JPH0683519A - 座標入力装置 - Google Patents

座標入力装置

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JPH0683519A
JPH0683519A JP23235192A JP23235192A JPH0683519A JP H0683519 A JPH0683519 A JP H0683519A JP 23235192 A JP23235192 A JP 23235192A JP 23235192 A JP23235192 A JP 23235192A JP H0683519 A JPH0683519 A JP H0683519A
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亮三 柳沢
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克行 小林
Yuichiro Yoshimura
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Abstract

(57)【要約】 【目的】反射波の影響を減らし、精度の高い振動を利用
した座標入力装置を実現する。 【構成】振動源から入力された振動をセンサ6により検
出すると、帯域通過フィルタ511を通して、高次のロ
ーパスフィルタで構成したエンベロープ検出回路52に
より振動源の振動周波数成分を十分抑制したエンベロー
プを検出する。このエンベロープは、ピークゲイン周波
数が振動源の振動周波数以上に設定された微分回路を含
む変曲点検出回路53によって2階微分されるが、前記
設定によりエンベロープの周波数は検出回路53が備え
た微分回路の微分限界周波数を十分下回るため、1階の
微分につき位相が90度進んだ信号として出力される。
このため、2階微分出力のゼロクロス点はエンベロープ
の本来の変曲点を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は座標入力装置、特に振動
ペンから発生された振動を振動伝達板に設けられた振動
センサにより検出して、前記振動ペンの指示座標を検出
する座標入力装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、この種の装置においては、振動ペ
ンから発生した振動が振動伝達板の所定の位置に設けら
れた各振動センサに到達するまでに要する時間を計測
し、その計時値でもって振動ペンと各振動センサとの距
離、ひいては振動ペンによる指示座標を算出していた。
【0003】ところで、振動センサに振動が到達したこ
とを示すためには、その振動センサが振動を検出し発生
させた検出信号から、振動センサに振動が到達したこと
を示すタイミング信号を生成する必要がある。そして、
装置を司る主演算部は、各振動センサの振動検出に基づ
くこの振動到達タイミング信号を受信することで振動が
到達するまでの計時を完了させ、座標位置の算出を処理
している。
【0004】ここで、タイミング信号をどのようにして
生成するかが問題となるが、従来では振動の群速度に対
応した伝達遅延時間、或は群速度と位相速度に対応した
伝達遅延時間を計測することで行っていた。いずれにせ
よ、群速度に対応する伝搬遅延時間を正確に計測するた
めに、検出信号波形のエンベロープを生成し、そのエン
ベロープのピーク位置、或は変曲点位置を検出してタイ
ミング信号を生成していた。そして、このピーク位置に
対応する信号を生成するために、波形のエンベロープを
微分し、または変曲点位置に対応する信号を生成するの
に2回の微分処理を行った上で、振動ペンでの振動発生
のタイミングから、前記1回微分波形または2回微分波
形の最初のゼロクロス点までを群速度に対応した振動伝
達遅延時間として計時を行っていた。
【0005】ピーク位置検出(1回微分)より変曲点検
出(2回微分)が望まれる利点は、エンベロープ波形で
の変曲点の位置がピーク位置より時間軸上で前方である
ため、振動伝達板端面などからの不要反射波が直接検出
波に少しズレて重なっても、検出点が前方である方が反
射波の影響が受けにくいため、振動伝達板ひいては装置
そのものを小型にすることができるという点である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記微
分を行う回路は、ある定められた周波数fh 以下の周波
数の入力信号について同じ微分処理性能(すなわち、正
弦波に対してπ/2位相がすすむ)を示すと考えられて
いたため、周波数fh がエンベロープの立ち上がり部分
の周波数より高ければ良く、さらに微分回路の入出力の
振幅比が変わらないよう微分回路の増幅率が0dB(ユ
ニティゲイン)となる周波数をエンベロープの波形の周
波数に一致させる構成としていた。
【0007】しかし、ここで問題となるのは、微分回路
の微分特性すなわち伝達位相特性は、実際にはf<<f
h となる周波数fの信号に対してπ/2位相がすすみ、
fが大きくなりfh に近づくにしたがって位相すすみ量
はπ/2より徐々に小さくなる。そのため、上記の構成
では得られる1回微分波形のゼロクロス点が入力信号
(エンベロープ)のピークに、また2回微分波形のゼロ
クロス点が入力信号の変曲点に必ずしも対応しないこと
があった。
【0008】というのも、振動の群速度に対応した遅延
時間の検出点が微分処理以前のエンベロープ波形のどの
位置に相当するか評価せず、微分回路による微分処理で
あるから、検出点(1回目のゼロクロス点)は、1回微
分でエンベロープのピーク位置、2回微分で変曲点を検
出しいると判断していたにすぎなかった。本発明にあた
って、後述する検出点評価方法に従って検出点位置を求
めたところ、2回微分により変曲点検出を狙っていて
も、実際にはピーク位置付近を検出しているにすぎなか
ったということが判明した。このため、振動センサによ
り検出する振動が、振動伝達板周縁部による反射波の影
響を強く受け、座標検出誤差を軽減することができなか
った。
【0009】また、微分特性がπ/2より小さい場合、
入力信号のレベル変動により、微分波形のゼロクロス点
が時間軸上で前後する問題が生ずることがあった。これ
は、検出距離や振動ペンの入力筆圧の変化によって振動
センサでの検出レベルが変動すると、到達遅延時間の計
時値が変化し、座標の誤検出につながるという問題があ
った。
【0010】本発明は上記従来例に鑑みて成されたもの
で、反射波の影響による座標検出誤差を小さくし、正確
に座標入力できる座標入力装置を提供する事を目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は以下に示す構成を備える。
【0012】点状の振動源より振動伝達板に入力された
振動を複数のセンサで検出し、検出された振動の振動源
からの伝達遅延時間を測定して該伝達遅延時間基づき前
記振動源の前記振動伝達板上における座標位置を算出す
る座標入力装置であって、前記センサにより検出した振
動のエンベロープ信号を生成する生成手段と、前記エン
ベロープ信号を少なくとも1階微分して信号を出力する
微分手段と、前記振動源で振動を発生してから前記微分
手段による出力信号のゼロクロス点までを前記伝達遅延
時間として測定する手段とを備え、前記微分手段は、前
記振動源の振動の周波数と同じか又は高い周波数にピー
クゲイン周波数を設定した微分回路を有し、前記生成手
段は高次のフィルタを有する。
【0013】
【作用】上記構成により、センサで検出した振動から、
高次のフィルタにより振動源の周波数の振動を強く抑制
したエンベロープを生成し、そのエンベロープを振動源
の振動周波数以上にピークゲイン周波数が設定された微
分回路により微分して、振動減周波数の振動を抑制しつ
つ90度位相が進んだ出力信号を得、振動源での振動発
生から前記出力信号のゼロクロス点までを測定する。
【0014】
【実施例】図1は本発明の実施例である座標入力装置の
構造を示している。図中、1は装置全体を制御すると共
に、座標位置を算出する演算制御回路である。2は振動
子駆動回路であって、振動ペン3内のペン先を振動させ
るものである。8はアクリルやガラス板等、透明部材か
らなる振動伝達板であり、振動ペン3による座標入力
は、この振動伝達板8上をタッチすることで行う。つま
り、図示に実線で示す符号Aの領域(以下有効エリア)
内を振動ペン3で指定する事で、振動ペン3で発生した
振動が振動伝達板8に入射され、入射されたこの振動を
計測、処理をすることで振動ペン3の位置座標を算出す
ることができるようにしたものである。伝播してきた波
が振動伝達板8の端面で反射し、その反射波が中央部に
戻るのを防止(減少)するために、振動伝達板8の外周
には防振材7が設けられ、図1に示すように防振材の内
側近傍に圧電素子等、機械的振動を電気信号に変換する
振動センサ6a〜6dが固定されている。9は各振動セ
ンサ6a〜6dで振動を検出した信号を演算制御回路1
に出力する信号波形検出回路である。11は液晶表示器
等のドット単位の表示が可能なディスプレイであり、振
動伝達板の背後に配置している。そしてディスプレイ駆
動回路10の駆動により振動ペン3によりなぞられた位
置にドットを表示し、それを振動伝達板8(透明部材か
らなる)を透かしてみることが可能になっている。
【0015】振動ペン3に内蔵された振動子4は、振動
子駆動回路2によって駆動される。振動子4の駆動信号
は演算制御回路1から低レベルのパルス信号として供給
され、振動子駆動回路2によって所定のゲインで増幅さ
れた後、振動子4に印加される。電気的な駆動信号は振
動子4によって機械的な振動に変換され、ペン先5を介
して振動伝達板8に伝達される。
【0016】ここで振動子4の振動周波数はガラスなど
の振動伝達板8に板波を発生する事が出来る値に選択さ
れる。また、振動子駆動の際、振動伝達板8に対して図
2の垂直方向に振動するモードが選択される。また、振
動子4の振動周波数をペン先5を含んだ共振周波数とす
る事で効率のよい振動変換が可能である。上記のように
して振動伝達板8に伝えられる弾性波は板波であり、表
面波などに比して振動伝達板の表面の傷、障害物等の影
響を受けにくいという利点を有する。
【0017】<演算制御回路の説明>上述した構成にお
いて、演算制御回路1は所定周期毎(例えば5ms毎)
に振動子駆動回路2、振動ペン3内の振動子4を駆動さ
せる信号を出力すると共に、その内部タイマ(カウンタ
で構成されている)による計時を開始させる。そして、
振動ペン3より発生した振動は振動伝達板8上を伝播
し、振動センサ6a〜6d迄の距離に応じて遅延して到
達する。
【0018】信号波形検出回路9は各振動センサ6a〜
6dからの信号を検出して、後述する波形検出処理によ
り各振動センサへの振動到達タイミングを示す信号を生
成するが、演算制御回路1に各センサ毎のこの信号を入
力し、各々の振動センサ6a〜6dまでの振動到達時間
の検出、そして振動ペンの座標位置を算出する。また演
算制御回路1は、この算出された振動ペン3の位置情報
を基にディスプレイ駆動回路10を駆動して、ディスプ
レイ11による表示を制御したり、あるいはシリアル、
パラレル通信によって外部機器に座標出力を行なう(不
図示)。
【0019】図3は実施例の演算制御回路1の概略構成
を示すブロック図で、各構成要素及びその動作概略を以
下に説明する。
【0020】図中、31は演算制御回路1及び本座標入
力装置全体を制御するマイクロコンピユータであり、内
部カウンタ、操作手順を記憶したROM、そして計算等
に使用するRAM、定数等を記憶する不揮発性メモリ等
によって構成されている。33は不図示の基準クロック
を計時するタイマ(例えばカウンタなどにより構成され
ている)であって、振動子駆動回路2に振動ペン3内の
振動子4の駆動を開始させるためのスタート信号を入力
すると、その計時を開始する。これによって、計時開始
とセンサによる振動検出の同期が取られ、センサ(6a
〜6d)により振動が検出されるまでの遅延時間が測定
できることになる。
【0021】その他各構成要素となる回路は順を追って
説明する。
【0022】信号波形検出回路9より出力される各振動
センサ6a〜6dよりの振動到達タイミング信号は、検
出信号入力ポート35を介してラッチ回路34a〜34
dに入力される。ラッチ回路34a〜34dのそれぞれ
は、各振動センサ6a〜6dに対応しており、対応する
センサよりのタイミング信号を受信すると、その時のタ
イマ33の計時値をラッチする。こうして全ての検出信
号の受信がなされたことを判定回路36が判定すると、
マイクロコンピユータ31にその旨の信号を出力する。
マイクロコンピユータ31がこの判定回路36からの信
号を受信すると、ラッチ回路34a〜34dから各々の
振動センサまでの振動到達時間をラッチ回路より読み取
り、所定の計算を行なって、振動伝達板8上の振動ペン
3の座標位置を算出する。そして、I/Oポート37を
介してディスプレイ駆動回路10に算出した座標位置情
報を出力することにより、例えばディスプレイ11の対
応する位置にドット等を表示することができる。あるい
はI/Oポート37を介しインターフェース回路に、座
標位置情報を出力することによって、外部機器に座標値
を出力することができる。
【0023】<振動伝播時間検出の説明(図4,図5)
>以下、振動センサ3までの振動到達時間を計測する原
理に付いて説明する。
【0024】図4は信号波形検出回路9に入力される検
出波形と、それに基づく振動伝達時間の計測処理を説明
するための図である。尚以下、振動センサ6aの場合に
付いて説明するが、その他の振動センサ6b,6c,6
dについても全く同じである。
【0025】振動センサ6aへの振動伝達時間の計測
は、振動子駆動回路2へのスタート信号の出力と同時に
開始することは既に説明した。この時、振動子駆動回路
2から振動子4へは駆動信号41が印加されている。こ
の信号41によって、振動ペン3から振動伝達板8に伝
達された超音波振動は、振動センサ6aまでの距離に応
じた時間tgをかけて進行した後、振動センサ6aで検
出される。
【0026】図示の42で示す信号は振動センサ6aが
検出した信号波形を示している。この実施例で用いられ
ている振動は板波であるため、振動伝達板8内での伝播
距離に対して検出波形のエンベロープ43と位相42と
の関係は、振動伝達中にその伝達距離に応じて変化す
る。ここでエンベロープ43の進む速度、即ち、群速度
をVg、そして位相42の位相速度をVpとする。この
群速度Vg及び位相速度Vpから振動ペン3と振動セン
サ6a間の距離を検出することができる。
【0027】まず、エンベロープ43にのみ着目すると
その速度はVgであり、ある特定の波形上の点、例えば
エンベロープ43の2回微分波形である信号44の最初
のゼロクロス点をエンベロープ43の変曲点として検出
すると、振動ペン3と振動センサ6aとの間の距離は、
その振動伝達時間をtgとして、 d=Vg・tg (1) で与えられる。この式は振動センサ6aの一つに関する
ものであるが、同じ式により他の3つの振動センサ6b
〜6dと振動ペン3の距離も同様にして表すことができ
る。
【0028】更に、より高精細な座標決定をするため
に、位相信号の検出に基づく処理を行なう。位相波形信
号42の特定の検出点、例えば振動印加から、ある所定
の信号レベル431後のゼロクロス点までの時間をtp
47(レベル431を超えた時間より所定幅の窓信号4
6を生成し、位相信号42と比較することで得る)とす
れば、振動センサと振動ペンの距離は、 d=n・λp+Vp・tp (2) となる。ここでλpは弾性波の波長、nは整数である。
前記(1)式と(2)式から上記の整数nは、 n=int[(Vg・tg−Vp・tp)/λp+1/N] (3) と表される。
【0029】ここで、Nは“0”以外の実数であり、適
当な値を用いる。例えば、N=2とすれば±1/2波長
以内のtg等の変動であれば、nを決定することができ
る。上記のようにしてもとめたnを(2)式に代入する
ことで、振動ペン3及び振動センサ6a間の距離を精度
良く測定することができる。
【0030】ところで、実際に信号波形検出回路9によ
り計時されるのは、振動ペン内部や回路での遅延時間分
のオフセットを含んだtg’,tp’であるが、(2)
式や(3)式に代入する際に、そのオフセット分を差し
引いてtg,tpに直しておく必要がある。上述した2
つの振動伝達時間tg’およびtp’の測定のため、信
号45及び47の生成は信号波形検出回路9により行わ
れるが、この信号波形検出回路9は図5に示すように構
成される。
【0031】図5は実施例の信号波形検出回路9の構成
を示すブロック図である。図5において、振動センサ6
aの出力信号は、前置増幅回路51により所定のレベル
まで増幅される。増幅された信号は、帯域通過フィルタ
511により検出信号の余分な周波数成分が除かれ、例
えば、絶対値回路及び低域通過フィルタ等により構成さ
れるエンベロープ検出回路52に入力され、検出信号の
エンベロープのみが取り出される。エンベロープ変曲点
のタイミングは、エンベロープ変曲点検出回路53によ
って検出される。ピーク検出回路はモノマルチバイブレ
ータ等から構成されたtg信号検出回路54によって所
定波形のエンベロープ遅延時間検出信号である信号tg
(図4信号45)が形成され、演算制御回路1に入力さ
れる。
【0032】一方、55は信号検出回路であり、エンベ
ロープ検出回路52で検出されたエンベロープ信号43
中の所定レベルの閾値信号431を越える部分のパルス
信号を形成する。56は単安定マルチバイブレータであ
り、パルス信号の最初の立ち上がりでトリガされた所定
時間幅のゲート信号46を開く。57はtpコンパレー
タであり、ゲート信号46の開いている間の位相信号4
2の最初の立ち上がりのゼロクロス点を検出し、位相遅
延時間信号tp47が演算制御回路1に供給されること
になる。尚以上説明した回路は振動センサ6aに対する
ものであり、他の振動センサにも同じ回路が設けられて
いる。
【0033】<座標位置算出の説明(図6)>次に実際
に振動ペン3による振動伝達板8上の座標位置検出の原
理を説明する。
【0034】今、振動伝達板8上の4辺の中点近傍に4
つの振動センサ6a〜6dを符号S1〜S4の位置に設
けると、先に説明した原理に基づいて、振動ペン3の位
置Pから各々の振動センサ6a〜6dの位置までの直線
距離da〜ddを求めることができる。更に演算制御回
路1でこの直線距離da〜ddに基づき、振動ペン3の
位置Pの座標(x,y)の3平方の定理から次式のよう
にして求めることができる。
【0035】 x=(da+db)・(da−db)/2X (4) y=(dc+dd)・(dc−dd)/2Y (5) ここで、X,Yはそれぞれ振動センサ6a,6b間の距
離、振動センサ6c,6d間の距離である。
【0036】以上のようにして振動ペン3の位置座標を
リアルタイムで検出することができる。
【0037】<微分回路の説明>エンベロープ変曲点検
出回路53は、微分回路を2段直列に接続して構成され
ている。理想的な入出力微分特性をの微分回路が持つと
すれば、2回の微分処理により、検出波形のエンベロー
プ43の立ち上がり部分の変曲点は、2回微分後の微分
波形44の最初のゼロクロス点に正確に対応することに
なる。図7に1段微分回路の一例の回路構成図と概略周
波数特性図とを示す。微分限界周波数fHとピークゲイ
ン周波数fp とは図示の抵抗とコンデンサとで設定でき
る。
【0038】実際の微分回路は、図7(b)に示すよう
に理想的な微分回路とは異なった特性を示している。図
の点線は微分後の位相進みに関する特性図であるが、入
力される信号の周波数(中心周波数成分)fが、微分限
界周波数fH に近いと出力信号の位相は90度(π/
2)より小さくなり、先に述べた理想微分回路とはずれ
てしまう。位相の進み方が小さいということは、2回微
分後の微分波形44のゼロクロス点は、入力信号である
エンベロープ43の変曲点より時間的に後方の部位に相
当する。このことは、検出の際に反射波の影響を受けや
すいという問題となる。
【0039】上記問題は、微分限界周波数fH によって
検出点がどのように変わるかを評価してみるとわかりや
すい。図8に検出点の判定のために新たに使用した評価
ツールの概略構成図と評価データとを示す。図8(a)
に示す様に、振動伝達板8の一端面に反射防振材7を装
着しない完全反射面(図中の右端面)を設ける。振動ペ
ン3を振動センサ6から徐々に遠ざかる方向で、かつ完
全反射面に垂直な線上に移動させる。そして、振動セン
サ6によって得られる検出信号を信号波形検出回路9に
入力しtgを得る。得られたtgを移動距離を横軸にと
りプロットすると図8(b)のグラフを得る。完全反射
面からの反射波の影響でグラフ上の線形関係が崩れる位
置がわかる。反射の影響が現れるペンの位置から完全反
射端面までの距離をLとすると、Lは検出波形のtg検
出点と相関関係にあり、Lが短いほど検出点が前方(エ
ンベロープの変曲点により近く)になり、反射波の影響
を受けにくいことになる。すなわち、群速度をVg(=
l0/t0 )とすれば、端面から距離L離れた点へ端面から
の反射波が到達するのに要する時間は2L/Vgであ
る。この時間は検出する振動波形が立ち上がってからt
g検出点までの時間であり、Lの値が小さいほどこの時
間が短い、つまり検出波形において検出点は時間的によ
り前方にある事が分かる。
【0040】図9に、振動伝達板8を伝達する振動の中
心周波数f=500kHZ で、エンベロープの立ち上が
り部分の周波数が40kHZ の時、微分限界周波数fH
の値を変化させたときの図8の評価方法による距離Lの
評価結果を示す。図からもわかる通り、fH が40kH
Z より充分大きい時、具体的にはfH ≧f=500kH
Z でLがほぼ一定となることがわかる。
【0041】また、検出波形のピーク位置や変曲点は、
群速度に対応して距離に線形な関係で変化するが、微分
回路の伝達位相特性が90度からずれる(2段なのでπ
からずれる)時には変曲点を検出しているわけではない
ので、群速度Vgの勾配からずれて線形な関係からはず
れたり、検出波形のレベルの大小によって微分波形44
のゼロクロス点が時間軸上で前後することにより、座標
検出精度を低下させる問題となる。これは、Vpが周波
数によって変化する(分散性と呼ばれる)ために、検出
波形全体の形が伝搬距離によって変わってしまうことも
原因の一つとなる。
【0042】これまで述べてきたように、fH の値をエ
ンベロープの周波数にたいして充分大きく設定すれば、
微分回路の位相伝達特性がより理想に近づき、反射波の
影響を受け難く、かつ検出波のレベル変動により誤検出
が生ずるなどの問題は生じなくなる。実際には、fH
値は図9からもわかる様にfH ≧f/2=250KHz
でも同じ効果が得られるので、fH =f/2までを含
む。
【0043】実用微分動作領域の上限である微分限界周
波数fH はピークゲイン周波数fp付近で生じるため、
ピークゲイン周波数fp を振動の中心周波数fあるいは
それ以上に設定すれば、エンベロープの周波数fe は微
分限界周波数fH に対してf H >fe を十分に満たし、
1回微分後の位相の進角が90度を大きく下回る事はな
い。
【0044】しかし、さらに問題となるのは微分回路前
段のエンベロープ検出回路52の特性である。エンベロ
ープ検出回路52はローパスフィルタやバンドパスフィ
ルタなどで構成され、検出信号波形42の包絡線(エン
ベロープ)の周波数成分(f e )は無損失で(或は増幅
して)通過させ、それより高い周波数成分f(振動の中
心周波数成分)はカット、すなわち高い減衰率で通過さ
せ、エンベロープを出力として得る。これを言い替えれ
ば、エンベロープの周波数fe と中心周波数fの伝達特
性にはαdBの差を設けているに過ぎない。すなわち、
もし後段のエンベロープ変曲点検出回路53での周波数
e とfの伝達特性の差が−αdBであるならば、出力
信号波形はエンベロープ検出回路入力のもとの波形に近
くなる。すなわち、微分回路の特性を最適にするために
微分限界周波数fH の値を大きくすると、中心周波数f
での微分回路の振幅伝達特性も大きくなるので、前段の
エンベロープ検出回路52のfe とfの振幅伝達特性の
差=αdBを大きくしておく必要がある。具体的には、
エンベロープ検出回路52を構成するローパスフィル
タ、或はバンドパスフィルタを高次のものにすることで
カットオフ周波数以上、或は帯域より高い周波数での通
過ロスを大きくさせることで、簡単にエンベロープ周波
数fe と中心周波数fの振幅伝達特性の差αdBを大き
くすることが可能となる。
【0045】ここで、本構成においては、微分回路のユ
ニティゲイン(増幅率=0dB)の周波数fcは、必要
な出力振幅が得られる様に設定して良いのは言うまでも
ない。
【0046】以上説明したように、エンベロープ変曲点
検出回路を構成する微分回路の微分限界周波数fH を、
ピークゲイン周波数fp を検出する振動の中心周波数f
程度かそれ以上に充分大きくすることで、中心周波数程
度あるいはそれ以下(fH ≧f)とする。さらに、エン
ベロープ検出回路を高次のローパスフィルタ、或はバン
ドパスフィルタで構成することで、反射波の影響を受け
ないで伝播してきた振動の群遅延時間を検出でき、かつ
検出レベルの変動による誤検出もなくなるという効果が
得られる。
【0047】尚、本発明は、複数の機器から構成される
システムに適用しても1つの機器から成る装置に適用し
ても良い。また、本発明は、システム或は装置にプログ
ラムを供給することによって達成される場合にも適用で
きることはいうまでもない。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る座標
入力装置は、反射波の影響による座標検出誤差を小さく
し、正確に座標入力できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】座標入力装置の概略説明図である。
【図2】振動ペンの概略説明図である。
【図3】演算制御回路の構成を示すブロック図である。
【図4】信号処理のタイミングチャートである。
【図5】信号波形検出回路の構成を示すブロック図であ
る。
【図6】座標位置算出のための説明図である。
【図7】微分回路特性の説明図である。
【図8】群遅延時間tg検出点の評価方法の説明図であ
る。
【図9】微分限界周波数fH に対するtg検出点位置の
特性図である。
【符号の説明】
1 演算制御回路、 2 振動ペン、 6 振動センサ、 8 振動伝達板、 9 信号波形検出回路、 52 エンベロープ検出回路、 53 エンベロープ変曲点検出回路である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 克行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 吉村 雄一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 田中 淳 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 点状の振動源より振動伝達板に入力され
    た振動を複数のセンサで検出し、検出された振動の振動
    源からの伝達遅延時間を測定して該伝達遅延時間に基づ
    き前記振動源の前記振動伝達板上における座標位置を算
    出する座標入力装置であって、 前記センサにより検出した振動のエンベロープ信号を生
    成する生成手段と、 前記エンベロープ信号を少なくとも1回微分して信号を
    出力する微分手段と、 前記振動源で振動を発生してから前記微分手段による出
    力信号のゼロクロス点までを前記伝達遅延時間として測
    定する手段と、を備え、 前記微分手段は、前記振動源の振動の周波数と同じか又
    は高い周波数にピークゲイン周波数を設定した微分回路
    を有し、前記生成手段は高次のフィルタを有する事を特
    徴とする座標入力装置。
  2. 【請求項2】 前記微分手段は、前記微分回路により前
    記エンベロープ信号の2回微分を行い、前記エンベロー
    プ信号の変曲点をゼロクロス点とする信号を出力する事
    を特徴とする請求項1記載の座標入力装置。
  3. 【請求項3】 前記フィルタはローパスフィルタである
    事を特徴とする請求項1記載の座標入力装置。
  4. 【請求項4】 前記フィルタはバンドパスフィルタであ
    る事を特徴とする請求項1記載の座標入力装置。
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