JPH0688354B2 - Ｐｅｅｋ樹脂パイプの製造方法 - Google Patents
Ｐｅｅｋ樹脂パイプの製造方法Info
- Publication number
- JPH0688354B2 JPH0688354B2 JP63211076A JP21107688A JPH0688354B2 JP H0688354 B2 JPH0688354 B2 JP H0688354B2 JP 63211076 A JP63211076 A JP 63211076A JP 21107688 A JP21107688 A JP 21107688A JP H0688354 B2 JPH0688354 B2 JP H0688354B2
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- JP
- Japan
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- pipe
- peek resin
- resin pipe
- crystallized
- solidified
- Prior art date
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- Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
- Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、PEEK（ポリエーテルエーテルケトン）樹脂パ
イプの製造方法に関する。
イプの製造方法に関する。
PEEK樹脂パイプは、耐熱性、耐薬品性、耐摩耗性等の物
性に優れ、また線膨張係数が小さいため他の樹脂製パイ
プに比べて温度変化の影響が少なく、しかも不純物の溶
出が極めて少ないことから、超LSI素子製造における温
超純水の移送用パイプとしての用途が属望されている。
性に優れ、また線膨張係数が小さいため他の樹脂製パイ
プに比べて温度変化の影響が少なく、しかも不純物の溶
出が極めて少ないことから、超LSI素子製造における温
超純水の移送用パイプとしての用途が属望されている。
このように高性能のパイプであるが、素材となるPEEK樹
脂の押出成形においては、その低粘性のためPVC等に比
べ成形性が悪く、形状の安定したパイプの成形が困難で
あった。
脂の押出成形においては、その低粘性のためPVC等に比
べ成形性が悪く、形状の安定したパイプの成形が困難で
あった。
PEEK樹脂は加熱溶融状態では非結晶状態であり、その色
は茶褐色であるが、これを徐々に冷却して結晶化する温
度領域をゆっくり通過させると結晶状態となり、その色
が灰色となる。
は茶褐色であるが、これを徐々に冷却して結晶化する温
度領域をゆっくり通過させると結晶状態となり、その色
が灰色となる。
そして、結晶状態の方が物理的にも良好で安定してお
り、かつ後述するパイプの接合時においても不都合がな
いので、製品としては結晶化された灰色のものが要求さ
れている。
り、かつ後述するパイプの接合時においても不都合がな
いので、製品としては結晶化された灰色のものが要求さ
れている。
しかるに、PEEK樹脂パイプの押出成形においては低粘性
により成形性が悪く、そのためダイから押出したPEEK樹
脂パイプ素材をサイジング部にて所定の規格形状に成形
固化するのに際し、徐々に冷却して成形固化すること、
すなわち、非結晶状態で押出されたPEEK樹脂を結晶化す
るために、徐々に冷却しながらサイジングするには技術
的困難が伴い、また生産性も上がらずコスト高になる欠
点があった。
により成形性が悪く、そのためダイから押出したPEEK樹
脂パイプ素材をサイジング部にて所定の規格形状に成形
固化するのに際し、徐々に冷却して成形固化すること、
すなわち、非結晶状態で押出されたPEEK樹脂を結晶化す
るために、徐々に冷却しながらサイジングするには技術
的困難が伴い、また生産性も上がらずコスト高になる欠
点があった。
なお、非結晶状態で押出されたPEEK樹脂をサイジング部
で急速に冷却固化すれば、パイプの成形性は容易とな
る。この場合にあっては、サイジング部に導入されたPE
EK樹脂の表面は非結晶のまま冷却固化され、その色は茶
褐色を呈している。しかしながら、この状態での製品は
使用できない。
で急速に冷却固化すれば、パイプの成形性は容易とな
る。この場合にあっては、サイジング部に導入されたPE
EK樹脂の表面は非結晶のまま冷却固化され、その色は茶
褐色を呈している。しかしながら、この状態での製品は
使用できない。
なぜならば、パイプを接合するときに熱溶着するため、
該溶着部分において一旦加熱され、これが徐々に空気中
で冷却されるときに結晶化の状態に変化し、この接合部
分の色が茶褐色から灰色に変化して見栄えが悪く、製品
価値が低下する欠点に起因する。
該溶着部分において一旦加熱され、これが徐々に空気中
で冷却されるときに結晶化の状態に変化し、この接合部
分の色が茶褐色から灰色に変化して見栄えが悪く、製品
価値が低下する欠点に起因する。
そこで本発明は上記課題を解決するため、押出成形機に
より加熱溶融し、ダイから押出されたPEEK樹脂パイプ素
材をサイジング部に導入して急速冷却することにより外
側表面は非結晶層となし、内部はパイプ素材の帯熱によ
って徐々に冷却され結晶化した状態の二層パイプに成形
固化したあと、ついで加熱部に供給し、前記成形固化し
たPEEK樹脂パイプを、該パイプの形状が変形しない温度
に再加熱して除々に冷却することにより、前記パイプの
外側表面の非結晶層を結晶化させて内外層とも結晶化す
ることを特徴とする結晶化されたPEEK樹脂パイプの製造
方法を提供する。
より加熱溶融し、ダイから押出されたPEEK樹脂パイプ素
材をサイジング部に導入して急速冷却することにより外
側表面は非結晶層となし、内部はパイプ素材の帯熱によ
って徐々に冷却され結晶化した状態の二層パイプに成形
固化したあと、ついで加熱部に供給し、前記成形固化し
たPEEK樹脂パイプを、該パイプの形状が変形しない温度
に再加熱して除々に冷却することにより、前記パイプの
外側表面の非結晶層を結晶化させて内外層とも結晶化す
ることを特徴とする結晶化されたPEEK樹脂パイプの製造
方法を提供する。
押出成形機１のダイ２から加熱溶融状態のPEEK樹脂のパ
イプ成形素材３を押出し、これをサイジング部４に導入
する。該パイプ成形素材３は非結晶状態すなわち茶褐色
を呈している。このパイプ成形素材３を速やかにサイジ
ング部４に導入し、ここで急速冷却され所定の規格寸法
のパイプ成形形状に成形固化される。サイジング部４は
冷却水が循環しているジャケットよりなり、パイプの外
形に合致した内径を有するコアで構成されている。また
真空吸引装置を具えており、導入されたPEEK樹脂パイプ
素材３はサイジング部４の内径壁面に密着しながら移動
し、冷却固化される。
イプ成形素材３を押出し、これをサイジング部４に導入
する。該パイプ成形素材３は非結晶状態すなわち茶褐色
を呈している。このパイプ成形素材３を速やかにサイジ
ング部４に導入し、ここで急速冷却され所定の規格寸法
のパイプ成形形状に成形固化される。サイジング部４は
冷却水が循環しているジャケットよりなり、パイプの外
形に合致した内径を有するコアで構成されている。また
真空吸引装置を具えており、導入されたPEEK樹脂パイプ
素材３はサイジング部４の内径壁面に密着しながら移動
し、冷却固化される。
サイジング部４から引出されたPEEK樹脂パイプ５は、急
速に冷却固化されその外側表面は非結晶状態となり、非
結晶層６が形成される。該非結晶層６が呈する色は茶褐
色である。
速に冷却固化されその外側表面は非結晶状態となり、非
結晶層６が形成される。該非結晶層６が呈する色は茶褐
色である。
パイプの肉厚にもよるが、サイジング部４での急速冷却
の際はパイプ成形素材３の外側表面だけが影響を受け、
外側表面が冷却されて形状が崩れない程度にまで固化し
た後も、内部は押出成形機から押出された時の帯熱によ
り徐々に冷却される関係で結晶状態に変化する。したが
って、外側表面は茶褐色の非結晶層６で、内部は灰色の
結晶層からなる二層パイプが形成される。
の際はパイプ成形素材３の外側表面だけが影響を受け、
外側表面が冷却されて形状が崩れない程度にまで固化し
た後も、内部は押出成形機から押出された時の帯熱によ
り徐々に冷却される関係で結晶状態に変化する。したが
って、外側表面は茶褐色の非結晶層６で、内部は灰色の
結晶層からなる二層パイプが形成される。
つぎに、該PEEK樹脂パイプ５を加熱部７に導入して、好
ましくは遠赤外線ヒーターにて再加熱する。加熱温度は
PEEK樹脂パイプ５の形状を変化させない程度、例えば20
0℃程度の炉中を通過させればよい。前述した如く、サ
イジング部４での急速冷却による非結晶の状態はPEEK樹
脂パイプの外側表面のみであるため、このときの再加熱
温度も表面温度を上昇させるにとどまり、パイプ形状が
熱変形する虞れは全くない。
ましくは遠赤外線ヒーターにて再加熱する。加熱温度は
PEEK樹脂パイプ５の形状を変化させない程度、例えば20
0℃程度の炉中を通過させればよい。前述した如く、サ
イジング部４での急速冷却による非結晶の状態はPEEK樹
脂パイプの外側表面のみであるため、このときの再加熱
温度も表面温度を上昇させるにとどまり、パイプ形状が
熱変形する虞れは全くない。
なお、再加熱する手段としては、本実施例のように押出
成形ラインに加熱部７を組み込んだ方が、連続的に製造
できるので生産性が向上しコストダウンにつながるので
好ましいが、加熱部を別工程としても差し支えない。
成形ラインに加熱部７を組み込んだ方が、連続的に製造
できるので生産性が向上しコストダウンにつながるので
好ましいが、加熱部を別工程としても差し支えない。
このようにして、加熱部７にて再加熱することにより、
PEEK樹脂パイプ５の外側表面の非結晶層６を非結晶状態
から結晶状態に変化させ、すなわち、茶褐色から灰色に
変化させることにより全体が結晶化された灰色のPEEK樹
脂パイプを得ることができた。
PEEK樹脂パイプ５の外側表面の非結晶層６を非結晶状態
から結晶状態に変化させ、すなわち、茶褐色から灰色に
変化させることにより全体が結晶化された灰色のPEEK樹
脂パイプを得ることができた。
そして、この成形されたPEEK樹脂パイプを熱溶着によっ
て接合したが、全体が灰色であって接合部の色調変化は
全くなかった。
て接合したが、全体が灰色であって接合部の色調変化は
全くなかった。
本発明の製造方法によれば、低粘性で押出成形性が極め
て悪いPEEK樹脂パイプを、効率よく製造できる利点を有
するのみならず、パイプ接合の際における接合部の色変
化に対する後加工の配慮もなされた製品価値のあるPEEK
樹脂パイプの製造できる特徴を有する。
て悪いPEEK樹脂パイプを、効率よく製造できる利点を有
するのみならず、パイプ接合の際における接合部の色変
化に対する後加工の配慮もなされた製品価値のあるPEEK
樹脂パイプの製造できる特徴を有する。
第１図は本発明のPEEK樹脂パイプ製造ラインの概略側面
図、第２図は第１図のA-A部の断面図である。 １……押出成形機 ２……ダイ ３……PEEK樹脂パイプ成形素材 ４……サイジング部 ５……PEEK樹脂パイプ ６……非結晶層 ７……加熱部
図、第２図は第１図のA-A部の断面図である。 １……押出成形機 ２……ダイ ３……PEEK樹脂パイプ成形素材 ４……サイジング部 ５……PEEK樹脂パイプ ６……非結晶層 ７……加熱部
Claims (1)
- 【請求項１】押出成形機により加熱溶融し、ダイから押
出されたPEEK樹脂パイプ素材をサイジング部に導入して
急速冷却することにより外側表面は非結晶層となし、内
部はパイプ素材の帯熱によって徐々に冷却され結晶化し
た状態の二層パイプに成形固化したあと、ついで加熱部
に供給し、前記成形固化したPEEK樹脂パイプを、該パイ
プの形状が変形しない温度に再加熱して徐々に冷却する
ことにより、前記パイプの外側表面の非結晶層を結晶化
させて内外層とも結晶化することを特徴とする結晶化さ
れたPEEK樹脂パイプの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63211076A JPH0688354B2 (ja) | 1988-08-24 | 1988-08-24 | Ｐｅｅｋ樹脂パイプの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63211076A JPH0688354B2 (ja) | 1988-08-24 | 1988-08-24 | Ｐｅｅｋ樹脂パイプの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0259330A JPH0259330A (ja) | 1990-02-28 |
| JPH0688354B2 true JPH0688354B2 (ja) | 1994-11-09 |
Family
ID=16600009
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63211076A Expired - Lifetime JPH0688354B2 (ja) | 1988-08-24 | 1988-08-24 | Ｐｅｅｋ樹脂パイプの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0688354B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN110815769A (zh) * | 2019-11-22 | 2020-02-21 | 常州君华医疗科技有限公司 | 一种聚醚醚酮毛细管在线结晶一步生产方法 |
Families Citing this family (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5089204A (en) * | 1990-03-16 | 1992-02-18 | Nkk Corporation | Method of extruding thermoplastic resin pipe |
| US5381511A (en) * | 1993-06-02 | 1995-01-10 | W. L. Gore & Associates, Inc. | Flexible electrically heatable hose |
| JP3186442B2 (ja) * | 1994-07-13 | 2001-07-11 | トヨタ自動車株式会社 | 車両用ロックアップクラッチのスリップ制御装置 |
| JPH08233095A (ja) * | 1995-03-01 | 1996-09-10 | Nippondenso Co Ltd | 自動変速機のロックアップクラッチのスリップ制御装置 |
| JP2004131552A (ja) * | 2002-10-09 | 2004-04-30 | Fukuvi Chem Ind Co Ltd | 中空成形体 |
| GB201005035D0 (en) | 2010-03-25 | 2010-05-12 | Victrex Mfg Ltd | Pipe |
| GB201102388D0 (en) | 2011-02-10 | 2011-03-30 | Victrex Mfg Ltd | Pipe |
| CN109334054A (zh) * | 2018-12-18 | 2019-02-15 | 南京肯特复合材料股份有限公司 | Peek材料退火方法 |
| GB201905431D0 (en) * | 2019-04-17 | 2019-05-29 | Victrex Mfg Ltd | Improved pipe and method of production |
-
1988
- 1988-08-24 JP JP63211076A patent/JPH0688354B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN110815769A (zh) * | 2019-11-22 | 2020-02-21 | 常州君华医疗科技有限公司 | 一种聚醚醚酮毛细管在线结晶一步生产方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0259330A (ja) | 1990-02-28 |
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