JPH0683658U - 記録紙搬送機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録紙搬送経路におけるロール紙の捲き癖に
起因する紙詰まりを防止する。 【構成】 排出トレイ６の記録紙幅方向における中央部
に突出部８と、該突出部８を挟んで一対の押圧ローラ７
とを設け、該押圧ローラ７が記録紙Ｐを排出トレイ６に
対して押圧し、記録紙Ｐを排出トレイ６に沿わせる。そ
の際、突出部８によって記録紙Ｐが幅方向に撓み、突出
部８に沿って左右に折れ曲がることによって搬送方向に
腰付けされ、捲き癖による記録紙Ｐの湾曲を抑止する。 【効果】

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は記録紙としてロール紙を用いた記録装置の記録紙搬送機構に関する。

【０００２】

【従来の技術】

ファクシミリ装置等の記録装置において、記録方式として感熱記録方式や熱転 写記録方式を適用する場合、記録紙として長尺の紙を紙管に捲回したロール紙を 用いることが多い。ロール紙は長さの割にスペースを取らず、小型の記録装置に は好適である。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、ロール紙には捲き癖が付いており、特に小径の紙管を用いたロ ール紙の場合はその捲き癖は甚だしくなり、記録装置内部の記録紙搬送経路にお ける円滑な搬送を妨げる結果になる。即ち、捲き癖によって、ロール紙が湾曲し 、記録紙搬送経路に引っ掛かり紙詰まりの原因となる。

【０００４】 本考案は上記の問題点を解決し、ロール紙の捲き癖による湾曲を抑止し、記録 紙搬送経路における円滑な搬送を促し、紙詰まりを防止することを目的としてい る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するため、本考案の記録紙搬送機構は、記録紙の幅方向にお いて、記録紙搬送経路の中央部を両端部に対して突出させたことを特徴としてい る。また、その突出した中央部を挟んで押圧部材を設け記録紙を記録紙搬送経路 に対して圧接させることもできる。また、上記押圧部材を記録紙搬送方向に回転 するローラとすることもでき、上記記録紙搬送経路が記録紙排出トレイとするこ ともできる。

【０００６】

【作用】

上記のように構成された本考案の記録紙搬送機構によると、記録紙の幅方向に おいて、記録紙搬送経路の中央部が両端部に対して突出した突出部を構成してい るため、搬送される記録紙が幅方向に撓み、突出部に沿って左右に折れ曲がるこ とにより搬送方向に腰付けがなされる。それによって、捲き癖によって湾曲しよ うとする力に対する抑止力が働き、記録紙が湾曲せず円滑に搬送される。また、 突出部を挟んで押圧部材を設けて記録紙を記録紙搬送経路に対して圧接させると 記録紙が記録紙搬送経路に沿い、突出部をそれほど突出させなくても記録紙が確 実に突出部にそって折れ曲がり腰付けが行われるため、捲き癖による湾曲を抑止 することができる。更に上記押圧部材を記録紙搬送方向に回転するローラとする と記録紙搬送経路上の記録紙が斜行せず確実に記録紙搬送方向に搬送することが できる。また、記録紙搬送経路を排出トレイにすると記録後排出された記録紙が 捲き癖によって排出トレイ上で湾曲して、次に排出される記録紙の円滑な搬送を 妨げることがない。

【０００７】

【実施例】

以下、図面を参照しながら実施例の説明をする。図１は本考案の一実施例であ る記録紙搬送機構を記録紙排出トレイに適用したファクシミリ装置Ｆの概略構成 を示す側断面図である。図２は実施例記録紙搬送機構の斜視図である。

【０００８】 先ず、図１を参照しながら、ファクシミリ装置Ｆの概要を説明する。１は全体 として箱状の装置本体を示し、装置本体１の前部（図中左側）から下半部にかけ て送信原稿読み取りのための読み取り部Ｒが配置される。また、装置本体の略中 央部にはロール状感熱記録紙Ｐがメインフレームｆ上で回転自在に支持され、一 点鎖線で示される記録紙搬送方向に沿って受信画データ記録のための記録部Ｋが 設けられている。装置本体１底部には装置全体を制御するための制御回路や画デ ータの処理を行うための各回路が設けられた基板部Ｂが配置される。

【０００９】 読み取り部Ｒは、送信原稿を装置内部に搬送して装置外に排出するための搬送 系と、装置内部に搬送された原稿上の画像を読み取って画データとして電気信号 に変換する光学系から成る。搬送系は、原稿トレイ１８、弾性体より成るセパレ ートパッド２１、セパレートパッド３に接触して積極回転するセパレートローラ ９、積極回転するエキストローラ１９、エキストローラ１９に従って圧接状態で 回転するピンチローラ２０とから成る。光学系は、ＬＥＤアレイ等の光源１０、 ミラー１１、１２、集光のためのレンズ１３、ＣＣＤ等の光電変換素子１４とか ら成る。原稿トレイ１８に送信原稿が置かれるとセパレートローラ９及びセパレ ートパッド２１の作用によって原稿が一枚ずつ装置内部に搬送され、光源１０に よって光を照射される。照射された光は原稿上を反射し、該反射光はミラー１１ 、１２を反射してレンズ１３によって集光された後、光電変換素子１４によって 光電変換されて画データとして読み取られる。読み取られた画データはその後二 値化、符号化、変調等の処理を施され電話回線を通じて受信側に送出される。

【００１０】 記録部Ｋは、感熱記録を行うサーマルヘッド２、サーマルヘッド２に圧接され 記録紙Ｐを搬送するプラテンローラ３、可動刃４及び固定刃５から成る記録紙Ｐ 切断のためのカッター装置Ｃ、記録紙排出トレイ６、軸１５を中心に揺動自在な アーム１６に設けられた押圧ローラ７とから成る。電話回線を通じて画データが 受信されると、プラテンローラ３が記録紙Ｐをサーマルヘッド２に接触状態で搬 送し、画データに基づいて、サーマルヘッド２が記録紙Ｐ上に画像を感熱記録す る。記録後の記録紙はプラテンローラ３の回転によって可動刃４と固定刃５の間 を通って排出トレイ６上を搬送され、原稿一枚分の記録が終了するとカッター装 置Ｃの可動刃４が固定刃５に噛み合うことによって記録紙Ｐを切断して、排出ト レイ６上に排出する。

【００１１】 次に、図２を参照して本実施例を適用した排出トレイ６について詳述する。排 出トレイ６の記録紙の幅方向における略中央には、記録紙搬送方向に延設され、 上方に突出した突出部８が設けられている。該突出部を挟んで、一対の押圧ロー ラ７がアーム１６に軸１７を介して設けられ、記録紙搬送方向に回転自在とされ ている。該アーム１６は装置本体１に軸１５を介して枢支され、揺動自在とされ ている。該押圧ローラ７は自重で記録後の記録紙Ｐを排出トレイ６に対して押圧 する。

【００１２】 記録後の記録紙Ｐがプラテンローラ３の回転によって排出トレイ６上に搬送さ れると、記録紙Ｐは排出トレイ６に接触している押圧ローラ７と排出トレイ６と の接触を解離しながら排出トレイ６上を搬送される。その際、記録紙Ｐは押圧ロ ーラ７の自重によって排出トレイ６に対して押圧される。ところが、排出トレイ ６には突出部８が設けられているため図２に示すように記録紙Ｐは幅方向におい て撓み、突出部８に沿って左右に折れ曲がる。突出部８に沿って左右に折れ曲が ることによって搬送方向に腰付けがなされ、捲き癖によって湾曲しようとするの を抑止するため、記録紙Ｐが排出トレイ６上を円滑に搬送され、紙詰まりを起こ すことがない。

【００１３】 図３は、ファクシミリ装置の本考案の別の実施例を適用した排出トレイ６ａの 外観を示す斜視図である。排出トレイ６ａは記録紙搬送経路の幅方向中央に設け られた突出部８から両端にかけて斜面を構成するような形状をしている。排出後 の記録紙Ｐは突出部８に沿って、自重で折れ曲がって腰付けされ、捲き癖による 湾曲が抑止される。この実施例においては、押圧ローラは設けられていないが、 押圧ローラ７を設けることもでき、それによって突出部８に突出の度合いを比較 的低いものとすることができる。

【００１４】 図４は本考案の更に別の実施例を適用した排出トレイ６ｂの斜視図である。こ の実施例では突出部８を跨ぐように単一の押圧ローラ７’がアーム１６’に支持 されて設けられている。該押圧ローラ７’が記録紙Ｐを排出トレイ６ｂに沿わせ 、記録紙Ｐが突出部８に沿って折れ曲がって腰付けされ、記録紙Ｐの湾曲を抑止 する。また、図５に示すように、押圧ローラ７を設けるかわりにプラスチックシ ート等の可撓性の押圧部材７ｃを設けてもよい。押圧部材の数や態様は上記の実 施例に限定されず、幾つ設けてもよいし、ローラと可撓性部材を併用することも 可能である。なお、本考案は排出トレイ６のみならず、例えば、プラテンローラ ３から排出トレイ６までの距離が長い場合の排出記録紙経路等、他の記録紙搬送 経路にも適用することができる。更に、記録紙としてロール紙を使用していれば 感熱記録方式の記録装置のみならず熱転写方式の記録装置に本考案を適用しても よい。

【００１４】

【考案の効果】

上述のように、本考案の記録紙搬送機構によれば、記録紙の幅方向における中 央部が両端に対して突出する突出部を構成しているため、記録紙Ｐが該突出部に 沿って左右に折れ曲がることによって搬送方向に腰付けされ、記録紙の捲き癖に よる湾曲が抑止される。そのため、簡単な構成で記録紙搬送経路において記録紙 を円滑に搬送することでき、捲き癖に起因する記録紙搬送経路における記録紙の 紙詰まりを防止することができる。また、押圧部材を設けることによって記録紙 を搬送経路に沿わせることができるため、搬送経路の中央部をさほど突出させな くても記録紙を十分に折れ曲がらせることができる。また、押圧部材をローラに すると記録紙が確実に記録紙搬送方向に搬送され、斜行を防ぐことができる。ま た、本発明を記録紙排出トレイに適用すると、排出トレイ上で記録紙が湾曲する ことがないため、次に排出される記録紙の搬送を妨げず、複数枚の原稿を受信す る際に円滑に記録紙を排出トレイ上に積層することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を適用したファクシミリ装置
Ｆの概略構成を示す側断面図である。

【図２】実施例記録紙搬送機構を適用した排出トレイの
構成を示す斜視図である。

【図３】本考案の別の実施例の斜視図である。

【図４】本考案の更に別の実施例の斜視図である。

【図５】本考案の更に別の実施例の斜視図である。

【符号の説明】

１ 装置本体 ２ サーマルヘッド ３ プラテンローラ ６ 排出トレイ ７ 押圧ローラ ８ 突出部 Ｃ カッター装置

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 記録紙搬送経路の幅方向中央部を両端部
   に対して突出させた突出部とし、該搬送経路に沿って搬
   送される記録紙が該突出部に沿って左右に折曲されるよ
   うにしたことを特徴とする記録紙搬送機構。
2. 【請求項２】 突出した中央部を挟んで押圧部材を設け
   記録紙を記録紙搬送経路に対して圧接させたことを特徴
   とする請求項１記載の記録紙搬送機構。
3. 【請求項３】 上記押圧部材が回動可能に支持されたロ
   ーラであることを特徴とする請求項２記載の記録紙搬送
   機構。
4. 【請求項４】 上記記録紙搬送経路が記録紙排出トレイ
   であることを特徴とする請求項２又は３記載の記録紙搬
   送機構。