JP3167804B2 - 計時装置及びそれを利用する座標入力装置 - Google Patents

計時装置及びそれを利用する座標入力装置

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JP3167804B2
JP3167804B2 JP24026292A JP24026292A JP3167804B2 JP 3167804 B2 JP3167804 B2 JP 3167804B2 JP 24026292 A JP24026292 A JP 24026292A JP 24026292 A JP24026292 A JP 24026292A JP 3167804 B2 JP3167804 B2 JP 3167804B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は計時装置、特にクロック
周波数より高分解に計時する計時装置及びそれを利用し
た座標入力装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、クロックを計数して時間を計測す
る装置は、種々の機器に利用されている。
【0003】たとえば、手書きの文字や図形などをコン
ピュータ等の情報処理装置に入力する装置として、各種
の入力ペンおよびタブレットなどを用いた座標入力装置
が知られている。この種の装置では入力された文字、図
形などからなる画像情報はCRTディスプレイなどの表
示装置やプリンタなどの記録装置に出力される。
【0004】また、この種の装置として、振動を発する
振動ペンからタブレットに伝達される超音波振動を振動
伝達板に入力し、入力点から振動伝達板所定部位に設け
られた振動センサにより検出し、各センサへの振動伝達
時間により入力点の座標を同定する構成が知られてい
る。
【0005】図15は従来の超音波振動方式の座標入力
装置の構造を示している。
【0006】図示のように、入力タブレットは、周辺部
を反射防止用の防振材7により囲まれた振動伝達板8に
よって構成される。振動伝達板8の角部には複数の(こ
こでは3個)の圧電素子などからなる振動センサ6が設
けられている。
【0007】一方、タブレットに振動入力を行なう振動
ペン3は、圧電素子等の振動子4と振動子4の振動を振
動伝達板8に入力するためのホーン部5を有する。
【0008】振動ペン3は後述の座標検出処理に同期し
て振動子駆動回路2により駆動される。
【0009】振動ペン3により振動伝達板8の所望位置
に振動入力を行なうと、この振動は振動伝達板8上を距
離に応じた伝達時間を費やして各センサ6に入力され
る。
【0010】この場合、センサと入力点の距離は、振動
伝達板固有の振動伝達速度と、伝達時間の積により求め
る事ができる。
【0011】振動センサ6の出力は、前置増幅器9〜1
1、振動波形検出回路12〜14及びラッチ回路15’
〜17’による3系統の処理回路に入力され、振動伝達
時間が検出される。
【0012】3系統の処理回路は全く同一の構成を有し
ている。ここで最下段の回路について説明する。
【0013】振動センサ6の出力は前置増幅器9におい
て所定のゲインで増幅された後、振動波形検出回路13
に入力される。波形検出回路12は主として検出信号の
エンベロープを検出し、それが所定のレベルを越える事
で振動のセンサへの入力を検出する。
【0014】波形検出回路12の検出信号は、ラッチ回
路15’に入力され、ラッチ回路15’は検出信号の入
力タイミングで、あらかじめ振動ペン3による振動入力
に同期してスタートされていた計時カウンタ18の出力
データを取り込む。
【0015】したがって、各々の振動センサ6の後段に
接続された回路15’〜17’には、入力振動が各セン
サに入力されるまでの振動伝達時間データが格納され
る。
【0016】前記のように、入力点と振動センサの距離
は、振動の振動伝達板8中での伝達速度と時間により求
められるが、振動の伝達速度は一定の定数であるから、
各ラッチ回路15’〜17’にラッチされたデータその
まま距離情報と考えることも出来る。振動入力点と各セ
ンサの距離dは、 d=v*t (1′) ここで、vは振動伝達板中の振動伝達速度,tは振動伝
達時間である。
【0017】各ラッチ回路15’〜17’にラッチされ
た時間ないし距離の情報はマイクロプロセッサなどによ
り構成された制御装置1に入力され、振動伝達板8上に
設定された座標系上の座標情報に変換される。直交座標
系を用いる場合には、ラッチされたセンサと入力点の直
線距離に対応した情報を三平方の定理などに基づき演算
処理することにより座標情報を算出できる。
【0018】上記のような構成において、座標検出の分
解能は(1)式から振動伝達速度vとかんうたの計時量
子化量(以下、単位計測時間と呼ぶ)、すなわち、分解
能ΔdはΔtをカウンタクロック1周期とすると、 Δd=v*Δt (2′) と示される。
【0019】ここで、たとえば振動伝達板に厚さ1.3
[mm]のガラスを使用し、振動ペンの振動周波数を50
0[KHz]とした場合、振動伝達速度vは概ね2000
[m/s]程度であり、(2)式から0.1[mm]の距
離分解能を得るにはカウンタクロックの周波数を20
[MHz]にすれば良いことがわかる。
【0020】このような構成において、分解能を更に向
上させるには、カウンタクロックの周波数を増加させて
単位計測時間を短くすれば良いのであるが、そのために
はカウンタ,ラッチ回路,クロック発生回路等をより高
速なものにする必要があった。
【0021】しかし高速な素子はコストも高く、また高
速に動作させることで消費電力も増大するという問題が
あり、これに対して特開昭63−318622号公報に
振動検出タイミング信号を単位計測時間より短い時間遅
延させて単位計測時間よりも短い時間を計測し、より高
い座標検出分解能を得る手段が提案されている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術によれ
ば、複数の下位1ビット出力をラッチするラッチ回路を
設け、各ラッチ回路のラッチタイミング信号を遅延素子
を用い、ある一定時間遅延させることで、単位計測時間
より短い時間計測を行っている。
【0023】例えば、10[MHz]単位計測時間100
[nsec]のカウンタを用いて、25[nsec]の
遅延時間を持つ遅延素子を用いた場合、4個の1ビット
ラッチが必要になり、より高分解能を得るためには、回
路規模の増大が見込まれる事になる。
【0024】また、計時カウンタとラッチ回路との間
に、回路遅延の差が生じた場合、つまりカウンタがカウ
ントアップしていないにも関わらず、ディレイラッチ
が、回路遅延などにより次のカウント周期になった場
合、最大単位計測時間の誤差が生じることになる。
【0025】本発明は、この問題点に鑑み、回路規模の
増大を押え、更には回路遅延による誤差の発生を防いだ
高分解能の計時装置及びそれを利用した座標入力装置を
提供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の計時装置は次のような構成からなる。
【0027】クロック信号を発生するクロック発生手段
と、前記クロック信号を該クロックの周期より短い遅延
時間遅らせた遅延信号を出力する遅延手段と、計時を終
了させる信号を発生する終了信号発生手段と、該終了信
号発生直後までの前記クロック信号数をカウントするカ
ウンタ手段と、前記終了信号に従って前記遅延手段によ
る出力信号をラッチするラッチ手段と、該ラッチ手段に
よりラッチされた信号を、略前記遅延時間に相当する値
を単位として前記カウンタ手段によるクロック数の下位
に相当する値としてデコードするデコード手段とを備え
る。
【0028】また、上記目的を達成するために本発明の
座標入力装置は次のような構成からなる。
【0029】振動伝達板における振動の伝達遅延時間を
測定して振動源の座標位置を算出し、得られた座標を入
力する座標入力装置であって、あらかじめ前記振動伝達
板における伝播速度の知られた振動を発生する振動発生
手段と、クロック信号を発生するクロック発生手段と、
前記クロック信号を該クロックの周期より短い遅延時間
遅らせた遅延信号を出力する遅延手段と、計時を終了さ
せる信号を発生する終了信号発生手段と、前記振動発生
手段により振動を発生してから前記終了信号発生直後ま
での前記クロック信号数をカウントするカウンタ手段
と、前記終了信号に従って前記遅延手段による出力信号
をラッチするラッチ手段と、該ラッチ手段によりラッチ
された信号を、略前記遅延時間に相当する値を単位とし
て前記カウンタ手段によるクロック数の下位に相当する
値としてデコードするデコード手段と、該デコード手段
によりデコードされた値と前記振動の伝播速度とを基に
座標位置を算出する手段とを備える。
【0030】
【作用】上記構成により、クロックを、その周期よりも
短い単位遅延時間で遅延させた信号を発生させ、終了信
号発生までのクロック数をカウントするとともに、終了
信号発生時における遅延したクロックをラッチし、その
値をデコードして単位遅延時間ごとの遅延時間を得る。
【0031】
【実施例】本発明の実施例として、超音波振動を利用し
た座標入力装置を説明する。
【0032】図1は本実施例に於ける座標入力装置の構
造を示している。図中、1は装置全体を制御すると共
に、座標位置を算出する演算制御回路である。2は振動
子駆動回路であって、振動ペン3内のペン先を振動させ
るものである。8はアクリルやガラス板等、透明部材か
らなる振動伝達板であり、振動ペン3による座標入力
は、この振動伝達板8上をタッチすることで行う。また
実際には、図示に実線で示す符号Aの領域(以下有効エ
リア)内を振動ペン3で指定する事でを行う。そして、
この振動伝達板8の外周には、反射した振動が中央部に
戻るのを防止(減少)さらるための防振材7が設けら
れ、その境界に圧電素子等、機械的振動を電気信号に変
換する振動センサ6a〜6dが固定されている。
【0033】9は各振動センサ6a〜6dで振動を検出
した旨の信号を演算制御回路1に出力する信号波形検出
回路である。11は液晶表示器等のドット単位の表示が
可能なディスプレイであり、振動伝達板の背後に配置し
ている。そしてディスプレイ駆動回路10の駆動により
振動ペン3によりなぞられた位置にドットを表示し、そ
れを振動伝達板8(透明部材からなる)を透かしてみる
ことが可能になっている。
【0034】4の駆動信号は演算制御回路1から低レベ
ルのパルス信号として供給され、振動子駆動回路2によ
って所定のゲインで増幅された後振動子4に印加され
る。
【0035】電気的な駆動信号は振動子4によって機械
的な振動に変換され、ペン先5を介して振動伝達板8に
伝達される。
【0036】ここで振動子4の振動周波数はガラスなど
の振動伝達板8に板波を発生する事が出来る値に選択さ
れる。また、振動子駆動の際、振動伝達板8に対して図
2の垂直方向に振動するモードが選択される。また、振
動子4の振動周波数をペン先5を含んだ共振周波数とす
る事で効率のよい振動変換が可能である。
【0037】上記のようにして振動伝達板8に伝えられ
る弾性波は板波であり、表面波などに比して振動伝達板
の表面の傷、障害物等の影響を受けにくいという利点を
有する。
【0038】<演算制御回路の説明>上述した構成に於
いて、演算制御回路1は所定周期毎(例えば5ms毎)
に振動子駆動回路2、振動ペン3内の振動子4を駆動さ
せる信号を出力すると共に、その内部タイマ(カウンタ
で構成されている)による計時を開始させる。そして、
振動ペン3より発生した振動は振動センサ6a〜6d迄
の距離に応じて遅延して到達する。
【0039】振動波形検出回路9は各振動センサ6a〜
6dからの信号を検出して、後述する波形検出処理によ
り各振動センサへの振動到達タイミングを示す信号を生
成するが、演算制御回路1は各センサ毎のこの信号を入
力し、各々の振動センサ6a〜6dまでの振動到達時間
の検出、そして振動ペンの座標位置を算出する。
【0040】また演算制御回路1は、この算出された振
動ペン3の位置情報を基にディスプレイ駆動回路10を
駆動して、ディスプレイ11による表示を制御したり、
あるいはシリアル、パラレル通信によって外部機器に座
標出力を行なう(不図示)。
【0041】図3は実施例の演算制御回路1の概略構成
を示すブロック図で、各構成要素及びその動作概略を以
下に説明する。
【0042】図中、31は演算制御回路1及び本座標入
力装置全体を制御するマイクロコンピユータであり、内
部カウンタ、操作手順を記憶したROM、そして計算等
に使用するRAM、定数等を記憶する不揮発性メモリ等
によって構成されている。
【0043】33は後述の基準クロックを計時するタイ
マ(例えばカウンタなどにより構成されている)であっ
て、振動子駆動回路2に振動ペン3内の振動子4の駆動
を開始させるためのスタート信号を入力すると、その計
時を開始する。これによって、計時開始とセンサによる
振動検出の同期が取られ、センサ(6a〜6d)により
振動が検出されるまでの遅延時間が測定できることにな
る。
【0044】その他各構成要素となる回路は順を追って
説明する。
【0045】信号波形検出回路9より出力される各振動
センサ6a〜6dよりの振動到達タイミング信号は、検
出信号入力ポート35を介してラッチ回路34a〜34
dに入力される。
【0046】ラッチ回路34a〜34dのそれぞれは、
各振動センサ6a〜6dに対応しており、対応するセン
サよりのタイミング信号を受信すると、その時のタイマ
33の計時値をラッチする。こうして全ての検出信号の
受信がなされたことを判定回路36が判定すると、マイ
クロコンピユータ31にその旨の信号を出力する。
【0047】マイクロコンピユータ31がこの判定回路
36からの信号を受信すると、ラッチ回路34a〜34
dから各々の振動センサまでの振動到達時間をラッチ回
路より読み取り、所定の計算を行なって、振動伝達板8
上の振動ペン3の座標位置を算出する。
【0048】そして、I/Oポート37を介してディス
プレイ駆動回路10に算出した座標位置情報を出力する
ことにより、例えばディスプレイ11の対応する位置に
ドット等を表示することができる。あるいはI/Oポー
ト37を介しインターフェース回路に、座標位置情報を
出力することによって、外部機器に座標値を出力するこ
とができる。
【0049】<振動伝播時間検出の説明(図4,図5)
>以下、振動センサ3までの振動到達時間を計測する原
理に付いて説明する。
【0050】図4は信号波形検出回路9に入力される検
出波形と、それに基づく振動伝達時間の計測処理を説明
するための図である。尚以下、振動センサ6aの場合に
付いて説明するが、その他の振動センサ6b,6c,6
dについても全く同じである。
【0051】振動センサ6aへの振動伝達時間の計測
は、振動子駆動回路2へのスタート信号の出力と同時に
開始することは既に説明した。この時、振動子駆動回路
2から振動子4へは駆動信号41が印加されている。こ
の信号41によって、振動ペン3から振動伝達板8に伝
達された超音波振動は、振動センサ6aまでの距離に応
じた時間tgをかけて進行した後、振動センサ6aで検
出される。図示の42で示す信号は振動センサ6aが検
出した信号波形を示している。
【0052】この実施例で用いられている振動は板波で
あるため振動伝達板8内での伝播距離に対して検出波形
のエンベロープ421と位相422の関係は振動伝達中
に、その伝達距離に応じて変化する。ここでエンベロー
プ421の進む速度、即ち、群速度をVg、そして位相
422の位相速度をVpとする。この群速度Vg及び位
相速度Vpから振動ペン3と振動センサ6a間の距離を
検出することができる。
【0053】まず、エンベロープ421にのみ着目する
と、その速度はVgであり、ある特定の波形上の点、例
えば変曲点や図示43で示す信号のようにピークを検出
すると、振動ペン3及び振動センサ6aの間の距離は、
その振動伝達時間をtgとして、 d=Vg・tg (1) で与えられる。この式は振動センサ6aの一つに関する
ものであるが、同じ式により他の3つの振動センサ6b
〜6dと振動ペン3の距離も同様にして表すことができ
る。
【0054】更に、より高精細な座標決定をするため
に、位相信号の検出に基づく処理を行なう。
【0055】位相波形信号42の特定の検出点、例えば
振動印加から、ある所定の信号レベル46後のゼロクロ
ス点までの時間をtp45(信号47に対し所定幅の窓
信号44を生成し、信号422と比較することで得る)
とすれば、振動センサと振動ペンの距離は、 d=n・λp+Vp・tp (2) となる。ここでλpは弾性波の波長、nは整数である。
前記(1)式と(2)式から上記の整数nは、 n=[(Vg・tg−Vp・tp)/λp+1/N] (3) と表される。
【0056】ここで、Nは“0”以外の実数であり、適
当な値を用いる。例えば、N=2とすれば±1/2波長
以内のtg等の変動であれば、nを決定することができ
る。上記のようにしてもとめたnを(2)式に代入する
ことで、振動ペン3及び振動センサ6a間の距離を精度
良く測定することができる。上述した2つの振動伝達時
間tgおよびtpの測定のため信号43及び45の生成
は、振動波形検出回路9により行われるが、この信号波
形検出回路9は図5に示すように構成される。
【0057】図5は実施例の信号波形検出回路9の構成
を示すブロック図である。
【0058】図5において、振動センサ6aの出力信号
は、前置増幅回路51により所定のレベルまで増幅され
る。増幅された信号は、帯域通過フィルタ511により
検出信号の余分な周波数成分が除かれ、例えば、絶対値
回路及び、低域通過フィルタ等により構成されるエンベ
ロープ検出回路52に入力され、検出信号のエンベロー
プのみが取り出される。エンベロープピークのタイミン
グは、エンベロープピーク点検出回路53によって検出
される。ピーク検出回路はモノマルチバイブレータ等か
ら構成されたtg信号検出回路54によって所定波形の
エンベロープ遅延時間検出信号である信号tg(図4信
号43)が形成され、演算制御回路1に入力される。
【0059】一方、55は信号検出回路であり、エンベ
ロープ検出回路52で検出されたエンベロープ信号42
1中の所定レベルの閾値信号46を越える部分のパルス
信号47を形成する。56は単安定マルチバイブレータ
であり、パルス信号47の最初の立ち上がりでトリガさ
れた所定時間幅のゲート信号44を開く。57はtpコ
ンパレータであり、ゲート信号44の開いている間の位
相信号422の最初の立ち上がりのゼロクロス点を検出
し、位相遅延時間信号tp45が演算制御回路1に供給
されることになる。尚以上説明した回路は振動センサ6
aに対するものであり、他の振動センサにも同じ回路が
設けられている。
【0060】<遅延時間補正の説明>前記ラッチ回路に
よってラッチされた振動伝達時間は、遅延時間etおよ
び位相オフセット時間toffを含んでいる。これらに
より生じる誤差は、振動ペン3から振動伝達板8、振動
センサ6a〜6dへと行なわれる振動伝達の際に必ず同
じ量が含まれる。
【0061】そこで、例えば図6の原点Oの位置から、
例えば振動センサ6aまでの距離をR1(=X/2)と
し、原点Oにて振動ペン3で入力を行ない実測された原
点Oからセンサ6aまでの実測の振動伝達時間をtg
z’,tpz’、また原点Oからセンサまでの真の伝達
時間をtgz,tpzとすれば、これらは固有遅延時間
etおよび位相オフセットtoffに関して、 tgz’=tgz+et (4) tpz’=tpz+et+toff (5) の関係がある。
【0062】一方、任意の入力点P点での実測値t
g’,tp’は同様に、 tg’=tg+et (6) tp’=tp+et+toff (7) となる。この(4)(6),(5)(7)両者の差を求
めると、 tg’−tgz’=(tg+et)−(tgz+et) =tg−tgz (8) tp’−tpz’ =(tp’+et+toff)−(tpz+et+toff) =tp−tpz (9) となり、各伝達時間に含まれる回路遅延時間etおよび
位相オフセットtoffが除去され、原点Oの位置から
入力点Pの間のセンサ6a位置を起点とする距離に応じ
た真の伝達遅延時間の差を求めることができ、前記
(2)(3)式を用いればその距離差を求めることがで
きる。
【0063】振動センサ6aから原点Oまでの距離はあ
らかじめ不揮発性メモリ等に記憶してあり既知であるの
で、振動ペン3と振動センサ6a間の距離を決定でき
る。他のセンサ6b〜6dについても同様に求めること
ができる。
【0064】上記、原点Oにおける実測値tgz’及び
tpz’は出荷時に不揮発性メモリに記憶され、
(2),(3)式の計算の前に(8),(9)式が実行
され精度の高い測定ができる。
【0065】<座標位置算出の説明(図6)>次に実際
に振動ペン3による振動伝達板8上の座標位置検出の原
理を説明する。
【0066】今、振動伝達板8上の4辺の中点近傍に4
つの振動センサ6a〜6dを符号S1〜S4の位置に設
けると、先に説明した原理に基づいて、振動ペン3の位
置Pから各々の振動センサ6a〜6dの位置までの直線
距離da〜ddを求めることができる。更に演算制御回
路1でこの直線距離da〜ddに基づき、振動ペン3の
位置Pの座標(x,y)の3平方の定理から次式のよう
にして求めることができる。
【0067】 x=(da+db)・(da−db)/2X (10) y=(dc+dd)・(dc−dd)/2Y (11) ここで、X,Yはそれぞれ振動センサ6a,6b間の距
離、振動センサ6c,6d間の距離である。
【0068】以上のようにして振動ペン3の位置座標を
リアルタイムで検出することができる。
【0069】上記構成における、ラッチ回路34につい
て以下説明を行なう。 <ラッチ回路の説明>図7は、計時タイマ33及びラッ
チ回路34のブロック図である。遅延素子7−1に入力
されたクロック信号(10[MHz]周期100[nse
c])は図8に示したようにタップ間、各々10[ns
ec]の遅延を持って出力される。
【0070】出力された遅延信号は、ラッチ回路7−2
に入力され、このラッチ回路において、ストップ信号に
よってラッチされる。
【0071】このストップ信号は、検出信号35によっ
て作られる。検出信号回路35の一つのtp信号に対す
る回路構成が図9である。
【0072】この回路構成において、入力された検出信
号は、フリップフロップによって構成された計数回路に
入力される。
【0073】計数回路は順次パルスが入力される毎に、
出力が行なわれる。この出力は、マイクロコンピュータ
など外部から供給されるセレクタ信号(0,1,2)に
したがって入力波数が選択され、ストップ信号としてラ
ッチ回路に送られる。この時ストップ信号としては、シ
ステムクロックに同期したカウンタ値をラッチするカウ
ンタストップ信号と、システムクロックとは非同期の、
ディレイ情報をラッチするためのストップ信号とが生成
される。図7に示す通り、カウンタストップ信号はタイ
マ出力ラッチ回路に入力され、ストップ信号及びカウン
タストップ信号はディレイラッチ回路7−2に入力され
る。
【0074】図10にディレイラッチ回路を示す。入力
されたディレイ信号ディレイ0〜3はラッチ用FFに入
力され、ストップ信号によってラッチされる。このラッ
チ信号は、マイクロコンピュータなど外部から入力され
る出力イネーブル信号に従ってラッチ0〜3として出力
される。
【0075】ラッチ4信号は他の信号と異なり、ディレ
イ4信号およびストップ信号とカウンタストップ信号に
よって状態が決定される。図11がこの回路部分のタイ
ミングチャートである。クロック信号に対して、ストッ
プ信号がどのタイミングで入力されるかによって出力結
果が決定される。これは、カウンタストップ信号とスト
ップ信号との間にある回路遅延によって、例えばカウン
タがカウントアップしていないにも関わらず、ディレイ
ラッチが回路遅延などにより次のカウント周期になった
場合、最大単位計測時間の、本実施例の場合には100
[nsec]の誤差が生じてしまう。これを防止するた
めに、ストップ信号がクロックの前半周期(図11B)
にあるのか、後半周期(図11A)にあるかを、カウン
タストップ信号およびディレイ4信号によって判定し、
ラッチ4信号を決定している。すなわち、クロックの前
半にストップ信号があればラッチ4は“0”となり、ク
ロックの後半であれば“1”である。このラッチ4信号
も出力イネーブル信号によって出力制御され、さらにこ
れらのラッチ回路は、次の測定周期時にリセットによっ
て初期化され同様の動作を繰りすことになる。
【0076】このようにラッチ回路によってラッチされ
出力された信号群はデコード回路7−3に入力される。
【0077】図12がデコード回路の実施例である。入
力されたラッチ信号0〜4は時間情報dt0〜3として
出力される。図13にディレイ信号値とデコード値の表
を示す。この表に示すように、デコーダの出力は、図7
の計時出力t[11:0]のさらに下位4ビット出力と
して同様の時間情報として扱えるよう、クロックに対す
るディレイの単位である10[nsec]の近似値が選
ばれて時間が刻まれ、デコードされているので、マイク
ロコンピュータはデータを区別することなしに計時出力
を扱うことが可能になる。
【0078】このように、遅延回路と遅延回路のタップ
数増加なしに高分解能を得るとともに、カウンタストッ
プ信号と遅延ラッチ用ストップ信号間の回路遅延による
誤差発生を防ぎ、低消費電力、高精度をはかることが出
来る。
【0079】
【他の実施例】上記実施例においては、各ラッチ回路3
5a〜d各々に遅延回路とデコーダ回路とを持つ構成で
あるが、図14に示すように各回路共通化することが出
来る。本実施例においては、ラッチ回路a〜dの遅延信
号ラッチ回路に対して、同一の遅延回路出力を入力す
る。ラッチ回路の入力された遅延信号は、各検出信号、
マイクロコンピュータからの制御信号によって遅延信号
のラッチ及び出力の制御が行なわれる。
【0080】マイクロコンピュータは順次ラッチ回路a
〜dを選択し、選択されたラッチ回路の出力イネーブル
信号を制御することで、選択されたラッチ回路の出力を
デコーダ回路に入力しデコード出力を取り込む。
【0081】このような構成にすることで、回路規模を
縮小でき、低消費電力化がはかれる。
【0082】なお、上記実施例は座標入力装置に於ける
実施例であるが、これに限るものではなく、その他カウ
ンタを用いて計時するシステムにおいても有効である。
【0083】また、本発明は、複数の機器から構成され
るシステムに適用しても1つの機器から成る装置に適用
しても良い。また、本発明は、システム或は装置にプロ
グラムを供給することによって達成される場合にも適用
できることはいうまでもない。
【0084】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明にかかる計時
装置及びそれを利用した座標入力装置は、回路規模の増
大を押え、更には回路遅延による誤差の発生を防いでお
り、高分解能であるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】座標入力装置のブロック構成図である。
【図2】振動ペンの構成を示す図である。
【図3】実施例に於ける演算制御回路の内部構成を示す
図である。
【図4】信号処理のタイムチャートである。
【図5】信号検出回路のブロック図である。
【図6】座標系入力装置の座標系を示す図である。
【図7】ラッチ回路ブロック図である。
【図8】遅延信号波形説明図である。
【図9】検出信号回路のブロック図である。
【図10】遅延信号ラッチ回路のブロック図である。
【図11】ラッチ信号タイミング図である。
【図12】デコード回路のブロック図である。
【図13】デコード出力の説明図である。
【図14】他の実施例の計時回路のブロック図である。
【図15】従来例の座標入力装置の図である。
【符号の説明】
1…演算制御回路、 2…振動子駆動回路、 3…振動入力ペン、 4…振動子、 5…ペン先、 6a〜6d…振動センサ、 7…防振材、 8…振動伝達板、 9…信号波形検出回路である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉村 雄一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 小林 克行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 柳沢 亮三 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−318622(JP,A) 特開 昭60−143017(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 1/06 G06F 3/03 340

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クロック信号を発生するクロック発生手
    段と、 前記クロック信号を該クロックの周期より短い遅延時間
    遅らせた遅延信号を出力する遅延手段と、 計時を終了させる信号を発生する終了信号発生手段と、 該終了信号発生直後までの前記クロック信号数をカウン
    トするカウンタ手段と、 前記終了信号に従って前記遅延手段による出力信号をラ
    ッチするラッチ手段と、 該ラッチ手段によりラッチされた信号を、略前記遅延時
    間に相当する値を単位として前記カウンタ手段によるク
    ロック数の下位に相当する値としてデコードするデコー
    ド手段と、を備えることを特徴とする計時装置。
  2. 【請求項2】 前記遅延手段は、前記クロックの半周期
    の所定整数分の1を単位遅延時間として、前記クロック
    の半周期分遅延するまで前記単位遅延時間の整数倍ずつ
    前記クロックを遅延させた遅延信号を出力し、前記ラッ
    チ手段は、前記終了信号が前記クロックの前半周期か後
    半周期かいずれに発生したかを表す信号を生成する手段
    を有し、該信号を前記遅延信号とともにラッチすること
    を特徴とする請求項1記載の計時装置。
  3. 【請求項3】 振動伝達板における振動の伝達遅延時間
    を測定して振動源の座標位置を算出し、得られた座標を
    入力する座標入力装置であって、 あらかじめ前記振動伝達板における伝播速度の知られた
    振動を発生する振動発生手段と、 クロック信号を発生するクロック発生手段と、 前記クロック信号を該クロックの周期より短い遅延時間
    遅らせた遅延信号を出力する遅延手段と、 計時を終了させる信号を発生する終了信号発生手段と、 前記振動発生手段により振動を発生してから前記終了信
    号発生直後までの前記クロック信号数をカウントするカ
    ウンタ手段と、 前記終了信号に従って前記遅延手段による出力信号をラ
    ッチするラッチ手段と、 該ラッチ手段によりラッチされた信号を、略前記遅延時
    間に相当する値を単位として前記カウンタ手段によるク
    ロック数の下位に相当する値としてデコードするデコー
    ド手段と、 該デコード手段によりデコードされた値と前記振動の伝
    播速度とを基に座標位置を算出する手段と、を備えるこ
    とを特徴とする座標入力装置。
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