JPH0973359A - 座標入力装置及びその方法 - Google Patents

座標入力装置及びその方法

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JPH0973359A
JPH0973359A JP22901795A JP22901795A JPH0973359A JP H0973359 A JPH0973359 A JP H0973359A JP 22901795 A JP22901795 A JP 22901795A JP 22901795 A JP22901795 A JP 22901795A JP H0973359 A JPH0973359 A JP H0973359A
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Masaki Tokioka
正樹 時岡
Atsushi Tanaka
淳 田中
Hajime Sato
肇 佐藤
Yuichiro Yoshimura
雄一郎 吉村
Katsuyuki Kobayashi
克行 小林
Ryozo Yanagisawa
亮三 柳沢
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2つの振動センサによって、精度良く座標位
置の算出することができる座標入力装置及びその方法を
提供する。 【解決手段】 入力ペン3の振動発生を少なくとも2種
類の形態で駆動制御し、入力ペン3からの振動を検出す
る少なくとも2つの振動センサ6a、6bを備える。振
動センサ6a、6b毎に各形態の振動が到達する時間に
基づいて、入力ペン3の入力位置からの距離を各形態の
振動毎に算出する。そして、算出される各形態の振動毎
に算出された距離の差を各振動センサ6a、6b毎に算
出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動伝達板上に入
力ペンからの振動を与えて座標を入力する座標入力装置
及びその方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】振動入力ペンから発生する超音波等の振
動を検出して、振動入力ペンが指示する座標の位置を算
出する座標入力装置は、入力面であるタブレット上を伝
播してくる振動波の遅延時間に基づいて座標の位置を算
出する。このような座標入力装置の場合、タブレット上
にマトリックス状電線等の細工が施されていないので、
コスト的に安価な装置を提供することが可能である。し
かも、タブレットに透明な板硝子を用いれば他の方式に
比べて透明度の高い座標入力装置を構成することができ
る。
【0003】上述の振動検出方式では、例えば、特公平
5−62771号に開示されているように、板波を用
い、板波の群遅延時間、位相遅延時間に基づいて、座標
の位置を算出していた。以下、この座標検出の手順の概
要を図1を用いて説明する。図1は従来の座標入力装置
の構成を示す図である。1は演算制御回路であり、座標
入力装置全体を制御するマイクロコンピュータや、内部
カウンタ(不図示)、操作手順等のプログラムを記憶し
ているROM(不図示)、データの一時待避領域、作業
領域等に使用するRAM、定数等を記憶する不揮発性メ
モリ等によって構成されている。
【0004】また、演算制御回路1は、振動入力ペン3
が指示する座標(位置情報)を元にディスプレイ駆動回
路10を駆動して、ディスプレイ11による座標の表示
を制御したり、あるいは回線(不図示)に接続される外
部機器に回線を介して座標出力を行なう。更に、スター
ト信号を入力すると、カウンタにより計時を開始し、各
振動センサ6a〜6dによる振動検出の同期が取られ、
振動センサ6a〜6dにより振動が検出されるまでの遅
延時間が測定される。
【0005】2は振動子駆動回路であり、振動入力ペン
3内のペン先を振動させるものである。8は振動伝達板
であり、アクリルやガラス板等からなる。また、振動入
力ペン3による座標入力は、この振動伝達板8上をタッ
チすることで行う。更に、実際には、図に実線で示す符
号Aの領域(以下有効エリア)内を振動入力ペン3で指
定することで行う。そして、この振動伝達板8の外周に
は、反射した振動が中央部に戻るのを防止(減少)させ
るための防振材7が設けられ、その境界に圧電素子等、
機械的振動を電気信号に変換する振動センサ6a〜6d
が固定されている。
【0006】9は信号波形検出回路であり、各振動セン
サ6a〜6dで振動を検出し電気的信号に変換した信号
を演算制御回路1に出力する。また、信号波形検出回路
9は、帯域通過フィルタ(不図示)やエンベロープ検出
回路(不図示)や2回微分検出回路(不図示)や前置増
幅回路(不図示)で構成されている。11は液晶表示器
等からなるドット単位の表示が可能なディスプレイであ
り、振動伝達板8の背後に配置している。10はディス
プレイ駆動回路であり、振動入力ペン3が入力した位置
であるドット位置をディスプレイ11に表示する。ま
た、ディスプレイ1に表示されたドットは振動伝達板8
を透かしてみることが可能となっている。
【0007】振動入力ペン3内に内蔵された振動子4
は、振動子駆動回路2によって駆動される。振動子4の
駆動信号は演算制御回路1から低レベルのパルス信号と
して供給され振動子駆動回路2によって所定のゲインで
増幅された後振動子4に印加される。電気的な駆動信号
は振動子4によって機械的な超音波振動に変換され、ペ
ン先5を介して振動伝達板8に伝達される。
【0008】尚、ここで振動子4の振動周波数はガラス
などの振動伝達板8に板波を発生することができる値に
選択される。また、振動子4の駆動の際、振動伝達板8
に対して垂直方向に振動するモードが選択される。ま
た、振動子4の振動周波数をペン先5を含んだ共振周波
数とする事で効率の良い振動変換が可能である。更に、
振動伝達板8に伝播する弾性波は板波であり、表面波な
どに比べて振動伝達板の表面の傷、障害物等の影響を受
けにくいという利点を有する。
【0009】上記のように構成される座標入力装置を用
いて、振動入力ペン3からの振動が振動伝達板8を介し
て、振動センサ6a〜6dまでに到達する振動到達時間
を算出する原理について説明する。振動入力ペン3から
各振動センサ6a〜6dに伝播する振動の速度は、板波
として伝播する群の進行する速度(以下、Vgとする)
と位相の進行する速度(以下、Vpとする)は異なる。
例えば、振動入力ペン3からの振動が各速度(Vg、V
p)によって振動センサ6aに到達する時間をそれぞ
れ、tg、tpとすると振動センサ6aまでの距離d
は、 d=Vg・tg …(1) で与えられる。この式は振動センサ6aの一つに関する
ものであるが、同じ式により他の3つの振動センサ6b
〜6dと振動入力ペン3の距離も同様にして表すことが
できる。
【0010】更に、より高精度な座標決定をするため
に、位相速度の検出に基づく処理を行うと、振動センサ
6aと振動入力ペン3の距離dは、 d=n・λp+Vp・tp …(2) となる。ここでλpは弾性波の波長、nは整数である。
(1)式と(2)式から上記の整数nは、 n=INT[(Vg・tg−Vp・tp)/λp+1/N] …(3) と表される。
【0011】ここで、Nは「0」以外の実数であり、適
当な値を用いる。例えば、N=2とすれば±1/2波長
以内のtg等の変動であれば、nを決定することができ
る。上記のようにして求めた「n」を(2)式に代入す
ることで、不連続であるが精度の高い位相遅延時間tp
を用いて、振動入力ペン3及び振動センサ6a間の距離
を精度良く測定することができる。
【0012】しかしながら、上記(3)式の「n」の計
算において、誤差が発生し(以下、「n」算出エラーと
呼ぶ)、「n」が誤った値になった場合、距離計算にお
いて波長の整数倍の誤差 が発生することになる。この
誤差の発生を、特開昭63−015989号において
は、振動センサの配置に基づいて、図2に示すような幾
何学的な計算を用いることで検出していた。
【0013】図2は特開昭63−015989号に開示
されている誤差検出方法を説明するための図である。図
に示すように座標の原点をOとし、振動センサ6a〜6
b間の距離をX、振動センサ6a〜6c間の距離をYと
する。求める座標をP(x,y)とすると振動センサ6
a、6bにそれぞれ検出されるtp、tgにより、
(1)式、(2)式を適用し、座標Pから各振動センサ
6a、6bの距離をda、dbとすれば、三平方の定理
によりx座標は x=(da2−db2)/2X …(4) となる。
【0014】一方、振動センサ6a、6cにそれぞれ検
出されるtp、tgにより、(1)式、(2)式を適用
し、座標Pから各振動センサ6a、6cの距離をda、
dcとすれば、三平方の定理によりy座標は、 y=(da2−dc2)/2Y …(5) となる。
【0015】そして、算出された座標より、各振動セン
サ6a〜6dまでの距離を算出し、(2)式で得られる
各振動センサ6a〜6dの距離と比較し、両者の差が所
定値を越えない場合には算出された座標を出力してい
た。一方、両者の差が所定値を越える場合、例えば、図
2において振動センサ6aと振動センサ6cによって算
出されるy座標y’の誤差が含まれており、振動センサ
6aと振動センサ6bによって算出されるx座標がxで
ある場合、図に示すように座標P’(x,y’)が座標
位置が算出されてしまう。そのため、このような場合
は、座標の出力を中止していた。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例え
ば、2つの振動センサを用いて座標を算出する場合、誤
差の判定を行うことができず、場合によっては誤差を含
んだ座標を出力してしまうという問題点があった。本発
明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、2つの
振動センサによって、精度良く座標位置の算出すること
ができる座標入力装置及びその方法を提供することを目
的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明による座標入力装置は以下の構成を備える。
即ち、振動伝達板上に入力ペンからの振動を与えて座標
を入力する座標入力装置であって、前記入力ペンの振動
発生を少なくとも2種類の形態で駆動制御する駆動制御
手段と、前記入力ペンからの振動を検出する少なくとも
2つの検出手段と、前記検出手段毎に各形態の振動が到
達する時間に基づいて、前記入力ペンの入力位置からの
距離を各形態の振動毎に算出する第1算出手段と、前記
第1算出手段で算出される各形態の振動毎に算出された
距離の差を各検出手段毎に算出する第2算出手段とを備
える。
【0018】また、好ましくは、前記第2算出手段で算
出された各検出手段毎の距離の差に基づいて、検出手段
を選定する選定手段と、前記選定手段で選定された検出
手段で算出される距離に基づいて、前記入力位置の座標
を獲得する獲得手段を更に備える。
【0019】また、好ましくは、前記選定手段は、各検
出手段における前記差が所定の閾値よりも小さい場合、
各検出手段における座標値の差が最小となる検出手段の
組を選定する。各検出手段における座標値の差が最小と
なる検出手段の組を選定することで、より精度の良い座
標を算出することができるからである。また、好ましく
は、前記選定手段は、いずれかの検出手段における前記
差が所定の閾値よりも大きい場合、該差が該所定の閾値
よりも小さい検出手段の中から座標との差が最小となる
検出手段の組を選定する。所定の閾値よりも小さい検出
手段の中から座標との差が最小となる検出手段の組を選
定することで、より精度の良い座標を算出することがで
きるからである。
【0020】また、好ましくは、前記選定手段は、各検
出手段における前記差が所定の閾値よりも大きい場合、
前記入力位置の座標の出力を中止する。所定の閾値より
も大きい場合に、座標の出力を中止することで誤差の大
きい座標を出力することがなくなるからである。また、
好ましくは、前記形態は、パルス信号である。パルス信
号を用いることで、入力ペンを効率良く振動させること
ができるからである。
【0021】また、好ましくは、前記検出手段の組は、
前記振動伝達板の座標入力領域の境界上の一辺に配され
ている検出手段の組である。上記の目的を達成するため
の本発明による座標入力方法は以下の構成を備える。即
ち、振動伝達板上に入力ペンからの振動を与えて座標を
入力する座標入力方法であって、前記入力ペンの振動発
生を少なくとも2種類の形態で駆動制御する駆動制御工
程と、前記入力ペンからの振動を検出する少なくとも2
つの検出工程と、前記検出工程毎に各形態の振動が到達
する時間に基づいて、前記入力ペンの入力位置からの距
離を各形態の振動毎に算出する第1算出工程と、前記第
1算出工程で算出される各形態の振動毎に算出された距
離の差を各検出工程毎に算出する第2算出工程とを備え
る。
【0022】
【発明の実施の形態】本実施の形態に於ける座標入力装
置の回路構成は、図1に示される回路構成を適用できる
ので、以下、図1を用いて本実施の形態の演算制御回路
の機能について説明する。 <演算制御回路の説明>本実施の形態の演算制御回路1
は、所定周期毎に振動子駆動回路2を介して振動入力ペ
ン3内の振動子4を駆動させる信号を出力すると共に、
その内部タイマ(カウンタで構成されている)による計
時を開始させる。そして、振動入力ペン3より発生した
振動は、各振動センサ6a〜6dまでの距離に応じて遅
延して各振動センサ6a〜6dに到達する。この振動
は、板波として伝播し振動の群(かたまり)の進行する
速度(以下、群速度と呼ぶ)と、振動の位相の進行する
速度(以下、位相速度と呼ぶ)というような2つの異な
る速度が存在する。
【0023】振動波形検出回路9は、各振動センサ6a
〜6dからの信号を検出して、後述する波形検出処理に
より各振動センサへの振動到達タイミングを示す信号を
生成し、演算制御回路1へ出力する。そして、演算制御
回路1は、入力された信号に基づいて、振動入力ペン3
が指示する位置から各振動センサ6a〜6dまでの振動
到達時間の検出、そして振動入力ペンの座標位置を算出
する。
【0024】ここで、例えば、振動子4へ入力する駆動
波形と振動子4から発生する振動が振動伝達板8を伝播
して振動センサ6a〜6dで検出される時の検出波形を
図3に示す。尚、駆動波形回路2より振動子4へ入力さ
れる駆動波形の周波数は、振動入力ペン3から効率良く
振動が発生される周波数に設定されている。また、複数
のパルスを含む駆動波形を入力することにより、振動子
4から発生する振動が狭帯域、即ち、単一周波数成分に
近い振動を発生する。特に、駆動波形の周波数によって
伝播速度が変わる伝達板においては、複数のパルスを含
む駆動波形を生成して駆動することが望ましい。
【0025】図3の(a)は2発駆動による駆動波形と
2発駆動における各振動センサ6a〜6dが検出する際
の検出波形を示しており、(b)は3発駆動による駆動
波形と3発駆動における各振動センサ6a〜6dが検出
する際の検出波形を示す図である。尚、以下、駆動波形
をx回(x>0の整数)生成させる時の駆動波形を、n
発駆動の駆動波形と呼ぶ。
【0026】図に示されるように、駆動波形を増やす
と、図の(a)の2発駆動における検出波形のある変曲
点からあるピークまでの時間Δt1よりも、(a)で示
されるピークと変曲点に対応する図の(b)の3発駆動
における時間Δt2のほうが長くなっていることがわか
る。つまり、検出波形の時間軸上での幅が増加する傾向
にあるため、波形の包絡線(エンベロープ)から変曲点
やピーク等の特異点を検出する際の時間分解能が低下す
ることになる。また、振動伝達板8の端面からの不要反
射波が、時間的に若干遅れて重畳しているので、検出波
形の時間幅が増大すると検出点が反射波の影響を受ける
ことになる。
【0027】このため、駆動波形の生成は、3回程度ま
でが望ましく、検出波形をバンドパスフィルタを用いて
フィルタリングし、単一周波数成分のみを取り出すこと
で、時間幅を減少するように設計している。しかし、駆
動波形を1回にすると、高いQ(Quality factor)のバ
ンドパスフィルタを用いても、検出波形は単一周波数成
分のみを取り出すことができない。何故なら、バンドパ
スフィルタのような電気的なフィルタの入力応答特性
は、擬似的に単一周波数成分を取り出しているだけなの
で、特に駆動波形が1発駆動である場合はフィルタリン
グ前の検出波形の周波数分布の影響を受けやすいためで
ある。
【0028】そのため、本実施の形態の演算制御回路1
は、振動子駆動回路2より生成された異なる回数の複数
のパルスを含む駆動波形による各振動を検出し、それぞ
れ検出される検出波形を用いて、各検出波形に対する座
標を算出する構成になっている。 <振動伝播時間検出の説明>以下、振動センサまでの振
動到達時間を計測する原理について説明する。
【0029】図4の(a)は1発駆動による駆動波形が
振動波形検出回路9に入力される際のタイミングチャー
トであり、(b)は2発駆動による振動波形検出回路9
に入力される際のタイミングチャートである。尚、以
下、振動センサ6aの場合に付いて説明するが、その他
の振動センサ6b、6c、6dについても同様である。
【0030】振動センサ6aへの振動伝達時間の計測
は、振動子駆動回路2へのスタート信号の出力と同時に
開始される。まず、1発駆動の場合、振動子駆動回路2
から振動子4へ駆動信号510が印加される。2発駆動
の場合は駆動信号521が印加される。この駆動信号5
10、521によって、振動入力ペン3から振動伝達板
8に伝達された超音波振動は、その周波数に応じた伝播
速度で、振動センサ6aまでの距離に応じた時間をかけ
て進行した後、振動センサ6aで検出される。
【0031】振動センサ6aまでの振動の振動伝達時間
の計測は、駆動信号510の立ち上がりによって開始す
る。演算制御回路1は、振動入力ペン3の振動子駆動回
路2から振動子4へ駆動信号を出力する。この駆動信号
によって、振動入力ペン3が振動する。振動入力ペン3
からの振動は、振動伝達板8を介して振動センサ6aま
での距離に応じた時間遅延し、振動センサ6aにおいて
検出される。
【0032】図4の(a)において、511で示す信号
(位相波形信号)は、振動センサ6aが検出した信号波
形を示している。この場合の振動は板波であるため、振
動伝達板8内での伝播距離に対して検出波形をエンベロ
ープ検出回路を介して得られるエンベロープ512と位
相波形信号511の関係は振動伝達中に、その伝達距離
に応じて変化する。エンベロープ512を2回微分回路
を介して2回微分すると、2回微分波形513が得られ
る。そして、エンベロープ512が所定レベルを越えた
後の一定期間を与える窓信号519を生成して2回微分
波形513をマスクし、エンベロープ512が所定レベ
ルを越えた後の2回微分波形513のゼロクロス点を検
出し、遅延時間検出信号である信号520を生成する。
ここで、信号510の立ち上がりから信号520の立ち
上がりまでの時間をtg0とする。
【0033】更に、より高精度な座標決定をするため
に、位相波形信号511の検出に基づく処理を行なう。
位相波形信号511の余分な周波数成分をバンドパスフ
ィルタにより除去すると信号514を得る。信号514
が所定レベルの閾値515を越える部分のパルス信号5
16を生成し、この最初のパルスを開始点とする所定幅
を有する窓信号517を生成する。そして、この窓信号
517によって信号514をマスクし、パルス変換する
ことによって信号518を生成する。信号510の立ち
上がりから信号518の立ち上がりまでの時間をtp0
とする。
【0034】同様にして、図4の(b)において、駆動
信号521の立ち上がりから信号528の立ち上がりま
での時間tg1と、駆動信号521の立ち上がりから信
号525の立ち上がりまでの時間tp1を得る。そし
て、演算制御回路1は、得られた各駆動波形510、5
21に対応する時間tg0、tp0、tg1、tp1を用い
て、上述の計算式(1)、(2)により各駆動波形51
0、521により求まる距離を計算する。計算結果よ
り、2種類の駆動信号で得られるそれぞれの距離値を比
較する。そして、上述した(3)式による「n」の距離
算出誤差が大きいかどうかを判定する。
【0035】尚、距離算出の際には、所定の距離での
(例えば、振動ペン3が入力面の中心位置にある時)t
g値及びtp値をそれぞれtginit、tpinitとして、
予め演算制御回路1内部に保持しておき、振動ペン3か
らの入力時のtg、tpの値との差から差分距離を求め
て、座標算出する(詳細は特公平5−62771号に開
示されている)。駆動発数が異なると、同じ距離(振動
ペン3と振動センサ6間の距離)であっても検出される
tg及びtpの値は変わってくる。よって、tginit、
tpinitの値を駆動発数毎にそれぞれ保持する必要があ
る。また、一つの距離を算出するのに、2種類の駆動信
号による駆動を順に行なわければならないが、高速の演
算処理回路1であれば、座標入力装置のサンプリングレ
ートは問題にはならない。
【0036】<駆動発数の性能の差の説明>次に駆動波
形の発生回数と駆動波形の特徴について説明する。ここ
では、特に1発駆動と2発駆動の場合について説明す
る。図5は駆動波形の発生回数と距離誤差の関係を示す
図である。駆動波形の発生回数が少ないほど、発生する
振動が広帯域となるため、測長距離に応じてtp検出点
の波形全体からの相対位置が移動する際に、検出点付近
の周波数が変化する量が大きくなっていく。即ち、近距
離では、低い周波数の振動の挙動(位相遅延時間)を検
出し、遠距離では高い周波数の振動の挙動を検出するこ
とになる。そのために、所定の音速値を用いて演算する
と、図のような誤差をもつことになる。1発駆動の方
が、2発駆動より広帯域であるため測長距離誤差が大き
くなっている。
【0037】しかし、上述のように、駆動波形の発生回
数が少ない方が振動センサの検出波形の時間幅が短く、
時間分解能が高いためtgのゆらぎ(誤差変動)の絶対
値が小さい。また、反射波の重畳の影響を受けにくいた
め「n」を誤って算出する可能性が小さい。つまり、図
5のように、正しく「n」が算出された時の、算出距離
誤差は大きいものの、nの算出誤差による大きな「n」
算出エラーが発生しにくいという利点がある。
【0038】一方、2発駆動では、発生する振動の帯域
が狭くなり、測長距離誤差が小さくなる。しかし、振動
センサの検出波形の時間幅は長くなってしまう。また、
1発駆動よりも反射波の重畳の影響を受けるため「n」
を誤って算出する可能性が大きくなってしまう。そのた
め、本実施の形態では、「n」算出エラーの判定に1発
駆動のデータを用いて算出し、実際の算出する算出距離
の値には2発駆動のデータを用いる構成から成り立って
いる。また、振動入力ペン3が振動伝達板8に接する
と、振動子駆動回路2は1発駆動による駆動波形を出力
し、その後2発駆動による駆動波形を出力するような制
御を行うものとする。
【0039】次に本実施の形態の処理フローについて、
図6のフローチャートを用いて説明する。図6は本実施
の形態の処理フローを示すフローチャートである。尚、
座標位置を算出する際の時間検出の処理の詳細について
は、上述の処理と同様なので省略している。
【0040】ステップS11で、1発駆動の駆動波形に
よる振動入力ペン3からの振動を各振動センサ6a〜6
dが検出するまでのそれぞれの時間データを取得し、各
振動センサ6a〜6dと振動入力ペン間の距離を算出す
る。ステップS12で、2発駆動の駆動波形による振動
入力ペン3からの振動を各振動センサ6a〜6dが検出
するまでのそれぞれの時間データを取得し、各振動セン
サ6a〜6dと振動入力ペン間の距離を算出する。
【0041】ステップS13で、1発駆動と2発駆動の
時のそれぞれで得られた算出距離の差を各振動センサ6
a〜6d毎に求め、各算出距離の差が所定の閾値より大
きいかどうかを判定する。尚、所定の閾値は、誤って
「n」が算出されない限り、発生することがない程度の
充分に大きい閾値(数mm程度)に設定しておく。各振
動センサ6a〜6dのいずれかに「n」算出エラーがあ
る場合、つまり、算出距離の差が所定の閾値よりも大き
い場合(ステップS13でYES)、ステップS16に
進む。一方、各振動センサ6a〜6dに対応する算出距
離の差が所定の閾値より小さい場合(ステップS13で
NO)、ステップS14に進む。
【0042】ステップS14で、振動入力ペン3の概略
位置を判定する判定処理を行う。尚、概略位置の判定と
は、振動伝達板8を大きめに分割した領域に対し、その
分割領域のいずれに座標が位置するかを判定する。座標
が位置する領域が判定されたら、ステップS15に進
む。ステップS15で、その領域に関して、最も座標算
出誤差が少なくなるような隣り合う振動センサ6a〜6
dの組み合わせを選定する。選定方法としては、例え
ば、特願平4−233298(特開平6−83520)
号に開示されるような、振動伝達板8の端面からの反射
波による影響が少ない振動センサ6a〜6dを選択す
る。
【0043】一方、ステップS16で、「n」算出エラ
ーのない隣り合う振動センサ6a〜6dの組み合わせを
選定する。ステップS17で、組み合わせが選定できた
かを判定する。「n」算出エラーのない隣り合う振動セ
ンサの組み合わせが選定される場合(ステップS18で
YES)、ステップS17に進む。「n」算出エラーの
ない隣り合う振動センサの組み合わせが選定されない場
合(ステップS18でNO)、ステップS19に進む。
ステップS19で、振動入力ペン3が指示する座標の出
力を中止する。尚、「n」算出エラーがある振動センサ
は経験的に1つあるいは多くても2つであり、「n」算
出エラーがある振動センサの数が多いために、座標算出
に必要なセンサの数が得らず座標出力を行わないように
することは希である。
【0044】ステップS17で、選定された隣り合う振
動センサの2発駆動による各距離情報に基づいて、振動
入力ペン3が指示する座標位置を算出して座標を出力す
る。尚、ここで、選定される隣り合う振動センサの組み
合わせの数は、一つとは限らない。最低でも、1組の隣
り合う2個の振動センサがあれば(例えば、図1の振動
センサ6aと振動センサ6b)、振動入力ペン3が指示
する座標の算出は可能である。しかし、2組以上隣り合
う振動センサがある場合、各組毎で座標を算出するほう
が精度は良くなるので、その場合は、各組毎に算出され
る座標を用い、より精度良い座標の算出を求めるような
構成にすることもできる。
【0045】以上のように、本実施の形態によれば、1
発駆動と2発駆動の駆動波形による振動を各振動センサ
で検出し、各振動センサ毎に1発駆動と2発駆動で算出
される距離の差を求める。そして、各振動センサで算出
される距離差が所定の閾値より小さい場合には、「n」
算出エラーがないと判定し、一番距離差が少ない隣合う
振動センサの組を少なくとも1組選択して座標を出力す
る。その結果、少なくとも1組の隣合う振動センサでよ
り精度良く座標位置の出力が可能となる。一方、各振動
センサで算出される距離差のいずれかが所定の閾値より
大きい場合にも、所定の閾値より大きい振動センサを除
いた振動センサの中から一番距離差が少ない隣合う振動
センサの組を少なくとも1組選択して座標を出力するこ
とで、より精度良く座標位置の出力が可能となる。
【0046】また、少なくとも3個以上の複数の振動セ
ンサの距離情報の組み合わせにより、座標位置を算出す
る従来の方法と異なり、少なくとも1組の隣合う振動セ
ンサでの座標位置の算出が可能になる。そのため、振動
センサの配置の制約が軽減され、自由度の高い設計が可
能になる。尚、本実施の形態では、振動センサを4つ備
えていたが、これを2つにすることも容易に可能であ
る。また、振動センサを2つにした場合で、「n」算出
エラーが発生する場合は、座標出力を行わないようにし
てもよい。
【0047】また、本発明は、『ホストコンピュータ、
インタフェース、プリンタ等の』複数の機器から構成さ
れるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に
適用しても良い。また、本発明はシステム或は装置にプ
ログラムを供給することによって実施される場合にも適
用できることは言うまでもない。この場合、本発明に係
るプログラムを格納した記憶媒体が本発明を構成するこ
とになる。そして、該記憶媒体からそのプログラムをシ
ステム或は装置に読み出すことによって、そのシステム
或は装置が、予め定められた仕方で動作する。
【0048】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明によれば、2つの振動センサによって、精度良く座標
位置の算出することができる座標入力装置及びその方法
を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の座標入力装置の構成を示す図である。
【図2】特開昭63ー15989号に開示されている誤
差検出方法を説明するための図である。
【図3】(a)は2発駆動による駆動波形と2発駆動に
おける各振動センサ6a〜6dが検出する際の検出波形
を示しており、(b)は3発駆動による駆動波形と3発
駆動における各振動センサ6a〜6dが検出する際の検
出波形を示す図である。
【図4】(a)は1発駆動による駆動波形が振動波形検
出回路9に入力される際のタイミングチャートであり、
(b)は2発駆動による振動波形検出回路9に入力され
る際のタイミングチャートである。
【図5】本実施の形態の駆動波形の発生回数と距離誤差
の関係を示す図である。
【図6】本実施の形態の処理フローを示すフローチャー
トである。
【符号の説明】
1 演算制御回路 2 振動子駆動回路 3 振動入力ペン 4 振動子 5 ペン先 6a〜6d 振動センサ 7 防振材 8 振動伝達板 9 信号波形検出回路 10 ディスプレイ駆動回路 11 ディスプレイ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉村 雄一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 小林 克行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 柳沢 亮三 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動伝達板上に入力ペンからの振動を与
    えて座標を入力する座標入力装置であって、 前記入力ペンの振動発生を少なくとも2種類の形態で駆
    動制御する駆動制御手段と、 前記入力ペンからの振動を検出する少なくとも2つの検
    出手段と、 前記検出手段毎に各形態の振動が到達する時間に基づい
    て、前記入力ペンの入力位置からの距離を各形態の振動
    毎に算出する第1算出手段と、 前記第1算出手段で算出される各形態の振動毎に算出さ
    れた距離の差を各検出手段毎に算出する第2算出手段と
    を備えることを特徴とする座標入力装置。
  2. 【請求項2】 前記第2算出手段で算出された各検出手
    段毎の距離の差に基づいて、検出手段を選定する選定手
    段と、 前記選定手段で選定された検出手段で算出される距離に
    基づいて、前記入力位置の座標を獲得する獲得手段を更
    に備えることを特徴とする請求項1に記載の座標入力装
    置。
  3. 【請求項3】 前記選定手段は、各検出手段における前
    記差が所定の閾値よりも小さい場合、各検出手段におけ
    る座標値の差が最小となる検出手段の組を選定すること
    を特徴とする請求項1に記載の座標入力装置。
  4. 【請求項4】 前記選定手段は、いずれかの検出手段に
    おける前記差が所定の閾値よりも大きい場合、該差が該
    所定の閾値よりも小さい検出手段の中から座標との差が
    最小となる検出手段の組を選定することを特徴とする請
    求項1に記載の座標入力装置。
  5. 【請求項5】 前記選定手段は、各検出手段における前
    記差が所定の閾値よりも大きい場合、前記入力位置の座
    標の出力を中止する中止手段を更に備えることを特徴と
    する請求項1に記載の座標入力装置。
  6. 【請求項6】 前記形態は、パルス信号であることを特
    徴とする請求項1に記載の座標入力装置。
  7. 【請求項7】 前記検出手段の組は、前記振動伝達板の
    座標入力領域の境界上の一辺に配されている検出手段の
    組であることを特徴とする請求項3ないし請求項4のい
    ずれかに記載の座標入力装置。
  8. 【請求項8】 振動伝達板上に入力ペンからの振動を与
    えて座標を入力する座標入力方法であって、 前記入力ペンの振動発生を少なくとも2種類の形態で駆
    動制御する駆動制御工程と、 前記入力ペンからの振動を検出する少なくとも2つの検
    出工程と、 前記検出工程毎に各形態の振動が到達する時間に基づい
    て、前記入力ペンの入力位置からの距離を各形態の振動
    毎に算出する第1算出工程と、 前記第1算出工程で算出される各形態の振動毎に算出さ
    れた距離の差を各検出工程毎に算出する第2算出工程と
    を備えることを特徴とする座標入力方法。
JP22901795A 1995-09-06 1995-09-06 座標入力装置及びその方法 Pending JPH0973359A (ja)

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EP96114237A EP0762315A3 (en) 1995-09-06 1996-09-05 Coordinates input apparatus and its method
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CN96112602A CN1111781C (zh) 1995-09-06 1996-09-06 坐标输入设备及其方法
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