JPH0686454B2 - ヒドロキシフエニルプロピオン酸エステルの製法 - Google Patents
ヒドロキシフエニルプロピオン酸エステルの製法Info
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- JPH0686454B2 JPH0686454B2 JP61019061A JP1906186A JPH0686454B2 JP H0686454 B2 JPH0686454 B2 JP H0686454B2 JP 61019061 A JP61019061 A JP 61019061A JP 1906186 A JP1906186 A JP 1906186A JP H0686454 B2 JPH0686454 B2 JP H0686454B2
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Description
【発明の詳細な説明】 本発明は、式(I) で示される3,9−ビス{2−〔3−(3−t−ブチル−
4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオ
キシ〕−1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオ
キサスピロ〔5・5〕ウンデカン(以下、ヒドロキシフ
ェニルプロピオン酸エステルと呼ぶ)の新しい製造法に
関する。
4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオ
キシ〕−1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオ
キサスピロ〔5・5〕ウンデカン(以下、ヒドロキシフ
ェニルプロピオン酸エステルと呼ぶ)の新しい製造法に
関する。
上記式(I)で示されるヒドロキシフェニルプロピオン
酸エステルは、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポ
リオレフィン、ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン、
ABSなどのスチレン系合成樹脂、ポリアセタール、ポリ
アミドなどのエンジニヤリングプラスチックス、さらに
はポリウレタンなどの各種の合成樹脂の加工時や使用時
の熱、光および酸素の作用による軟化、脆化、表面亀裂
や変色などの劣化現象を防止するため賞用できることは
よく知られている(特開昭59−25826号公報、特開昭59
−231089号公報)。
酸エステルは、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポ
リオレフィン、ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレン、
ABSなどのスチレン系合成樹脂、ポリアセタール、ポリ
アミドなどのエンジニヤリングプラスチックス、さらに
はポリウレタンなどの各種の合成樹脂の加工時や使用時
の熱、光および酸素の作用による軟化、脆化、表面亀裂
や変色などの劣化現象を防止するため賞用できることは
よく知られている(特開昭59−25826号公報、特開昭59
−231089号公報)。
従来、このような上記式(I)で示されるヒドロキシフ
ェニルプロピオン酸エステルの製造法については、類似
化合物である式(II) で示される3,9−ビス{2−〔3−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−
1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピ
ロ〔5・5〕ウンデカンについて、3−(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸メチ
ルと式(III) で示される3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル
エチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5・5〕ウ
ンデカン(以下、スピログリコールと呼ぶ。)とを、触
媒としてリチウムアミドを用い、140〜150℃の温度で、
必要に応じて減圧下でエステル交換反応を行って製造す
ることが知られている(前記特開昭59−25826号公
報)。
ェニルプロピオン酸エステルの製造法については、類似
化合物である式(II) で示される3,9−ビス{2−〔3−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−
1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピ
ロ〔5・5〕ウンデカンについて、3−(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸メチ
ルと式(III) で示される3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル
エチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5・5〕ウ
ンデカン(以下、スピログリコールと呼ぶ。)とを、触
媒としてリチウムアミドを用い、140〜150℃の温度で、
必要に応じて減圧下でエステル交換反応を行って製造す
ることが知られている(前記特開昭59−25826号公
報)。
しかしながら、このような方法で本発明の目的化合物で
ある式(I)で示されるヒドロキシフェニルプロピオン
酸エステルを製造した場合、生成する製品の純度、色相
などが満足すべきものではなく、分離困難な副生不純物
によって精製操作が極めて困難になったり、ある場合に
は、製品の取得すらできぬこともあり、工業的な規模で
の製造法としては全く不満足なものであった。
ある式(I)で示されるヒドロキシフェニルプロピオン
酸エステルを製造した場合、生成する製品の純度、色相
などが満足すべきものではなく、分離困難な副生不純物
によって精製操作が極めて困難になったり、ある場合に
は、製品の取得すらできぬこともあり、工業的な規模で
の製造法としては全く不満足なものであった。
特に、上記方法による場合に反応中間体として生成する
3−{2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−
5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−ジ
メチルエチル}−9−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチ
ルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5・5〕
ウンデカンは、目的とする式(I)で示されるヒドロキ
シフェニルプロピオン酸エステルよりも極性が高いた
め、該化合物が反応生成物中に混入すれば再結晶による
精製を行う際の大きな問題となるが、前記したようなエ
ステル交換反応を行う以上、該化合物の生成を完全に無
くすことが出来ず、その結果、反応混合物の精製が十分
に行えなかった。
3−{2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−
5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−ジ
メチルエチル}−9−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチ
ルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5・5〕
ウンデカンは、目的とする式(I)で示されるヒドロキ
シフェニルプロピオン酸エステルよりも極性が高いた
め、該化合物が反応生成物中に混入すれば再結晶による
精製を行う際の大きな問題となるが、前記したようなエ
ステル交換反応を行う以上、該化合物の生成を完全に無
くすことが出来ず、その結果、反応混合物の精製が十分
に行えなかった。
このようなことから、本発明者らは好収率、高品質で得
られ、簡便かつ経済的に有利な式(I)で示されるヒド
ロキシフェニルプロピオン酸エステルの製造法を開発す
べく検討の結果、前記特許公開公報に示される方法とは
異なる特定の反応方式を採用することにより、上記中間
体を生成せしめることなくその目的が達成せられること
を見出し、本発明に至った。
られ、簡便かつ経済的に有利な式(I)で示されるヒド
ロキシフェニルプロピオン酸エステルの製造法を開発す
べく検討の結果、前記特許公開公報に示される方法とは
異なる特定の反応方式を採用することにより、上記中間
体を生成せしめることなくその目的が達成せられること
を見出し、本発明に至った。
すなわち本発明は、2−t−ブチル−6−メチルフェノ
ールと式(IV) で示される3,9−ビス(2−アクリロイルオキシ−1,1−
ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5
・5〕ウンデカン(以下、アクリルエステルと呼ぶ。)
とを反応させることを特徴とする前記式(I)で示され
るヒドロキシフェニルプロピオン酸エステルの製造法を
提供するものである。
ールと式(IV) で示される3,9−ビス(2−アクリロイルオキシ−1,1−
ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5
・5〕ウンデカン(以下、アクリルエステルと呼ぶ。)
とを反応させることを特徴とする前記式(I)で示され
るヒドロキシフェニルプロピオン酸エステルの製造法を
提供するものである。
本発明においては、2−t−ブチル−6−メチルフェノ
ールは、式(IV)で示されるアクリルエステルに対し、
化学量論量よりやや過剰、すなわちモル比で2.1〜6倍
量程度を用いることが好ましい。ここで、過剰量の原料
2−t−ブチル−6−メチルフェノールは蒸留等の操作
により容易に高収率かつ高品質で回収されるため、過剰
量用いることによる損失はほとんどない。
ールは、式(IV)で示されるアクリルエステルに対し、
化学量論量よりやや過剰、すなわちモル比で2.1〜6倍
量程度を用いることが好ましい。ここで、過剰量の原料
2−t−ブチル−6−メチルフェノールは蒸留等の操作
により容易に高収率かつ高品質で回収されるため、過剰
量用いることによる損失はほとんどない。
本発明において、触媒としては周期律表第1族の元素ま
たはその化合物が用いられる。具体的には、リチウム、
ナトリウム、カリウムやこれらの酸化物、水素化物、水
酸化物または、アルコキシド等であり、例えばリチウ
ム、水酸化リチウム、水素化リチウム、ナトリウム、水
酸化ナトリウム、水素化ナトリウム、酸化ナトリウム、
ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウ
ム、水酸化カリウム、水素化カリウム、カリウムメトキ
シド、カリウムエトキシド、カリウム t−ブトキシト
が例示され、これらは単独であってもよいし、2種以上
を併せ用いることもできるし、また、これら触媒と他の
触媒を併せ用いることもできる。
たはその化合物が用いられる。具体的には、リチウム、
ナトリウム、カリウムやこれらの酸化物、水素化物、水
酸化物または、アルコキシド等であり、例えばリチウ
ム、水酸化リチウム、水素化リチウム、ナトリウム、水
酸化ナトリウム、水素化ナトリウム、酸化ナトリウム、
ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウ
ム、水酸化カリウム、水素化カリウム、カリウムメトキ
シド、カリウムエトキシド、カリウム t−ブトキシト
が例示され、これらは単独であってもよいし、2種以上
を併せ用いることもできるし、また、これら触媒と他の
触媒を併せ用いることもできる。
こうした触媒は式(IV)で示されるアクリルエステルに
対し、モル比で0.01〜0.5倍量用いることが好ましい。
対し、モル比で0.01〜0.5倍量用いることが好ましい。
また反応温度としては、60〜180℃が好ましく、60℃未
満では実質上反応は進まず、180℃を越えると原料や生
成物の分解等の副反応が生じ好ましくない。
満では実質上反応は進まず、180℃を越えると原料や生
成物の分解等の副反応が生じ好ましくない。
反応は通常、大気圧下で、また反応途中の酸化着色を避
けるために、窒素、ヘリウム、アルゴン、二酸化炭素等
の不活性ガス雰囲気下でおこなわれる。
けるために、窒素、ヘリウム、アルゴン、二酸化炭素等
の不活性ガス雰囲気下でおこなわれる。
反応溶媒は用いても、用いなくてもよいが、用いる場合
は、t−ブタノール、N,N−ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド、スルホラン、N,N−ジメチルアセ
トアミド、N−メチルピロリドン等の高極性の溶媒が好
ましい。
は、t−ブタノール、N,N−ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド、スルホラン、N,N−ジメチルアセ
トアミド、N−メチルピロリドン等の高極性の溶媒が好
ましい。
反応時間としては特に制限されないが、通常5〜20時間
である。反応終了後、反応混合物は中和、水洗等の後処
理を行ったのち、必要に応じて過剰分の原料2−t−ブ
チル−6−メチルフェノールが回収される。
である。反応終了後、反応混合物は中和、水洗等の後処
理を行ったのち、必要に応じて過剰分の原料2−t−ブ
チル−6−メチルフェノールが回収される。
本発明の方法によって生成する反応中間体は3−(2−
アクリロイルオキシ−1,1−ジメチルエチル)−9−
{2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−
メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−ジメチ
ルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5・5〕
ウンデカンであり、これは目的化合物である式(I)で
示されるヒドロキシフェニルプロピオン酸エステルより
も極性が低いため、これが副生物として反応生成物中に
混入しても再結晶法により、容易に除去、生成すること
ができる。更に、本発明において使用される原料2−t
−ブチル−6−メチルフェノールは、従来のエステル交
換反応で用いられる3−(3−t−ブチル−4−ヒドロ
キシ−5−メチルフェニル)プロピオン酸メチルに比べ
高い蒸気圧を有することから、原料回収等における省エ
ネルギーの観点からも、本発明の方法は有利である。
アクリロイルオキシ−1,1−ジメチルエチル)−9−
{2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−
メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−ジメチ
ルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5・5〕
ウンデカンであり、これは目的化合物である式(I)で
示されるヒドロキシフェニルプロピオン酸エステルより
も極性が低いため、これが副生物として反応生成物中に
混入しても再結晶法により、容易に除去、生成すること
ができる。更に、本発明において使用される原料2−t
−ブチル−6−メチルフェノールは、従来のエステル交
換反応で用いられる3−(3−t−ブチル−4−ヒドロ
キシ−5−メチルフェニル)プロピオン酸メチルに比べ
高い蒸気圧を有することから、原料回収等における省エ
ネルギーの観点からも、本発明の方法は有利である。
このように、本発明の方法によれば、好収率、高品質で
式(I)で示されるヒドロキシフェニルプロピオン酸エ
ステルがえられ、また、その後の精製操作も容易となる
など工業的な製造法として極めて有利である。
式(I)で示されるヒドロキシフェニルプロピオン酸エ
ステルがえられ、また、その後の精製操作も容易となる
など工業的な製造法として極めて有利である。
以下、実施例により本発明を説明する。
実施例1 攪拌機、窒素導入管を備えた還流用冷却管、温度計を備
えた500m1の4口フラスコに2−t−ブチル−6−メチ
ルフェノール131.4g(0.8モル)を仕込み、これに窒素
雰囲気下、カリウム1.6g(0.04モル)を加え、120℃で
1時間加熱攪拌して反応溶解させた。次いで同温度で、
3,9−ビス(2−アクリロイルオキシ−1,1−ジメチルエ
チル)2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5・5〕ウンデ
カン82.5g(0.2モル)を30分間にわたって加え、更に6
時間保温し、反応を完結させた。
えた500m1の4口フラスコに2−t−ブチル−6−メチ
ルフェノール131.4g(0.8モル)を仕込み、これに窒素
雰囲気下、カリウム1.6g(0.04モル)を加え、120℃で
1時間加熱攪拌して反応溶解させた。次いで同温度で、
3,9−ビス(2−アクリロイルオキシ−1,1−ジメチルエ
チル)2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5・5〕ウンデ
カン82.5g(0.2モル)を30分間にわたって加え、更に6
時間保温し、反応を完結させた。
反応終了後、トルエンを加えて希釈し、希塩酸水で中和
後、水で洗浄し、次いでトルエンを留去した後、過剰の
原料2−t−ブチル−6−メチルフェノール67.3gを10m
mHg、110〜150℃の条件で留去し、淡黄色飴状物質144.4
gを得た。この飴状物質を分析した結果、目的物である
3,9−ビス{2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロ
キシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]−1,
1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テオラオキサスピロ
〔5・5〕ウンデカンが92.5%の純度で含まれており、
これは3,9−ビス(2−アクリロイルオキシ−1,1−ジメ
チルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5・
5〕ウンデカン基準収率90.1%にあたることが認められ
た。
後、水で洗浄し、次いでトルエンを留去した後、過剰の
原料2−t−ブチル−6−メチルフェノール67.3gを10m
mHg、110〜150℃の条件で留去し、淡黄色飴状物質144.4
gを得た。この飴状物質を分析した結果、目的物である
3,9−ビス{2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロ
キシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]−1,
1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テオラオキサスピロ
〔5・5〕ウンデカンが92.5%の純度で含まれており、
これは3,9−ビス(2−アクリロイルオキシ−1,1−ジメ
チルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5・
5〕ウンデカン基準収率90.1%にあたることが認められ
た。
次にここで得られた飴状物質50gと150gのシクロヘキサ
ンとを70℃で1時間加熱攪拌して溶解した。得られた均
一溶液をすみやかに30℃迄冷却し、0.1gの種晶を加え更
に7時間、同温度で攪拌し、結晶を析出させた。得られ
た結晶を濾過後、シクロヘキサンで洗浄した後乾燥した
ところ、融点100〜106℃の白色結晶45.2g(純度97.2
%)を得た。
ンとを70℃で1時間加熱攪拌して溶解した。得られた均
一溶液をすみやかに30℃迄冷却し、0.1gの種晶を加え更
に7時間、同温度で攪拌し、結晶を析出させた。得られ
た結晶を濾過後、シクロヘキサンで洗浄した後乾燥した
ところ、融点100〜106℃の白色結晶45.2g(純度97.2
%)を得た。
実施例2 攪拌機、蒸留用冷却管、温度計を備えた500m1の4口フ
ラスコに2−t−ブチル−6−メチルフェノール131.4g
(0.8モル)と水酸化ナトリウム3.g(0.08モル)を仕込
み、50mmHg、130℃で2時間加熱攪拌して1.2gの水を留
去した。次いで120℃迄冷却後窒素で常圧に戻した後、
蒸留用冷却管を窒素導入管を備えた還流用冷却管に変
え、同温度で3,9−ビス(2−アクリロイルオキシ−1,1
−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ
〔5・5〕カウデカン82,5g(0.2モル)を30分間にわた
って加え、更に6時間保温し、反応を完結させた。
ラスコに2−t−ブチル−6−メチルフェノール131.4g
(0.8モル)と水酸化ナトリウム3.g(0.08モル)を仕込
み、50mmHg、130℃で2時間加熱攪拌して1.2gの水を留
去した。次いで120℃迄冷却後窒素で常圧に戻した後、
蒸留用冷却管を窒素導入管を備えた還流用冷却管に変
え、同温度で3,9−ビス(2−アクリロイルオキシ−1,1
−ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ
〔5・5〕カウデカン82,5g(0.2モル)を30分間にわた
って加え、更に6時間保温し、反応を完結させた。
反応終了後、トルエンを加えて希釈し、希塩酸水で中和
後、水で洗浄し、次いでトルエンを留去した後、過剰の
原料2−t−ブチル−6−メチルフェニール65.2gを10m
mHg、110〜150℃の条件で留去し、淡黄色飴状物質145.4
gを得た。この飴状物質を分析した結果、目的物である
3,9−ビス{2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロ
キシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]−1,
1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テオラオキサスピロ
〔5・5〕ウンデカンが88.7%の純度で含まれており、
これは3,9−ビス(2−アクリロイルオキシ−1,1−ジメ
チルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5・
5〕ウンデカン基準収率87.0%にあたることが認められ
た。
後、水で洗浄し、次いでトルエンを留去した後、過剰の
原料2−t−ブチル−6−メチルフェニール65.2gを10m
mHg、110〜150℃の条件で留去し、淡黄色飴状物質145.4
gを得た。この飴状物質を分析した結果、目的物である
3,9−ビス{2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロ
キシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]−1,
1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テオラオキサスピロ
〔5・5〕ウンデカンが88.7%の純度で含まれており、
これは3,9−ビス(2−アクリロイルオキシ−1,1−ジメ
チルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5・
5〕ウンデカン基準収率87.0%にあたることが認められ
た。
次にここで得られた飴状物質50gを150gのシクロヘキサ
ンを用いて実施例1と同様にして再結晶を行った結果、
融点97〜103℃の白色結晶41.9g(純度96.5%)を得た。
ンを用いて実施例1と同様にして再結晶を行った結果、
融点97〜103℃の白色結晶41.9g(純度96.5%)を得た。
比較例1 攪拌機、蒸留用冷却管、温度計、窒素導入管を備えた50
0m1の4口フラスコに3−(3−t−ブチル−4−ヒド
ロキシ−5−メチルフェニル)プロピオン酸メチル200.
3g(0.8モル)と3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジ
メチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5・
5〕ウンデカン60.88g(0.2モル)を仕込み、窒素雰囲
気下150℃で30分間加熱攪拌して溶解した。これにリチ
ウムアミド0.46g(0.02モル)を加えた。次いで生成す
るメタノールを留去しつつ同温度で徐々に減圧し、5mmH
gに達した後、更に5時間保温し、反応を完結させた。
0m1の4口フラスコに3−(3−t−ブチル−4−ヒド
ロキシ−5−メチルフェニル)プロピオン酸メチル200.
3g(0.8モル)と3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジ
メチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5・
5〕ウンデカン60.88g(0.2モル)を仕込み、窒素雰囲
気下150℃で30分間加熱攪拌して溶解した。これにリチ
ウムアミド0.46g(0.02モル)を加えた。次いで生成す
るメタノールを留去しつつ同温度で徐々に減圧し、5mmH
gに達した後、更に5時間保温し、反応を完結させた。
反応終了後、トルエンを加えて希釈し、希塩酸水で中和
後、水で洗浄し、次いでトルエンを留去した後、過剰の
原料3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチ
ルフェニル)プロピオン酸メチル95.0gを0.5mmHg、130
〜200℃の条件で留去し、赤褐色飴状物質145.8gを得
た。この飴状物質を分析した結果、目的物である3,9−
ビス{2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−
5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]−1,1−ジ
メチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5・
5〕ウンデカンが88.9%の純度で含まれており、これは
3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−
2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5・5〕ウンデカン基
準収率87.5%にあたることが認められた。
後、水で洗浄し、次いでトルエンを留去した後、過剰の
原料3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチ
ルフェニル)プロピオン酸メチル95.0gを0.5mmHg、130
〜200℃の条件で留去し、赤褐色飴状物質145.8gを得
た。この飴状物質を分析した結果、目的物である3,9−
ビス{2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−
5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]−1,1−ジ
メチルエチル}−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5・
5〕ウンデカンが88.9%の純度で含まれており、これは
3,9−ビス(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−
2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5・5〕ウンデカン基
準収率87.5%にあたることが認められた。
次にここで得られた飴状物質50gを150gのシクロヘキサ
ン及び2.5の酢酸エチルからなる混合溶媒を用い、実施
例1と同様にして再結晶を行った結果、融点90〜98℃の
淡黄色結晶35.3g(純度93.9%)を得た。
ン及び2.5の酢酸エチルからなる混合溶媒を用い、実施
例1と同様にして再結晶を行った結果、融点90〜98℃の
淡黄色結晶35.3g(純度93.9%)を得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石井 玉樹 大阪府大阪市此花区春日出中3丁目1番98 号 住友化学工業株式会社内 (72)発明者 八児 真一 大阪府大阪市此花区春日出中3丁目1番98 号 住友化学工業株式会社内 (72)発明者 山口 哲夫 大阪府大阪市此花区春日出中3丁目1番98 号 住友化学工業株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】2−t−ブチル−6−メチルフェノールと
式 で示される3,9−ビス(2−アクリロイルオキシ−1,1−
ジメチルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5
・5〕ウンデカンとを反応させることを特徴とする式 で示される3,9−ビス{2−〔3−(3−t−ブチル−
4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオ
キシ〕−1,1−ジメチルエチル}−2,4,8,10−テトラオ
キサスピロ〔5・5〕ウンデカンの製造法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21958685 | 1985-09-30 | ||
JP60-219586 | 1985-09-30 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62174080A JPS62174080A (ja) | 1987-07-30 |
JPH0686454B2 true JPH0686454B2 (ja) | 1994-11-02 |
Family
ID=16737851
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61019061A Expired - Fee Related JPH0686454B2 (ja) | 1985-09-30 | 1986-01-30 | ヒドロキシフエニルプロピオン酸エステルの製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0686454B2 (ja) |
-
1986
- 1986-01-30 JP JP61019061A patent/JPH0686454B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62174080A (ja) | 1987-07-30 |
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