JPH0683654B2 - 卵焼成品の製造法 - Google Patents

卵焼成品の製造法

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JPH0683654B2
JPH0683654B2 JP57208348A JP20834882A JPH0683654B2 JP H0683654 B2 JPH0683654 B2 JP H0683654B2 JP 57208348 A JP57208348 A JP 57208348A JP 20834882 A JP20834882 A JP 20834882A JP H0683654 B2 JPH0683654 B2 JP H0683654B2
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egg
baked
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egg liquid
texture
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公 杉澤
靖 松村
充 安田
清 澁谷
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HAUSU SHOKUHIN KK
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HAUSU SHOKUHIN KK
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、卵焼き、炒り卵、オムレツ、芙蓉蟹等の調製
した卵液を焼成して製造する卵焼成品にあって、特に焼
成後に加熱殺菌しても卵製品本来の特有の歯切れと弾力
のある食感が失われることがなく、しかも良好な歯切れ
及び食感を長期にわたって保存することが可能な卵焼成
品の製造法に関する。
調製した卵液を焼成してつくる卵焼きやオムレツ等の卵
焼成品は、家庭料理で大変広く親まれている。然しなが
ら、一般にこれらの卵焼成品は極めて保存性が悪く、喫
食の際には、その都度つくらなければならない煩雑さが
あった。そこで、本発明者らは、卵焼成品に保存性を付
与する目的で、卵焼成品をいわゆる加熱殺菌することを
試みた。然しながら、この場合には、確かに卵焼成品に
保存性を付与することができる反面、得られる卵焼成品
が、卵製品本来の特有の歯切れと弾力のある食感が全く
失われた、“堅い”ものとなってしまうという新たな問
題が生じた。
本発明は、上記のような問題のない卵焼成品の製造法を
得ることを目的とするものである。
本発明者らは、上記の加熱殺菌による卵焼成品の食感の
劣化は、高温加熱による卵焼成品中の蛋白の過度の凝
固、卵焼成品中の組織の変化及び卵焼成品からの離水に
起因するものであると考え、更に研究を進めた結果、増
粘剤を添加するとともに、気泡を含ませて調製した卵液
を用いて卵焼成品をつくった場合には、意外にも、加熱
殺菌による食感の劣化がなく、卵製品本来の歯切れと食
感が良好に保持され、しかも加熱殺菌後にこれを保存す
る場合にも卵焼成品からの離水が殆んどないことを知り
本発明を完成した。
即ち、本発明は卵液に増粘剤、好ましくは更に精製大豆
蛋白を添加撹拌して気泡を含んだ卵液を調製し、該卵液
を焼成後、加熱殺菌することを特徴とする卵焼成品の製
造法である。
以下、本発明について詳しく述べる。
先ず、本発明でいう卵液とは、鶏卵を割卵して得た全卵
液、卵白液、卵黄液等をいい、冷凍卵白、濃縮卵白、乾
燥卵白及び乾燥卵黄等より得たものも使用できる。ま
た、これらの卵液には、適宜水、調味料及び具(肉・野
菜等)等を加えることができる。尚、卵液に水を加える
場合には、下記の増粘剤の水溶液として使用する水も含
めて、卵液に対し20〜60%(重量比)とすることが好ま
しい。水の使用量が20%に満たないと下記の増粘剤が卵
液に溶解しにくく、一方60%を超える場合には、加熱殺
菌時の離水が増えるとともに、卵液の凝固が弱く所望の
形状の卵焼成品が得にくくなる。
本発明でいう増粘剤とは、比較的吸水性が大きく、また
耐熱性のあるものであって、例えば、タラガントガム、
カラヤガム、キサンタンガム、ファーセルラン、カラギ
ーナン、寒天、ゼラチン等のガム類、加工澱粉類等をい
う。これらの増粘剤は、卵液に添加する場合に任意の2
種以上のものを併用しうる。また、これらの増粘剤の添
加量は、増粘剤の種類を問わず、卵液に対し0.02〜1.4
%(重量比)とすることが好ましい。添加量が0.02%に
満たないと、殺菌時の卵焼成品の食感の劣化防止及び保
存時の食感の保持効果を得難く、一方1.4%を超える場
合には、卵液の粘度が強くなり過ぎて、最終品の食感が
悪くなり易い。
また、本発明では、上記の増粘剤とともに精製大豆蛋白
を併用することが更に好ましい。この場合の精製大豆蛋
白の添加量は、卵液に対し0.5〜3%とすることが好ま
しい。増粘剤と精製大豆蛋白を併用した場合には、加熱
殺菌しても特に卵製品本来のソフトな食感が保持され
る。
本発明で卵焼成品を製造する場合には、先ず適宜の方法
で得た卵液に増粘剤を添加する。この場合、増粘剤を卵
液中に均一に分散溶解させるために、増粘剤を水に溶解
させて水溶液として使用することが好ましい。この場
合、増粘剤が冷水可溶性のものでない場合は、温水に溶
解して使用すればよい。また、増粘剤が卵液及び水に分
散溶解し難いものである場合には、蔗糖脂肪酸エステル
等の適宜の乳化剤を使用すればよい。
本発明では、卵液に増粘剤を添加しながらか、或は添加
後に該卵液を撹拌する。この場合、撹拌の目的はあくま
でも卵液中に起泡を含ませることにある。具体的には、
家庭用の撹拌器やホモゲナイザーによって撹拌すればよ
い。尚、気泡は卵液中にできるだけ均一に分散させて含
ませることが好ましい。また、気泡の大きさは、1.5mm
以下程度で、卵液中に占める割合が5〜60%(容積比)
となるように含ませることが好ましい。気泡の大きさが
1.5mm以下程度であっても、卵液中に占める割合が5%
に満たない場合には、殺菌後の食感が弾力のないものと
なり、一方気泡が1.5mm以下程度であっも、卵液中に占
める割合が60%を超えると殺菌後の食感が歯応えのない
“カスカス”したものとなり、また殺菌時に卵焼成品が
破損し易い。尚、1.5mm以下程度の気泡を卵液中に20〜4
5%(容積比)含ませることが、最終品の良好な食感を
得る上で更に好ましい。
次に本発明では、上記のように調製した卵液を焼成後、
加熱殺菌する。焼成は、求める最終品の種類に応じて適
宜の手段で行われればよい。また加熱殺菌は80℃を超え
るような処理であって、通常は卵焼成品を耐熱性合成樹
脂容器、罐等に充填密封後行う。尚、本発明の卵焼成品
にあっては、加熱温度が135℃に及ぶようないわゆるハ
イレトルト処理を施しても、卵製品本来の適度な歯切れ
と弾力のある食感が失われることがなく、また形崩れも
しない。
上記のように加熱殺菌された卵焼成品は、必要に応じて
常温、冷蔵或は冷凍で保存される。この場合にも、本発
明の卵焼成品は、離水等が押えられて、卵製品本来の良
好な食感が非常に長期にわたって保持される。
次に本発明の効果を明らかにするために、芙蓉蟹の場合
を例にとって、増粘剤の添加の有無及び卵液中の気泡の
有無による試験例を示す。
試験例 試験例は、増粘剤以外は下記の実施例1の配分で卵液を
調製する際に、増粘剤を実施例1の配合で添加し、気泡
も卵液中に含ませたもの、同配合で気泡を含ませないも
の、増粘剤を無添加で気泡のみ含ませたもの、及び増粘
剤を無添加で気泡も含ませないもの、以上4種の卵液を
調製し、各々実施例1と同様にして焼成し、加熱殺菌し
たものの殺菌直後及び3週間後の歯応え、食感について
調べたものである。
試験例からも明らかなように、増粘剤を無添加で気泡も
含まない卵液、増粘剤が添加されていても気泡を含まな
い卵液、及び気泡が含まれていても増粘剤を無添加の卵
液から得られた芙蓉蟹は、加熱殺菌直後これを食したと
ころ、何れの場合も、本来の歯切れが失われたり、食感
に弾力がなかったり、また卵焼成品からの離水がみられ
たりして、不良なものであった。
また、加熱殺菌後3週間たって食した場合も、歯切れ及
び弾力は一層劣化し、また離水もはなはだしかったりし
て、全く不良なものであった。
これに反し、本発明の方法によって製造した芙蓉蟹は、
同様に加熱殺菌直後及び加熱殺菌後3週間たって食した
場合の何れの場合も、芙蓉蟹本来の良好な歯切れと、弾
力のある食感を有し、また離水も全くみられない優れた
ものであった。
本発明の方法によって製造された卵焼成品が、加熱殺菌
しても、本来の適度な歯切れと弾力のある食感を保持し
得るのは、気泡を含んだ卵液を焼成することによって、
得られる卵焼成品中には気泡が分散した状態で含まれ、
この気泡が殺菌時に卵焼成品組織中でクッション的な役
割を果すこと、及び卵液に増粘剤を添加することによっ
て、殺菌時に上記の気泡による卵焼成品組織の安定化と
相まって、増粘剤が卵焼成品からの離水を押え、かつ増
粘剤が卵液中で気泡を安定化させる働きをするためであ
ると考えられる。
以上の如く、本発明によれば焼成後に加熱殺菌した場合
にも卵製品本来の非常に優れた歯切れ及び食感を有し、
しかも長期にわたって保存可能な卵焼成品を得ることが
可能である。
実施例1 卵液(生全卵液) 60部 水 30部 食塩 0.3部 人参 4.5部 生姜 2.0部 蟹(罐詰のもの) 3.0部 キサンタンガム 0.2部 上記の配合割合で、予め水とキサンタンガムをミキサー
でよく混合し、次にこれと卵液、食塩とをホモゲナイザ
ーで充分撹拌混合して、約0.5mm程度の気泡を卵液中に
約30%(容積比)となるように均一に分散含有させ、こ
れに人参、生姜、蟹を加えて、具入りの卵液を調製し、
これを中華鍋で焼き上げて芙蓉蟹を得た。
次に、上記のようにして得た芙蓉蟹をポリプロピレン製
の合成樹脂容器に充填、密封し、これをレトルト釜で10
0℃(レトルナ釜内雰囲気温度)20分のレトルト加熱殺
菌した後冷却して、容器から取り出して食した。
この場合にも、上記のようにして得られた芙蓉蟹は、弾
力性のない“堅い”食感とならず、卵製品本来の適度の
歯切れと弾りの有る食感を有し、殺菌前と同等の非常に
優れたものであった。
実施例2 実施例1と全く同様にして得られた殺菌済の芙蓉蟹を冷
蔵庫にて5℃で4週間保存後、容器から取り出して食し
た。
この場合にも、芙蓉蟹は適度の歯切れと弾力性のある食
感を有し、離水も殆んどなく、殺菌前とほぼ同等の優れ
たものであった。
実施例3 卵液(生全卵液) 50部 だし汁 43部 食塩 0.5部 砂糖 5部 キサンタンガム 0.2部 精製大豆蛋白 1.3部 上記の配合割合で、予めだし汁とキサンタンガムと精製
大豆蛋白をミキサーでよく混合し、次にこれと卵液、食
塩、砂糖とをホモゲナイザーで充分撹拌混合して、約0.
5mm程度の気泡を卵液中に約30%(容積比)となるよう
に均一に分散含有させ、これを常法により卵焼き器を使
用して焼成し、だし巻き卵を得た。
次に、上記のようにして得ただし巻き卵をポリプロピレ
ン製の合成樹脂容器に充填、密封し、これをレトルト釜
で100℃(レトルト釜内雰囲気温度)20分のレトルト加
熱殺菌した後冷却して、容器から取り出して食した。
この場合にも、上記のようにして得られただし巻き卵
は、特有の歯応えと弾力のある食感を有し、またソフト
感もある非常に優れたものであった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】卵液にこれに対して0.02〜1.4重量%の増
    粘剤を水溶液として添加攪拌して、1.5mm以下程度の気
    泡を5〜60%含んだ卵液を調製し、該卵液を焼成凝固し
    て調理後、加熱殺菌することを特徴とする卵焼成品の製
    造法。
  2. 【請求項2】卵液に精製大豆蛋白を含んだことを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の卵焼成品の製造法。
JP57208348A 1982-11-27 1982-11-27 卵焼成品の製造法 Expired - Lifetime JPH0683654B2 (ja)

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