JPH0682896B2 - フレキシブルプリント配線板 - Google Patents

フレキシブルプリント配線板

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JPH0682896B2
JPH0682896B2 JP62071544A JP7154487A JPH0682896B2 JP H0682896 B2 JPH0682896 B2 JP H0682896B2 JP 62071544 A JP62071544 A JP 62071544A JP 7154487 A JP7154487 A JP 7154487A JP H0682896 B2 JPH0682896 B2 JP H0682896B2
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fpc
aromatic polyamide
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泰一 黒目
弘明 小林
伸明 伊藤
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、フレキシブルプリント配線板(以下、FPCと
略す)に関するもの、さらに詳しくは、使用雰囲気の湿
度変化に対して安定な性能を有するFPCに関するもので
ある。
[従来の技術] 近年、電気・電子工業分野において機器の小型・軽量化
の要求から、FPCの需要が増大しつつある。このFPCの一
般的な構成は、基材フィルム片面あるいは両面に電気回
路を形成し、この回路の上にカバーフィルムを積層する
というものである。基材フィルム及びカバーフィルムと
しては従来ポリイミドフィルムあるいはポリエステルフ
ィルムが多用されており、特にFPCへの部品実装時に半
田浴へこれを浸漬させるような場合には、耐熱性の点か
ら、基材フィルムおよびカバーフィルム共にポリイミド
フィルムを用いたFPCが通常使用されている。
[発明が解決しようとする問題点] 最近、部品の高密度実装あるいはFPC自体の小型化のた
めに、FPCの電気回路の高密度化、 すなわち配線の細線化と隣接する配線間の距離の短縮へ
の要求が強い。しかし一方で、回路の短絡を防止するた
めに配線間の絶縁抵抗を高く維持する必要がある。線間
絶縁抵抗値は回路の周囲の接着剤あるいはフィルムの絶
縁性能によって決定されるが、これも吸湿した場合には
絶縁性能が、大幅に低下する。特にポリイミドフィルム
を使用したFPCにおいては、FPCの最外層に位置して外気
と接触するポリイミドフィルムの水蒸気透過率が非常に
大きいため、FPC使用雰囲気の湿度が上昇すると接着剤
等の含水率が増加し、線間絶縁抵抗が低下する場合が生
じる。したがって、FPCの設計にあたっては線間絶縁抵
抗に余裕を持たせておくために配線間距離を大きくとる
必要があり、回路の高密度化への障害となっていた。ま
た、高電圧で使用される回路においては信頼性という面
でも問題であった。
本発明はかかる問題を解決し、使用雰囲気の湿度変化に
対して、線間絶縁抵抗を安定に保ち得るFPCを提供する
ことを目的とする。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、基板フィルムの少なくとも片面に形成された
電気回路の上にカバーフィルムが積層された構成のフレ
キシブルプリント配線板において、該フレキシブルプリ
ント配線板の両面の最外層が、水蒸気透過率5.0(g/m2/
24hr/0.1mm)以下の、下記構成単位を50モル%以上含む
重合体からなる芳香族ポリアミドフィルムであることを
特徴とするフレキシブルプリント配線板に関するもので
ある。
ここでAr1,Ar2は、以下の構造を有する。
(1) であり、Ar1、Ar2はパラ配向性あるいはいずれか一方は
パラ配向性である。また、R,Sはハロゲン基、ニトロ
基、C1〜C3のアルキル基、C1〜C3のアルコキシ基、p、
qは0〜3の整数。
本発明における芳香族ポリアミドとは、次式の構成単位
を50モル%以上、好ましくは70モル%以上含む重合体か
らなるものである。
ここでAr1,Ar2は、以下の構造を有する。
(1) であり、Ar1、Ar2はパラ配向性あるいはいずれか一方は
パラ配向性である。また、R,Sはハロゲン基、ニトロ
基、C1〜C3のアルキル基、C1〜C3のアルコキシ基、p、
qは0〜3の整数。
この芳香族ポリアミドは、酸クロライドとジアミンの反
応、あるいはジイソシアネートとカルボン酸の反応によ
って得られる。
本発明は上記の一般式で示される構成単位を50モル%以
上、好ましくは70モル%以上含むことが必要であるが、
この範囲より少ないと本発明の目的を達成するのに十分
な機械特性、耐熱性を得ることができない。また50モル
%未満、好ましくは30モル%未満の共重合成分について
は特に限定されるものではなく、エステル結合、ウレタ
ン結合、イミド結合、複素環結合などを含有していても
よい。
また本発明の芳香族ポリアミドにはフィルムの物性を損
わない程度に、滑剤、酸化防止剤、熱安定化剤その他の
添加剤が混入されていてもよい。
本発明において重要なことは、使用する芳香族ポリアミ
ドフィルムの水蒸気透過率が5.0(g/m2/24hr/0.1mm)以
下、好ましくは2.0(g/m2/24hr/0.1mm)以下、更に好ま
しくは1.0(g/m2/24hr/0.1mm)以下と、従来FPCで使用
されてきたポリイミドフィルムよりも1〜2桁小さな値
であるという点であり、このような特性を有するフィル
ムによって初めて、使用雰囲気の湿度上昇に対する吸湿
速度が抑えられ、回路に接する部分の含水率を長期間低
く維持できることとなり、湿度変動に対して安定した線
間絶縁性能を有するFPCが得られることとなった。
水蒸気透過率の低い芳香族ポリアミドフィルムを得るに
は、ポリマ中の芳香核に存するハロゲン基、ニトロ基、
C1〜C3のアルキル基、C1〜C3のアルコキシ基等の置換基
の数の多いポリマを選択することによっても可能であ
り、本発明の芳香族ポリアミドフィルムにおいては、ポ
リマ中の前述の置換基とアミド結合の割合(置換基数/
アミド結合数)で表現すれば、0.2以上であることが好
ましく、0.4以上であれば更に好ましい。
本発明のフィルムの吸湿率は、3.0%以下が好ましく2.5
%以下が更に好ましい。吸湿率が高い場合、フィルムと
接する接着剤の含水率も高くなって絶縁性能が低下する
からであり、フィルムにメッキ、蒸着等によって直接金
属が積層されている場合にはフィルムの吸湿率が低いこ
とはより重要である。
本発明の芳香族ポリアミドフィルムの熱膨脹係数は、1.
0×10-5以上4.0×10-5(1/℃)以下であることが好まし
く、更に好ましくは1.5×10-5以上3.0×10-5(1/℃)で
ある。これは、金属箔特に銅箔と接着剤を用いて貼り合
せ、更に接着剤を熱硬化させるような場合には、銅とフ
ィルムの熱膨脹が異なると常温に戻した際にカールする
からであり、またFPCを製造してこれに部品を実装する
際においてハンダ浴に浸漬するような場合にも同様の問
題が生じる。
また本発明の芳香族ポリアミドフィルムの寸法変化率
は、250℃において2.0%以下が好ましく、更に好ましく
は1.5%以下である。これは、ハンダ浴の温度が通常250
〜260℃であるため、FPCをハンダ浴に浸漬する場合には
フィルムの寸法変化率が大きいとFPCにしわを生じるた
めである。
しかし、FPCの製造工程あるいはその使用時においてフ
ィルムに対して上記のような加熱が行なわれないような
場合においては、上記の熱膨張係数、寸法変化率の範囲
を満たす必要はない。
次に本発明のFPCの製造方法について説明する。
本発明の芳香族ポリアミドフィルムは有機溶媒中に芳香
族ポリアミド樹脂を溶解させたポリマ溶液から、溶液製
膜法によって成形する。
ポリマの重合は、N−メチルピロリドン、ジメチルアセ
トアミド、ジメチルホルムアミド、テトラメチル尿素な
どの有機溶媒中にモノマを添加して行なう溶液重合法、
あるいは水系媒体を使用する界面重合法などによって行
なわれ、ポリマの構成単位によっては硫酸中で重合され
る場合もある。
フィルムを製膜する場合には重合後のポリマ溶液をその
まま使用する場合と、ポリマを水中などで一旦再沈させ
て単離し、乾燥後再度有機溶媒に溶解させて製膜に使用
する場合がある。
重合後のポリマ溶液から直接製膜する場合において、モ
ノマとして酸クロライドとジアミンを使用する時には、
重合時に副生する塩化水素を中和する必要があり、中和
剤としては水酸化カルシウム、水酸化リチウム、炭酸カ
ルシウム、炭酸リチウム、などの無機塩基あるいはそれ
らの水和物や、アンモニア、ジエタノールアミンなどの
有機塩基を用いる。
中和時に無機塩基などを用いた場合には、塩化カルシウ
ム、塩化リチウムなどが生成するが、これらの無機塩は
ポリマの溶解助剤としての効果を持ち、同様の理由か
ら、前述のポリマを溶媒に再溶解する場合にも、これら
の無機塩を添加することもある。
以上のように調製したポリマ溶液から、乾式、湿式、乾
湿式法などの方法によってフィルムは成形される。
乾式法は、ドラム、エンドレスベルト等の上にポリマ溶
液を流延し、熱風加熱などによって溶媒を蒸発させてフ
ィルムを得る方法である。但し、ポリマ溶液中に無機塩
が含有されている場合には、無機塩がフィルム中に残存
してフィルムの機械的物性等を低下させるため、この方
法は好ましくない。
湿式法では、ポリマ溶液を直接凝固浴中に押し出した
り、一旦ドラム等の支持体上に流延した後に支持体ごと
凝固浴中へ導入する方法であり、凝固浴中で有機溶媒や
無機塩の抽出が行なわれ、水を含有するゲルフィルムが
成形される。ゲルフィルムは次に浴から取り出されて乾
燥が行なわれ、最終フィルムとなる。ここで凝固浴は一
般に水系媒体からなり、有機溶媒や無機塩等を混合して
おく場合もある。
乾湿式法では、乾式法と同様にポリマ溶液を一旦支持体
上で乾燥してゲルフィルムを成形し、次にこれを水を主
体とする浴中に浸漬して湿式法と同様に溶媒、無機塩の
抽出を行ない、更に水分の乾燥を行なってフィルムを製
膜する方法である。
これらいずれの方法においても、その製膜工程中におい
ては、FPC用のフィルムとして十分な物性を発現させる
ために、延伸、熱処理の処理を行なう必要がある。具体
的には、延伸は面倍率で0.9〜9倍(面倍率とは延伸後
のフィルム面積を延伸前の面積で除した値であり、ここ
で1未満は収縮を意味する)、熱処理は200〜400℃、好
ましくは250〜350℃で、0.1〜10分間であり、これらの
延伸、熱処理条件を、ポリマの構成単位に応じて設定す
ることによって所定の物性をフィルムに与えることがで
きる。
このようにして得られた芳香族ポリアミドフィルムを基
板フィルムあるいはカバーフィルムとして用いてFPCを
製造するには、従来のポリイミドフィルムを使用する場
合の方法によればよい。まず基板フィルムの片面あるい
は両面に導体を積層するのであるが、導体としての金属
箔、特に銅の積層方法としては電解銅箔あるいは圧延銅
箔を耐熱性の優れた接着剤で貼り合わせるか、あるいは
メッキ法、蒸着法によってフィルム表面に金属を析出さ
せる方法などがあるが、いずれの方法を適用してもよ
い。但し、本発明の芳香族ポリアミドフィルムの特性か
ら注意すべき点もあり、例えば、接着剤を使用して銅箔
とフィルムを貼り合わせる場合には接着剤の選択および
接着方法に注意が必要である。接着剤としてはFPCとし
ての性能を満たすような耐熱性、耐薬品性、電気特性を
有していることが必要であり、エポキシ/ポリアミド、
エポキシ/ポリエステル系、変性エポキシ系、アクリル
系などが好適な例である。一方、加熱時に気体が発生す
るウレタン系などの接着剤は、本発明の芳香族ポリアミ
ドフィルムの気体透過率が低いために、銅箔とフィルム
間に気泡が形成され好ましくない。同様の理由から銅箔
の貼り合わせの際には、フィルムあるいは銅箔に予めコ
ーティングした接着剤中の残存溶媒を十分に、乾燥して
おく必要がある。以上のように基板フィルムに積層され
た金属箔を目的とするパターンにエッチングを行なって
回路を形成し、電気回路が多層である場合にはスルーホ
ール加工等を行ない、この回路の上にカバーフィルムを
耐熱性接着剤等によって積層し、更に穴あけ、打抜き等
を行なって所定の形状に成形して最終のFPCが得られ
る。
本発明の芳香族ポリアミドフィルムは、ポリマ中に含ま
れるアミド結合の極性が強いため、接着剤との親和性が
良好であるため表面処理を施していないフィルムであっ
ても、金属箔と十分な強度で接着することができる。こ
れは従来ポリイミドフィルム等では接着力を上げるため
に通常サンドブラスト等の加工を行なう必要があったこ
とと比較すると非常に大きな利点である。また本発明の
芳香族ポリアミドフィルムをコロナ処理、グロー放電処
理等の表面処理あるいはアンカーコーティングを行なう
と、更に大きな接着強度を接着剤での接着、メッキ、蒸
着等によって積層された金属との間に与えることができ
る。
本発明のFPCにおいては、湿度変化に対して安定化する
という目的から明らかなように、外気と直接に接触する
FPCの最外層に特定の芳香族ポリアミドフィルムを用い
るから、上記のFPC製造工程においては、例えば基板フ
ィルムの片面に回路を形成しカバーフィルムを積層する
場合には基板フィルムとカバーフィルム両方共に本発明
の芳香族ポリアミドフィルムを使用するが、基板フィル
ムに他のフィルムを使用した場合でもその外側に本発明
の芳香族ポリアミドフィルムを更に積層すればよく、ま
た基板フィルムの両面に回路を形成しその両方の上にカ
バーフィルムを積層する場合には、2つのカバーフィル
ムが本発明の芳香族ポリアミドフィルムであれば基板フ
ィルムが他のフィルムであってもよい。更に電気回路が
3層以上積層して形成されているようなFPCにおいても
同様に最外層の2面に本発明の芳香族ポリアミドフィル
ムが積層されていればよい。
[特性の測定方法] 本発明の特性値は次の測定法による。
(1)水蒸気透過率 Honeywell社製の高速度水分透過率測定器(型式:W825)
あるいはJIS Z−0208の方法によって測定した。
(2)熱膨張係数 熱収縮や吸脱湿の影響を除くため、フィルムを一旦150
℃まで加熱し徐々に冷却して行った時の80℃〜150℃の
領域における寸法変化から計算した。寸法変化量は熱機
械分析計(TMA)によって測定した。
(3)フィルムを幅10mm,長さ250mmに切り、両端から25
mmの位置に印を付けて試長200mmの試験片を作成し、こ
れを250℃雰囲気下で10分間加熱し、放冷後の長さを測
定して寸法変化率を次式によって算出した。
(4)線間絶縁抵抗 JPCA(日本プリント回路工業会)規格FC01の絶縁抵抗の
測定法により、カバーフィルムのないサンプルと、カバ
ーフィルムのあるサンプルについて抵抗値を測定した。
(5)吸湿率 25℃、75%RHで96時間調湿したフィルムを絶乾状態に
し、前後の重量変化から吸湿率をポリマに対する重量%
として計算した。
(6)強度、伸度 ASTM−D−882によるテンシロン型引張試験機に幅10m
m、試長50mmとなるようにセットし、引張速度300mm/分
で引張り、フィルムが破断する時の強度、伸度を測定し
た。
[実施例] 本発明を実施例に基づいて説明する。
実施例1 N−メチル−2−ピロリドン(以下NMPと略す)150lに
2−クロル−p−フェニレンジアミン4.99kgと4,4′−
ジアミノジフェニルスルホン3.72kgとを溶解させ、この
中にテレフタル酸クロライド10.15kgを添加し、2時間
攪拌して重合を完了した後、、水酸化カルシウム3.71kg
を添加、攪拌して中和を行ない、透明な芳香族ポリアミ
ド溶液を得た。このポリマ溶液を金属製ドラムに流延
し、150℃の雰囲気で約10分間乾燥した後、自己保持性
を得たゲルフィルムを連続的に剥離し、次に水槽内に導
入して水中に浸漬しながらフィルム長手方向に1.13倍延
伸した。更にフィルムをテンター内へ導入し、350℃で
幅方向に1.20倍延伸しながら約3分間加熱し、厚さ16μ
のフィルムを得た。
このフィルムを基板フィルムとして接着剤を乾燥後の塗
布厚さが15〜20μとなるように塗布し70℃で3分間乾燥
した後、35μの電解銅箔を100℃で加熱圧着した。次に
熱風オーブン中で140℃で3時間硬化を行なって銅貼り
板を得た。接着剤は、“バイロン200"(ポリエステル樹
脂)[東洋紡(株)製]100部と“エピコート871"(エ
ポキシ樹脂)[シェル化学(株)製]100部をメチルエ
チルケトン500部に溶解し、更に無水フタル酸(硬化
剤)を15部加えて調製した。銅貼り板の特性を第1表に
示す。
上記銅貼り板の銅箔層をエッチングして線間絶縁抵抗測
定用のパターンを形成したサンプルを作成した。また、
これと同様の電気回路を形成した後、この回路の上に上
述の基板フィルムと銅箔の貼り合せと同じフィルム、接
着剤、接着条件でカバーフィルムを積層したサンプルを
作成した。
この2つのサンプルを25℃、50%RH下で240時間調湿し
た後、線間絶縁抵抗を測定し、更に同サンプルを40℃、
90%RH下に移して、線間絶縁抵抗の経時変化を測定し
た。その結果を第1表に示す。
実施例2 NMP150lに2−クロル−p−フェニレンジアミン5.70kg
と4,4′−ジアミノジフェニルエーテル2.00kgを溶解さ
せ、この中に2−クロル−テレフタル酸クロライド11.8
9kgを添加し、2時間攪拌して重合を完了した後、炭酸
カルシウム5.01kgを添加、攪拌して中和を行ない芳香族
ポリアミド溶液を得た。このポリマ溶液を用いて実施例
1と同様にして厚さ16μのフィルムを作成した。但し延
伸は長手方向に1.05倍、幅方向に1.1倍、テンター温度
は320℃である。
このフィルムを基板フィルムおよびカバーフィルムとし
て使用し、実施例1と同様に銅箔と貼り合わせ、線間絶
縁抵抗測定用サンプルの作成を行ない実施例1と同様の
測定を行なった結果を第1表に示す。
比較例4 ジメチルアセトアミド300ccに4,4′−ジアミノジフェニ
ルメタン198gを溶解させ、この中に2−クロル−テレフ
タル酸クロライド102gとテレフタル酸クロライド119gを
添加して重合を行なった後、炭酸リチウム73.9gで中和
を行ない芳香族ポリアミド溶液を得た。これをガラス板
上に流延して150℃で5分間乾燥した後フィルムを剥離
し、これを金属製の枠に固定して水洗を行なった。
次に340℃で5分間加熱、乾燥を行ない、厚さ16μのフ
ィルムを得た。
このフィルムを基板フィルムおよびカバーフィルムとし
て使用して、実施例1と同様に線間絶縁抵抗測定用サン
プルを作成し、測定を行なった結果を第1表に示す。こ
のフィルムは銅張り板での耐ハンダ性に劣り、フレキシ
ブル回路基板用フィルムとしては好適ではなかった。
比較例1 ポリイミドフィルム(Du Pont社製、商品名“カプト
ン”、厚さ25μ、接着面はサンドブラスト処理済み)を
基板フィルムおよびカバーフィルムとして使用し、実施
例1と同様に銅箔とのラミネート、線間絶縁抵抗測定用
のカバーフィルム無しサンプルおよびカバーフィルム付
きサンプルの作成を行ない、実施例1と同様の測定を行
なった結果を第2表に示す。
比較例2 実施例1で作成したフィルムに銅箔をラミネートした銅
貼り板を用いて、線間絶縁抵抗測定用の電気回路を形成
し、この上に比較例1のポリイミドフィルムをカバーフ
ィルムとして積層してサンプルを作成し、実施例1と同
様の線間絶縁抵抗の経時変化を測定した。その結果を第
2表に示す。
比較例3 NMP185ccにm−フェニレンジアミン10.815gを溶解さ
せ、この中にイソフタル酸クロライド20.303gを添加
し、2時間攪拌して重合を完了した後、炭酸カルシウム
10gを添加、攪拌して中和を行ない芳香族ポリアミド溶
液を得た。これをガラス板上に流延して120℃で10分間
乾燥した後フィルムを剥離し、これを金属製の枠に固定
して水洗を行なった。
次に280℃で3分間加熱、乾燥を行ない、厚さ25μのフ
ィルムを得た。
このフィルムを基板フィルムおよびカバーフィルムとし
て使用して、実施例1と同様に線間絶縁抵抗用サンプル
を作成し、測定を行なった結果を第2表に示す。
第1表、第2表に示したように、例えばFPCの雰囲気
が、25℃、50%RHから40℃、90%RHへというように高温
高湿条件への変化した場合、ポリイミドフィルム、ある
いは本発明以外の芳香族ポリアミドフィルムを使用した
比較例ではほぼ30分間程度で線間絶縁抵抗値が低下して
しまうのに対して、本発明のFPCではフィルム厚さが16
μとポリイミドフィルムの25μより薄いにも係わらず、
100時間経過後でもなお高い抵抗値を維持している。こ
れより本発明のFPCが湿度変動に対して非常に安定して
いることがわかる。
[発明の効果] 本発明にかかるFPCは、使用雰囲気の湿度変化に対し
て、線間絶縁抵抗を安定に保ち得るという効果を有す
る。
また本発明のFPCは、EPCに要求される種々の特性、例え
ばハンダ耐熱性、可撓性、耐薬品性、電気特性など多く
の面で優れた特性を発揮し、一般の電子機器の配線材と
して用いることができるが、特に高湿条件に曝される場
合や、高電圧が印加される場合あるいは小型化のために
高密度の配線が必要な場合に適している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−136826(JP,A) 特開 昭56−155762(JP,A) 特開 昭58−108788(JP,A) 特開 昭61−236825(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板フィルムの少なくとも片面に形成され
    た電気回路の上にカバーフィルムが積層されたフレキシ
    ブルプリント配線板において、該フレキシブルプリント
    配線板の両面の最外層が、水蒸気透過率5.0(g/m2/24h
    r./0.1mm)以下の、下記構成単位を50モル%以上含む重
    合体からなる芳香族ポリアミドフィルムであることを特
    徴とするフレキシブルプリント配線板。 ここで、Ar1、Ar2は、以下の構造を有する。 (1) であり、Ar1、Ar2はパラ配向性あるいはいずれか一方は
    パラ配向性である。また、R、Sはハロゲン基、ニトロ
    基、C1〜C3のアルキル基、C1〜C3のアルコキシ基、p、
    qは0〜3の整数。
JP62071544A 1987-03-27 1987-03-27 フレキシブルプリント配線板 Expired - Lifetime JPH0682896B2 (ja)

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