JPH0687721B2 - スピニングリール - Google Patents

スピニングリール

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JPH0687721B2
JPH0687721B2 JP2031021A JP3102190A JPH0687721B2 JP H0687721 B2 JPH0687721 B2 JP H0687721B2 JP 2031021 A JP2031021 A JP 2031021A JP 3102190 A JP3102190 A JP 3102190A JP H0687721 B2 JPH0687721 B2 JP H0687721B2
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fishing line
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shaft
tooth
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賢夫 坂
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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はスピニングリール、詳しくは、マスターギヤを
もったハンドル軸と、前記マスターギヤと噛合するピニ
オンギヤをもった駆動軸と、釣糸巻取位置と釣糸開放位
置とに反転可能な釣糸係止体をもち、前記駆動軸に共回
り可能に取付ける回転枠と、前記ハンドル軸による前記
回転枠の駆動回転で釣糸を巻取るスプールとを備えたス
ピニングリールに関する。
(従来の技術) 一般に、此種スピニングリールにあっては、前記スプー
ルに巻装されている釣糸をキャスティングにより繰出す
場合、前記釣糸係止体を揺動反転に好適な位置に停止さ
せて、スプール近くの釣糸に指を掛けてキャスティング
を行うのであるが、前記釣糸係止体を常に揺動反転に好
適な位置に停止させることができるような構造になって
いないため、キャスティング準備の操作が煩雑で手間を
要し、使用上非常に不便であった。
そこで、従来、実公昭52−26469号公報に示されている
通り、前記逆転防止機構として、外周に歯部を周設した
逆転防止ギヤと該ギヤの歯部に係合する逆転防止爪とを
用いて、前記ギヤにおける歯部の一つを他の歯部よりも
外方に突出させると共に、前記爪を、前記ギヤの歯部に
対し係合位置と非係合位置と、前記突出歯部にのみ係合
可能な位置との三段階に切換可能として、キャスティン
グ時、前記爪を、前記突出歯部と係合する位置に切換え
た状態で、前記回転枠を逆転操作することにより、該回
転枠を常に揺動反転に好適な位置に停止させるようにし
たものが提案されている。
(発明が解決しようとする課題) 所が、この従来のリールは、前記爪が前記突出歯部と係
合する位置にあるとき、前記回転枠が逆転方向に最大限
ほぼ一回転する構造であるため、例えばキャスティング
操作後、前記爪を前記ギヤの歯部と係合する係合位置に
切換える必要があつた。また、前記爪の切換をしない場
合や、忘れた場合、即ち、前記爪が前記突出歯部と係合
可能な位置に切換えられている状態で、前記釣糸係止体
を釣糸巻取位置に反転すると共に前記回転枠を駆動回転
して、前記繰出した釣糸の弛みを取り、魚が掛かるのを
待つ体制で、魚が餌を咥えたときの当たりに合わせて釣
竿を持ち上げ、前記釣糸を素早く引張る動作をした場
合、前記回転枠が逆転方向に最大限ほぼ一回転空転し
て、この間、前記釣糸を引張ることができず、その結
果、前記魚を逃がしてしまう危険性が高い問題があっ
た。
本発明は以上の点に鑑み発明したもので、目的は、前記
回転枠の逆転操作により該回転枠を常に揺動反転に好適
な位置に停止させることができながら、しかも釣糸の引
張作用で前記回転枠が逆転するときには、従来の如く切
換操作を行なわなくとも、前記した回転枠の逆転を直ち
に防止することができるようにするものである。
(課題を解決するための手段) しかして、本発明はマスターギヤをもったハンドル軸
と、前記マスターギヤと噛合するピニオンギヤをもった
駆動軸と、釣糸巻取位置と釣糸開放位置とに反転可能な
釣糸係止体をもち、前記駆動軸に共回り可能に取付ける
回転枠と、前記ハンドル軸による前記回転枠の駆動回転
で釣糸を巻取るスプールとを備えたスピニングリールに
おいて、前記駆動軸と共回りする歯体に設けた複数の歯
部と、該歯部に係合可能な第1係合体及び該第1係合体
を前記歯部方向に付勢する爪ばねとを備えた第1逆転防
止機構と、前記駆動軸と共回りする歯体に設けられ、前
記釣糸係止体の揺動反転に好適な位置に対応した一つの
逆転防止用歯部と、該逆転防止用歯部に常時係合する方
向に付勢される第2係合体とをもつ第2逆転防止機構と
を設ける一方、前記マスターギヤを前記ハンドル軸に対
し回転可能として、前記マスターギヤと、前記ハンドル
軸との間に、該ハンドル軸の駆動回転操作時、この駆動
操作力を前記マスターギヤに伝動し、前記ハンドル軸の
逆回転操作時、少なくとも一定回転範囲にわたり逆転操
作力を前記マスターギヤに伝動しないようにした伝動機
構を設けると共に、前記ハンドル軸の軸回りに、該ハン
ドル軸の逆転時縮径方向に動作して前記第1係合体を前
記歯部に対し係合離脱方向に移動させ、正転時拡径方向
に動作するクラッチばねを巻装したものである。
(作用) マスターギヤをハンドル軸に対し回転可能とし、このマ
スターギヤとハンドル軸との間に前記伝動機構を設け
て、ハンドル軸を逆回転操作するとき、一定範囲にわた
りこの操作力で前記マスターギヤ及びピニオンギヤをも
った駆動軸が逆回転しないようにした上で、前記ハンド
ル軸の軸回りに前記クラッチばねを巻装して、ハンドル
軸の逆回転操作で前記クラッチばねにより第1逆転防止
機構の第1係合体を係合離脱方向に移動させるようにし
たから、ハンドル軸を逆回転操作することにより、前記
第1係合体を歯部との間でロック状態にすることなく係
合離脱させることができ、この係合離脱後、ハンドル軸
とクラッチばねとの間に滑りを生じさせてハンドル軸を
更に逆回転さることができると共に、このハンドル軸の
逆回転操作力を前記伝動機構からマスターギヤ及びピニ
オンギヤを経て前記駆動軸に伝達し、該駆動軸とともに
前記逆転防止用歯部の歯体を回転させることができるか
ら、第2逆転防止機構により回転枠をセンタリング位置
に停止させることができるのであり、しかも、釣糸の引
張作用で回転枠が逆転する場合は、第1逆転防止機構の
歯部が設けられた歯体及び駆動軸を前記回転枠と共回り
させて、爪ばねで係合方向に付勢された前記第1係合体
を前記歯部に係合させて、駆動軸と共に前記回転枠の逆
転を直ちに阻止できるのである。即ち、前記ハンドル軸
の軸回りに前記クラッチばねを巻装しているから、釣糸
の引張作用で回転枠が逆転するとき、その逆転力は、駆
動軸、ピニオンギヤ、マスターギヤ及び伝動機構からハ
ンドル軸を経て前記クラッチばねに作用し、このクラッ
チばねが縮径動作して前記第1係合体を歯部に対し係合
離脱方向に移動しょうとするが、このとき、前記逆転力
は、先ず駆動軸に伝わって、該駆動軸が逆転し、この逆
転に伴い第1逆転防止機構の歯部をもった歯体が前記駆
動軸と共回りすると共に、この歯部に係合する第1係合
体は爪ばねにより常時係合方向に付勢されているから、
前記回転枠からの逆転力で前記クラッチばねにより第1
係合体が係合離脱する前に、前記第1係合体は前記駆動
軸と共回りする歯体の歯部に係合させることができ、こ
の係合により回転枠の逆転を直ちに停止できるのであ
る。
(実施例) 図示したリールは、上面に釣竿への取付脚(1a)をも
ち、前面に貫通孔をもつ中空のリールボディ(1)の前
記貫通孔部分に、軸受を介してピニオンギヤ(2)をも
つ筒状の駆動軸(3)を回転自由に支持し、この駆動軸
(3)の軸孔に、スプール(4)をもつたスプール軸
(5)を前後方向に移動自由で、かつ回転自由に支持す
ると共に、前記駆動軸(3)の先端外周部に、釣糸巻取
位置と釣糸開放位置とに反転可能な釣糸係止体(6)を
もつ回転枠(7)を取付ける一方、前記リールボディ
(1)の側壁に、前記駆動軸(3)の軸心と直交する方
向に伸びるハンドル軸(8)を回転自由に支持して、該
ハンドル軸(8)のリールボディ(1)内部への突入部
に、前記ピニオンギヤ(2)に噛合うマスターギヤ
(9)を設け、またリールボディ(1)外部への突出部
にハンドル(図示せず)を設け、このハンドルの回転操
作により前記駆動軸(3)を駆動し、前記回転枠(7)
を駆動回転させると共に、前記スプール(4)を、往復
動機構(図示せず)を介して前後方向に移動させ、該ス
プール(4)に釣糸を巻取るごとく成している。尚、前
記ハンドル、ハンドル軸(8)、マスターギヤ(9)、
ピニオンギヤ(2)及び駆動軸(3)により駆動機構
(A)を構成している。
又、前記釣糸係止体(6)は、前記回転枠(7)の1対
の支持腕(7a)(7a)間に架設するアームローラ(61)
をもつベールアーム(62)と、該ベールアーム(62)を
釣糸巻取位置と釣糸開放位置とに選択的に停止させるア
ームカム(63)及び反転レバー(64)とにより構成して
いる。
又、前記回転枠(7)とリールボディ(1)との間に
は、前記回転枠(7)の駆動操作により前記釣糸係止体
(6)を釣糸開放位置から釣糸巻取位置に自動的に切換
える内蹴構造の切換構造(B)を設けている。
この発明は、以上の如く構成するリールにおいて、前記
回転体(7)の駆動系統に、複数の歯部(10a)をもっ
た第1逆転防止用歯体(10)と該第1逆転防止用歯体
(10)の歯部(10a)に係合可能な爪から成る第1係合
体(12)及び該第1係合体(12)を前記第1逆転防止用
歯体(10)の歯部(10a)方向に付勢する爪ばね(図示
せず)とを備えた第1逆転防止機構(C)と、前記釣糸
係止体(6)の揺動反転に好適な位置に対応した一つの
逆転防止用歯部(20a)をもつ第2逆転防止用歯体(2
0)と、前記逆転防止用歯部(20a)に係合可能な爪から
成る第2係合体(21)及び該第2係合体(21)を前記第
2逆転防止用歯体(20)の歯部(20a)方向に付勢する
爪ばね(図示せず)とをもつ第2逆転防止機構(D)と
を設ける一方、前記マスターギヤ(9)を前記ハンドル
軸(8)に対し回転可能として、前記マスターギヤ
(9)と、前記ハンドル軸(8)との間に、該ハンドル
軸(8)の駆動回転操作時、この駆動操作力を前記マス
ターギヤ(9)に伝動し、前記ハンドル軸(8)の逆回
転操作時、少なくとも一定回転範囲にわたり逆転操作力
を前記マスターギヤ(9)に伝動しないようにした伝動
機構(E)を設けると共に、前記ハンドル軸(8)の外
周に、該ハンドル軸(8)の逆転時縮径方向に動作して
前記第1係合体(12)を前記歯部(10a)に対し係合離
脱方向に移動させ、正転時拡径方向に動作するクラッチ
ばね(32)を巻装したのである。
しかして、第1、2図に示したものは、前記ハンドル軸
(8)と駆動軸(3)との間に、前記第1及び第2逆転
防止機構(C)(D)を設けたものであって、前記ハン
ドル軸(8)に対し回転自由に支持したマスターギヤ
(9)の一側面に係合突起(91)を設けると共に、前記
ハンドル軸(8)に、前記回転枠(7)の駆動回転操作
時、前記係合突起(91)と係合して前記駆動操作力を前
記マスターギヤ(9)に伝動する係合突起(31a)をも
ち、かつ、前記ハンドル軸(8)の逆回転操作時、少な
くとも一定範囲にわたり前記逆転操作力を前記マスター
ギヤ(9)に伝動しないようにした制御体(31)を回転
不能に支持し、これら係合突起(91)と制御体(31)と
により前記伝動機構(E)を構成しており、また、前記
第1及び第2逆転防止用歯体(10)(20)を前記駆動軸
(3)にそれぞれ回転不能に支持して該駆動軸(3)と
共回りするようにし、更に、前記各係合体(12)(21)
を前記リールボディ(1)に枢支すると共に、前記クラ
ッチばね(32)の一端部を前記第1係合体(12)に掛止
して、前記ハンドル軸(8)の逆回転操作時、前記第1
係合体(12)を前記歯部(10a)から自動的に離脱させ
るごとく成している。又、前記各係合体(12)(21)の
基部には、前記リールボディ(1)に支持する切換レバ
ー(40)の先端カム部(40a)と係合可能な腕(12a)
(21a)を設けて、前記切換レバー(40)の切換操作に
より前記各係合体(12)(21)を非係合位置に切換える
ようにしている。尚、前記切換レバー(40)は必ずしも
必要でない。
又、前記クラッチばね(32)は、第1図のように略C字
形の巻回部と、該巻回部の一端から径方向外方に延び、
前記第1係合体(12)に掛止するばね脚とから成り、そ
の巻回部を、前記ハンドル軸(8)の外周面と接触する
ように支持して、ハンドル軸(8)の逆転時、前記巻回
部が縮径方向に動作してハンドル軸(8)と共回りし、
この共回りで前記第1係合体(12)が係合離脱位置に移
動し、該第1係合体(12)の移動が止まることによりク
ラッチばね(32)の前記共回りが規制された後、更にハ
ンドル軸(8)の逆回転操作を継続すると、ハンドル軸
(8)の回転抵抗は増大するが、前記巻回部とハンドル
軸(8)との間に滑りが生じて、クラッチばね(32)に
対しハンドル軸(8)を回転させることができ、またハ
ンドル軸(8)の正転時、前記巻回部が拡径方向に動作
して該巻回部とハンドル軸(8)との間に滑りが生じる
ようにするのである。
本発明は以上の如く構成するもので、第1図に示すよう
に第1及び第2係合体(12)(21)が歯部(10a)(20
a)と係合する係合位置に切換えられている状態で、ハ
ンドル軸(8)に支持するハンドルにより回転枠(7)
を逆回転操作すると、クラッチばね(32)が前記ハンド
ル軸(8)と共回りして、このクラッチばね(32)によ
り前記第1係合体(12)のみが係合離脱位置に切換えら
れる。つまり、前記マスターギヤ(9)をハンドル軸
(8)に対し回転可能とし、このマスターギヤ(9)と
ハンドル軸(8)との間に前記伝動機構(E)を設け
て、ハンドル軸(8)を逆回転操作するとき、一定範囲
にわたりこの操作力で前記マスターギヤ(9)及びピニ
オンギヤ(2)をもった駆動軸(3)が逆回転しないよ
うにしているから、前記第1係合体(12)を歯部(10
a)にロック状態にさせることなく歯部(10a)に対し有
効に係合離脱させることができるのである。このように
第1係合体(12)が係合離脱位置に切換えられ、しか
も、この切換えを前記クラッチばね(32)で行うように
しているから、前記第1係合体(12)の係合離脱後、前
記ハンドル軸(8)の逆回転操作力を、前記伝動機構
(E)の制御体(31)及び係合突起(91)からマスター
ギヤ(9)とピニオンギヤ(2)とを経て駆動軸(3)
に伝達でき、この駆動軸(3)に取付けた前記回転枠
(7)は、前記歯部(20a)が第2係合体(21)と係合
するまでの間逆転し、前記第2係合体(21)の歯部(20
a)との係合により、前記回転枠(7)の逆転が阻止さ
れ、該回転枠(7)に設けた釣糸係止体(6)の反転レ
バー(64)は常に揺動反転に好適な位置、即ち、取付脚
(1a)と対向するセンタリング位置に停止する。従っ
て、前記釣糸係止体(6)を釣糸巻取位置から釣糸開放
位置に反転してキャスティングするとき、前記釣糸係止
体(6)の反転操作を容易に行うことができるのであ
る。
次にキャスティング操作後、前記釣糸係止体(6)を釣
糸巻取位置に反転し、前記回転枠(7)を駆動回転し
て、前記繰出した釣糸の弛みを取り、魚が掛かるのを待
つ体制時、前記歯部(20a)が第2係合体(21)に体し
離れた位置にあって、前記歯部(10a)のみが第1係合
体(12)と係合している場合に、魚が掛かり、釣糸を介
して前記回転枠(7)に逆転力が作用すると、この逆転
力が、駆動軸(3)から、前記第1係合体(12)との係
合により逆転が阻止されている前記第1逆転防止用歯体
(10)に作用し、前記回転枠(7)の逆転は直ちに阻止
される。即ち、釣糸の引張作用で回転枠(7)が逆転す
るときの力は、駆動軸(3)、ピニオンギヤ(2)、マ
スターギヤ(9)から伝動機構(E)を経て前記クラッ
チばね(32)に作用し、このクラッチばね(32)が縮径
動作して前記第1係合体(12)を係合離脱方向に移動さ
せることになるのに対し、前記第1係合体(12)は爪ば
ねで歯部(10a)と係合する方向に常時付勢されている
から、前記回転枠(7)からの逆転力がクラッチばね
(32)から第1係合体(12)に伝達されるよりも前に、
前記爪ばねの力で第1係合体(12)が歯部(10a)に係
合することになるのである。従って、前記したように回
転枠の逆転を直ちに停止でき、魚の当たりに合わせて釣
糸を引き込むことができるのである。
(発明の効果) 以上の如く本願発明によれば、マスターギヤをハンドル
軸に対し回転可能とし、このマスターギヤとハンドル軸
との間に前記伝動機構を設けて、ハンドル軸を逆回転操
作するとき、一定範囲にわたりこの操作力で前記マスタ
ーギヤ及びピニオンギヤをもった駆動軸が逆回転しない
ようにした上で、前記ハンドル軸の軸回りに前記クラッ
チばねを巻装して、ハンドル軸の逆回転操作で前記クラ
ッチばねにより第1逆転防止機構の第1係合体を係合離
脱方向に移動させるようにしたから、ハンドル軸を逆回
転操作することにより、前記第1係合体をロック状態に
することなく係合離脱させて、第2逆転防止機構により
回転枠をセンタリング位置に停止させることができるの
であり、しかも、釣糸の引張作用で回転枠が逆転する場
合は、第1逆転防止機構の歯部が設けられた歯体及び駆
動軸を前記回転枠と共回りさせて、爪ばねで係合方向に
付勢された前記第1係合体を前記歯部に係合させて、駆
動軸と共に前記回転枠の逆転を直ちに阻止できるのであ
る。
即ち、前記ハンドル軸の軸回りに前記クラッチばねを巻
装しているから、釣糸の引張作用で回転枠が逆転すると
き、その逆転力は、駆動軸、ピニオンギヤ、マスターギ
ヤ及び伝動機構からハンドル軸を経て前記クラッチばね
に作用し、このクラッチばねが縮径動作して前記第1係
合体を歯部に対し係合離脱方向に移動しょうとするが、
このとき、前記逆転力は、先ず駆動軸に伝わって、該駆
動軸が逆転し、この逆転に伴い第1逆転防止機構の歯部
をもった歯体が前記駆動軸と共回りすると共に、この歯
部に係合する第1係合体は爪ばねにより常時係合方向に
付勢されているから、前記回転枠からの逆転力で前記ク
ラッチばねにより第1係合体が係合離脱する前に、前記
第1係合体は前記駆動軸と共回りする歯体の歯部に係合
させることができ、この係合により回転枠の逆転を直ち
に停止できるのである。従って、キャスティング準備の
操作を簡単・容易に行うことができながら、しかも魚の
当たりに合わせて釣糸を巻取側に引き込むことができ、
釣果を著しく高めることができるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明リールの一実施例を示す一部切欠側面
図、第2図は要部のみの一部切欠平面図、第3図は内部
構造の一部を省略した縦断背面図である。 (C)……第1逆転防止機構 (D)……第2逆転防止機構 (E)……伝動機構 (2)……ピニオンギヤ (3)……駆動軸 (4)……スプール (6)……釣糸係止体 (7)……回転枠 (8)……ハンドル軸 (9)……マスターギヤ (12)……第1係合体 (21)……第2係合体 (10a)……歯部 (20a)……逆転防止用歯部 (32)……クラッチばね

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マスターギヤをもったハンドル軸と、前記
    マスターギヤと噛合するピニオンギヤをもった駆動軸
    と、釣糸巻取位置と釣糸開放位置とに反転可能な釣糸係
    止体をもち、前記駆動軸に共回り可能に取付ける回転枠
    と、前記ハンドル軸による前記回転枠の駆動回転で釣糸
    を巻取るスプールとを備えたスピニングリールにおい
    て、前記駆動軸と共回りする歯体に設けた複数の歯部
    と、該歯部に係合可能な第1係合体及び該第1係合体を
    前記歯部方向に付勢する爪ばねとを備えた第1逆転防止
    機構と、前記駆動軸と共回りする歯体に設けられ、前記
    釣糸係止体の揺動反転に好適な位置に対応した一つの逆
    転防止用歯部と、該逆転防止用歯部に常時係合する方向
    に付勢される第2係合体とをもつ第2逆転防止機構とを
    設ける一方、前記マスターギヤを前記ハンドル軸に対し
    回転可能として、前記マスターギヤと、前記ハンドル軸
    との間に、該ハンドル軸の駆動回転操作時、この駆動操
    作力を前記マスターギヤに伝動し、前記ハンドル軸の逆
    回転操作時、少なくとも一定回転範囲にわたり逆転操作
    力を前記マスターギヤに伝動しないようにした伝動機構
    を設けると共に、前記ハンドル軸の軸回りに、該ハンド
    ル軸の逆転時縮径方向に動作して前記第1係合体を前記
    歯部に対し係合離脱方向に移動させ、正転時拡径方向に
    動作するクラッチばねを巻装していることを特徴とする
    スピニングリール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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