JP2524594B2 - 高純度4,4′−ビフエノ−ル類の製造方法 - Google Patents
高純度4,4′−ビフエノ−ル類の製造方法Info
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- JP2524594B2 JP2524594B2 JP62138635A JP13863587A JP2524594B2 JP 2524594 B2 JP2524594 B2 JP 2524594B2 JP 62138635 A JP62138635 A JP 62138635A JP 13863587 A JP13863587 A JP 13863587A JP 2524594 B2 JP2524594 B2 JP 2524594B2
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- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は少なくとも1個の第三ブチル基を有するアル
キルビフエノール類(以後、第三ブチル基置換アルキル
ビフエノールと呼ぶ)を有機溶媒中で脱ブチル化するこ
とにより高純度の4,4′−ビフエノール類を製造する方
法に関する。
キルビフエノール類(以後、第三ブチル基置換アルキル
ビフエノールと呼ぶ)を有機溶媒中で脱ブチル化するこ
とにより高純度の4,4′−ビフエノール類を製造する方
法に関する。
本発明の方法により製造される4,4′−ビフエノール
類は、近年、耐熱性エンジニアリングプラスチツクの出
発原量として脚光をあびており、本発明の方法により、
当該ポリマー用原料として供するに足りる高純度の4,
4′−ビフエノール類を高収率で製造することが出来
る。
類は、近年、耐熱性エンジニアリングプラスチツクの出
発原量として脚光をあびており、本発明の方法により、
当該ポリマー用原料として供するに足りる高純度の4,
4′−ビフエノール類を高収率で製造することが出来
る。
従来の技術 4,4′−ビフエノールの製造方法として、3,3′,5,5′
−テトラ第三ブチル−4,4′−ビフエノールを酸触媒に
より脱ブチル化する方法が知られているが、この反応は
逐次的であるため、中間精製物(モノ−、ジ−、トリ−
第三ブチルビフエノール)が反応溶液中に残存し易い。
−テトラ第三ブチル−4,4′−ビフエノールを酸触媒に
より脱ブチル化する方法が知られているが、この反応は
逐次的であるため、中間精製物(モノ−、ジ−、トリ−
第三ブチルビフエノール)が反応溶液中に残存し易い。
特開昭58−189127号公報では、3,3′,5,5′−テトラ
第三ブチル−4,4′−ビフエノールをアルキル基または
アルコキシ基で置換されたフエノール溶媒中、硫酸また
はスルホン酸を触媒として脱ブチル化し4,4′−ビフエ
ノールを製造する方法を報告しているが、この方法で
は、置換フエノール類へのトランスアルキル化が起こり
易いために溶媒のリサイクルが困難であり、また、置換
フエノール類の融点が高いため生成物は熱時ろ過にて分
離しなければならないという欠点がある。一方、特開昭
60−23338号公報及び特開昭61−200935号公報では、同
様の反応を高沸点化合物であるジフエニルエーテルを溶
媒として少量のp−トルエンスルホン酸触媒により脱ブ
チル化しているが、中間生成物であるモノ第三ブチルビ
フエノール等の脱ブチル化が起こりにくく、反応を完結
させるためには250℃もの高温に加熱することが必要と
なつている。また、この方法においても熱時ろ過を必要
としている。
第三ブチル−4,4′−ビフエノールをアルキル基または
アルコキシ基で置換されたフエノール溶媒中、硫酸また
はスルホン酸を触媒として脱ブチル化し4,4′−ビフエ
ノールを製造する方法を報告しているが、この方法で
は、置換フエノール類へのトランスアルキル化が起こり
易いために溶媒のリサイクルが困難であり、また、置換
フエノール類の融点が高いため生成物は熱時ろ過にて分
離しなければならないという欠点がある。一方、特開昭
60−23338号公報及び特開昭61−200935号公報では、同
様の反応を高沸点化合物であるジフエニルエーテルを溶
媒として少量のp−トルエンスルホン酸触媒により脱ブ
チル化しているが、中間生成物であるモノ第三ブチルビ
フエノール等の脱ブチル化が起こりにくく、反応を完結
させるためには250℃もの高温に加熱することが必要と
なつている。また、この方法においても熱時ろ過を必要
としている。
発明が解決しようとする問題点 上記のように、酸触媒による脱ブチル化反応は逐次的
であるため、中間生成物が残存し易く、高純度の4,4′
−ビフエノール類を得ることは難しい。このことを回避
するため200℃以上の高温で反応を行うと、酸あるいは
熱により生成物が劣化し、着色した生成物しか得られな
い。本発明らが、200℃で実験を行つたところ、生成物
は著しく着色し満足する結果は得られなかつた(比較例
2)。更に、得られる4,4′−ビフエノール類は高融点
化合物であり、且つ、ほとんどの有機溶媒に難溶性であ
るため4,4′−ビフエノール類を蒸留、或は、再結晶の
方法で精製する場合には、極めて高温で蒸留するか、或
は、多量の溶媒中での再結晶となるため非効率的である
ばかりでなく、工業的操作自体が極めて厄介であり、経
済的に白色で高純度の4,4′−ビフエノール類を得るこ
とは非常に困難となつている。
であるため、中間生成物が残存し易く、高純度の4,4′
−ビフエノール類を得ることは難しい。このことを回避
するため200℃以上の高温で反応を行うと、酸あるいは
熱により生成物が劣化し、着色した生成物しか得られな
い。本発明らが、200℃で実験を行つたところ、生成物
は著しく着色し満足する結果は得られなかつた(比較例
2)。更に、得られる4,4′−ビフエノール類は高融点
化合物であり、且つ、ほとんどの有機溶媒に難溶性であ
るため4,4′−ビフエノール類を蒸留、或は、再結晶の
方法で精製する場合には、極めて高温で蒸留するか、或
は、多量の溶媒中での再結晶となるため非効率的である
ばかりでなく、工業的操作自体が極めて厄介であり、経
済的に白色で高純度の4,4′−ビフエノール類を得るこ
とは非常に困難となつている。
問題を解決するための手段 本発明者らは、上述の先行技術の欠点を解決すべく鋭
意検討を行つた結果本発明に至つた。
意検討を行つた結果本発明に至つた。
即ち、本発明は、少なくとも1個の第三ブチル基を有
するアルキルビフェノールを容器内に充填し、これを有
機溶媒中、酸触媒存在下で脱ブチル化反応により4,4′
−ビフェノール類を製造する方法に於て、脱ブチル化反
応は原料のアルキルビフェノールが、反応の終了迄同じ
容器内にとどめて行われる回分反応で行われ、かつ、前
記酸触媒の量Mはアルキルビフェノールに対して0.01〜
10重量%の割合で用いられ、かつ、2以上のn回に分け
て逐次添加され、この酸触媒の一回に添加される量はm
は、m=M/nで算出される量であることを特徴とする高
純度4,4′−ビフェノール類の製造方法を提供するもの
である。
するアルキルビフェノールを容器内に充填し、これを有
機溶媒中、酸触媒存在下で脱ブチル化反応により4,4′
−ビフェノール類を製造する方法に於て、脱ブチル化反
応は原料のアルキルビフェノールが、反応の終了迄同じ
容器内にとどめて行われる回分反応で行われ、かつ、前
記酸触媒の量Mはアルキルビフェノールに対して0.01〜
10重量%の割合で用いられ、かつ、2以上のn回に分け
て逐次添加され、この酸触媒の一回に添加される量はm
は、m=M/nで算出される量であることを特徴とする高
純度4,4′−ビフェノール類の製造方法を提供するもの
である。
本発明に利用できる基質としては、少なくとも1個の
第三ブチル基を有するアルキルビフエノール(第三ブチ
ル基置換ビフエノール)であればよく第三ブチル基の置
換位置は厳しく限定されない。
第三ブチル基を有するアルキルビフエノール(第三ブチ
ル基置換ビフエノール)であればよく第三ブチル基の置
換位置は厳しく限定されない。
又、少なくとも1個の第三ブチル基の他にC1〜C10の
直鎖あるいは側鎖を有するアルキル置換基を有している
ものでもよい。
直鎖あるいは側鎖を有するアルキル置換基を有している
ものでもよい。
用いられる代表的な第三ブチル基置換ビフエノールと
しては、3,3′,5,5′−テトラ第三ブチル−4,4′−ビフ
エノール、3,3′−ジメチル−5,5′−第三ブチル−4,
4′−ビフエノール、及び、3,3′−ジエチル−5,5′−
第三ブチル−4,4′−ビフエノール等が挙げられ、4,4′
−ビフエノール類としてそれぞれ4,4′−ビフエノー
ル、3,3′−ジメチル−4,4′−ビフエノール、3,3′−
ジエチル−4,4′−ビフエノールが得られる。
しては、3,3′,5,5′−テトラ第三ブチル−4,4′−ビフ
エノール、3,3′−ジメチル−5,5′−第三ブチル−4,
4′−ビフエノール、及び、3,3′−ジエチル−5,5′−
第三ブチル−4,4′−ビフエノール等が挙げられ、4,4′
−ビフエノール類としてそれぞれ4,4′−ビフエノー
ル、3,3′−ジメチル−4,4′−ビフエノール、3,3′−
ジエチル−4,4′−ビフエノールが得られる。
本発明の方法において、用いることができる有機溶媒
の種類は、反応温度条件下で第三ブチル基置換ビフエノ
ールを溶解するものであればよく、厳しく限定されるも
のではない。しかし、次に述べる理由により、特に、ア
ルキルベンゼン類が好ましい。
の種類は、反応温度条件下で第三ブチル基置換ビフエノ
ールを溶解するものであればよく、厳しく限定されるも
のではない。しかし、次に述べる理由により、特に、ア
ルキルベンゼン類が好ましい。
1) 反応は少なくとも100℃以上で行う必要があるた
めこれ以上の沸点を有していること、 2) トランスアルキル化が起こり難しいこと(溶媒が
ブチル化され難いこと)、3) 4,4′−ビフエノール
類の溶解度が、第三ブチル置換ビフエノールのそれに較
べて著しく小さく、室温で生成物をろ過しても中間生成
物であるアルキルビフエノール類の混入が殆どなく、高
純度の4,4′−ビフエノール類が容易に得られること等
があげられる。
めこれ以上の沸点を有していること、 2) トランスアルキル化が起こり難しいこと(溶媒が
ブチル化され難いこと)、3) 4,4′−ビフエノール
類の溶解度が、第三ブチル置換ビフエノールのそれに較
べて著しく小さく、室温で生成物をろ過しても中間生成
物であるアルキルビフエノール類の混入が殆どなく、高
純度の4,4′−ビフエノール類が容易に得られること等
があげられる。
具体的には、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、
イソプロピルベンゼン、第三ブチルベンゼン、ジエチル
ベンゼン、ジイソプロピルベンゼン等が例示されるが、
特に、ジエチルベンゼンを用いることが好ましい。
イソプロピルベンゼン、第三ブチルベンゼン、ジエチル
ベンゼン、ジイソプロピルベンゼン等が例示されるが、
特に、ジエチルベンゼンを用いることが好ましい。
本発明の方法では、100℃〜200℃の温度範囲で反応を
実施することが出来るが、150℃〜180℃の範囲で行うこ
とが好ましい。これより低い温度では反応時間が長くな
るだけであり、また、これより高い温度で反応を行うと
生成物が劣化、着色し、高純度で、且つ、白色の4,4′
−ビフエノール類を得ることは非常に困難となる。
実施することが出来るが、150℃〜180℃の範囲で行うこ
とが好ましい。これより低い温度では反応時間が長くな
るだけであり、また、これより高い温度で反応を行うと
生成物が劣化、着色し、高純度で、且つ、白色の4,4′
−ビフエノール類を得ることは非常に困難となる。
また、脱ブチル化反応により副生したイソブチレンガ
スを強制的に系外へ排出させるために、N2、CO2等の不
活性ガスにより系内をパージすることは逆反応(イソブ
チレンにより再びブチル化される)を防止する上で極め
て有効である。
スを強制的に系外へ排出させるために、N2、CO2等の不
活性ガスにより系内をパージすることは逆反応(イソブ
チレンにより再びブチル化される)を防止する上で極め
て有効である。
本発明の方法において、脱ブチル化触媒として用いる
酸触媒は、公知のH2SO4、ベンゼンスルホン酸類、アル
ミニウムフエノキシド類等も用い得るが、着色性物質の
副生を抑えるという点から、特に、p−トルエンスルホ
ン酸、または、硫酸が好ましい。
酸触媒は、公知のH2SO4、ベンゼンスルホン酸類、アル
ミニウムフエノキシド類等も用い得るが、着色性物質の
副生を抑えるという点から、特に、p−トルエンスルホ
ン酸、または、硫酸が好ましい。
原料のアルキルビフェノールが脱ブチル化反応の間、
仕込みから反応終了の間、同じ容器内にとどめおかれて
反応が行われる回分法において、本発明の方法では、従
来の回分法のように上記酸触媒の必要量を一度に加える
のではなく、逐次添加していく方法で行うものである。
触媒の必要量は第三ブチル基置換ビフエニノールに対し
て、10〜0.01wt%、好ましくは、8〜2wt%を添加する
のが良く、これより少ない触媒量では反応が完全に進行
せず、また、これより多い量では酸により生成物が劣
化、着色し、いずれの場合にも高純度の4,4′−ビフエ
ノール類を得ることができない。本発明において逐次と
は2回以上であれば特に限定する必要はなく、通常2〜
5回に分けて触媒を添加する。逐次添加する量は触媒の
必要量をM、分割回数をnとすると、一回に加える量m
は、 m=M/n (但し、2≦n≦∞) と定義することが出来る。ここで、n=∞の場合は、連
続フイードによる添加を意味するものである。この連続
フイード以外における、酸触媒の添加間隔tは、全反応
時間の範囲で適宜選ばれるが、この間隔tは一定である
必要はなく反応の進行状況に応じて添加する方が効果的
である。
仕込みから反応終了の間、同じ容器内にとどめおかれて
反応が行われる回分法において、本発明の方法では、従
来の回分法のように上記酸触媒の必要量を一度に加える
のではなく、逐次添加していく方法で行うものである。
触媒の必要量は第三ブチル基置換ビフエニノールに対し
て、10〜0.01wt%、好ましくは、8〜2wt%を添加する
のが良く、これより少ない触媒量では反応が完全に進行
せず、また、これより多い量では酸により生成物が劣
化、着色し、いずれの場合にも高純度の4,4′−ビフエ
ノール類を得ることができない。本発明において逐次と
は2回以上であれば特に限定する必要はなく、通常2〜
5回に分けて触媒を添加する。逐次添加する量は触媒の
必要量をM、分割回数をnとすると、一回に加える量m
は、 m=M/n (但し、2≦n≦∞) と定義することが出来る。ここで、n=∞の場合は、連
続フイードによる添加を意味するものである。この連続
フイード以外における、酸触媒の添加間隔tは、全反応
時間の範囲で適宜選ばれるが、この間隔tは一定である
必要はなく反応の進行状況に応じて添加する方が効果的
である。
例えば、3,3′,5,5′−テトラ第三ブチル−4,4′−ビ
フエノールの脱ブチル化反応は逐次反応であり、特にモ
ノ第三ブチル−4,4′−ビフエノールの脱ブチル化が律
速的であるため、反応液中の主成分がモノ第三ブチル−
4,4′−ビフエノールとなつた時点、即ち少量の4,4′−
ビフエノールの析出が始まつた時点で次の酸触媒を添加
すると効果的である。
フエノールの脱ブチル化反応は逐次反応であり、特にモ
ノ第三ブチル−4,4′−ビフエノールの脱ブチル化が律
速的であるため、反応液中の主成分がモノ第三ブチル−
4,4′−ビフエノールとなつた時点、即ち少量の4,4′−
ビフエノールの析出が始まつた時点で次の酸触媒を添加
すると効果的である。
発明の効果 第三ブチル基を有するアルキルビフエノール類の脱ブ
チル化反応に於て酸触媒を従来法のように一括添加する
のではなく、逐次添加する本発明の方法により4,4′−
ビフエノールの収率が著しく向上し、同時に、生成物の
着色、劣化をも抑えることが出来、高純度で且つ色の4,
4′−ビフエノール類が容易に製造可能となつた。
チル化反応に於て酸触媒を従来法のように一括添加する
のではなく、逐次添加する本発明の方法により4,4′−
ビフエノールの収率が著しく向上し、同時に、生成物の
着色、劣化をも抑えることが出来、高純度で且つ色の4,
4′−ビフエノール類が容易に製造可能となつた。
実施例 以下、実施例をもつて本発明の具体的説明を行うが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1 2の4つ口丸底フラスコに、3,3′,5,5′−テトラ
第三ブチル−4,4′−ビフエノール300g(0.73mol)、p
−トルエンスルホン酸4.0g(0.021mol)、ジエチルベン
ゼン450g(3.36mol)を添加し、温度計、窒素ガス導入
管、撹拌羽根、冷却管を取り付け窒素気流下、165℃で
1.5時間撹拌した後、p−トルエンスルホン酸4.0g(0.0
21mol)を追加し(p−トルエンスルホン酸の全添加量
8.0g)、更に2.5時間撹拌を続け合計4時間反応を行つ
た。反応終了後、反応液を室温まで冷却し4,4′−ビフ
エノールの結晶をろ過し、水/メタノールの1/1vol混合
溶媒により生成物を洗浄し、乾燥を行つたところ白色の
4,4′−ビフエノールの結晶125g(対理論収率92%)が
得られた。その生成物をガスクロマトグラフにより分析
を行つたところその純度は99.3%であつた。
第三ブチル−4,4′−ビフエノール300g(0.73mol)、p
−トルエンスルホン酸4.0g(0.021mol)、ジエチルベン
ゼン450g(3.36mol)を添加し、温度計、窒素ガス導入
管、撹拌羽根、冷却管を取り付け窒素気流下、165℃で
1.5時間撹拌した後、p−トルエンスルホン酸4.0g(0.0
21mol)を追加し(p−トルエンスルホン酸の全添加量
8.0g)、更に2.5時間撹拌を続け合計4時間反応を行つ
た。反応終了後、反応液を室温まで冷却し4,4′−ビフ
エノールの結晶をろ過し、水/メタノールの1/1vol混合
溶媒により生成物を洗浄し、乾燥を行つたところ白色の
4,4′−ビフエノールの結晶125g(対理論収率92%)が
得られた。その生成物をガスクロマトグラフにより分析
を行つたところその純度は99.3%であつた。
実施例2 実施例1において、追加するp−トルエンスルホン酸
を165℃で1.5時間撹拌した後2.0g(0.011mol)、更に1.
5時間後に2.0g(0.011mol)とした他は実施例1と同様
に行つたところ、白色の4,4′−ビフエノールの結晶129
g(対理論収率95%)が得られ、そのガスクロ純度は99.
7%であつた。
を165℃で1.5時間撹拌した後2.0g(0.011mol)、更に1.
5時間後に2.0g(0.011mol)とした他は実施例1と同様
に行つたところ、白色の4,4′−ビフエノールの結晶129
g(対理論収率95%)が得られ、そのガスクロ純度は99.
7%であつた。
実施例3 実施例1に於て、3,3′,5,5′−テトラ第三ブチル−
4,4′−ビフエノールの代わりに3,3′−ジメチル−5,
5′−ジ第三ブチル−4,4′−ビフエノール156g(0.73mo
l)を用いた以外は、実施例1と同一方法及び同一条件
下で実施したところ、白色の3,3′−ジメチル−4,4′−
ビフエノールが145g(収率93%)得られ、その純度は9
9.3%であつた。
4,4′−ビフエノールの代わりに3,3′−ジメチル−5,
5′−ジ第三ブチル−4,4′−ビフエノール156g(0.73mo
l)を用いた以外は、実施例1と同一方法及び同一条件
下で実施したところ、白色の3,3′−ジメチル−4,4′−
ビフエノールが145g(収率93%)得られ、その純度は9
9.3%であつた。
実施例4 2の4つ口丸底フラスコに、3,3′,5,5′−テトラ
第三ブチル−4,4′−ビフエノール200g(0.49mol)、ジ
エチルベンゼン300g(2.24mol)を添加し、温度計、窒
素ガス導入管、撹拌羽根、冷却管を取り付け窒素気流下
で昇温し、液温が120℃になつた時点でp−トルエンス
ルホン酸2.6g(0.014m mol)を添加した。反応温度を17
0℃まで昇温しながら1.5時間撹拌したのちn−トルエン
スルホン酸2.6g(0.014m mol)を追加し(p−トルエン
スルホン酸の全添加量5.2g)更に2.5時間撹拌を続け、
合計4時間反応を行つた。実施例1と同様の後処理を行
つたところ、白色の4,4′−ビフエノール88g(収率97
%)が得られ、その純度は99.7%であつた。
第三ブチル−4,4′−ビフエノール200g(0.49mol)、ジ
エチルベンゼン300g(2.24mol)を添加し、温度計、窒
素ガス導入管、撹拌羽根、冷却管を取り付け窒素気流下
で昇温し、液温が120℃になつた時点でp−トルエンス
ルホン酸2.6g(0.014m mol)を添加した。反応温度を17
0℃まで昇温しながら1.5時間撹拌したのちn−トルエン
スルホン酸2.6g(0.014m mol)を追加し(p−トルエン
スルホン酸の全添加量5.2g)更に2.5時間撹拌を続け、
合計4時間反応を行つた。実施例1と同様の後処理を行
つたところ、白色の4,4′−ビフエノール88g(収率97
%)が得られ、その純度は99.7%であつた。
比較例1 2の4つ口丸底フラスコに、3,3′,5,5′−テトラ
第三ブチル−4,4′−ビフエノール300g(0.73mol)、p
−トルエンスルホン酸8.0g(0.042mol)、ジエチルベン
ゼン450g(3.36mol)を添加し、温度計、窒素ガス導入
管、撹拌羽根、冷却管を取り付け窒素気流下、175℃で
4時間撹拌した後、室温まで冷却し生成物をろ過、洗浄
を行い乾燥したところ、赤紫色に着色劣化した4,4′−
ビフエノールが116g(収率85%)得られ、その純度は9
2.8%であつた。
第三ブチル−4,4′−ビフエノール300g(0.73mol)、p
−トルエンスルホン酸8.0g(0.042mol)、ジエチルベン
ゼン450g(3.36mol)を添加し、温度計、窒素ガス導入
管、撹拌羽根、冷却管を取り付け窒素気流下、175℃で
4時間撹拌した後、室温まで冷却し生成物をろ過、洗浄
を行い乾燥したところ、赤紫色に着色劣化した4,4′−
ビフエノールが116g(収率85%)得られ、その純度は9
2.8%であつた。
比較例2 比較例1において溶媒であるジエチルベンゼンの代わ
りにジフエニルエーテルを用い、p−トルエンスルホン
酸3.0g(0.16m mol)を添加し、200℃にて同様に反応を
行なつた。反応終了後、4,4′−ビフエノールの結晶を1
00℃にて熱時過し、トルエン洗浄後乾燥したところ、
灰紫色に着色した4,4′−ビフエノール104g(収率76
%)が得られ、その純度は98.2%であつた。
りにジフエニルエーテルを用い、p−トルエンスルホン
酸3.0g(0.16m mol)を添加し、200℃にて同様に反応を
行なつた。反応終了後、4,4′−ビフエノールの結晶を1
00℃にて熱時過し、トルエン洗浄後乾燥したところ、
灰紫色に着色した4,4′−ビフエノール104g(収率76
%)が得られ、その純度は98.2%であつた。
Claims (1)
- 【請求項1】少なくとも1個の第三ブチル基を有するア
ルキルビフェノールを容器内に充填し、これを有機溶媒
中、酸触媒存在下で脱ブチル化反応により4,4′−ビフ
ェノール類を製造する方法に於て、脱ブチル化反応は原
料のアルキルビフェノールが、反応の終了迄同じ容器内
にとどめて行われる回分反応で行われ、かつ、前記酸触
媒の量Mはアルキルビフェノールに対して0.01〜10重量
%の割合で用いられ、かつ、2以上のn回に分けて逐次
添加され、この酸触媒の一回に添加される量mは、m=
M/nで算出される量であることを特徴とする高純度4,4′
−ビフェノール類の製造方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP62138635A JP2524594B2 (ja) | 1987-06-02 | 1987-06-02 | 高純度4,4′−ビフエノ−ル類の製造方法 |
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JP62138635A JP2524594B2 (ja) | 1987-06-02 | 1987-06-02 | 高純度4,4′−ビフエノ−ル類の製造方法 |
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JP2524594B2 true JP2524594B2 (ja) | 1996-08-14 |
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ID=15226653
Family Applications (1)
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JP62138635A Expired - Fee Related JP2524594B2 (ja) | 1987-06-02 | 1987-06-02 | 高純度4,4′−ビフエノ−ル類の製造方法 |
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JP (1) | JP2524594B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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Family Cites Families (3)
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JPS58189127A (ja) * | 1982-04-30 | 1983-11-04 | Showa Denko Kk | P,p′−ビフエノ−ルの製造法 |
JPS61200935A (ja) * | 1985-03-04 | 1986-09-05 | Honsyu Kagaku Kogyo Kk | P,p′−ビフエノ−ルの製造方法 |
-
1987
- 1987-06-02 JP JP62138635A patent/JP2524594B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US6794548B2 (en) | 2003-01-23 | 2004-09-21 | Honschu Chemical Industry Co., Ltd. | Method of producing 4,4′-biphenol |
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Publication number | Publication date |
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JPS63301837A (ja) | 1988-12-08 |
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