前記被測定
物体上に入射させないで、ミラーにより反射させ、前記
集光ビームが前記被測定物体上で焦点が合うように前記
被測定物体の位置を制御し、前記第3の2周波光、前記
第4の2周波光と、前記被測定物体によって反射された
前記集光ビーム、前記ミラーにより反射させた前記集光
させないビームをそれぞれ合成し、前記第3の2周波光
と前記第5の2周波光の合成によって得られた光ヘテロ
ダイン干渉光を、偏光面の異なる第1、第3の光ヘテロ
ダイン干渉光に分離し、第1、第3のビート信号を求
め、前記第4の2周波光と前記第6の2周波光の合成に
よって得られた光ヘテロダイン干渉光を、偏光面の異な
る第2、第4の光ヘテロダイン干渉光に分離し、第2、
第4のビート信号を求め、前記第1のビート信号と前記
第2のビート信号の位相差、及び前記第3のビート信号
と前記第4のビート信号の位相差に基づいて、前記被測
定物体の表面形状を算出することを特徴とする。
【0030】また、本発明の表面形状測定方法は、偏光
面が互いに垂直で、周波数が異なる前記2周波光のいず
れか一方の偏光面の光を用い、前記第1のビート信号と
前記第2のビート信号の位相差、あるいは前記第3のビ
ート信号と前記第4のビート信号の位相差から、前記被
測定物体の表面形状を算出することを特徴とする。
【0031】また、本発明の表面形状測定方法は、前記
第1の2周波光、前記第2の2周波光の両方についてそ
れぞれ異なる周波数で周波数シフトさせることを特徴と
する。
【0032】また、本発明の表面形状測定器は、偏光面
が互いに垂直で、周波数が異なる2周波光を発生させる
2周波光発生手段と、前記2周波光を第1の2周波光、
第2の2周波光の2つに分割する第1の2周波光分割手
段と、前記第1の2周波光、前記第2の少なくとも一方
の周波数をシフトさせる周波数シフト手段と、被測定物
体を載せるための試料台と、前記第1の2周波光を、第
3の2周波光、第4の2周波光の2つに分割する第2の
2周波光分割手段と、前記第2の2周波光を、第5の2
周波光、第6の2周波光の2つに分割する第3の2周波
光分割手段と、前記第5の2周波光、前記第6の2周波
光のいずれか一方の2周波光を集光させて被測定物体上
に入射させる集光ビーム入射手段と、前記集光ビームが
前記被測定物体上で焦点が合う位置を検出する焦点検出
光学系手段と、前記集光ビームが前記被測定物体上で焦
点が合うように前記被測定物体をのせた試料台の位置を
制御する焦点合わせ手段と、前記第5の2周波光、前記
第6の2周波光の他方を集光させないで被測定物体上に
入射させるビーム入射手段と、前記第3の2周波光、第
4の2周波光と、前記被測定物体によって反射された前
記集光ビームと前記集光させないビームの2周波光をそ
れぞれ合成する光合成手段と、前記第3の2周波光と前
記第5の2周波光の合成により得られた光ヘテロダイン
干渉光を、偏光面の異なる第1の光ヘテロダイン干渉
光、第3の光ヘテロダイン干渉光に分離し、前記第4の
2周波光と前記第6の2周波光の合成により得られた光
ヘテロダイン干渉光を、偏光面の異なる第2の光ヘテロ
ダイン干渉光、第4の光ヘテロダイン干渉光に分離する
干渉光分離手段と、前記第1の光ヘテロダイン干渉光、
前記第3の光ヘテロダイン干渉光からそれぞれ独立に第
1のビート信号、第3のビート信号を検出し、前記第2
の光ヘテロダイン干渉光、前記第4の光ヘテロダイン干
渉光からそれぞれ独立に第2のビート信号、第4のビー
ト信号を検出する信号検出手段と、前記第1のビート信
号と前記第2のビート信号の位相差、及び前記第3のビ
ート信号と前記第4のビート信号の位相差に基づいて、
前記被測定物体の表面形状を算出する信号処理制御手段
とを有することを特徴とする。
【0033】また、本発明の表面形状測定器は、前記集
光ビームの前記被測定物体上でのビームスポット領域
を、前記集光させないで前記被測定物体上に入射させる
ビームスポット領域内に含まれるようにした集光ビーム
入射手段を有することを特徴とする。また、本発明の表
面形状測定器は、前記2周波光発生手段、前記第1の2
周波光分割手段、前記第2の2周波光分割手段、前記第
3の2周波光分割手段、前記周波数シフト手段、前記集
光ビーム入射手段、前記ビーム入射手段、前記光合成手
段、前記干渉光分離手段、及び前記信号検出手段が、同
一の光学系ステージ上に配置され、この光学ステージは
前記被測定物体の表面に対して平行な方向に移動可能な
ものであることを特徴とする。
【0034】また、本発明の表面形状測定器は、偏光面
が互いに垂直で、周波数が異なる2周波光を発生させる
2周波光発生手段と、前記2周波光を第1の2周波光、
第2の2周波光の2つに分割する第1の2周波光分割手
段と、前記第1の2周波光、前記第2の少なくとも一方
の周波数をシフトさせる周波数シフト手段と、被測定物
体を載せるための試料台と、前記第1の2周波光を、第
3の2周波光、第4の2周波光の2つに分割する第2の
2周波光分割手段と、前記第2の2周波光を、第5の2
周波光、第6の2周波光の2つに分割する第3の2周波
光分割手段と、前記第5の2周波光、前記第6の2周波
光のいずれか一方の2周波光を集光させて被測定物体上
に入射させる集光ビーム入射手段と、前記集光ビームが
前記被測定物体上で焦点が合う位置を検出する焦点検出
光学系手段と、前記集光ビームが前記被測定物体上で焦
点が合うように前記被測定物体をのせた試料台の位置を
制御する焦点合わせ手段と、前記第5の2周波光、前記
第6の2周波光の他方の集光させない2周波光を、前記
被測定物体上に入射させないで前記第3の2周波光、あ
るいは前記第4の2周波光と合成させるために反射させ
る反射光学手段と、前記第3の2周波光、前記第4の2
周波光と、前記被測定物体によって反射された前記集光
ビームと前記反射光学手段により反射された前記集光さ
せないビームの2周波光をそれぞれ合成する光合成手段
と、前記第3の2周波光と前記第5の2周波光の合成に
より得られた光ヘテロダイン干渉光を、偏光面の異なる
第1の光ヘテロダイン干渉光、第3の光ヘテロダイン干
渉光に分離し、前記第4の2周波光と前記第6の2周波
光の合成により得られた光ヘテロダイン干渉光を、偏光
面の異なる第2の光ヘテロダイン干渉光、第4の光ヘテ
ロダイン干渉光に分離する干渉光分離手段と、前記第1
の光ヘテロダイン干渉光、前記第3の光ヘテロダイン干
渉光からそれぞれ独立に第1のビート信号、第3のビー
ト信号を検出し、前記第2の光ヘテロダイン干渉光、前
記第4の光ヘテロダイン干渉光からそれぞれ独立に第2
のビート信号、第4のビート信号を検出する信号検出手
段と、前記第1のビート信号と前記第2のビート信号の
位相差、及び前記第3のビート信号と前記第4のビート
信号の位相差に基づいて、前記被測定物体の表面形状を
算出する信号処理制御手段とを有することを特徴とす
る。
【0035】また、本発明の表面形状測定器は、前記2
周波光発生手段から発生する偏光面が互いに垂直で、周
波数が異なる2周波光のいずれか一方の偏光面の光を用
い、前記第1のビート信号と前記第2のビート信号の位
相差、あるいは前記第3のビート信号と前記第4のビー
ト信号の位相差から前記被測定物体の表面形状を算出す
る信号処理制御手段を有することを特徴とする。
【0036】また、本発明の表面形状測定器は、前記第
1の2周波光、前記第2の2周波光の両方についてそれ
ぞれ異なる周波数で周波数シフトさせる周波数シフト手
段を有することを特徴とする。
【0037】また、本発明の表面形状測定器は、前記試
料台は、前記被測定物体の表面に対して平行な方向に移
動可能なものであることを特徴とする。
【0038】
【0039】本発明では、2波長のレーザー光からな
り、集光させたレーザービームと集光させないレーザー
ビームの2本のビーム、あるいは集光させたレーザービ
ームのみを、直接、測定対象に入射させる。集光させな
いレーザービームを測定対象に入射させる場合は、測定
対象上の広い領域を照射するため、測定対象上のパタン
形状による制約を受けない。また、集光させたレーザー
ビームは、測定したい箇所の近傍に入射させる。なお、
集光ビームについては、測定対象上で焦点が合うように
測定対象物をのせた試料台を制御する。測定対象からの
2つあるいは1つの反射光と2波長のレーザー光からな
る参照光2本とを光ヘテロダイン干渉させ、位相差信号
によりウエハ表面、あるいは光学素子などの段差形状、
表面の面荒さや面形状などの表面形状を、非接触で直接
計測でき、しかもビームスポットの大きさによる焦点深
度の違いから生ずる測定可能なパタンの段差の制約を受
けることがなく、高精度の表面形状測定を実現すること
が可能となる。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について詳細に説明する。なお、以下で説明す
る図面で、同一機能を有するものは同一符号を付け、そ
の繰り返しの説明は省略する。
【0041】実施の形態1 図1は、本発明による表面形状測定器の実施の形態1、
すなわち、半導体ICやLSI製造プロセスにおいてパ
タン加工されたウエハ面の段差測定装置の概略構成を示
す図である。
【0042】図1において、1、2はレーザー光源、3
は1/2波長板、4、7、12はミラー、5、21は偏
光ビームスプリッター、6、13は無偏光ビームスプリ
ッター、L1、L2、L3、L4はレーザービーム、
8、9は音響光学素子、10、11は平行プリズム、1
4はミラー、15は投影光学系、16は縮小光学系、1
7、18はウエハ面ビームスポット、19はウエハ、2
0はウエハxyステージ、22、23は2分割ディテク
タ、24はビート信号処理制御部、30はウエハzステ
ージ、31はダイクロイックミラー、32は焦点検出光
学系、33はz軸ステージ信号処理制御系である。
【0043】レーザー光源1、2から発したレーザー光
は、光路中でダイクロイックミラー31を透過すること
以外は、光電検出器22、23でビート信号として検出
され、ビート信号処理制御部24でウエハ19面上の段
差として計測される検出原理については図4の装置とほ
ぼ同じである。
【0044】ここで、焦点検出光学系32から発生した
レーザー光は、ダイクロイックミラー31により反射さ
れ、縮小光学系16を通ってウエハ19に入射し、ウエ
ハ19からの反射光は、縮小光学系16を通って逆にダ
イクロイックミラー31を介して焦点検出光学系32に
もどる。焦点検出光学系32では、ウエハ19のz方向
の変化に対するもどってきた反射光のビーム位置、ビー
ム径の大きさ、あるいは光強度などの変動を検出し、z
軸ステージ信号処理制御系33に送られる。z軸ステー
ジ信号処理制御系33では、焦点検出光学系32の検出
信号に基づきウエハzステージ30を制御して、縮小光
学系16からのレーザービームがウエハ19面上で焦点
合わせされるように設定する。
【0045】図2は、焦点深度の小さい縮小光学系16
について、段差の上下で焦点合わせして計測した場合の
概略図を示す。図2(a)は、段差上部のA点でビーム
が焦点合わせされた様子を示す。ウエハ19はビームL
4の焦点深度内のZ=aの位置に設定されている。各波
長についての位相差をφ21a、φ43aとすると、A
点での合成波長の位相差は、 △φa=φ43a−φ21a …(16) となる。図2(b)は、段差下部のB点でビームが焦点
合わせされた様子を示す。このとき、ウエハ19は、ウ
エハxyステージ20により集光ビームL4が段差下部
のB点の位置に設定されるように平行移動されている。
また、ウエハ19はビームL4の焦点深度内のZ=bの
位置に設定されている。各波長についての位相差をφ2
1b、φ43bとすると、B点での合成波長の位相差
は、 △φb=φ43b−φ21b …(17) となる。したがって、式(16)、(17)よりA点とB点
との段差△Φabは、 △Φab=△φa−△φb=(φ43a−φ21a)−(φ43b−φ21b) …(18) となる。ここで、焦点深度内では位相差の変動がないこ
とから、φ21a=φ21bとなる。
【0046】すなわち、式(18)は、以下のようにな
る。
【0047】 △Φab=△φa−△φb=φ43a−φ43b …(19) 段差に対して、焦点深度が小さい集光ビームの場合にお
いても、各点で焦点合わせを行うことにより、段差計測
が可能である。式(19)は合成波長の位相差であり、式
(14)、(15)を基に、各波長について計算すれば高精
度で段差測定ができる。
【0048】すなわち、本実施の形態1の表面形状測定
方法は、偏光面が互いに垂直で、周波数が異なる2周波
光を発生させ、前記2周波光を無偏光ビームスプリッタ
ー6で第1の2周波光、第2の2周波光の2つに分割
し、前記第1の2周波光、前記第2の2周波光の両方の
(少なくとも一方でよい)周波数を音響光学素子8、9
シフトさせ、前記第1の2周波光を平行プリズム10で
2つに分割して第3の2周波光L1、第4の2周波光L
2を生成し、前記第2の2周波光を平行プリズム11で
2つに分割して第5の2周波光L3、第6の2周波光L
4を生成し、前記第5の2周波光、前記第6の2周波光
のいずれか一方の2周波光L4を縮小光学系16により
集光して集光ビームを形成し、前記集光ビームと、第5
の2周波光L3、第6の2周波光L4の他方の集光させ
ないビームを被測定物体であるウエハ19上に入射さ
せ、前記集光ビームがウエハ19上で焦点が合うように
ウエハ19の位置を焦点検出光学系32、z軸ステージ
信号処理制御系33により制御し、第3の2周波光L
1、第4の2周波光L2と、ウエハ19によって反射さ
れた前記集光ビーム、前記集光させないビームを無偏光
ビームスプリッター13でそれぞれ合成し、第3の2周
波光L1と第5の2周波光L3の合成によって得られた
光ヘテロダイン干渉光を、偏光ビームスプリッター21
で偏光面の異なる第1、第3の光ヘテロダイン干渉光に
分離し、2分割ディテクタ22で第1、第3のビート信
号を求め、第4の2周波光L2と第6の2周波光L4の
合成によって得られた光ヘテロダイン干渉光を、偏光ビ
ームスプリッター21で偏光面の異なる第2、第4の光
ヘテロダイン干渉光に分離し、2分割ディテクタ23で
第2、第4のビート信号を求め、ビート信号処理制御部
24で前記第1のビート信号と前記第2のビート信号の
位相差、及び前記第3のビート信号と前記第4のビート
信号の位相差に基づいて、前記被測定物体の表面形状を
算出する。
【0049】また、本実施の形態1の表面形状測定器
は、偏光面が互いに垂直で、周波数が異なる2周波光を
発生させる2周波光発生手段(レーザー光源1、2、1
/2波長板3、ミラー4、偏光ビームスプリッター5)
と、前記2周波光を第1の2周波光、第2の2周波光の
2つに分割する第1の2周波光分割手段(無偏光ビーム
スプリッター6)と、前記第1の2周波光、前記第2の
少なくとも一方の周波数をシフトさせる周波数シフト手
段(音響光学素子8、9)と、被測定物体であるウエハ
19を載せるための試料台(ウエハxyステージ20、
ウエハzステージ30)と、前記第1の2周波光を、第
3の2周波光L1、第4の2周波光L2の2つに分割す
る第2の2周波光分割手段(平行プリズム10)と、前
記第2の2周波光を、第5の2周波光L3、第6の2周
波光L4の2つに分割する第3の2周波光分割手段(平
行プリズム11)と、第5の2周波光L3、第6の2周
波光L4のいずれか一方の2周波光を集光させてウエハ
19上に入射させる集光ビーム入射手段(縮小光学系1
6)と、前記集光ビームがウエハ19上で焦点が合う位
置を検出する焦点検出光学系手段(焦点検出光学系3
2)と、前記集光ビームがウエハ19上で焦点が合うよ
うにウエハ19をのせた試料台(ウエハxyステージ2
0、ウエハzステージ30)の位置を制御する焦点合わ
せ手段(z軸ステージ信号処理制御系33と、第5の2
周波光L3、第6の2周波光L4の他方を集光させない
でウエハ19上に入射させるビーム入射手段(投影光学
系15)と、第3の2周波光L1、第4の2周波光L2
と、ウエハ19によって反射された前記集光ビームと前
記集光させないビームの2周波光をそれぞれ合成する光
合成手段(無偏光ビームスプリッター13)と、第3の
2周波光L1と第5の2周波光L3の合成により得られ
た光ヘテロダイン干渉光を、偏光面の異なる第1の光ヘ
テロダイン干渉光、第3の光ヘテロダイン干渉光に分離
し、前記第4の2周波光と前記第6の2周波光の合成に
より得られた光ヘテロダイン干渉光を、偏光面の異なる
第2の光ヘテロダイン干渉光、第4の光ヘテロダイン干
渉光に分離する干渉光分離手段(偏光ビームスプリッタ
ー21)と、前記第1の光ヘテロダイン干渉光、前記第
3の光ヘテロダイン干渉光からそれぞれ独立に第1のビ
ート信号、第3のビート信号を検出し、前記第2の光ヘ
テロダイン干渉光、前記第4の光ヘテロダイン干渉光か
らそれぞれ独立に第2のビート信号、第4のビート信号
を検出する信号検出手段(2分割ディテクタ22、2
3)と、前記第1のビート信号と前記第2のビート信号
の位相差、及び前記第3のビート信号と前記第4のビー
ト信号の位相差に基づいて、前記被測定物体の表面形状
を算出する信号処理制御手段(ビート信号処理制御部2
4)とを有する。
【0050】なお、試料台(ウエハxyステージ20)
は、ウエハ19の表面に対して平行な方向に移動可能に
なっている。また、前記2周波光発生手段、前記第1の
2周波光分割手段、前記第2の2周波光分割手段、前記
第3の2周波光分割手段、前記周波数シフト手段、前記
集光ビーム入射手段、前記ビーム入射手段、前記光合成
手段、前記干渉光分離手段、及び前記信号検出手段が、
同一の光学系ステージ(図示省略)上に配置され、この
光学ステージはウエハ19の表面に対して平行な方向に
移動可能なものである。
【0051】本実施の形態では、2波長のレーザー光か
らなり、集光させたレーザービームと集光させないレー
ザービームの2本のビームを、直接、測定対象に入射さ
せる。集光させないレーザービームは、測定対象である
ウエハ19上の広い領域を照射するため、ウエハ19上
のパタン形状による制約を受けない。また、集光させた
レーザービームは、測定したい箇所の近傍に入射させ
る。なお、集光ビームについては、ウエハ19上で焦点
が合うようにウエハ19をのせた試料台(ウエハzステ
ージ30)を制御する。ウエハ19からの2つの反射光
L3、L4と2波長のレーザー光からなる参照光2本L
1、L2とを光ヘテロダイン干渉させ、位相差信号によ
りウエハ19表面(あるいは光学素子などの段差形状、
表面の面荒さや面形状など)の表面形状を、非接触で直
接計測でき、しかもビームスポットの大きさによる焦点
深度の違いから生ずる測定可能なパタンの段差の制約を
受けることがなく、高精度の表面形状測定を実現するこ
とが可能となる。
【0052】実施の形態2 図3は、本発明による表面形状測定器の実施の形態2、
すなわち、半導体ICやLSI製造プロセスにおいてパ
タン加工されたウエハ面の段差測定装置の概略構成を示
す図である。
【0053】図3において、34はミラーである。
【0054】本実施の形態2では、図3に示すように、
前記集光させないレーザービームの2周波光L3をウエ
ハ19上に入射させないで、ミラー34を挿入して、該
ミラー34に反射させて第3の2周波光L1、あるいは
第4の2周波光L2と合成させ、光ヘテロダイン干渉さ
せてビート信号を生成しても、実施の形態1と同様の効
果が得られる。
【0055】以上本発明を実施の形態に基づいて具体的
に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるも
のではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変
更可能であることは勿論である。
【0056】例えば、偏光面が互いに垂直で、周波数が
異なる前記2周波光のいずれか一方の偏光面の光を用
い、前記第1のビート信号と前記第2のビート信号の位
相差、あるいは前記第3のビート信号と前記第4のビー
ト信号の位相差から、前記被測定物体の表面形状を算出
してもよい。すなわち、本発明において、測定しようと
するウエハ19面上の段差が波長λ1(またはλ2)の
1/2よりも小さい場合には、N1=0(またはN2=
0)となる。したがって、式(14)または式(15)は、
それぞれ偏光面の異なるいずれか一方の光学系から得ら
れるビート信号の位相差から計算できる。
【0057】また、図示は省略するが、前記集光ビーム
のウエハ19上でのビームスポット領域を、前記集光さ
せないビームのウエハ19上でのビームスポット領域内
に含まれるようにしてもよい。これにより、寸法の小さ
い試料でも高精度に測定することが可能である。
【0058】また、実施の形態1、2において、2つの
音響光学素子を用いて周波数シフトさせる方法を示した
が、いずれか一つを用いて片側のレーザー光のみを周波
数シフトさせる方法を用いても同様の効果が得られる。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ウエハ表面の段差形状、表面の面荒さや面形状などの表
面形状を、非接触で直接計測でき、集光ビームのビーム
径が小さく、焦点深度が小さい場合においても段差測定
が可能であり、パタンの寸法、段差の深さに対して制約
を受けずに、高精度の表面形状測定ができるという効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の表面形状測定器の概略
構成図である。
【図2】焦点深度の小さい縮小光学系について、段差の
上下で焦点合わせして計測した場合の概略図である。
【図3】本発明の実施の形態2の表面形状測定器の概略
構成図である。
【図4】従来の段差測定器の概略構成図である。
【図5】従来の段差測定器における段差パタン部の拡大
図である。
【図6】従来の段差測定器において焦点深度が異なるビ
ームによる測定概略図である。
【符号の説明】
1、2…レーザー光源、3…1/2波長板、4、7、1
2…ミラー、5、21…偏光ビームスプリッター、6、
13…無偏光ビームスプリッター、L1、L2、L3、
L4…レーザービーム、8、9…音響光学素子、10、
11…平行プリズム、14…ミラー、15…投影光学
系、16…縮小光学系、17、18…ウエハ面ビームス
ポット、19…ウエハ、20…ウエハxyステージ、2
2、23…2分割ディテクタ、24…ビート信号処理制
御部、30…ウエハzステージ、31…ダイクロイック
ミラー、32…焦点検出光学系、33…z軸ステージ信
号処理制御系、34…ミラー。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉原 秀雄 東京都新宿区西新宿二丁目1番1号 エ ヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロジ 株式会社内 (72)発明者 三好 一功 東京都新宿区西新宿二丁目1番1号 エ ヌ・ティ・ティ・アドバンステクノロジ 株式会社内 (56)参考文献 特開 平10−274513(JP,A) 特開 平4−337405(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 11/00 - 11/30 H01L 21/027

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】偏光面が互いに垂直で、周波数が異なる2
    周波光を発生させ、 前記2周波光を第1の2周波光、第2の2周波光の2つ
    に分割し、 前記第1の2周波光、前記第2の2周波光の少なくとも
    一方の周波数をシフトさせ、 前記第1の2周波光を2つに分割して第3の2周波光、
    第4の2周波光を生成し、 前記第2の2周波光を2つに分割して第5の2周波光、
    第6の2周波光を生成し、 前記第5の2周波光、前記第6の2周波光のいずれか一
    方の2周波光を光学素子により集光して集光ビームを形
    成し、 前記集光ビームと、前記第5の2周波光、前記第6の2
    周波光の他方の集光させないビームを被測定物体上に入
    射させ、 前記集光ビームが前記被測定物体上で焦点が合うように
    前記被測定物体の位置を制御し、 前記第3の2周波光、前記第4の2周波光と、前記被測
    定物体によって反射された前記集光ビーム、前記集光さ
    せないビームをそれぞれ合成し、 前記第3の2周波光と前記第5の2周波光の合成によっ
    て得られた光ヘテロダイン干渉光を、偏光面の異なる第
    1、第3の光ヘテロダイン干渉光に分離し、第1、第3
    のビート信号を求め、 前記第4の2周波光と前記第6の2周波光の合成によっ
    て得られた光ヘテロダイン干渉光を、偏光面の異なる第
    2、第4の光ヘテロダイン干渉光に分離し、第2、第4
    のビート信号を求め、 前記第1のビート信号と前記第2のビート信号の位相
    差、及び前記第3のビート信号と前記第4のビート信号
    の位相差に基づいて、前記被測定物体の表面形状を算出
    することを特徴とする表面形状測定方法。
  2. 【請求項2】前記集光ビームの被測定物体上でのビーム
    スポット領域を、前記集光させないビームの被測定物体
    上でのビームスポット領域内に含まれるようにしたこと
    を特徴とする請求項1記載の表面形状測定方法。
  3. 【請求項3】偏光面が互いに垂直で、周波数が異なる2
    周波光を発生させ、 前記2周波光を第1の2周波光、第2の2周波光の2つ
    に分割し、 前記第1の2周波光、前記第2の2周波光の少なくとも
    一方の周波数をシフトさせ、 前記第1の2周波光を2つに分割して第3の2周波光、
    第4の2周波光を生成し、 前記第2の2周波光を2つに分割して第5の2周波光、
    第6の2周波光を生成し、 前記第5の2周波光、前記第6の2周波光のいずれか一
    方の2周波光を光学素子により集光して集光ビームを形
    成し、 前記集光ビームを被測定物体上に入射させ、前記第5の
    2周波光、前記第6の他方の集光させないビームを前記
    被測定物体上に入射させないで、ミラーにより反射さ
    せ、 前記集光ビームが前記被測定物体上で焦点が合うように
    前記被測定物体の位置を制御し、 前記第3の2周波光、前記第4の2周波光と、前記被測
    定物体によって反射された前記集光ビーム、前記ミラー
    により反射させた前記集光させないビームをそれぞれ合
    成し、 前記第3の2周波光と前記第5の2周波光の合成によっ
    て得られた光ヘテロダイン干渉光を、偏光面の異なる第
    1、第3の光ヘテロダイン干渉光に分離し、第1、第3
    のビート信号を求め、 前記第4の2周波光と前記第6の2周波光の合成によっ
    て得られた光ヘテロダイン干渉光を、偏光面の異なる第
    2、第4の光ヘテロダイン干渉光に分離し、第2、第4
    のビート信号を求め、 前記第1のビート信号と前記第2のビート信号の位相
    差、及び前記第3のビート信号と前記第4のビート信号
    の位相差に基づいて、前記被測定物体の表面形状を算出
    することを特徴とする表面形状測定方法。
  4. 【請求項4】偏光面が互いに垂直で、周波数が異なる前
    記2周波光のいずれか一方の偏光面の光を用い、前記第
    1のビート信号と前記第2のビート信号の位相差、ある
    いは前記第3のビート信号と前記第4のビート信号の位
    相差から、前記被測定物体の表面形状を算出することを
    特徴とする請求項1または3記載の表面形状測定方法。
  5. 【請求項5】前記第1の2周波光、前記第2の2周波光
    の両方についてそれぞれ異なる周波数で周波数シフトさ
    せることを特徴とする請求項1または3記載の表面形状
    測定方法。
  6. 【請求項6】偏光面が互いに垂直で、周波数が異なる2
    周波光を発生させる2周波光発生手段と、 前記2周波光を第1の2周波光、第2の2周波光の2つ
    に分割する第1の2周波光分割手段と、 前記第1の2周波光、前記第2の少なくとも一方の周波
    数をシフトさせる周波数シフト手段と、 被測定物体を載せるための試料台と、 前記第1の2周波光を、第3の2周波光、第4の2周波
    光の2つに分割する第2の2周波光分割手段と、 前記第2の2周波光を、第5の2周波光、第6の2周波
    光の2つに分割する第3の2周波光分割手段と、 前記第5の2周波光、前記第6の2周波光のいずれか一
    方の2周波光を集光させて被測定物体上に入射させる集
    光ビーム入射手段と、 前記集光ビームが前記被測定物体上で焦点が合う位置を
    検出する焦点検出光学系手段と、 前記集光ビームが前記被測定物体上で焦点が合うように
    前記被測定物体をのせた試料台の位置を制御する焦点合
    わせ手段と、 前記第5の2周波光、前記第6の2周波光の他方を集光
    させないで被測定物体上に入射させるビーム入射手段
    と、 前記第3の2周波光、第4の2周波光と、前記被測定物
    体によって反射された前記集光ビームと前記集光させな
    いビームの2周波光をそれぞれ合成する光合成手段と、 前記第3の2周波光と前記第5の2周波光の合成により
    得られた光ヘテロダイン干渉光を、偏光面の異なる第1
    の光ヘテロダイン干渉光、第3の光ヘテロダイン干渉光
    に分離し、前記第4の2周波光と前記第6の2周波光の
    合成により得られた光ヘテロダイン干渉光を、偏光面の
    異なる第2の光ヘテロダイン干渉光、第4の光ヘテロダ
    イン干渉光に分離する干渉光分離手段と、 前記第1の光ヘテロダイン干渉光、前記第3の光ヘテロ
    ダイン干渉光からそれぞれ独立に第1のビート信号、第
    3のビート信号を検出し、前記第2の光ヘテロダイン干
    渉光、前記第4の光ヘテロダイン干渉光からそれぞれ独
    立に第2のビート信号、第4のビート信号を検出する信
    号検出手段と、 前記第1のビート信号と前記第2のビート信号の位相
    差、及び前記第3のビート信号と前記第4のビート信号
    の位相差に基づいて、前記被測定物体の表面形状を算出
    する信号処理制御手段とを有することを特徴とする表面
    形状測定器。
  7. 【請求項7】前記集光ビームの前記被測定物体上でのビ
    ームスポット領域を、前記集光させないで前記被測定物
    体上に入射させるビームスポット領域内に含まれるよう
    にした集光ビーム入射手段を有することを特徴とする請
    求項6記載の表面形状測定器。
  8. 【請求項8】前記2周波光発生手段、前記第1の2周波
    光分割手段、前記第2の2周波光分割手段、前記第3の
    2周波光分割手段、前記周波数シフト手段、前記集光ビ
    ーム入射手段、前記ビーム入射手段、前記光合成手段、
    前記干渉光分離手段、及び前記信号検出手段が、同一の
    光学系ステージ上に配置され、この光学ステージは前記
    被測定物体の表面に対して平行な方向に移動可能なもの
    であることを特徴とする請求項6記載の表面形状測定
    器。
  9. 【請求項9】偏光面が互いに垂直で、周波数が異なる2
    周波光を発生させる2周波光発生手段と、 前記2周波光を第1の2周波光、第2の2周波光の2つ
    に分割する第1の2周波光分割手段と、 前記第1の2周波光、前記第2の少なくとも一方の周波
    数をシフトさせる周波数シフト手段と、 被測定物体を載せるための試料台と、 前記第1の2周波光を、第3の2周波光、第4の2周波
    光の2つに分割する第2の2周波光分割手段と、 前記第2の2周波光を、第5の2周波光、第6の2周波
    光の2つに分割する第3の2周波光分割手段と、 前記第5の2周波光、前記第6の2周波光のいずれか一
    方の2周波光を集光させて被測定物体上に入射させる集
    光ビーム入射手段と、 前記集光ビームが前記被測定物体上で焦点が合う位置を
    検出する焦点検出光学系手段と、 前記集光ビームが前記被測定物体上で焦点が合うように
    前記被測定物体をのせた試料台の位置を制御する焦点合
    わせ手段と、 前記第5の2周波光、前記第6の2周波光の他方の集光
    させない2周波光を、前記被測定物体上に入射させない
    で前記第3の2周波光、あるいは前記第4の2周波光と
    合成させるために反射させる反射光学手段と、 前記第3の2周波光、前記第4の2周波光と、前記被測
    定物体によって反射された前記集光ビームと前記反射光
    学手段により反射された前記集光させないビームの2周
    波光をそれぞれ合成する光合成手段と、 前記第3の2周波光と前記第5の2周波光の合成により
    得られた光ヘテロダイン干渉光を、偏光面の異なる第1
    の光ヘテロダイン干渉光、第3の光ヘテロダイン干渉光
    に分離し、前記第4の2周波光と前記第6の2周波光の
    合成により得られた光ヘテロダイン干渉光を、偏光面の
    異なる第2の光ヘテロダイン干渉光、第4の光ヘテロダ
    イン干渉光に分離する干渉光分離手段と、 前記第1の光ヘテロダイン干渉光、前記第3の光ヘテロ
    ダイン干渉光からそれぞれ独立に第1のビート信号、第
    3のビート信号を検出し、前記第2の光ヘテロダイン干
    渉光、前記第4の光ヘテロダイン干渉光からそれぞれ独
    立に第2のビート信号、第4のビート信号を検出する信
    号検出手段と、 前記第1のビート信号と前記第2のビート信号の位相
    差、及び前記第3のビート信号と前記第4のビート信号
    の位相差に基づいて、前記被測定物体の表面形状を算出
    する信号処理制御手段とを有することを特徴とする表面
    形状測定器。
  10. 【請求項10】前記2周波光発生手段から発生する偏光
    面が互いに垂直で、周波数が異なる2周波光のいずれか
    一方の偏光面の光を用い、前記第1のビート信号と前記
    第2のビート信号の位相差、あるいは前記第3のビート
    信号と前記第4のビート信号の位相差から前記被測定物
    体の表面形状を算出する信号処理制御手段を有すること
    を特徴とする請求項6または記載の表面形状測定器。
  11. 【請求項11】前記第1の2周波光、前記第2の2周波
    光の両方についてそれぞれ異なる周波数で周波数シフト
    させる周波数シフト手段を有することを特徴とする請求
    項6または記載の表面形状測定器。
  12. 【請求項12】前記試料台は、前記被測定物体の表面に
    対して平行な方向に移動可能なものであることを特徴と
    する請求項6または記載の表面形状測定器。
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