JP3274184B2 - 座標入力装置 - Google Patents

座標入力装置

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JP3274184B2
JP3274184B2 JP23329892A JP23329892A JP3274184B2 JP 3274184 B2 JP3274184 B2 JP 3274184B2 JP 23329892 A JP23329892 A JP 23329892A JP 23329892 A JP23329892 A JP 23329892A JP 3274184 B2 JP3274184 B2 JP 3274184B2
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潔 兼子
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は座標入力装置、特に振動
ペンから発生された振動を振動伝達板に設けられた振動
センサにより検出して、前記信号ペンの指示座標を検出
する座標入力装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、この種の装置においては、振動ペ
ンから発生した振動が振動伝達板の所定位置に設けられ
た各振動センサに到達するまでに要する時間を計測し、
その計時値でもって振動ペンと各振動センサとの距離、
ひいては振動ペンによる指示座標を算出していた。
【0003】ところで、振動センサで検出される信号
は、振動ペンから発生され直接振動センサまで伝搬し到
達する直接波成分以外に、いったん振動伝達板端面など
で反射されてから振動センサに到達する反射波成分があ
る。座標算出に必要な直接波成分以外は不要であり、誤
って座標を算出することになるため、不要反射波成分の
影響を少なくする必要がある。そのために、まず反射波
のレベルを押えるために、振動伝達板端面付近に防振材
を装着して反射波を減衰させる構成がとられている。
【0004】また、直接波と反射波を時間的に分離さ
せ、直接波検出の際に反射波の影響を受けないようにす
る構成もひとつの方式である。具体的には座標入力可能
エリア(以下、有効エリアと呼ぶ)に対して振動伝達板
の外形を大きくしたり、センサを有効エリアから遠ざけ
る方法であるが、この構成では同じ有効エリアに対して
座標入力装置自体が大形のものとなる。
【0005】さらに、防振材を装着する場合でも、振動
を減衰させるのに十分な防振材の幅を確保する必要があ
り、有効エリアに対して振動伝達板の外形を近づけるに
も自ずと限界はある。
【0006】また、反射波の影響を低減するもう一つの
方法は、直接波に対する反射波の時間遅れが同じでも、
直接波と反射波とが重畳していない、時間的に振動波形
のより前で直接波の検出を行えば、時間的に分離する方
式と同じ効果が得られる。つまり、直接検出波の時間軸
上で立ち上がり付近の遅延時間から座標算出を行う方式
である。
【0007】その他の従来技術として、座標を算出する
のに必要な数より振動センサを1つ多く配置して、座標
算出には利用するセンサを選択し、配置されているより
も1つ少ないセンサで座標を求める方法がある。これ
は、座標指示位置より最も離れたセンサを除外する構成
であり、目的はセンサ検出レベルの低いものを除きS/
Nで確保するためであった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前記反射波の影響を低
減させるために、防振材を装着し、時間軸上で振動波形
のより前側で直接波を検出する場合でも、座標入力装置
外形をさらに小型にしていくと、反射波の影響は避けら
れない。まず問題となるのは、有効エリアの枠付近で振
動ペンにより座標指示した際の反射波の影響の増大であ
る。装置が小型になると、有効エリアが防振材に近づい
てくるために、振動ペンから防振材界面で反射してセン
サに到達する反射波の防振材への入射角度が大きくな
る。入射角度が大きくなり90o に近づくと、防振材装
着界面での反射率が1に近づくために反射波のレベルが
増大し、反射波の影響による座標の誤検出が問題とな
る。
【0009】この問題は、ペン指示位置からセンサまで
の距離が長く、かつ、ペン指示位置が有効エリア枠近傍
(防振材に近づく)ほど、前記反射角度が大きくなるた
めに顕著となる。
【0010】本発明は上記従来例に鑑みて成されたもの
で、反射波による座標検出の精度低下を防止した座標入
力装置を提供する事を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】及び
【作用】上記目的を達成するために本発明の座標入力装
置は以下に示す構成を備える。方形の振動伝達板に入力
された弾性波振動が、振動源から前記振動伝達板に配設
された少なくとも3個の振動センサで検出されるまでの
遅延時間を基に、前記振動伝達板上における振動源の座
標位置を算出する座標入力装置であって、前記各振動セ
ンサにおいて検出された振動を基に振動源の略位置を判
定する手段と、前記振動の略位置に基づいて、前記振
動センサのうちから、最も大きな入射角及び出射角をも
って前記振動伝達板端面で反射された振動を受信する振
動センサを判定する判定手段と、前記判定手段により判
定された振動センサを除いた振動センサで検出された振
動の遅延時間を基に、前記振動源の座標を算出する手段
とを備える。
【0012】
【実施例】図1は本実施例に於ける座標入力装置の構造
を示している。図中、1は装置全体を制御すると共に、
座標位置を算出する演算制御回路である。2は振動子駆
動回路であって、振動ペン3内のペン先を振動させるも
のである。8はアクリルやガラス板等、透明部材からな
る振動伝達板であり、振動ペン3による座標入力は、こ
の振動伝達板8上をタッチすることで行う。つまり、図
示に実線で示す符号Aの領域(以下有効エリア)内を振
動ペン3で指定する事で、振動ペン3で発生した振動が
振動伝達板8に入射されたこの振動を計測、処理するこ
とで振動ペン3の位置座標を算出することができるよう
にしたものである。
【0013】伝播してきた波が振動伝達板8の端面で反
射し、その反射波が中央部に戻るのを防止する(減少さ
せる)ために、振動伝達板8の外周には防振材7が設け
られ、図1に示すように防振材の内側近傍に圧電素子
等、機械的振動を電気信号に変換する振動センサ6a〜
6dが固定されている。9は各振動センサ6a〜6dで
振動を検出した信号を演算制御回路1に出力する信号波
形検出回路である。11は液晶表示器等のドット単位の
表示が可能なディスプレイであり、振動伝達板の背後に
配置している。そしてディスプレイ駆動回路10の駆動
により振動ペン3によりなぞられた位置にドットを表示
し、それを振動伝達板8(透明部材からなる)を透かし
てみる事が可能になっている。
【0014】振動ペン3に内蔵された振動子4は、振動
子駆動回路2によって駆動される。振動子4の駆動信号
は演算制御回路1から低レベルのパルス信号として供給
され、振動子駆動回路2によって所定のゲインで増幅さ
れた後、振動子4に印加される。電気的な駆動信号は振
動子4によって機械的な振動に変換され、ペン先5を介
して振動伝達板8に伝達される。
【0015】ここで振動子4の振動周波数はガラスなど
の振動伝達板8に板波を発生する事が出来る値に選択さ
れる。また、振動子4の振動周波数をペン先5を含んだ
共振周波数とする事で効率のよい振動変換が可能であ
る。
【0016】上記のようにして振動伝達板8に伝えられ
る弾性波は板波であり、表面波などに比して振動伝達板
の表面の傷、障害物等の影響を受けにくいという利点を
有する。
【0017】上述した構成に於いて、演算制御回路1は
所定周期毎(例えば5ms毎)に振動子駆動回路2、振
動ペン3内の振動子4を駆動させる信号を出力すると共
に、その内部タイマ(カウンタで構成されている)によ
る計時を開始させる。そして、振動ペン3より発生した
振動は振動伝達板8上を伝搬し、振動センサ6a〜6d
迄の距離に応じて遅延して到達する。信号波形検出回路
は各振動センサ6a〜6dからの信号を検出して、後述
する波形検出処理により各振動センサへの振動到達タイ
ミングを示す信号を生成するが、演算制御回路1は各セ
ンサ毎のこの信号を入力し、各々の振動センサ6a〜6
dまでの振動到達時間の検出し、そして、最も到達遅延
時間の短いセンサを判定する。判定したセンサに従い、
座標算出に使用するセンサの組合せを選択し、3個のセ
ンサまでの振動伝達遅延時間を用いて振動ペンの座標位
置を算出する。例えば、6aが遅延時間の最も短いセン
サとして判定されたときは、6a〜6cの3個のセンサ
までの遅延時間を使用する。
【0018】また、演算制御回路1は、この算出された
振動ペン3の位置情報を基にディスプレイ駆動回路10
を駆動して、ディスプレイ11による表示を制御した
り、或はシリアル,パラレル通信によって外部機器に座
標出力を行う。
【0019】<座標算出処理フローチャートの説明>図
2に、演算制御回路1で行うセンサ選択処理のフローチ
ャートを示す。
【0020】まず、4個のセンサ6a〜6dまでのそれ
ぞれの振動到達遅延時間Ta〜Tdのデータを取り込む
(S21)。これら4個のデータを比較し最も小さい値
を選び出す(S22)。それにより、図1の有効エリア
Aを4つに分割した領域Aa〜Adのうち、振動ペン3
によりどの領域が指示されたかが限定される。
【0021】次に、選び出したセンサに応じて、それぞ
れの座標算出ルーチンに進む(S23〜S26)。座標
算出ルーチンは3個のセンサの振動到達遅延時間を用い
て後述する座標算出の演算を行う。4個のセンサから3
個を選び出す組合せは4通り存在するが、そのうち一つ
を選び出したセンサにそれぞれ対応する組合せとして選
択する。具体的には、センサ6aすなわち領域Aaの入
力時はセンサ6dを除いた3個のセンサのくみわあせと
し、同様に、領域Abの時は6c,Acの時は6b,A
dの時は6aを除く。演算で求めた座標データを最後に
座標入力装置出力の座標系に座標変換して座標算出処理
が終了する(S27)。
【0022】ところで、センサ位置が長方形の頂点に設
置されていれば、どのセンサの組合せを選択した場合で
も、3つのセンサを結ぶ線分のうち直交する2つをXY
軸とした直交座標系での原点の求める方法は同じとな
る。よって、座標算出ルーチンを共有し、その後の座標
入力装置出力の座標系への座標変換の際に、選択したセ
ンサに応じたパラメータをそれぞれ用いて変換すればよ
い。
【0023】4つの振動センサから一つを除いて座標算
出を行う理由を説明する。図3に有効エリアAの枠付近
でペン座標指示を行うときの、反射波のモデル説明図を
示す。
【0024】防振材7の装着面で反射する反射波のセン
サまでの伝搬経路を破線で示す。入射角θで防振材7に
入射した音波は、防振材内に進む成分と防振材で反射す
る成分とに分かれる。反射するエネルギー成分を元の音
波のエネルギー全体で割った値が反射率である。防振材
装着部分が未装着部分より音響インピーダンスが大きい
ために、入射角が大きくなると反射率も増大し、ある入
射角(臨界角と呼ばれる)以上で完全反射となり反射率
は1となる。すなわち、振動ペン3から直接センサ6に
到達する直接波のレベルに対して、入射角が大きくなる
ほど反射波のレベル差が小さくなるために反射波の影響
による誤検出が深刻な問題となる。
【0025】図3でも明らかなように、センサとペンと
の距離が離れるほど入射角が大きくなる。有効エリア内
で任意のセンサに対して反射波成分の防振材に対する入
射角が大きくなるペン指示位置は特定することが可能で
ある。さらに、4個のセンサ構成で図1のような配置の
時には、任意の領域で入射角が最も大きくなるのは一つ
のセンサという形で、ほぼ一義的に決まる。図1では、
有効エリアAが長方形であり、かつ短辺側の有効エリア
枠とセンサとの間隔が離れているために、短辺枠付近で
辺が指示されても、指示位置により近い2個センサへ到
達する反射波の入射角はさほど大きくはならない。よっ
て、有効エリアの長辺の枠付近でペン指示が行われる際
の、該長辺枠近傍でかつペンとの距離がより長いセンサ
への反射波の影響のみが問題と言える。具体的には図1
で領域Adの長辺側の枠でペンが座標指示した時には、
振動センサ6aへの反射波の影響、逆に領域Aaの長辺
枠では6dセンサ、同様に領域Abの長辺枠では6cセ
ンサ、領域Acの長辺枠では6bセンサが影響を受け
る。短辺枠や、枠近傍ではない枠内部では、反射波成分
の防振材への入射角がいずれも小さいので問題はない。
【0026】すなわち、反射波の影響が特に問題となる
のは、反射波入射角が大きい有効エリア枠付近であり、
そのほかの位置ではさほど問題とはならないので、図1
のように領域を大きく4分割して、一つの領域に対して
1個のセンサを用いなければこの問題は解決する。
【0027】<振動伝搬時間検出の説明(図4,図5)
>以下、振動検出センサ3までの振動到達時間を計測す
る原理に付いて説明する。
【0028】図4は信号波形検出回路9に入力される検
出波形と、それに基づく振動伝達時間の計測処理を説明
するための図である。尚、以下、振動センサ6aの場合
に付いて説明するが、その他の振動センサ6b,6c,
6dについても全く同じである。
【0029】振動センサ6aへの振動伝達時間の計測
は、振動子駆動回路2へのスタート信号の出力と同時に
開始することは既に説明した。この時、振動子駆動回路
2から振動子4へは駆動信号41が印加されている。こ
の信号41によって、振動ペン3から振動伝達板8に伝
達された超音波振動は、振動センサ6aまでの距離に応
じた時間をかけて進行した後、振動センサ6aで検出さ
れる。
【0030】図示の信号42はセンサ6aが検出した信
号波形を示している。この実施例で用いられている振動
は板波であるため、振動伝達板8内での伝播距離に対し
て検出波形のエンベロープ43と位相42との関係は、
振動伝達中にその伝達距離に応じて変化する。ここで、
エンベロープ43の進む速度、即ち、群速度をVg、そ
して位相422の位相速度をVpとする。この群速度V
g及び位相速度Vpから振動ペン3と振動センサ6a間
の距離を検出することができる。
【0031】まず、エンベロープ43にのみ着目する
と、その速度はVgであり、ある特定の波形上の点、例
えば変曲点や図示43で示す信号のようにピークを検出
すると、振動ペン3及び振動センサ6aの間の距離は、
その振動伝達時間をtgとして、 d=Vg・tg (1) で与えられる。この式は振動センサ6aの一つに関する
ものであるが、同じ式により他の3つの振動センサ6b
〜6dと振動ペン3の距離も同様にして表すことができ
る。
【0032】更に、より高精度な座標決定をするため
に、位相信号の検出に基づく処理を行なう。位相波形信
号42の特定の検出点、例えば振動印加から、ある所定
の信号レベル431後のゼロクロス点までの時間をt
p’47(レベル431を超えた時間より所定幅の窓信
号46を生成し、位相信号42と比較することで得る)
とすれば、振動センサと振動ペンの距離は、 d=n・λp+Vp・tp (2) となる。ここで、λpは弾性波の波長、nは整数であ
る。
【0033】前記(1)式と(2)式から上記の整数n
は、 n=int [(Vg・tg−Vp・tp)/λp+1/N] (3) と表される。
【0034】ここで、Nは“0”以外の実数であり、適
当な値を用いる。例えば、N=2とすれば±1/2波長
以内のtg等の変動であれば、nを決定することができ
る。上記のようにしてもとめたnを(2)式に代入する
ことで、振動ペン3及び振動センサ6a間の距離を精度
良く測定することができる。ところで、実際に信号波形
検出回路9により計時されるのは、振動ペン内部や回路
での遅延時間のオフセットを含んだtg’,tp’であ
るが、(2)式や(3)式に代入する際に、そのオフセ
ット分を指し引いてtg,tpに直しておく必要があ
る。上述した2つの振動伝達時間tg’およびtp’の
測定のため信号45及び47の生成は、信号波形検出回
路9により行なわれるが、この信号波形検出回路9は図
5に示すように構成される。
【0035】図5は本実施例の信号波形検出回路9の構
成を示すブロック図である。図5において、振動センサ
6aの出力信号は、前置増幅回路51により所定のレベ
ルまで増幅される。増幅された信号は、帯域通過フィル
タ511により検出信号の余分な周波数成分が除かれ、
例えば、絶対値回路及び、低域通過フィルタ等により構
成されるエンベロープ検出回路52に入力され、検出信
号のエンベロープのみが取り出される。エンベロープ変
曲点ののタイミングは、エンベロープ変曲点検出回路5
3によって検出される。ピーク検出回路はモノマルチバ
イブレータ等から構成されたtg信号検出回路54によ
って所定波形のエンベロープ遅延時間検出信号である信
号tg’(図4信号45)が形成され、演算制御回路1
に入力される。
【0036】一方、55は信号検出回路であり、エンベ
ロープ検出回路52で検出されたエンベロープ信号43
中の所定レベルの閾値信号431を越える部分のパルス
信号47を形成する。56は単安定マルチバイブレータ
であり、パルス信号の最初の立ち上がりでトリガされた
所定時間幅のゲート信号46を開く。57はtpコンパ
レータであり、ゲート信号46の開いている間の位相信
号42の最初の立ち上がりのゼロクロス点を検出し、位
相遅延時間信号tp47が演算制御回路1に供給される
ことになる。尚、以上説明した回路は振動センサ6aに
対するものであり、他の振動センサにも同じ回路が設け
られている。
【0037】<座標位置算出の説明(図6)>次に実際
に振動ペン3による振動伝達板8上の座標位置検出の原
理を説明する。
【0038】今、先に説明した原理に基づいて、振動ペ
ン3の位置Pから各々の振動センサ6a〜6dの位置ま
でのそれぞれの直線距離を求めることができる。更に、
4個の距離データから一つを除いた3個の距離データか
ら、振動ペン3の位置Pの座標3平方の定理から求める
ことができる。
【0039】図6では、S1に配置したセンサ位置を座
標(0,0)とし、S2の位置のセンサ方向をx軸、そ
れに直交するS3の方向をy軸とした相対座標値を算出
している。相対座標値は次式のようにして求めることが
できる。
【0040】 x=X/2+(d1+d2)(d1−d2)/2X (4) y=Y/2+(d1+d3)(d1−d3)/2Y (5) ここで、X,YはS2,S3の位置の振動センサと原点
(0,0)のセンサとの距離である。また、相対座標
は、簡単に座標入力装置の出力である絶対座標に変換で
きる。
【0041】式(4),(5)によれば、センサ位置S
1を座標原点とした座標系で相対位置が求められるが、
センサ位置S1はセンサ6a〜6dとなり得、それを統
一的な座標表現に変換する。たとえば、相対座標値をセ
ンサ6aを原点とする座標値に変換する事を考える。な
お、各センサを原点とする相対座標系の座標軸の取り方
は、振動板8の長辺をx軸とし短辺をy軸としているも
のとする。
【0042】センサ6bを原点とした座標系の場合、座
標のx成分は変換する必要がない。y成分は、値Yから
式(5)で算出された値yを引いた値を新たなy成分と
する。すなわち、変換後の新たな座標を(x’,y’)
とすると、 x’=x y’=Y−y により座標変換できる。
【0043】同じ要領で、原点がセンサ6cならば、 x’=X−x y’=Y−y また、原点が6dならば、 x’=X−x y’=y となる。このように、簡単な変換により、相対座標値を
統一された座標系によって表現できる。
【0044】以上のようにして、反射波成分の防振材装
着界面への入射角が大きくなるセンサを除いた残りのセ
ンサで座標算出を行う構成としたことで、防振材装着界
面による反射波の影響を受けることなく、振動ペン3の
位置座標を安定して高精度にリアルタイムで検出するこ
とができる。
【0045】
【他の実施例】前記実施例では、4個のセンサのうち反
射の影響の少ないセンサを領域に応じて3個選び出して
座標算出を行ったが、領域に応じて2個のセンサを選び
出して座標算出しても良い。図1で領域AaとAdでペ
ン指示がなされた時はセンサ6bと6cを選択し、Ab
とAcでは6aと6cを選択する。座標算出式では、
(4)はそのまま用い、y座標については(4)で求め
たxを使用し、次式から求める。
【0046】 y=sqrt(d12 −x2 ) (6) sqrt(x):xの平方根 また、4個のセンサ構成について述べてきたが、5個以
上のセンサを配置して領域を分割し、各領域毎に、反射
波の入射角が大きくなるセンサを除いた残りのセンサを
選択し、選択したセンサで検出した振動到達遅延時間よ
り座標を算出する構成で良いことは言うまでもない。
【0047】さらに、前述の実施例では、領域の判定に
振動到達遅延時間の最も短いセンサを検出していたが、
最も遅延時間の長いセンサを求めてもペン指示位置の領
域を特定することは可能である。また、振動到達遅延時
間ではなく、振動検出レベルの大小から振動入力された
領域を判定しても、同じ効果は得られる。
【0048】尚、本発明は、複数の機器から構成される
システムに適用しても1つの機器から成る装置に適用し
ても良い。また、本発明は、システム或は装置にプログ
ラムを供給することによって達成される場合にも適用で
きることはいうまでもない。
【0049】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明にかかる座標
入力装置は、反射波による座標検出の精度低下を防止す
ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】座標入力装置の概略説明図である。
【図2】座標算出処理プログラムのフローチャートであ
る。
【図3】有効エリア枠付近での反射波成分の入射角の説
明図である。
【図4】信号処理のタイミングチヤートである。
【図5】信号検出回路の構成を示すブロック図である。
【図6】座標位置算出のための説明図である。
【符号の説明】
1…演算制御回路、 3…振動ペン、 6…振動センサ、 9…信号検出回路、 A…有効エリアである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 克行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 吉村 雄一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 柳沢 亮三 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭64−61815(JP,A) 特開 昭64−55636(JP,A) 特開 昭63−14220(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 3/03 - 3/033

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 方形の振動伝達板に入力された弾性波振
    動が、振動源から前記振動伝達板に配設された少なくと
    も3個の振動センサで検出されるまでの遅延時間を基
    に、前記振動伝達板上における振動源の座標位置を算出
    する座標入力装置であって、 前記各振動センサにおいて検出された振動を基に振動源
    の略位置を判定する手段と、 前記振動の略位置に基づいて、前記振動センサのうち
    から、最も大きな入射角及び出射角をもって前記振動伝
    達板端面で反射された振動を受信する振動センサを判定
    する判定手段と、 前記判定手段により判定された振動センサを除いた振動
    センサで検出された振動の遅延時間を基に、前記振動源
    の座標を算出する手段とを備える事を特徴とする座標入
    力装置。
  2. 【請求項2】 前記振動センサは前記振動伝達板上の4
    か所の角部に各々1個ずつ配設され、前記振動源の略位
    置は、前記振動伝達板を上下,左右に2等分する線によ
    り区分される4領域のいずれかであり、前記判定手段
    は、前記4個の振動センサのうち、前記略位置にある前
    記振動源から発せられた振動が、振動伝達板端面で反射
    し振動センサで検出される反射波の前記振動伝達板端面
    への入射角が最大となる1個の振動センサを判定し、該
    振動センサを除く3個のセンサで検出された信号を用い
    てペン指示位置の座標を算出することを特徴とする請求
    項1記載の座標入力装置。
  3. 【請求項3】 前記振動センサは前記振動伝達板上の4
    か所の角部に各々1個ずつ配設され、前記振動源の略位
    置は、前記振動伝達板を上下,左右に2等分する線によ
    り区分される4領域のいずれかであり、前記判定手段
    は、前記4個の振動センサのうち、前記略位置にある前
    記振動源から発せられた振動が、振動伝達板端面で反射
    し振動センサで検出される反射波の前記振動伝達板端面
    への入射角が最大となる1個の振動センサを判定し、該
    振動センサを除く3個のセンサのうち、隣合う2個の振
    動センサを選択し、選択した2個の振動センサで検出さ
    れた信号を用いてペン指示位置の座標を算出することを
    特徴とする請求項1記載の座標入力装置。
  4. 【請求項4】 前記振動源の略位置を判定する手段は、
    前記振動源からの弾性波振動が前記振動センサに到達す
    る遅延時間に基づいて判定する事を特徴とする請求項1
    記載の座標入力装置。
  5. 【請求項5】 前記振動源の略位置を判定する手段は、
    前記振動センサに検出された前記振動源からの弾性波振
    動のエネルギーに基づいて判定する事を特徴とする請求
    項1記載の座標入力装置。
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