JP2767753B2 - 4,4’‐ジヒドロキシビフェニルの製造方法 - Google Patents

4,4’‐ジヒドロキシビフェニルの製造方法

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    • C07C37/00Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring
    • C07C37/50Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring by reactions decreasing the number of carbon atoms

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、4,4′−ジヒドロキシビフェニル(以下、B
PLと略記する)の製造方法に関し、詳しくは、高純度の
BPLを経済的に製造する方法に関するものである。
本発明の方法の目的物であるBPLは、近年耐熱性エン
ジニアリングプラスチックス等の出発原料として脚光を
浴びており、本発明の方法により当該ポリマー用原料と
して供するに足る高純度のBPLを経済的に製造すること
ができる。
〔従来の技術〕
従来BPLの製造方法としては、ジフェニルジスルホン
酸のアルカリ溶融、ジブロモジフェニルの加水分解、2,
6−ジ−tert−ブチルフェノールの酸化二量化とそれに
続く脱アルキル化反応によるものが知られているが、こ
のうち前二者は、反応条件が過酷であり、また、反応に
用いられた大量の無機塩類と生成物との分類が困難な
為、工業的にBPLを製造するには2,6−ジブチルフェノー
ルの酸化二量化法が最も好ましい。
しかしながら、この方法は引続き行う脱ブチル化反応
について、以下に示すような問題がある。
すなわち、3,3′,5,5′−テトラ−tert−ブチル−4,
4′−ジヒドロキシビフェニル(以下TBBPLと略記する)
を脱ブチル化する方法としては、有機溶媒中、硫酸やp
−トルエンスルホン酸のような酸触媒を用いて行なう方
法が知られているが、この反応は逐次反応であるため、
低温で反応を行った場合、反応が完結せず、中間生成物
(モノ−、ジ−、トリ−及びテトラ−tert−ブチルジヒ
ドロキシビフェニル)が反応液中に残存し、その結果BP
Lについては低収率となる。このため一般に、該脱ブチ
ル化反応においては、反応を完結させるるために、高沸
点の溶媒を用いて200℃以上まで温度を上昇させて反応
を行っている。
例えば、特開昭61−200935号公報あるいは特公昭62−
135号公報に記載された方法では、高沸点化合物である
ジフェニルエーテルを溶媒とし、p−トルエンスルホン
酸の存在下、250℃という高温で反応を行っている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記したような高沸点溶媒を用いた場合、反応により
得られた粗BPLの結晶に付着した溶媒を除去するのが困
難であり、工業的に製造する方法としては非経済的、非
能率的である。また、高温で反応を行うとBPLが熱によ
り劣化するため、製品の色相が悪くなる。
一方、高沸点溶媒を用いず脱ブチル化反応を穏和な温
度条件で完結しようとすると多量の触媒が必要となって
くるが、触媒量の増加と共にBPLの品質、特に製品の色
相が悪化するという問題がある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、上記の問題点を解決するために鋭意検
討を行った結果、有機溶媒反応であるTBBPLの脱ブチル
化反応を、水又はアルコールの存在下に行なうことによ
り上記の問題が解決されることを見出した。
即ち、本発明は、TBBPLを有機溶媒中、酸触媒存在下
に脱ブチル化反応を行ないBPLを製造する方法におい
て、反応液中に水又は低級アルコール若しくはそれらの
混合物を添加して反応させることを特徴とするBPLの製
造方法である。
本発明に用いる脱ブチル化原料であるTBBPLは2,6−ジ
ブチルフェノールの酸化二量化反応により製造したもの
を用いるが、その製法は特に限定されない。また、TBBP
Lは単離精製したものを用いることが収率並びに品質の
向上の面で好ましいが、上記酸化二量化反応に引続き行
うこともできる。
本発明の方法では、有機溶媒中で反応を行なうが、用
いる有機溶媒の種類は、厳しく限定されるものではな
い。しかし、脱ブチル反応は少なくとも100℃以上で行
う必要があるため、これ以上の沸点を有する溶媒が好ま
しく、また、原料TBBPLを比較的よく溶かすことが好ま
しい。
具体的には、クロルベンゼン、トルエン、キシレン、
エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、第三ブチルベ
ンゼン、ジエチルベンゼン、ジイソプロピルベンゼン、
ナフタレン、メチルナフタレン等の芳香族化合物、デカ
リン、ウンデカン、トリデカン等のパラフィンや軽油な
どのパラフィン混合物が例示される。
本発明の脱ブチル化触媒としては、p−トルエンスル
ホン酸、硫酸などのスルホン酸類、また、三塩化アルミ
ニウム、アルミニウムフェノキシド類及び、アルミニウ
ムアルコラート類等のルイス酸類等が挙げられる。
これらの酸触媒の使用量は、原料TBBPLに対し0.1〜20
重量%、好ましくは1〜10重量%である。
本発明の方法では、100〜200℃の温度範囲で反応を実
施することが出来るが、130〜180℃の範囲で行うことが
好ましい。これより低い温度では反応時間が長くなるだ
けであり、また、これにより高い温度で反応を行なうと
生成物が劣化、着色し、高純度で、かつ、白色の4,4′
−ビフェニール類を得ることが困難となる。反応時間
は、反応温度その他の条件により異なるが、通常1〜10
時間、好ましくは3〜7時間程度である。反応時間が長
すぎると、色相などの品質が低下する。
本発明の方法では、水、低級アルコール又はそれらの
混合物を添加するが、低級アルコールとしては、メタノ
ール、エタノール、プロパノール等が挙げられる。その
添加量は、酸触媒に対して0.5〜10重量倍、好ましくは
1〜5重量倍の範囲より選ばれる。
これらの水及びアルコール類は、単独で添加してもよ
いが、酸触媒と共に添加する方が反応で生成するイソブ
テンガスを効果的に系外へ追い出すことができ、反応が
速くなり、かつ、高収率が得られるので好ましい。反応
系内に添加された上記の溶液は、ほぼ瞬時に気化し、系
外へ回収される。
また、触媒としてp−トルエンスルホン酸やベンゼン
スルホン酸等を用いる場合、これらの酸は吸湿性の高い
固体であり流動性が悪いので固体状態で反応容器へ投入
するには非常に手早く行なわねばならない等の困難さが
あったが、本発明では、これらの酸を水又はアルコール
に溶かして添加することにより、上述の問題点も解消さ
れる。
〔実施例〕
以下実施例をもって本発明の具体的説明を行なうが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1 300mlの四つ口丸底フラスコに、2,6−ジ−tert−ブチ
ルフェノールの酸化二量化反応により得られたTBBPL50g
(0.121モル)とエチルベンゼン50gとからなる溶液を加
え、温度計、窒素ガス導入管、撹拌羽根、水分定量受器
及び冷却管を取り付け、反応容器内を窒素置換し、170
℃に加熱したオイルバスに漬け、窒素雰囲気下で撹拌し
ながら昇温し、系内温度が80℃となった時点で、p−ト
ルエンスルホン酸3.75g(0.02モル)を水7.5g(0.42モ
ル)に溶かした溶液を滴下した。この際、滴下と同時に
水の留出が起こり、水分定量受器内に水がたまった。更
に昇温を続け、系内温度を140℃に保ち、5時間反応を
行った。
反応終了後、反応液を70℃まで冷却し、BPLの結晶を
濾過し、エチルベンゼン50gにて結晶を洗浄し、乾燥し
て、4,4′−ジヒドロキシビフェニルの白色結晶21.2g
(収率93.5%)を得た。
得られた生成物をガスクロマトグラグにより分析を行
なったところその純度は99.7%であった。また、得られ
た粗BPLの色相を島津製作所製分光光度計(UV−2100)
を用い、メタノール中粗BPL5%溶液の400nmにおける吸
光度を測定した。10mmの石英セル中における吸光度は、
1.519であった。
実施例2 実施例1において、水の代わりにメタノールを用いた
以外は実施例1と同様に反応を行った。
BPLが収率94.0%(21.3g)で得られ、ガスクロマトグ
ラフによる純度は99.7%であった。得られた粗BPLのメ
タノール溶液の吸光度は、0.310であった。
比較例1 実施例1において、p−トルエンスルホン酸を水溶液
として添加する代わりに粉末のまま添加し、他は実施例
1と同様に反応を行った。
BPLが86.9%(19.7g)の収率で得られ、ガスクロマト
グラフによる純度は99.6%であった。また、粗BPLのメ
タノール溶液の吸光度は1.729であった。
〔発明の効果〕
本発明の脱ブチル化反応で、水あるいは低級アルコー
ル又はそれらの混合物を添加することにより、脱ブチル
化反応で、生成したイソブタンガスの系外へ分離が行な
われる結果、脱ブチル化反応が促進されるので、比較的
穏和な条件で反応を完結させることができるほか、高温
度で反応させても着色の少ないBPLを得ることができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 39/15 C07C 37/50

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】3,3′,5,5′−テトラ−tert−ブチル−4,
    4′−ジヒドロキシビフェニルを有機溶媒中、酸触媒存
    在下に脱ブチル化反応を行ない4,4′−ジヒドロキシビ
    フェニルを製造する方法において、反応液中に水又は低
    級アルコール若しくはそれらの混合物を添加して反応さ
    せることを特徴とする4,4′−ジヒドロキシビフェニル
    の製造方法。
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