JPH068336B2 - 新規ウレタン化合物及びその製造方法 - Google Patents

新規ウレタン化合物及びその製造方法

Info

Publication number
JPH068336B2
JPH068336B2 JP60052610A JP5261085A JPH068336B2 JP H068336 B2 JPH068336 B2 JP H068336B2 JP 60052610 A JP60052610 A JP 60052610A JP 5261085 A JP5261085 A JP 5261085A JP H068336 B2 JPH068336 B2 JP H068336B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
urethane
urethane compound
diisocyanate
acrylate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP60052610A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS61211323A (ja
Inventor
均 藤井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP60052610A priority Critical patent/JPH068336B2/ja
Publication of JPS61211323A publication Critical patent/JPS61211323A/ja
Publication of JPH068336B2 publication Critical patent/JPH068336B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、紫外線、電子線、γ線等の電離放射線の照射
で硬化する性質を有し、有機質系物質のみならず、顔料
等の無機粉体や、金属,ガラス,セラミックス等の無機
質基板に対しても良好なる漏れ接着適性を有すると共に
降伏点、破断点、伸度等の機械的強度に優れた特性を具
備する皮膜形成能を有する新規ウレタン化合物及びその
製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
強靱な硬化皮膜形成能を有するウレンタ化合物は、各種
塗料におけるバインダーをはじめ、接着剤組成物、被覆
材料用組成物、エンジニアリングプラスチックス成形品
の成形用組成物、レジスト等に広く利用されており、例
えば多価イソシアネート基を有するイソシアネート化合
物に代表される架橋剤と、多価水酸基または多価アミノ
基を有するポリマーとを化学反応によって三次元の網目
構造物とする熱硬化型ウレタンをはじめ、式 〔式中、Rは水素またはメチル基、Rは低級アルキ
レン、Rは脂肪属または脂環式の2価の炭化水素性、
Aは酸素または−NH−、pは2〜50の整数を表わ
す。〕で表示されるウレタン系化合物(特公昭53−1
12933号公報参照)や、有機ポリイソシアネート
と、式 〔式中Rは水素またはメチル基、Rは炭素数2〜5
のアルキレンを表わす。〕で表示されるアクリル系化合
物、式 R(OC2pOH〔式中Rはアルキル基、
p及びqは整数を表わす〕で表示されるヒドロキシル化
合物との反応生成物よりなるウレタン系化合物(特公昭
54−160494号公報参照)等からなる電離放射線
硬化型ウレタンが存する。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところで、前述の熱硬化型ウレタンは、ポリウレタンを
生成される際の三次元網目構造化、すなわちイソシアネ
ートの架橋反応が遅いため加熱,硬化工程に長時間(例
えば60゜Cで10〜24時間)を要し、生産効率が悪い
ばかりでなく、例えば塗工皮膜を形成する際には、塗布
層のブロッキング、巻き締りによるテープの変形等が生
じ、品質を管理するうえでの弊害があった。
また、もう一方の電離放射線硬化型ウレタンは、ポリウ
レタンで構成される塗工皮膜を得る際に、塗工皮膜形成
用のコーティング剤の塗布層に電離放射線が照射されて
硬化が開始する段階で該塗布層に急激な体積収縮が生
じ、生成する塗工皮膜中に歪みを存するものとなるた
め、接着強度や加工性等の物理的な特性を満足する塗工
皮膜が得られないという欠点を有している。
また更に、前記従来の硬化型ウレタンは、いずれも無機
質系物質に対する親和性が不十分で、例えば無機−有機
の複合体に適用する場合や無機質系と有機質系との間の
接着剤として利用する場合に、特に無機質系成分に対し
ては十分な親和性能を有しないという欠点を有してい
る。
これに対して、本発明では、電離放射線の照射で硬化
し、しかも無機質系成分と有機質系成分との両者に対し
て十分な親和性能を発現し、かつ降伏値、破断値、伸度
等の機械的特性において優れた性質を有する強靱な塗工
皮膜形成能を有する新規なウレタン化合物とその製造方
法とを提供し得たものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の新規ウレタン化合物は、一般式 で表示されるウレタン化合物てある。
前記一般式〔I〕で表示されるウレタン化合物におい
て、X,X,Xで表示されるそれぞれの部分は、
前記式 で表示されるポリエステル・ウレタン結合単位、同じく
前記式 で表示される第1のウレタン結合単位、及び同じく前記
で表示される第2のウレタン結合単位の中から選択され
る基、またはこれらの基の単位の合計が2〜10の整数
の集合体からなるものであるが、X,X,Xで表
示される部分が複数種の単位からなる場合におけるこれ
らの単位同士の間の結合状態は、異別の単位が交互配置
したもの、各別の単位がブロック状に配置したもの、あ
るいは複数種の単位が全くランダムに配置したもののい
ずれであっても良い。
前記ウレタン化合物においては、X,X,Xの各
別において、 の単位との合計が1〜10の中から選択される任意の数
から成っていることが必要であり、好ましくは1〜5の
範囲内のものとされている。これは前記X,X,X
で表示される部分における前記各単位の合計が10を
超えると、前記一般式〔I〕で表示されるウレタン化合
物における末端に重合性不飽和基を有する(メタ)アク
リル酸エステル基、すなわち、Q,Q,Qで表示
されるラジカル重合性化合物成分の割合が減少するた
め、このウレタン化合物によって形成される塗工皮膜が
硬化劣化しやすくなると共に、該皮膜の降伏点、破断点
が著しく低下する傾向を有するようになり、また前記各
単位の合計が零である場合には、該ウレタン化合物によ
って形成される塗工皮膜に伸びがなくなり、脆くなる傾
向を存するためである。
前記一般式[I]で表示される本発明の新規ウレタン化
合物を得る本発明方法は、ジイソシアネート化合物
[A]と、両末端に水酸基を有するポリエステル化合物
[B]と、分子中に2個の水酸基を有するカルボン酸化
合物[C]とを反応させ、両末端にイソシアネート基を
有するジイソシアネート化合物を得る第1工程と、前記
第1工程で得られたジイソシアネート化合物と、末端に
水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステルからなるラ
ジカル重合性化合物[D]とを、前記ラジカル重合性化
合物[D]中の二重結合を保護しながら反応させ、両者
がウレタン結合している化合物を得る第2工程と、前記
第2工程で得られた化合物をトリメチロールプロパンと
反応させ、 一般式 で表示されるウレタン化合物を得る第3工程と、前記第
3工程で得られたウレタン化合物をグリシジルメタクリ
レートまたは2(1−アジリジニル)エチルメタクリレ
ートと反応させ、目的化合物である前述の一般式[I]
で表示されるウレタン化合物を得る第4工程とからな
る。
新規ウレタン化合物を得る前記本発明方法の第1工程で
使用されるジイソシアネート化合物〔A〕は、1分子中
に2個のイソシアネート基を具備する脂肪族および芳香
族の多価イソシアネート化合物であり、例えば、テトラ
メチレンジイソシアネート,ヘキサメチレンジイソシア
ネート,2,4−トリレンジイソシアネート,2,6−
トリレンジイソシアネート,4,4−ジフェニルメタン
ジイソシアネート,1,5−ナフタレンジイソシアネー
ト,3,3−ジメチル−4,4′−ジフェニレンジイソ
シアネート,イソホロンジイソシアネート,キシリレン
ジイソシアネート,1,3−ビス(イソシアナトメチ
ル)シクロヘキサン,トリメチルヘキキメチレンジイソ
シアネート等が単独であるいは2種以上の混合物で使用
される。
また、同じく両末端が水酸基で構成されているポリエス
テル化合物〔B〕は、多塩基酸と多価アルコールとの縮
合生成物および環状エステル化合物から誘導される開環
ポリエステル化合物で、例えば、フタン酸,イソフタル
酸,テレフタル酸,アジピン酸,コハク酸,セバチン酸
等の飽和多塩基酸や、マイレン酸,フマル酸,イタコン
酸,シトラコン酸等の不飽和多塩基酸と、エチレングリ
コール,ジエチレングリコール,1,4−ブタンジオー
ル,1,6−ヘキサングリコール等の多価アルコールと
のエステル化反応生成物たるポリエステル化合物、及び
ε−カプロラクトン,δ−バレロラクトン,それらの各
誘導体のラクトン化合物等を開環重合させて得られるポ
リエステル化合物等であり、重合度1〜30のものが使
用される。
また、同じく分子中に2個の水酸化基を具備するカルボ
ン酸化合物〔C〕としては、例えば (CHOH)C(CH)COOH等が利用され
る。
前記本発明方法の第2工程で使用される末端に水酸基を
有する(メタ)アクリル酸エステルからなるラジカル重
合性化合物〔D〕としては、例えば、ヒドロキシエチル
アクリレート,ヒドロキシプロピルアクリレート,ヒド
ロキシブチルアクリレート,ヒドロキシエチルメタクリ
レート,ヒドロキシプロピルメタクリレート,ヒドロキ
シブチルメタクリレート,4−ヒドロキシシクロヘキシ
ルアクリレート,5−ヒドロキシシクロオクチルアクリ
レート,5−ヒドロキシシクロオクチルアクリレート,
2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピルアクリレ
ート等の重合性不飽和基1個を有するラジカル重合性化
合物をはじめ、式 で表示される重合性不飽和基2個を有するラジカル重合
性化合物等が存する。
前記本発明のウレタン化合物の製造方法において、水酸
基とイソシアネート基との反応は公知の方法、すなわ
ち、水酸基を具備する化合物とイソシアネート基を具備
する化合物との両反応成分が混合し、40〜100゜Cに
加熱する方法が利用できる。混合の際の溶剤は、電離放
射線に対して活性なモノマーを利用することができる
が、イソシアネート基とは反応性の無い溶剤中で反応さ
せるのが良く、あるいは無溶剤の状態で反応させても良
い。また、この反応系中には、反応を促進させる目的
で、トリエチルアミン,ピペラジン,トリエタノールア
ミン,ジブチルチンジラウレート,スタナスオクトエー
ト,スタナスラウレート,ジオクチルチンジラウレート
等を使用するとができる。
また、末端に水酸基を有する(メタ)アクリル酸エステ
ルからなるラジカル重合性化合物〔D〕と反応の第1工
程で得られたジイソシアネートプレポリマーとの間の水
酸基とイソシアネート基との反応系や第3工程及び第4
工程における反応系等においては、前記ラジカル重合性
化合物〔D〕中のアクリル酸エステル基を保護するため
の重合禁止剤、例えば、ハイドロキノン,ハイドロキノ
ンモノメチルエーテル,ベンゾキノン,2,6−ジ−t
−ブチル−p−クレゾール等を10〜1000ppm程度
添加するのが良い。
〔本発明の作用〕
前記一般式〔I〕で表示される本発明の新規ウレタン化
合物は、該化合物中におけるQ,Q,Qで表示さ
れる(メタ)アクリル酸エステル基及びX+X+X
中に最低1個存在するところの式 で表示される重合性基の存在により、電離放射線の照射
による良好なる硬化性能を具備するものであり、同じく
前記化合物中におけるX+X+X成分中に存在す
るウレタン結合とエステル結合とが、他の有機樹脂(特
にエステル樹脂やウレタン樹脂等)に対する良好な親和
性能を奏するものとなると共に、これらのウレタン基と
エステル基との間の分子間力が、硬化,形成される塗工
膜に高度の機械的特性(特に降伏点、破断点、伸度)を
導入する要因となっているものである。また、前記ウレ
タン化合物が4官能以上のラジカル重合性能を有するも
のである点において、電離放射線に対する良好なる硬化
性と得られる硬化皮膜に良好なる機械的特性とを前記本
発明の新規ウレタン化合物が具備する要因となっている
ものである。
前記構成からなる本発明のウレタン化合物は単独で、あ
るいは他の添加,配合剤等との組成物で、電離放射線硬
化型ウレタン化合物または組成物としての作用を奏する
ものであり、例えば反応性希釈剤との組成物の場合には
ウレタン化合物100重量部に対して前記希釈剤が1〜
100重量部程度を添加した組成物が利用される。尚、
この場合の反応性希釈剤としては、例えば分子中にエチ
レン性不飽和結合を有するモノマー、例えば、スチレ
ン、α−メチルスチレン等のスチレン系モノマー類;ア
クリル酸メチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アク
リル酸メトキシエチル、アクリル酸ブトキシエチル、ア
クリル酸ブチル、アクリル酸メトキシブチル、アクリル
酸フェニル等のアクリル酸エステル類;メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メ
タクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸エトキシエチ
ル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ラウリル等の
メタクリル酸エステル類;アクリルアミド、メタクリル
アミド等の不飽和カルボン酸アミド;アクリル酸2−
(N,N−ジメチルアミノ)エチル,メタクリル酸2−
(N,N−ジメチルアミノ)エチル,アクリル酸2−
(N,N−ジベンジルアミノ)エチル、メタクリル酸
(N,N−ジメチルアミノ)メチル、アクリル酸2−
(N,N−ジエチルアミノ)プロピル等の不飽和酸の置
換アミノアルコールエステル類;N−メチルカルバモイ
ロキシエチルアクリレート、N−エチルカルバモイロキ
シエチルアクリレート、N−ブチルカルバモイロキシエ
チルアクリレート、N−フェニルカルバモイロキシエチ
ルアクリレート、2−(N−メチルカルバモイロキシ)
エチルアクリレート、2−カルバモイロキシプロピルア
クリレートなどのカルバモイロキシアルキルアクリレー
ト類;エチレングリコールジアクリレート、プロピレン
グリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ
アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレー
ト、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレ
ングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコール
ジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレー
ト、プロピレングリコールジメタクリレート、シエチレ
ングリコールジメタクリレート等の多官能性化合物等の
中から1種又は2種以上を混合して使用することができ
る。
本発明の新規ウレタン化合物あるいは該化合物を含有す
る組成物からなる電離放射線硬化型ウレタンは、有機質
材料と無機質材料とのいずれに対しても良好なる親和性
を呈し、かつ、強靱な硬化皮膜形成能を有しており、各
種塗料におけるバインダーをはじめ、接着剤組成物、被
覆材料用組成物、エンジニアリングプラスチックス成形
品の成形用組成物、レジスト等に広く利用し得るもので
ある。例えば、被覆材料用組成物として利用し、塗工皮
膜を得る場合には、その第1工程で基体に対する通常の
コーティング方法、すなわち、ロールコート、グラビア
コート、フアウンテンコート、カーテンフローコート、
ワイヤーバーコート法等で塗工するが、このコーティン
グの際には加熱するとコーティングがより一層容易とな
る。尚、前述の被覆材料用組成物たるコーティング剤中
には、適宜増感剤を添加、含有させておくことが好まし
い。次いで実施される第2工程では、前記第1工程で形
成された塗布層に対して、電子線,α線,β線,γ線,
紫外線等の電離放射線を照射するが、処理速度が大きい
点で、又、透過性が大きい点で電子線を用いることが好
ましく、コックロフトワルトン型、バンデグラフ型、共
振変圧器型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロ
ン型、高周波型等の各種電子線加速器から放出される5
0〜1000KeV、好ましくは100〜300KeVの範囲
のエネルギーの電子線を用いるとよい。
また、本発明のウレタン化合物の製造方法は、前述の作
用を奏する新規ウレタン化合物を、容易かつ確実に得る
ことが出来るという作用を奏するものである。
〔実施例〕
以下、本発明の新規ウレタン化合物及びその製造方法の
具体的な構成を実施例に基いて説明する。
実施例1 攪拌機,温度計,コンデンサー及び滴下ロートを具備す
る4ツ口フラスコ(容量5)に、トルエンジイソシア
ネート1044g、ジブチルチンジラウレート1.0g、
ジメチロールプロピオン酸268g、MEK500gを仕
込み、室温(22゜C)下にて1時間の攪拌を行った。次
いで、ポリカプロラクトン系ポリエステル〔分子量50
0,ダイセル(株)製〕1000gとMEK500gとの
ポリエステル溶液を滴下し、滴下終了後40〜50゜Cの
加温状態で2時間攪拌した後、ベンゾキノン0.2gを含
有するヒドロキシエチルメタクリレート268gを滴下
し、50〜60゜Cの加温状態で1時間攪拌した。
更に、MEK200g中にトリメチロールプロパン80.4g
を溶解させた溶液を、50〜60゜Cの加温状態で滴下し
た後、前記加温状態を維持しながら3時間攪拌し、次い
で、ベンゾキノン0.1gを含有するグリシジルメタクリ
レート312gを滴下し、50〜60゜Cにて2時間攪拌
した。
最後に、ハイドロキノン0.5gを添加して透明な溶液を
得た。
前記得られた透明な溶液から減圧蒸留法によりMEKを除
去した物質のIRスペクトルの結果は、2330cm-1のイ
ソシアネート基及び36003500−1のカルボキシ
基が全く消失していた。また、ゲルパーミネーションク
ロマトグラフィー(GPC)の結果では、未反応のトル
エンジイソシアネート、トリメチロールプロパン、ヒド
ロキシエチルメタクリレート、及びグリシジルメタクリ
レートの検出は全く無く、略単一のピークを示した。
また、IR分析の結果は、 に吸収を有していた。
以上の結果より、前記得られた物質は、前記化学構造式
〔I〕における に相当するウレタン化合物〔〕であることが確認され
た。
実施例2 前記実施例1で使用したものと同型式の4ツ口フラスコ
に、トルエンジイソシアネート261g、ジブチルチンジ
ラウレート0.1g、ジメチロールプロピオン酸67g、M
EK300gを仕込み、室温(22゜C)下にて1時間攪拌
した後、ブチレンアジペート系ポリエステル〔日本ポリ
ウレタン(株)製:ニッポラン3027〕1250gと
MEK500gとのポリエステル溶液を滴下した。次い
で、前記ポリエステル溶液を滴下終了後、40〜50゜C
の加温状態を維持しながら攪拌し、2時間後にベンゾキ
ノン0.1gを含有するヒドロキシエチルメタクリレート
67gを滴下し、更に50〜60゜Cの加温状態で1時間
攪拌した。
更に、MEK100g中にトリメチロールプロパン20.
1gを溶解した溶液を50〜60゜Cにて滴下後、前記加
温状態を維持しながら攪拌し、3時間後に、ベンゾキノ
ン0.1gを含有する2(1−アジリジニル)エチルメ
タクリレート72gを滴下し、50〜60゜Cにて2時間
攪拌した。
最後に、ハイドロキノン0.3gを添加して透明な溶液
を得た。
前記得られた透明な溶液から減圧蒸留法によりMEKを除
去した物質のIRスペクトルの結果は、2330cm-1のイ
ソシアネート基及び36003500cm-1のカルボキシ
ル基が全く消失していた。また、ゲルパーミネーション
クロマトグラフィー(GPC)の結果では、未反応のト
ルエンジイソシアネート、トリメチロールプロパン、ヒ
ドロキシエチルメタクリレート、及び2(1−アジリジ
ニル)エチルメタクリレートの検出は全く無く、略単一
のピークを示した。
また、IR分析の結果は、前記実施例1で得られた物質と
全く同様の位置に吸収を有していた。
以上の結果より、前記得られた物質は、前記化学構造式
〔I〕における に相当するウレタン化合物〔〕であることが確認され
た。
実施例3 攪拌機,温度計,コンデンサー及び滴下ロートを具備す
る4ツ口フラスコ(容量5)に、トルエンジイソシア
ネート1044g、ジブチルチンジラウレート1.0g、
ジメチロールプロピオン酸268g、MEK500gを仕
込み、室温(22゜C)下にて1時間の攪拌を行った。次
いで、ポリカプロラクトン系ポリエステル〔分子量50
0,ダイセル(株)製〕1000gとMEK500gとの
ポリエステル溶液を滴下し、滴下終了後40〜50゜Cの
加温状態で1時間攪拌した後、ベンゾキノン0.2gを含
有するヒドロキシエチルメタクリレート268gを滴下
し、50〜60゜Cの加温状態で1時間攪拌した。
更に、MEK200g中にトリメチロールプロパン80.4g
を溶解させた溶液を、50〜60゜Cの加温状態で滴下し
た後、前記加温状態を維持しながら3時間攪拌し次いで
ベンゾキノン0.1gを含有するグリシジルメタクリレー
ト208gを滴下し、50〜60゜Cにて攪拌2時間を続
けた。
最後にハイドロキノン0.5gを添加して透明な溶液を得
た。
前記得られた透明な溶液から減圧蒸留法によりMEKを除
去した物質のIRスペクトルの結果は、2330cm-1のイ
ソシアネート基が全く消失していた。また、ゲルパーミ
ネーションクロマトグラフィー(GPC)の結果では、
未反応のトルエンジイソシアネート、トリメチロールプ
ロパン、ヒドロキシエチルメタクリレート、及びグリシ
ジルメタクリレートの検出は全く無く、略単一のピーク
を示した。
また、IR分析の結果は、 に吸収を有していた。
以上の結果より、前記得られた物質は前記化学構造式
〔I〕における に相当するウレタン化合物〔〕であることが確認され
た。
実験1 前記各実施例で得られた溶剤除去後の各ウレタン化合物
のそれぞれを別製の離型紙の離型性面にホットメルト塗
工し、乾燥後、電子線照射装置〔ESI社製:エレクトロ
カーテンCB200/50/30〕にて、加速電圧175
KV、照射線量10Mradの照射を行ない、前記塗膜を硬化
後、離型紙より剥離して、厚さ50μmのフィルムを得
た。
得られたフィルムの降伏点、破断点、伸びの各実測値を
表示する。
〔発明の効果〕 本発明の新規ウレタン化合物は、電離放射線の照射によ
る硬化性能が良く、有機質系物質のみならず無機質物質
に対しても良好なる親和性を有し、かつ、降伏点、破断
点、伸度等の機械的特性に優れた性質を呈する強靱な塗
工皮膜形成能を有するもので、各種塗料におけるバイン
ダーをはじめ、接着剤組成物、被覆材料用組成物、エン
ジニアリングプラスチックス成形品の成形用組成物、レ
ジスト等、極めて広範囲の用途に供し得る有用なもので
ある。
また、本発明のウレタン化合物の製造方法は、前記特質
を有する新規ウレタン化合物を、確実,かつ容易に得る
ものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 175/16 PDZ 8620−4J

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 で表示される新規ウレタン化合物。
  2. 【請求項2】ジイソシアネート化合物[A]と、両末端
    に水酸基を有するポリエステル化合物[B]と、分子中
    に2個の水酸基を有するカルボン酸化合物[C]とを反
    応させ、両末端にイソシアネート基を有するジイソシア
    ネート化合物を得る第1工程と、前記第1工程で得られ
    たジイソシアネート化合物と、末端に水酸基を有する
    (メタ)アクリル酸エステルからなるラジカル重合性化
    合物[D]とを、前記ラジカル重合性化合物[D]中の
    二重結合を保護しながら反応させ、両者がウレタン結合
    している化合物を得る第2工程と、前記第2工程で得ら
    れた化合物をトリメチロールプロパンと反応させ、 一般式 で表示されるウレタン化合物を得る第3工程と、前記第
    3工程で得られたウレタン化合物をグリシジルメタクリ
    レートまたは2(1−アジリジニル)エチルメタクリレ
    ートと反応させ、 一般式 で表示されるウレタン化合物を得る第4工程とからなる
    ことを特徴とする新規ウレタン化合物の製造方法。
JP60052610A 1985-03-15 1985-03-15 新規ウレタン化合物及びその製造方法 Expired - Lifetime JPH068336B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60052610A JPH068336B2 (ja) 1985-03-15 1985-03-15 新規ウレタン化合物及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60052610A JPH068336B2 (ja) 1985-03-15 1985-03-15 新規ウレタン化合物及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS61211323A JPS61211323A (ja) 1986-09-19
JPH068336B2 true JPH068336B2 (ja) 1994-02-02

Family

ID=12919564

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60052610A Expired - Lifetime JPH068336B2 (ja) 1985-03-15 1985-03-15 新規ウレタン化合物及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH068336B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BRPI0413182A (pt) * 2003-08-07 2006-10-03 Huntsman Adv Mat Switzerland poliuretano linear, composição, moldagem, material, processo para a produção de máscara de solda sobre um circuito impresso, e, uso da composição

Also Published As

Publication number Publication date
JPS61211323A (ja) 1986-09-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4507458A (en) Urethane acrylate compositions
EP0321882B1 (en) Polyfunctional ethylenically unsaturated cellulosic polymer-based photocurable compositions
US4072770A (en) U.V. curable poly(ester-urethane) polyacrylate polymers and wet look coatings therefrom
JPH0586416B2 (ja)
JPS6174677A (ja) 光橋かけ性、熱可塑性ウレタン塗装系
CN102981361A (zh) 涂膜剂
US4183796A (en) Radiation curable oligomers based on tris(2-hydroxyethyl) isocyanurate
US5254611A (en) Water dispersable urethane acrylate oligomer
JPH01161010A (ja) 電子線硬化型樹脂組成物
JPS62131006A (ja) 光硬化性樹脂組成物
JPH03273017A (ja) 放射線硬化型樹脂及びその組成物
JPH068336B2 (ja) 新規ウレタン化合物及びその製造方法
JPH068337B2 (ja) 新規ウレタン化合物及びその製造方法
JP2987887B2 (ja) 放射線硬化型樹脂組成物
JPH0627156B2 (ja) ウレタン変性アクリレ−ト組成物
JPS59191772A (ja) 被覆,接着用組成物
JP2665809B2 (ja) 多官能ウレタンアクリレート
JPS6210131A (ja) 新規ウレタン化合物及びその製造方法
JPS61190519A (ja) 新規ウレタン化合物及びその製造方法
JPH1135657A (ja) ウレタン・不飽和オルガノオリゴマーとその製造方法
JPS6116301B2 (ja)
JP2589784B2 (ja) 放射線硬化性樹脂の製造方法
JP3428145B2 (ja) 活性エネルギー線硬化性樹脂組成物
JPS61192717A (ja) 新規ウレタン化合物及びその製造方法
JPS61185524A (ja) 新規ウレタン化合物及びその製造方法