JP2000081944A - 座標入力装置及びその制御方法 - Google Patents

座標入力装置及びその制御方法

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JP2000081944A
JP2000081944A JP25148598A JP25148598A JP2000081944A JP 2000081944 A JP2000081944 A JP 2000081944A JP 25148598 A JP25148598 A JP 25148598A JP 25148598 A JP25148598 A JP 25148598A JP 2000081944 A JP2000081944 A JP 2000081944A
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vibration
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Atsushi Tanaka
淳 田中
Hajime Sato
肇 佐藤
Katsuyuki Kobayashi
克行 小林
Yuichiro Yoshimura
雄一郎 吉村
Ryozo Yanagisawa
亮三 柳沢
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Abstract

(57)【要約】 【課題】振動入力波形の形状に基づいて座標検出処理の
過程における補正を行うことを可能とし、振動波形の変
化による座標検出精度への影響が低減する。 【解決手段】演算制御回路1は、振動伝達板上に入力さ
れた振動入力ペンからの弾性波振動が振動センサまで到
達する遅延時間を基に、該振動入力ペンにより指示され
た該振動伝達板上の座標位置を算出する。エンベロープ
検出回路33において振動センサの検出波形信号より生
成されたエンベロープ信号について、レベル測定回路6
1、62、63が複数の特定点のレベルを測定する。演
算制御回路1は、測定された複数のレベルに基づいて、
上記遅延時間を補正し、補正された遅延時間でもって座
標値算出を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は座標入力装置及びそ
の制御方法に関し、特に振動ペンから入力された弾性波
振動を振動伝達板に複数設けられたセンサにより検出
し、振動ペンから振動伝達板に入力された弾性波振動の
伝達時間に基づいて振動ペンによる振動入力点の座標を
検出する座標入力装置及びその制御方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】超音波による座標入力装置としては、特
公平5−62771で開示されているような、入力面で
あるタブレット上を伝播してくる波の遅延時間を検出し
て位置座標を算出する方式が知られている。このような
座標入力装置では、入力面となるタブレット上にマトリ
ックス状電線等の細工を施す必要が無いので、コスト的
に安価な座標入力装置を提供することが可能である。し
かもタブレットに透明な板硝子を用いれば、他の方式の
ものに比べて透明度の高い座標入力装置を構成すること
ができるという長所を有する。
【0003】上記のごとき座標入力装置による座標検出
処理においては、振動ペンによって振動がタブレットに
入力されてから、当該タブレットの複数のコーナー部分
に設けられたセンサ(圧電素子)によって振動が検出さ
れるまでの遅延時間を計測し、計測された遅延時間に基
づいて振動入力位置から各センサまでの距離を求め、振
動入力位置の座標値を計算している。
【0004】従って、センサによって取り出される振動
波形のどの部分をもって振動の到着と判定するかは座標
検出精度を左右するものであり、重要である。たとえば
特公平5−62771において開示されている手法で
は、センサによって取り出された信号波形に対して所定
の処理を施して群遅延時間と位相遅延時間を求め、これ
らの遅延時間を用いて各センサと振動入力位置との距離
を計算することにより、座標の検出精度を向上させてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記群遅延時間や位相
遅延時間を決定するためには、検出された振動の信号波
形より特定の位置を検出しなければならない。特に、群
遅延時間を決定するための振動波形上の特定位置は、検
出された振動波形より包絡線(エンベロープ)を獲得し
て、この包絡線に基づいて決定している。従って、群遅
延時間は波形の形状変化による影響を受けやすい。
【0006】そして、この群遅延時間の変動が大きい場
合には、1波長分の距離を単位とした誤差(波長誤差)
が生じてしまう。このような波長誤差を生じると、座標
値が大きな誤差を含むことになり、座標入力装置として
の精度を著しく低下させることになる。振動波形の形状
は、振動ペンによるタブレットへの振動入力形態(振動
ペンのタブレットに対する角度等)によっても変化して
しまい、誤差発生の要因となる。
【0007】本発明は上記の問題に鑑みてなされたもの
であり、振動入力波形の形状に基づいて座標検出処理の
過程における補正を行うことを可能とし、振動波形の変
化による座標検出精度への影響を低減し、高精度な座標
検出を可能とすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の一態様による座標入力装置は、たとえば以
下の構成を備える。すなわち、振動伝達板上に入力され
た振動入力ペンからの弾性波振動が振動検出手段まで到
達する遅延時間を基に、該振動入力ペンにより指示され
た該振動伝達板上の座標位置を算出する算出手段と、前
記振動検出手段から得られる検出波形信号のエンベロー
プ信号を生成する生成手段と、前記生成手段によって生
成されたエンベロープ信号における複数の特定点のレベ
ルを測定する測定手段と、前記測定手段で測定された複
数のレベルに基づいて前記算出手段における座標位置算
出の過程に補正を加える補正手段とを備える。
【0009】また、本発明の他の態様によれば、上記座
標入力装置において実現される座標入力方法が提供され
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して本発
明の好適な実施形態を説明する。
【0011】図1は本実施形態による座標入力装置の概
略の構成を示すブロック図である。図1において、1は
装置全体を制御すると共に、座標位置を算出する演算制
御回路である。2は振動子駆動回路であって、振動ペン
3内に格納され、演算制御回路1より出力されるペン駆
動信号により、ペン3内の振動子4(PZTなどの圧電
素子)を駆動する。振動子4で発生した振動は、ホーン
を通過し、ペン先5を振動させる。
【0012】8はガラス板等、透明部材からなる、タブ
レットとしての振動伝達板であり、振動ペン3による座
標入力は、この振動伝達板8上をタッチすることで行
う。実際には、図示に実線で示す符号Aの領域(以下有
効エリア)内を振動ペン3で指定することを行う。
【0013】この振動伝達板8の外周には、反射した振
動が中央部に戻るのを防止(減少)させるための防振材
7が設けられ、その境界に圧電素子等、機械的振動を電
気信号に変換する振動センサ6a〜6dが固定されてい
る。
【0014】センサ6a〜6dで検出された振動は、前
置増幅器12a〜dで増幅され信号波形検出回路9に入
力される。11は液晶表示器等のディスプレイであり、
振動伝達板の背後に配置されている。振動ペン3により
なぞられた座標値を演算制御回路がパソコン等のホスト
機器に出力し、ホスト機器が同座標に基づいてディスプ
レイ駆動回路10を駆動することにより、あたかも紙に
ペンで筆記しているように表示を行なうことが可能にな
っている。
【0015】なお、振動子の振動周波数は振動伝達板8
に板波を発生することが出来る値に選択される。振動伝
達板8を伝播する弾性波は板波であり、表面波などに比
して振動伝達板の表面の傷、障害物等の影響を受けにく
いという利点を有する。
【0016】演算制御回路1は所定周期毎(例えば10
ms毎)に座標取得動作を繰返し、座標出力を行なう。
座標取得動作においては、複数のセンサを順次選択し、
振動ペン3に対して振動発生のための駆動信号を出力す
るとともに選択されたセンサによる弾性波の到達遅延時
間検出を行なう。到達遅延時間は、板波の群速度に基づ
く群遅延時間tgと、位相速度に基づく位相遅延時間t
pがあり、両遅延時間を基に、入力ペンと各センサまで
の距離を算出する。
【0017】図2は本実施形態による信号は系検出回路
9の構成を示すブロック図である。図2において300
は遅延信号生成ブロックであり、センサより入力される
信号波形に基づいて群遅延信号tgと位相遅延信号tp
を生成する。また、600は補正信号生成ブロックであ
り、振動波形の変化に応じた補正を行うための補正信号
を生成し、演算制御回路1に提供する。
【0018】まず、遅延信号生成ブロック300の動作
について図3を参照しながら説明する。図3は、遅延信
号生成時の信号処理を説明するためのタイムチャートで
ある。
【0019】遅延時間測定に於て、まず、演算制御回路
1は、センサセレクト信号をセンサ選択回路31に対し
出力し、一つのセンサを選択する(選択されたセンサか
らの信号のみがセンサ選択回路31から出力される)。
次に、演算回路1は、ペン駆動信号を出力すると共に、
その内部タイマ(カウンタで構成されている)による計
時を開始させる。
【0020】さて、振動ペン3から発生させられた振動
が振動伝達番8を伝わってセンサ6a〜6dで検出され
る。検出された振動はここで電気信号に変換され信号波
形検出回路9に入力される。センサ選択回路31は、入
力された各センサからの信号のうち、選択されたセンサ
よりの信号のみを通過させる。図3において、41は振
動ペンを駆動するための駆動信号パルスであり、42は
センサ選択回路31を通過した信号を表している。
【0021】センサ選択回路31を通過した信号42
は、群遅延タイミングを検出するためのエンベロープを
生成する処理系と、位相遅延タイミングを検出するため
の周波数成分信号を生成する処理系の2系統の処理系に
提供される。
【0022】郡遅延タイミングを検出するための処理系
では、まず、絶対値回路32により、信号波形のマイナ
ス側の部分をプラス側へ反転させる。そして、エンベロ
ープ検出回路33により信号波形のエンベロープを抽出
する。図3の信号421は抽出されるエンベロープ信号
波形を示す。2階微分回路34ではエンベロープ検出回
路33で検出された信号に対して2階微分を施し、信号
43を得る。
【0023】一方、位相遅延タイミングを検出するため
の処理系では、センサ選択回路31より出力された信号
42を帯域通過フィルタ37に入力し、周波数成分信号
44を得る。
【0024】窓信号発生回路35は、周波数成分信号4
4と所定の閾値信号441とを比較し、周波数成分信号
44が最初に閾値441を越えた時点からの所定期間を
表す窓信号46、48を発生する。より具体的には、周
波数成分信号44と閾値信号441とを比較し、比較結
果信号45を得る。そして、比較結果信号45の最初の
パルスの立ち上がりから所定時間が経過するまでの間ゼ
ロレベルとなる窓信号46、48を生成する。
【0025】tg信号検出回路36では、2回微分回路
34より出力される信号43と、窓信号発生回路35よ
り出力される窓信号48に基づいて、群遅延タイミング
を表す信号49を発生する。具体的には、窓信号48が
ゼロレベルである期間において、信号43が最初にゼロ
レベルとなるタイミングを検出する。
【0026】また、tp信号検出回路38では、帯域通
過フィルタ37よりの信号44と窓検出回路35よりの
窓信号46に基づいて位相遅延タイミングを表す信号を
生成する。具体的には、窓信号46がゼロレベルの期間
における、信号44の立ち上がり時のゼロクロス点のう
ちの最初のゼロクロス点である。
【0027】波形整形回路39では、tg信号検出回路
36によるタイミング信号とtp信号検出回路38によ
るタイミング信号から演算制御回路1において用いられ
るタイミングパルス信号tg’、tp’が生成される。
【0028】演算制御回路1では、波形整形回路39よ
り入力したタイミングパルス信号tg、tpとペン駆動
信号41との間の時間を内部カウンタによって計時し、
これらを振動の伝播にかかった時間(群遅延時間Tg及
び位相遅延時間Tp)とする。
【0029】演算制御回路1では、上述のようにして得
られたTg、Tpから振動入力ペンから、各センサまで
の距離を以下のようにして求める。
【0030】群速度をVgとすれば、 d=Vg・tg (1) 位相速度をVpとすれば d=n・λp+Vp・tp (2) で与えられる。ここでλpは波長である。
【0031】上記2式から整数nは、 n=INT[(Vg・tg−Vp・tp)/λp+1/N] (3) で与えられる。ここでINT[ ]は整数化をあらわ
す。また、Nは“0”以外の実数であり、適当な値を用
いる。たとえば、N=2とすれば、変動の半分で整数化
を行えることになる。このように(3)式からnをもと
め、(2)式を用いることで、精度よく、ペンからセン
サの距離を求めることが出来る。
【0032】このようにして、得られたnを用いて
(2)式から各センサからペンまでの距離da〜ddを
算出する。
【0033】これら距離da〜ddに基づき、図4のよ
うに振動ペン3の位置Pの座標(x,y)を3平方の定
理から次式のようにして求めることができる。
【0034】 x=(da+db)・(da−db)/2X (5) またはx=(dc+dd)・(dc−dd)/2X (5’) y=(da+dc)・(da−dc)/2Y (6) またはy=(db+dd)・(db−dd)/2Y (6’) ここでX、Yはそれぞれ振動センサ6a、6b間の距
離、振動センサ6c、6d間の距離である。
【0035】以上のようにして振動ペン3の位置座標を
リアルタイムで検出することができる。
【0036】しかしながら、群遅延時間の変動が大きい
場合にはnの値が次の整数値になり、波長誤差を生じる
ことがある。波長誤差を生じると、座標値が大きな誤差
を含む事になり、座標入力装置としての精度を著しく低
下させてしまう。
【0037】図5は、本実施形態において振動検出波形
より得たエンベロープ信号を示す図である。図5におい
て、1−1で示した信号は、振動ペン3を用いて標準的
な入力形態で振動伝達板8に振動を入力した場合にエン
ベロープ検出回路33より得られるエンベロープを示し
ている。図5の(a)において、A−1で示されたエン
ベロープは、1−1のエンベロープが得られる振動の入
力形態に比べて、振動入力ペン3による入力圧力(筆
圧)を増加させた場合に得られるものである。このよう
に、筆圧変動では、波形の波高は変化するが、波形自体
の形(エンベロープ)はさほど変化しない。すなわち、
相似形が保たれる。
【0038】このように波形変形が無ければ(相似形が
保たれれば)、先に説明したような群遅延時間Tgの変
動はあまり発生せず、(3)式のnの計算において誤差
を生じることは少ない。
【0039】一方、図5の(b)においてB−1で示さ
れたエンベロープは、ペンに傾き(あるいは回転)を与
えて振動入力を行った場合に得られる波形である。この
エンベロープB−1と標準時のエンベロープ1−1とを
比べると、波高値の変化だけでなく、エンベロープの形
自体が変化していることがわかる。
【0040】このようなエンベロープの波形変形は、振
動入力ペンのペン先のばらつきや、ペン角度の変化によ
って生じることが確認されている。B−1に示されるよ
うな波形変形が生じると、そのエンベロープを用いて検
出が行われる群遅延時間Tgがその影響を受け、誤差を
生じることになる。そして、その誤差量が多くなると、
(3)式のnの値が間違えて算出されることになり、波
長誤差発生の原因となる。
【0041】そこで、本実施形態では、補正信号生成ブ
ロック600を用いて、この波形変形をエンベロープ信
号の複数点のレベルを測定することにより、エンベロー
プの変形量を推定し、群遅延時間Tgの補正を行う。
【0042】図2に示したように、補正信号生成ブロッ
ク600は3つのレベル測定回路61、62、63を備
える。各レベル測定回路は、レベル調整回路、サンプル
ホールド回路又はピークホールド回路、及びA/Dコン
バータによって構成されている。
【0043】エンベロープ検出回路33から出力された
信号は各々3つのレベル測定回路61,62,63に入
力される。各々61a,62a,63aのレベル調整回
路でレベル調整を施した後に、レベル測定回路61,6
3ではサンプルホールド回路61b、63bに、レベル
測定回路62ではピークホールド回路62bに入力され
る。
【0044】サンプルホールド回路61bでは、サンプ
ル開始信号1によって、サンプリングを行う。サンプリ
ングタイミングは演算制御回路1から出力され、任意の
タイミングでのエンベロープのレベルをホールドする。
たとえば、タイミング(駆動信号41の出力時点からの
経過時間を用いる)を変極点付近に設定すれば、図5
(a)のL−61のようなレベル情報を測定できる。ま
た、ピークホールド回路62bでは、エンベロープピー
クが測定可能である。更に、ピーク検出後一定時間経過
後にサンプル開始信号2を与えることで、図5の(a)
におけるL−63のレベルが得られることになる。この
ようにしてホールドされた信号は、それぞれに対応する
A/Dコンバータ61c、62c、63cによってディ
ジタルデータに変換され、演算制御回路1に提供され
る。なお、変極点付近のデータをサンプルするには、C
PUがTg検出のあった時点でサンプルを行なえばよ
い。Tg信号(図3の49)はエンベロープ信号を2回
部分したもののゼロクロスを検出しているので、このT
g信号のタイミングが変極点付近となるからである。ま
た、上記TG信号からピークを過ぎる程度の一定の時間
遅れをもたせて、サンプル開始信号2として出力するこ
とで、同じタイミングでのサンプリングが可能となる。
【0045】以上のようにして得られたレベルL−6
1,62,63が正常範囲であれば、図5(a)に示し
たように一定の関係を保ったままレベル変動する。この
様な時には、Tgの時間補正は必要ない。
【0046】しかし、振動ペンが傾いたような場合、図
5(b)のL−61’,62’,63’のようにそれら
のレベルの関係が崩れて検出される。図5の(b)の場
合、L61’とL63’のレベル関係が図5(a)の場
合と明らかに異なって検出されている。すなわち、図5
の(a)におけるL−61とL−63のレベルはほぼ同
レベルであるのに対して、図5の(b)におけるL−6
1’とL−63’のレベルは明らかに異なる。
【0047】このような場合、以下の(3)式のnの計
算で、整数化を行わない場合の数値nrealとnの差Δn
が変動する。すなわち、 Δn=nreal−n n=INT[(Vg・tg−Vp・tp)/λp+1/N] (3) nreal=(Vg・tg−Vp・tp)/λp (4) このΔnが例えば0.5をこえて変動するような時、n
の値が誤差を持つことになる。
【0048】そこで、先のレベルL61,62,63の
比を計算し、Δnの変動と関連付けしたデータをもち、
このデータに従って、Tgを補正すれば、上述のような
Δnの変動による波長誤差の発生を抑制することが出来
る。
【0049】図6は本実施形態における演算制御回路1
の内部構成を説明するブロック図である。81はCPU
であり、ROM82に格納された制御プログラムを実行
し、座標検出のための演算等を行う。82はROMであ
り、各種制御プログラムを格納するとともに、レベルL
−61〜L−63とΔnの変動とを関連づけした補正量
テーブルを格納する。83はRAMであり、CPU81
が各種処理を実行するに際しての作業領域を提供する。
84はインターフェースであり、ペン駆動信号や座標値
出力のためのインターフェースとしてきのうするととも
に、信号波形検出回路9(遅延信号生成ブロック30
0、補正信号生成ブロック600)、カウンタ85及び
レベル測定コントローラ86と、CPU81との間の信
号の授受を行う。なお、インターフェース84へ入力さ
れる検出レベル1〜3は、上述のA/Dコンバータ61
c、62c、63cより得られるデータである。
【0050】85はカウンタであり、振動ペン3の振動
駆動を指示するペンスタート信号(図3の44)によっ
て不図示のクロックのカウントを開始し、信号波形検出
回路9より信号tg’、tp’が入力されるまでのそれ
ぞれのカウント値を保持、出力する。レベル測定コント
ローラ86は上述のサンプル開始1及びサンプル開始2
に相当する信号を生成し、信号波形検出回路9へ出力す
る。
【0051】図7は演算制御回路における座標検出処理
の手順を説明するフローチャートである。なお、図7に
示したのは、演算制御回路1のCPU81がROM82
に格納されている制御プログラムを実行することで実現
される。
【0052】まず、ステップS10において、使用すべ
きセンサを選択し、センサ選択回路31にこれを通知す
る。ステップS11において、振動スタート信号を発行
し、ステップS12で振動到達を待つ。なお、振動到達
は、上述のtg’及びtp’信号の入力によって確認さ
れる。なお、図示していないが、所定時間を過ぎても振
動到達が確認されない場合は、振動入力がなされなかっ
たものとしてそのまま本処理を終了する。
【0053】振動到達が確認されると、ステップS13
へ進み、カウンタ85よりtg’及びtp’の入力まで
の時間に相当するカウンタ値を取り込み、群遅延時間T
g及び位相遅延時間Tpを算出する。更にステップS1
4では、各ホールド回路61b、62b、63bにホー
ルドされているレベルをA/Dコンバータを介して取り
込み、レベルL−61、L−62、L−63とする。そ
して、ステップS15において、これら3つのレベルの
関係と補正量テーブル(ROM82に格納されている)
を参照して補正量ΔTgを求める。そして、ステップS
13で得られた群遅延時間Tgを補正量ΔTgで補正す
る。その後、ステップS16で、上述のTpと補正され
たTgとをRAM83に格納する。
【0054】以上のステップS10〜S16の処理を各
センサについて行う(ステップS17)。そして、全セ
ンサについて遅延時間Tgとtpを得ると、ステップS
18で座標値の算出を行い、出力する。
【0055】なお、上記実施形態では、Tgそのものを
補正しているがこれに限らない。たとえば、(4)式の
値を計算する際に、Δn変動分を差し引き、そののち、
(3)式の様にしてnの計算を行っても同様の効果をあ
げることが出来る。
【0056】図8はL−61とL−63の比とΔnの関
係を直線近似した場合の例であり、このようなデータを
用いて、L63/L61の値から、Δnの補正が可能に
なる。なお、この例ではL61,63を用いているがも
ちろんL62との関係を用いてもよいし、いくつかの組
み合わせを併用することにより、補正精度をさらに向上
することも可能になる。なお、厳密にはL63/L61
と補正量は線形の関係にはないが、工業的利用において
は、図8のような一次の関係付け(近似)でも効果があ
る。
【0057】なお、上記の場合には、ステップS15で
レベル比から補正量を求めてこれをRAM83に格納し
ておき、ステップS16ではステップS13で得られた
Tg、TpをRAM83に格納する。そして、ステップ
S18の座標算出時に、補正演算を行う。
【0058】また、上記実施形態では、変極点、ピー
ク、ピーク後の一定時間でレベル測定をしているが、そ
れに限られるものではなく、波形にたいして、同一のタ
イミングで検出出来るのであれば構わない。
【0059】また、レベル比を用いて直線近似で補正値
を計算した例を例示したが、これに限るものでもなく、
テーブル参照や、数式化して補正しても良い。
【0060】また、上記実施形態では、各点のレベルに
のみ着眼し、補正を行っているが、距離の影響を考慮し
て、検出までの遅延時間により補正量を変化させること
も有効である。本願で説明している座標入力装置では、
主に板波という振動を用いているが、この板波は分散性
を有する事が知られている。この分散により、検出に用
いている振動がある程度の周波数分布を有しているた
め、厳密には、伝播距離によって、その波形が変形す
る。座標入力装置の構成にもよるが、伝播距離が長くな
るような大型の入力領域を有するような場合、センサの
近傍(距離が近い)と遠方の場合では、波形が異なるこ
とになる。ゆえに、このような場合には、先の補正関係
データを距離(遅延時間)に応じて複数用意しておき、
伝播時間により補正量を変化させることで、より正確な
補正が可能になる。
【0061】以上のように、本実施形態によれば超音波
振動を利用した座標入力装置において、群遅延時間検出
用のエンベロープ信号の複数の所定個所のレベルを測定
し、それらレベル値の比較結果に基づいて波形の変形の
度合いを推定し、その結果から座標検出に補正が加えら
れる。このため、波長誤差による精度低下を防止でき
る。また、部品ばらつきの許容度が広がるため部品コス
トも削減可能になる。
【0062】なお、本発明は、複数の機器(例えばホス
トコンピュータ,インタフェイス機器,リーダ,プリン
タなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの
機器からなる装置(例えば、複写機,ファクシミリ装置
など)に適用してもよい。
【0063】また、本発明の目的は、前述した実施形態
の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記
録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そ
のシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPU
やMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを
読出し実行することによっても、達成されることは言う
までもない。
【0064】この場合、記憶媒体から読出されたプログ
ラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現するこ
とになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は
本発明を構成することになる。
【0065】プログラムコードを供給するための記憶媒
体としては、例えば、フロッピディスク,ハードディス
ク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD
−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROMな
どを用いることができる。
【0066】また、コンピュータが読出したプログラム
コードを実行することにより、前述した実施形態の機能
が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示
に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレ
ーティングシステム)などが実際の処理の一部または全
部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が
実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0067】さらに、記憶媒体から読出されたプログラ
ムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボード
やコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わる
メモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に
基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わ
るCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、そ
の処理によって前述した実施形態の機能が実現される場
合も含まれることは言うまでもない。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
振動入力波形の形状に基づいて座標検出処理の過程にお
ける補正を行うことが可能となる。このため、振動波形
の変化による座標検出精度への影響が低減され、高精度
な座標検出が可能となる。
【0069】
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態による座標入力装置の概略の構成を
示すブロック図である。
【図2】本実施形態による信号は系検出回路9の構成を
示すブロック図である。
【図3】遅延信号生成時の信号処理を説明するためのタ
イムチャートである。
【図4】距離da〜ddに基づいて位置Pの座標の算出
を説明する図である。
【図5】本実施形態において振動検出波形より得たエン
ベロープ信号を示す図である。
【図6】本実施形態における演算制御回路1の内部構成
を説明するブロック図である。
【図7】演算制御回路における座標検出処理の手順を説
明するフローチャートである。
【図8】L−61とL−63の比とΔnの関係を直線近
似した場合の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 演算制御回路 2 振動子駆動回路 3 振動入力ペン 4 振動子 5 ペン先 6a〜6d 振動センサ 7 防振材 8 振動伝達板 9 信号波形検出回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 克行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 吉村 雄一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 柳沢 亮三 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2F068 AA03 BB01 CC00 FF25 QQ21 QQ23 QQ41 5B068 AA04 BB21 BC03 BD02 BD11 BE06 CC12 DD00 DE01

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動伝達板上に入力された振動入力ペン
    からの弾性波振動が振動検出手段まで到達する遅延時間
    を基に、該振動入力ペンにより指示された該振動伝達板
    上の座標位置を算出する算出手段と、 前記振動検出手段から得られる検出波形信号のエンベロ
    ープ信号を生成する生成手段と、 前記生成手段によって生成されたエンベロープ信号にお
    ける複数の特定点のレベルを測定する測定手段と、 前記測定手段で測定された複数のレベルに基づいて前記
    算出手段における座標位置算出の過程に補正を加える補
    正手段とを備えることを特徴とする座標入力装置。
  2. 【請求項2】 前記補正手段は、前記測定手段で測定さ
    れた複数のレベルに基づいて前記遅延時間を補正するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の座標入力装置。
  3. 【請求項3】 前記算出手段は、前記検出手段まで到達
    する群遅延時間と位相遅延時間に基づいて前記振動検出
    手段までの距離を求め、該距離に基づいて座標位置を算
    出するものであり、 前記補正手段は、前記測定手段で測定された複数のレベ
    ルに基づいて前記群遅延時間を補正することを特徴とす
    る請求項1に記載の座標入力装置。
  4. 【請求項4】 前記算出手段は、前記検出手段まで到達
    する群遅延時間と位相遅延時間との時間差に相当する弾
    性波振動の波長数を整数化し、位相速度と該位相遅延時
    間より求まる距離に前記整数化された波長数分の距離を
    加えて該検出手段までの距離とし、該距離に基づいて座
    標位置を算出するものであり、 前記補正手段は、前記測定手段で測定された複数のレベ
    ルに基づいて、前記算出手段における、群遅延時間と位
    相遅延時間との時間差に相当する弾性波振動の波長数を
    補正することを特徴とする請求項1に記載の座標入力装
    置。
  5. 【請求項5】 前記測定手段は、少なくとも前記エンベ
    ロープ信号の変極点付近のレベルを表す第1レベル値
    と、該エンベロープのピーク検出から所定時間経過後の
    レベルを表す第2レベル値を測定することを特徴とする
    請求項1に記載の座標入力装置。
  6. 【請求項6】 前記補正手段は、前記第1レベル値と前
    記第2レベル値との比に基づいて補正量を決定すること
    を特徴とする請求項5に記載の座標入力装置。
  7. 【請求項7】 振動伝達板上に入力された振動入力ペン
    からの弾性波振動が振動検出手段まで到達する遅延時間
    を基に、該振動入力ペンにより指示された該振動伝達板
    上の座標位置を算出する算出工程と、 前記振動検出手段から得られる検出波形信号のエンベロ
    ープ信号を生成する生成工程と、 前記生成工程によって生成されたエンベロープ信号にお
    ける複数の特定点のレベルを測定する測定工程と、 前記算出工程による座標位置の算出過程で、前記測定工
    程で測定された複数のレベルに基づいて補正を加える補
    正工程とを備えることを特徴とする座標入力装置の制御
    方法。
  8. 【請求項8】 前記補正工程は、前記測定工程で測定さ
    れた複数のレベルに基づいて前記遅延時間を補正するこ
    とを特徴とする請求項7に記載の座標入力装置の制御方
    法。
  9. 【請求項9】 前記算出工程は、前記検出工程まで到達
    する群遅延時間と位相遅延時間に基づいて前記振動検出
    手段までの距離を求め、該距離に基づいて座標位置を算
    出するものであり、 前記補正工程は、前記測定工程で測定された複数のレベ
    ルに基づいて前記群遅延時間を補正することを特徴とす
    る請求項7に記載の座標入力装置の制御方法。
  10. 【請求項10】 前記算出工程は、前記検出工程まで到
    達する群遅延時間と位相遅延時間との時間差に相当する
    弾性波振動の波長数を整数化し、位相速度と該位相遅延
    時間より求まる距離に前記整数化された波長数分の距離
    を加えて該検出工程までの距離とし、該距離に基づいて
    座標位置を算出するものであり、 前記補正工程は、前記測定工程で測定された複数のレベ
    ルに基づいて、前記算出工程における、群遅延時間と位
    相遅延時間との時間差に相当する弾性波振動の波長数を
    補正することを特徴とする請求項7に記載の座標入力装
    置の制御方法。
  11. 【請求項11】 前記測定工程は、少なくとも前記エン
    ベロープ信号の変極点付近のレベルと、該エンベロープ
    のピーク検出から所定時間経過後のレベルとを測定する
    ことを特徴とする請求項7に記載の座標入力装置の制御
    方法。
  12. 【請求項12】 前記補正工程は、前記第1レベル値と
    前記第2レベル値との比に基づいて補正量を決定するこ
    とを特徴とする請求項11に記載の座標入力装置の制御
    方法。
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