JPH0844485A - 座標入力装置 - Google Patents

座標入力装置

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JPH0844485A
JPH0844485A JP17795494A JP17795494A JPH0844485A JP H0844485 A JPH0844485 A JP H0844485A JP 17795494 A JP17795494 A JP 17795494A JP 17795494 A JP17795494 A JP 17795494A JP H0844485 A JPH0844485 A JP H0844485A
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vibration
signal
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envelope
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JP17795494A
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Masaki Tokioka
正樹 時岡
Ryozo Yanagisawa
亮三 柳沢
Atsushi Tanaka
淳 田中
Katsuyuki Kobayashi
克行 小林
Yuichiro Yoshimura
雄一郎 吉村
Hajime Sato
肇 佐藤
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    • G06F3/03Arrangements for converting the position or the displacement of a member into a coded form
    • G06F3/041Digitisers, e.g. for touch screens or touch pads, characterised by the transducing means
    • G06F3/043Digitisers, e.g. for touch screens or touch pads, characterised by the transducing means using propagating acoustic waves
    • G06F3/0433Digitisers, e.g. for touch screens or touch pads, characterised by the transducing means using propagating acoustic waves in which the acoustic waves are either generated by a movable member and propagated within a surface layer or propagated within a surface layer and captured by a movable member

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Abstract

(57)【要約】 【目的】正確な座標有力を行える座標入力装置を提供す
る。 【構成】振動を板に入力すると、振動はセンサ6で検出
される。その振動は増幅され、エンベロープ検出回路5
2でエンベロープが生成される。ゲート信号生成回路5
8には、エンベロープと、変曲点検出回路53によるエ
ンベロープの2階微分信号とが入力される。ゲート信号
生成回路58はエンベロープを減衰させて所定オフセッ
ト加え、それと2階微分信号とを比較してゲート信号を
生成する。このゲート信号期間中において、tgコンパ
レータ54は2階微分信号のゼロクロス点までを群遅延
時間とし、tpコンパレータ57は位相信号の所定順番
にあるゼロクロス点までを位相遅延時間とする。演算制
御回路1は、これら遅延時間に基づいて座標を振動源の
算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は座標入力装置、特に振動
ペンから入力された弾性波振動を振動伝達板に複数設け
られたセンサにより検出して、前記振動ペンから振動伝
達板に入力された弾性波振動の伝達時間に基づき、振動
ペンによる振動入力点の座標を検出する装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】超音波を利用した座標入力装置は、入力
面であるタブレット上を伝播してくる波の遅延時間を検
出して位置座標を算出する方式であり、タブレット上に
マトリックス状電線等の細工がなんら施されていないの
で、コスト的に安価な装置を提供することが可能であ
る。しかもタブレットに透明な板ガラスを用いれば他の
方式に比べて透明度の高い座標入力装置を構成すること
ができる。
【0003】このような座標入力装置はおおむね次のよ
うな構成を有するものであった。
【0004】すなわち、振動ペンのペン先を振動させ、
アクリルやガラス板等からなる振動伝達板上を振動ペン
によりタッチすることで振動伝達板上における位置を指
定する。
【0005】振動ペンは所定周期毎(例えば5msec
毎)に駆動され、振動の駆動と共にそのタイマ(カウン
タで構成されている)による計時を開始する。そして、
振動ペンにより発生した振動は振動伝達板上を伝播し、
振動伝達板の外周内側近傍に設けられた圧電素子等、機
械的振動を電気信号に変換する複数の振動センサに、振
動ペンからの距離に応じて遅延して到達する。
【0006】各振動センサで検出され、電気的な信号に
変換された振動は、信号波形検出回路によって波形検出
処理が施され、各振動センサへの振動到達タイミングを
示す信号が生成される。この信号に基づいて、振動ペン
を駆動とともに計数を開始したタイマの計時値、すなわ
ち振動伝達の遅延時間を読み取り、所定の計算を行っ
て、振動伝達板8上の振動ペン3の座標位置を算出す
る。そして、その座標位置情報を外部機器に出力する。
【0007】次に、振動ペンから振動センサまでの振動
伝達時間を計測する原理について述べる。
【0008】図15は信号波形検出回路に入力される検
出波形と、それに基づく振動伝達時間の計測処理を説明
するための図である。なお以下、ひとつの振動センサに
ついて説明するが、その他の振動センサについても全く
同じである。
【0009】振動センサへの振動伝達時間の計測は、振
動ペンの駆動とと同時に開始することは既に説明した。
この時、振動ペンには駆動信号41が印加されている。
この信号41によって、振動ペンから振動伝達板に伝達
された超音波振動は、振動センサまでの距離に応じた時
間tgをかけて進行した後、振動センサで検出される。
図示の42で示す信号は振動センサが検出した信号波形
を示している。ここで用いられている振動は板波である
ため、振動伝達板内での伝達距離に対して検出波形のエ
ンベロープ43と位相42との関係は、振動伝達中にそ
の伝達距離に応じて変化する。ここでエンベロープ43
の進む速度、即ち、群速度をVg、そして位相42の進
む速度、位相速度をVpとする。この群速度Vg及び位
相速度Vpが既知であれば、振動伝達時間より振動ペン
と振動センサ間の距離を算出することができる。
【0010】まず、エンベロープ43にのみ着目すると
その速度はVgであり、ある特定の波形上の点、例えば
エンベロープ43の2階微分波形である信号44の最初
のゼロクロス点をエンベロープ43の変曲点として検出
すると、振動ペンと振動センサとの間の距離dは、その
振動伝達時間をtgとして、 d=Vg・tg …(P1) で与えられる。
【0011】さらに、より高精細な座標位置を決定する
ために、位相信号の検出に基づく処理を行う。位相波形
信号42の特定の検出点、例えば振動印加から、ある所
定の信号レベル431後のゼロクロス点までの時間をt
p47(レベル431を超えた時間より所定幅の窓信号
460を生成し、位相信号42と比較することで得る)
とすれば、振動センサと振動ペンの距離は、 d=n・λp+Vp・tp …(P2) となる。ここで、λpは弾性波の波長、nは整数であ
る。
【0012】前式から上記の整数nは、 n=int[(Vg・tg−Vp・tp)/λp+1/N] …(P3) と表わされる。
【0013】ここで、Nは“0”以外の適当な実数値を
用いる。例えばN=2.0とすれば±1/2波長以内の
誤差を持ったtgやtpの検出値が得られても、正しく
nの値を決定することができる。上記のようにして求め
たnを上式で用いることで、振動ペン及び振動センサ間
の距離を精度良く測定することができる。
【0014】上述した2つの振動伝達時間tgおよびt
pの測定のため、振動到達タイミングを示す信号45及
び47が生成されるが、そのための信号波形検出回路は
図16のように構成されていた。
【0015】図16において、振動センサ6の出力信号
は、帯域通過フィルタ511により検出信号の余分な周
波数成分が除かれ、例えば、絶対値回路及び低域通過フ
ィルタ等により構成されるエンベロープ検出回路52に
入力され、検出信号のエンベロープのみが取り出され
る。エンベロープ変曲点のタイミングは、エンベロープ
変曲点検出回路53によって検出される。ピーク検出回
路はモノマルチバイブレータ等から構成されたtg信号
検出回路54によって所定波形のエンベロープ遅延時間
検出信号である信号tg(図15信号45)が形成され
る。
【0016】一方、信号検出回路55は、エンベロープ
検出回路52で検出されたエンベロープ信号43中の所
定レベルの閾値信号431を超える部分のパルス信号を
形成する。単安定マルチバイブレータ56は、パルス信
号の最初の立ち上がりでトリガされた所定時間幅のゲー
ト信号460を開く。tpコンパレータ57は、ゲート
信号460の開いている間の位相信号42の最初の立ち
上がりのゼロクロス点を検出し、位相遅延時間信号tp
47が形成される。
【0017】このようにして遅延時間信号が形成される
と、それを振動到達タイミングを示す信号として振動伝
達時間を測定し、前述した式により複数のセンサについ
て振動ペンからの距離を求め、その値から幾何学的に座
標を算出していた。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の信号検出回路の構成では、以下に述べる問題があっ
た。
【0019】図16で示した信号波形検出回路では、図
15で示すように振動センサからの検出信号、或は、検
出信号を波形処理した後の信号が所定レベルの閾値43
1を超えたタイミングでゲート信号460を開く構成と
なっている。そのために振動センサ6の検出信号のレベ
ルが低くなると、振動が検出されなくなる問題がある。
この問題は、振動の検出(振動が到達したかの判定)の
際に、振動の検出レベルに依存している構成であれば必
然的に生じる。
【0020】振動ペンで振動伝達板を指示する際にも検
出レベルを低くする要因は少なくない。まず、振動ペン
を振動伝達板へ指示する圧縮力(一般的には筆圧と表現
できる)が小さいときである。座標入力装置をポインタ
としてポイント指示に用いる時には、通常個人差のある
ものの100g以上の筆圧があり、筆圧が100g以上
であれば検出レベルも約2倍のレンジに入る程度の変動
量である。しかし、最近一般的になってきた文字や図形
を連続した座標値の集合として入力するストローク入力
の場合、筆圧は数〜数十g程度の筆圧にすぎない。この
程度の筆圧では、振動伝達板に振動ペンから注入される
振動エネルギーが大きく変化するために、検出レベルの
筆圧による変動が10倍程度にまで増加する。よって、
閾値431をあらかじめ低く設定し、かつ信号の検出可
能ダイナミック・レンジを大きくとる必要がある。その
ためには、外部からのEMIノイズ等、検出信号に重畳
するノイズを信号波形検出回路の各回路ブロック出力段
で低く抑えるために、高価な回路となる。さらに、振動
ペンが傾いた場合、すなわち、座標入力装置の操作者が
斜めに振動ペンを握って入力した場合に検出レベルは極
端に減少する。他にも、振動伝達板にアクリル等の振動
の減衰率の大きいものを使用した場合や、振動伝達板自
体が大型である場合、振動伝達距離の大小による検出レ
ベルの変化も無視できないため、一定の仕様範囲を確保
するために、保証する入力可能な検出レベルは大きく取
る必要がある。
【0021】また、振動の有無の判定ができても、正確
に座標算出を行うためには、前記従来の信号検出回路の
構成では問題がある。式(P1)〜(P3)は、既知の
音速Vg,Vpが一定であるときに成立する。実際に
は、超音波として板波を用いると、必ずしも一定の音速
で板波が振動伝達板上を伝播しない。というのは、板波
は周波数及び振動伝達板の厚みで音速が変化するためで
ある。ある程度均一の厚みの振動伝達板を使用すること
は難しくないが、一定の周波数の振動を用いることは難
しい。一定の周波数の振動を電気的に発生させるには、
電気的に周波数が一定な連続波(cw)を駆動信号とす
る必要がある。ところが、振動の伝達時間検出であるた
めに、時間分解能をあげるためにパルス状の短い信号4
1を駆動信号として用いる必要があり、広帯域な駆動信
号であるために広帯域な(複数の周波数成分の混ざり合
った)振動しか得られない。
【0022】同様に、電気−音響変換デバイスであると
ころの振動ペンの特性自体が問題となる。振動ペンは、
内蔵する振動子にペン先となる媒質を接触させて構成さ
れているが、このような共振構造のデバイスを構成する
と、振動子単体の狭帯域な電気−音響変換特性は失われ
広帯域な特性となる。さらに、機械的な共振の高次のモ
ードの影響も受けるために、振動ペンの変換特性は非常
に複雑で複数の周波数ピークを持つものになり、単一の
周波数の振動を発生させるのは不可能と言える。
【0023】図17(a)に、典型的な振動ペンから発
生した振動を振動センサで検出した信号の周波特性を示
す。駆動信号41のパルス繰返し周波数は、500kH
zである。上記2つの原因で、検出された振動は、複数
の周波数の混じり合ったものであることがわかる。
【0024】図17(b)に、板厚d=1.20−1.
50mmの振動伝達板を伝播する板波の群速度Vgの周
波数特性を、図17(c)に同じく位相速度Vpの周波
数特性を示す。これらから、実際にさまざまな音速で振
動が振動伝達板上を伝播していることがわかる。
【0025】従来の座標入力装置では、より均一な周波
数成分の信号を得て、一定な音速に基づくより正確な座
標演算処理を行うため、帯域通過フィルタ511を用い
ている。それでさえ、先に触れたより正確な座標を得る
ためには、次に述べる問題が存在する。すなわち、振動
センサによる検出信号のレベルが変化すると、ゲート信
号460が開くタイミングによって(P3)式から得ら
れる距離情報の誤差が増大する問題である。
【0026】この問題は、tg及びtp、すなわち群遅
延時間と位相遅延時間を同時に用いて座標を算出する方
式に固有の問題である。図15で示したtpの位置は、
ゲート信号460の開くタイミングによって波長分毎に
前後することは自明である。すなわち、検出レベルが下
がると、ゲート信号460の開くタイミングが遅れ、位
相信号42の次のゼロクロス点をtpとして検出する。
検出レベルが上がった場合は、逆に前のゼロクロス点と
なる。Vg及びVpが一定であれば、tpが前後しても
正しく距離が得られるのは、(P3)式から明らかであ
るが、先にも述べたが、複数の周波数成分の振動(複数
の音速)である時は誤差が生じる。
【0027】図18に、位相信号42に対して一定の相
対位置で測定した位相遅延tpと、その前後のゼロクロ
ス点を用いて測定した位相遅延tp±λによって距離を
求めた際の、得られる距離誤差の一例をプロットした。
図18からわかるように、距離誤差を小さくし、得られ
る座標の誤差を小さくするためにはtpの位置が前後し
ないことが望ましい。実際は、位相信号42のピーク
(位相信号に含まれるピークのうち最大のピークを単に
ピークと呼ぶ)に対して常に一定の位置関係にあるゼロ
クロス点をtpとすることが最も安定である(距離誤差
の少ない)ことが判っている。複数の周波数成分といっ
ても、なんらかの中心成分(500kHz)を持ってお
り、位相信号42のピーク付近の挙動(伝達距離と遅延
時間との関係)は500kHzの振動と等価であるの
で、位相信号42のピークからの位相位置が固定である
なら、均一な周波数の振動の伝達と見なせるためと考え
られる。
【0028】以上のように、振動の検出レベルに依存し
た方式で振動を検出する超音波方式の座標入力装置で
は、入力可能な使用範囲を保証するために、大きなダイ
ナミックレンジの信号波形検出回路が必要となり、高価
なものになる。さらに、群遅延時間と位相遅延時間を用
いて正確に座標を算出する方式では、検出レベル範囲が
狭くなるので、使用範囲(振動伝搬板の有効エリアのサ
イズ、筆圧及びペン角度等)が狭まるという問題があ
る。
【0029】さらに、図19,図20に、振動センサの
検出レベルの変化の代表的な要因である、伝播距離と筆
圧の影響を示す。図19には、振動ペン−振動センサ間
距離と検出レベルの関係で、図20は筆圧と検出レベル
の関係である。昨今、電子機器の小型化が望まれ、それ
にあわせ座標入力装置も小型であることが必要となって
おり、そのためには振動伝達板のサイズと、実際に座標
入力に用いられる有効エリアのサイズとを近づけなくて
はならない。図19では、ペン−センサ間距離が短いと
ころで急激に検出レベルが増大しており、近距離で座標
入力を可能とすればする程、すなわち、座標入力装置を
小型にすればする程信号波形検出回路がカバーするダイ
ナミックレンジを大きくしなくてはならない。
【0030】また、図20に示したように、筆圧が10
0g以下で急激に検出レベルが変化しており、これも回
路のダイナミックレンジを大きくする必要を招く。図に
は示さないが、ペン角度の影響は、90°入力時(ペン
を垂直に支持した時)と、60°入力時で2倍の検出レ
ベル差がある。すなわち、自然な間隔で座標入力を行え
るようにするためには、60°以下の角度でペンを持つ
人もいるために、2倍以上の検出レベルのマージンが必
要である。
【0031】また、図21に従来の超音波方式の座標入
力装置において、回路のダイナミックレンジを上げるこ
となく、座標入力可能な検出レベル範囲を上げる信号波
形検出回路の先例を示す(特公昭58−16509)。
図21の充放電回路の出力を、検出信号をトリガする比
較器(コンパレータ)の基準レベル=閾値信号に用いて
いる。振動ペンの駆動タイミングに同期させて充放電回
路にVciを入力し、座標検出領域の始端に達するまで
パルス幅Tの時間充電する。放電時には板波の振幅に比
例して指数関数的に出力が減衰するように、適当なCR
を選択する構成となっている。
【0032】しかし、本構成では放電終了時に出力がゼ
ロに限りなく近づくために、回路のノイズレベルを非常
に小さく抑え込む必要が同様に存在し、結果的に回路の
ダイナミックレンジを大きく取る必要がある。さらに、
もう一つの問題として、伝播距離による検出レベルの減
衰はカバーするものの、その他の検出レベル変動要因は
カバーしない。同一人物でも入力時には筆圧やペン角度
が変化することから、伝播距離に応じて減衰させた閾値
を設けるだけでは不充分であり、さらに、振動ペンの筆
圧や持つ角度には個人差が見込まれることを考えると常
に一定の検出レベル(同一距離)とはならないため、正
確なゲート信号を生成すること困難である。
【0033】本発明は上記従来例に鑑みて成されたもの
で、有効エリア面積の増大に伴い振動伝達距離による検
出レベル変化が増大しても、また、座標入力装置の使用
環境により外乱ノイズが増大しても、さらに、ユーザ個
々で筆圧やペンの持ち方(ペン角度)が変化して検出レ
ベルが変化しても、常に安定で、高精度の座標入力装置
を簡単な構成で提供することを目的とする。
【0034】
【課題を解決するための手段】及び
【作用】上記課題を解決するために本発明の座標入力装
置は、振動伝達板と、前記振動伝達上に入力された振動
入力ペンからの弾性波振動が、複数の振動検出手段まで
到達する遅延時間を元に、前記振動入力ペンにより指示
された前記振動電圧板上の座標位置を算出して出力する
座標入力装置であって、前記振動検出手段の検出信号の
包絡線信号を出力する包絡線出力手段と、前記包絡線信
号に所定のオフセットを加えたレベル信号に変換する変
換手段と、前記振動検出手段の検出信号が前記レベル信
号を超えた部分を検出してゲート信号を出力するゲート
信号出力手段と、前記ゲート信号期間中の、前記包絡線
信号或は前記振動検出手段の検出信号の所定点を検出し
て、当該所定点を基準として振動の群速度に基づく群遅
延時間を検出する第1の検出手段と、前記第1の検出手
段により検出された群速度に基づく振動の伝達時間に基
づいて、前記振動入力手段の位置座標を導出する導出手
段とを備えることで、入力筆圧や振動入力ペン角度、入
力位置(振動伝播距離)に関わらず構成度な座標入力装
置を提供することができる。
【0035】さらに、前記ゲート信号期間中の、前記振
動検出手段の検出信号のゼロクロス点を基準として、振
動の位相速度に基づく位相遅延時間を検出する第2の検
出手段を備え、前記導出手段が、前記第1の検出手段に
より検出された群速度に基づく振動の伝達時間と、前記
第2の検出手段により検出された位相速度に基づく振動
の伝達時間とに基づいて、前記振動入力手段の位置座標
を導出する導出手段とすることや、前記振動検出手段の
検出信号の所定の周波数成分を濾過する帯域濾過手段を
備え、前記第2の検出手段が、前記ゲート信号期間中
の、前記帯域濾過手段の出力信号のゼロクロス点を基準
として、振動の位相速度に基づく位相遅延時間を検出す
る第2の検出手段とすることで、さらに構成度な座標入
力装置を提供することができる。
【0036】また、振動伝達板と、全き振動伝達板上に
入力された振動入力ペンからの弾性波振動が、複数の振
動検出手段まで到達する遅延時間を元に、前記振動入力
ペンにより指示された前記振動伝達板上の座標位置を算
出して出力する座標入力装置であって、前記振動入力ペ
ンの振動発生タイミングが最大値で、前記振動伝達板状
の最長振動伝達時間後にノイズレベルよりは大きな最小
値となり、その間振動の減衰特性に略一致して指数関数
的に減衰する減衰レベル信号を生成する減衰レベル生成
手段を備え、前記振動検出手段の検出信号が前記減衰レ
ベル信号を超えた部分を検出してゲート信号を出力する
ゲート信号出力手段と、前記ゲート信号期間中の、前記
包絡線信号或は前記振動検出手段の検出信号の所定点を
検出して、当該所定点を基準として振動の群速度に基づ
く群遅延時間を検出する第1の検出手段と、前記第1の
検出手段により検出された群速度に基づく振動の伝達時
間に基づいて、前記振動入力手段の位置座標を導出する
導出手段とを備えることで、入力位置(振動伝播距離)
に関わらず高精度な座標入力装置を提供することが出来
る。
【0037】さらに、前記ゲート信号期間中の、前記振
動検出手段の検出信号のゼロクロス点を基準として、振
動の位相速度に基づく位相遅延時間を検出する第2の検
出手段を備え、前記導出手段が、前記第1の検出手段に
より検出された群速度に基づく振動の伝達時間と、前記
第2の検出手段により検出された位相速度に基づく振動
の伝達時間とに基づいて、前記振動入力手段の位置座標
を導出する導出手段とすることや、前記振動検出手段の
検出信号の所定の周波数成分を考慮する帯域濾過手段を
備え、前記第2の検出手段が、前記ゲート信号期間中
の、前記帯域濾過手段の出力信号のゼロクロス点を基準
として、振動の位相速度に基づく位相遅延時間を検出す
る第2の検出手段とすること、或は、前記減衰レベル最
大値と最小値を調節する手段を設けることで、さらに高
精度な座標入力装置を提供することが出来る。
【0038】
【実施例】本発明の実施例の座標入力装置を、図を参照
して説明する。
【0039】[第1実施例]図2及び図3に本実施例の
超音波方式の座標入力装置の概略構成ブロック図を示
す。図中、1は装置全体を制御すると共に、座標位置を
算出する演算制御回路である。2は振動子駆動回路であ
って、振動ペン3内のペン先を振動させるものである。
8はアクリルやガラス板等、透明部材からなる振動伝達
板であり、振動ペン3による座標入力は、この振動伝達
板8上をタッチすることで行う。つまり、図示に実線で
示す符号Aの領域(以下有効エリア)内を振動ペン3で
指定する事で、振動ペン3の位置座標を算出することが
できるようにしたものである。
【0040】伝播してきた波が振動伝達板8の端面で反
射し、その反射波が中央部に戻るのを防止する(減少さ
せる)ために、振動伝達板8の外周には防振材7が設け
られ、図2に示すように防振材の内側近傍に圧電素子
等、機械的振動を電気信号に変換する振動センサ6a〜
6dが固定されている。9は各振動センサ6a〜6dで
振動を検出した信号を演算制御回路1に出力する信号波
形検出回路である。11は液晶表示器等のドット単位の
表示が可能なディスプレイであり、振動伝達板の背後に
配置している。そしてディスプレイ駆動回路10の駆動
により振動ペン3によりなぞられた位置にドットを表示
し、それを振動伝達板8(透明部材からなる)を透かし
てみることが可能になっている。
【0041】振動ペン3に内蔵された振動子4は、振動
子駆動回路2によって駆動される。振動子4の駆動信号
は演算制御回路1から低レベルのパルス信号として供給
され、振動子駆動回路2によって所定のゲインで増幅さ
れた後、振動子4に印加される。電気的な駆動信号は振
動子4によって機械的な振動に変換され、ペン先5を介
して振動伝達板8に伝達される。
【0042】ここで振動子4の振動周波数はガラスなど
の振動伝達板8に板波を発生することが出来る値に選択
される。また、振動子駆動の際、振動伝達板8に対して
図3の垂直方向に振動するモードが選択される。また、
振動子4の振動周波数をペン先5を含んだ共振周波数と
する事で効率のよい振動変換が可能である。上記のよう
にして振動伝達板8に伝えられる弾性波は板波であり、
表面波などに比して振動伝達板の表面の傷、障害物等の
影響を受けにくいという利点を有する。
【0043】<演算制御回路の説明>上述した構成にお
いて、演算制御回路1は所定周期毎(例えば5msec
毎)に振動子駆動回路2、振動ペン3内の振動子4を駆
動させる信号を出力すると共に、その内部タイマ(カウ
ンタで構成されている)による計時を開始させる。そし
て、振動ペン3により発生した振動は振動伝達板8上を
伝播し、振動センサ6a〜6d迄の距離に応じて遅延し
て到達する。
【0044】信号波形検出回路9は各振動センサ6a〜
6dからの信号を検出して、後述する波形検出処理によ
り各振動センサへの振動到達タイミングを示す信号を生
成するが、演算制御回路1に各センサ毎のこの信号を入
力し、各々の振動センサ6a〜6dまでの振動伝達時間
の検出、そして振動ペン3の位置情報を基にディスプレ
イ駆動回路10を駆動して、ディスプレイ11による表
示を制御したり、あるいはシリアル,パラレル通信によ
って外部機器に座標出力を行う(不図示)。
【0045】図4は演算制御回路1の概略構成を示すブ
ロック図で、各構成要素及びその動作概略を以下に説明
する。
【0046】図中、31は演算制御回路1及び座標入力
装置全体を制御するマイクロコンピュータであり、内部
カウンタ,処理手順を記憶したROM、そして計算等に
使用するRAM、定数等を記憶する不揮発性メモリなど
によって構成されている。33は不図示の基準クロック
を計時するタイマ(例えばカウンタなどにより構成され
ている)であって、振動子駆動回路2に振動ペン3内の
振動子4の駆動を開始させるためのスタート信号を入力
すると、その計時を開始する。これによって、計時開始
とセンサによる振動検出の同期が取られ、センサ6a〜
6dにより振動が検出されるまでの遅延時間が測定でき
る事になる。
【0047】その他各構成要素となる回路は順を追って
説明する。
【0048】信号波形検出回路9より出力される各振動
センサ6a〜6dよりの振動到達タイミング信号は、検
出信号入力ポート35を介してラッチ回路34a〜34
dに入力される。ラッチ回路34a〜34dのそれぞれ
は、各振動センサ6a〜6dに対応しており、対応する
センサよりのタイミング信号を受信すると、その時のタ
イマ33の計時値をラッチする。こうして全ての検出信
号の受信がなされたことを判定回路36が判定すると、
マイクロコンピュータ31にその旨の信号を出力する。
マイクロコンピュータ31がこの判定回路36からの信
号を受信すると、ラッチ回路34a〜34dから各々の
振動センサまでの振動伝達時間をラッチ回路より読み取
り、所定の計算を行って、振動伝達板8上の振動ペン3
の座標位置を算出する。そして、I/Oポート37を介
してディスプレイ駆動回路10に算出した座標位置情報
を出力することにより、例えばディスプレイ11の対応
する位置にドット等を表示することができる。あるいは
I/Oポート37を介しインターフェイス回路に、座標
位置情報を出力することによって、外部機器に座標値を
出力することができる。
【0049】次に、振動ペン3から振動センサ6a〜6
dまでの振動伝達時間を計測する原理について述べる
が、そのまえに振動伝達時間から、振動センサ−振動ペ
ンの距離算出のしかたについて説明しておく。
【0050】本実施例の装置で用いられている振動は板
波であるため、振動伝達板8内での伝達距離に対して検
出波形のエンベロープ43と位相42との関係は、振動
伝達中にその伝達距離に応じて変化する。ここでエンベ
ロープ43の進む速度、即ち、群速度をVg、そして位
相42の進む速度、位相速度をVpとする。この群速度
Vg及び位相速度Vpが既知であれば、振動伝達時間よ
り振動ペン3と振動センサ6間の距離を算出することが
できる。
【0051】まず、エンベロープ43にのみ着目すると
その速度はVgであり、振動ペン3と振動センサ6aと
の間の距離dは、その振動伝達時間tg’より、 d=Vg・tg …(1) で与えられる。この式により全ての振動センサ6a〜6
dと振動ペン3の距離を表わすことができる。
【0052】さらに、より高精細な座標位置を決定する
ために、位相信号の検出に基づく処理を行う。上記のよ
うにして求めた位相遅延時間tp’より、振動センサと
振動ペンの距離dは、 d=n・λp+Vp・tp …(2) となる(式中ではtg,tpで、回路等の遅延時間をt
g’,tp’から引いた値であるが、詳しくは後述す
る)。ここで、λpは弾性波の波長、nは整数である。
【0053】前記(1)式と(2)式から上記の整数n
は、 n=int[(Vg・tg−Vp・tp)/λp+1/N] …(3) と表わされる。
【0054】ここで、Nは“0”以外の適当な実数値を
用いる。例えばN=2.0とすれば±1/2波長以内の
誤差を持ったtgやtpの検出値が得られても、正しく
(2)式nの値を決定することができる。上記のように
して求めたNを(2)式に代入することで、振動ペン3
及び振動センサ6a間の距離を精度良く測定することが
できる。
【0055】ところで、実際に信号波形検出回路9によ
り計時されるのは、振動ペン3内部や回路での遅延時間
分のオフセットを含んだtg’,tp’であるが、
(2)式や(3)式に代入する際に、そのオフセット分
を差し引いてtg,tpに直しておく必要がある。上述
した2つの振動伝達時間tg’およびtp’の測定のた
め、信号45及び47を生成する信号波形検出回路9は
図1のように構成される。
【0056】<振動伝達時間検出の説明(図1,図6,
図7)>図1は、本発明の実施例である座標入力装置の
信号波形検出回路9の構成を示している。図6の波形処
理手順の説明図を使って、本実施例(図1)での振動伝
達時間を計測する原理について述べる。なお、以下では
振動センサ6について説明するが、これはセンサ6a〜
6dを代表するもので、各センサについて同様な処理を
行い、算出した各振動センサと振動ペンとの距離より座
標を求める。
【0057】駆動信号41によって発せられた振動は振
動センサ6により検出される。図示の信号40が、振動
センサで検出した後に前置増幅回路51で増幅処理した
信号波形である。短い(2発の)駆動信号41により、
時間的に短い検出波形が得られている。というのは、振
動伝達板8内部(主に振動伝達板8の端面)での不要反
射波成分と検出すべき振動との干渉(重畳)による誤検
出を防ぎ、装置全体の小型化を図るためである。反射波
の影響を受けやすいのは群遅延時間(tg)の算出処理
であるために、エンベロープ検出には短いままの検出信
号40をそのまま利用する。すなわち、エンベロープ検
出回路52は信号波形40を入力とし、エンベロープ4
3を出力する。しかし、前述したように高精度な座標演
算処理を行うために、位相遅延時間(tp)の導出には
帯域通過フィルタ511を通過させた後の信号を用い
る。
【0058】振動伝達時間としては、駆動タイミングを
基準として、位相波形信号42の特定の検出点=いずれ
かのゼロクロス点までの時間をtp’とし、エンベロー
プ信号43の特定点(実施例ではエンベロープの変曲点
を2階微分波形の最初のゼロクロス点として求めてい
る)までの時間をtg’としている。エンベロープの変
曲点を求めるために、エンベロープ43はエンベロープ
変曲点検出回路53に入力され、2階微分波形44が生
成される。
【0059】ここで、エンベロープ信号を2階微分処理
した信号44(以下、変曲点検出回路53出力とも呼
ぶ)は、tg’信号45を生成するtgコンパレータ5
4への入力信号となるが、その信号には、振動がセンサ
6に到達する以前にも外乱ノイズが混入しており、ゼロ
レベルで一定な信号とは言い難い。よって、ノイズによ
り誤ってtg’信号が生成されるおそれが有り、それを
避けるために、振動が到達するまでtgコンパレータ5
4は待機状態であることが望ましい。そこで、従来技術
でのゲート信号をtp’検出に利用するのと同様に、t
g’検出にも単安定マルチバイブレータ56出力のゲー
ト信号46を採用している。すなわち、2つの振動伝達
時間(tg’,tp’)の算出に、いずれもゲート信号
を用いている。
【0060】本実施例の特徴は、前記2つの特定点を安
定に検出するために利用しているゲート信号の開き方を
工夫した点にある。図1で、ゲート信号を開くタイミン
グを生成するゲート信号生成回路58の動作を、図6で
説明する。
【0061】エンベロープ検出回路52の出力であるエ
ンベロープ信号43はゲート信号生成回路58に入力さ
れる。ゲート信号生成回路58は入力されたエンベロー
プ信号43を適当な振幅に減衰した上で、一定のオフセ
ットを加えた参照レベル信号441を生成する。ゲート
信号生成回路58には、エンベロープ変曲点検出回路5
3より2階微分出力波形44も入力され、それと参照レ
ベル信号441とを比較することでゲート生成信号44
2を出力する。単安定マルチバイブレータ56は、入力
されたゲート生成信号442の立上りタイミングから所
定のパルス幅のゲート信号46を、tgコンパレータ5
4とtpコンパレータ57とに出力する。
【0062】こうして生成されたゲート信号46を用い
て、信号tg’及びtp’は次のように生成される。
【0063】まずtp’については、波形40は、帯域
通過フィルタ511によって所定幅の周波数成分信号に
され、さらにスライス回路59によって、所定の振幅レ
ベル以下に波形がスライス(波形のレベル圧縮)され
る。その出力である位相信号42とゲート信号44とが
tpコンパレータ57に入力されると、tpコンパレー
タ57は、ゲート信号46の開いている間の位相信号4
2(スライス回路59の出力信号)の所定の順番にあた
る立ち上がりのゼロクロス点を検出し、位相遅延時間信
号tp’47が演算制御回路1に供給されることにな
る。図6の例ではtp’は2番目の立ち上りのゼロクロ
ス点を使用している。
【0064】また、tgコンパレータ54は、ゲート信
号46と2階微分波形44とを入力とし、ゲート信号4
6が開いている間のゼロクロス点をエンベロープ43の
変曲点としてtg’信号を生成する。
【0065】以上の構成により、振動の検出レベルの如
何にかからわず、ゲート信号46が開くタイミングが一
定となることは明かである。すなわち、振動の検出レベ
ルが変動すれば、その変動に応じてエンベロープと2階
微分波形の振幅も変動するため、両信号の相対的な関係
は振幅方向ではずれるが、時間軸の方向については変わ
ることがない。タイミングが一定とは、位相波形信号4
2のピーク位置に対して同じ程度前でゲートが開くこと
である。従来のように固定の閾値を用いてゲートを開け
ば、振動センサ6の検出信号40のレベルが減少すれば
ゲート信号は遅れることになり、ピークより後ろの位相
波形信号42のゼロクロス点をtp’として算出する。
これでは、同一座標を入力しても、筆圧が小さかったり
ペンを極端に傾けると距離算出誤差が増大することにな
る。図18の1つの後ろ(+λ)の検出点での算出距離
誤差値を参照すれば、遠距離で0.3mmほどになる。
同様に近距離で筆圧が大きくなれば、tp’検出点が前
方となり、図18の1つ前(−λ)の算出距離誤差の値
となる。本実施例の効果は、この算出処理誤差がゼロに
なる点にある。
【0066】図7にゲート信号生成回路58の構成の一
例を示す。エンベロープ検出回路52からの参照入力
は、減衰部581の抵抗ブリッジによって所定の割合で
減衰され、オフセット添加部582のバイアス回路によ
り所定のオフセット電圧が付加され、参照レベル信号4
41としてゲート生成コンパレータ583へ入力され
る。ゲート生成コンパレータ583には、変曲点検出回
路53からの2階微分出力波形44と参照レベル信号4
41との差をとり、パルス信号として出力する。
【0067】本実施例によるもう1つの効果について、
図10を使って述べる。図10では従来の検出法での算
出距離誤差を細い線で、本実施例での算出距離誤差を太
い線で示す。図18よりは縦軸のスケールが若干小さ
い。従来の検出方法では、近距離(ペン=センサ間距
離)で入力すると、図19で示したように検出レベルが
急激に増大するために、ゲート信号が速く開いてしま
う。ところで、位相波形信号42の板波前方とピーク付
近及び後方では、波形特定点(ゼロクロス点)の距離に
伴う時間移動が異なる。すなわち、位相速度Vpが、あ
たかも異なるかの様な動きを示す。これは、位相波形信
号42の異なる周波数成分が、時間軸上に分散して分布
しているためと考えられる。よって、近距離でtp’が
ピークより前方である場合、図10のような距離誤差が
発生することが解っている。遠方ではその逆の符号の誤
差が図示のように発生する。
【0068】ところで、図10から判る通り、本実施例
による検出法では、算出距離誤差が全くと行って良いほ
ど発生しない。検出レベルに応じてゲート信号を開く閾
値が変わる構成とした本実施例の効果は歴然である。
【0069】本実施例の構成で注意しなくてはならない
のは、ゲート信号生成回路58で行う参照レベル信号へ
の変換処理であり、図7での減衰量及びオフセット添加
部582での添加オフセット量の大きさである。添加オ
フセット量は、2階微分出力波形44の最大ノイズ振幅
より大きければ良い。また減衰量は、変曲点検出回路5
3の増幅率に合わせ、適当なゲート信号が得られる減衰
量を1回導出すれば良く、エンベロープの増幅率が1
(0dB)で、検出波形が40のように5波長程度の時
は、減衰率は1/3〜1/2が適当である。
【0070】<回路遅延時間補正の説明>次に、検出さ
れた遅延時間tg’,tp’を、真の遅延時間tg,t
pに補正する方法を説明する。
【0071】演算制御回路1に入力された信号tg’,
tp’をトリガとしてラッチ回路34によってラッチさ
れた振動伝達時間は、回路遅延時間etおよび位相オフ
セット時間toffを含んでいる。これらにより生じる
誤差は、振動ペン3から振動伝達板8、振動センサ6a
〜6dへと行なわれる振動伝達の際に必ず同じ量が含ま
れる。
【0072】そこで、例えば図5の原点Oの位置から、
例えば振動センサ6aまでの距離をR1(=X/2)と
し、原点Oにて振動ペン3で入力を行ない実測された原
点Oからセンサ6aまでの実測の振動伝達時間をtg
z’,tpz’、また原点Oからセンサまでの真の伝達
時間をtgz,tpzとすれば、これらは回路遅延時間
etおよび位相オフセットtoffに関して、 tgz'=tgz+et …(4) tpz'=tpz+et+toff …(5) の関係がある。
【0073】一方、任意の入力点P点での実測値tg’
tp’は同様に、 tg'=tg+et …(6) tp'=tp+et+toff …(7) となる。この(4)(6),(5)(7)両者の差を求
めると、 tg'-tgz'=(tg+et)-(tgz+et)=tg-tgz …(8) tp'-tpz'=(tp'+et+toff)-(tpz+et+toff)=tp-tpz …(9) となり各伝達時間に含まれる回路遅延時間etおよび位
相オフセットtoffが除去され、原点Oの位置から入
力点Pの間のセンサ6a位置を起点とする距離に応じた
真の伝達遅延時間の差を求めることができ、前記(2)
(3)式を用いればその距離差を求めることができる。
【0074】振動センサ6aから原点Oまでの距離はあ
らかじめ不揮発性メモリ等に記憶してあり既知であるの
で、振動ペン3と振動センサ6a間の距離を決定でき
る。他のセンサ6b〜6dについても同様に求めること
ができる。
【0075】上記、原点Oにおける実測値tgz’及び
tpz’は出荷時に不揮発性メモリに記憶され、
(2),(3)式の計算の前に(8)(9)式が実行さ
れ精度の高い測定ができる。
【0076】<座標位置算出の説明(図5)>次に実際
の振動ペン3による振動伝達板8上の座標位置検出の原
理を図5を用いて説明する。
【0077】今、振動伝達板8上の4辺の中点近傍に4
つの振動センサ6a〜6dを符号S1〜S4の位置に設
けると、先に説明した原理に基づいて、振動ペン3の位
置Pから各々の振動センサ6a〜6dの位置までの直線
距離da〜ddを求めることができる。さらに演算制御
回路1でこの直線距離da〜ddに基づき、振動ペン3
の位置Pの座標(x,y)の3平方の定理から次式のよ
うにして求めることができる。
【0078】 x=(da+db)・(da−db)/2X …(10) y=(dc+dd)・(dc−dd)/2Y …(11) ここで、X,Yはそれぞれ振動センサ6a,6b間の距
離、振動センサ6c,6d間の距離である。
【0079】以上のようにして振動ペン3の位置座標を
リアルタイムで検出することができる。
【0080】このようにして入力された座標は、本実施
例の座標入力装置に特有な以下の効果により、正確で安
定した値である。すなわち、 1.振動の検出レベルの如何にかからわず、ゲート信号
46が開くタイミングが、位相波形信号42のピーク位
置に対して一定である。このため、tp’として検出す
るゼロクロス点の位置が位相波形信号42のピーク位置
に対して一定となり、筆圧の大小やペンの傾きによるt
pの誤差を抑制でき、算出距離の誤差を抑制できる。
【0081】2.また、群遅延時間tgをゲート信号4
6が開いているタイミングで検出するため、ノイズのエ
ンベロープを検出し、誤ったtgを検出してしまうとい
うことを防止できる。
【0082】3.従来の検出方法では、近距離(ペン=
センサ間距離)で入力すると、検出レベルが急激に増大
するために、ゲート信号が速く開いてしまう。位相波形
信号42の板波前方とピーク付近及び後方では、波形特
定点(ゼロクロス点)の距離に伴う時間移動が異なる。
すなわち、位相速度Vpが、あたかも異なるかの様な動
きを示す。これは、位相波形信号42の異なる周波数成
分が、時間軸上に分散して分布しているためと考えられ
る。よって、近距離でtp’がピークより前方である場
合、図10のような距離誤差が発生することが解ってい
る。遠方ではその逆の符号の誤差が図示のように発生す
る。本実施例による検出法では、ゲート信号が一定のタ
イミングで開くため、算出距離誤差が全くと行って良い
ほど発生しない。
【0083】[変形例1]本発明の実施例の信号波形検
出回路9の第1の変形例を図8に示す。この変形例で
は、ゲート生成信号を作るのに帯域通過フィルタ511
の出力信号を基準信号として用いる。図9に波形処理の
様子を示す。前述の実施例の構成では、時として次の上
げるような問題が発生する。
【0084】図6でも示したように、信号波形検出回路
9での波形処理においては、処理の前後で回路遅延分の
時間遅れが発生する。とすれば、図6の基準信号である
エンベロープ変曲点検出回路53の出力(2階微分波形
44)と参照レベル信号441とに含まれる処理時間に
よる遅延が等しければよいが、異なる時、検出レベルに
関わらず一定タイミングのゲートが開かなくなる。よっ
て図8の構成を採用し、位相波形信号42と参照レベル
信号441の遅延時間が略等しい場合は、基準信号とし
て位相波形信号42を利用することとする。即ち、位相
波形信号42と参照入力441とを比較して、信号44
2を生成し、その最初の立ち上りから所定時間、ゲート
信号46を開く。tg,tpコンパレータによる処理は
上記実施例と同じである。
【0085】本構成での注意点は、位相波形信号42の
波形の立上り時間がエンベロープ信号43に比して長い
ために、添加するオフセット・レベルを図6と比して大
きく取ることである。図1の構成とするか図8の構成と
するかは、先にも述べたが、信号波形検出回路の個々の
回路ブロックの特性により選択すれば良い。
【0086】このように構成することで、ゲート信号生
成回路58に対する基準入力と参照入力との間の時間
差、すなわちエンベロープ変曲点検出回路53に要する
時間差をなくすことができ、ゲート信号46を参照信号
441に対して一定のタイミングで生成することができ
る。
【0087】[第2実施例]次に、従来の課題を解決す
る第2実施例の座標入力装置に用いるコンパレートレベ
ル生成回路を図11に示す。本実施例の装置の構成は、
第1実施例(図2,3,4で示される)に準ずるが、信
号波形検出回路9が異なっている。
【0088】図11は、図8でのゲート信号生成回路5
8への基準信号を自ら生成する可変コンパレート・レベ
ル生成回路である。図14に、この可変コンパレート・
レベル生成回路を用いた信号波形検出回路9の概略ブロ
ック構成図を、図12に可変コンパレート・レベル生成
回路60の入出力波形図を示す。
【0089】駆動信号41に同期した可変コンパレート
・レベルスタート信号443(以下、CCスタート信号
443)が、演算制御回路1より可変コンパレート・レ
ベル生成回路60へ入力される。図11中のトランジス
タは、CCスタート信号443がLowの時onとな
り、コンデンサC2からC1へと電荷が移動し、C1が
充電されて参照レベル出力端子の電位が図12の区間t
cのように上昇する。充電後、CCスタート信号443
がHighに変わり、トランジスタはoffとなって、
コンデンサC1に充電された電荷が抵抗R3とR1,R
2を介して放電され、同時にコンデンサC2が抵抗R4
とR5のブリッジを介して充電される。図12の最大コ
ンパレート・レベルは充電時間tc(CCスタート信号
443のパルス幅)よりCRの時定数(R4とC1)が
充分に短い場合に最大値となり、抵抗R4とR5のブリ
ッジの分配される電位となる。また、最低コンパレート
・レベルは次の駆動タイミングまでの周期よりCRの時
定数(C1とR2+R3)が充分短い場合に最小値とな
り、R1とR2のブリッジ電位となる。後者のCR時定
数は短くしておき、最大伝達時間内で参照レベル出力が
最小となるように設定する。最大コンパレート・レベル
については、最大値の60%程度の値となるように設計
すれば良い。
【0090】以上の構成により、図12に示すように、
近距離〜遠距離まで検出レベルに応じて、参照入力であ
る可変CC生成回路出力信号444が、時間とともに減
衰するようになっている。これ以降の処理については前
述した実施例と全く同様であるので説明は割愛する。
【0091】このように、振動の伝播距離に応じて検出
レベルが減衰するのに合わせ、ゲート信号を開くタイミ
ングを生成するゲート信号生成回路58の参照入力のレ
ベルを減衰させてやるだけでなく、最低コンパレート・
レベルを所望のレベルに設定してやることにより、回路
のノイズレベルを極端に抑え込みダイナミックレンジを
大きくとる必要がなくなる。
【0092】この構成により、同一筆圧,同一ペン角度
であれば、先の図10と同様の算出距離誤差の小さい座
標入力装置が得られる。
【0093】[変形例2]しかし、同一筆圧,同一ペン
角度での入力というのは、文字入力等のストローク入力
では考えにくい。まず、大きく検出レベルを左右するの
は、一人一人の個人差である。ペンの持ち方や筆圧は、
同一人物であれば、ほぼ一定と見て良い。よって、図1
1の構成に改良を加えた変形例を図13に示す。
【0094】図13でR2’,R3’,R4’を可変抵
抗とした構成である。所定のユーザの検出レベルに合わ
せ込むことが可能な構成としている。図11で説明した
ように、筆圧が標準より大きい場合、R4’の値が大き
くして最大コンパレート・レベルを大きくすると同時
に、R2’を大きくして最低コンパレート・レベルも大
きくする。これだけで、個人差による検出レベルの変化
には充分対応できるが、R3’も可変とすることで、振
動伝達板8の磨耗により振動の減衰率が増大した時に、
R3’を大きくして検出レベルの物理的減少に対応する
ことができる。個人差による検出レベルの変化に対応す
るには、R2’とR4’だけでも十分である。これら
は、ユーザが振動伝達板8上の所定の特定点(センサ近
傍と最遠点等)を指示し距離誤差をモニタしながら手動
で調節しても良いし、演算制御回路で検出レベルや算出
距離誤差からあらかじめ備えておいたテーブルを参照し
てR2’やR4’の値を自動設定する構成でも良い。
【0095】以上のようにコンパレートレベル生成回路
を構成することで、最大コンパレートレベル,最小コン
パレートレベル,減衰率を可変とすることができ、使用
者の個人差や装置の経年変化などがあっても、正確な伝
達遅延時間tp,tgを測定することができ、正確の座
標入力ができる。
【0096】さらに、図13の構成では、2箇所の回路
定数を調節しなくてはならないが、コンデンサC1の値
が可変で(抵抗R2’とR4’は固定)C1を調節する
構成の方が調節点数は減るので、バリコン等若干部品が
効果かつ大型でも問題のない時は、コンデンサC1を可
変とするタイプでも良いことは言うまでもない。
【0097】コンパレート・レベルが時間と共に減衰す
る図11の構成は、ノイズに対して強い構成ではあるも
のの、図20からも明らかなように筆圧によるレベルの
変動には対応しておらず、充分な使用条件を満足しな
い。本変形例のような、ユーザ個々に合った調節機構は
必須と考えられる。
【0098】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る座標
入力装置は、振動伝達距離による振動検出レベルの変動
が増大しても、また、座標入力装置の使用環境により外
乱ノイズが増大しても、さらに、ユーザ個々で筆圧やペ
ンの持ち方(ペン角度)が変化して検出レベルが変化し
ても、常に安定で、高精度の座標入力を簡単な構成で提
供することができる。
【0099】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における信号波形検出回路のブロック図
である。
【図2】従来の座標入力装置のブロック構成図である。
【図3】振動ペンの構成を示す図である。
【図4】演算制御回路の内部構成図である。
【図5】座標系入力装置の座標系を示す図である。
【図6】本発明による信号処理のタイムチャートであ
る。
【図7】ゲート信号生成回路の一例を示す図である。
【図8】他の実施例の信号波形検出回路の構成図であ
る。
【図9】他の実施例の信号処理のタイムチャートであ
る。
【図10】本発明の効果を説明する図である。
【図11】別の発明の可変コンパレート・レベル生成回
路の構成図である。
【図12】可変コンパレート・レベルの波形処理の説明
図である。
【図13】他の発明の可変コンパレート・レベル生成回
路の構成図である。
【図14】可変コンパレート・レベル生成回路を備えた
信号波形検出回路の構成図である。
【図15】従来例の信号処理のタイムチャートである。
【図16】従来例の信号波形検出回路のブロック図であ
る。
【図17】検出信号の周波数特性図及び板波の伝播速度
の周波数特性図である。
【図18】tp’検出点のズレによる距離誤差の説明図
である。
【図19】振動伝播距離と検出レベルの関係図である。
【図20】振動ペン入力筆圧と検出レベルの関係図であ
る。
【図21】従来の時間減衰閾値回路の構成図である。
【符号の説明】
1 演算制御回路 2 振動子駆動回路 3 振動入力ペン 4 振動子 5 ペン先 6a〜6d 振動センサ 7 防振剤 8 振動伝達板 9 信号波形検出回路 58 ゲート信号生成回路 60 可変コンパレート・レベル生成回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 克行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 吉村 雄一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 佐藤 肇 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動伝達板と、 該振動伝達板上に振動を入力する入力手段と、 前記振動伝達板に入力された弾性波振動を、複数の検出
    箇所で検出する振動検出手段と、 該振動検出手段による検出信号の包絡線信号を出力する
    包絡線出力手段と、 前記包絡線信号を減衰させて所定のオフセットを加えた
    参照信号を生成する参照信号生成手段と、 前記振動検出手段による検出信号の2階微分信号を基準
    信号として生成する基準信号生成手段と、 前記参照信号と基準信号とを比較し、基準信号が参照信
    号を越えた点から所定時間幅のゲート信号を生成するゲ
    ート信号生成手段と、 前記ゲート信号期間における、前記包絡線信号の変曲点
    を検出し、当該所定点を基準として振動の群遅延時間を
    検出する群遅延検出手段と、 前記ゲート信号期間における、前記検出信号の所定の順
    番のゼロクロス点を検出し、当該所定点を基準として振
    動の位相遅延時間を検出する位相遅延検出手段と、 前記群遅延時間と位相遅延時間とに基づいて、前記入力
    手段による入力位置座標を算出する算出手段と、を備え
    ることを特徴とする座標入力装置。
  2. 【請求項2】 振動振動伝達板と、 該振動伝達板上に振動を入力する入力手段と、 前記振動伝達板に入力された弾性波振動を、複数の検出
    箇所で検出する振動検出手段と、 該振動検出手段による検出信号の信号レベルとともにレ
    ベルが増減する参照信号を生成する参照信号生成手段
    と、 前記振動検出手段による検出信号に基づいて所定波形の
    基準信号を生成する基準信号生成手段と、 前記参照信号と基準信号とを比較し、基準信号が参照信
    号を越えた点から所定時間幅のゲート信号を生成するゲ
    ート信号生成手段と、 前記ゲート信号期間における、前記検出信号の所定点を
    検出し、当該所定点を基準として振動の遅延時間を検出
    する遅延検出手段と、 前記遅延時間に基づいて、前記入力手段による入力位置
    座標を算出する算出手段と、を備えることを特徴とする
    座標入力装置。
  3. 【請求項3】 前記検出信号の包絡線を生成する包絡線
    生成手段を更に備え、前記参照信号生成手段は、前記包
    絡線を減衰させて所定量オフセットした信号を参照信号
    として生成することを特徴とする請求項2に記載座標入
    力装置。
  4. 【請求項4】 前記遅延検出手段は、前記入力手段によ
    り振動が入力されてから前記ゲート信号期間における前
    記検出信号の所定の順番のゼロクロス点を検出するまで
    を位相遅延時間として検出することを特徴とする請求項
    2に記載の座標入力装置。
  5. 【請求項5】 前記遅延検出手段は、前記入力手段によ
    り振動が入力されてから前記ゲート信号期間における前
    記包絡線の変曲点を検出するまでを群遅延時間として検
    出することを特徴とする請求項3に記載の座標入力装
    置。
  6. 【請求項6】 前記基準信号生成手段は、前記検出信号
    の2階微分信号を基準信号として生成することを特徴と
    する請求項2に記載の座標入力装置。
  7. 【請求項7】 前記基準信号生成手段は、前記検出信号
    に含まれる所定帯域成分信号を基準信号として生成する
    ことを特徴とする請求項2に記載の座標入力装置。
  8. 【請求項8】 振動を伝達する振動伝達板と、 所定周期で振動を発生する振動発生手段と、 該振動発生手段により入力された弾性波振動を、前記振
    動伝達板上の複数の箇所で検出して検出信号を出力する
    振動検出手段と、 前記振動発生手段で振動が発生するタイミングで最大値
    となり、前記振動伝達板上の最長振動伝達時間後に所定
    レベル以上の最小値となる様に、前記振動発生手段によ
    り発生される振動の減衰特性に略一致して減衰するレベ
    ル信号を生成するレベル生成手段と、 前記検出信号が前記レベル信号を越えた部分を検出して
    ゲート信号を生成するゲート信号生成手段と、 前記ゲート信号期間中における、前記検出信号の所定点
    を検出して、当該所定点を基準として振動の遅延時間を
    測定する測定手段と、 該測定手段により測定された遅延時間に基づいて、前記
    振動入力手段の位置座標を算出する算出手段と、を備え
    ることを特徴とする座標入力装置。
  9. 【請求項9】 前記測定手段は、前記振動発生手段によ
    り振動が入力されてから前記ゲート信号期間における前
    記検出信号の所定の順番のゼロクロス点を検出するまで
    を位相遅延時間として測定することを特徴とする請求項
    8に記載の座標入力装置。
  10. 【請求項10】 前記検出信号の包絡線を生成する包絡
    線生成手段を更に備え、前記測定手段は、前記振動発生
    手段により振動が入力されてから前記ゲート信号期間に
    おける前記包絡線の変曲点を検出するまでを群遅延時間
    として検出することを特徴とする請求項9に記載の座標
    入力装置。
  11. 【請求項11】 前記測定手段は、前記検出信号の2階
    微分信号のゼロクロス点を所定点として検出することを
    特徴とする請求項8に記載の座標入力装置。
  12. 【請求項12】 前記測定手段は、前記検出信号に含ま
    れる所定帯域成分信号のゼロクロス点を所定点として検
    出することを特徴とする請求項8に記載の座標入力装
    置。
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