JPH068680A - 光カードの製造方法および光学記録層転写用シート - Google Patents

光カードの製造方法および光学記録層転写用シート

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JPH068680A
JPH068680A JP4192786A JP19278692A JPH068680A JP H068680 A JPH068680 A JP H068680A JP 4192786 A JP4192786 A JP 4192786A JP 19278692 A JP19278692 A JP 19278692A JP H068680 A JPH068680 A JP H068680A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 案内溝と案内溝以外のプレフォーマットを有
するプレフォーマット形成部と、案内溝のみを有するプ
レフォーマット非形成部との記録媒体層の膜厚をほぼ同
じにした光カードの製造方法。 【構成】 (a)透明樹脂フィルムに紫外線硬化性の反
射防止用インク層を積層し、さらに保護シートを貼り合
せてなる転写シートに、フォトマスクを用いて紫外線を
露光し、反射防止用インク層に硬化部と未硬化部のパタ
−ンを形成し、保護シートを剥離し、露出した反射防止
用インク層に透明基板を貼り合せて密着させ透明樹脂フ
ィルムと共に反射防止用インク層の硬化部を剥離し、未
硬化部のプレフォーマットパターンを透明基板上に形成
し、紫外線を露光し反射防止用インク層の未硬化部を硬
化した後、その上に光記録媒体層を形成し、接着剤を介
してウラ基材と貼り合せる工程からなるる光カードの製
造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明の第一の発明は、塗布型記
録媒体である光カードの製造方法に関するものである。
【0002】本発明の第二の発明は、本発明は、IDカ
ードや通帳などの記録媒体にレーザー光等で光学的に記
録するための光学記録層を転写法により形成するのに適
した光学記録層転写用シートに関するものである。
【0003】本発明の第三の発明は、光学的に情報の記
録・再生を行なうカード形状の記録媒体の製造方法に関
するものである。
【0004】本発明の第四の発明は、塗布型記録媒体で
ある光カードの製造方法に関するものである。
【0005】本発明の第五の発明は、塗布型記録媒体で
ある光カードの製造方法に関するものである。
【0006】本発明の第六の発明は、塗布型光記録媒体
を用いた光カードの製造方法に関するものである。
【0007】
【従来の技術】
○本発明の第一の発明の従来の技術 従来、光カードや光ディスク等の塗布型光記録媒体は、
スピン、ロール、ディップ、スプレーなど各種塗布方法
を用いて基板上にウエット膜厚を均一に塗布し、その後
レベリング乾燥させてドライ膜厚を均一にして製造して
いた。
【0008】ところが、スピン方式は円盤状の形態の基
板の塗布には適しているが、長方形状には不向きであ
り、記録媒体の形状に選択性がある。更に、多量の記録
剤溶液を用いて遠心力により塗り広げる塗布方法である
為、記録剤溶液の歩留りが悪かった。
【0009】また、ディップ方式は基板の両面塗布には
適しているが、片面塗布には適していなかった。また、
スプレー方式は記録剤溶液を噴霧する為、基板に被着し
なかった溶液は微粒子化してゴミの原因となり、工程管
理等を複雑にしていた。また、ロール方式は一部を除い
て枚葉の塗布には適していなかった。また、これらの方
式は基板への全面塗布が前提であり部分塗布には適して
いなかった。
【0010】これらの問題を解決するものとして、特開
昭63−304446号公報等に開示されているロール
方式の一種であるダイレクトグラビア方式を枚葉基板に
も適する様に改良した方式が、光カード等の長方形枚葉
基板の一部分に光記録剤溶液を塗布する場合に用いられ
ていた。また、この方式に用いるグラビアロールの
「版」も、ウエット膜厚を均一にする、いわゆる「ベタ
塗り」用の版であり、版の凹凸形状の種類等が異なって
も、凹凸形状は塗布面積(版面積)全体に均一な深さ、
または開口面積(開口面積率)で形成してあるので、塗
布されたウエット膜厚は原則的には均一になるものであ
る。
【0011】また、特願平2−298795号では、表
面が凹凸状に形成されたプレフォーマットを有する透明
基板を用いた光カードの製造方法において、まず基板上
の凹状のプレフォーマット部を満たすと共に凸状の記録
部に形成するべき所定膜厚未満の膜厚の第1光記録媒体
層を形成し、次いで前記形成した第1光記録媒体層上に
光記録媒体層を積層することを繰返すことにより、記録
部における積層した光記録媒体層の合計膜厚を所定膜厚
とする光カードの製造方法、つまり多層塗りにより記録
媒体層を形成することにより、記録媒体層を安定化する
方法が開示されている。
【0012】しかしながら、上記従来例では基板上に案
内溝以外のプレフォーマットが部分的に存在する場合、
案内溝以外のプレフォーマット形成部と非形成部におい
てドライ膜厚に差が生じていた。これはウエット膜厚を
均一に塗布したために基板上に塗布された溶液の量が一
定化し、案内溝以外のプレフォーマット形成部が凹状の
場合は、そのプレフォーマット形成部に記録剤溶液が流
れ込み、このプレフォーマット部分の周囲のドライ膜厚
が薄くなる。また、このプレフォーマット形成部が凸状
の場合は記録剤溶液がはじかれ、このプレフォーマット
形成部の周囲のドライ膜厚が厚くなるという結果が生
じ、次の様な欠点があった。
【0013】即ち、案内溝以外のプレフォーマット形成
部のドライ膜厚が光記録媒体層の特性を十分に発揮でき
る膜厚にならず、信号特性の低下や、記録領域内での信
号特性のバラツキを生じ、読み取り誤差を生じ易くなる
ことである。
【0014】そこで、特願平2−302704号で開示
した様に、プレフォーマット形成部及び非形成部にそれ
ぞれ対応するグラビアロールのロール面の記録剤保持量
を異なるよう構成することにより、基板のプレフォーマ
ット形成部及び非形成部に塗布して形成する記録媒体層
のウエット膜厚を異ならしめる光カードの製造方法によ
り、それらの欠点を補っていた。しかし、この方法にお
いても、グラビアロールの深さや開口面積比率を変化さ
せてグラビアロールを製作する際に、その深さや開口面
積比率等のパラメーターの設定や加工条件が複雑であ
る。また、プレフォーマット形成部の位置が変更した場
合やプレフォーマットの大きさや深さや数が変更になっ
た場合において、それぞれに対応するグラビアロールを
製作する際に、プレフォーマット非形成部に塗布する為
のグラビアロールの版目も製作しなければならない。ま
た、工程上での膜厚調節はグラビア版のみで行なわなけ
ればならず、コストアップとなっていた。
【0015】○本発明の第二の発明の従来の技術 従来、キャッシュカード、クレジットカード、身分証明
書用カード、などのIDカード、金融機関の預金通帳、
或いは情報記録カードなどの記録媒体の記録層として
は、磁気層が広く使用されているが、磁気層の記録密度
は概して小さく、また普及している反面、偽造の発生頻
度も高く、このため他の記録密度の高い、偽造の困難な
記録層が望まれている。
【0016】磁気層以外の記録層としては、集積回路
(IC)を利用したものやレーザー光等で記録する光学
記録媒体層とが代表的なものとして提案され、かつ検討
されており、中でも光学記録媒体層は記録密度の高い点
で有望とされている。
【0017】このような光学記録媒体層は多くは低融点
の金属を蒸着等により光記録媒体の所定の箇所に薄膜と
して形成されているが、光記録媒体に直接に記録層を形
成するのは効率が悪く、また所定の形状の記録層を形成
するにはマスク等を使用しなければならない不便さもあ
る。
【0018】そこで、特開昭60−58894号公報に
記載されているように、剥離性基材の剥離性表面に透明
合成樹脂保護層、光学記録媒体層および接着剤層を順次
積層した光学記録媒体層転写用シートが提案されてい
る。
【0019】しかし、この転写用シートの場合、一般に
記録再生時の速度を上げる為のトラック案内溝等の形成
は開示されていない。また、剥離性基材の表面状態が透
明合成樹脂保護層に転写する為、剥離性基材の表面にキ
ズ等をつけない様に厳重な管理が必要となる。さらに、
保護層が厚い場合でかつ硬化性樹脂の為、ロール状に巻
き取って保存することはむずかしい問題点があった。
【0020】そこで、特願平2−273813号に記載
されているように、PET基板に光記録用染料を塗布し
たものを用いて、凹凸形状のトラック案内溝等の形成さ
れた透明基板に光記録層を熱圧転写する方法が提案され
ている。しかし、この方法においては、透明基板に凹凸
形状のトラック案内溝等を形成する方法は従来公知の方
法であり、したがって透明基板の成形は複雑な工程を要
している。
【0021】したがって、従来の光学記録層転写用シー
トには次のような欠点があった。 (1)トラック案内溝等の形成された基板を用いなけれ
ばならない。 (2)蒸着等による記録層形成ではマスキング等が必要
である。 (3)染料塗布等による記録層形成ではマスキングを用
いない場合、塗布端部の記録層の膜厚が不均一となる。 (4)転写シートの構成が厚く、巻き取って保存し難
い。
【0022】○本発明の第三の発明の従来の技術 従来、光カードの製造方法において、従来、透明基板に
プレフォーマットパターンを形状する方法は、金型又は
ガラス型を用いて透明基板自身を形状する時に、同時に
プレフォーマットパターンを形成するインジェクション
法、キャスティング法や透明基板に金型でプレフォーマ
ットを形成するコンプレッション法、さらには、スタン
パーとフォトプロセスにより透明基板上にプレフォーマ
ットを形成する2P法などが知られている。
【0023】さらに、特開昭63−183638号公報
等に記載されている様に、透明基板又は裏基板上にフォ
トレジストを塗布し、露光、エッチングによりプレフォ
ーマットを形成するフォトレジスト法などが知られてい
る。また、押出し成形時にロール状の金型でプレフォー
マットを形成する方法や、透明基板にプレフォーマット
状のマスクを用いてイオンビームやUV/O3 処理等を
施し、凹凸形状は形成しないが、光学的特性の変化や光
記録層が接した時に光記録層の光学的特性が変化してプ
レフォーマットパターンが形成される方法等が知られて
いる。
【0024】しかしながら、上記従来技術では、金型、
スタンパーやガラス型の製造プロセスが複雑で歩留りが
悪くまた金型やガラス型の耐久性が悪い。また、フォト
レジスト法ではエッチング工程等が必要であり、工程全
体を複雑にしている。イオンビーム処理やUV/O3
理は、処理ムラが直接プレフォーマット信号のムラにな
り、光記録媒体層の材質によりその光記録媒体層の光学
特性の変化に差を生じる。
【0025】したがって、従来の光カードの製造方法に
は下記のような欠点があった。 (1)生産性が悪くコストアップとなる。 (2)プレフォーマット信号特性が不安定である。
【0026】○本発明の第四の発明の従来の技術 従来、塗布型記録媒体の塗布方法は、スピンコート,ス
プレーコート,ディップコート,ロールコートなどが知
られている。また、グラビアコートについても、例えば
特開昭60−304446号公報に記載されているよう
に、枚葉ダイレクトグラビアコートが塗布型記録媒体で
ある光カードの製造方法として適していることが開示さ
れている。さらに、このダイレクトグラビアコートにお
いても、有機染料溶液のグラビアロールから被着体への
転写率を向上させる為に、グラビア版目の形状をピラミ
ッドセル形や斜線溝形等に変化させたり、または開口率
等を変化させ、被着体や転写溶液に合せた組み合せを行
なうことが知られている。さらに、転写溶液に磁性体を
分解させて、磁力による転写率の向上や、グラビア版目
の凹凸部の接触角を大きくして撥水性を高め、転写率を
向上させる方法が知られている。
【0027】また、グラビアコートによる塗布方法とし
て、トラック溝とそれ以外の凹凸プリフォーマットが形
成された基板へ均一な記録層を形成する方法として、例
えば特願平2−302704号に記載されているよう
に、グラビア版目の凹部の形状等を部分的に変化させる
方法が知られている。
【0028】○本発明の第五の発明の従来の技術 従来、塗布型記録媒体の塗布方法は、スピンコート,ス
プレーコート,ディップコート,ロールコートなどが知
られている。
【0029】また、グラビアコート、特に枚葉のダイレ
クトグラビアコートによる塗布方法は、例えば特開昭6
0−304446号公報に記載されているように、円筒
状のロールの外周上にエッチングにより所望のパターン
のグラビア版目が形成されているグラビアロールを用い
て、前記グラビア版目に有機染料溶液を充填し、この充
填された有機染料溶液を被着体(光カード基板)に転写
し、記録層を形成している。
【0030】したがって、グラビア版目のパターンによ
り記録層の形状も任意に変えることができ、かつ、グラ
ビア版目の深さやピッチを変えることにより任意の膜厚
を得ることができるという特徴を有する。したがって、
塗布型記録媒体としての光カードの製造方法としてダイ
レクトグラビア方式が提案されている。
【0031】また、このダイレクトグラビア方式におい
て、グラビア版目に充填された有機染料溶液の転写率を
向上させる為に、グラビア版目の形状にピラミット形,
斜線形等のものを用いたり、開口率を変化させたりして
被着体と転写溶液に合せて版目の形状や開口率の組み合
せを適宜決めて用いている。
【0032】さらには、転写溶液中に鉄粉等を分散さ
せ、被着体側に磁石を用いて転写率を向上させる方法も
知られている。また、グラビアロールの表面の硬度と撥
水性を考慮して、表面をクロムメッキ仕上げにして転写
率の向上を図る方法も知られている。
【0033】さらには、クロムメッキ(接触角約50
)よりも接触角の大きな撥水性被膜をグラビアロール
全体に形成する方法も知られている。ただし、この方式
では、グラビア版目に転写溶液を充填することが難し
い。その理由は、グラビアロール全体に高撥水性被膜が
形成されると、転写溶液とグラビアロールとの密着力が
なくなる為である。
【0034】○本発明の第六の発明の従来の技術 従来、トラック案内溝が種々の方法により形成された基
板に光記録層を形成し、サーボトラック信号等を得てい
た。
【0035】上記トラック案内溝を形成する方法として
は、図19に示すように基板をプレスまたは射出成形に
よって成形するときに同時にトラック案内溝(以下、ト
ラック溝と記す)411を形成するプレス,射出成形方
法、図20に示すようにフォトレジストを用いて、順に
露光,現像,メッキ,現像操作により高反射率トラック
414を形成する方法(例えば、特開昭58−1027
95号公報参照)や図21に示すようにカーボン入りフ
ォトレジストを用いて露光,現像により低反射率トラッ
ク415を形成する方法(例えば特開昭69−7944
2号公報参照)などフォトレジストを用いる成形方法、
図22に示すようにトラック溝をフォトレジストを用い
て露光,現像したのち、トラック溝の凹凸部のぬれ性の
違により凹部あるいは凸部のみに塗布型記録媒体層を形
成する方法(例えば特開昭60−29950号公報参
照)、図23に示すようにプレス等により形成された凹
凸形状のトラック溝を溝の深さの2倍以上の膜厚の光吸
収層421を形成するように埋めて平坦な光吸収層を形
成し、その上に記録層420を形成する方法(例えば特
開昭60−89847号公報参照)などが知られてい
る。
【0036】
【発明が解決しようとする課題】
○本発明の第一の発明が解決しようとする課題 本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的と
するところは案内溝と案内溝以外のプレフォーマットを
有するプレフォーマット形成部と、案内溝のみを有する
プレフォーマット非形成部との記録媒体層の膜厚をほぼ
同じにすることにより、案内溝以外のプレフォーマット
信号特性を向上させ、読み取り誤差を減少させた光カー
ドを簡易に製造する方法を提供することにある。
【0037】○本発明の第二の発明が解決しようとする
課題 本発明は、上記の様な従来の光学記録層転写用シートの
欠点を改善するためになされたものであり、光学記録媒
体層とトラック案内溝等の凹凸形状を所望の形状に同時
に効率良く形成することができ、かつ巻き取り状態で簡
易に保存できる光学記録層転写用シートを提供すること
を目的とするものである。
【0038】○本発明の第三の発明が解決しようとする
課題 本発明は、上記の様な従来の光カードの製造方法の欠点
を改善するためになされたものであり、安定した高信号
特性の光カードを低コストで生産性よく製造する方法を
提供することを目的とするものである。
【0039】○本発明の第四の発明が解決しようとする
課題 しかしながら、上記従来例では、グラビアコートによる
塗布方法において、グラビア版目の形状を変化させて部
分的に転写率に差を生じさせ、例えばトラック溝以外の
プリフォーマット形成部分のみの転写率を向上させて、
全体として均一な記録層を形成するためには、形状を変
化させたグラビア版目を製造する方法として、マスキン
グ→エッチング→メッキの一連の工程を2回以上行なわ
なければならなず工程が複数になる欠点があった。
【0040】また、転写溶液に磁性体を分解させる方法
においては、用途、目的、材料に限界があり、光記録媒
体には適さない。さらに、グラビア版目の凹凸部の接触
角を変化させる方法では、接触角が大きければ凹部への
転写溶液の保持ができず、接触角が小さければ転写率が
低い為、部分的に転写率の差を生じさせることは難しい
欠点があった。
【0041】本発明は、この様な従来技術の欠点を改善
するためになされたものであり、グラビアロールのグラ
ビア版目の凹部のみの表面に撥水性の被膜を形成し、か
つ部分的に接触角の異なる撥水性被膜を形成することに
より、トラック溝部とトラック溝部以外のプリフォーマ
ット部が形成された基板上に均一な記録層を形成するこ
とが可能な光カードの製造方法を提供することを目的と
するものである。
【0042】○本発明の第五の発明が解決しようとする
課題 しかしながら、上記の従来例に示すダイレクトグラビア
方式では、グラビア版目に充填された転写溶液を90%
以上被着体に転写させることは難しかった。また、所望
の膜厚を得る為には、机上の計算で得たデータを基にし
てグラビアロールを作製し、実際にその被着体に転写溶
液を塗布して膜厚を測定し、その結果を検討して再度グ
ラビアロールを作製しなければならなかった。さらに、
グラビア版目に残った溶液が乾燥等により濃度変化した
り、グラビア版目個々で転写率が異なりムラが発生して
いた。
【0043】そこで次のような欠点が発生した。 (1)グラビアロールの版目形状の設計が複雑である。 (2)膜厚が塗布ごとに不安定である。 (3)膜厚が塗布面内において不安定である。
【0044】本発明は、この様な従来技術の欠点を改善
するためになされたものであり、有機染料溶液を塗布す
るグラビアロールのグラビア版目の凹部表面のみに接触
角80°以上の撥水性被膜を形成させたグラビアロール
を用いて記録層を塗布形成することにより、有機染料溶
液の転写率が良好で、記録層の膜厚が安定化た光カード
の製造方法を提供することを目的とするものである。
【0045】○本発明の第六の発明が解決しようとする
課題 上記従来方法は、プレス,射出成形方法では溝形状の精
度が悪く成形時の応力により光学的特性が変化したり、
フォトレジストを用いる溝成形方法では工程が複雑で生
産性が悪く、凹凸形状へのぬれ性の違いによる塗布型記
録媒体層の形成方法ではぬれ性の違う下地層とトラック
層との積層が難かしく、界面での剥離が発生し歩留りが
悪く、またトラック溝の凹凸を埋めて平坦な光吸収層を
形成する方法は凹部と凸部の光吸収量の違い、つまり反
射率の違いではトラッキングコントラストが小さいなど
の欠点があった。
【0046】本発明の解決しようとする問題点は、上述
したように従来技術における工程が複雑で生産性が悪
く、また基板成形時に光学的特性が変化したり、反射率
コントラストが小さくなるなどの点である。
【0047】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたもので、その目的は光学的にひずみがなく、形状
精度が良く、トラッキング信号特性が良く、生産性も良
い光カードの製造方法を提供することにある。
【0048】
【課題を解決するための手段】
○本発明の第一の発明の課題を解決するための手段 即ち、本発明の第一の発明は、、案内溝と案内溝以外の
プレフォーマットを有するプレフォーマット形成部及び
案内溝のみを有するプレフォーマット非形成部を有する
基板に記録媒体層をグラビア法で形成する光カードの製
造方法において、案内溝以外のプレフォーマット形成部
に記録媒体層を形成する工程と、案内溝以外のプレフォ
ーマット形成部とプレフォーマット非形成部の両方に同
時に記録媒体層を形成する工程を有することを特徴とす
る光カードの製造方法である。
【0049】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
第一の発明は、案内溝と案内溝以外のプレフォーマット
を有するプレフォーマット形成部、及び案内溝のみを有
するプレフォーマット非形成部とを有する基板に記録媒
体層をグラビア法で形成する光カードの製造方法におい
て、案内溝以外のプレフォーマット形成部に記録媒体層
を形成する為と、案内溝以外のプレフォーマット形成部
とプレフォーマット非形成部の両方に同時に記録媒体層
を形成する為に、案内溝以外のプレフォーマット形成部
に記録媒体を塗布するグラビアロールと、案内溝以外の
プレフォーマット形成部とプレフォーマット非形成部の
両方に同時に記録媒体を塗布するグラビアロールの2本
のグラビアロールを用いることにより、均一な記録媒体
層を形成するものである。
【0050】以下、本発明を図面を参照して説明する。
図1は本発明の光カードの製造方法により得られた光カ
ードの断面図、図2は案内溝以外のプレフォーマット形
成部のみに記録剤溶液を塗布する第1のグラビアロール
の斜視図および図3はプレフォーマット形成部と非形成
部の両方に同時に記録剤溶液を塗布する第2のグラビア
ロールの斜視図である。
【0051】同図において、1は透明基板、2は案内
溝、3は案内溝以外のプレフォーマット、4はプレフォ
ーマット形成部、5はプレフォーマット非形成部、6は
第2記録媒体層、7は第1記録媒体層、8はプレフォー
マット形成部専用の第1のグラビアロール、9はプレフ
ォーマット形成部用版、10はプレフォーマット形成部
と非形成部同時塗布専用の第2のグラビアロール、11
はプレフォーマット形成部と非形成部用版である。
【0052】本発明によれば、案内溝以外のプレフォー
マット形成部4の位置は透明基板1内で固定されている
為、この位置に合せてグラビアロールの版の深さ又は開
口面積を調整した第1のグラビアロール8を用いて、ま
ず少量の光記録剤溶液を塗布し、次に案内溝以外のプレ
フォーマット形成部4と非形成部5とに同時に第2のグ
ラビアロール10を用いて光記録剤溶液を塗布すること
により、プレフォーマット形成部4と非形成部5に形成
された記録媒体層の膜厚に差を生じないようにしたもの
である。
【0053】本発明において、グラビア版はセル型また
は線型のどちらでも良く、凹形状への加工方法も、彫
刻、エッチング、転造などを用いることができる。ま
た、グラビア版の深さ、開口面積率は塗布する記録剤溶
液又は基板により決定される為に一様には決められな
い。また、記録剤溶液もその種類により固形分濃度、粘
度等が異なるため、一様には決められない。例えば、1
2μmピッチで2.5μm幅、深さ2500Åの案内溝
が形成されたPMMA基板において、記録剤溶液として
有機色素IR−820 75%、IRG−012 25
%(両方ともに日本化薬製)の混合比で、固形分濃度約
3.5%のジアセトンアルコール溶液において最適な特
性を出すのに必要なドライ膜厚約950Åを形成するた
めには、斜線エッチンググラビアでは深さ18.5μ
m、100μmピッチで、幅60μm(開口面積率60
%)が必要である。
【0054】塗布方法としては特に制限はなく、通常の
グラビア製造方法が利用できる。また、第1グラビアロ
ールと第2グラビアロールによる塗布は連続で行なって
も良いし、または各工程ごとに乾燥工程を入れても良
い。さらに、第1グラビアロールと第2グラビアロール
はいずれを先に使用しても良い。
【0055】基板としては光学的に透明な基板で複屈折
の小さいものがよく、例えばポリカーボネート、アクリ
ル樹脂、ガラス等が好ましい。基板へのプレフォーマッ
トの形成方法としては、樹脂基板の場合はインジェクシ
ョン、コンプレッション、キャスティング、フォトポリ
マー法(2P法)等が用いられ、ガラス基板の場合は2
P法が良く用いられる記録媒体層6、7を構成する記録
剤としては、
【0056】
【化1】 等のアントラキノン誘導体、
【0057】
【化2】 等のクロマニウム系化合物、
【0058】
【化3】 等のシアニン系化合物、
【0059】
【化4】 等のアゾ系色素、
【0060】
【化5】 等のメチン系色素等が好ましい。
【0061】溶剤としてはジクロロエタンなどの塩素系
やエチルメチルケトンなどのケトン系やジアセトンアル
コールなどのアルコール系の溶剤等が好ましい。
【0062】記録剤を基板に塗布した後は、溶液の場合
には、溶剤を乾燥させることにより、基板上に記録剤層
よりなる記録媒体層が形成される。上記記録媒体層の上
面には更に保護膜層等を形成することもでき、また記録
媒体層中には各種添加物、例えば光安定剤(近赤外線吸
収剤)としてIRG−012(日本化薬製)等を必要に
より添加することもできる。
【0063】○本発明の第二の発明の課題を解決するた
めの手段 即ち、本発明の第二の発明は、透明樹脂フィルムを基材
として、この基材に紫外線硬化性接着剤層、光学記録媒
体層及び保護シートを順次積層させてなる光学記録層転
写用シートである。
【0064】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
第二の発明は、透明樹脂フィルムを基材として、この基
材に紫外線硬化性接着剤層、光学記録媒体層及び保護シ
ートを順次積層させた転写用シートを提供することによ
り、光学記録媒体層とトラック案内溝等の凹凸形状を同
時に効率良く形成し、しかも所望の形状に形成し、かつ
巻き取り状態で簡易に保存できるようにしたものであ
る。
【0065】以下本発明を図面を参照して説明する。図
4は本発明の光学記録層転写用シートの一例を示す断面
図である。図5は図4の光学記録層転写用シートを用い
て光カードを製造する方法を示す工程図である。同図に
おいて、101は透明樹脂フィルム、102は紫外線硬
化性接着剤層、103は光学記録媒体層、104は保護
シート、105は紫外線、106はマスク、107は金
属板、108は透明カード基材、109はプレフォーマ
ットパターン、110は未硬化部、111は硬化部、1
12はカード裏材、113は反射防止層、114は接着
層、115はプライマー層である。
【0066】図4において、本発明の光学記録層転写用
シートは、透明樹脂フィルム101を基材として、この
基材上に紫外線硬化性接着剤層102、光学記録媒体層
103及び保護シート104を順次積層してなるもので
ある。
【0067】次に、図4に示す光学記録層転写用シート
を用いて光カードを製造する方法を図5の工程図に基づ
いて説明する。図5において、透明樹脂フィルム101
を基材として、この基材上に紫外線硬化性接着剤層10
2、光学記録媒体層103及び保護シート104を順次
積層してなる光学記録層転写用シートに、トラック案内
溝等のプレフォーマット109が形成されているマスク
106を用いて紫外線105を露光する(図5(a)参
照)。次に、光学記録層転写用シートの保護シート10
4を剥離して、露出した光学記録媒体層103を密着さ
せ透明カード基材108に貼り合せる。そして、所望の
形状の加熱した金属板107を押しあてて光学記録媒体
層103を透明カード基材108に転写する(図5
(b)参照)。その後、透明樹脂フィルム101を剥離
すると、前記の紫外線の露光により硬化した、光学記録
媒体層に接着していたトラック案内溝等のプレフォーマ
ット部分(硬化部111)がその部分の光学記録媒体層
と共に同時に剥離する(図5(c)参照)。次に、透明
カード基材108の上に残った紫外線硬化性接着剤層1
02の未硬化部110に紫外線を露光して硬化した後、
接着層114を介して反射防止層113を有するカード
裏材112を接着し光学記録カードを得ることができる
(図5(d)参照)。
【0068】透明樹脂フィルム101としては、ポリエ
ステル、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニ
リデン、セルロースアセテート、ポリスチレン、ポリメ
チルメタクリレート、ポリプロピレン、ポリエレンテレ
フタレート、メチルペンチン樹脂、ポリアミド、ポリカ
ーボネート、ポリフエニレンオキシド、ポリサルホン、
ポリフッ化エチレン、ポリフッ化エチレンプロピレン、
ポリエーテルイミド、ポリイミド等のプラスチックフィ
ルムが使用できるが、耐熱性、機械的強度、平滑性、光
学特性および価格を考慮すると、ポリエステルフィルム
が好ましいが特に限定されるものではない。透明樹脂フ
ィルムの厚みは1〜500μm、好ましくは5〜15μ
mである。
【0069】次に、紫外線硬化性接着剤層102を形成
する材料は、不飽和ポリエステル類、アクリレート類、
チオール・エン類、エポキシ・ルイス酸類等が使用でき
る。また、これらの化合物を塗布する方法としては、ロ
ールコート法、カーテンコート法、フイヤーバーコート
法、グラビアコート法、エアナイフコート法等の公知の
方法を用いることができる。厚さは0.5〜5μm、好
ましくは1〜1.5μmである。溶剤を用いて稀釈した
場合は、十分に溶剤を乾燥させておく必要がある。ま
た、紫外線増感剤として、ベンゾイン、ベンゾインエー
テル、ベンゾフェノン、ベンジル、キサントン等或いは
これらの誘導体を添加しても良い。
【0070】光学記録媒体層103を構成する材料とし
ては、レーザー光などにより穿孔可能なもの、屈折率が
変化するもの、発色あるいは脱色あるいは発泡するもの
であればいずれでも良く、例えばSb、Te、Pb、C
d、Bi、Sn、Se、In、Cu−Snなどの金属や
合金、シアニン化合物、アントラキノン誘導体、クロマ
ニウム系化合物、アゾ系色素、メチン系色素などの有機
染料、Te−色素、Te−ニトロセルロース、Ag−ゼ
ラチンなどの金属と有機物との複合体が用いられる。金
属薄膜はの厚さは50〜2000Å、好ましくは500
〜1000Åであり、蒸着スパッタメッキなどにより形
成できる。金属と有機物との複合体や有機染料の溶液等
はロールコート法、グラビアコート法などの公知の方法
で形成することができる。膜厚は500〜1500Å、
好ましくは700〜1300Åである。
【0071】保護シート104は剥離性の良い表面が必
要であり、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビ
ニリデン、セルロースアセテート、ポリプロピレン、ポ
リフッ化エチレン、ポリフッ化エチレンプロピレン等の
プラスチックフィルムが使用できる。好ましくはポリエ
チレンフィルムではあるが、特に限定されるものではな
い。フィルムの厚さは1〜500μm、好ましくは10
〜20μmである。
【0072】紫外線105は、窒素等の不活性ガス雰囲
気中で用いる方が良く、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、メ
タルハライドランプ、クセノンアーク灯などを用いる。
【0073】マスク106はプレフォーマットパターン
が形成されたネガフィルム又は、クロム又はAl等でパ
ターンが形成されたガラスマスクを用いる。
【0074】金属板107は所望の形状に形成し、表面
は鏡面仕上げになっていることが必要である。加熱温度
は透明樹脂フィルム101と光学記録媒体層103の耐
熱温度によって決まるが、例えばポリエステルフィルム
でポリメチン系染料を用いた場合、90℃〜130℃、
好ましくは120℃が良く、圧力は4〜10kgf・c
-1、好ましくは8kgf・cm-1である。
【0075】透明カード基材108は光学的透明であ
り、複屈折が小さいなどの光学特性の良い材料でポリカ
ーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン
またはガラス等を用いることができる。厚さは0.3m
m〜1.2mm、好ましくは約0.4mm程度である。
【0076】カード裏材112はカードの剛性等を保
ち、光学記録媒体層を保護する為のもので、透明カード
基材108と接着剤114(ホットメルト系、熱硬化系
のタイプが用いられる。)を介して貼り合される。した
がって、材質的には各種プラスチックフィルム又はガラ
スを用いることができるが、好ましくは加熱、加湿等に
よる収縮を考慮すると透明カード基材108と同質のも
のを用いる方が良い。また、カード裏材には透明カード
基材との貼り合せ面と反対の面に印刷受容層や磁気スト
ライプ等が形成されていても良く、透明カード基材側に
は反射防止層等が形成されていても良い。
【0077】○本発明の第三の発明の課題を解決するた
めの手段 即ち、本発明の第三の発明は、(a)透明樹脂フィルム
に紫外線硬化性の反射防止用インク層を積層し、さらに
保護シートを貼り合せてなる転写シートに、フォトマス
クを用いて紫外線を露光し、反射防止用インク層に硬化
部と未硬化部のパタ−ンを形成する工程、(b)保護シ
ートを剥離し、露出した反射防止用インク層に透明基板
を貼り合せて密着させる工程、(c)透明樹脂フィルム
と共に反射防止用インク層の硬化部を剥離し、未硬化部
のプレフォーマットパターンを透明基板上に形成する工
程、(d)紫外線を露光し反射防止用インク層の未硬化
部を硬化した後、その上に光記録媒体層を形成し、接着
剤を介してウラ基材と貼り合せる工程からなることを特
徴とする光カードの製造方法である。
【0078】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
第三の発明は、透明樹脂フィルムに紫外線硬化性の反射
防止用インク層を積層し、さらに保護シートを貼り合せ
てなる転写シートに、フォトマスクを用いて紫外線を露
光し、反射防止用インク層に硬化部と未硬化部のパタ−
ンを形成した後、保護シートを剥離し、露出した反射防
止用インク層に透明基板を貼り合せて密着させ、次に透
明樹脂フィルムと共に反射防止用インク層の硬化部を剥
離し、未硬化部のプレフォーマットパターンを透明基板
上に形成し、その後紫外線を露光し前記未硬化部を硬化
した後、その上に光記録媒体層を形成し、接着剤を介し
てウラ基材と貼り合せて光カードを製造する方法であ
る。
【0079】以下本発明を図面を参照して説明する。図
7は本発明の光カードの製造方法の一例を示す工程図で
ある。図8は図7の製造方法により得られた光カードの
断面図である。同図において、121は紫外線、122
はマスク、123はプレフォーマットパターン、124
は透明樹脂フィルム、125は紫外線硬化性反射防止イ
ンク、126は保護シート、127aは硬化部、127
bは未硬化部、127cは硬化部、128は金属板、1
29は透明基板、130は紫外線ランプ、131はウラ
基材、132は接着剤層、133は光記録媒体層、13
4は変性光記録媒体層である。
【0080】図7において、本発明の光カードの製造方
法は、透明樹脂フィルム124と保護シート126に挟
まれた紫外線硬化性反射防止インク層125に、プレフ
ォーマットパターン123が形成されたマスク122を
通して紫外線121を照射すると、硬化部127aと未
硬化部127bが形成される(図7(a)参照)。次
に、保護シート126を剥離し、露出した反射防止用イ
ンク層125に透明基板129を貼り合せる。さらに、
所望の形状の金属板128を加熱圧着させる(図7
(b)参照)。透明樹脂フィルム124を剥離すると、
未硬化部127bの紫外線硬化性反射防止インクが透明
基板129に転写する(図7(c)参照)。この透明基
板129に紫外線121をさらに照射し、未硬化部を硬
化させ硬化部127cとする(図7(d)参照)。次
に、光記録媒体層133をこの紫外線硬化性反射防止イ
ンクにより形成されたプレフォーマットパターン上に形
成し、さらに接着剤層132を介してウラ基材131を
積層することにより、図8に示す光カードを得ることが
できる。
【0081】紫外線121及び紫外線ランプ130は窒
素等の不活性ガス雰囲気中で用いる方が良く、超高圧水
銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、クセノンア
ーク灯などを用いる。
【0082】マスク122はプレフォーマットパターン
が形成されたネガフィルム又はクロム又はアルミ等でパ
ターンが形成されたガラスマスクなどを用いる。
【0083】透明樹脂フィルム124はポリエステル、
ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、
セルロースアセテート、ポリステレン、ポリメチルメタ
クリレート、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレ
ート、メチルペンチン樹脂、ポリアミド、ポリカーボネ
ート、ポリフェニレンオキシド、ポリサルホン、ポリフ
ッ化エチレン、ポリフッ化エチレンプロピレン、ポリエ
ーテルイミド、ポリイミド等のプラスチックフィルムを
使用できるが、耐熱性、機械的強度、平滑性、光学特
性、および価格を考慮すると、ポリエステルフィルムが
好ましいが特に限定されるものではない。基材の厚みは
1〜500μm、好ましくは5〜15μmである。
【0084】紫外線硬化性の反射防止インクは、不飽和
ポリエステル類、アクリレート類、チオール・エン類、
エポキシ・ルイス酸類にカーボンブラックや有機染料、
顔料を添加し、さらに増感剤として、ベンゾイン、ベン
ゾインエーテル、ベンゾフェノンベンジル、キサントン
等或いはこれらの誘導体を添加しても良い。
【0085】また、これらの化合物を塗布する方法とし
ては、ロールコート法、カーテンコート法、ワイヤーバ
ーコート法、グラビアコート法、エアナイフコート法等
の公知の方法を用いることができる。また厚さは、0.
5μm〜5μm、好ましくは1〜1.5μmであり、溶
剤を用いて稀釈した場合は十分な乾燥が必要である。
【0086】保護シート126は剥離性の良い表面が必
要であり、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビ
ニリデン、セルロースアセテート、ポリプロピレン、ポ
リフッ化エチレン、ポリフッ化エチレンプロピレン等の
プラスチックフィルムが使用できる。好ましくは、ポリ
エチレンフィルムであるが、特に限定されるものではな
い。基材の厚さは1〜500μm、好ましくは10〜2
0μmである。
【0087】金属板128は所望の形状に形成し、表面
は鏡面仕上げが必要である。加熱温度は透明樹脂フィル
ムと紫外線硬化性反射防止インクの耐熱温度で決まる
が、例えばポリエステルでアクリル系樹脂にカーボンブ
ラックを添加した場合、90℃〜130℃、好ましくは
120℃程度が良く、圧力は4〜10kgf・cm-1
ましくは8kgf・cm-8程度である。
【0088】透明基板129は光学的に透明であり、複
屈折が小さいなどの光学特性の良い材料であり、例えば
ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリス
チレンまたはガラス等を用いることができる。厚さは
0.3mm〜1.2mm、好ましくは0.4mm程度で
ある。
【0089】ウラ基材131はカードの剛性を保ち光学
記録媒体層を保護する為のもので透明基板に接着剤層を
介して貼合される。したがって、材質的には各種プラス
チックフィルム又はガラスを用いることができるが、好
ましくは加熱、加湿等による収縮を考慮すると透明基板
と同質のものを用いる方が良い。また、ウラ基材には透
明基板との貼り合せ面と反対面に印刷受容層や磁気スト
ライプ等が形成されていても良く、透明基板側には反射
防止層等が形成されていても良い。
【0090】接着剤層132はホットメルト系、熱硬化
系等の市販の接着剤を用いることができる。
【0091】光記録媒体層133はレーザー光などによ
り穿孔可能なもの、屈折率が変化するもの、発色,脱色
あるい発泡するものであればいずれでも良く、例えばS
b、Te、Pb、Cd、Bi、Sn、Se、In、Cu
−Snなどの金属や合金、シアニン化合物、アントラキ
ノン誘導体、クロマニウム系化合物、アゾ系色素、メチ
ン系色素などの有機染料、Te−色素、Te−ニトロセ
ルロース、Ag−ゼラチンなどの金属と有機物との複合
体を使用できる。金属膜は厚さ50〜2000Å、好ま
しくは500〜1000Åであり、蒸着、スパッタ、メ
ッキなどにより形成される。金属と有機物との複合体や
有機染料の溶液等はロールコート法、グラビアコート法
などの公知の方法で形成できる。膜厚は500〜150
0Å、好ましくは700〜1300Åである。
【0092】図9は本発明の光カードの製造方法により
得られた光カードの他の例を示す断面図である。同図に
おいては、あらかじめ光記録媒体層133を形成した透
明基板129を用いて、図7の方法と同様にして得られ
た光カードである。変性光記録媒体層134は未硬化の
紫外線硬化性反射防止インクと光記録媒体層との接触に
より反射率等が変化(低下)した状態になっている。
【0093】○本発明の第四の発明の課題を解決するた
めの手段 即ち、本発明の第四の発明は、グラビアコート法により
有機溶媒に溶解させた有機染料溶液を塗布して記録層を
形成する光カードの製造方法において、有機染料溶液を
塗布して記録層を形成するグラビアロールのグラビア版
目の凹部に、該凹部の表面のみの接触角を部分的に変化
させる様に撥水性被膜を形成したグラビアロールを用い
ることを特徴とする光カードの製造方法である。
【0094】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
第四の発明は、グラビアロールのグラビア版目の凹部の
みの表面に撥水性の被膜を形成し、さらに部分的に接触
角の異なる撥水性被膜を形成することにより、トラック
溝部とトラック溝部以外のプリフォーマット部が形成さ
れた基板上に均一な記録層を形成する光カードの製造方
法である。
【0095】図10は、本発明の光カードの製造方法に
用いるグラビアロールの一例を示す部分断面図である。
図11,図12は従来のグラビアロールの一例を示す部
分断面図である。
【0096】同図において、201は転写溶液(有機染
料溶液)、202は撥水性被膜A、203は撥水性被膜
B、204はグラビアロール本体、205はグラビア版
目の凹部、205a〜205dは開口率および深さの異
なるグラビア版目の凹部である。
【0097】図11は従来の一般的なグラビアロールを
表わし、塗布する転写溶液の膜厚を部分的に変化させる
為の工夫はされていない。ただし、従来技術でも述べた
ように、グラビアロール表面全体に高撥水性処理を施
し、転写率を向上させる場合がある。
【0098】図12は、部分的にグラビア版目の開口率
や深さを変えて部分的に転写量を変化させ、トラック溝
とトラック溝以外のプリフォーマットが形成されている
基板の記録層の膜厚を均一にする為のグラビアロールで
ある。
【0099】本発明に用いるグラビアロールは、図10
に示す様に、トラック溝とトラック溝以外のプリフォー
マットが形成されている基板の記録層の膜厚を均一にす
る為に、有機染料溶液を塗布して記録層を形成するグラ
ビアロールのグラビア版目の凹部5の表面のみを部分的
に撥水処理したグラビアロールである。グラビアロール
のグラビア版目の凹部5の形状は同じであるが、該凹部
の表面に撥水性の異なる撥水性被膜A,Bを設けて撥水
処理し、グラビア版目の凹部5の接触角を部分的に変化
させるることにより、トラック溝とトラック溝以外のプ
リフォーマットが形成されている基板の記録層の膜厚を
均一にするものである。
【0100】図12のグラビアロールでもトラック溝と
トラック溝以外のプリフォーマットが形成されている基
板の記録層の膜厚を均一にすることはできるが、本発明
の図12のグラビアロールとの違いは、本発明では転写
量の部分的な変化を撥水性被膜A,Bを形成することに
より転写率を変化させている点にある。したがって、接
触角の比較をすると撥水性被膜B>撥水性被膜Aとな
る。なお、本発明では、撥水性被膜は2種類に限定され
るものではなく、必要に応じて2種類以上のものを用い
ることができる。
【0101】本発明において、転写溶液201には、ア
ゾ系色素,メチン系色素,シアニン系化合物,クロマニ
ウム系化合物,アントラキノン誘導体等が好ましく、こ
れらの染料をジクロロエタンなどの塩素系やエチルメチ
ルケトンなどのケトン系やジアセトンアルコールなどの
アルコール系の溶剤に溶解した溶液が用いられる。
【0102】撥水性被膜A,Bには、シリコン系,フッ
素系またはフッ素樹脂の分散したニッケルメッキ液によ
るメッキ膜などの高撥水性膜やアクリル系またはエポキ
シ系の架橋型樹脂などの中撥水性膜であり、各撥水性被
膜の組合せにより転写率の差を生じさせる。
【0103】グラビアロール本体204には、芯部は鉄
やアルミニウムなどの金属が用いられるが、好ましくは
軽量のアルミがよい。さらに、芯部の表面に銅メッキが
なされ、この銅メッキ層がエッチングされてグラビア版
目の凹部205が形成される。
【0104】上記のグラビア版目の凹部の表面に撥水性
の異なる撥水性被膜A,Bを設けたグラビアロールを用
いて光カードを製造する方法は、特開昭60−3044
46号公報に記載されている枚葉ダイレクトグラビアコ
ート用装置に上記グラビアロールを設置し、プリフォー
マットが形成されている透明基板上に転写溶液201を
転写し、乾燥させた後、ウラ基材をホットメルト接着剤
でラミネートし、光カードの形状にレーザ等により切断
する方法である。
【0105】○本発明の第五の発明の課題を解決するた
めの手段 即ち、本発明の第五の発明は、グラビアコート法により
有機溶媒に溶解させた有機染料溶液を塗布して記録層を
形成する光カードの製造方法において、有機染料溶液を
塗布して記録層を形成するグラビアロールのグラビア版
目の凹部に、該凹部の表面のみに接触角80°以上の撥
水性被膜を形成したグラビアロールを用いることを特徴
とする光カードの製造方法である。
【0106】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
第五の発明は、グラビアロールのグラビア版目の凹部の
みの表面に撥水性の被膜を形成し、グラビアロールのグ
ラビア版目の凹部の表面の接触角を80°以上にするこ
とにより、グラビア版目の凹部に充填された溶液の転写
率を90%以上にし、記録層の膜厚が安定化た光カード
の製造方法である。
【0107】次に、本発明を図面を参照して詳細に説明
する。図13は本発明の光カードの製造方法に用いるグ
ラビアロールの一例を示す部分断面図である。図14,
図15は従来のグラビアロールの一例を示す部分断面図
である。図16は図15で表わしたグラビアロールの転
写後の状態を示す説明図である。
【0108】同図において、301は転写溶液(有機染
料溶液)、302は撥水性被膜、303はグラビアロー
ル、304はグラビア版目の凹部、301aは転写後の
残留溶液である。
【0109】図15は従来のニッケルメッキ仕上げのグ
ラビアロールの断面図を表わし、グラビア版目の凹部3
04に転写溶液301が充填されている。このとき、転
写溶液301はドクターブレードにより削られ多少液面
が低下する。図16は転写後の状態を表わし、転写後の
残留溶液301aがグラビア版目の凹部304の底に残
っている。
【0110】図14はグラビアロール全体に撥水性被膜
を形成した従来のグラビアロールの断面図を表わし、転
写溶液301はグラビアロール表面の撥水性により球状
になっている。この状態ではグラビア版目の凹部304
に転写溶液301を安定して保持することができない。
特に、グラビアロールの回転により飛散する。ただし、
撥水性が低い場合(接触角80°未満)は保持できる
が、転写時に被着体上に球状に転写する為、レベリング
性が悪く、グラビア版目が消え難い。
【0111】本発明に用いるグラビアロールは、図13
に示す様に、グラビア版目の凹部304の表面にのみ撥
水性被膜302が形成されている為、グラビア版目の凹
部304の底部では、転写溶液301ははじかれて球状
になっている。しかし、グラビア版目の凸部304は、
通常硬度等が必要な為にクロムメッキ仕上げになってい
る為、多少転写溶液301のぬれ性が良く、転写溶液3
01はグラビア版目の凸部304での液面が球状にはじ
かれることなく、グラビア版目の凹部304の中に転写
溶液301は保持される。
【0112】本発明において、転写溶液301は、アゾ
系色素,メチン系色素,シアニン化合物,クロマニウム
系化合物,アントラキノン誘導体等が好ましく、ジクロ
ロエタンなどの塩素系やエチルメチルケトンなどのケト
ン系やジアセトンアルコールなどのアルコール系の溶剤
に溶かして溶液とする。
【0113】撥水性被膜302は、シリコーン系,フッ
素系の撥水性樹脂または、フッ素樹脂を分散させたニッ
ケルメッキによる撥水性被膜を用いることができる。
【0114】グラビアロール303は芯部は鉄やアルミ
ニウムなどの金属が用いられ、好ましくは軽量のアルミ
ニウムが良い。さらに、芯部の表面には銅メッキにより
銅層を形成し、この銅層にフォトレジストを用いたパタ
ーニングで所望のパターンにマスキングし、エッチング
によりグラビア版目の凹部304を形成する。さらに、
クロムメッキ仕上げや撥水性被膜302の形成を行なっ
て製造することができる。
【0115】上記のグラビア版目の凹部の表面に撥水性
の撥水性被膜を設けたグラビアロールを用いて光カード
を製造する方法は、特開昭60−304446号公報に
記載されている枚葉ダイレクトグラビアコート用装置に
上記グラビアロールを設置し、プリフォーマットが形成
されている透明基板上に転写溶液201を転写し、乾燥
させた後、ウラ基材をホットメルト接着剤でラミネート
し、光カードの形状にレーザ等により切断する方法であ
る。
【0116】○本発明の第六の発明の課題を解決するた
めの手段 即ち、本発明の第六の発明は、塗布型光記録媒体を用い
た光カードにおいて、案内溝等のプレフォーマットが形
成された凹凸透明基板の凹状プレフォーマット部のみに
反射率が前記光記録媒体と異なる塗布媒体を満し、その
後に前記光記録媒体を塗布することを特徴とする光カー
ドの製造方法である。
【0117】上記の凹状のプレフォーマット部のみに反
射率が光記録媒体と異なる塗布媒体を満すには、たとえ
ば透明基板に塗布媒体を塗布した後、スキージブレード
により透明基板の表面をスキージして凸部の記録部上に
ある塗布媒体を除去する方法が通常用いられる。また、
光記録媒体の塗布は光記録媒体の特性を充分に発揮でき
る程度の膜厚とし一様に塗布することはいうまでもな
い。光学的特性が変化しない方法で透明基板に案内溝等
のプレフォーマットを成形するには、例えばキャスティ
ング法または2P法などが一般に用いられる。
【0118】図17、図18は本発明の光カードの製造
方法の1例を示す断面図である。同図において、410
は透明基板、411はトラック溝部、412は記録部、
420は光記録層、421は光吸収層である。
【0119】上記構成において、透明基板410の材質
は凹凸のトラック溝部411と記録部412の形成方法
により異なるが、例えば溝形状の精度が良く、光学特性
が変化しない成形方法としてキャスティング法を用いる
ときの材質は、ポリメチルメタクリレート(PMMA)
が良く、2P法を用いるときは、ポリエステルアクリレ
ートやエポキシアクリレート等の光硬化型樹脂を用いる
ことができる。
【0120】光記録層420は塗布型光記録媒体であ
り、例えばアズレン類、メチン系色素、アゾ色素などを
用いることができる。
【0121】光吸収層421は、透明基板の凹状プレフ
ォーマット部のみに満す塗布媒体であり、反射が光記録
媒体と異なり、光記録の書き込み、読み出し用レーザー
光の波長に対して、光を吸収し、反射率が低いかほとん
どない媒体が良い。例えばアクリル樹脂にカーボンブラ
ックを分散させた油性インキやポリビニルアルコールに
カーボンブラックを分散させた水性インキを用いること
ができる。
【0122】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。
【0123】○本発明の第一の発明の実施例 実施例1 図1に示す様に、案内溝(12μmピッチ、2.5μm
幅、深さ2500Å)と案内溝以外のプレフォーマット
形成部4のプレフォーマットの容積が案内溝の容積の1
/3となる透明基板をキヤスティング法により形成し
た。この基板に、深さ6μm、開口面積率60%の60
°斜線溝の第1のグラビアロール8を用いて、固形分濃
度約3.3%の記録剤溶液(IR−820<日本化薬製
>、ジアセトンアルコール溶液)を案内溝以外のプレフ
ォーマット形成部4のみに塗布した。
【0124】この基板を常温乾燥後、深さ18μm、開
口面積率60%の60°斜線溝の第2のグラビアロール
10を用いて固形分濃度約3.3%の記録剤溶液(IR
−820<日本化薬製>、ジアセトンアルコール溶液)
をプレフォーマット形成部4と非形成部5に同時に塗布
した。乾燥後、900ű50Åの均一な記録媒体層を
得ることができた。
【0125】実施例2 案内溝(12μmピッチ、2.5μm幅、深さ2500
Å)と案内溝以外のプレフォーマット形成部4のプレフ
ォーマットの容積が案内溝の容積の1/3となる透明基
板を2P法により形成した。この基板に、深さ12μ
m、開口面積率30%の60°斜線溝の第1のグラビア
ロール8を用いて、固形分濃度約3.5%の記録剤溶液
(IR−820<日本化薬製>、ジアセトンアルコール
溶液)を案内溝以外のプレフォーマット形成部4のみに
塗布した。次に、深さ12μm、開口面積率80%の6
0°斜線溝の第2のグラビアロール10を用いて固形分
濃度約3.9%の記録剤溶液(IR−820<日本化薬
製>、ジアセトンアルコール溶液)をプレフォーマット
形成部4と非形成部5に同時に塗布した。乾燥後、95
0ű50Åの均一な記録媒体を得ることができた。
【0126】比較例1 ウエット膜厚が均一なダイレクトグラビア(グラビア版
の深さ19μm、開口面積率60%で、60°斜線溝)
を用いて、固形分濃度3.0%の記録剤溶液(IR−8
20<日本化薬製>、ジアセトンアルコール溶液)の塗
布を行なった。この場合、案内溝以外のプレフォーマッ
ト非形成部の領域のドライ膜厚が約900Åであり、案
内溝以外のプレフォーマット形成部の領域のドライ膜厚
は約780Åであった。したがって約13.3%のドラ
イ膜厚差が生じた。
【0127】○本発明の第二の発明の実施例 実施例3 厚み10μmのポリエステルフィルムにオリゴエステル
アクリレート系の紫外線硬化型接着剤(アロニックスU
V−3033、東亜合成ゴム社製)を厚さ1μmにバー
コートで塗布した。次に、ポリメチン系染料溶液(IR
−820<日本化薬社製>の3%ジアセトンアルコール
溶液)をロールコートで厚さ1000Åに塗布した後、
溶媒を十分乾燥後、保護シートとして厚さ20μmのポ
リエチレンフィルムを貼り合せ転写シートを得た。この
転写シートにプレフォーマットパターンが形成されたネ
ガフィルムを当て、ネガフィルム側から、約80W/c
m出力の紫外線ランプを10sec照射した。
【0128】次に、この転写シートの保護シートをはが
し、厚さ0.4mmのポリメチルメタクリレートの透明
基板に光記録媒体層(IR−820)が接するように載
せ、35mm×80mmの鏡面仕上げのステンレス板を
温度120℃、圧力8kgf・cm-1で押し当てた。
さらに、ポリエステルフィルムを剥すと、紫外線による
硬化部分は剥離し、末硬化部分は転写した。この基板に
さらに紫外線を照射し、末硬化部分を硬化させた後、厚
さ50μmのEVAホットメルト接着剤シートでウラ材
(ポリメチルメタクリレート、厚さ0.25mm)を貼
り合せ光カードを得た。この光カードは、トラック横断
信号特性が0.5の高コントラストの光カードであっ
た。
【0129】実施例4 図6に示す様に、厚み10μmのポリエステルフィルム
に、変性アクリレート系紫外線硬化型接着剤(スリーボ
ンド社製、TB−3051)を厚さ1μmにバーコート
で塗布し、次にプライマー層115としてポバール水溶
液を厚さ0.5μmにバーコートで塗布し、さらに、ポ
リメチン系染料溶液(IR−820、3%ジアセトンア
ルコール溶液)をロールコートで厚さ900Åに塗布し
た。溶媒を十分乾燥した後、20μmのポリエチレンフ
ィルムを貼り合せ、転写シートとした。この転写シート
を用いて実施例3と同様にして光カードを得た。この光
カードは、トラック横断信号特性が0.6の高コントラ
ストの光カードであった。
【0130】○本発明の第三の発明の実施例 実施例5 厚さ10μmのポリエステルフィルムに厚さ1μmに紫
外線硬化性反射防止用インク(アロニックスUV−30
33<東亜合成ゴム社製>:カーボンブラック=100
重量部:5重量部)を塗布し、厚さ20μmのポリエチ
レンフィルムで挟んだ転写シートに、プレフォーマット
パターンが形成されたガラスマスク越しに紫外線(出力
80W/cm、距離150mm、10sec)を照射し
た。この転写シートのポリエチレンフィルムを剥離した
後、厚さ0.4mmのポリメチルメタクリレート透明基
板に貼り合せた。次に、35mm×80mmの鏡面仕上
げのステンレス板を温度120℃、圧力8kgf・cm
-1で押し当てた。
【0131】さらに、ポリエステルフィルムを剥離し、
転写した未硬化の紫外線硬化性反射防止インクにより形
成されたプレフォーマットパターンに再度紫外線(出力
80W/cm、距離150mm、10sec)を照射し
た。この透明基板上に硬化したプレフォーマットパター
ン上に光記録媒体(IR−820<日本化薬社製>の3
%ジアセトンアルコール溶液)をスピンコート法で厚さ
約1000Åに塗布し、さらにホットメルト系接着剤を
介して厚さ0.3mmのポリメチルメタクリレートのウ
ラ基材を貼り合せて光カードを得た。その結果、プレフ
ォーマットと光記録媒体層の反射率コントラストが、約
0.75の高コントラストの信号特性を得た。
【0132】実施例6 実施例5と同様にして厚さ10μmのポリエステルフィ
ルムと厚さ20μmのポリエチレンフィルム間に厚さ1
μmの紫外線硬化性反射防止インク(アロニックスUV
−3033<東亜合成ゴム社製>:カーボンブラック=
100重量部:5重量部)を挟んだ転写シートに、プレ
フォーマットパターンの紫外線を照射した後、あらかじ
め、厚さ900Åの光記録媒体層(IR−820<日本
化薬社製>)をグラビアコート法で塗布した厚さ0.4
mmの透明ポリメチルメタクリレート基板に貼り合せ
た。さらに、実施例5と同様にステンレス板で加熱、加
圧した後、ポリエステルフィルムを剥し、未硬化の紫外
線硬化性反射防止インクを転写した。これに再度、紫外
線を照射し硬化させた後、ホットメルト系接着剤を介し
て厚さ0.3mmのポリメチルメタクリレートのウラ基
材を貼り合せて光カードを得た。その結果、プレフォー
マットと光記録媒体層の反射率コントラストが、約0.
65の高コントラストの信号特性を得た。
【0133】○本発明の第四の発明の実施例 実施例7 図10に示す様に、フォトレジストのマスクを用いてグ
ラビアロール本体204の銅層をエッチングした後、フ
ォトレジストのマスクを剥す前に高撥水処理の不要な部
分にゼラチン充填した。次に、フッ素樹脂(PTFE,
デュポン製)を分散させたニッケルメッキ液でメッキ処
理を行った。その結果部分的にグラビア版目の凹部の表
面のみに接触角約170°の撥水性被膜Bが形成され
た。
【0134】次に、ゼラチンのマスクを洗い落し、撥水
性被膜Bが形成されたグラビア版目の凹部にゼラチンを
充填し、サイトップ(旭ガラス製)溶液をディッピング
で、塗布した。最後にフォトレジストを落し、グラビア
版目の凹部以外にクロムメッキを行ないゼラチンを熱湯
で洗った。その結果、撥水性被膜Bの形成されたグラビ
ア版目の凹部以外に、接触角約110°の撥水性被膜A
が形成された。
【0135】さらに、グラビアロールを熱湯で洗い、グ
ラビアロールを得た。前述のグラビアロールのグラビア
版目の凹部の形状を100μmピッチ、30μm幅で深
さ19μmの斜線形状とした場合、有機色素IR−82
0:75wt%,IRG−012:25wt%(両方と
もに日本化薬製)の混合比で固形分濃度3.5%のジア
セトンアルコール溶液をトラック溝等のプリフォーマッ
トのないアクリル基板に塗布した結果、撥水性被膜A:
撥水性被膜B=1350Å:1600Åとなり約1.7
倍の膜厚差が生じた。
【0136】このグラビアロールを用いてトラック溝お
よびプリフォーマットの形成されたガラス基板に、有機
色素溶液を塗布したところ、撥水性被膜Aで塗布された
トラック溝のみの部分は膜厚950Å、撥水性被膜Bで
塗布されたプリフォーマット形成部分は膜厚1000Å
の結果が得られた。
【0137】実施例8 実施例7と同様にして、撥水性被膜Aとして、接触角約
110°のサイトップ(旭ガラス製)、撥水性被膜Bと
して接触角約115°のPFA(デュポン製)を用いた
場合、実施例7と同様のグラビア版目形状で同様の固形
分濃度の染料溶液を塗布した結果、膜厚で撥水性被膜
A:撥水性被膜B=1350Å:1100Åとなった。
【0138】このグラビアロールを用いてトラック溝お
よびプリフォーマットの形成されたガラス基板に、有機
色素溶液を塗布したところ、撥水性被膜Aで塗布された
トラック溝のみの部分は膜厚950Å、撥水性被膜Bで
塗布されたプリフォーマット形成部分は膜厚900Åの
結果が得られた。
【0139】○本発明の第五の発明の実施例 実施例9 図13に示す様に、グラビアロール303の芯部の表面
に形成した銅層のエッチングの後、フォトレジストのマ
スクを剥す前に、フッ素樹脂(PTFE、デュポン製)
を分散させたニッケルメッキ液にグラビアロールを入
れ、ニッケルメッキを行ない、グラビア版目の凹部の表
面に接触角約170°の撥水性ニッケルメッキ層を形成
した。次に、グラビア版目の凹部に充填する様にゼラチ
ン層を形成した後、フォトレジストのマスクを剥した。
さらに、クロムメッキ層を凸部に形成した後、ゼラチン
を熱湯で洗い、本発明のグラビアロールを得た。
【0140】このグラビアロールを用いて、有機色素I
R−820:75wt%,IRG−012:25wt%
(両方ともに日本化薬製)の混合比で、固形分濃度3.
5%のジアセトンアルコール溶液をアクリル透明基板に
塗布した。
【0141】このとき、グラビアロールのグラビア版目
は、100μmピッチの30μm幅で深さ9.5μmの
斜線形状である。形成された記録層は平均乾燥膜厚が約
0.095μm±0.003μmであった。したがっ
て、転写率は95%である。
【0142】実施例10 実施例9と同様にグラビアロールの銅層のエッチング
後、フォトレジストのマスクを剥す前にフッ素樹脂(サ
イトップ、旭ガラス製)溶液に浸漬させ、グラビア版目
の凹部の表面に接触角約110°の撥水性被膜を形成し
た。このグラビアロールを用いて、実施例9と同様のグ
ラビア版目形状と転写溶液組成でアクリル透明基板に塗
布し記録層を形成した。形成された記録層は平均乾燥膜
厚が約0.092μm±0.003μmであった。した
がって、転写率は約92%である。
【0143】○本発明の第六の発明の実施例 実施例11 図17に示すようにキャスティング法により凹凸形状の
トラック溝部411と記録部412を形成したPMMA
透明基板410に、ポリビニルアルコール水溶液に10
重量%のカーボンブラックを分散させた水性インキをス
ピンコーターで一様に塗布する。これを熱乾燥させた後
にウレタンゴム製のスキージブレードを当て、凸形状の
記録部412上に塗布された光吸収層をかき取り、凹形
状のトラック溝部411のみに光吸収層421を残す。
次にポリメチン系染料をジアセトンアルコールに溶解さ
せた3重量%溶液を上記基板上にスピンコーターで塗布
し、約1000Åの光記録層420を形成する。このよ
うに製造した光情報記録担体の反射率は記録部412で
15%、トラック溝部411で5%となり、そのコント
ラストは約0.67となり、安定したトラッキング信号
が得られた。
【0144】実施例12 図18に示すように、ポリカーボネート基板上にオリゴ
エステルアクリレート95重量部に光増感剤5重量部を
添加した液をスピンコートで塗布した後、スタンパーを
押しつけ紫外線により硬化させる2P法により凹凸形状
を形成した透明基板410上に、アクリル樹脂に10重
量%のカーボンブラックを分散させた油性インキを塗布
し、ウレタンゴムのスキージブレードにより凸状記録部
412上の光吸収層を除去した後に熱乾燥させ、凹状ト
ラック溝部411のみに光吸収層421を残した。
【0145】次に、ポリメチン系染料をジアセトンアル
コールに溶解させた3.5重量%溶液を上記基板上にダ
イレクトグラビアで塗布し、約950Åの光記録層42
0を形成した。このようにして製造した光情報記録担体
の反射率は記録部412で14%、トラック溝部411
で3%となりそのコントラストは約0.79となり、安
定したトラッキング信号が得られた。
【0146】
【発明の効果】
○本発明の第一の発明の効果 以上説明したように、本発明の第一の発明によれば、案
内溝と案内溝以外のプレフォーマットを有するプレフォ
ーマット形成部4に記録媒体層を形成する工程と、案内
溝以外のプレフォーマット形成部4とプレフォーマット
非形成部5の両方に同時に記録媒体層を形成する工程を
有することにより、プレフォーマット形成部4と非形成
部5との記録媒体層の膜厚を均一化にすることができ
た。したがって、案内溝以外のプレフォーマット信号特
性が向上し、読み取り誤差を減少させる効果がある。
【0147】さらに、版形状の異なる2本のグラビアロ
ールを用いることにより、各ロールの加工性が向上し、
各ロールごとに固形分濃度による膜厚調整ができ、工程
が安定化した。したがって生産性が向上し、コストダウ
ンの効果がある。
【0148】○本発明の第二の発明の効果 本発明の第二の発明の転写シートを用いることにより、
光記録媒体層とトラック案内溝等のプレフォーマットを
同時に、かつ所望の形状に形成できる。したがって、従
来技術におけるマスキング工程や基板成形工程が不要と
なり、工程が簡易になり歩留が向上し、生産性が向上
し、コストダウンが可能である。
【0149】また、転写シートの製造も、リール・ツウ
・リール方式で生産でき、生産後も巻き取り状態で保存
が可能となる。したがって、記録媒体の生産に対応し
て、順次生産する必要がなく生産管理が容易になる。
【0150】○本発明の第三の発明の効果 本発明の第三の発明によれば、透明樹脂フィルムに紫外
線硬化性の反射防止用インクを積層し、保護シートを貼
り合せた転写シートを用いて、これにフォトマスクによ
る紫外線を照射し、保護シートを剥離して透明基板に貼
り合せ、熱と圧力で密着させた後、透明フィルムを剥離
することによりプレフォーマットパターンを透明基板上
に形成させることにより、生産性が向上し、安定した高
信号特性の光カードを低コストで生産することができ
る。
【0151】○本発明の第四の発明の効果 本発明の第四の発明によれば、グラビアロールのグラビ
ア版目の凹部に、該凹部の表面のみの接触角を部分的に
変化させる様に撥水性被膜を形成することにより、グラ
ビア版目の凹部からの転写率が変化し、部分的に塗布膜
厚に差を生じさせることができる。したがって、トラッ
ク溝やトラック溝以外のプリフォーマットが形成された
光カード基板上の記録部の記録層の膜厚を均一にするこ
とができる。これにより、歩留りが向上し、光カード特
性も向上する。
【0152】○本発明の第五の発明の効果 本発明の第五の発明によれば、グラビアロールのグラビ
ア版目の凹部の表面のみに接触角80°以上の撥水性被
膜を形成させたグラビアロールを用いて記録層を塗布形
成することにより、有機染料溶液の転写率が良好で、記
録層の膜厚が安定化た光カードを製造することができ
る。さらに、グラビアロール自体の設計が容易になり、
工程が簡略化でき、生産性が向上し、コストダウンが可
能である。
【0153】○本発明の第六の発明の効果 本発明の第六の発明の光カードの製造方法は、透明基板
の凹状の案内溝部のみに光記録媒体と反射率が異なる塗
布媒体を満し、その上に光記録媒体を膜厚が均一になる
様に塗布することにより、透明基板成形時の応力による
光学的特性の変化をなくし、フォトレジストを用いる方
法よりも工程が簡易で生産性が良く、また光記録媒体と
反射率が異なる塗布媒体を用いることにより案内溝との
反射率コントラストを大とすることができるので、光学
的にひずみがなく、形状精度およびトラッキング信号特
性が良く生産性も良い効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光カードの製造方法により得られた光
カードの断面図である。
【図2】案内溝以外のプレフォーマット形成部のみに記
録剤溶液を塗布する第1のグラビアロールの斜視図であ
る。
【図3】プレフォーマット形成部と非形成部の両方に同
時に記録剤溶液を塗布する第2のグラビアロールの斜視
図である。
【図4】本発明の光学記録層転写用シートの一例を示す
断面図である。
【図5】図4の光学記録層転写用シートを用いて光カー
ドを製造する方法を示す工程図である。
【図6】実施例4の光学記録層転写用シートの一例を示
す断面図である。
【図7】本発明の光カードの製造方法の一例を示す工程
図である。
【図8】図7の製造方法により得られた光カードの断面
図である。
【図9】本発明の光カードの他の製造方法により得られ
た光カードの断面図である。
【図10】本発明の光カードの製造方法に用いるグラビ
アロールの一例を示す部分断面図である。
【図11】従来の光カードの製造方法に用いるグラビア
ロールを示す部分断面図である。
【図12】従来の光カードの製造方法に用いるグラビア
ロールを示す部分断面図である。
【図13】本発明の光カードの製造方法に用いるグラビ
アロールの一例を示す部分断面図である。
【図14】従来の光カードの製造方法に用いるグラビア
ロールを示す部分断面図である。
【図15】従来の光カードの製造方法に用いるグラビア
ロールを示す部分断面図である。
【図16】図15で表わしたグラビアロールの転写後の
状態を示す説明図である。
【図17】本発明の製造方法により製造された光カード
の一実施例を示す断面図である。
【図18】本発明の製造方法により製造された光カード
の他の実施例を示す断面図である。
【図19】従来の製造方法であり、プレス、射出成形方
法による光カードの例を示す断面図である。
【図20】従来の製造方法であり、フォトレジストを用
い高反射率トラックを形成する方法による光カードの例
を示す断面図である。
【図21】従来の製造方法であり、フォトレジストを用
い低反射率トラックを形成する方法による光カードの例
を示す断面図である。
【図22】従来の製造方法であり、ぬれ性の違いによる
塗布型記録媒体層の形成方法による光カードの例を示す
断面図である。
【図23】従来の製造方法であり、トラック溝の凹凸を
埋めて、平坦な光吸収層を形成する方法による光カード
の例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 透明基板 2 案内溝 3 案内溝以外のプレフォーマット 4 プレフォーマット形成部 5 プレフォーマット非形成部 6 第2記録媒体層 7 第1記録媒体層 8 第1のグラビアロール 9 プレフォーマット形成部用版 10 第2のグラビアロール 11 プレフォーマット形成部と非形成部用版 101,124 透明樹脂フィルム 102 紫外線硬化性接着剤層 103 光学記録媒体層 104,126 保護シート 105,121 紫外線 106,122 マスク 107 金属板 108 透明カード基材 109,123 プレフォーマットパターン 110,127b 未硬化部 111,127a,127c 硬化部 112 カード裏材 113 反射防止層 114 接着層 115 プライマー層 125 紫外線硬化性反射防止インク 128 金属板 129 透明基板 130 紫外線ランプ 131 ウラ基材 132 接着剤層 133 光記録媒体層 134 変性光記録媒体層 201 転写溶液(有機染料溶液) 202 撥水性被膜A 203 撥水性被膜B 204 グラビアロール本体 205,205a〜205d グラビア版目の凹部 301 転写溶液(有機染料溶液) 302 撥水性被膜 303 グラビアロール 304 グラビア版目の凹部 301a 転写後の残留溶液 410 透明基板 411 トラック溝部 412 記録部 413 ぬれ性の悪いフォトレジスト層 414 高反射率のトラック 415 低反射率のトラック 420 光記録層 421 光吸収層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 案内溝と案内溝以外のプレフォーマット
    を有するプレフォーマット形成部及び案内溝のみを有す
    るプレフォーマット非形成部を有する基板に記録媒体層
    をグラビア法で形成する光カードの製造方法において、
    案内溝以外のプレフォーマット形成部に記録媒体層を形
    成する工程と、案内溝以外のプレフォーマット形成部と
    プレフォーマット非形成部の両方に同時に記録媒体層を
    形成する工程を有することを特徴とする光カードの製造
    方法。
  2. 【請求項2】 透明樹脂フィルムを基材として、この基
    材に紫外線硬化性接着剤層、光学記録媒体層及び保護シ
    ートを順次積層させてなる光学記録層転写用シート。
  3. 【請求項3】 (a)透明樹脂フィルムに紫外線硬化性
    の反射防止用インク層を積層し、さらに保護シートを貼
    り合せてなる転写シートに、フォトマスクを用いて紫外
    線を露光し、反射防止用インク層に硬化部と未硬化部の
    パタ−ンを形成する工程、(b)保護シートを剥離し、
    露出した反射防止用インク層に透明基板を貼り合せて密
    着させる工程、(c)透明樹脂フィルムと共に反射防止
    用インク層の硬化部を剥離し、未硬化部のプレフォーマ
    ットパターンを透明基板上に形成する工程、(d)紫外
    線を露光し反射防止用インク層の未硬化部を硬化した
    後、その上に光記録媒体層を形成し、接着剤を介してウ
    ラ基材と貼り合せる工程からなることを特徴とする光カ
    ードの製造方法。
  4. 【請求項4】 グラビアコート法により有機溶媒に溶解
    させた有機染料溶液を塗布して記録層を形成する光カー
    ドの製造方法において、有機染料溶液を塗布して記録層
    を形成するグラビアロールのグラビア版目の凹部に、該
    凹部の表面のみの接触角を部分的に変化させる様に撥水
    性被膜を形成したグラビアロールを用いることを特徴と
    する光カードの製造方法。
  5. 【請求項5】 グラビアコート法により有機溶媒に溶解
    させた有機染料溶液を塗布して記録層を形成する光カー
    ドの製造方法において、有機染料溶液を塗布して記録層
    を形成するグラビアロールのグラビア版目の凹部に、該
    凹部の表面のみに接触角80°以上の撥水性被膜を形成
    したグラビアロールを用いることを特徴とする光カード
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 塗布型光記録媒体を用いた光カードにお
    いて、案内溝等のプレフォーマットが形成された凹凸透
    明基板の凹状プレフォーマット部のみに反射率が前記光
    記録媒体と異なる塗布媒体を満し、その後に前記光記録
    媒体を塗布することを特徴とする光カードの製造方法。
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