JPH0688162A - 高強度・高靭性非調質鋼 - Google Patents
高強度・高靭性非調質鋼Info
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- JPH0688162A JPH0688162A JP24076492A JP24076492A JPH0688162A JP H0688162 A JPH0688162 A JP H0688162A JP 24076492 A JP24076492 A JP 24076492A JP 24076492 A JP24076492 A JP 24076492A JP H0688162 A JPH0688162 A JP H0688162A
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- treated steel
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 90kgf/mm2以上の高強度であっても
調質材と同程度の靭性が得られ、高い耐久限度比をもつ
高強度・高靭性非調質鋼を提供する。 【構成】 重量%で、C:0.10〜0.35%、S
i:0.05〜0.50%、Mn:2.0〜3.0%、
Cr:0.3〜1.5%、V:0.07〜0.50%、
および必要に応じてMo:0.05%以下,Nb:0.
05%以下,Ti:0.05%以下のうちの1種または
2種以上、同じく必要に応じてS:0.15%以下,P
b:0.30%以下,Ca:0.005%以下,Bi:
0.30%以下,Te:0.30%以下のうちの1種ま
たは2種以上を含み、残部Feおよび不純物よりなり、
ベイナイト面積率が95%以上、引張強さが90kgf
/mm2以上である高強度・高靭性非調質鋼。
調質材と同程度の靭性が得られ、高い耐久限度比をもつ
高強度・高靭性非調質鋼を提供する。 【構成】 重量%で、C:0.10〜0.35%、S
i:0.05〜0.50%、Mn:2.0〜3.0%、
Cr:0.3〜1.5%、V:0.07〜0.50%、
および必要に応じてMo:0.05%以下,Nb:0.
05%以下,Ti:0.05%以下のうちの1種または
2種以上、同じく必要に応じてS:0.15%以下,P
b:0.30%以下,Ca:0.005%以下,Bi:
0.30%以下,Te:0.30%以下のうちの1種ま
たは2種以上を含み、残部Feおよび不純物よりなり、
ベイナイト面積率が95%以上、引張強さが90kgf
/mm2以上である高強度・高靭性非調質鋼。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱間加工後に焼入れ焼
もどしなどの調質処理を省略したときでも、空冷のまま
で優れた強度,靭性,疲労強度を得ることが可能であっ
て、各種機械構造用部品の素材として好適に利用される
高強度・高靭性非調質鋼に関するものである。
もどしなどの調質処理を省略したときでも、空冷のまま
で優れた強度,靭性,疲労強度を得ることが可能であっ
て、各種機械構造用部品の素材として好適に利用される
高強度・高靭性非調質鋼に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の非調質鋼としては、中炭
素鋼に微量のVを添加したフェライト+パーライト型の
ものがあるが、このようなフェライト+パーライト型の
非調質鋼で高強度を得ようとした場合には、パーライト
面積率が増加したものとなって、靭性が著しく低下する
という問題点があった。
素鋼に微量のVを添加したフェライト+パーライト型の
ものがあるが、このようなフェライト+パーライト型の
非調質鋼で高強度を得ようとした場合には、パーライト
面積率が増加したものとなって、靭性が著しく低下する
という問題点があった。
【0003】このため、高強度用非調質鋼として、組織
をベイナイト化した非調質鋼も開発されていた。
をベイナイト化した非調質鋼も開発されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
組織をベイナイト化した高強度用非調質鋼では、耐久限
度比(疲れ限度/引張強さ)が低いという欠点があるこ
とから、耐久限度比のより一層の向上が望まれていると
いう課題があった。
組織をベイナイト化した高強度用非調質鋼では、耐久限
度比(疲れ限度/引張強さ)が低いという欠点があるこ
とから、耐久限度比のより一層の向上が望まれていると
いう課題があった。
【0005】
【発明の目的】本発明は、上述した従来の課題にかんが
みてなされたものであって、組織をベイナイト化した高
強度非調質鋼において、耐久限度比のより一層の向上を
はかることを目的としている。
みてなされたものであって、組織をベイナイト化した高
強度非調質鋼において、耐久限度比のより一層の向上を
はかることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、C,Si,M
n,Cr,V量を調整し、場合によってはMo,Nb量
をも調整することによって組織を空冷のままで微細なベ
イナイトとし、90kgf/mm2以上の高強度であっ
ても調質材と同程度の靭性を得ることができると共に、
疲労特性にも優れていて高い耐久限度比を得ることが可
能である高強度・高靭性非調質鋼に係わるものであっ
て、重量%で、C:0.10〜0.35%、Si:0.
05〜0.50%、Mn:2.0〜3.0%、Cr:
0.3〜1.5%、V:0.07〜0.50%、および
場合によってはMo:0.05%以下,Nb:0.05
%以下,Ti:0.05%以下のうちの1種または2種
以上、同じく場合によってはS:0.15%以下,P
b:0.30%以下,Ca:0.005%以下,Bi:
0.30%以下,Te:0.30%以下のうちの1種ま
たは2種以上、を含み、残部Feおよび不純物よりな
り、ベイナイト面積率が95%以上、引張強さが90k
gf/mm2以上である構成としたことを特徴としてお
り、上記したような高強度・高靭性非調質鋼に係わる発
明の構成をもって前述した従来の課題を解決するための
手段としている。
n,Cr,V量を調整し、場合によってはMo,Nb量
をも調整することによって組織を空冷のままで微細なベ
イナイトとし、90kgf/mm2以上の高強度であっ
ても調質材と同程度の靭性を得ることができると共に、
疲労特性にも優れていて高い耐久限度比を得ることが可
能である高強度・高靭性非調質鋼に係わるものであっ
て、重量%で、C:0.10〜0.35%、Si:0.
05〜0.50%、Mn:2.0〜3.0%、Cr:
0.3〜1.5%、V:0.07〜0.50%、および
場合によってはMo:0.05%以下,Nb:0.05
%以下,Ti:0.05%以下のうちの1種または2種
以上、同じく場合によってはS:0.15%以下,P
b:0.30%以下,Ca:0.005%以下,Bi:
0.30%以下,Te:0.30%以下のうちの1種ま
たは2種以上、を含み、残部Feおよび不純物よりな
り、ベイナイト面積率が95%以上、引張強さが90k
gf/mm2以上である構成としたことを特徴としてお
り、上記したような高強度・高靭性非調質鋼に係わる発
明の構成をもって前述した従来の課題を解決するための
手段としている。
【0007】次に、本発明に係わる高強度・高靭性非調
質鋼の成分限定理由について説明する。
質鋼の成分限定理由について説明する。
【0008】C:0.10〜0.35% Cは機械構造用部品等の強度を確保するために有効な元
素であって、0.10%以上含有させる必要がある。し
かし、多すぎると靭性が低下するため、0.35%以下
とする必要があり、靭性のより一層の向上の意味からは
0.30%以下とすることが望ましい。
素であって、0.10%以上含有させる必要がある。し
かし、多すぎると靭性が低下するため、0.35%以下
とする必要があり、靭性のより一層の向上の意味からは
0.30%以下とすることが望ましい。
【0009】Si:0.05〜0.50% Siは溶製時に脱酸作用を有する元素であり、0.05
%以上含有させる必要がある。しかし、多すぎると靭性
や被削性を低下させるので0.50%以下とする必要が
ある。
%以上含有させる必要がある。しかし、多すぎると靭性
や被削性を低下させるので0.50%以下とする必要が
ある。
【0010】Mn:2.0〜3.0% Mnは溶製時に脱酸および脱硫作用を有する元素であ
り、また、強度を上昇させると共に焼入性を調整し、空
冷でベイナイト組織を生成させるために2.0%以上と
する必要がある。しかし、多すぎると残留オーステナイ
ト量の増加によって耐久限度比を低下させ、同時に靭性
も低下するため、3.0%以下とする必要がある。
り、また、強度を上昇させると共に焼入性を調整し、空
冷でベイナイト組織を生成させるために2.0%以上と
する必要がある。しかし、多すぎると残留オーステナイ
ト量の増加によって耐久限度比を低下させ、同時に靭性
も低下するため、3.0%以下とする必要がある。
【0011】Cr:0.3〜1.5% Crは強度を上昇させると共に焼入性を調整し、空冷で
ベイナイト組織を生成させるために0.3%以上含有さ
せる必要があり、より望ましくは0.5%以上含有させ
るのが良い。しかし、多すぎると残留オーステナイト量
の増加によって耐久限度比を低下させ、同時に靭性も低
下するため、1.5%以下とする必要がある。
ベイナイト組織を生成させるために0.3%以上含有さ
せる必要があり、より望ましくは0.5%以上含有させ
るのが良い。しかし、多すぎると残留オーステナイト量
の増加によって耐久限度比を低下させ、同時に靭性も低
下するため、1.5%以下とする必要がある。
【0012】V:0.07〜0.50% Vはベイナイトラスを微細化し、靭性および疲労強度を
向上させるのに有用な元素であり、0.07%以上とす
る必要があって、靭性および疲労強度のより一層の向上
の観点からは0.10%以上とすることが望ましい。し
かし、多量の添加はかえって靭性を低下させ、経済的に
も不利となるため0.50%以下とする必要がある。
向上させるのに有用な元素であり、0.07%以上とす
る必要があって、靭性および疲労強度のより一層の向上
の観点からは0.10%以上とすることが望ましい。し
かし、多量の添加はかえって靭性を低下させ、経済的に
も不利となるため0.50%以下とする必要がある。
【0013】Mo:0.05%以下,Nb:0.05%
以下,Ti:0.05%以下のうちの1種または2種以
上 Mo,Nb,Tiはいずれも靭性および疲労強度を向上
させるのに有効な元素であるので、必要に応じてこれら
の1種または2種以上を含有させるのも良い。
以下,Ti:0.05%以下のうちの1種または2種以
上 Mo,Nb,Tiはいずれも靭性および疲労強度を向上
させるのに有効な元素であるので、必要に応じてこれら
の1種または2種以上を含有させるのも良い。
【0014】そして、Moは微量添加であってもVと同
様にベイナイトラスを微細化し、靭性および疲労強度を
向上させる。しかし、多すぎると残留オーステナイト量
の増加によって耐久限度比が低下すると共に、経済的に
も不利となるため、含有させるとしても0.05%以下
とする必要がある。
様にベイナイトラスを微細化し、靭性および疲労強度を
向上させる。しかし、多すぎると残留オーステナイト量
の増加によって耐久限度比が低下すると共に、経済的に
も不利となるため、含有させるとしても0.05%以下
とする必要がある。
【0015】また、NbはVと同様にベイナイトラスを
微細化する作用があると共に、鋼中に分散したNbの炭
窒化物が熱間加工の再加熱時にオーステナイト粒の粗大
化を防止し、結晶粒を微細化させることによって靭性お
よび疲労強度を向上させる。しかし、多量の添加は巨大
な炭窒化物が生じて靭性を低下させるため、含有させる
としても0.05%以下とする必要がある。
微細化する作用があると共に、鋼中に分散したNbの炭
窒化物が熱間加工の再加熱時にオーステナイト粒の粗大
化を防止し、結晶粒を微細化させることによって靭性お
よび疲労強度を向上させる。しかし、多量の添加は巨大
な炭窒化物が生じて靭性を低下させるため、含有させる
としても0.05%以下とする必要がある。
【0016】さらに、Tiは炭窒化物として鋼中に晶析
出し、熱間加工の再加熱時にオーステナイト粒の粗大化
を防止し、靭性および疲労強度を向上させる。しかし、
多量の添加は巨大な炭窒化物が生じて靭性を低下させる
ため、含有させるとしても0.05%以下とする必要が
ある。
出し、熱間加工の再加熱時にオーステナイト粒の粗大化
を防止し、靭性および疲労強度を向上させる。しかし、
多量の添加は巨大な炭窒化物が生じて靭性を低下させる
ため、含有させるとしても0.05%以下とする必要が
ある。
【0017】S:0.15%以下,Pb:0.30%以
下,Ca:0.005%以下,Bi:0.30%以下,
Te:0.30%以下のうちの1種または2種以上 S,Pb,Ca,Bi,Teはいずれも被削性を改善す
るのに有用な元素であるので、必要に応じてこれらの1
種または2種以上を含有させるのもよい。しかし、多す
ぎると強度,靭性を低下させることとなるので、含有さ
せるとしてもSは0.15%以下、Pbは0.30%以
下、Caは0.005%以下、Biは0.30%以下、
Teは0.30%以下とする必要がある。
下,Ca:0.005%以下,Bi:0.30%以下,
Te:0.30%以下のうちの1種または2種以上 S,Pb,Ca,Bi,Teはいずれも被削性を改善す
るのに有用な元素であるので、必要に応じてこれらの1
種または2種以上を含有させるのもよい。しかし、多す
ぎると強度,靭性を低下させることとなるので、含有さ
せるとしてもSは0.15%以下、Pbは0.30%以
下、Caは0.005%以下、Biは0.30%以下、
Teは0.30%以下とする必要がある。
【0018】
【発明の作用】本発明に係わる高強度・高靭性非調質鋼
は、C,Si,Mn,Cr,V量を調整し、場合によっ
てはMo,Nb量をも調整することによって組織が空冷
のままで微細なベイナイトが得られるようにしているの
で、90kgf/mm2以上の高強度であっても調質材
と同程度の靭性を得られるものとなり、また、疲労特性
も向上したものとなって高い耐久限度比をもつ高強度・
高靭性非調質機械構造用部品等が提供されることとな
る。
は、C,Si,Mn,Cr,V量を調整し、場合によっ
てはMo,Nb量をも調整することによって組織が空冷
のままで微細なベイナイトが得られるようにしているの
で、90kgf/mm2以上の高強度であっても調質材
と同程度の靭性を得られるものとなり、また、疲労特性
も向上したものとなって高い耐久限度比をもつ高強度・
高靭性非調質機械構造用部品等が提供されることとな
る。
【0019】
【実施例】表1および表2に示す化学成分の鋼を溶製し
たのち、分塊圧延および製品圧延を行うことによって、
直径100mmの圧延材とした。
たのち、分塊圧延および製品圧延を行うことによって、
直径100mmの圧延材とした。
【0020】そして、空冷のままで、上記圧延材のベイ
ナイト面積率、ロックウエル硬さ、JIS3号シャルピ
ー衝撃値、引張強さ、疲れ限度を測定し、耐久限度比
(疲れ限度/引張強さ)を求めた。これらの結果を表3
および表4に示す。
ナイト面積率、ロックウエル硬さ、JIS3号シャルピ
ー衝撃値、引張強さ、疲れ限度を測定し、耐久限度比
(疲れ限度/引張強さ)を求めた。これらの結果を表3
および表4に示す。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】
【表4】
【0025】表1〜表4に示す結果より明らかなように
発明鋼No.1〜13では、いずれもベイナイト面積率
が95%以上、引張強さが90kgf/mm2(882
N/mm2)以上であり、耐久限度比も優れた値を示す
ものであった。また、C含有量が0.35%と多目にな
っている発明鋼No.8では、耐久限度比がかなり高い
ものとなっているものの、衝撃値は低目のものとなって
おり、靭性においてより一層優れたものとするためには
C含有量を0.30%以下とすることが望ましいことが
認められた。
発明鋼No.1〜13では、いずれもベイナイト面積率
が95%以上、引張強さが90kgf/mm2(882
N/mm2)以上であり、耐久限度比も優れた値を示す
ものであった。また、C含有量が0.35%と多目にな
っている発明鋼No.8では、耐久限度比がかなり高い
ものとなっているものの、衝撃値は低目のものとなって
おり、靭性においてより一層優れたものとするためには
C含有量を0.30%以下とすることが望ましいことが
認められた。
【0026】これに対して、Mn,Cr含有量が多い比
較鋼Aでは強度は高いものの残留オーステナイト量の増
大によって耐久限度比が低下したものとなっており、ま
た、靭性も低下したものとなっていた。
較鋼Aでは強度は高いものの残留オーステナイト量の増
大によって耐久限度比が低下したものとなっており、ま
た、靭性も低下したものとなっていた。
【0027】また、Mo含有量が多い比較鋼Bでは残留
オーステナイト量の増大によって耐久限度比が低下した
ものとなっていた。
オーステナイト量の増大によって耐久限度比が低下した
ものとなっていた。
【0028】さらに、Vを含有しない比較鋼Cでは疲労
限度がかなり低い値となっており、C含有量が少ない比
較鋼Dでは引張強さおよび疲れ限度がかなり低い値とな
っていた。
限度がかなり低い値となっており、C含有量が少ない比
較鋼Dでは引張強さおよび疲れ限度がかなり低い値とな
っていた。
【0029】次に、被削性向上元素を含有しない発明鋼
No.2,9と、被削性向上元素を含有する発明鋼N
o.11〜13について、表5に示す条件で切削試験を
行うことによってそれぞれの被削性を評価した。この結
果を表6に示す。
No.2,9と、被削性向上元素を含有する発明鋼N
o.11〜13について、表5に示す条件で切削試験を
行うことによってそれぞれの被削性を評価した。この結
果を表6に示す。
【0030】
【表5】
【0031】
【表6】
【0032】表6に示した結果より明らかなように、被
削性向上元素を添加した発明鋼No.11〜13では、
靭性および疲労強度を大きく低下させることなく、ドリ
ル加工能率が著しく向上しており、被削性はかなり改善
されることが確かめられた。
削性向上元素を添加した発明鋼No.11〜13では、
靭性および疲労強度を大きく低下させることなく、ドリ
ル加工能率が著しく向上しており、被削性はかなり改善
されることが確かめられた。
【0033】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明に係わ
る高強度・高靭性非調質鋼は、C,Si,Mn,Cr,
V量を調整し、場合によってはMo,Nb量をも調整す
ることによって組織を空冷のままで微細なベイナイトと
しているので、90kgf/mm2以上の高強度であっ
ても調質材と同程度の靭性を得ることが可能であり、ま
た、疲労特性も向上したものとすることが可能であって
高い耐久限度比をもつものとすることが可能であり、高
強度・高靭性の機械構造用鋼製部品等を非調質で高い生
産性のもとで製造することができるようになるという著
しく優れた効果がもたらされる。
る高強度・高靭性非調質鋼は、C,Si,Mn,Cr,
V量を調整し、場合によってはMo,Nb量をも調整す
ることによって組織を空冷のままで微細なベイナイトと
しているので、90kgf/mm2以上の高強度であっ
ても調質材と同程度の靭性を得ることが可能であり、ま
た、疲労特性も向上したものとすることが可能であって
高い耐久限度比をもつものとすることが可能であり、高
強度・高靭性の機械構造用鋼製部品等を非調質で高い生
産性のもとで製造することができるようになるという著
しく優れた効果がもたらされる。
Claims (4)
- 【請求項1】 重量%で、 C:0.10〜0.35%、 Si:0.05〜0.50%、 Mn:2.0〜3.0%、 Cr:0.3〜1.5%、 V:0.07〜0.50%、 を含み、残部Feおよび不純物よりなり、ベイナイト面
積率が95%以上、引張強さが90kgf/mm2以上
であることを特徴とする高強度・高靭性非調質鋼。 - 【請求項2】 重量%で、 C:0.10〜0.35%、 Si:0.05〜0.50%、 Mn:2.0〜3.0%、 Cr:0.3〜1.5%、 V:0.07〜0.50%、 およびMo:0.05%以下,Nb:0.05%以下,
Ti:0.05%以下のうちの1種または2種以上、を
含み、残部Feおよび不純物よりなり、ベイナイト面積
率が95%以上、引張強さが90kgf/mm2以上で
あることを特徴とする高強度・高靭性非調質鋼。 - 【請求項3】 重量%で、 C:0.10〜0.35%、 Si:0.05〜0.50%、 Mn:2.0〜3.0%、 Cr:0.3〜1.5%、 V:0.07〜0.50%、 およびS:0.15%以下,Pb:0.30%以下,C
a:0.005%以下,Bi:0.30%以下,Te:
0.30%以下のうちの1種または2種以上、を含み、
残部Feおよび不純物よりなり、ベイナイト面積率が9
5%以上、引張強さが90kgf/mm2以上であるこ
とを特徴とする高強度・高靭性非調質鋼。 - 【請求項4】 重量%で、 C:0.10〜0.35%、 Si:0.05〜0.50%、 Mn:2.0〜3.0%、 Cr:0.3〜1.5%、 V:0.07〜0.50%、 およびMo:0.05%以下,Nb:0.05%以下,
Ti:0.05%以下のうちの1種または2種以上、 さらにS:0.15%以下,Pb:0.30%以下,C
a:0.005%以下,Bi:0.30%以下,Te:
0.30%以下のうちの1種または2種以上、を含み、
残部Feおよび不純物よりなり、ベイナイト面積率が9
5%以上、引張強さが90kgf/mm2以上であるこ
とを特徴とする高強度・高靭性非調質鋼。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24076492A JPH0688162A (ja) | 1992-09-09 | 1992-09-09 | 高強度・高靭性非調質鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24076492A JPH0688162A (ja) | 1992-09-09 | 1992-09-09 | 高強度・高靭性非調質鋼 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0688162A true JPH0688162A (ja) | 1994-03-29 |
Family
ID=17064368
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24076492A Pending JPH0688162A (ja) | 1992-09-09 | 1992-09-09 | 高強度・高靭性非調質鋼 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0688162A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012161321A1 (ja) * | 2011-05-26 | 2012-11-29 | 新日鐵住金株式会社 | 機械構造用鋼部品およびその製造方法 |
WO2012161323A1 (ja) * | 2011-05-26 | 2012-11-29 | 新日鐵住金株式会社 | 機械構造用鋼部品およびその製造方法 |
WO2012161322A1 (ja) * | 2011-05-26 | 2012-11-29 | 新日鐵住金株式会社 | 機械構造用鋼部品およびその製造方法 |
JP2017071859A (ja) * | 2015-10-08 | 2017-04-13 | Jfeスチール株式会社 | 非調質鋼およびその製造方法 |
-
1992
- 1992-09-09 JP JP24076492A patent/JPH0688162A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2012161322A1 (ja) * | 2011-05-26 | 2012-11-29 | 新日鐵住金株式会社 | 機械構造用鋼部品およびその製造方法 |
JP5152441B2 (ja) * | 2011-05-26 | 2013-02-27 | 新日鐵住金株式会社 | 機械構造用鋼部品およびその製造方法 |
JP5152440B2 (ja) * | 2011-05-26 | 2013-02-27 | 新日鐵住金株式会社 | 機械構造用鋼部品およびその製造方法 |
US8916008B2 (en) | 2011-05-26 | 2014-12-23 | Nippon Steel and Sumitomo Metal Corporation | Steel part for machine structural use and manufacturing method thereof |
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US9187797B2 (en) | 2011-05-26 | 2015-11-17 | Nippon Steel and Sumitomo Metal Corporation | Steel part for machine structural use and manufacturing method thereof |
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