JP3059563B2 - 座標入力装置及び方法 - Google Patents

座標入力装置及び方法

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JP3059563B2
JP3059563B2 JP362792A JP362792A JP3059563B2 JP 3059563 B2 JP3059563 B2 JP 3059563B2 JP 362792 A JP362792 A JP 362792A JP 362792 A JP362792 A JP 362792A JP 3059563 B2 JP3059563 B2 JP 3059563B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば弾性振動伝達遅
延時間を利用して振動源の位置を特定し、座標入力を行
わせる座標入力装置及び方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より手書きの文字,図形などをコン
ピュータなどの処理装置に入力する装置として、各種の
入力ペンおよびタブレットなどを用いた座標入力装置が
知られている。この種の装置では、入力された文字,図
形などからなる画像情報は、CRTディスプレイなどの
表示装置やプリンタなどの記録装置に表示,出力され
る。このような座標入力装置のうち、タブレット型の座
標入力装置における座標検出方法として、次にあげる各
種の方式が知られている。
【0003】(1)抵抗膜と対向配置されたシート材と
により構成され、押圧された点の抵抗値の変化によりそ
の座標値を検出する方式。
【0004】(2)対向配置された導電シートなどの電
磁ないし静電誘導をともに座標位置を検出する方式。
【0005】(3)入力ペンからタブレットに伝達され
る超音波振動を基に、入力ペン座標位置を検出する方
式。
【0006】しかし、これらの方式を採用した従来の座
標入力装置には次のような欠点がある。
【0007】すなわち、上述の抵抗膜利用タイプのもの
(1の場合)は低抗体の均一性がそのまま図形入力の精
度を左右するので、均一性の優れた低抗体を必要とし、
そのため特に高精度を必要とする装置は非常に効果とな
る。また、X座標用とY座標用の2枚の抵抗膜が必要と
なるので、座標入力面の透明度が低下してしまう。この
ため、原稿等に重ねて使用する場合などは、原稿が見に
くくなるという欠点もある。
【0008】次に、電磁誘導を利用したタイプのもの
(2の場合)は、電線がマトリックス状に配設されてい
るので座標入力面が透明にはならず、原稿や表示器など
に重ねて用いるには不適当である。またこの方式による
装置の座標検出精度は、マトリックス状に配設されてい
る電線の位置、つまり加工精度により直接左右されるの
で、高精度な入力装置では非常に高価なものとなる。
【0009】これらの方式に比べて超音波による方式
は、入力面であるタブレット上を伝播してくる波の遅延
時間を検出して位置座標を算出する方式であり、タブレ
ット上にマトリックス状電線等の細工がなんら施されて
いないので、コスト的に安価な装置を提供することが可
能である。しかもタブレットに透明な板硝子を用いれば
他の方式に比べて透明度の高い座標入力装置を構成する
ことができる。
【0010】しかしながら、超音波による方式は次のよ
うな欠点を有する。入力ペンによりタブレットに入射さ
れた振動は、減衰しながらもタブレット中を伝播し、い
ずれタブレットの端面に到達し、反射する。この反射波
はたとえ端面に防振材等を取り付けて振動を抑制しよう
としても完全に取りきることはできない。従って、波の
到達遅延時間を計測するのに必要な直接波(入力ペンと
振動を検出するためのセンサとの間を最短で伝わってく
る波)と反射波とが重畳し、重畳した部分からセンサで
出力される検出信号波形が歪むと言う問題が生じる。こ
の歪は波が伝播してくる時間を計測する際に誤差を生じ
させ、座標検出精度を大幅に低下させる。この問題を解
決するためには直接波で形成される検出信号波形の中の
遅延時間検出ポイントに、いかなる場合でも反射波が重
ならない構成とする必要がある。このためにセンサを反
射波の影響を受けない位置に設定していた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この解
決法は、反射波が戻ってくる時間をかせぐために直接波
と反射波との経路差を大きくすることでこの課題を解決
するものであり、この結果装置全体の大きさ、つまり座
標を入力することができる有効エリアに対して座標入力
面の大きさが大きくなるという新たな欠点を生じさせて
いた。
【0012】また、振動伝達板上を伝播する波の音速が
速くなればなるほど、座標算出の分解能が低下するとい
う問題が生じる。つまり時間を計測するためのカウンタ
の分解能が同じであれば、扱う波の音速が遅ければ遅い
ほど距離測定の分解能が向上すると言うことを意味す
る。従って、速度の速い波を用いてその遅延時間より距
離を求める場合、算出距離の分解能を保つためにそれ相
応の時間分解能を持つカウンタ(カウンタ周波数を高く
する)を使用することになり、コストが高く、消費電力
も大きいといった欠点があった。
【0013】本発明は上記従来例に鑑みてなされたもの
で、小型で精度が高く、低コスト・低消費電力を実現で
きる座標入力装置及び方法を提供することを目的とす
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】及び
【作用】上記目的を達成するために本発明の座標入力装
置は次のような構成からなる。すなわち、振動を伝播す
る座標入力面に複数の振動センサを配設し、振動を発生
する座標指示具と前記センサそれぞれとの距離を振動の
到達時間から計測し、前記座標指示具による前記座標入
力面での指示点を座標値として演算出力する座標入力装
置であって、前記座標入力面を伝わってきた第1の周波
数の振動から該振動の位相速度に係わる遅延時間を計測
する手段と、前記座標入力面を伝わってきた、前記第1
の周波数より高い第2の周波数の振動から該振動の群速
度に係わる遅延時間を計測する手段と、前記計測された
群速度と位相速度とに基づいて前記座標指示具の座標位
置を算出する手段とを備える。また、本発明の座標入力
方法は次のような構成からなる。すなわち、複数の振動
センサを配設した振動を伝播する座標入力面において、
振動を発生する座標指示具と前記センサそれぞれとの距
離を振動の到達時間から計測し、前記座標指示具による
前記座標入力面での指示点を座標値として演算出力する
座標入力方法であって、前記座標入力面を伝わってきた
第1の周波数の振動から該振動の位相速度に係わる遅延
時間を計測する工程と、前記座標入力面を伝わってき
た、前記第1の周波数より高い第2の周波数の振動から
該振動の群速度に係わる遅延時間を計測する工程と、前
記計測された群速度と位相速度とに基づいて前記座標指
示具の座標位置を算出する工程とを備える。
【0015】
【実施例】以下、図面に示す実施例に基づき、本発明を
詳細に説明する。 [実施例1]図1は本実施例に於ける座標入力装置の構
造を示している。図中、1は装置全体を制御すると共
に、座標位置を算出する演算制御回路である。2は振動
子駆動回路であって、振動ペン3内のペン先を振動させ
るものである。8はアクリルやガラス板等、透明部材か
らなる振動伝達板であり、振動ペン3による座標入力
は、この振動電圧板8上をタッチすることで行う。つま
り、図示に実線で示す符号Aの領域(以下、有効エリ
ア)内を振動ペン3で指定する事で、振動ペン3で発生
した振動が振動伝達板8に入射され、入射されたこの振
動を計測,処理することで振動ペン3の位置座標を算出
することができるようにしたものである。
【0016】伝播してきた波が振動伝達板8の端面で反
射し、その反射波が中央部に戻るのを防止(減少)する
ために、振動伝達板8の外周には防振材7が設けられ、
図1に示すように防振材の内側近傍に圧電素子等、機械
的振動を電気信号に変換する振動センサ6a〜6dが固
定されている。9は各振動センサ6a〜6dで振動を検
出した信号を演算制御回路1に出力する信号波形検出回
路である。11は液晶表示器等のドット単位の表示が可
能なディスプレイであり、振動伝達板の背後に配置して
いる。そしてディスプレイ駆動回路10の駆動により振
動ペン3によりなぞられた位置にドットを表示し、それ
を振動伝達板8(透明部材からなる)を透してみる事が
可能になっている。
【0017】図2は振動ペン3をより詳しく図示したも
のである。振動子駆動回路から入力される信号でもっ
て、振動ペン3に内蔵された振動子4を振動させ、その
振動エネルギーをホーン5で集中させて、振動伝達板8
に伝達する。
【0018】<振動子駆動回路の説明>図3は振動ペン
3の振動子4を駆動する振動子駆動回路2の具体的な構
成を示すブロック図、図4はそのタイミングチャートで
ある。
【0019】図3において、発信器(OSC)201で
発振する周波数fb(図4のタイミングチャートの信号
211)のクロックは、分周回路202によりfc(タ
イミングチャートの信号212)の周波数に分周された
後、fbとfcの切り替え回路204に入力される。ま
た、OSC201から出力されるクロックfbは、別の
分周回路203によってタイミングチャートの信号21
3で示されるクロックに分周される。さらにこのクロッ
ク213は切り替え回路204に入力され、切り替え回
路204はクロック213にしたがってクロックfbと
クロックfcを交互に選択し、シフトレジスタ205に
入力する。この信号が図4の信号215であり、クロッ
ク213と共に周波数fbからfcに変わる。シフトレ
ジスタ205は、クロック213が変化した直後に数周
期(本実施例の場合4周期)のパルス列を出力するよう
に構成されており、このパルス列214の周波数はfb
及びfcの周波数に依存する。
【0020】この結果、シフトレジスタ205からは、
図4のタイミングチャートに示すようにクロック213
が変化する直後に、クロック214で示される周波数f
1とf2のクロックが交互に出力されることになる。な
お206はドライブ回路で、シフトレジスタ205から
出力されるクロック214を振動子4の駆動に最適な電
気信号レベルに変化する。本実施例の場合矩形波による
パルス列で振動子を駆動しているが、駆動波形をサイン
波等としても問題はない。
【0021】ここで振動子4は異なる二つの周波数で駆
動されるが、この二つの周波数を振動ペン3の共振周波
数とすることで効率よく振動ペン3のペン先から所望の
周波数の振動を得ることができる。つまり振動子を振動
ペン3に組み込んだ状態において、その共振特性を調
べ、例えば基本共振周波数と2次共振周波数を駆動周波
数とすることで効率よく振動を得ることができる。
【0022】<演算制御回路の説明>上述した構成に於
いて、演算制御回路1は所定周期毎(例えば5ms毎)
に振動子駆動回路2をスタートさせ、前述の通り振動ペ
ン3内の振動子4を駆動させる信号を出力すると共に、
その内部タイマ(カウンタで構成されている)による計
時を開始させる。そして、振動ペン3より発生した振動
は振動伝達板8上を伝播し、振動センサ6a〜6d迄の
距離に応じて遅延して到達する。
【0023】信号波形検出回路9は各振動センサ6a〜
6dからの信号を検出して、後述する波形検出処理によ
り各振動センサへの振動到達タイミングを示す信号を生
成するが、演算制御回路1は各センサ毎のこの信号を入
力し、各々の振動センサ6a〜6dまでの振動到達時間
の検出、そして振動ペンの座標位置を算出する。また演
算制御回路1は、この算出された振動ペン3の位置情報
を基にディスプレイ駆動回路10を駆動して、ディスプ
レイ11による表示を制御したり、あるいはシリアル,
パラレル通信によって外部機器に座標出力を行なう(不
図示)。
【0024】図5は実施例の演算制御回路1の概略構成
を示すブロック図で、各構成要素及びその動作概略を以
下に説明する。
【0025】図中、31は演算制御回路1及び本座標入
力装置全体を制御するマイクロコンピュータであり、内
部カウンタ,操作手順を記憶したROM、そして計算等
に使用するRAM、定数等を記憶する不揮発性メモリ等
によって構成されている。33は不図示の基準クロック
を計時するタイマ(例えばカウンタなどにより構成され
ている)であって、振動子駆動回路2に振動ペン3内の
振動子4の駆動を開始させるためのスタート信号を入力
すると、その計時を開始する。これによって、計時開始
とセンサによる振動検出の同期がとられ、センサ(6a
〜6d)により振動が検出されるまでの遅延時間が測定
できることになる。
【0026】その他各構成要素となる回路は順を追って
説明する。
【0027】信号波形検出回路9より出力される各振動
センサ6a〜6dよりの振動到達タイミング信号は、検
出信号入力ポート35を介してラッチ回路34a〜34
dに入力される。ラッチ回路34a〜34dのそれぞれ
は、各振動センサ6a〜6dに対応しており、対応する
センサよりのタイミング信号を受信すると、その時のタ
イマ33の計時値をラッチする。こうして全ての検出信
号の受信がなされたことを判定回路36が判定すると、
マイクロコンピュータ31にその旨の信号を出力する。
マイクロコンピュータ31がこの判定回路36からの信
号を受信すると、ラッチ回路34a〜34dから各々の
振動センサまでの振動到達時間をラッチ回路より読み取
り、所定の計算を行なって、振動伝達板8上の振動ペン
3の座標位置を算出する。そして、I/Oポート37を
介してディスプレイ駆動回路10に算出した座標位置情
報を出力することにより、例えばディスプレイ11の対
応する位置にドット等を表示することができる。あるい
はI/Oポート37を介しインターフェース回路に、座
標位置情報を出力することによって、外部機器に座標値
を出力することができる。
【0028】<板波の性質(図6,図7)>図6は板上
を伝播する弾性波(板波)速度の一般的な性質を示した
ものである。板波の位相速度Vp及び群速度Vgは、板
の厚さdと波の周波数fとの積(以後fd値と呼ぶ)に
依存していることが良く知られている。fd値が比較的
低い周波数帯域では、群速度Vgと位相速度Vpとは共
にfd値が大きくなればなるほど速くなっていることが
わかる。本実施例では振動伝達板8上を伝播してくる板
波の周波数はそれぞれ数百KHz、板厚は1.6mm程度で
あり、前述のfd値が比較的低い領域となっている。従
って高い周波数で発生した板波は、低い周波数で発生し
た板波よりも、その群速度・位相速度とも速いことがわ
かる。
【0029】図7は図6の比較的fd値の小さい領域
(fd=0.3〜1.0MHz *mm)の詳細図である。
今、この板波を用いて、その到達遅延時間から距離を算
出することを考える。板波は明らかに群速度と位相速度
が異なるために、波が伝播する距離によって位相の情報
が全体の波形(エンベロープ)に対して異なる。図8は
その様子を示したものであり、ある点における検出信号
波形と、そこからある距離Lの検出信号波形はエンベロ
ープのピークと位相のピークとが一致している(図8
(A))のに対して、距離がΔLだけ変化するとエンベ
ロープのピークと位相のピークとが一致しなくなる(図
8(B))。つまり伝播距離が増すに連れて、検出信号
波形の中の位相が常に正方向から始まる(図8(A))
のではなく、だんだん位相がずれて負方向から始まる
(図8(B))様になり、さらに距離がずれると基の状
態に戻るという周期的な現象を繰り返すことになる。こ
のとき位相速度に関わる位相遅延時間Tpを、例えば位
相レベルが初めて一定レベル以上となったところを検出
点としてそこまでの時間を計測するものとすれば、距離
と位相遅延時間との関係は階段状になる。
【0030】一方、群速度に関わる群遅延時間Tgは、
エンベロープと位相との関係が距離に依存して変化する
ために、位相情報から検出することはできない。そこ
で、位相情報により形成される波形の包絡線(エンベロ
ープ)を取り出し、その波形のピーク等の特異点を検出
点として群遅延時間Tgを計測しなければならない。こ
のときここで問題となるのは群遅延時間Tgの検出点は
位相遅延時間Tpの検出点よりも時間軸上で遅い点に位
置しているということである。つまり、群遅延時間Tg
の検出点は検出信号波形の先頭部分ではなく、先頭部分
よりも時間的に遅い波形のピーク付近であるということ
である。もし振動センサ6が振動伝達板8の端面付近に
存在しているものとすれば、検出信号波形の先頭部分は
端面で反射し、その反射波が直接波と重畳し(検出信号
波形が歪む)、直接波により形成されるピーク値を正し
く検出することができなくなる問題が生じる。
【0031】いま、仮に直接波の先頭部分からK波長目
に直接波による検出信号波形のピーク値が形成されるも
のと仮定する。また、この波の群速度をVg1,周波数
をf1とすれば先頭からピーク値(検出ポイント)まで
の時間は、 tpoint =K・1/f1=K/f1 …(1) であり、この時間に群が進む距離Ld は、 Ld =tpoint ・Vg1=(K・Vg1)/f1 …(2) である。したがって、反射波が直接波のピークに重畳し
ないようにするためには、振動センサ6と振動伝達板8
の端面との距離をLd /2以上としなければならない。
この結果、座標を入力することができる有効エリアに比
べて振動伝達板8の大きさが大きくなり、しいては装置
全体が大きくなるという問題が生じる。
【0032】このような問題は位相遅延時間の検出ポイ
ントについても言えるが、検出ポイントを検出信号波形
の中の先頭付近((1)式のKの値がより小さいことを
示す)に設定できるので、振動伝達板8の大きさを決定
するのは群遅延時間検出ポイントの位置であると言え
る。
【0033】再び図7に戻って、周波数と群速度の関係
について考える。この関係より、板厚が一定の場合に
は、ある微小範囲で(3)式が近似的に成立するものと
仮定する。
【0034】 Vg1=αf1+β ;(α,βは正の定数) …(3) (3)式を(2)式に代入すると、 Ld =K・(α+β/f1) …(4) 従って、板波を用いた場合、周波数を高くすることで
d の値を小さくすることができる。今(3)式はある
微小範囲で考えたが、前述の比較的fd値の小さな領域
では、fd値と群速度Vg・位相速度Vpとの関係はそ
れぞれ一様単調増加、かつ上に凸(傾きが単調減少)の
関係であり、このfd値の範囲内で周波数を高くすれば
するほどLd の値を小さくすることができる。
【0035】このとき周波数を高くすることで生じる弊
害について考える。超音波を用いた座標入力装置は、振
動ペン3からセンサ6a〜dまでの各距離を算出するこ
と、つまり波の伝播時間を計測し、その波の速度との積
を求めることで座標算出を行うことを基本としている。
従って、座標検出分解能は、距離算出分解能と密接な関
係にある。距離算出分解能は、遅延時間を計測するカウ
ンタの時間分解能と波の速度に依存している。つまり、
カウンタの時間分解能が同じであれば、より速度の遅い
波を使うことで、距離算出分解能は改善される。
【0036】前述の通り振動伝達板8の不要な部分を小
さくするために周波数の高い波を用いた場合、それと共
に速度が速くなるので、距離算出分解を保つためには時
間分解能のより高いカウンタを用いなければならず、コ
ストが高くなること、消費電力が大きくなることなどの
欠点が生じる。そこで、群遅延時間の計測には周波数の
高い板波を用い、位相遅延時間の計測には周波数が遅く
速度が遅い板波を用いる。群遅延時間Tgと位相遅延時
間Tpとから座標を算出する方法についてこれ以降に述
べるが、後述の通り群遅延時間は直接距離算出には用い
られていないので、カウンタの時間分解能は群遅延時間
検出には要求されないという特徴が座標算出アルゴリズ
ムにはある。
【0037】<振動伝搬時間検出の説明(図9,図1
0)>以下、振動センサ3までの振動到達時間を計測す
る原理に付いて説明する。
【0038】図9は信号波形検出回路9に入力される検
出波形と、それに基づく振動伝達時間の計測処理を説明
するための図である。尚、以下、振動センサ6aの場合
に付いて説明するが、その他の振動センサ6b,6c,
6dについても全く同じである。振動センサ6aへの振
動伝達時間の計測は、振動子回路2へスタート信号の出
力と同時に開始することは既に説明した。この時、振動
子回路2から振動子4へは駆動信号41が印加されてい
る。この信号41によって振動ペン3から振動伝達板8
に伝達された超音波振動は、振動センサ6aまでの距離
に応じた時間をかけて信号した後、振動センサ6aで検
出される。
【0039】図示の42で示す信号は振動ペンを駆動す
る信号の周波数が高い時に発生した波を振動センサ6a
が検出した検出信号波形と、一定時間(図中tc)後に
駆動された周波数の低い駆動信号で得られる検出信号波
形とを示したものである。先に説明したように、この実
施例で用いられている振動は板波であるため振動伝達板
8内での伝播距離に対して検出波形のエンベロープ42
1と位相422、及びエンベロープ425と位相426
の関係は振動伝達中に、その伝達距離に応じてそれぞれ
変化する。ここで周波数の高い駆動で得られたエンベロ
ープ421の進む速度、即ち、群速度をVgとする。ま
た、周波数の低い駆動で得られた位相(図中426)の
進む速度をVpとする。これらの群速度Vg及び位相速
度Vpから振動ペン3と振動センサ6a間の距離を検出
することができる。
【0040】まず、エンベロープ421にのみ着目する
と、その速度はVgであり、ある特定の波形上の点、例
えばピークを検出すると、エンベロープ43を微分(信
号44)してそのゼロクロス点を群遅延時間検出点とす
る。振動ペン3及び振動センサ6aの間の距離は、その
振動伝達時間をtgとして、 d=Vg・tg …(5) で与えられる。この式は振動センサ6aの一つに関する
ものであるが、同じ式により他の3つの振動センサ6b
〜6dと振動ペン3の距離も同様にして表すことができ
る。
【0041】更に、より高精度な座標決定をするため
に、位相信号の検出に基づく処理を行なう。位相波形信
号426の特定の検出点、例えば振動印加から、ある所
定の信号レベル45後に位相が最初から負から正へと変
換するゼロクロス点までの時間をtp′48(信号46
に対し所定幅の窓信号47を生成し、位相信号426と
比較することで得る)とすれば、実際に波が伝播した時
間tpは、 tp=tp′−tc …(6) である。従って、振動センサと振動ペンの距離は、 d=n・λp+Vp・tp …(7) となる。ここでλpは弾性波の波長(駆動周波数の低い
状態で得られる波の波長)、nは整数である。
【0042】前記(5)式と(7)式から上記の整数n
は、 n=int[(Vg・tg−Vp・tp)/λp+1/N] …(8) と表される。
【0043】ここで、Nは“0”以外の実数であり、適
当な値を用いる。例えば、N=2とすれば±1/2波長
以内のtg等の変動であれば、nを決定することができ
る。つまり、Tgの検出にはマージンがあり、(8)式
でその誤差は吸収されてしまうので、群遅延時間検出に
は高分解能のカウンタは必要がない。このようにして求
めたnを(7)式に代入することで、振動ペン3及び振
動センサ6a間の距離を精度良く測定することができ
る。(7)式から明らかなように、計測する位相遅延時
間Tpは、周波数が低く速度の遅い波を用いて計測され
ているので、高分解能で距離を算出することができる。
また、上述した2つの振動伝達時間tgおよびtp′の
測定のための信号43及び48の生成は、信号波形検出
回路9により行なわれるが、この信号波形検出回路9は
図10に示すように構成される。
【0044】図10は実施例の信号波形検出回路9の構
成を示すブロック図である。図10において、振動セン
サ6aの出力信号は、前置増幅回路51により所定のレ
ベルまで増幅された後、絶対値回路及び、低域通過フィ
ルタ等により構成されるエンベロープ検出回路52に入
力される。
【0045】エンベロープ検出回路52で取り出された
信号は、エンベロープピーク検出回路53によってその
ピークポイントが検出される。その後モノマルチバイブ
レータ等から構成されたtg信号検出回路54によって
所定波形のエンベロープ遅延時間検出信号である信号t
g(図9信号43)が形成され、演算制御回路1に入力
される。
【0046】群遅延時間tgが検出された後(第一の駆
動周波数と第二の駆動周波数のインターバルはtc)、
より低い周波数で振動ペン3が駆動され、やはりそれに
よって出力される検出信号波形が出力される。
【0047】本実施例では信号到達を検知するために、
やはり検出信号波形のエンベロープ425を取り出して
いる。55は信号検出回路であり、エンベロープ検出回
路52で検出されたエンベロープ信号425中の所定レ
ベルの閾値信号45を越える部分のパルス信号46を形
成する。56は単安定マルチバイブレータであり、パル
ス信号46の最初の立ち上がりでトリガされた所定時間
幅のゲート信号47を開く。57はtp′コンパレータ
であり、ゲート信号47の開いている間の位相信号42
6の最初の立ち上がりのゼロクロス点を検出し、位相遅
延時間信号tp′48が演算制御回路1に供給されるこ
とになる。なお、図10のブロック図上は、駆動周波数
が高い場合に得られる検出信号波形で位相情報422に
関わる位相遅延時間の出力と、及び駆動周波数が低い場
合得られる検出信号波形でエンベロープ425に関わる
群遅延時間の出力とが得られることになるが、本来必要
とされるエンベロープ421に関わる群遅延時間tgと
位相情報422に関わる位相遅延時間tp′は演算制御
回路で選択されても良いし、tg検出を行った後、例え
ばエンベロープ検出回路52の前後でスイッチを用いて
回路を切り替えても良いことは言うまでもない。また以
上説明した回路は振動センサ6aに対するものであり、
他の振動センサにも同じ回路が、本実施例では設けられ
ている。
【0048】<座標位置算出の説明(図11)>次に実
際に振動ペン3による振動伝達板8上の座標位置検出の
原理を説明する。
【0049】今、振動伝達板8上の4辺の中点近傍に4
つの振動センサ6a〜6dを符号S1〜S4の位置に設
けると、先に説明した原理に基づいて、振動ペン3の位
置Pから各々の振動センサ6a〜6dの位置までの直線
距離da〜ddを求めることができる。更に演算制御回
路1でこの直線距離da〜ddに基づき、振動ペン3の
位置Pの座標(x,y)の3平方の定理から次式のよう
にして求めることができる。
【0050】 x=(da+db)・(da−db)/2X …(9) y=(dc+dd)・(dc−dd)/2Y …(10) ここで、X,Yはそれぞれ振動センサ6a,6b間の距
離、振動センサ6c,6d間の距離である。
【0051】以上のようにして振動ペン3の位置座標を
リアルタイムで検出することができる。このように群遅
延時間を、位相遅延時間の測定に用いる振動よりも高い
周波数の振動を用いて測定することで、座標を入力する
ことができる有効エリアに対して直接はと反射波との経
路差を稼ぐための余分な領域を小さくすることが可能と
なった。しかもこの様な構成とすることで、座標を算出
するために直接必要な位相遅延時間は、位相速度が遅い
(周波数が低い)波を用いて得られるので、分解能を上
げるために高周波のクロックに対応した高価で消費電力
の大きな装置とせずとも距離算出の分解能を低下させる
ことなく、装置の小型化を実現することができる。
【0052】
【他の実施例】
[実施例2]第2の実施例として、図1・図2の様に実
施例1とほぼ同じ構成の座標入力装置の説明をする。た
だし、図13に示した様に、信号波形検出回路5の構成
が異なっており、また、図12のタイミングチャートの
様に、振動子駆動回路2は2つの周波数を発生するもの
でなく、単一周波数のパルスを振動ペンに与え、振動子
4を駆動する。ここで振動子4は周波数の高いパルス的
な信号で駆動される。振動子4の基本共振周波数は例え
ば400KHzであり、振動ペン3に組み込むことによっ
て全体的に周波数帯域の広い振動特性となる。この振動
子をインパルス駆動することで、振動ペン3のペン先か
らはいろいろな周波数成分を含む振動が振動伝達板に入
射される。
【0053】<板波の性質>既に説明したとおり、図6
は板上を伝播する弾性波(板波)速度の一般的な性質を
示したものである。板波の位相速度Vp及び群速度Vg
は、板の厚さdと波の周波数fとの積(以後fd値と呼
ぶ)に依存していることが良く知られている。fd値が
比較的低い周波数帯域では、群速度Vgと位相速度Vp
とは共にfd値が大きくなればなるほど速くなってい
る。本実施例では振動伝達板8上を伝播してくる板波の
周波数帯域は数十KHzから数百Hz、板厚は1.6mm程度
であり、前述のfd値が比較的低い領域となっている。
従ってセンサ6で検出される振動波形は、時間軸上で比
較すると、信号波形の先頭部分は伝播速度が早い周波数
の高い波で構成されており、時間が立つに連れて徐々に
周波数の低い板波がセンサ6に到達し、それがセンサで
電気的に変換され、より先に到達していた周波数の高い
波と上場して出力されることになる。センサで出力され
た信号を中心周波数の異なる帯域通過フィルタを通して
処理することにより、速度の異なる波を検出することが
できる。つまり帯域追加フィルタの中心周波数を高くす
れば速度の早い波を検出することができ、帯域通過フィ
ルタの中心周波数が低くなるにつれて、速度はそれと共
に遅くなっていく。
【0054】また、第1の実施例で述べた通り、周波数
f1の直接波の先頭からK波長目を検出したときに、先
頭から検出点までに振動が伝わる距離Ld は、 Ld =K・(α+β/f1) …(4) と表される。
【0055】従って、板波を用いた場合、周波数を高く
することでLd の値を小さくすることができる。今
(3)式はある微小範囲で考えたが、前述の比較的fd
値の小さな領域では、fd値と群速度Vg・位相速度V
pとの関係はそれぞれ一様単調増加、かつ上に凸(傾き
が単調減少)の関係であり、このfd値の範囲内で周波
数を高くすればするほどLd の値を小さくすることがで
きる。ただ、高周波数の振動を用いると高分解能のカウ
ンタを用いなければならないため、群遅延時間の測定に
は周波数の高い板波を用い、位相遅延時間の計測には周
波数が遅く速度が遅い板波を用いる。群遅延時間Tgと
位相遅延時間Tpとから座標を算出する方法についてこ
れ以降に述べるが、後述の通り群遅延時間は直接距離算
出には用いられていないので、カウンタの時間分解能は
群遅延時間検出には要求されないという特徴が座標算出
アルゴリズムにはある。
【0056】<振動伝搬時間の説明(図12・図13)
>以下、振動センサ3までの振動到達時間を計測する原
理について説明する。
【0057】図12は信号波形検出回路9に入力される
検出波形と、それに基づく振動伝達時間の計測処理を説
明するための図である。尚、以下、振動センサ6aの場
合に付いて説明するが、その他の振動センサ6b,6
c,6dについても全く同じである。振動センサ6aへ
の振動伝達時間の計測は、振動子回路2へスタート信号
の出力と同時に開始することは既に説明した。この時、
振動子回路2から振動子4へは駆動信号41が印加され
ている。この信号41によって振動ペン3から振動伝達
板8に伝達された超音波振動は、振動センサ6aまでの
距離に応じた時間をかけて信号した後、振動センサ6a
で検出される。
【0058】図示の42で示す信号は振動センサ6aが
検出した信号を、中心周波数の高い第1の帯域通過フィ
ルタで処理したときに得られる検出信号波形を示してい
る。先に説明したようにこの実施例で用いられている振
動は板波であるため、振動伝達板8内での伝播距離に対
して検出波形のエンベロープ421と位相422の関係
は、振動伝達中にその伝達距離に応じて変化する。ここ
でエンベロープ421の進む速度、即ち、群速度をVg
とする。また44で示す信号は振動センサ6aが検出し
た信号を、中心周波数が第1帯域通過フィルタそれより
も低い第2の帯域通過フィルタで処理したときに得られ
る検出信号波形を示している。このとき位相442の進
む速度、即ち位相速度をVpとする。これらの群速度V
g及び位相速度Vpから振動ペン3と振動センサ6a間
の距離を検出することができる。まず、エンベロープ4
21にのみ着目すると、その速度はVgであり、ある特
定の波形上の点、例えば変曲点や図示43で示す信号の
ようにピークを検出すると、振動ペン3及び振動センサ
6aの間の距離は、その振動伝達時間をtgとして、 d=Vg・tg …(5) で与えられる。この式は振動センサ6aの一つに関する
ものであるが、同じ式により他の3つの振動センサ6b
〜6dと振動ペン3の距離も同様にして表すことができ
る。
【0059】更に、より高精度な座標決定をするため
に、位相信号の検出に基ずく処理を行なう。位相波形信
号422の特定の検出点、例えば振動印加から、ある所
定の信号レベル46後に位相が最初に負から正へと変化
するゼロクロス点までの時間をtp49(信号47に対
し所定幅の窓信号48を生成し、位相信号442と比較
することで得る)とすれば、振動センサと振動ペンの距
離は、 d=n・λp+Vp・tp …(6) となる。ここでλpは弾性波の波長(第二の帯域通過フ
ィルタにより検出されている波の波長)、nは整数であ
る。
【0060】前記(5)式と(6)式から上記の整数n
は、 n=int [(Vg・tg−Vp・tp)/λp+1/N] …(7) と表される。
【0061】ここで、Nは“0”以外の実数であり、適
当な値を用いる。例えば、N=2とすれば±1/2波長
以内のtg等の変動であれば、nを決定することができ
る。つまりTgの検出にはマージンがあり、(7)式で
その誤差は吸収されてしまうもので、群遅延時間検出に
は高分解能のカウンタは必要がない。このようにして求
めたnを(6)式に代入することで、振動ペン3及び振
動センサ6a間の距離を精度良く測定することができ
る。(6)式から明らかなように、計測する位相遅延時
間Tpは、周波数が低く速度の遅い波を用いて計測され
ているので、高分解能で距離を算出することができる。
また上述した2つの振動伝達時間tgおよびtpの測定
のための信号43及び49の生成は、信号波形検出回路
9により行われるが、この信号波形検出回路9は図8に
示すように構成される。
【0062】図13は実施例の信号波形検出回路9の構
成を示すブロツク図である。図13において、振動セン
サ6aの出力信号は、前記増幅回路51により所定のレ
ベルまで増幅される。本実施例では帯域通過フィルタと
してバンドパスフィルタを使用しており、前述の増幅さ
れた信号は、帯域通過フィルタ511及び帯域通過フィ
ルタ512により検出信号の余分な周波数成分が除かれ
る。その後例えば、絶対値回路及び、低域通過フィルタ
等により構成されるエンベロープ検出回路521及びエ
ンベロープ検出回路522に、それぞれ信号が入力され
る。ここで帯域通過フィルタ511の通過中心周波数は
帯域通過フィルタ512のそれよりも高く設定されてい
る。
【0063】エンベロープ検出回路521で取り出され
た信号は、エンベロープピーク検出回路53によってそ
のピークポイントが検出される。その後モノマルチバイ
ブレータ等から構成されたtg信号検出回路54によっ
て所定波形のエンベロープ遅延時間検出信号である信号
tg(図7信号43)が形成され、演算制御回路1に入
力される。
【0064】一方、55は信号検出回路であり、エンベ
ロープ検出回路522で検出されたエンベロープ信号4
41中の所定レベルの閾値信号46を越える部分のパル
ス信号47を形成する。56は単安定マルチバイブレー
タであり、パルス信号47の最初の立ち上がりでトリガ
された所定時間幅のゲート信号48を開く。57はtp
コンパレータであり、ゲート信号48の開いている間の
位相信号442の最初の立ち上がりのゼロクロス点を検
出し、位相遅延時間信号tp49が演算制御回路1に供
給されることになる。尚、以上説明した回路は振動セン
サ6aに対するものであり、他の振動センサにも同じ回
路が設けられている。
【0065】以上のような原理で振動センサ6と振動ペ
ン3で入波した位置との距離を求めることができ、その
距離から実施例1の<座標位置算出の説明>で述べたと
おりに座標を算出して出力することができる。
【0066】このように、群遅延時間を、位相遅延時間
の測定に用いる振動よりも高い周波数の振動を用いて測
定することで、座標を入力することができる有効エリア
に対して直接波と反射波との経路差を稼ぐための余分な
領域を小さくすることが可能となった。しかもこの様な
構成とすることで、座標を算出するために直接必要な位
相遅延時間は、位相速度が遅い(周波数が低い)波を用
いて得られるので、分解能を上げるために高周波のクロ
ックに対応した高価で消費電力の大きな装置とせずとも
距離算出の分解能を低下させることなく装置の小型化を
実現することができる。
【0067】尚、本発明は、複数の機器から構成される
システムに適用しても、1つの機器から成る装置に適用
しても良い。また、本発明はシステム或は装置にプログ
ラムを供給することによって達成される場合にも適用で
きることは言うまでもない。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る座標
入力装置及び方法は、小型で精度が高く、低コスト・低
消費電力を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】座標入力装置の概略説明図である。
【図2】振動ペンの説明図である。
【図3】振動子駆動回路のブロック図である。
【図4】振動子駆動回路のタイミングチャートである。
【図5】演算制御回路の構成を示すブロック図である。
【図6】板波速度を説明する図である。
【図7】板波速度を説明する図である。
【図8】検出信号波形の模式図である。
【図9】信号処理のタイミングチャートである。
【図10】信号波形検出回路の構成を示すブロック図で
ある。
【図11】座標位置算出のための説明図である。
【図12】実施例2の信号処理のタイミングチャートで
ある。
【図13】実施例2の信号波形検出回路の構成を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
1 演算制御回路、 2 振動子駆動回路、 3 振動ペン、 6 センサ、 7 防振材、 8 振動伝達板、 9 信号波形検出回路、 201 発信機、 202・203 文集回路、 204 切り替え回路、 205 シフトレジスタ、 206 ドライブ回路である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 淳 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 吉村 雄一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−141419(JP,A) 特開 平3−194616(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 3/03 340 G06F 3/03 380

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動を伝播する座標入力面に複数の振動
    センサを配設し、振動を発生する座標指示具と前記セン
    サそれぞれとの距離を振動の到達時間から計測し、前記
    座標指示具による前記座標入力面での指示点を座標値と
    して演算出力する座標入力装置であって、 前記座標入力面を伝わってきた第1の周波数の振動から
    該振動の位相速度に係わる遅延時間を計測する手段と、 前記座標入力面を伝わってきた、前記第1の周波数より
    高い第2の周波数の振動から該振動の群速度に係わる遅
    延時間を計測する手段と、 前記計測された群速度と位相速度とに基づいて前記座標
    指示具の座標位置を算出する手段とを備えることを特徴
    とする座標入力装置。
  2. 【請求項2】 前記座標指示具は、前記第1の周波数の
    振動と前記第2の周波数の振動とを、所定周期で交互に
    発生することを特徴とする請求項1に記載の座標入力装
    置。
  3. 【請求項3】 前記第1の周波数を中心周波数とする第
    1の帯域フィルタと、前記第2の周波数を中心周波数と
    する第2の帯域フィルタとを更に備え、前記座標指示手
    段は前記第1の周波数と第2の周波数とをカバーする帯
    域幅の振動を発生し、前記センサの出力信号から前記第
    1の帯域フィルタで前記第1の周波数の振動を、第2の
    帯域フィルタで前記第2の周波数の振動を取り出すこと
    を特徴とする請求項1に記載の座標入力装置。
  4. 【請求項4】 複数の振動センサを配設した振動を伝播
    する座標入力面において、振動を発生する座標指示具と
    前記センサそれぞれとの距離を振動の到達時間から計測
    し、前記座標指示具による前記座標入力面での指示点を
    座標値として演算出力する座標入力方法であって、 前記座標入力面を伝わってきた第1の周波数の振動から
    該振動の位相速度に係わる遅延時間を計測する工程と、 前記座標入力面を伝わってきた、前記第1の周波数より
    高い第2の周波数の振動から該振動の群速度に係わる遅
    延時間を計測する工程と、 前記計測された群速度と位相速度とに基づいて前記座標
    指示具の座標位置を算出する工程とを備えることを特徴
    とする座標入力方法。
  5. 【請求項5】 前記座標指示具は、前記第1の周波数の
    振動と前記第2の周波数の振動とを、所定周期で交互に
    発生することを特徴とする請求項4に記載の座標入力方
    法。
  6. 【請求項6】 前記座標指示具は前記第1の周波数と第
    2の周波数とをカバーする帯域幅の振動を発生し、前記
    センサの出力信号から前記第1の周波数を中心周波数と
    する第1の帯域フィルタで前記第1の周波数の振動を、
    前記第2の周波数を中心周波数とする第2の帯域フィル
    タで前記第2の周波数の振動を取り出すことを特徴とす
    る請求項4に記載の座標入力方法。
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