JPH068321A - 化粧シートの製造方法及び製造装置 - Google Patents

化粧シートの製造方法及び製造装置

Info

Publication number
JPH068321A
JPH068321A JP4171172A JP17117292A JPH068321A JP H068321 A JPH068321 A JP H068321A JP 4171172 A JP4171172 A JP 4171172A JP 17117292 A JP17117292 A JP 17117292A JP H068321 A JPH068321 A JP H068321A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet material
decorative sheet
film
roll
pattern
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4171172A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Tanaka
宏 田中
Yoshiaki Aota
良明 青田
Seiichi Ishida
誠一 石田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP4171172A priority Critical patent/JPH068321A/ja
Publication of JPH068321A publication Critical patent/JPH068321A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Shaping Of Tube Ends By Bending Or Straightening (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 例えば見るものに立体感を充分に感じさせる
化粧シートを得るべく、シート素材の両面に、同時にか
つ連続的に、緻密なエンボス凹凸模様を高い精度と良好
な再現性とをもって付与することができる、化粧シート
の製造方法及び製造装置を提供する。 【構成】 透明ないし半透明の熱可塑性樹脂フィルムか
らなる又はそれを主要部とするシート素材50を、加熱
しつつ所定の賦型用凹凸模様12が施されたエンボスロ
ール10と所定の賦型用凹凸模様22が施された賦型フ
ィルム20との間に挟み、かつ、加圧ロール15により
上記賦形フィルム20を上記シート素材50側に向けて
連続的に加圧することによって、両面にエンボス凹凸模
様を有する化粧シート60を得るようにされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種音響・映像機器類
のキャビネット,扉等の建具、家具,容器等の外表面を
加飾するのに用いられる化粧シートを製造するための方
法及び装置に係り、特に、熱可塑性樹脂フィルムが用い
られたシート素材の両面にエンボス凹凸模様を施して、
見るものに立体感を与える化粧シートを製造するのに好
適なものに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、人に視覚的な立体感を感じさせ
る化粧シートを得るべく、熱可塑性樹脂フィルムが用い
られたシート素材の両面にエンボス凹凸模様(エンボス
加工)を施すことが提案ないし開発されている。シート
素材の両面にエンボス凹凸模様を施す方法としては、例
えば、本願と同一の出願人による特開平3−(追って記
入)号公報(特願平2−16509号)等にも示される
如くに、シート素材を加熱しつつ所定の賦型用凹凸模様
がそれぞれの外周面部に施されたエンボスロール(エン
ボス版)とバックアップロール(圧胴、加圧ロール等と
も呼ばれる)との間に挟んで、連続的に加圧するように
したものが知られている。
【0003】かかる方法に用いられるエンボスロール
は、通常、鉄、銅等の金属からなる円筒状の圧胴部分の
外周面部に、化粧シートに表現すべき例えば多数の木目
導管溝等からなるエンボス凹凸模様と同形状でその凹凸
が逆の賦型用凹凸模様をミル彫刻、腐蝕、電鋳等の公知
の方法により形成したもので、上記圧胴部分の両端面部
には軸部が突設されていて、この軸部を枢軸として上記
圧胴部分を回転させる輪転方式でシート素材の一方の面
部に連続的にエンボス加工を施すようにされる。なお、
エンボスロールは、通常、その内部は空洞にされていて
そこに冷水もしくは温水が流通せしめられ、適当に加熱
軟化された状態で搬送されて来るシート素材を上記エン
ボス加工と同時に冷却するようにされる。
【0004】一方、バックアップロールは、通常、鉄芯
軸の外周にゴム等の弾性体を円筒状に被覆したもので、
その円筒状弾性体の外周面部に、化粧シートに表現すべ
き例えば凹状の波形ヘヤライン等の平行曲線群からなる
エンボス凹凸模様と同形状でその凹凸が逆の賦型用凹凸
模様が形成されていて、該外周面を上記シート素材の反
エンボスロール側の面部に適宜の押圧力をもって圧接さ
せつつ回転せしめられるようになっている。なお、バッ
クアップロールは、シート素材の厚みを積極的に薄くし
ようとするものではなく、その外周面部に施された賦型
用凹凸模様がシート素材に忠実に賦形され得る程度の押
圧力をもって該シート素材に圧接せしめられるようにさ
れ、それ自身が回転駆動するようにしてもよいし、エン
ボスロール及びシート素材によってつれ回り回転するよ
うにしてもよい。
【0005】上記のようなエンボスロール及びバックア
ップロールが用いられることにより、シート素材の両面
に同時にかつ連続的にエンボス凹凸模様を付与すること
ができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようにシート素材をエンボスロールとバックアップロー
ルとの間に挟んで連続的に加圧することによってその両
面にエンボス凹凸模様を施すようにしたものでは、次の
ような問題を生じることが明らかになった。すなわち、
前記した従来の化粧シートの製造方法に用いられるバッ
クアップロールは、その外周面部に上記エンボスロール
と同様に公知の方法で所定の賦型用凹凸模様が形成され
るが、その賦型用凹凸模様が形成される外周面部は、あ
る程度の弾力性をもったゴム等からなる円筒状弾性体で
構成されているので、かかる外周面部に緻密な紋付けを
行うことが難しく、しかも、当該ロールに形成された賦
型用凹凸模様が化粧シート製造過程において経時的に摩
耗、変形、圧潰することも多い。
【0007】そのため、該バックアップロールでは、シ
ート素材に緻密なエンボス凹凸模様を高い精度と良好な
再現性とをもって付与することが困難となり、それが用
いられて製造された化粧シートは例えば見る人に立体感
を充分に与えない等といった問題が生じる。かかる点に
鑑み本発明は、熱可塑性樹脂フィルムからなる又はそれ
を主要部とするシート素材の両面に、同時にかつ連続的
に、緻密なエンボス凹凸模様を高い精度と良好な再現性
とをもって付与することができる、化粧シートの製造方
法及び製造装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成すべ
く、本発明に係る化粧シートの製造方法は、従来使用さ
れていた賦型用凹凸模様付きのバックアップロールに代
えて賦型用凹凸模様付きの賦型フィルムを用いてシート
素材にエンボス凹凸模様を付与することを特徴としてい
る。
【0009】より具体的には、透明ないし半透明の熱可
塑性樹脂フィルムからなる又はそれを主要部とするシー
ト素材を、加熱しながら所定の賦型用凹凸模様が施され
たエンボスロールと所定の賦型用凹凸模様が施された賦
型フィルムとの間に挟み、かつ、上記賦型フィルムを上
記シート素材側に向けて連続的に加圧することによっ
て、両面にエンボス凹凸模様を有する化粧シートを得る
ようにされる。
【0010】また、本発明に係る化粧シートの製造装置
は、所定の賦型用凹凸模様が施されたエンボスロール
と、このエンボスロールに対して平行に配置された加圧
ロールと、所定の賦型用凹凸模様が施された賦型フィル
ムとを具備し、シート素材を加熱しながら上記エンボス
ロールと上記賦型フィルムとの間に挟んで、上記加圧ロ
ールにより上記賦型フィルムを上記シート素材側に向け
て加圧しつつ上記エンボスロールを回転させることによ
って、両面にエンボス凹凸模様を有する化粧シートを得
るようにされてなる。
【0011】上記構成において、賦型用凹凸模様付きの
賦型フィルムとしては、PETもしくは紙/オレフィ
ン複合フィルムのオレフィン側にエンボス加工を施した
もの、紫外線又は電子線を用いた凹版ドラム上でのキ
ャスティング法(特開平2−131175号公報等に開
示)より製造したもの、シリコン樹脂コート等の離型
処理を施した紙にペーパーエンボス加工を施したもの、
ペーパーエンボス加工を施したPET、高固型分ウ
レタン系インキ等で盛り上げ印刷したシート、PVC
/ビニロンもくはエバールのビニロンもくはエバール側
にエンボス加工を施したものの他、化粧材(シート素
材)に対して離型性を有するエンボスシートなら使用す
ることができる。
【0012】また、シート素材に付与すべきエンボス凹
凸模様としては、得られる化粧シートに視覚的な立体
感、特に木目模様付きの化粧シートにおいて内部に立体
的な輝き(照り)を与えることを主目的とした、木目導
管溝,砂目,梨地、あるいは、波形ヘヤライン等が挙げ
られる。なお、木目模様付きの化粧シートを製造する場
合、上記波形ヘヤラインの走る方向は木目方向でもそれ
に直交する方向でもよい。(本願と同一の出願人による
特願平4−100009号等を参照) また、シート素材に用いられる熱可塑性樹脂フィルムは
しては、例えば、塩化ビニル(PVC),ビニロン,エ
チレン−酢酸ビニル共重合体,ナイロン,ポリカチレ
ン,ポリプロピレン,ABS,ポリスチロール,アクリ
ル系樹脂等による厚さ0.2〜1.0mm程度の合成樹
脂フィルムで、PVCフィルムでの0〜100phr.
相当の硬度のフィルムが使用される。
【0013】また、本発明の化粧シートの製造方法にお
いて、シート素材の好ましい例としては、熱可塑性樹脂
フィルムの裏面側に光輝性の顔料による着色層を設けた
もの、熱可塑性樹脂フィルムの裏面側に光輝性の顔料に
よる着色層を設けるとともに、この着色層の裏面側に隠
蔽ベタ層を設けたもの、あるいは熱可塑性樹脂フィルム
の表面側に硬化型インキによる艶調整層と硬化型着色イ
ンキによる絵柄層とを順次もしくはその逆順に設け、こ
の熱可塑性樹脂フィルムの裏面側に上記表面側に設けら
れた絵柄層に同調した絵柄層を設けたもの等が挙げられ
る。
【0014】
【作用】上述の如くの構成とされた本発明に係る化粧シ
ートの製造方法及び装置においては、例えば、ロール状
に巻回されたシート素材と賦型フィルムの両者の巻き戻
し部分を、エンボスロールと加圧ロールとの間に挟み込
むように連続的に送り込んでシート素材の一方の面部と
賦型フィルムの賦型用凹凸模様が施された面部とを重ね
合わせるとともに、加圧ロールにより上記賦型フィルム
を上記シート素材側に向けて加圧しつつ上記エンボスロ
ールを回転させるようにされる。
【0015】このときシート素材は程良く加熱軟化状態
にされているので、賦型フィルムが加圧ロールによりシ
ート素材側へ押圧されると、該賦型フィルム及びエンボ
スロールにそれぞれ形成された賦型用凹凸模様がシート
素材の両面に同時にかつ連続的に付与される。その後、
賦型フィルムは例えばエンボスロールと加圧ロールとの
出口側で直ちにシート素材から剥離され、それによっ
て、両面にそれぞれ所定のエンボス凹凸模様、例えば一
方の面部には波形ヘヤライン等の平行曲線群からなるエ
ンボス凹凸模様が、また、他方の面部には多数の木目導
管溝からなるエンボス凹凸模様が施された化粧シートが
得られる。なお、ここで得られた化粧シートに対して
は、その後必要に応じて加飾処理、仕上げ処理等が施さ
れる。
【0016】このように本発明においては、従来使用さ
れていた賦型用凹凸模様付きのバックアップロールに代
えて賦型用凹凸模様付きの賦型フィルムが用いられるの
で、熱可塑性樹脂フィルムからなる又はそれを主要部と
するシート素材の両面に、緻密な凹凸模様を同時にかつ
連続的に、しかも、高い精度と良好な再現性とをもって
付与することが可能となり、得られた化粧シートは、例
えば見る人に立体感を充分に与え得るものとなり、品質
の向上が図られる。
【0017】
【実施例】以下に添付図面を参照して本発明を実施例に
ついて詳細に説明する。図1は本発明に係る化粧シート
の製造方法の実施に供される化粧シート製造装置の一実
施例を概略的に示している。図1において、化粧シート
製造装置1は、エンボスロール10と、このエンボスロ
ール10に対して平行に配置された加圧ロール15と、
ロール状に巻回されてその巻き戻し部分が上記エンボス
ロール10と加圧ロール15との間に連続的に搬送され
る賦型フィルム20と、を備えており、後述する熱可塑
性樹脂フィルムからなる又はそれを主要部とするシート
素材50を加熱しつつ上記エンボスロール10と賦型フ
ィルム20との間に挟んで上記加圧ロール15により賦
型フィルム20をシート素材50側に向けて加圧しつつ
上記エンボスロール10を回転させるようになってい
る。
【0018】上記エンボスロール10は、それ自体は従
来からよく知られているいるもので、図2に概略的に示
される如くに、金属製の圧胴部分13の外周面部に、シ
ート素材50の一方の面部に付与すべきエンボス凹凸模
様、ここでは多数の木目導管溝(図4の符号62)と同
形状でその凹凸が逆の最大深度が40μの賦型用凹凸模
様12がミル彫刻、腐蝕、電鋳等の公知の方法により形
成されており、また、上記圧胴部分13の両端面部には
軸部11が突設されていて、この軸部11を枢軸として
図示されていないモータ等の駆動手段により圧胴部分1
3を回転させる輪転方式でシート素材50の一方の面部
に連続的にエンボス加工を施すようにされる。なお、エ
ンボスロール10の内部に冷水もしくは温水を流通させ
て、後述のようにして程良く加熱軟化された状態で搬送
されて来るシート素材50をエンボス加工と同時に冷却
するようにしてもよい。
【0019】また、上記加圧ロール15は、鉄芯軸16
の外周にNBRゴム製の円筒状弾性体14が被覆されて
おり、その外周面を賦型フィルム20の反エンボスロー
ル10側の面に適宜の押圧力をもって圧接させつつ回転
せしめられるようになっている。なお、加圧ロール15
は、エンボスロール10に対する間隙調整(圧下調整)
を行うことができるようにされており、また、それ自身
が回転駆動するようにも、エンボスロール10及びシー
ト素材50によってつれ回り回転するようにもできるよ
うになっている。
【0020】上記賦型フィルム20は、25μ厚のポリ
エステルフィルム〔(株)東レ製:ルミラー〕にポリプ
ロピレンを40μ厚で押出しコートし、そのポリプロピ
レン側に、シート素材50の他方の面部に付与すべきエ
ンボス凹凸模様、ここでは凹状の波形ヘヤライン(図4
の符号65)の平行曲線群と同形状でその凹凸が逆の最
大深度が30μとされた賦型用凹凸模様22が公知の方
法により形成されている。
【0021】そして、上記したエンボスロール10と加
圧ロール15との入口側には、ロール状に巻回された賦
型フィルム20の巻き戻し部分をエンボスロール10と
加圧ロール15との間に送り込むための所要数の案内ロ
ール等が配されるとともに、同じくロール状に巻回され
たシート素材50の巻き戻し部分を加熱しつつ上記した
エンボスロール10と加圧ロール15との間に連続的に
送り込むための、予熱ロール26、加熱ドラム27、赤
外線ヒーター31,33、案内ロール、ニップロール等
が配されている。
【0022】また、上記したエンボスロール10と加圧
ロール15の出口側には、賦型フィルム20とシート素
材50とを分離して個別に送りだすための案内ロール3
4,35や冷却ロール36等が配されている。上記のよ
うな構成を有する化粧シート製造装置1を用いて、その
両面に所定のエンボス凹凸模様を有する化粧シートを製
造する方法について、幾つかの例を以下に説明する。
【0023】〔実施例1〕この例では、シート素材50
として、図3に示される如くの、0.16mm厚の透明
PVCフィルム〔(株)バンドー化学製のB−300〕
51の裏面に、グラビア印刷手法によって、塩ビ系イン
キ〔(株)昭和インク工業所製:化X〕にて木目印刷層
53を形成し、次いで、その木目印刷層53を覆うよう
に、雲母粉を含有するパールインキ〔(株)昭和インク
工業所製:化Xパール〕を版深80μmの格子版で隠蔽
ベタ印刷してパールインキ層54(光輝性の顔料による
着色層)を形成し、さらに、ホワイト顔料を含有する塩
ビ系インキ〔(株)昭和インク工業所製:化XNo.7〕
を版深80μmの格子版で隠蔽ベタ印刷して隠蔽ベタ層
55を形成したものが用いられている。
【0024】そして、上記シート素材50と前記した賦
型フィルム20とをコイル状に巻回してそれらの巻き戻
し部分を上記化粧シート製造装置1に図1に示される如
くにセットすると、該装置1により以下のようにして両
面にエンボス凹凸模様を有する化粧シートが製造され
る。すなわち、シート素材50は、約50°Cに加熱さ
れた予熱ロール26により予熱された後、加熱ドラム2
7に導かれて加熱されるとともに、シート両面に対向配
置された赤外線ヒーター31,33により約200°C
程度に加熱された状態で、回転駆動しているエンボスロ
ール10と加圧ロール15との間に搬送される。
【0025】そして、このシート素材50の一方の面部
と、エンボスロール10と加圧ロール15との間に上記
シート素材50とは別に搬送されて来た賦型フィルム2
0の賦型用凹凸模様22が形成された面部とが重ね合わ
せられ、それら両者がエンボスロール10と加圧ロール
15との間に挟み込まれて、加圧ロール15により賦型
フィルム20がシート素材50側に向けて加圧される。
【0026】このときシート素材50は程良く加熱軟化
状態にされているので、賦型フィルム20が加圧ロール
15によりシート素材50側へ押圧されると、該賦型フ
ィルム20及びエンボスロール10にそれぞれ形成され
た賦型用凹凸模様22,12がそれぞれシート素材50
の両面に同時にかつ連続的に付与される。その後、賦型
フィルム20はエンボスロール10と加圧ロール15の
出口側で案内ロール34,35に導かれてシート素材5
0から剥離され、また、賦型フィルム20が剥離された
状態のシート素材50は冷却ロール36,37で冷却さ
れて化粧シートとして取り出される。
【0027】それによって、図4に示される如くに、透
明PVCフィルム層51(図4においては上層部分、図
1,図2においてはエンボスロール10側の部分)の表
面部に多数の木目導管溝62からなるエンボス凹凸模様
が、また、上記透明PVCフィルム層51との境界部分
を含む、木目印刷層53,パールインキ層54,及び隠
蔽ベタ層55からなる裏面部には波状ヘヤライン65の
平行曲線群からなるエンボス凹凸模様が、それぞれ施さ
れた化粧シート60が得られる。
【0028】このようにして得られた化粧シート60に
は、木目導管溝62及びヘヤラインからなる緻密な凹凸
模様が高い精度と良好な再現性とをもって付与されてい
て、内部に立体的な輝き(照り)を有する、天然木意匠
に近いものであった。なお、上記のようにして得られた
化粧シート60の木目導管溝62にワイピングインキ
〔(株)昭和インク工業所製:W−141〕を用いてワ
イピング加工(谷よごし)を施し、さらに、ウレタン系
インキ〔(株)昭和インク工業所製:YP−18〕にて
版深80μmの格子版でベタ印刷して、艶調整すると、
一層天然木に近い化粧シートが得られることが確認され
た。
【0029】〔実施例2〕この例では、上述した実施例
1で用いられたシート素材50におけるパールインキ層
54及び隠蔽ベタ層55を省いたものをシート素材とし
て用い、かつ、賦型フィルム20として、ポリエステル
フィルム〔(株)東レ製のルミラー〕に前記と同様な波
形ヘヤラインの平行曲線群からなる賦型用凹凸模様22
を形成したものを用いて、実施例1と同様にして両面に
エンボス凹凸模様が施された化粧シートを得た。
【0030】そして、その得られた化粧シートを、雲母
粉パール顔料〔(株)メルク社製:イリオジン〕を20
wt%混入した接着剤〔(株)中央理化工業製:BA−
820〕で合板にラミネートすると、実施例1と同様
に、内部に立体的な輝き(照り)を有する、天然木に近
い化粧合板が得られた。 〔実施例3〕この例では、上述した実施例1で用いられ
たシート素材50における透明PVCフィルム層51の
表面に、ウレタン系インキ〔(株)昭和インク工業所
製:YP−18〕にて版深80μmの格子版でベタ印刷
して艶調整層を形成し、さらに、裏面の木目柄(図3の
木目印刷層53でここではオーク柄)に同調させてオー
クの導管部をシリカ系○○剤混入ウレタン系インキ
〔(株)昭和インク工業所製:GアンドM〕でグラビア
印刷してマットインキ層を形成し、それをシート素材と
して用いて、実施例1と同様にして両面にエンボス凹凸
模様が施された図5に示される如くの化粧シートを得
た。
【0031】得られた化粧シート70は、透明PVCフ
ィルム層51の表面に、艶調整層72とマットインキ層
73が形成されていることから、上記した例よりもさら
に天然木に近いものとなった。
【0032】
【発明の効果】以上の説明から理解されるごとく、本発
明による化粧シートの製造方法及び製造装置によれば、
熱可塑性樹脂フィルムからなる又はそれを主要部とする
シート素材の両面に、緻密な凹凸模様を同時にかつ連続
的に、しかも、高い精度と良好な再現性とをもって付与
することが可能となり、得られた化粧シートは、例えば
見る人に立体感を充分に与え得るものとなり、品質の向
上が図られるという優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】化粧シートの製造装置の一実施例を示す概略構
成図。
【図2】化粧シートの製造装置の一実施例の主要部を示
す拡大概略図。
【図3】化粧シートの製造方法の一実施例に使用される
シート素材を示す図。
【図4】化粧シートの製造方法の一実施例で得られた化
粧シートを示す図。
【図5】化粧シートの製造方法の他の実施例で得られた
化粧シートを示す図。
【符号の説明】
1 化粧シートの製造装置 10 エンボスロール 12 賦型用凹凸模様(木目導管溝用) 15 加圧ロール 20 賦型フィルム 22 賦型用凹凸模様(波形ヘヤライン用) 27 加熱ドラム 31,33 赤外線ヒーター 50 シート素材 60 実施例1で得られた化粧シート 62 木目導管溝 65 波状ヘヤライン 70 実施例3で得られた化粧シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 7:00 4F

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明ないし半透明の熱可塑性樹脂フィル
    ムからなる又はそれを主要部とするシート素材を、加熱
    しつつ所定の賦型用凹凸模様が施されたエンボスロール
    と所定の賦型用凹凸模様が施された賦型フィルムとの間
    に挟み、かつ、上記賦形フィルムを上記シート素材側に
    向けて連続的に加圧することによって、両面にエンボス
    凹凸模様を有する化粧シートを得るようにされた、化粧
    シートの製造方法。
  2. 【請求項2】 熱可塑性樹脂フィルムの裏面側に光輝性
    の顔料による着色層を設けたものをシート素材として使
    用することを特徴とする、請求項1記載の化粧シートの
    製造方法。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂フィルムの裏面側に光輝性
    の顔料による着色層を設けるとともに、この着色層の裏
    面側に隠蔽ベタ層を設けたものをシート素材として使用
    することを特徴とする、請求項1記載の化粧シートの製
    造方法。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂フィルムの表面側に硬化型
    インキによる艶調整層と硬化型着色インキによる絵柄層
    とを順次もしくはその逆順に設け、この熱可塑性樹脂フ
    ィルムの裏面側に上記表面側に設けられた絵柄層に同調
    した絵柄層を設けたものをシート素材として使用するこ
    とを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の化粧
    シートの製造方法。
  5. 【請求項5】 所定の賦型用凹凸模様が施されたエンボ
    スロールと、このエンボスロールに対して平行に配置さ
    れた加圧ロールと、所定の賦型用凹凸模様が施された賦
    型フィルムとを具備し、シート素材を加熱しつつ上記エ
    ンボスロールと上記賦型フィルムとの間に挟んで上記加
    圧ロールにより上記賦型フィルムを上記シート素材側に
    向けて加圧しつつ上記エンボスロールを回転させること
    によって、両面にエンボス凹凸模様を有する化粧シート
    を得るようにされてなる、化粧シートの製造装置。
JP4171172A 1992-06-29 1992-06-29 化粧シートの製造方法及び製造装置 Pending JPH068321A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4171172A JPH068321A (ja) 1992-06-29 1992-06-29 化粧シートの製造方法及び製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4171172A JPH068321A (ja) 1992-06-29 1992-06-29 化粧シートの製造方法及び製造装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH068321A true JPH068321A (ja) 1994-01-18

Family

ID=15918337

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4171172A Pending JPH068321A (ja) 1992-06-29 1992-06-29 化粧シートの製造方法及び製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH068321A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006305809A (ja) * 2005-04-27 2006-11-09 Sekisui Home Techno Kk エンボス化粧シートおよびその製造方法
JP2021160222A (ja) * 2020-03-31 2021-10-11 マツダ株式会社 加飾フィルム
JP2021175598A (ja) * 2020-05-01 2021-11-04 リンテック株式会社 加飾フィルム製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006305809A (ja) * 2005-04-27 2006-11-09 Sekisui Home Techno Kk エンボス化粧シートおよびその製造方法
JP2021160222A (ja) * 2020-03-31 2021-10-11 マツダ株式会社 加飾フィルム
JP2021175598A (ja) * 2020-05-01 2021-11-04 リンテック株式会社 加飾フィルム製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5164227A (en) Method for embossing a coated sheet with a diffraction or holographic pattern
US5155604A (en) Coated paper sheet embossed with a diffraction or holographic pattern
US4913858A (en) Method of embossing a coated sheet with a diffraction or holographic pattern
US5693405A (en) Masking film having embossed areas and unembossed areas
CA1324869C (en) Decoration of sheeting
JP4121488B2 (ja) 化粧材およびその製造方法
JP7144134B2 (ja) 微細柄凹凸模様を賦型する賦型シートの製造方法及び該製造方法で作製された賦型シート
JPH03101929A (ja) 模様金属化フィルム及びその製法
JP3241142B2 (ja) 凹凸模様と鏡面光沢を有する成形用化粧シート及び絵付け成形品の製造方法
JPH068321A (ja) 化粧シートの製造方法及び製造装置
JP2574558Y2 (ja) 化粧材
US6093273A (en) Manufacturing process of metal foil card
JPH0524166A (ja) 表面に意匠を有する押出成形品の製造方法
JP2000135756A (ja) 化粧シートとその製造方法並びに化粧シート付き成形品の製造方法
JPH0333500B2 (ja)
JP3248168B2 (ja) フィルム貼着印刷物及びその製造方法
JPH0124078B2 (ja)
JPH08150692A (ja) 内部に凹凸模様を有するハイレリーフ化粧シート
JP2589833B2 (ja) シート材料の装飾
JP2922239B2 (ja) 化粧シートの製造方法
JPH08118469A (ja) エンボスシートの製造方法及び製造装置
JPS58194538A (ja) エンボス離型材の製造方法
JPH05270199A (ja) 化粧板の製造方法
JP2983250B2 (ja) 化粧シート
US5148741A (en) Method and apparatus for reflective enhancement of rotogravure printed material