JP2733579B2 - Rom型光記録カード用のマスクの作製方法及びrom型光記録カード用スタンパの作製方法 - Google Patents

Rom型光記録カード用のマスクの作製方法及びrom型光記録カード用スタンパの作製方法

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JP2733579B2
JP2733579B2 JP63325174A JP32517488A JP2733579B2 JP 2733579 B2 JP2733579 B2 JP 2733579B2 JP 63325174 A JP63325174 A JP 63325174A JP 32517488 A JP32517488 A JP 32517488A JP 2733579 B2 JP2733579 B2 JP 2733579B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は光記録媒体、特にROM型光記録カードを製
造する場合に使用するマスクの製造方法に関するもので
ある。
近年、IDカードやキャッシュカードやバンクカードと
して各種の情報を記録したカードが普及して来ている
が、この発明のマスクはその様なROM型光記録カードに
使用するものである。
[従来の技術] この種のカードには個人データや発行会社のデータ等
の各種の情報を記録する必要があり、初期の段階におい
ては、そのような情報を可視的な文字や記号で記録して
おり、また、後期の段階においては磁気を使用した電気
信号で記録しているが、偽造・改ざんの防止や情報量の
増加に対応する必要がある。
そのために、最近、レーザ技術を応用した光記録カー
ドが開発されて来ている。この光記録カードは光学反射
面を持つ情報記録媒体(光記録媒体)を備えるもので、
光学反射面にはデータピットを形成し、そのデータピッ
トの光学反射率の差によってレーザによりデータピット
を検出し、情報を読み取るように構成したものである。
ところで、光記録媒体ではデータを表現するデータピ
ットパターンと、そのデータの書込み、読み取り時にト
ラッキングを行うためのトラック案内溝や、各トラック
の各々のセクターの位置、使用状況等を示すアドレス部
分を示すプリフォーマッティングパターンが必要であ
り、これらのプリフォーマッティングパターン及びデー
タピットパターンは、光記録媒体に予め書込み及び消去
不可能な形で形成されている。
光記録媒体のデータの読み出し手段の一つとして、反
射光の強度を比較することによって行う方法がある。そ
して、それに適した光記録媒体を製造する技術の一つと
して、写真蝕刻技術を応用しプリフォーマッティングパ
ターン及びデータピットパターンをマスクに加工してお
き、プリフォーマッティングパターン及びデータピット
パターンを反射性金属等のパターンのして反射率の高低
を形成する方法がある。マスクの種類としては基準とな
るマザーマスクから実際の光記録媒体を工場で生産する
場合に使用するワーキングマスクまで各種のマスクがあ
るが、それらのマスクを製作する場合に採用されている
従来のホトマスク作製工程は第17図に示すとおりであ
る。
すなわち、光記録媒体の使用を記載した仕様書111に
基づいてアートワーク112により原版を形成し、その原
版を縮小カメラ113により縮小してエマルジョンタイプ
若しくはハードタイプのレチクル(中間マスク)114を
作成する。
このレチクル(中間マスク)114をフォトリピータ115
によりレチクル(中間マスク)114に描かれた10倍から
5倍原図を1/10或いは1/5に縮小しながら殖版してマス
タマスク120を作成する。このマスタマスク120をプリン
トしてワーキングマスク116を得る。
或いは、仕様書111に基づいてCAD入力117を行って磁
気テープ118を作成し、これを入力媒体としてパターン
ジェネレータ121により高解像力乾板(HRP)上に自動的
に可変矩形を高速かつ高精度に露光することにより、レ
チクル114を作成し、以下前述の工程を経てワーキング
マスク116を得る。
また磁気テープ118を入力媒体として電子ビーム露光
装置122によりマスタマスク115を作成し、以下前述の工
程を経てワーキングマスク116を得る。
[発明が解決しようとする課題] ROM型光記録媒体は蓄えるべき情報の内容が異なれば
それぞれに対応する必要がある。従って、ROM型光記録
媒体を製造する場合にはロットごとに個々のピットパタ
ーンをもつものを製造する必要があり、従来はロットご
とに高価なマザーマスクを作成していたため、ROM型光
記録媒体のマザーマスクは高価なものになっている。ま
た、従来、このROM型光記録媒体のマスクを製造する場
合は、露光手段として電子ビームまたはパターンジェネ
レータ等を使用しているが、情報量が多い場合には、デ
ータ処理時間や露光時間が長くなり、またマザーマスク
の検査工程にも多大の時間を必要としマスクの価格を高
価にする一因となっている。更にアートワークによる方
法は作業が極めて煩雑である。
この発明は上記の如き事情に鑑みてなされたものであ
って、書込み可能型光記録カード用の読取り書込み装置
によってデータを処理することができ、かつ安価である
ROM型光記録媒体を製造する場合に適したマスクを製造
する方法を提供することを目的とするものである。
[課題を解決するための手段] このために、第一の発明のROM型光記録カード用のマ
スタマスクの作製方法は、ROM型光記録カード用のマス
タマスクの作製方法であって、基材上に金属膜が形成し
てあるマスタマスクブランクスの前記金属膜上にフォト
レジストをコーティングするレジスタコーテイング工程
と、プリフォーマッティングパターンを持つマザーマス
クを前記フォトレジスト上に重ねて露光する露光工程
と、前記フォトレジストを現像する現像工程と、前記マ
スタマスクブランクスの前記金属膜をエッチングするエ
ッチング工程と、前記金属膜から前記フオトレジストを
除去するリムーブ工程とを含み、前記金属膜はカルコゲ
ナイド系材料で構成されていることを特徴としている。
また第二の発明のROM型光記録カード用のマスタマス
クの作製方法は、ROM型光記録カード用のマスタマスク
の作製方法であって、基材上に金属膜が形成してあるマ
スタマスクブランクスの前記金属膜上にフォトレジスト
をコーティングするレジスタコーテイング工程と、プリ
フォーマッティングパターンを持つマザーマスクを前記
フォトレジスト上に重ねて露光する露光工程と、前記フ
ォトレジストを現像する現像工程と、前記マスタマスク
ブランクスの前記金属膜をエッチングするエッチング工
程と、前記金属膜から前記フオトレジストを除去するリ
ムーブ工程とを含み、前記金属膜はカルコゲナイド系材
料と金属材料との合金材料で構成されていることを特徴
としている。
また第三の発明のROM型光記録カード用のスタンパの
作製方法は、ROM型光記録カード用ワーキングマスクを
用いたROM型光記録カード用スタンパの作製方法であっ
て、基材にレジスト膜を形成するレジスト膜形成工程
と、次にレジスト膜にワーキングマスクを密着させて露
光する露光工程と、次にレジスト膜を現像する現像工程
と、次に前記レジスト膜及び露出している基材の表面に
導電性被膜を形成する導体化工程と、次に前記導電性被
膜の表面にメッキ層を電鋳する電鋳工程と、次に前記導
電性被膜を基材から剥離して、かつ残余のレジストを洗
浄する工程とを含み、前記ワーキングマスクは、プリフ
ォーマッティングパターンをもつマザーマスクを作製す
るマザーマスク作製工程と、前記プリフォーマッティン
グパターンを転写してあるマスタマスク基材に前記プリ
フォーマッティングパターンから制御記号を得てレーザ
照射によりデータピットパターンを形成してマスタマス
クを作製するマスタマスク作製工程と、前記マスタマス
クから前記プリフォーマッティングパターンと前記デー
タピットパターンを転写したワーキングマスクを作製す
るワーキングマスク作製工程とを含む工程によって作製
されたものであることを特徴としている。
[作用] この発明ではマザーマスクにはプリフォーマッティン
グパターンが形成される。プリフォーマッティングパタ
ーンは電子ビーム照射による描画とエッチングにより、
またはパターンジェネレータによるハードマスクブラン
クスへの描画とエッチングまたはパターンジェネレータ
によるエマルジョンマスクブランクスへの描画とハード
マスクブランクスへの露光及びエッチングによって形成
される。マスタマスクはマザーマスクからプリフォーマ
ッティングパターンが転写されているマスタマスク基材
に、そのプリフォーマッティングパターンから制御信号
を得て情報データのデータピットパターンを書き込んで
作製される。
ワーキングマスクはマスタマスクからプリフォーマッ
ティングパターン及び情報データピットパターンを写真
蝕刻によって複製して作成する。光記録カードの光記録
媒体はワーキングマスクからプリフォーマッティングパ
ターン及びデータピットパターンを写真蝕刻によって複
製して作成する。マザーマスク、マスタマスク基材、マ
スタマスク、ワーキングマスク及び光記録カード用の光
記録媒体のそれぞれの作製過程においては、必要に応じ
て検査が加えられるが、この検査はプリフォーマッティ
ングパターン及びデータピットパターンをそのプリフォ
ーマッティングパターンを利用して制御信号を得て書込
み可能型光記録カード用の読取り書込み装置によって検
査を行う。
[実施例] ROM型光記録媒体を量産する場合には、実際にはワー
クに対して使用されるマスクはワーキングマスクであ
る。
そこで第1にまずワーキングマスクの製造方法を第1
図について説明する。
まず、書込み可能型光記録型式のプリフォーマッティ
ングパターンをハードマスク化したマザーマスクを作成
する(マザーマスク作製工程(第1図(a))。プリフ
ォーマッティングパターンは案内ガイドやトラックナン
バーピット等の制御パターン等からなっている。
次にマザーマスクのプリフォーマッティングパターン
をガラス等の基板の上に高反射性膜を形成してあるマス
クブランクスの前記高反射性膜にエッチング等により転
写してマスタマスク基材を作製する(マスタマスク基材
作製工程(第1図(b))。
次に前記プリフォーマッティングパターンを転写して
あるマスタマスク基材に前記プリフォーマッティングパ
ターンにより制御信号を得てトラッキング、フォーカシ
ングを行いながらエンコードした情報データをレーザ照
射によりデータピットパターンとして描画する(描画工
程(第1図(c))。
次にマスタマスク基材を現像エッチング等によりデー
タをパターン化してマスタマスクを作製する(マスタマ
スク作製工程(第1図(d))。
次に前記プリフォーマッティングパターンにより制御
信号を得てトラッキング、フォーカシングを行い、パタ
ーンを検出し、デーコードして、情報データと比較し検
査する。
次に前記マスタマスクから前記プリフォーマッティン
グパターンと前記データピットパターンを転写したワー
キングマスクを作製する(ワーキングマスク作製工程
(第1図(e))。
ワーキングマスクは光記録カードの作製に使用する
(第1図(f))。
それぞれの工程の最後の段階においては、必要に応じ
て検査工程(g)〜(l)が付加される。検査工程
(g)〜(l)ではプリフォーマッティングパターンに
より制御信号等を得てトラッキング、フォーカシングを
行いパターンを検出し、デーコードして情報データと比
較し、検査する。
第2にマザーマスクの製作方法を第2図について説明
する。
まずハードマスクブランクス9を用意する。ハードマ
スクブランクスとしてはガラス等の基板11の上に低反射
クローム等の遮光膜12を形成した低反射クロムマスクブ
ランクス、例えばアルバック成膜株式会社製 LUCOAT P
FL-5009(s)Lを用いる(第2図(a))。
この他、ハードマスク用ガラス材質としてはソーダラ
イム ブルー(青板ガラス)、ソーダライム ホワイト
(白板ガラス)、低膨脹ガラス、合成石英、が使用可能
であり、膜の材質としては、Crの単層膜、Cr/CrxOyの2
層膜、CrxOy/Cr/CrxOyの3層膜が使用可能である。
電子ビーム用レジスト13をコーティングする(第2図
(b))。具体例としては、東京応化工業株式会社OEBR
シリーズ ポジレジストOEBR-1030を3000rpmで60secス
ピンコートし、170℃で30minプリベークする。膜厚は約
0.3μmとなる。
電子ビーム用レジスト13にはポジ型とネガ型があり、
ポジ型としてはメタリクリ樹脂、ポリオレフィンスルフ
ォン等、ネガ型としてはエポキシ高分子、シリコン樹脂
等がある。
次に電子ビームを照射する(第2図(c))。具体例
としては、電子ビーム露光装置 パーキンエルマー社メ
ービスIII等を用いる(メービスシリーズ)。電子ビー
ムの描画データの入力はCADによる人的手段が一般的で
ある。また電子ビーム露光装置を直接動作させるような
フォーマットにデータを書込んだ磁気テープを作製し、
それによって入力してもよい。ここで入力するデータは
光記録カード上の案内ガイドやデータトラックナンバー
等のプリフォーマットデータである。
次に電子ビーム用レジスト13を現像する(第2図
(d))。具体例としては、東京応化工業株式会社OEBR
-1030専用現像液 OEBR-1030DEを25℃に保持し、15min
現像する。
次にクロム膜をエッチングする(第2図(e))。具
体例としては、エッチング液、硝酸第2セリウムアンモ
ン240g、過塩素酸(70%)60cc、純水1000ccに50sec浸
漬してエッチングする。
製品としては長瀬産業株式会社クロムエッチャントK
がある。
最後にレジストを剥離する(第2図(f))。具体例
としては東京応化工業株式会社 剥離液502に100℃、10
min浸漬してレジストをリムーブした後、アセトンとメ
タノールを1:1の容量比に混ぜた溶媒でリンスする。
こうしてプリフォーマッティングパターン14及び案内
ガイドを有するマザーマスク2が完成する(第2図
(g))。
第3に他のマザーマスクの作製方法を第3図について
説明する。
まずハードマスクブランクス9を用意する(第3図
(a))。ハードマスクブランクスの例としては低反射
クロムマスクブランクス(アルバック成膜株式会社製LU
COAT PFL-5009(S)Lを用いる。
次にフォトレジスト23をスピンコートする(第3図
(b))。フォトレジストの例としてはヘキスト社のポ
ジ型フォトレジストAZ1350/SFを3000rpmで60secスピン
コートしレジスト膜を形成する。85℃で20分間プリベー
クを行い、冷却すると、膜厚は約0.5μmになる。
次にパターンジェネレータにより水銀灯の光24でフォ
トレジストを所望のプリフォーマッティングパターン通
りに露光する(第3図(c))。
パターンジェネレータにはNSK社のLZ-340を用い、180
mJ/cm2の条件で1shotづつ矩形を露光する。
プリフォーマッティングパターンのデータの入力はCA
Dシステム等により行い、データの内容は案内ガイドや
データ・ナンバー等の制御用のデータが主である。
次にフォトレジスト23を現像する(第3図(d))。
フォトレジストAZ 1350/SFの現像にはAZ 312MIFディベ
ロッパーを純水で1:1の容量比に希釈したものが用いら
れる。約30秒間浸漬した後に、純水で水洗を行う。
次にハードマスクブランクス9のクロム膜25をエッチ
ングする(第3図(e))。エッチング液は長瀬産業株
式会社のクロムエッチャントKが使用できる。約50秒間
の浸漬でクロムがエッチングされる。その後、純水で水
洗する。
次にフォトレジスト23を剥離する(第3図(f))。
フォトレジストAZ 1350/SFにはAZ・シンナーを用いるこ
とができる。約5分間AZ・シンナーに浸漬してレジスト
を溶解した後、別に用意したAZ・シンナーでリンスし、
乾燥させる。
こうして、マザーマスク2が完成する。
第4に他のマザーマスクの作製方法を第4図について
説明する。
まず高解像度写真乾板26を用意する。例としてはコニ
カHRP UTを用いる(第4図(a))。
次に写真乾板26を光24で露光する(第4図(b))。
写真乾板26の露光機にはNSK社LZ-340を用い、100kVのキ
セノンフラッシュにより矩形パターンを露光する。プリ
フォーマットパターンデータに従い1shotづつ露光す
る。
次に写真乾板を現像、定着してエマルジョンマスク27
を作製する(第4図(c))。
現像液 :コニカHRP現像液CDH-100 1:4純水希釈 現像時間:20℃で5分間 水洗 :流水 17℃ 30秒 定着液 :コニカHRP定着液CFL−X 定着時間:20℃で3分間 水洗 :流水 17℃ 10分間 上記の条件で現像・定着を行った後、水切し風乾を十
分に行う。
次に低反射クロムマスクブランクス9にフォトレジス
ト23の層を形成する(第4図(d))。低反射クロムマ
スクブランクスにはアルバック成膜株式会社製LUCOAT P
FL-5009(S)Lを用いる。
フォトレジストにはシプレイ社マイクロポジット(登
録商標)S1400-17を用いて300rpmで30秒間の条件でスピ
ンコートし、90℃で15分間プリベークすると、約0.5μ
mの膜厚になる。
次にエマルジョンマスク27を密着させて、水銀灯の光
を10mJ/cm2露光する(第4図(e))。
次にフォトレジスト23を現像する(第4図(f))。
現像液にはシプレイ社マイクロポジット社(登録商標)
ディベロッパーMF-312を純水で1:1の容量比に希釈した
ものを用い、30秒間浸漬すると現像できる。その後、純
水で水洗をする。
次にハードマスクブランクス9のクロム膜25をエッチ
ングする(第4図(g))。エッチング液は長瀬産業株
式会社のクロムエッチャントKを用い、約50秒浸漬する
とクロムがエッチングされ、パターンが形成される。エ
ッチング終了後、水洗を十分行い、水切する。
次にフォトレジスト23を剥離する(第4図(h))。
剥離液には東京応化工業株式会社ストッパー10を80℃に
加熱し、60秒間浸漬し、純水で良く洗浄した後、乾燥す
る。
こうしてマザーマスク2を得る。
第5にマスタマスク基材の作製方法を第5図について
説明する。
まず、表面の清浄なガラス板21を用意する(第5図
(a))。ガラス板としてはハードマスクブランクスに
用いられる 青板、白板、低膨脹、合成石英、ガラス等
を用いる。表面平坦度についてはパターン精度等を参考
にして選択する。厚さとしては、0.09″または0.05″等
が良い。
次にAl、Cr、Ni、Co、Ag、Au、Cu、Ti等の高反射性で
かつ遮光製のある金属16をスパッタリングする(第5図
(b))。膜厚は700Å程度にすると近赤外域で、反射
率はAlが90%以上、Crでは50〜60%程度になる。
スパッタリング装置は初め1×10-5Torrまで減圧し、
Arガスを導入し、1×10-3Torrにした。マグネトロンス
パッタにより、10Å/secの蒸着レートで製膜を行う。以
上の第5図(a)、(b)で示した工程は高反射性でか
つ遮光性のある金属がCrを用いる場合には、市販のクロ
ムハードマスクブランクスで代替することもできる。
以下説明は高反射性でかつ遮光性のある金属16の膜厚
が700ÅのCrである場合(Cr反射膜16である場合)につ
いて進める。
次にフォトレジスト23をコーティングする(第5図
(c))。例えば、シプレイ社マイクロポジット(登録
商標)ポジレジストS1400-17を300rpmで60secスピンコ
ートし、90℃で15分間乾燥させると約0.5μmのレジス
ト膜が得られる。
次に予め準備しておいた書込み可能型光記録カード用
プリフォーマットパターンが作製してあるマスク17を密
着し、高圧水銀灯の光を4mJ/cm2露光する(第5図
(d))。
次にレジスト23を現像する(第5図(e))。
例えば、シプレイ社マイクロポジット(登録商標)ポ
ジレジストS1400-17にはシプレイ社マイクロポジット
(登録商標)MF-312を純水で容量比1:1に希釈した現像
液に約30秒浸漬すると現像できる。
次にCr反射膜16をエッチングする(第5図(f))。
エッチング液としては長瀬産業株式会社クロムエッチャ
ントKを用いる。エッチャントを20℃に保持し、60秒程
度浸漬するとクロム膜がエッチングされ、マザーマスク
のプリフォーマットパターンの転写が行われる。
Al膜の場合のエッチャントはH3PO4+CH3COOH+HNO3
H2O(容積比16:2:1:1)を用いることができる。
最後にレジスト膜を剥離する(第5図(g))。東京
応化工業株式会社 剥離液−502を100℃に加熱し、5min
浸漬するとレジストが剥離する。その後、アセトンとメ
タノール(容量比で1:1)の溶媒に浸してリンスを行
う。
こうしてプリフォーマッティングパターンをもつマス
タマスク基材20が完成する。
第6にデータ入りのマスタマスクの作製方法を第6図
について説明する。
まず、プリフォーマッティングパターンの形成してあ
るマスタマスク基材20を用意する(第6図(a))。こ
れは予めマスタマスク基材作製の工程(第5図)を経た
ものである。以下はマスクにおける高反射性でかつ遮光
性のある金属からなる反射膜がCrであるとして(Cr反射
膜16の場合)説明を進める。
次にCr反射膜16の上に染料と樹脂とからなる光記録膜
31を形成する(第6図(b)。染料は次過程のレーザ光
を良く吸収するものを用いる必要がある。樹脂はエッチ
ング工程の酸に耐えるものがよい。これには通常の染料
と樹脂からなる光記録膜のバインダーが利用できる。染
料と樹脂の配合比は染料1に対して、樹脂1以上が酸に
対する耐性が良好である。
例えば、半導体レーザ830nmにおける吸収の大きい染
料 日本化薬株式会社IR-820 1部、太平化学製品株式会
社ニトロセルロースH1/8 3部、シクロヘキサノン75部、
1,2−ジクロルエタン75部を混合した染料液を用いる。
これを1000rpmで60secスピンコートすると膜厚が約2600
Åになる。波長830nmの光に対しクロム膜の絶体反射率
が52%であると染料膜面(光記録膜31)側から見たクロ
ム部とガラス部の反射率はそれぞれ17%と5%になる。
このとき、光記録膜31とクロム膜により光の干渉を生じ
るので光記録膜31の膜厚を樹脂の種類、染料の種類、樹
脂と染料の割合、反射膜の材質に応じて適当に選択しな
いと、染料膜面側から見たクロム部とガラス部で読取
り、書込み光でのコントラストがとれなくなることがあ
る。
次にマスタマスク基材20に形成してあるプリフォーマ
ッティングパターンを利用して、オートトラキング、オ
ートフォーカシング等を行いながら書込み可能型光記録
カードのソフトウェアを用いてエンコードしデータピッ
トの書込みを行う(第6図(c))。
前記の染料膜の場合5μmのスポットに830nmの半導
体レーザ光を集光すると、例えば8mWで20μsecのエネル
ギーを照射することにより行うことができる。
書き込んだデータピット32をエッチングする(第6図
(d))。
前工程において書込んだピット部はクロム膜が露出し
ており、他の部分は染料膜に覆われている。従ってエッ
チング液に浸漬すれば染料膜をレジスト膜に代用し、エ
ッチングを行える。
クロムマスクの場合のエッチャントは前掲の硝酸際2
セリウムアンモニウム240g、過塩素酸(70%)60cc、純
水(20±1℃)1000ccに90秒間浸漬してエッチングす
る。
製品としては長瀬産業株式会社クロムエッチャントK
がある。
アルミマスクの場合はエッチャントとして、燐酸800c
c、硝酸50cc、酢酸100cc、純水50ccを用いることができ
る。
残った光記録膜をリムーブする(第6図(e))。す
なわち、光記録膜として用いる染料膜を溶剤により除去
する。
実施例の場合、アセトンに浸漬すれば10秒程度で溶解
する。その後、別のアセトンでリンスを行い表面を清浄
にする。
これによってデータピット32及びプリフォーマッティ
ングパターン14を有するデータ入りのマスタマスク33が
完成する(第6図(f))。
なお必要に応じてエッチング、リムーブ後に出来上っ
たデータ入力済みのマスタマスク33を検査する(第6図
(g))。
[効果] この発明のマスクの作製方法において、制御ピット、
情報ピット、案内ガイド等のパターンとデータの読み出
し、書込みの論理構造を書込み可能型光記録カードと同
一にすれば、書込み可能型光記録カード用のリーダー・
ライターをカード検査器、マスク検査器として利用する
ことができるので、カード作製工程及びマスク作製工程
における検査が、別の検査機器を必要とすることなしに
容易に行える。また、書込み可能型光記録カード用のリ
ーダー・ライターのシステムをデータ描画器として利用
することができる。また、書込み可能型光記録カード用
のリーダー・ライターをROM型光記録カード用のリーダ
ーとして利用することができる。この様なことからデー
タ入りマザーマスクの製造コストを安価にすることがで
き、データ入りマザーマスクの製造工程が簡便になり、
ひいては光記録カードの多品種小ロット生産の要請に適
合することができる。このように、この発明のマスクに
おいては、ROM型光記録媒体のプリフォーマットパター
ン及びデータピットパターンの形、大きさ、配列、論理
構造等が書込み可能型光記録カードと共通であるので、
このマスクを使用して製造されたROM型光記録媒体は書
込み可能型光記録カード用読取り装置で読取ることがで
きる。しかも、書込み可能型光記録型式のプリフォーマ
ッティングパターンを利用してROM型光記録媒体の情報
入りマスクを簡単かつ安価に作製することができる。し
かも製品のロットごとには任意情報データ入りマスタマ
スクを作製すればよく、高価なマザーマスクを製品のロ
ットごとには作製する必要が無いので、光記録媒体を安
価に作製することが出来る。
[他の実施例] 次にこの発明のワーキングマスク5を使用して製造し
た光記録媒体をもつカードの製造方法について説明す
る。
第7図、第8図、第9図及び第10図において、41は光
記録カードであり、光記録カード41は2枚のカード基材
すなわちカード表基材42及びカード裏基材43の間におい
て光記録部45を設けている。カード表基材42はポリカー
ボネート、ポリメチルメタクリレート、エポキシのよう
な透明で平滑性の高い樹脂で構成され、またカード裏基
材43は塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリエチレンテ
レフタレートのような樹脂材料で構成されている。
この光記録部45を形成するのにこの発明のワーキング
マスク5が使用される。
次に各種の光記録カードの製造方法について説明す
る。
まず、カード表基材に直接金属反射膜で情報パターン
を作成し、光記録カード41aを作成する場合の作成方法
を第11図に示す。
(1) まず、第11図に示すように、厚さ0.40mmのポリ
カーボネートの透明なカード表基材42を用意する(第11
図(a))。
(2) 次に、カード表基材42の外面に大日本インキ化
学工業株式会社のアクリル−シリコン樹脂1161を、ロー
ルコート法により乾燥膜厚が5μm程度になるように塗
布してハードコート層46を形成する(第11図(b))。
(3) 次に、カード表基材42の内面に大日本インキ化
学工業株式会社のアクリル−シリコン樹脂1161を、ロー
ルコート法により乾燥膜厚が5000Å程度になるように塗
布してアンカー層47を形成する(第11図(c))。
(4) 次に、カード表基材42の光記録部45に対応する
部分に、真空蒸着により、アルミニウム被膜48aを、真
空度2×10-5Torr、蒸着レート20Å/secで1000Å程度の
膜厚になるように形成する(第11図(d))。
(5) 次に、カード表基材42のアルミニウム被膜48a
上にシプレイ社のフォトレジスト、マイクロポジット
(登録商標)S1400-17をスピンナーにて3000rpmで30秒
間塗布を行い、乾燥膜厚5000Å程度の塗膜を得た後、90
℃,15分間プレベークを行い、レジスト層51を形成する
(第11図(e))。
(6) 次に、所望の光記録パターンが形成してあるワ
ーキングマスク5をカード表基材42のレジスト層51に密
着し、高圧水銀灯を用い、4mJ/cm2で露光し、光記録パ
ターン層51bを形成する(第11図(f))。
(7) 次に、カード表基材42のレジスト層51をシプレ
イ社の現像液MF-312 1部を純水1部で希釈した現像液に
て30秒間現像し、純水にて、水洗を充分に行い、乾燥さ
せる(第11図(g))。
(8) 次に、 燐酸 16部 酢酸 2部 硝酸 1部 純水 1部 を、混合攪拌したエッチング溶液を用いて、カード表基
材42のアルミニウム被膜48aを光記録パターン層51bをマ
スクとして35℃のエッチング溶液に50秒間浸漬し、アル
ミニウム被膜48aのエッチングを行い、アルミニウムパ
ターン48bを形成した後、純水にて水洗いを行い、乾燥
させる(第11図(h))。
(9) 次に、カード表基材42のフォトレジストの剥離
性向上ために100mJ/cm2で再露光し、東京応化工業株式
会社の剥離液10を1部用意し純水3部で希釈した溶液に
カード表基材42を1〜2秒浸漬し、光記録パターン層51
bを剥離し、直ちに純水にて水洗いを充分行い、乾燥さ
せる(第11図(i))。
(10) 次に、所望のデザインを施した、厚さ0.35mmの
塩化ビニールシートのカード裏基材43に、予めウレタン
系の熱可塑性接着剤からなる接着剤層52を内面側に乾燥
膜厚5μmになるようにロールコート法にて塗布し、カ
ード表基材42とカード裏基材43の内面同士を重ね合わ
せ、90℃、15kg/cm2で10分間熱プレスを行い接着する
(第11図(j))。
(11) 次に、通常のカード形状にカッティングを行う
(第11図(k))。
(12) こうして光記録カード41aが完成する(第11図
(l))。
次に、カード表基材にホログラムパターンをスタンピ
ング等により設けた後に直接金属反射膜で情報パターン
を作成し、光記録カード41bを作成する場合の作成方法
を第12図に示す。
(1) まず、第12図に示すように、厚さ0.40mmのポリ
カーボネートの透明なカード表基材42を用意する(第12
図(a))。
(2) 次に、カード表基材42の外面に大日本インキ化
学工業株式会社のアクリル−シリコン樹脂1161を、ロー
ルコート法により乾燥膜厚が5μm程度になるように塗
布してハードコート層46を形成する(第12図(b))。
(3) カード表基材42の光記録部形成領域に対応する
部分にホログラムパターン53の形成されている金型をあ
て250℃、10kg/cm2で1分間熱プレスを行いホログラム
パターン53をカード表基材42の内面側に形成する(第12
図(c))。
(4) 次に、カード表基材42のホログラムパターン53
の上に、真空蒸着により、アルミニウム被膜48aを、真
空度2×10-5Torr、蒸着レート20Å/secで1000Å程度の
膜厚になるように形成する(第12図(d))。
(5) 次に、カード表基材42のアルミニウム被膜48a
上にシプレイ社のフォトレジスト、マイクロポジット
(登録商標)S1400-17をスピンナーにて3000rpmで30秒
間塗布を行い、乾燥膜厚5000Å程度の塗膜を得た後、90
℃,15分間プレベークを行い、レジスト層51を形成する
(第12図(e))。
(6) 次に、所望の光記録パターンが形成してあるワ
ーキングマスク5をカード表基材42のレジスト層51に密
着し、高圧水銀灯を用い、4mJ/cm2で露光し、光記録パ
ターン層51bを形成する(第12図(f))。
(7) 次に、カード表基材42のレジスト層51をシプレ
イ社の現像液MF-312 1部を純水1部で希釈した現像液に
て30秒間現像し、純水にて、水洗を充分に行い、乾燥さ
せる(第12図(g))。
(8) 次に、 燐酸 16部 酢酸 2部 硝酸 1部 純水 1部 を、混合攪拌したエッチング溶液を用いて、カード表基
材42のアルミニウム被膜48aを光記録パターン層51bをマ
スクとして35℃のエッチング溶液に50秒間浸漬し、アル
ミニウム被膜48aのエッチングを行い、アルミニウムパ
ターン48bを形成した後、純水にて水洗いを行い、乾燥
させる(第12図(h))。
(9) 次に、カード表基材42のフォトレジストの剥離
性向上ために100mJ/cm2で再露光し、東京応化工業株式
会社の剥離液10を1部用意し純水3部で希釈した溶液に
カード表基材42を1〜2秒浸漬し、レジスト層51を剥離
し、直ちに純水にて水洗いを充分行い、乾燥させる(第
12図(i))。
(10) 次に、所望のデザインを施した、厚さ0.35mmの
塩化ビニールシートのカード裏基材43に、予めウレタン
系の熱可塑性接着剤からなる接着剤層52を内面側に乾燥
膜厚5μmになるようにロールコート法にて塗布し、カ
ード表基材42とカード裏基材43の内面同士を重ね合わ
せ、90℃、15kg/cm2で10分間熱プレスを行い接着する
(第12図(j))。
(11) 次に、通常のカード形状にカッティングを行う
(第12図(k))。
(12) こうして光記録カード41bが完成する(第12図
(l))。
なお、ホログラムパターンの作成方法としては、この
他にも2P法(ホトポリマー法)にて作成することも可能
である。
次に、カード表基材に紫外線及び赤外線に吸収のある
染料で情報パターンを作成した後に直接金属反射膜をパ
ターン化した情報記録層を設けた光記録カード41cを作
成する場合の作成方法を第13図に示す。
(1) まず、第13図に示すように、厚さ0.40mmのポリ
カーボネートの透明なカード表基材42を用意する(第13
図(a))。
(2) 次に、カード表基材42の外面に大日本インキ化
学工業株式会社のアクリル−シリコン樹脂1161を、ロー
ルコート法により乾燥膜厚が5μm程度になるように塗
布してハードコート層46を形成する(第13図(b))。
(3) 次に、カード表基材42の内面に大日本インキ化
学工業株式会社のアクリル−シリコン樹脂1161を、ロー
ルコート法により乾燥膜厚が5000Å程度になるように塗
布してアンカー層47を形成する(第13図(c))。
(4) 次に、 日本化薬株式会社の赤外線吸収染料 CY-20 1部 東洋インキ製造株式会社のスクリーンプロセスインキメ
ジウム S8-800 20部 東洋インキ製造株式会社のスクリーンプロセスインキ用
シンナー S718 5部 を、混合したインキでカード表基材42にシルクスクリー
ン印刷によりカード表基材42の光記録部45に対応する部
分に乾燥膜厚2μm程度の所望の光記録層54bを形成す
る(第13図(d))。
(5) 次に、カード表基材42の光記録層54bの上に、
真空蒸着により、アルミニウム被膜48aを、真空度2×1
0-5Torr、蒸着レート20Å/secで1000Å程度の膜厚にな
るように形成する(第13図(e))。
(6) 次に、カード表基材42のアルミニウム被膜48a
上にシプレイ社のフォトレジスト、マイクロポジット
(登録商標)S1400-17をスピンナーにて3000rpmで30秒
間塗布を行い、乾燥膜厚5000Å程度の塗膜を得た後、90
℃,15分間プレベークを行い、レジスト層51を形成する
(第13図(f))。
(7) 次に、所望の光記録パターンが形成してあるワ
ーキングマスク5をカード表基材42のレジスト層51に密
着し、高圧水銀灯を用い、4mJ/cm2で露光し、光記録パ
ターン層51bを形成する(第13図(g))。
(8) 次に、カード表基材42のレジスト層51をシプレ
イ社の現像液MF-312 1部を純水1部で希釈した現像液に
て30秒間現像し、純水にて、水洗を充分に行い、乾燥さ
せる(第13図(h))。
(9) 次に、 燐酸 16部 酢酸 2部 硝酸 1部 純水 1部 を、混合攪拌したエッチング溶液を用いて、カード表基
材42のアルミニウム被膜48aを光記録パターン層51bをマ
スクとして35℃のエッチング溶液に50秒間浸漬し、アル
ミニウム被膜48aのエッチングを行い、アルミニウムパ
ターン48bを形成した後、純水にて水洗いを行い、乾燥
させる(第13図(i))。
(10) 次に、カード表基材42のフォトレジストの剥離
性向上ために100mJ/cm2で再露光し、東京応化工業株式
会社の剥離液10を1部用意し純水3部で希釈した溶液に
カード表基材42を1〜2秒浸漬し、レジスト層51を剥離
し、直ちに純水にて水洗いを充分行い、乾燥させる(第
13図(j))。
(11) 次に、所望のデザインを施した、厚さ0.35mmの
塩化ビニールシートのカード裏基材43に、予めウレタン
系の熱可塑性接着剤からなる接着剤層52を内面側に乾燥
膜厚5μmになるようにロールコート法にて塗布し、カ
ード表基材42とカード裏基材43の内面同士を重ね合わ
せ、90℃、15kg/cm2で10分間熱プレスを行い接着する
(第13図(k))。
(12) 次に、通常のカード形状にカッティングを行う
(第13図(l))。
(13) こうして光記録カード41cが完成する(第13図
(m))。
次に、カード表基材に紫外線及び赤外線に吸収のある
染料で情報パターンを作成しホログラムパターンをスタ
ンピング等により設けた後、金属反射膜をパターン化し
た情報記録層を設けた光記録カード41dを作成する場合
の作成方法を第14図に示す。
(1) まず、第14図に示すように、厚さ0.40mmのポリ
カーボネートの透明なカード表基材42を用意する(第14
図(a))。
(2) 次に、カード表基材42の表面に大日本インキ化
学工業株式会社のアクリル−シリコン樹脂1161を、ロー
ルコート法により乾燥膜厚が5μm程度になるように塗
布してハードコート層46を形成する(第14図(b))。
(3) 次に、 日本化薬株式会社の赤外線吸収染料 CY-20 1部 東洋インキ製造株式会社のスクリーンプロセスインキメ
ジウム S8-800 20部 東洋インキ製造株式会社のスクリーンプロセスインキ用
シンナー S718 5部 を、混合したインキでカード表基材42にシルクスクリー
ン印刷により光記録部45に対応する部分に乾燥膜厚2μ
m程度の所望の光記録層54bを形成する(第14図
(c))。
(4) カード表基材42の光記録層54bの上にホログラ
ムパターン53の形成されている金型をあて250℃、10kg/
cm2で1分間熱プレスを行いホログラムパターン53をカ
ード表基材42の内面側に形成する(第14図(d))。
(5) 次に、カード表基材42のホログラムパターン53
の上に、真空蒸着により、アルミニウム被膜48aを、真
空度2×10-5Torr、蒸着レート20Å/secで1000Å程度の
膜厚になるように形成する(第14図(e))。
(6) 次に、カード表基材42のアルミニウム被膜48a
上にシプレイ社のフォトレジスト、マイクロポジット
(登録商標)S1400-17をスピンナーにて3000rpmで30秒
間塗布を行い、乾燥膜厚5000Å程度の塗膜を得た後、90
℃,15分間プレベークを行い、レジスト層51を形成する
(第14図(f))。
(7) 次に、所望の光記録パターンが形成してあるワ
ーキングマスク5をカード表基材42のレジスト層51に密
着し、高圧水銀灯を用い、4mJ/cm2で露光し、光記録パ
ターン層51bを形成する(第14図(g))。
(8) 次に、カード表基材42のレジスト層51をシプレ
イ社の現像液MF-312 1部を純水1部で希釈した現像液に
て30秒間現像し、純水にて、水洗を充分に行い、乾燥さ
せる(第14図(h))。
(9) 次に、 燐酸 16部 酢酸 2部 硝酸 1部 純水 1部 を、混合攪拌したエッチング溶液を用いて、カード表基
材42のアルミニウム被膜48aを光記録パターン層51bをマ
スクとして35℃のエッチング溶液に50秒間浸漬し、アル
ミニウム被膜48aのエッチングを行い、アルミニウムパ
ターン48bを形成した後、純水にて水洗いを行い、乾燥
させる(第14図(i))。
(10) 次に、カード表基材42のフォトレジストの剥離
性向上ために100mJ/cm2で再露光し、東京応化工業株式
会社の剥離液10を1部用意し純水3部で希釈した溶液に
カード表基材42を1〜2秒浸漬し、直ちに純水にて水洗
いを充分行い、乾燥させる(第14図(j))。
(11) 次に、所望のデザインを施した、厚さ0.35mmの
塩化ビニールシートのカード裏基材43に、予めウレタン
系の熱可塑性接着剤からなる接着剤層52を内面側に乾燥
膜厚5μmになるようにロールコート法にて塗布し、カ
ード表基材42とカード裏基材43の内面同士を重ね合わ
せ、90℃、15kg/cm2で10分間熱プレスを行い接着する
(第14図(k))。
(12) 次に、通常のカード形状にカッティングを行う
(第14図(l))。
(13) こうして光記録カード41dが完成する(第14図
(m))。
次に、金属反射膜で情報パターンを作成した光記録テ
ープを挟み込んで光記録カード41eを作成する場合の作
成方法を第15図に示す。
(1) まず、第15図に示すように、厚さ50μmのPET
フィルム55を用意する(第15図(a))。
(2) 次に、PETフィルム55上に大日本インキ化学工
業株式会社のアクリル−シリコン樹脂1161を、ロールコ
ート法により乾燥膜厚が5000Å程度になるように塗布し
てアンカー層47を形成する(第15図(b))。
(3) 次に、PETフィルム55の情報記録部形成領域
に、真空蒸着により、アルミニウム被膜48aを、真空度
2×10-5Torr、蒸着レート20Å/secで1000Å程度の膜厚
になるように形成する(第15図(c))。
(4) 次に、PETフィルム55のアルミニウム被膜48a上
にシプレイ社のフォトレジスト、マイクロポジット(登
録商標)S1400-17をロールコート法により塗布し30秒間
塗布を行い、乾燥膜厚5000Å程度の塗膜を得た後、90
℃,15分間乾燥を行い、レジスト層51を形成する(第15
図(d))。
(5) 次に、所望の光記録パターンが形成してあるワ
ーキングマスク5をPETフィルム55のレジスト層51に密
着し、高圧水銀灯を用い、4mJ/cm2で露光し、光記録パ
ターン層51bを形成する(第15図(e))。
(6) 次に、PETフィルム55をシプレイ社の現像液MF-
312 1部を純水1部で希釈した現像液にて30秒間現像
し、純水にて、水洗を充分に行い、乾燥させる(第15図
(f))。
(7) 次に、 燐酸 16部 酢酸 2部 硝酸 1部 純水 1部 を、混合攪拌したエッチング溶液を用いて、PETフィル
ム55のアルミニウム被膜48aを光記録パターン層51bをマ
スクとして35℃のエッチング溶液に50秒間浸漬し、アル
ミニウム被膜48aのエッチングを行い、アルミニウムパ
ターン48bを形成した後、純水にて水洗いを行い、乾燥
させる(第15図(g))。
(8) 次に、PETフィルム55のフォトレジストの剥離
性向上ために100mJ/cm2で再露光し、東京応化工業株式
会社の剥離液10を1部用意し純水3部で希釈した溶液に
PETフィルム55を1〜2秒浸漬し、直ちに純水にて水洗
いを充分行い、乾燥させる(第15図(h))。
(9) 次に、厚さ0.40mmのポリカーボネートの透明な
カード表基材42を用意する(第15図(i))。
(10) 次に、カード表基材42の表面に大日本インキ化
学工業株式会社のアクリル−シリコン樹脂1161を、ロー
ルコート法により乾燥膜厚が10μm程度になるように塗
布してハードコート層46を形成する(第15図(j))。
(11) 次に、カード表基材42の内面に予めウレタン系
熱可塑性接着剤からなる接着剤層52bを内面側に乾燥膜
厚5μmになるようにロールコート法にて塗布する(第
15図(k))。
(12) PETフィルム55とカード表基材42をアルミニウ
ムパターン48bを内側にして接着剤層52bで接着する(第
15図(l))。
(13) 次に、所望のデザインを施した、厚さ0.30mmの
塩化ビニールシートのカード裏基材43に、予めウレタン
系の熱可塑性接着剤からなる接着剤層52を内面側に乾燥
膜厚5μmになるようにロールコート法にて塗布し、カ
ード表基材42とカード裏基材43の内面同士を重ね合わ
せ、90℃、15kg/cm2で10分間熱プレスを行い接着する
(第15図(m))。
(14) 次に、通常のカード形状にカッティングを行う
(第15図(n))。
(15) こうして光記録カード41eが完成する(第15図
(o))。
次に、金属反射膜で情報パターンを作成した光記録テ
ープを挟み込み、表基材は紫外線及び赤外線に吸収のあ
る染料で情報パターンを作成し光記録カード41fを作成
する場合の作成方法を第16図に示す。
(1) まず、第16図に示すように、厚さ50μmのPET
フィルム55を用意する(第16図(a))。
(2) 次に、PETフィルム55上に大日本インキ化学工
業株式会社のアクリル−シリコン樹脂1161を、ロールコ
ート法により乾燥膜厚が5000Å程度になるように塗布し
てアンカー層47を形成する(第16図(b))。
(3) 次に、PETフィルム55の情報記録部形成領域
に、真空蒸着により、アルミニウム被膜48aを、真空度
2×10-5Torr、蒸着レート20Å/secで1000Å程度の膜厚
になるように形成する(第16図(c))。
(4) 次に、PETフィルム55のアルミニウム被膜48a上
にシプレイ社のフォトレジスト、マイクロポジット(登
録商標)S1400-17をロールコート法により塗布し30秒間
塗布を行い、乾燥膜厚5000Å程度の塗膜を得た後、90
℃,15分間乾燥を行い、レジスト層51を形成する(第16
図(d))。
(5) 次に、所望の光記録パターンが形成してあるワ
ーキングマスク15をPETフィルム55のレジスト層51に密
着し、高圧水銀灯を用い、4mJ/cm2で露光し、光記録パ
ターン層51bを形成する(第16図(e))。
(6) 次に、PETフィルム55をシプレイ社の現像液MF-
312 1部を純水1部で希釈した現像液にて30秒間現像
し、純水にて、水洗を充分に行い、乾燥させる(第16図
(f))。
(7) 次に、 燐酸 16部 酢酸 2部 硝酸 1部 純水 1部 を、混合攪拌したエッチング溶液を用いて、PETフィル
ム55のアルミニウム被膜48aを光記録パターン層51bをマ
スクとして35℃のエッチング溶液に50秒間浸漬し、アル
ミニウム被膜48aのエッチングを行い、アルミニウムパ
ターン48bを形成した後、純水にて水洗いを行い、乾燥
させる(第16図(g))。
(8) 次に、PETフィルム55のフォトレジストの剥離
性向上ために100mJ/cm2で再露光し、東京応化工業株式
会社の剥離液10を1部用意し純水3部で希釈した溶液に
PETフィルム55を1〜2秒浸漬し、直ちに純水にて水洗
いを充分行い、乾燥させる(第16図(h))。
(9) 次に、厚さ0.40mmのポリカーボネートの透明な
カード表基材42を用意する(第16図(i))。
(10) 次に、カード表基材42の外面に大日本インキ化
学工業株式会社のアクリル−シリコン樹脂1161を、ロー
ルコート法により乾燥膜厚が10μm程度になるように塗
布してハードコート層46を形成する(第16図(j))。
(11) 次に、 日本化薬株式会社の赤外線吸収染料 CY-20 1部 東洋インキ製造株式会社のスクリーンプロセスインキメ
ジウム S8-800 20部 東洋インキ製造株式会社のスクリーンプロセスインキ用
シンナー S718 5部 を、混合したインキでカード表基材42にシルクスクリー
ン印刷により光記録部45に対応する部分に乾燥膜厚2μ
m程度の所望の光記録パターン51bを形成する(第16図
(k))。
(12) 次に、カード表基材42の内面に予めウレタン系
熱可塑性接着剤からなる接着剤層52bを内面側に乾燥膜
厚5μmになるようにロールコート法にて塗布する(第
16図(l))。
(13) PETフィルム55とカード表基材42をアルミニウ
ムパターン48bを内側にして接着剤層52bで接着する(第
16図(m))。
(14) 次に、所望のデザインを施した、厚さ0.30mmの
塩化ビニールシートのカード裏基材43に、予めウレタン
系の熱可塑性接着剤からなる接着剤層52を内面側に乾燥
膜厚5μmになるようにロールコート法にて塗布し、カ
ード表基材42とカード裏基材43の内面同士を重ね合わ
せ、90℃、15kg/cm2で10分間熱プレスを行い接着する
(第16図(n))。
(15) 次に、通常のカード形状にカッティングを行う
(第16図(o))。
(16) こうして光記録カード41fが完成する(第16図
(p))。
次に他のマスタマスク基材の作製方法を第18図につい
て説明する。
まず、表面の清浄なガラス板21を用意する(第18図
(a))。ガラス板としてはハードマスクブランクスに
用いられる。青板、白板、低膨脹、合成石英、ガラス等
を用いる。表面平坦度についてはパターン精度等を参考
にして選択する。厚さとしては0.09″または0.05″等が
良い。
次にカルコゲナイド系材料、例えばS,Se,Te等の高反
射性でかつ遮光性のある金属16をスパッタリングする
(第18図(b))。膜厚は1000Å程度にする。
スパッタリング装置は初め1×10-5Torrまで減圧し、
Arガスを導入し、1×10-3Torrにした。マグネトロンス
パッタにより、10Å/secの蒸着レートで製膜を行う。
以下説明は高反射性でかつ遮光性のある金属16の膜厚
が1000ÅのTeである場合(Te反射膜16である場合)につ
いて進める。
次にフォトレジスト23をコーティングする(第18図
(c))。例えば、シプレイ社マイクロポジット(登録
商標)ポジレジストS1400-17を3000rpmで60secスピンコ
ートし、90℃で15分間乾燥させると約0.5μmの実施例
膜が得られる。
次に予め準備しておいた書込み可能型光記録カード用
プリフォーマットパターンが作製してあるプリフォーマ
ットパターン用クロムマスク17を密着し、高圧水銀灯の
光を4mJ/cm2露光する(第18図(d))。
次にレジスト23を現像する(第18図(e))。例え
ば、シプレイ社マイクロポジット(登録商標)ポジレジ
ストS1400-17にはシプレイ社マイクロポジット(登録商
標)MF-312を純水で容量比1:1に希釈した現像液に約30
秒浸漬すると現像できる。
次にTe反射膜16をエッチングする(第18図(f))。
エッチング液としては硝酸:塩酸:リン酸:水=1:1:8:
9の溶液を用いる。エッチャントを20℃に保持し、60秒
程度浸漬するとクロム膜がエッチングされ、マザーマス
クのプリフォーマットパターンの転写が行われる。
最後にレジスト膜を剥離する(第18図(g))。東京
応化工業株式会社 剥離液−502を100℃に加熱し、5min
浸漬するとレジストが剥離する。その後、アセトンとメ
タノール(容量比で1:1)の溶媒に浸してリンスを行
う。
こうしてプリフォーマッティングパターンをもつマス
タマスク基材20aが完成する。このマスタマスク基材20a
は反射膜にTeを使用しているので、直接レーザによるデ
ータの書込みが可能である。
またカルコゲナイド系の材料と金属材料例えばAs,Sb,
Ge,Si,B,P,Sn,Tl,Pb,Bi,Cu,Ag,Auとの合金で反射膜を形
成してもよい。
次に他のデータ入りのマスタマスクの作製方法を第19
図について説明する。
まず、プリフォーマッティングパターンの形成してあ
るマスタマスク基材20を用意する(第19図(a))。こ
れは予めマスタマスク基材作製の工程(第5図)を経た
ものである。以下はマスクにおける高反射性でかつ遮光
性のある金属からなる反射膜がCrであるとして(Cr反射
膜16の場合)説明を進める。
次にCr反射膜16の上に染料と樹脂とからなる光記録膜
31を形成する(第19図(b))。染料は次過程のレーザ
光を良く吸収するものを用いる必要がある。樹脂はエッ
チング工程の酸に耐えるものがよい。これには通常の染
料と樹脂からなる光記録膜のバインダーが利用できる。
染料と樹脂の配合比は染料1に対して、樹脂1以上が酸
に対する耐性が良好である。
例えば、半導体レーザ830nmにおける吸収の大きい染
料 日本化薬株式会社IR-820 1部、太平化学製品株式会
社ニトロセルロースH1/8 3部、シクロヘキサノン75部、
1,2−ジクロルエタン75部を混合した染料液を用いる。
これを1000rpmで60secスピンコートすると膜厚が約2600
Åになる。波長830nmの光に対しクロム膜の絶体反射率
が52%であると染料膜面(光記録膜31)側から見たクロ
ム部とガラス部の反射率はそれぞれ17%と5%になる。
このとき、光記録膜31とクロム膜により光の干渉を生じ
るので光記録膜31の膜厚を樹脂の種類、染料の種類、樹
脂と染料の割合、反射膜の材質に応じて適当に選択しな
いと、染料膜面側から見たクロム部とガラス部で読取
り、書込み光でのコントラストがとれなくなることがあ
る。
次にマスタマスク基材20に形成してあるプリフォーマ
ッティングパターンを利用して、オートトラッキング、
オートフォーカシング等を行いながら書込み可能型光記
録カードのソフトウェアを用いてエンコードしユーザー
データのデータピットの書込みを書込み可能型光記録カ
ード用の読取り書込み装置(R/W)により行う(第19図
(c))。
前記の染料膜の場合5μmのスポットに830nmの半導
体レーザ光を集光すると、例えば8mWで20μsecのエネル
ギーを照射することにより行うことができる。ここで書
込むユーザーデータはワープロ原稿、プログラム、写真
原稿として表現されたものであり、これをMS-DOSファイ
ルにおとし、各ファイルを256バイトずつセグメント化
し、光カードフォーマットに合うようにブランクの挿入
及び再配置を行い、かつ、ディレクトリーの作成を行う
などのユーザーデータの編集をマイクロコンピュータで
行い、プリフォーマットパターンに沿ってトラッキン
グ、フォーカシングを行い、DRAW型光カードフォーマッ
トに則って描画を行う。
書き込んだデータピット32をエッチングする(第19図
(d))。
前工程において書込んだピット部はクロム膜が露出し
ており、他の部分は染料膜に覆われている。従ってエッ
チング液に浸漬すれば染料膜をレジスト膜に代用し、エ
ッチングを行える。
クロムマスクの場合のエッチャントは前掲の硝酸第2
セリウムアンモニウム240g、過塩素酸(70%)60cc、純
水(20±1℃)1000ccに90秒間浸漬してエッチングす
る。
製品としては長瀬産業株式会社クロムエッチャントK
がある。
アルミマスクの場合はエッチャントとして、燐酸800c
c、硝酸50cc、酢酸100cc、純水50ccを用いることができ
る。
残った光記録膜をリムーブする(第19図(e))。す
なわち、光記録膜として用いる染料膜を溶剤により除去
する。
実施例の場合、アセトンに浸漬すれば10秒程度で溶解
する。その後、別のアセトンでリンスを行い表面を洗浄
にする。
これによってデータピット32及びプリフォーマッティ
ングパターン14を有するデータ入りのマスタマスク33a
が完成する(第19図(f))。
なお必要に応じてエッチング、リムーブ後に出来上っ
たデータ入力済みのマスタマスク33aを検査する(第19
図(g))。
次に前記のように作成されたワーキングマスクを使用
してスタンピング法により光記録カード41gを作成する
場合の作成方法を第20図について説明する。
(1) まず第20図に示すように、表面の平滑性の高い
ガラス板61を用意する。ガラスの材質はソーダライム、
光学ガラス、パイレックス等を使うことが出来るが、コ
ストの面からソーダライムガラスが適当である。ソーダ
ライムガラスを炭化珪素(SiC)で荒研磨した後、酸化
セリウム(CeO2)で研磨し、平滑で傷の少なく、表面ヤ
ケを除去した表面を得る。厚さは6mmのものを使用した
(第20図(a))。
(2) 次にガラス板の研磨した面にレジスト62をコー
トする。レジストはポジ型のものを使用した。そうした
ポジ型のレジストにはマイクロポジット登録商標シリー
ズ(シプレイ社)、AZシリーズ(ヘキスト社)、OFPRシ
リーズ(東京応化工業株式会社)、KMPRシリーズ(Koda
k社)等がある。
本実施例ではマイクロポジットS1400-17をセロソルブ
アセテートで1:2に希釈したレジスト液を使用した。レ
ジスト液をガラス板上に滴下し、1500rpm-30secの条件
でスピンコートし、90℃で15分間乾燥させると1350Åの
膜厚のレジスト膜がガラス板上に形成できた(第20図
(b))。
(3) 次にガラス板上のレジスト膜にデータ入力済み
のワーキングマスク5を密着させ、露光する。露光は高
圧水銀灯の光を12mJ/cm2行った(第20図(c))。
(4) 次にレジスト62を現像する。
現像液にはマイクロポジット登録商標ディベロッパー
MF-312を純水で1:1の容量比に希釈したものを用い、30
秒間浸漬することで行われる。浸漬後はただちに純水で
十分に洗浄する(第20図(d))。
(5) 次に表面を導体化する。
例えば無電解メッキ法、または真空蒸着法等により、
ニッケル薄膜や銀薄膜等をガラスのレジストパターン上
に形成し、導電性を付加する。
本実施例では700Åのニッケル薄膜63を直流スパッタ
法で形成した(第20図(e))。
(6) 次に電鋳を行う。
導体化された表面をマイナス電極として、ニッケルの
厚メッキが行われる。陽極には溶解性を向上させるため
サルファの入ったニッケルチップを用い、スルファミン
酸ニッケル浴中で電気を通電させ、ガラス板上に金属ニ
ッケルを析出させて、電鋳が行われる。
メッキ溶液は スルファミン酸ニッケル 700g/l 塩化ニッケル 12g/l 硼酸 42g/l pH 4.0 温度 65℃ としたものを用いた。pHの上昇には水酸化ニッケルを、
pHの低下にはスルファミン酸を用いた。そして、0.1A/d
m2ぐらいの通電電流密度から40A/dm2に達するまで1.3A/
minの割合で電流を徐々に増大させた。約1時間40分程
度経過すると、約0.3mmの厚さのニッケルマスター64が
出来る。ニッケルマスターに剥離処理を施し、マスター
からより多くのスタンパーを電鋳により転写していくこ
とが可能である。
剥離処理には クローム酸塩による処理 電解ストライクによる処理 親水コロイドによる処理 等が知られている(第20図(f))。
(7) 次にニッケルマスターをガラス板から剥がし、
洗浄する。洗浄にはアセトンを用いた(第20図
(g))。
(8) 次にニッケルマスターの裏面を研磨した。
研磨剤にはアルミナ系の研磨剤を用い、滴下しなが
ら、ポリシングした。
(9) 次にニッケルマスターの外形を成形機の金型に
合った形状に切断加工した。
(10) 次に成形機にニッケルマスターを取付け、ポリ
カーボネート65を0.5mmの厚さに射出成形し、ニッケル
マスターに形成されている凹凸のピットパターンを転写
した。ポリカーボネートは270℃に加熱し、成形圧力は
約1.2ton/cm2であった。
インジェクションの代りに、2P法を用いてポリカーボ
ネートシートを表基材としてニッケルマスタに形成され
たピットパターンを転写してもよい。但しこの場合はピ
ットの凹凸の高さは2P法に用いる樹脂の屈折率に応じ
て、決められる。
また、インジェクショク用の樹脂にアクリル(PMMA)
等別のものを用いる時も同様である1350Å程度のレジス
ト膜厚にしたのは、ポリカーボネートを用いたときに、
半導体レーザの波長(830nm)の1/4波長分にピットの凹
凸が相当するように工程における目盛りも考慮して決め
たものである。別の例として、PMMAを用いたとすると11
00Åぐらいが適当である。ポリカーボネートの屈折率は
1.59であり、830nmにおける1/4波長相当の光路長は 8300Å/(4×1.59)=1305Å となっている。
PMMAの屈折率は1.50であり、 λ/4n=1.55Å である(第20図(h))。
(11) 次にスタンパーから成形したシートを剥がし、
ピットの凹凸の形成された面に金属状薄膜66を形成し
た。金属蒸着膜Al、Cr、Cu、AU、Ag、Sn、等といった高
反射性の金属または合金を用いることができる。更には
書込みが可能な光記録膜であっても構わない。
本実施例ではAlを1000Åスパッタにより蒸着した(第
20図(i))。
(12) 次に予め表面に印刷等のデザイン67を施してあ
る表基材を68を接着剤を介して貼りつけた(第20図
(j))。
(13) 所望の形状に切断加工した光カードを得た。
【図面の簡単な説明】
第1図はROM型光記録カード用マスクの作製過程を示す
工程説明図、第2図はマザーマスクの作製過程を示す工
程説明図、第3図はマザーマスクの他の作製過程を示す
工程説明図、第4図はマザーマスクの他の作成過程を示
す工程説明図、第5図はプリフォーマットマスタマスク
の作製過程を示す工程説明図、第6図はデータ入りマス
タマスクの作製過程を示す工程説明図、第7図は光記録
カードの斜視説明図、第8図は光記録カードの側面説明
図、第9図は光記録カードの平面説明図、第10図は第9
図におけるA−A部断面図、第11図は光記録カードの作
製過程を示す工程説明図、第12図は他の光記録カードの
作製過程を示す工程説明図、第13図は他の光記録カード
の作製過程を示す工程説明図、第14図は他の光記録カー
ドの作製過程を示す工程説明図、第15図は他の光記録カ
ードの作製過程を示す工程説明図、第16図は他の光記録
カードの作製過程を示す工程説明図、第17図は光記録カ
ード用のデータ入りワーキングマスクの従来の作製過程
を示す工程説明図、第18図は他のマスタマスク基材の作
成過程を示す工程説明図、第19図は他のデータ入りマス
タマスクの作成過程を示す工程説明図、及び第20図は他
の光記録カードの作成過程を示す工程説明図である。 2……マザーマスク 5……ワーキングマスク 9……ハードマスクブランクス 11……基板 12……遮光膜 13……電子ビーム用レジスト 14……プリフォーマッティングピットパターン 21……ガラス板 23……フォトレジスト 24……光 25……クロム膜 31……光記録膜 32……データピット 33……データ入りマスタマスク 41,41a,41b,41c,41d,41e,41f……光記録カード 42……カード表基材 43……カード裏基材 45……光記録部 46……ハードコート層 47……アンカー層 48a……アルミニウム被膜 48b……アルミニウムパターン 51……レジスト層 51b……光記録パターン層 52……接着剤層 53……ホログラムパターン 54b……光記録層 55……PETフィルム

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ROM型光記録カード用のマスタマスクの作
    製方法であって、基材上に金属膜が形成してあるマスタ
    マスクブランクスの前記金属膜上にフォトレジストをコ
    ーティングするレジストコーテイング工程と、プリフォ
    ーマッティングパターンを持つマザーマスクを前記フォ
    トレジスト上に重ねて露光する露光工程と、前記フォト
    レジストを現像する現像工程と、前記マスタマスクブラ
    ンクスの前記金属膜をエッチングするエッチング工程
    と、前記金属膜から前記フオトレジストを除去するリム
    ーブ工程とを含み、前記金属膜はカルコゲナイド系材料
    で構成されていることを特徴とするROM型光記録カード
    用のマスタマスクの作成方法
  2. 【請求項2】ROM型光記録カード用のマスタマスクの作
    製方法であって、基材上に金属膜が形成してあるマスタ
    マスクブランクスの前記金属膜上にフォトレジストをコ
    ーティングするレジストコーテイング工程と、プリフォ
    ーマッティングパターンを持つマザーマスクを前記フォ
    トレジスト上に重ねて露光する露光工程と、前記フォト
    レジストを現像する現像工程と、前記マスタマスクブラ
    ンクスの前記金属膜をエッチングするエッチング工程
    と、前記金属膜から前記フオトレジストを除去するリム
    ーブ工程とを含み、前記金属膜はカルコゲナイド系材料
    と金属材料との合金材料で構成されていることを特徴と
    するROM型光記録カード用マスタマスクの作製方法
  3. 【請求項3】ROM型光記録カード用ワーキングマスクを
    用いたROM型光記録カード用スタンパの作製方法であっ
    て、基材上にレジスト膜を形成するレジスト膜形成工程
    と、次にレジスト膜にワーキングマスクを密着させて露
    光する露光工程と、次にレジスト膜を現像する現像工程
    と、次に前記レジスト膜及び露出している基材の表面に
    導電性被膜を形成する導体化工程と、次に前記導電性被
    膜の表面にメッキ層を電鋳する電鋳工程と、次に前記導
    電性被膜を基材から剥離して、かつ残余のレジストを洗
    浄する工程とを含み、前記ワーキングマスクは、プリフ
    ォーマッティングパターンをもつマザーマスクを作製す
    るマザーマスク作製工程と、前記プリフォーマッティン
    グパターンを転写してあるマスタマスク基材に前記プリ
    フォーマッティングパターンから制御記号を得てレーザ
    照射によりデータピットパターンを形成してマスタマス
    クを作製するマスタマスク作製工程と、前記マスタマス
    クから前記プリフォーマッティングパターンと前記デー
    タピットパターンを転写したワーキングマスクを作製す
    るワーキングマスク作製工程とを含む工程によって作製
    されたものであることを特徴とするROM型光記録カード
    用スタンパの作製方法
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