JPH0684067U - 往復動用オイルシール - Google Patents

往復動用オイルシール

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JPH0684067U
JPH0684067U JP031061U JP3106193U JPH0684067U JP H0684067 U JPH0684067 U JP H0684067U JP 031061 U JP031061 U JP 031061U JP 3106193 U JP3106193 U JP 3106193U JP H0684067 U JPH0684067 U JP H0684067U
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JP
Japan
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dust
lip
oil
water
oil seal
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Pending
Application number
JP031061U
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English (en)
Inventor
恒夫 望月
和弥 下川
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Arai Seisakusho Co Ltd
Original Assignee
Arai Seisakusho Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 往復動用オイルシールにおいて、軸摺動面の
油膜を保持しながら、大気側からのダスト・水等の侵入
を阻止すること。 【構成】 主リップ2とダストリップ3とを備えた往復
動用オイルシールの前記ダストリップ3の軸周との接触
部を円弧状形状となし、また、前記の主リップ2側の摺
動面を荒び様態5となし、該荒び様態を形成する凹凸の
大きさを0.5〜500μmとしたこと。 【効果】 前記の荒び様態5の部分より微少量のオイル
が漏れ、この漏れによって厚く形成される油膜によって
ダストリップから侵入せんとするダスト・水等を撥いて
大気側に掻き出す。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、例えばショックアブソーバ等に用いられる往復動用オイルシールに 関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】
従来の往復動用オイルシールは、図5に示すように、基体1に作動油を密封す る主リップ2を油側に突設するとともに大気側に突設してダスト・水等を阻止す るダストリップ3とからなっており、前記の主リップ2側の摺動面2′は鏡面仕 上げとされ、ダストリップ3の軸との接触面は断面円弧状の形状、所謂アール4 が形成されている。このアール4を形成するのは、往復動用オイルシールAが往 復動機関の作動油をシールすることを最優先として設計しているためである。す なわち、前記したダストリップ3の軸周面との接触部をアール4に形成するのは 、前記のダストリップ3の軸周面との接触部をシャープエッジの形状としたとき には、大気側のダストや水の侵入は阻止できるが、この場合、軸が往動した場合 軸周に薄い油膜が残るが、軸が復動すると前記の油膜はダストリップ3のシャー プエッジによって外側に掻き出され、油漏れの原因となる。そこで通常は、前記 したようにダストリップ3の軸周との接触部にアール4を形成してダストや水の 侵入を或る程度許し、主リップ2のシール性を確保するようにしている。
【0003】 上記したように、従来の往復動用のオイルシールAは、往復動機関の作動油を シールすることを最優先に設計されているため、大気側のダストや水等に対する シール性能が犠牲にされているのが現状である。しかしながら、前記したように 、大気側のダストや水等に対するシール性能を犠牲にして主リップ2側のシール 性能を確保すると、上記したようにダストリップ3よりダストや水が侵入し、こ の侵入した水やダスト等によって主リップ2の異常摩耗や軸の摩耗が発生し、結 果的には主リップ2よりのオイル漏れの原因となり、オイルシールAの耐久性に も問題が生じることとなる。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
そこで、本考案は、主リップ側の油膜を或る程度厚くし、しかもダストリップ 側においても油膜を残すようにしながら、大気側のダストリップからのダスト・ 水を外部に掻き出すようにした往復動用オイルシールの提供を目的とするもので ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案に係る往復動用オイルシールは、前記の目的を達成するために、主リッ プとダストリップを備え、前記のダストリップの軸周との接触部が略円弧状に形 成された往復動用オイルシールにおいて、前記主リップ側の摺動面を無方向な荒 び様態となし、前記荒び様態は0.5〜500μmの凹凸処理を施して形成した ことをその特徴とするものである。
【0006】
【作用】
本考案に係る往復動用オイルシールは、主リップ側の摺動面を無方向な荒び様 態となし、該荒び様態は0.5〜500μmの凹凸処理を施して形成したので、 軸と主リップ間における微少な漏れにより介在する油膜が厚くなり、軸摺動面に 油膜を保持するために軸との接触部を円弧状とした大気側のダストシール部より 侵入してくる水やダストを前記の油膜が撥くとともに大気側に掻き出すようにな り、大気側からのダストや水の侵入を阻止する。
【0007】
【実施例】
本考案の実施例を図に基づいて説明するが、先に説明した図5における従来例 のものと同一部は同一符号によって説明することとする。図1において、合成ゴ ム等で成形される往復動用オイルシールAは基体1より作動油側に突設されてオ イルをシールする主リップ2と、大気側に突設されて水やダスト等の侵入を阻止 するダストリップ3よりなり、前記したダストリップ3の軸周との接触部は、軸 の往復動時に軸摺動面に油膜を保持すべく円弧状所謂アール形状4に形成されて いる。5は前記した主リップ2側の摺動面に無方向に形成された荒び様態であり 、該荒び様態5は例えば、ショットブラストや電解研磨等で成形金型の主リップ 担当面を処理し、該処理された成形金型により成形することにより荒び様態5を 設けることができる。
【0008】 本実施例における前記荒び様態5を形成する凹凸の大きさは0.5μm〜50 0μmの範囲の領域内にあることがよい。そして、前記したように主リップ2側 の摺動面に荒び様態5を設けると、軸を往復動せしめたときに、前記の荒び様態 5の存在によりオイルは微少量漏れることとなり、この漏洩した微少量のオイル により厚さの厚い油膜が形成されることとなる。
【0009】 一方、ダストリップ3によっても軸の往復作動時に軸摺動面に油膜を保持すべ く前記のダストリップ3の軸周との接触面はアール4を形成してあるため、大気 側のダストや水が侵入し易くなっているが、前記した主リップ2側の摺動面に設 けられている荒び様態5により微少なオイルの漏れによって形成される厚みの油 膜によって前記のダストや水は撥かれ大気側に掻き出されることとなる。
【0010】 前記したように荒び様態5を形成する凹凸の大きさが0.5〜500μmの範 囲の領域内であるのがよいとしたが、これは、荒び様態5を形成する凹凸の大き さを横軸とし、オイルの漏洩量を縦軸として、前記の凹凸の大きさと漏洩量との 関係を示す図2にみられるように、荒び様態5の凹凸を大きくすればオイルの漏 洩量が多くなり、凹凸が小となればオイルの漏洩量は少なくなる。また、前記し た荒び様態5の形成によって侵入するダスト・水の量を縦軸とし、荒び様態5を 形成する凹凸の大きさを横軸として、その関係を図3に示すが、荒び様態5を形 成する凹凸を大きくすれば、主リップ2からのオイルの漏洩量は大きくなり、ダ ストリップ3より侵入しようとするダスト・水を前記の漏洩してくるオイルで形 成される厚みのある油膜によって大気側に掻き出すこととなり、ダストや水の侵 入は少なくなる。一方、荒び様態5を形成する凹凸の大きさを小さくすれば、主 リップ2からのオイルの漏れは少なくなるが、侵入するダスト・水を撥く油膜は 薄いため、ダストや水の侵入を阻止できなくなる。更に、フリクションの点から みれば、前記の荒び様態5を形成する凹凸の大きさを横軸としフリクションを縦 軸とした図4によれば、荒び様態5を形成する凹凸を大きさが小さい程フリクシ ョンは大きく、前記の凹凸が大きくなる程フリクションは低減されることとなる 。
【0011】 このように、オイルの漏洩量,ダスト・水の侵入量及びフリクションの面から 前記の凹凸の大きさが0.5μmより小さい場合には、主リップ側の摺動面は、 平滑面と同様になり、オイルはシールされるが、ダストや水が侵入し易くなり、 またフリクションも大きく結果的にオイルシールや軸を摩耗させることになり、 また、前記の凹凸の大きさが500μmより大きくなると、ダストや水の侵入は 阻止できるが、オイルの漏洩量が多大となり往復動用オイルシールとしては全く 効果が得られないものとなる。このような点より上記のような領域とした。
【0012】 従来の往復動オイルシールでは、主リップ2側の密封性能を優先すると大気側 からのダスト・水等の侵入が多くなり、主リップの摩耗や軸摩耗によるオイル漏 れが発生し、また、大気側のダストリップの性能を優先すると、ダストリップに よる油膜の掻き出しによるオイル漏れに至るという問題があった。
【0013】 しかるに上記したように、本実施例においては、往復動用オイルシールAの主 リップ2側の摺動面に無方向の荒び様態5を設け、該荒び様態5を形成する凹凸 の大きさを0.5〜500μmの範囲の領域内としたので、前記オイルシールA のダストリップ3の軸周との接触面にアール4を付して軸の往復作動時に油膜を 残して主リップ2、軸の摩耗等を防止するようにしても、前記のダストリップ3 からのダストや水の侵入を阻止することができるものであり、しかも、前記の荒 び様態5の形成は、通常の成形工程によって容易に大量に製造が可能であり、安 定した品質が保証され、高性能で信頼度の高い往復動用オイルシールが得られる ものである。
【0014】
【考案の効果】
本考案に係る往復動用オイルシールは、主リップとダストリップを備え、前記 ダストリップの軸周との接触部が略円弧状に形成されるとともに、前記の主リッ プ側の摺動面を無方向な荒び様態となし、該荒び様態は0.5〜500μmの凹 凸処理を施して形成したので、主リップより微少なオイル漏れを誘発し、この微 少な漏れにより油膜を厚くすることができ、ダストシールより侵入する水やダス トを前記の厚い油膜により撥くとともに大気側に掻き出し、大気側からの水・ダ スト等の侵入を阻止することができ、その結果リップや軸の摩耗を防止できオイ ルシールの耐久性を著しく向上させるとともに、摺動面に油膜を保持することで フリクションの低減も計れるという実用的効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の往復動用オイルシールの縦断面図
【図2】荒び様態を形成する凹凸の大きさとオイルの漏
れ量との関係線図
【図3】荒び様態を形成する凹凸の大きさとダスト・水
等の侵入量との関係線図
【図4】荒び様態を形成する凹凸の大きさとオイルシー
ルのフリクションとの関係線図
【図5】従来の往復動用オイルシールの縦断面図
【符号の説明】
1 基体 2 主リップ 3 ダストリップ 4 ダストリップの軸接触部 5 荒び様態

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主リップとダストリップを備え、前記の
    ダストリップの軸周との接触部が略円弧状に形成された
    往復動用オイルシールにおいて、前記主リップ側の摺動
    面を無方向な荒び様態となし、前記荒び様態は0.5〜
    500μmの凹凸処理を施して形成したことを特徴とす
    る往復動用オイルシール。
JP031061U 1993-05-19 1993-05-19 往復動用オイルシール Pending JPH0684067U (ja)

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