JPH0687343U - プレス部材とコイルバネの取り付け構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 プレス部材にコイルバネの内径に入り、しか
も根元部にコイルバネを固定するくびれを有した、プレ
ス曲げによりコイルバネを位置決めし、押し込むだけの
容易な取り付け構造と、コイルバネの内径に内接した三
角形線上の三ケ所に曲げ起こしプレス加工をする事でプ
レス加工を簡略にしたことを提供をする。 【構成】 プレス部材９をベースとして、その一方を軸
支した別のプレート１０の一方をコイルバネ２で常時、
紙を送り出すローラー８に押し付ける構造をプレス部材
に設けたＡ部のコイルバネの取り付け構造。 【効果】 コイルバネ取り付け組立性向上とプレス加工
費用の削減。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、印刷装置において印刷用紙を一枚ずつ印字機構のある方向に送り出 す事を目的としたローラーに、常時印字用紙を押し付ける構造において、ベース となるプレス部材とそれに一方を軸支した別のプレートをコイルバネにより前述 したローラーに常時押し付ける構造におけるコイルバネの取り付けと、その固定 方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】

図４は、印刷装置の印字用紙送り出し機構の主要部分側面図であって、これに 基づいて従来の技術を説明する。

【０００３】 図中符号９はベースとなるプレス部材であり、このプレス部材９には一端１０ ａを軸としてプレート１０が回動可能に軸支されている。プレス部材９に固定さ れたコイルバネ２の復原力により印字用紙７を送り出すローラー８にプレート１ ０を常時押し付けている。Ａ部はプレス部材９にコイルバネを固定する箇所であ る。

【０００４】 図５は従来の技術のＡ部平面図及び側面図であって、コイルバネ２に外接する ２カ所の「ユ」の字曲げ部１２が対角に設置された構造であった。コイルバネの 取付については、コイルバネのプレス部材側に接する１段目が、曲げ起こし部の 「ユ」の字部分に噛み合うように、対角に位置する曲げ起こし部の間にコイルバ ネを水平に押しながら、かつ３０度〜９０度以上回転させ位置決め及び固定しな ければならなかった。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

この従来の構造においては下記のような問題点を有していた。

【０００６】 第一に、曲げ起こし部１２の曲げが２カ所あり、「ユ」の字形状であり、少な くてもプレス加工は曲げ部外形抜き１、２、曲げ１、曲げ２と４行程のプレス加 工が必要でありプレス加工費用の増大を生じている。

【０００７】 第二にコイルバネ取り付けに関しては「ユの字」曲げ部に合わせて３０度から ９０度以上回転して固定しているが、限られたスペースでの回転は２０度から３ ０度の回転運動しかできず２回から４回の繰り返し動作による組立工数をかけて いる。

【０００８】 第三にプレス部材に沿ってスライドしてコイルバネの１段目を「ユ」の字形状 に掛ける固定の方法は、振動や姿勢によっては位置ずれや外れが発生しやすい。 第四にコイルバネのスラスト方向に曲げ部が挟まる固定方法であるためバネ機 能が固定の為の曲げ部以降となりその為の余裕が必要となる。そこで本考案は、 この様な問題を解決するもので、その目的とするところは、最小のプレス加工と 容易な組込みを提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

このような問題を解消するために本考案は、プレス部材に、コイルバネを位置 決めするためのプレス曲げ部の、根元にコイルバネを固定するくびれを有したこ とを特徴とする。

【００１０】

【実施例】

そこで以下に本考案の詳細を図示した実施例図１から図３に基づいて説明する 。

【００１１】 以下に説明する構造は図４のＡ部に適応されるものである。

【００１２】 図１はプレス部材９からなるコイルバネの取付構造Ａ部の平面図、側面図であ る。コイルバネの内径線１に対し６等分した多角形の内の３辺を通る三角形線上 の三カ所に、根元にバネを固定するくびれを有した曲げ起こしを施した。コイル バネ２との関係は側面図でみるように曲げ起こし部３−１〜３−３の両端がコイ ルバネの内径線１に接するため、コイルバネ２を３−１〜３−３にあわせ押し込 むと容易に入り位置決めされる。さらに一度曲げ起こし部３に入るとその曲げ起 こし部３の根元のくびれ部分に掛かり、自身で簡単に外れる事もないのである。

【００１３】 図２の符号４は曲げ起こすべき形状を残した曲げ外形抜き形状で、根元にバネ を固定するくびれがある形状を三カ所一体として外形抜きをする。

【００１４】 図３は、応用例として位置が決まれば固定の必要としない場合に考えられる形 状での曲げ部外形抜きと、曲げ起こした状態を表している。バネの内径が細いも のに適する。なおこれらの実施例においては平置きの機構を想定した図であった がベースとなるプレス部材はバネ圧がきいていればベースの平面角度は限定され ない。

【００１５】

【考案の効果】

以上説明したように本考案によれば、プレス部材をベースとするコイルバネの 取付形状の提供により、コイルバネのワンタッチ取り付けにより取付加工工数が 削減され組立性の向上に寄与する事ができる。プレス加工行程の曲げ回数を削減 しプレス加工費用の削減をもたらしコイルバネの内径で固定しているので、振動 や作動による位置ずれやはずれが発生しない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示すプレス部材からなるコ
イルバネ取付Ａ部の平面図（ａ）及び同側面図（ｂ）。

【図２】本考案の曲げ起こし部の外形抜き平面図。

【図３】本考案の別の実施例で曲げ起こし部の形状を変
えた外形抜きの状態を示す平面図（ａ）及び曲げ起こし
後の状態を示す平面図（ｂ）。

【図４】印刷装置の印刷用紙送り出し機構の主要部分側
面図。

【図５】従来技術のコイルバネ取り付け部の平面図
（ａ）及び側面図（ｂ）。

【符号の説明】

１ コイルバネ内径線 ２ コイルバネ ３，３−１ 〜３−３ 考案曲げ起こし部 ４ 考案曲げ起こし部外形抜き形状 ５ 応用曲げ起こし部外形抜き形状 ６ 応用曲げ起こし後の曲げ起こし形状 ７ 印刷用紙 ８ 紙送りローラー ９ プレス部材 １０プレス部材に一方を軸支した別のプレート １１従来技術の曲げ起こし部外形抜き形状 １２従来技術の曲げ起こし部曲げ起こし後形状

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 プレス部材にコイルバネを位置決めする
   ためのプレス曲げ部の、根元にコイルバネを固定するく
   びれを有したことを特徴とするプレス部材とコイルバネ
   の取り付け構造。