JPH0724925A - 記録媒体の製造方法 - Google Patents

記録媒体の製造方法

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JPH0724925A
JPH0724925A JP17330693A JP17330693A JPH0724925A JP H0724925 A JPH0724925 A JP H0724925A JP 17330693 A JP17330693 A JP 17330693A JP 17330693 A JP17330693 A JP 17330693A JP H0724925 A JPH0724925 A JP H0724925A
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Japan
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layer
pattern
electrodeposition
recording
resin
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Application number
JP17330693A
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English (en)
Inventor
Kazumi Nagano
和美 長野
Mitsuo Hiraoka
美津穂 平岡
Hiroshi Tanabe
浩 田邊
Hiroyuki Imataki
寛之 今滝
Keiya Yano
敬弥 矢野
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 予め独立に形成した所望のパターン状電着層
(プリフォーマットパターン用または記録層用)を基板
上に良好に転写形成できる方法を提供する。 【構成】 パターン原版(7)の導電部上に電着層
(8)を形成し、この電着層が形成された面を少なくと
も一面とする成形型内に記録媒体用基板の材料(10)
を投入し、該材料を圧縮成形または射出成形等する工程
を有する記録媒体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学的に情報の記録、
再生を行なう情報記録媒体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、情報を再生(いわゆるROM)、
あるいは記録/再生する(いわゆるDRAW)情報記録
媒体としてはレコード、テープ、コンパクトディスク、
フロッピーディスク、光ディスク、光カード等が挙げら
れるが、最近、特に光学的に情報の記録/再生を行なう
システムは記録/再生が非接触で行なわれるので、また
情報の記録密度および再生速度が速い点で注目されてい
る。
【0003】これらの光学的情報記録媒体には書き込み
及び読み出しのために情報の記録/再生のトラッキング
用の案内役を果たす信号パターン部を予め形成し、記録
/再生装置のレーザービームでトラックサーボを行なう
AT方式が採用されている。この予め必要な信号パター
ンを形成しておくプリフォーマット方式を採用すること
によって、記録/再生用のレーザービームのトラック制
御精度が向上し、高速アクセスも可能になっている。ま
たこのプリフォーマットはAT用のトラックパターンだ
けではなく、トラックアドレス、スタートビット、スト
ップビット、クロック信号、エラー訂正信号等がプリフ
ォーマットパターンとして予め情報記録媒体に形成され
ている。
【0004】しかしながらこれらのプリフォーマットパ
ターンは非常に微細であって、精度が必要である。ま
た、従来のプリフォーマットパターンにあっては凹凸パ
ターンによる位相差の信号を利用することが一般的であ
った。この場合には凹凸パターン上に一様な反射材料、
例えば記録層を設けることにより記録層とプリフォーマ
ット信号が同時に得られるというメリットがあった。
【0005】一方、記録層の上にプリフォーマット信号
層を設ける例が特開昭60−214996号、特開昭6
1−1347243号で示されている。該プリフォーマ
ット信号層はホトリソグラフ手法によりプリフォーマッ
トパターンの遮光層を形成するものであって、この層と
下の記録層、もしくは反射層とを組み合わせることによ
ってプリフォーマット信号を有するDRAW型やROM
型の記録媒体を構成している。このように従来のプリフ
ォーマット信号は位相差や記録層と遮光層との反射率の
差、すなわちコントラストによって一義的に決まってし
まい、記録層の種類、例えば染顔料の塗布層からTe等
の金属類の真空成膜層までの広い範囲の種類に対応する
には充分満足できるものではなかった。
【0006】したがって幅広い記録層の種類に対応し、
かつ優れたプリフォーマット信号を得るためにはプリフ
ォーマットパターンを独立にパターニングし、それぞれ
高いコトラストを得るように記録材料と組み合わせるこ
とが必要であるが、これまでは適当なパターニング法が
無いのが現状であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】すなわち本発明の目的
は、予め独立に形成した所望のパターン状電着層を基板
上に転写形成する場合に、その転写形成を、層厚精度、
パターン形状の制御および精度、工程の簡略化などの点
において良好に行い得る記録媒体の製造方法を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、パ
ターン状の導電部と非導電部を有するパターン原版の該
導電部上に電着層を形成し、該電着層が形成された面を
少なくとも一面とする成形型内に記録媒体用基板の材料
を投入し、該材料を成形することによってプリフォーマ
ットパターンおよび/または記録層となる該電着層を有
する記録媒体用基板を得る工程を有することを特徴とす
る記録媒体の製造方法により達成できる。
【0009】
【作用】本発明においては、予め原版に電着層のパター
ンを形成しておき、例えばこのパターン面を型内の一面
とする成形ユニット(圧縮、射出等)を組んで成形する
ので、記録媒体用基板上に電着層のパターンを精度良く
良好に転写形成でき、この電着層を記録媒体のプリフォ
ーマットパターンおよび/または記録層とすることがで
きる。
【0010】以下、本発明の記録媒体の製造方法につい
て詳細に説明する。
【0011】本発明による記録媒体の製造方法は、例え
ば、(1)導電性を有する基板上にパターニングしたフ
ォトレジスト層を設けてパターン原版を作製する過程
と、(2)原版上に電着層を形成した後に原版を型とし
て成形を行ない、その成形基板上に電着層を形成する過
程と、(3)電着層を形成した基板を用いて記録媒体を
作製する過程からなる。
【0012】以下、本発明に用いるパターン原版の製造
方法を図1(a)、(b)、(c)および(d)を用い
て説明する。パターン原版用基板1の材料は圧縮成形ま
たは射出成形時の熱および圧力に耐えうる種々な材質の
ものを使用することが可能であって、ガラス、セラミッ
クス、金属等が使用できる。
【0013】まず、パターン原版用基板1上に導電層2
を形成する。導電層2は、例えば銅その他の導電性金属
層あるいは酸化錫または酸化インジウム等より成る透明
導電層から形成される。この導電層2は、スプレー、ス
パッタリング、もしくは貼り合わせ等の方法により形成
される。パターン原版用基板1が導電性を有する金属で
ある場合、導電層の形成は省略できるが、その際プリフ
ォーマットを形成しないパターン原版用基板1の裏側の
面には電着を防ぐために塗布または貼り付けにより絶縁
層を設ける必要がある。
【0014】引き続いてフォトレジスト層3の形成、パ
ターン露光、現像を行なう[図1(a)〜(c)参
照]。フォトレジスト層3形成のための材料としては、
(1)ジアゾニウム塩もしくはアジド化合物を含む光分
解型感光性樹脂、(2)シンナモイル系、ジアゾ系、ア
ジド系、もしくはアクリロイル系等の光重合型感光性樹
脂等が使用される。
【0015】市販のフォトレジストとしては次のような
もの(商品名)がある。ネガ型のフォトレジストとして
はイーストマンコダック製KPR、KOR、KAR−
3、KMER、KTFR、KMR、HuntChemi
cal製のWAYCOAT、富士薬品製のFSR、FP
ER、FVR−G、FUR、FR、東京応化工業製のT
PR、EPPR、OMR、G−90、OSR、OTE
R、ONNR、ノンクロン(NONCRON)、ノーラ
ンド製のNRR−29、TORAY製のフォトニースV
R−3000、上野化学製のコムシスト(COMSIS
T)、日本合成ゴム製のCIR−701、CBR−M等
がある。ポジ型のフォトレジストとしてはShiple
y製のマイクロポジットシリーズ、ヘキストジャパン製
のAZ−4000、HuntChemical製のWA
Y COAT HRP、同MRP、LIS−195、東
京応化工業製のDPPR−70等がある。ドライフィル
ムによるフォトレジストとしてはデュポン製のリスト
ン、日東電工製のネオトロック、ダイナケミカル製のラ
ミナー、大日化工製のニューセリトン、ジアゾセリト
ン、エピコンスラップフィルム、日立化成製のフォテッ
ク、富士薬品製のフジスクリーンフィルム等がある。そ
の他に卵白、カゼイン、グリュー、ポリビニルアルコー
ル、シュラック等の重クロム酸塩感光液がある。
【0016】これらのフォトレジストは、公知の塗布方
法、例えばかけ流し法、ホイーラー法、スピンナー法、
浸漬法、ローラーコート法、スプレイ法、静電スプレイ
法等により、またドライフィルムの場合には加熱圧着法
により基板表面の導電層上に形成する。フォトレジスト
層の厚さは数μmである。
【0017】光情報パターンの露光は写真フィルム、金
属マスク等のマスクパターン4を介して紫外線等を照射
することにより行なうのが簡便である[図1(b)参
照]。この他、金属マスクを介して電子線を照射する方
法によって行なってもよく、また、パターンを使わず電
子線をパターン状に走査して露光を行なってもよい。
【0018】現像は露光によって形成された溶解可能な
部分を溶媒で溶解除去することであり、所定の現像液を
用いて行なわれる。現像によりプリフォーマットパター
ンを形成すべき部分のフォトレジスト層がパターン状に
除去されて、導電層の露出部6が形成されて、パターン
原版7が作製される[図1(c)参照]。
【0019】次に、このパターン原版上に電着層を形成
する方法を説明する[図1(d)参照]。
【0020】本発明においてプリフォーマットパターン
を電着して設ける場合の電着塗膜の共析物としては、
(1)トラッキングの波長において吸収率の高い物質粒
子例えばカーボンブラック等、(2)マトリクスポリマ
ーとの界面で散乱乱反射を起こす散乱粒子例えばガラス
ビーズ等、(3)Ni等高反射率を有する金属粒子が金
属めっきを施した粉体等が挙げられる。また金属層を電
着で設ける場合は、有機色素粉末を共析物とすることが
できる。
【0021】電着で用いる電着可能な樹脂としては従来
の電着塗料に用いられる樹脂を用いることが可能であ
り、例えばアニオン型電着塗料の場合には、樹脂の電着
に必要な負の電荷と親水性を与えるために、カルボキシ
ル基のようなアニオン性官能基をもった樹脂、具体的に
はアクリル・メラミン樹脂、アクリル樹脂、アルキド樹
脂、マレイン化ポリブタジエンやそれらのハーフェステ
ル、ハーフアミド等が挙げられる。
【0022】またカチオン型電着塗料の場合には、正の
電荷と親水性を与えるために、アミノ基のようなカチオ
ン性官能基をもった樹脂、具体的にはエポキシ樹脂、ウ
レタン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂
等が挙げられる。また、これらの樹脂の中で自己架橋性
を有さない樹脂は、硬化剤として、例えばメラミン樹脂
やブロックポリイソシアネート化合物との混合物と共に
用いられる。
【0023】なお樹脂のイオン性によっては、導電層2
を侵すものもあり、この点を考慮して電着塗料を選択す
る必要がある。例えば導電層2が金属の場合には電着塗
料がアニオン性であると電極の溶出が起こるので適当で
はなく、また導電層2が透明電極の場合には電着塗料が
逆にカチオン性であると好ましくない。
【0024】電着塗料その他の詳しい内容は特開昭59
−114592号、特開昭63−210901号等に詳
細に記載されている。この電着塗料は光硬化性、熱硬化
性、感圧性のいずれであってもよい。
【0025】以上の様な電着層を形成したパターン原版
を用い、圧縮成形、射出成形等を行って記録媒体を得る
ことができる。
【0026】圧縮成形を行う場合は、例えばパターン原
版を用いて圧縮成形用型ユニットを作製し、該ユニット
に基板用材料(透明樹脂)を投入し、圧着、加熱、加圧
成形すればよい。成形後脱型すれば、パターン状の電着
層は型から離れ、成形基板上に転写され、これにより電
着層を有する記録媒体用基板を得ることができる。
【0027】このパターン原版を用いた圧縮成形型ユニ
ットの一例を図2に示し、成形後脱型して得られる記録
媒体用基板を図3に示す。両図において、7はパターン
原版、8は電着層、9は鏡面を有する金属板、10は透
明樹脂基板、11は圧縮成形ユニット、12は成形基板
を示す。この図2に示す様に、基板用材料である透明樹
脂基板10を鏡面を有する金属面9と電着層8を有する
パターン原版の間で圧縮して成形すれば、図3に示す様
な電着層8が転写した成形基板12を得ることができ
る。
【0028】この様な圧縮成形は、熱硬化性樹脂の代表
的な成形方法である。熱硬化性樹脂のうち特に成形温度
が高く溶融時の粘度が大きいものに適しており、例えば
フッ素樹脂、超高分子量ポリエチレン、耐熱性高分子の
成形に適している。圧縮成形を行う場合は、公知の各種
材料のうち圧縮成形が可能でありかつ記録媒体用基板と
して使用される樹脂であれば何れも用いることができ
る。
【0029】射出成形を行う場合は、例えばパターン原
版を用いて射出成形用ユニットを作製し、該ユニットに
基板用材料(液状透明樹脂)を圧入し固化せしめる。こ
の後脱型すれば、パターン状の電着層は型から離れ、成
形基板上に転写され、これにより電着層を有する記録媒
体用基板を得ることができる。
【0030】このパターン原版を用いた射出成形型ユニ
ットの一例を図4に示す。同図において、7はパターン
原版、8は電着層、13は鏡面を有する金属面、14は
液状樹脂注入口、15は圧入された樹脂、16は射出成
形ユニット外周部、17は射出成形ユニットを示す。こ
の図4に示す様に、基板用材料である樹脂15を、電着
層8を有するパターン原版を一面とするユニット内部で
射出成形すれば、図3に示す様な電着層8が転写した成
形基板12を得ることができる。
【0031】この様な射出成形は、熱可塑性樹脂の代表
的な成形方法である。また熱硬化性樹脂、特にフェノー
ル系、ポリエステル系の成形方法としても有用である。
射出成形を行う場合は、公知の各種材料のうち射出成形
が可能でありかつ記録媒体用基板として使用される樹脂
であれば何れも用いることができる。
【0032】なお上述の成形後、残ったパターン原版は
さらに電着することにより繰り返し使用できる。
【0033】上述の様にして得た電着層を有する記録媒
体用基板の上に、更に所望の各層を設けることにより記
録媒体を得ることができる。記録媒体の形状としては、
ディスク形状、カード形状、テープ形状等いかなる形状
でもよい。
【0034】図5(a)〜(c)は、記録媒体の層構成
を例示する図である。例えば、電着層8を記録層とする
場合は、図5(a)に示す様に、電着層8上に接着層1
9、保護層20を積層すればよい。また、例えば電着層
8をプリフォーマットパターンとする場合は、図5
(b)に示す様に電着層8上に記録層18を設けてから
接着層19、保護層20を積層すればよい。また、例え
ば図5(c)に示す様に、電着層のうち一方8をプリフ
ォーマットパターンとし、他方8’を記録層とする場合
は、その両者8、8’の上に接着層19、保護層20を
積層すればよい。
【0035】保護層20は、直接記録層に光学的に密着
して積層してもよい。また必要に応じ空気層を介して保
護層を設ける所謂エアギャップタイプの形態でもよい。
【0036】記録および/または再生光が電着層を設け
た基板側から入射する場合には基板12は記録・再生光
に対し透明であるものが好ましい。また記録および/ま
たは再生光が保護層側から入射する場合には保護層と貼
り合わせ後の接着層は記録・再生光に対し透明であるも
のが好ましい。また透過タイプで信号を検出する場合に
は基板、保護層、貼り合わせ後の接着層ともに記録・再
生光に対し透明であるものが好ましい。
【0037】基板12もしくは保護層20が記録・再生
光に対し透明である場合には使用する光に対して透過率
の高いものであればよい。例えば、ガラス板、プラスチ
ックが使用することができる。プラスチックではアクリ
ル系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、
ビニル系樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリイミド樹脂、ポ
リアセタール樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹
脂、セルロース誘導体等を用いることができる。
【0038】保護層20が光学的に透明である必要がな
い場合には記録層を機械的に保護することが好ましく、
例えば、プラスチック、ガラス板、金属、セラミック
ス、紙、あるいはこれらの複合材料を使用することが可
能である。
【0039】また、プリフォーマット層のみを電着層で
設けた場合は、記録層18には一般的に光エネルギーに
よって情報の記録を行なうことができるものであって、
プリフォーマットパターンと異なる反射率をもつもので
あれば広範囲のものが用いられ、例えば有機色素ではポ
リメチン等のシアニン系染料、ナフトキノン系染料、ア
ントラキノン誘導体、クロマニウム化合物、アゾ化合
物、またはフタロシアニン系の顔料等を挙げることがで
きる。同様の目的の無機材料としては金属、半金属等
で、例えばBi、Sn、Te等の低融点物質またはこれ
にAs、Se、S、O、C等を結合した錯化合物や相変
化による記録可能なTe−TeO2 系や光学濃度変化に
よる記録可能なハロゲン化銀等が挙げられる。また光磁
気記録、熱記録、磁気記録の行なうことのできる材料も
使用することができる。
【0040】記録層の製造方法としては、記録層を湿式
塗布により設ける場合には、ロールコーティング、ワイ
ヤーバーコーティング、エアーナイフコーティング、カ
レンダーコーティング、ディップコーティング、スプレ
ー等の方法で塗布する。湿式で設ける場合には蒸着、ス
パッタリング等の方法で設ける。次いで、使用される形
態に応じて、記録層とプリフォーマットパターンが形成
された基板は接着層を介して保護層が積層される。
【0041】本発明においては接着層19としては、従
来公知の接着剤、例えば酢酸ビニル、アクリル酸エステ
ル、塩化ビニル、エチレン、アクリル酸、アクリルアミ
ド等ビニルモノマーの重合体及び共重合体、ポリアミ
ド、ポリエステル、エポキシ系等の熱可塑性接着剤、ア
ミノ樹脂(ユリア樹脂、メラミン樹脂)、フェノール樹
脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、熱硬化性ビニル樹脂
等の接着剤、天然ゴム、ニトリルゴム、クロロゴム、シ
リコンゴム等のゴム系接着剤が使用される。特にホット
メルト型のものはドライプロセスであり、大量、連続生
産を考慮する上で好ましい。また紫外線硬化型の接着剤
も量産性を向上させることができるため適している。接
着方法はラミネート、熱プレス、光硬化等接着剤に適し
た方法が選択される。
【0042】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
する。
【0043】[実施例1]パターン原版用基板として一
方の面に鏡面処理を施したガラス板(5mm厚)を用い
た。このガラス板の鏡面側に銅を真空蒸着して厚さ0.
5μmの導電層を形成した。次いで導電層の表面にフォ
トレジスト(富士ハントエレクトロニクステクノロジー
社製、商品名:WAYCOAT(R)HPR204)を
ロールコーターにて乾燥時厚さが5μmになるように塗
布し、100℃の温度で20分間プリベーキングして感
光性層とした。
【0044】露光用マスクとして電子線描画装置により
情報パターンを書き込んで作成したものを用い、このマ
スクに上記の感光性層に密着させ、その後マスク上方よ
り紫外線照射を行なうことによりパターン露光した。露
光後に現像液(富士ハントエレクトロニクステクノロジ
ー社製、LSI現像液)に浸漬することによって露光部
のフォトレジストを溶解除去し、溶解除去後に100℃
の温度で20分間ポストベーキングすることによってパ
ターン原版を得た。
【0045】次に硬化剤入りアクリルメラミン系樹脂
(ハニー化成社製、商品名:ハニブライトC−IL)8
0重量部に平均粒子径0.7μmのカーボンブラックを
20重量部配合した電着樹脂組成物を調整した。この組
成物を用いて浴温25℃、pH8〜9の条件で、パター
ン原版を陽極とし、対極として厚さ0.5mmのステン
レス板を用いて印加電圧30Vで1分間電着した。電着
層は2.5μmであった。電着後水洗し、電着層からな
るプリフォーマットパターンを有するパターン原版を得
た。
【0046】得られた電着済パターン原版を用いて図2
に示すような圧縮成形ユニットを組み、圧力100kg
f/cm2 、温度250℃、成形時間100secで、
厚さ0.4mmのポリカーボネート基板の圧縮成形を行
った。
【0047】この圧縮成形後、脱型し、プリフォーマッ
トパターンとなる電着層が転写された透明樹脂製の光カ
ード基板を得た。
【0048】このプリフォーマット面上に有機色素IR
820(日本化薬社製)3.0重量%を含有するジアセ
トンアルコール溶液をスピンコート塗布し、乾燥して総
厚100±5nmの記録層を形成した後に、この記録層
の上にエチレン−酢酸ビニル共重合体系接着剤、塩ビ樹
脂製保護層(厚さ0.3mm)を順次積層し、3μmの
トラックと、9μmの記録層の反射部分が交互に配置さ
れた構造の光カードを得た。このコントラストの差によ
ってATの優れた信号が得られた。
【0049】[実施例2]実施例1と同様にして電着層
からなるプリフォーマットパターンを有するパターン原
版を作製した。
【0050】このパターン原版を多数個作製し、電着浴
で順次電着層を設けた型を圧縮成形装置内のパターン原
版セッティング部と電着浴をロータリーに移動させるよ
うにして、連続的に圧縮成形を行ない、電着層の転写さ
れた透明樹脂製の光カード用基板を得た。この圧縮成形
は、厚さ0.4mmのポリメチルメタクリレートフィル
ムに最高圧力110kgf/cm2 、成形最高温度11
0℃でタクトタイム150secで行った。
【0051】この光カード用基板を用い、実施例1と同
様にして光カードを得たところ同様の良好な結果が得ら
れた。
【0052】[実施例3]実施例1と同様にして電着層
からなるプリフォーマットパターンを有するパターン原
版を作製した。
【0053】このパターン原版を用いて図4に示すよう
な射出成形ユニットを組み、ポリカーボネート樹脂(帝
人化成製、商品名:ポリカーボネートSP)を使用し
て、温度230℃〜260℃、射出成形時間60sec
で射出成形を行なった。
【0054】その後脱型した後に樹脂注入口の突起をサ
ンダーで削り取り、プリフォーマット電着層が転写され
た透明樹脂組成物の光カード基板を得た。
【0055】このプリフォーマット面上に実施例1と同
様にして記録層、接着層、保護層を順次積層し光カード
を得た。このようにして得た3μmのトラックと、9μ
mの記録層の反射部分が交互に配置された構造の光カー
ドも同様の良好な結果が得られた。
【0056】[実施例4]実施例1と同様にしてパター
ン原版を作製した。
【0057】射出成形装置として図5に示す様な連続成
形装置を組み立てた。この装置は、射出成型部21にお
いてパターン原版セッティング部23を多面個組み合わ
せ回転可能にさせたものであり、電着浴22と射出成形
装置24間でパターン原版をロータリーで回転移動させ
て、電着と射出成形を連続的に行う装置である。
【0058】この射出成形装置のパターン原版セッティ
ング部23に、上記パターン原版をを装着した。次い
で、電着浴22に実施例3と同様の電着樹脂組成物を入
れ、また樹脂タンク25に実施例3と同様の射出成形樹
脂を入れた。そして、温度230〜250℃、タクト1
00secで連続射出成形を行ない、プリフォーマット
電着層が転写された透明樹脂組成物の情報記録媒体用基
板を得た。
【0059】さらにプリフォーマット面上に実施例1と
同様にして記録層、接着層、保護層を順次積層して光記
録媒体としたところ同様の良好な結果が得られた。
【0060】
【発明の効果】以上説明した様に本発明によれば、予め
独立に形成した所望のパターン状電着層を基板上に良好
に転写形成でき、具体的には、 1.層厚精度の均一性が良い、 2.パターン形状を容易に制御できる、 3.精度のよいパターニングが可能である、 4.微細なパターニングが可能である、 5.製造工程の簡略化が可能である、 等の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いるパターン原版の一連の製法を例
示する模式的断面図である。
【図2】本発明で用いるパターン原版を一部として成る
圧縮成形型ユニットを例示する模式的断面図である。
【図3】本発明により得られる電着層を有する記録媒体
用基板を例示する模式的断面図である。
【図4】本発明で用いるパターン原版を一部として成る
射出成形型ユニットを例示する模式的断面図である。
【図5】本発明により得られる記録媒体を例示する模式
的断面図である。
【図6】実施例4で用いた連続射出成形装置を示す模式
的断面図である。
【符号の説明】
1 パターン原版用基板 2 導電層 3 フォトレジスト層 4 マスクパターン 5 パターニングされたフォトレジスト 6 露出部 7 パターン原版 8 電着層 9 鏡面を有する金属面 10 透明樹脂板 11 圧縮成形ユニット 12 成形基板 13 鏡面を有する金属面 14 液状樹脂注入口 15 圧入された樹脂 16 射出成形ユニット外周部 17 射出成形ユニット 18 記録層 19 接着層 20 保護層 21 射出成形部 22 電着浴 23 パターン原版セッティング部 24 射出成形装置 25 樹脂タンク
フロントページの続き (72)発明者 今滝 寛之 神奈川県川崎市中原区今井上町53番地 キ ヤノン株式会社小杉事業所内 (72)発明者 矢野 敬弥 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パターン状の導電部と非導電部を有する
    パターン原版の該導電部上に電着層を形成し、該電着層
    が形成された面を少なくとも一面とする成形型内に記録
    媒体用基板の材料を投入し、該材料を成形することによ
    ってプリフォーマットパターンおよび/または記録層と
    なる該電着層を有する記録媒体用基板を得る工程を有す
    ることを特徴とする記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】 該記録媒体用基板の材料の成形を、圧縮
    成形により行う請求項1記載の記録媒体の製造方法。
  3. 【請求項3】 該記録媒体用基板の材料の成形を、射出
    成形により行う請求項1記載の記録媒体の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014073643A (ja) * 2012-10-05 2014-04-24 Meihoo:Kk 樹脂射出成形方法

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