JPH05347031A - 情報記録媒体 - Google Patents

情報記録媒体

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JPH05347031A
JPH05347031A JP4178915A JP17891592A JPH05347031A JP H05347031 A JPH05347031 A JP H05347031A JP 4178915 A JP4178915 A JP 4178915A JP 17891592 A JP17891592 A JP 17891592A JP H05347031 A JPH05347031 A JP H05347031A
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JP
Japan
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layer
pattern
substrate
resin
electrodeposition
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Application number
JP4178915A
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English (en)
Inventor
Kazumi Nagano
和美 長野
Hiroshi Tanabe
浩 田邊
Mitsuo Hiraoka
美津穂 平岡
Hiroyuki Imataki
寛之 今滝
Keiya Yano
敬弥 矢野
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高精度で、かつ容易に製造できる低コストな
情報記録媒体を提供する。 【構成】 基板上に記録領域とプリフォーマットパター
ンを有する情報記録媒体に於いて、記録層と異なる反射
率を有する電着層からなるプリフォーマットパターンを
有する注型成形基板を用いてなる情報記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光学的に情報の記録・
再生を行なう情報記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、情報を再生あるいは記録/再生す
る情報記録媒体としては、レコード,テープ,コンパク
トディスク,フロッピーディスク,光ディスク,光カー
ド等が挙げられるが、最近特に光学的に情報の記録/再
生を行なうシステムは、情報の記録密度及び再生速度が
速い点で注目されている。
【0003】これらの光学的情報記録媒体には、あらか
じめ書き込み及び読み出しの為に、プリフォーマットと
して情報の記録/再生の案内役を果すトラック部を形成
し、記録再生装置のレーザービームのトラックサーボを
行なう方式が採用されている。
【0004】このプリフォーマット方式を採用すること
によって、レーザービームのトラック制御精度が向上
し、高速アクセスも可能になっている。また、このトラ
ック部の他にトラックアドレス,スタートビット,スト
ップビット,クロック信号,エラー訂正信号等をプリフ
ォーマットとしてあらかじめ形成しておく方式もある。
これらサーボ信号を得る方式は、トラック部を溝部とし
てレーザー光のλ/4の整数倍に制御して担体上に形成
し、位相差によってサーボ信号を得る位相差タイプと、
トラック部と記録部の反射光量の差を用いた振幅タイプ
と、その両方をあわせてサーボ信号を得るタイプに大別
される。
【0005】特に、振幅タイプの情報記録媒体は、主と
して該媒体用基板の情報記録面上に、感光材層を形成
し、プリフォーマットパターンに基づいて露光/現像を
行って反射率の異なる部分を形成し、さらに該パターニ
ング層上に記録層を形成することによって得ることがで
きる。
【0006】これらの情報記録媒体用基板の形成方法と
しては、例えば、特開昭61−137243号公報、特
開昭60−214996号公報等に記載されている様
に、透明樹脂基板上に、たとえば末露光部が光透過性と
なり、露光部が遮光性となる感光材を塗布し、プリフォ
ーマットパターンに基づいたパターンを有するフォトマ
スクを用いて露光/現像することによって、透明樹脂基
板にプリフォーマット層を形成する方法が知られてい
る。
【0007】また、末露光部が遮光性となり、露光部が
光透過性となる感光材を用いてもよい。また、たとえば
露光部が遮光部(低反射率部)となり、末露光部が高反
射率を有する記録層となる感光材を用いる方法も知られ
ている。この場合、感光材としては、銀粒子をゼラチン
マトリックス中に分散してなる層を記録層として用いる
方法が最も広く用いられており、また、Te,Bi等の
金属膜を基板上に蒸着して、レーザービームなどのエネ
ルギービームの照射により、プリフォーマット及び記録
ビットを形成する方法も良く知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、プリフォーマットパターン形成においては、
情報記録媒体用基板に設けた感光材層を露光/現像し
て、露光部と末露光部の光反射率の差を同時に形成して
いる。しかしながら、この方法では、たとえば、光反射
率差を上げるために露光強度を大きく及び露光時間を長
くすると、露光部の解像精度が減少するという問題点が
あった。
【0009】さらに、高度な制御技術を必要とするプリ
フォーマットパターンの露光工程を毎回行なうため、工
程も複雑でコスト面から見ても必ずしも安価なものでは
なかった。
【0010】また、従来の方法は、情報記録媒体用基板
を平板として、溶融押し出し法、注型成形法、射出成形
法等の既知の方法で一旦成形し、さらにその後に上記の
方法でプリフォーマット層を設けるために、多くの非常
に複雑な工程を必要とするものであった。
【0011】本発明は、この様な従来の欠点を改善する
ためになされたものであり、プリフォーマットパターン
を形成したパターン原版に記録層と反射率の異なるプリ
フォーマットパターン層を電着によって設け、この原版
を注型成形用の型として用いて情報記録媒体用基板を注
型成形することにより、基板の成形と同時に、振幅タイ
プの電着層からなるプリフォーマットパターンを基板に
転写形成した注型成形基板を用いることにより、高精度
で、かつ容易に製造できる低コストな情報記録媒体を提
供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、基板上
に記録領域とプリフォーマットパターンを有する情報記
録媒体に於いて、記録層と異なる反射率を有する電着層
からなるプリフォーマットパターンを有する注型成形基
板を用いてなることを特徴とする情報記録媒体である。
【0013】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
係る情報記録媒体の製造方法について説明する。本発明
による情報記録媒体は、導電性を有する基板上にパタ
ーニングしたフォトレジスト層を設けてパターン原版を
作製する工程と、パターン原版上に、記録層と反射率
の異なるプリフォーマットパターン層を電着によって形
成したのち、原版を型として注型成形を行い注型成形基
板上に電着層によるプリフォーマットパターンを転写し
て形成する工程と、プリフォーマットを形成した基板
に記録層を設ける工程によって作製される。
【0014】以下本発明に係る情報記録媒体について詳
細に説明する。プリフォーマットパターンを形成したパ
ターン原版は以下の手順で作成される。図2(a)〜
(c)はパターン原版の製造方法の一例を示す工程図で
ある。
【0015】パターン原版用基板21の材料には種々の
材質のものを使用することができ、例えばガラス,セラ
ミックス,プラスチック,金属等が使用できる。
【0016】プラスチックとしては、ポリメチルメタク
リレート,ポリカーボネート,ポリエチレン,ポリプロ
ピレン,ポリスチレン,ポリ塩化ビニル,セルロースト
リアセテート,ポリフッ化ビニル,ポリサルホン,ポリ
エーテルサルホン,ポリエーテルイミド,ポリメチルペ
ンテン等が挙げられる。これらのガラス,セラミック
ス,プラスチック,金属は互いに2種以上積層してもよ
い。
【0017】まず、図2(a)に示す様に、パターン原
版用基板21上に導電層22を形成する。導電層22
は、銅,その他の導電性金属あるいは酸化錫または酸化
インジウム等より成る透明導電膜から形成される。上記
導電層22は、スプレー,スパッタリングもしくは貼り
合わせ等の方法により形成される。パターン原版用基板
21が導電性を有する金属である場合、導電層の形成は
省略できるが、プリフォーマット非形成面には塗布又は
貼り付け等により絶縁層を設ける必要がある。
【0018】次に、フォトレジストの形成、パターン露
光・現像を行なう。フォトレジスト層を形成するための
材料としては、ジアゾニウム塩もしくはアジド化合物
を含む光分解型感光性樹脂、シンナモイル系,ジアゾ
系,アジド系もしくはアクリロイル系などの光重合型感
光性樹脂等が使用される。
【0019】市販のフォトレジストとしては次のような
ものがある。ネガ型のフォトレジストとして、イースト
マンコダック製KPR,KOR,KAR−3,KME
R,KTFR,KMR、Hunt Chemical製
のWAYCOAT、富士薬品製のFSR,FPER,F
VR−G,FUR,FR、東京応化工業製のTPR,E
PPR,OMR,G−90,OSR,OTER,ONN
R,ノンクロン(NONCRON)、ノーランド製のN
RR−29、TORAY製のフォトニースVR−300
0、上野化学製のコムシスト(COMSIST)、日本
合成ゴム製のCIR−701,CBR−M等がある。
【0020】ポジ型のフォトレジストとして、Ship
ley製のマイクロポジットシリーズ、ヘキストジャパ
ン製のAZ−4000、Hunt Chemical製
のWAYCOAT HRP,同MRP,LSI−19
5、東京応化工業製のFPPR−70等がある。
【0021】ドライフイルムによるフォトレジストとし
て、デュポン製のリストン、日東電工製のネオトロッ
ク,ダイナケミカル製のラミナー,大日化工製のニュー
セリトン,ジアゾセリトン,エピコンスラップフィル
ム、日立化成製のフォテック、富士薬品製のフジスクリ
ーンフイルム等がある。
【0022】更には、卵白,カゼイン,グリュー,ポリ
ビニルアルコール,シュラック等の重クロム酸塩感光液
がある。
【0023】これらのフォトレジストは、公知の塗布方
法、例えば、かけ流し法,ホイーラー法,スピンナー
法,浸漬法,ローラーコート法,スプレイ法,静電スプ
レイ法などにより、又ドライフィルムの場合には加熱圧
着法により、基材表面の導電性層上に形成する。フォト
レジスト層の厚みは数ミクロン程度である。
【0024】次に、図2(b)に示す様に、光情報パタ
ーンの露光、現像を行なう。露光は写真フィルム,金属
マスク等のマスク24を介して紫外線等を照射すること
により行うのが簡便である。このほか、金属マスクを介
して電子線を照射する方法によって行ってもよく、又、
パターンを使わず電子線をパターン状に走査して露光を
行ってもよい。
【0025】次いで、現像を行なうが、現像は露光によ
り形成された溶解可能な部分を溶剤で溶解除去すること
であり、所定の現像液を用いて行われる。現像により、
プリフォーマットパターンを形成すべき部分のフォトレ
ジスト層がパターン状に除去されて、導電層の露出部分
25が形成され、パターン原版26が作製される。(図
2(c)参照) 次に、プリフォーマットパターンが形成されたパターン
原版26上に電着層を形成する。本発明に於て、電着可
能な樹脂としては、従来より電着塗料に用いられる樹脂
を用いることができ、例えばアニオン型電着塗料の場
合、樹脂の電着に必要な、負の電荷と親水性を与えるた
めにカルボキシル基の様なアニオン性官能基を持った樹
脂、具体的にはアクリル・メラミン樹脂,アクリル樹
脂,アルキド樹脂,マレイン化ポリブタジエンやそれら
のハーフエステル,ハーフアミドなどか挙げられる。
【0026】また、カチオン型電着塗料の場合、正の電
荷と親水性を与えるために、アミノ基のようなカチオン
性官能基を持った樹脂、具体的にはエポキシ樹脂,ウレ
タン樹脂,ポリエステル系樹脂,ポリエーテル系樹脂な
どか挙げられる。又、これらの樹脂の中で自己架橋性で
ないものは、硬化剤として、例えばメラミン樹脂やブロ
ックポリイソシアネート化合物との混合物と共に用いら
れる。
【0027】なお、樹脂のイオン性によっては、導電層
22を侵すものもあり、この点を考慮して電着塗料成分
を選択する必要がある。例えば、導電層が金属の場合、
電着塗料がアニオン性であると電極の溶出が起こり適当
でない。また、透明導電層の場合、逆にカチオン性であ
ると好ましくない。
【0028】本発明における電着塗料は、特開昭59−
114592号号公報および特開昭63−210901
号公報に記載されているものを用いることが好ましい。
この電着塗料は、光硬化性または、熱硬化性のいずれで
あってもよい。
【0029】そして、本発明の電着塗膜の共析物として
は、プリフォーマットパターンが記録層よりも反射率の
低い場合は、低反射率の物質粒子すなわち記録/再生光
の波長において吸収率の高い物質の粒子を用いる。たと
えば、一般に用いられている顔料のうち、記録層よりも
低反射率を有する物質であればよく、特に高い反射率差
を得ることにより、高精度なサーボ系制御を行なうため
には、カーボンブラックの様にほとんど反射率のない物
質が最も望ましい。
【0030】また、逆にプリフォーマットパターンが記
録層よりも反射率の高い場合は、電着塗膜の共析物とし
ては高反射率を有する物質粒子、すなわち記録/再生光
の波長において高反射率を有する物質を用いる。たとえ
ば、Al,Cr,Ni,Ag,Auなどの、特に光反射
性に優れた金属あるいは、合金の粒子が好ましい。
【0031】本発明における電着塗膜の共析物の粒子の
含有量(共析量)としては、膜の柔軟性を考慮した場
合、硬化後の電着層に於て5〜50重量%、特に10〜
30重量%、更には15〜25重量%が好ましい。50
重量%を越えると塗膜が脆化して不適である。また、共
析物の粒子の平均粒径は0.01〜0.5μmが望まし
い。
【0032】上記の電着プリフォーマットパターンを形
成したパターン原版を用いた注型成形用型ユニットの一
例を図3に示す。また、注型成形後脱型して得られる情
報記録媒体用基板を図1に示す。図3において、31は
スペーサー、32は鏡面を有する金属板またはガラス
板、33は液状樹脂注入口を示す。
【0033】上記の電着層のプリフォーマットパターン
を形成したパターン原版26を用いて、注型成型用型ユ
ニットを作製し、該ユニットの液状樹脂注入口33から
基板となる液状透明樹脂を注入し固化せしめた後、脱型
することにより、前期電着パターンがパターン原版26
から離れ、該成形された基板上に転写されることによっ
て、電着層からなるプリフォーマットを有する情報記録
媒体用基板を得ることができる。図1は透明樹脂基板1
1上に電着層12からなるプリフォーマットパターンを
有する情報記録媒体用基板を示す。
【0034】本発明において、情報記録媒体の基板を形
成するために用いる樹脂は、末硬化または末重合時に液
状であればよく、例えばエポキシ樹脂、メチルメタクリ
レート樹脂,ジエチレングリコールビスアリルカーボネ
ート樹脂,不飽和ポリエステル樹脂等の情報記録媒体用
基板として使用される樹脂であればどれでも用いること
が可能である。
【0035】本発明において、情報記録媒体の形状とし
ては、ディスク形状,カード形状,テープ形状等いずれ
でもよい。また、その構成としては、プリフォーマット
パターンを転写した透明基板,記録層,接着層,保護層
を積層したものからなる。
【0036】保護層は、記録層に対し直接記録層に光学
的に密着して積層してもよい。また、必要に応じ、空気
層を介して保護層を設ける所謂エアギャップタイプの形
態でも良い。
【0037】また、保護層は、記録層を機械的に保護す
るものであり、例えば、プラスチック,ガラス板,金
属,セラミックス,紙,あるいはこれらの複合材料を使
用することが可能である。
【0038】記録層には、光エネルギーによって情報の
記録を行うことができるものであれば広範囲のものが用
いられ、例えば有機色素ではポリメチン等のシアニン系
染料,ナフトキノン系染料又はフタロシアニン系の顔料
等を挙げることができる。
【0039】無機材料としては、金属,半金属等で、例
えばBi,Sn,Te等の低融点物質又はこれにAs,
Se,S,O,C等を結合した複合化合物や相変化によ
る記録可能なTe−TeO2 系や光学濃度変化による記
録可能なハロゲン化銀等が挙げられる。
【0040】記録層の形成方法としては、記録層を湿式
塗布により設ける際には、ロールコーティング,ワイヤ
ーバーコーティング,エアーナイフコーテイング,カレ
ンダーコーティング,ディップコーティング,スプレー
等の方法で塗布する。乾式で設ける際には、蒸着,スパ
ッタリング等の方法で設ける。
【0041】次いで、記録層とプリフォーマット層(ま
たはパターン)が形成された透明基板は、接着層を介し
て保護層が積層される。本発明において、接着層として
は従来知られている接着剤、例えば酢酸ビニル,アクリ
ル酸エステル,塩化ビニル,エチレン,アクリル酸,ア
クリルアミドなどビニルモノマーの重合体及び共重合
体、ポリアミド,ポリエステル,エポキシ系などの熱可
塑性接着剤、アミノ樹脂(ユリア樹脂,メラミン樹
脂)、フェノール樹脂,エポキシ樹脂,ウレタン樹脂,
熱硬化性ビニル樹脂などの接着剤、天然ゴム,ニトリル
ゴム,クロロゴム,シリコンゴムなどのゴム系接着剤が
使用される。
【0042】特に、ホットメルト型のものはドライプロ
セスであり、大量、連続生産を考える上で好ましい。ま
た、紫外線硬化型の接着剤も、量産性を向上させること
ができるために適している。接着方法は、ラミネート,
熱プレス,光硬化など接着剤に合った方法が選択され
る。
【0043】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明をさらに詳細に
説明する。本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
【0044】実施例1 プリフォーマットパターン層が電着層からなる光カード
を以下の手順で作成した。厚さ0.4mm、たて100
mm×よこ100mmのメチルメタアクリル樹脂基板上
に酸化インジウムの透明電極をスパッターで形成した。
該In23 膜上にホトリソ手法によりレジストマスク
を作り、このマスクを利用して直接In23 をエッチ
ングして透明電極に光カード用プリフォーマットのパタ
ーニングを行った。
【0045】該パターニングした透明電極に電着層を形
成する。その場合、電着層を構成する樹脂がカチオン性
の場合、その透明電極を陰極にして電着せねばならず、
酸化物の透明電極で還元反応が起って透明電極を損う結
果となる為アニオン性である方が好しい。
【0046】本実施例では、硬化剤入りのアニオン性の
アクリル・メラミン系樹脂(商品名;ハニブライトC−
IL,ハニー化成社製)80重量部に、平均粒子径0.
07μmのカーボンブラック20重量部を分散し電着塗
料とした。
【0047】これに先程作成したプリフォーマットパタ
ーンをパターニングした透明電極パターン原版を浸漬
し、該パターン原版の電極部を陽極として電着を行い、
水洗後、硬化熱処理(97℃、60分)を行って厚さ
0.3μmの電着層を形成した。
【0048】次に、この電着層の形成されたパターン原
版26を用いて、図3に示した注型成形用ユニットを作
成した。そして該ユニットに以下の配合組成の樹脂を注
入し光カード基板を得た。複屈折は位相差0.1〜3n
mであった。
【0049】 [配合組成] メタクリル酸メチル 70重量部 メタクリル酸ターシャリブチル 25重量部 ポリエチレングリコールジメタクリレート(分子量620) 5重量部
【0050】次に、反射層側にシアニン色素NK−14
14を0.1μmの厚さに塗布し、100℃で10分間
乾燥後、注型成形によって得られた信号溝のない厚さ
0.4mmのアクリル樹脂基板をホットメルトタイプの
接着剤を介してラミネーターで貼り合わせて光カード媒
体を得た。
【0051】得られた光カード媒体の光反射率差を波長
830nmのレーザー光により測定したところ、電着し
たプリフォーマットパターンの部分で4%、電着層のな
い部分で25%であった。また、この光カードを光カー
ド評価装置(キヤノン製)で評価したところ、高品質な
トラッキング信号を得ることができた。
【0052】実施例2 電着層からなるプリフォーマットパターンを有する光カ
ードを以下の手順で作成した。パターン原版用基板とし
て、一方の面に鏡面処理を施した、たて100mm×よ
こ100mmのガラス板(5mm厚)を用いた。図2に
示す様に、上記ガラス板の鏡面側に銅を真空蒸着して厚
み0.5μmの導電層22を形成した。
【0053】次いで、導電層の表面にフォトレジスト
(富士ハントエレクトロニクステクノロジー社製、WA
YCOAT、登録商標、HPR204)をロールコータ
ーにて乾燥時の厚みが5μmになるように塗布し、10
0℃の温度で20分間プリベーキングしてフォトレジス
ト層23を形成した。
【0054】露光用のマスク24として、電子線描画装
置により、情報パターンを作成したものを用い、このマ
スクを上記の感光性層に密着させ、マスク上方より紫外
線照射を行なうことによりパターン露光した。
【0055】露光後、現像液(富士ハントエレクトロニ
クステクノロジー社製,LSI現像液)に浸漬して、露
光部のフォトレジストを溶解除去し、除去後100℃の
温度で20分間ポストベーキングしてパターン原版用基
板26を得た。
【0056】次に、以下の手順に従ってカチオン性感光
性電着樹脂組成物を得た。N,N−ジエチルアミノエチ
ルメタクリレート、スチレン、エチルアクリレートおよ
びp−ヒドロキシ安息香酸とグリシジルアクリレートの
等モル反応によって得られた化合物を、モル比で3:
2:4:1、重量平均分子量7万に共重合した有機重合
体バインダー80重量部、2、2−ジメトキシ−2−フ
ェニルアセトフェノン0.5重量部、トリメチロールプ
ロパントリアクリレート14.5重量部からなるカチオ
ン性感光性樹脂組成物をエチレングリコールモノブチル
エーテルで揮発分80%に希釈し、0.5当量の酢酸で
中和し純水にて揮発分10%に調整した。
【0057】上記のように調整した電着樹脂組成物80
重量部に平均粒子径0.1μmのNi粉体20重量部を
加えボールミールで30時間分散した後、脱塩水で1.
5重量%に希釈してカチオン性の電着塗料を作成した。
【0058】次に、前述した如く作成したNiのカチオ
ン性電着塗料中にパターン原版26を浸漬し、導電層の
露出部25を負電極とし、浴の金属容器を正電極として
30Vの直流電圧を1分間印加した。その後、原版をひ
き上げ十分に水洗した。この際、電圧を印加した電極上
に付着した樹脂は、不溶性となっているため水で洗い流
されることがない。水洗後乾燥し電着層を得た。
【0059】次に、この電着層の形成されたパターン原
版26を用いて、図4に示すような注型成形ユニットを
作成した。該ユニットに、以下の配合組成の液状エポキ
シ樹脂を注入し、100℃で10時間加熱してエポキシ
樹脂および電着層を硬化させた。
【0060】 [配合組成] ビスフェノールA型エポキシ樹脂 100重量部 メチルヘキサヒドロフタール酸無水物 88重量部 2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.5重量部 2,6−ジ−ターシャリーブチル−p−クレゾール 1.0重量部
【0061】次いで、電着層が一体化したエポキシ樹脂
を注型成形用型から脱型した後、樹脂注入口の突起をサ
ンダーで削りとり、プリフォーマットパターン電着層が
転写された透明エポキシ樹脂組成物の光カード基板(厚
さ0.4mm)を得た。プリフォーマットパターンの反
射率は50〜60%であった。尚、成形方法が注型成形
であるために成形歪による複屈折が小さく、100×1
00mmの基板内の位相差は0.1〜5nm(ダブルパ
ス)であった。
【0062】このプリフォーマットパターン上に、記録
層として有機色素IR820(日本化薬(株)製)3.
0wt%を含有するジアセトンアルコール溶液をスピン
コート塗布し、乾燥して膜厚1000±50Åの記録膜
を形成したのち、記録膜の上にホットメルトタイプの接
着剤を介して、塩化ビニル樹脂保護層(厚さ0.3m
m)を熱プレスして貼り合わせて光カード媒体を得た。
【0063】得られた光カード媒体の光反射率差を波長
830nmのレーザー光により測定したところ、電着し
たプリフォーマットパターンの部分で30%、電着層の
ない部分で20%であった。また、この光カードを光カ
ード評価装置(キヤノン製)で評価したところ高品質な
トラッキング信号を得ることができた。
【0064】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、プ
リフォーマットパターンを形成したパターン原版に、記
録層と反射率の異なるプリフォーマットパターン層を電
着によって設け、この原版を用いて注型成形用ユニット
を作成し、これに液状樹脂を注入固化せしむることで、
基板の成形と同時に振幅タイプの電着層からなるプリフ
ォーマットパターンを基板に転写形成した注型成形基板
を用いることにより、高精度のプリフォーマットパター
ンが可能となり、均一且つ優れたプリフォーマット信号
を再生可能な情報記録媒体を提供することができる。ま
た、高精度の情報記録媒体の製造の工程の簡素化も可能
になった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における注型成形基板の一例を示す説明
図である。
【図2】本発明におけるパターン原版の製造方法の一例
を示す工程図である。
【図3】本発明に使用する注型成形用型の一例を示す説
明図であり、図3(a)はその平面図、図3(b)はA
A線断面図である。
【図4】本発明に使用する注型成形用型の他の例を示す
説明図であり、図4(a)はその平面図、図4(b)は
BB線断面図である。
【符号の説明】
11 透明樹脂基板 12 電着層 21 パターン原版用基板 22 導電層 23 フォトレジスト層 24 マスク 25 導電層の露出部分 26 パターン原版 27 露光 31 スペーサー 32 鏡面を有する金属板またはガラス板 33 液状樹脂注入口
フロントページの続き (72)発明者 今滝 寛之 神奈川県川崎市中原区今井上町53番地 キ ヤノン株式会社小杉事業所内 (72)発明者 矢野 敬弥 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に記録領域とプリフォーマットパ
    ターンを有する情報記録媒体に於いて、記録層と異なる
    反射率を有する電着層からなるプリフォーマットパター
    ンを有する注型成形基板を用いてなることを特徴とする
    情報記録媒体。
JP4178915A 1992-06-15 1992-06-15 情報記録媒体 Pending JPH05347031A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100601970B1 (ko) * 2004-11-02 2006-07-18 삼성전자주식회사 전도성 폴리머를 이용한 정보저장매체용 몰드의 제조 방법

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