JPH068205Y2

JPH068205Y2 - 金具取付け部の変形防止装置

Info

Publication number: JPH068205Y2
Application number: JP12922987U
Authority: JP
Inventors: 秀之越後; 直人丸山
Original assignee: 三協アルミニウム工業株式会社
Priority date: 1987-08-27
Filing date: 1987-08-27
Publication date: 1994-03-02
Anticipated expiration: 2002-08-27
Also published as: JPS6436471U

Description

【考案の詳細な説明】【考案の目的】

（産業上の利用分野）この考案は、例えば、障子框等を構成する中空材に、こ
の中空材を両側から挟む状態で錠や引手等の各種金具を
取付けるに際し、前記中空材の変形を防止するために利
用する金具取付け部の変形防止装置に関するものであ
る。（従来の技術）一般に、中空材から成る障子框に錠や引手等の金具を取
付けるには、障子框の両側の見付け面壁部に、金具取付
け用の開口部を形成する。また、金具は、一方と他方の
部品に分かれており、例えば金具が錠である場合には、
これらの部品に、障子框内に収容される機能部分や開口
部を塞ぐカバー部分、あるいは錠の操作部分などが構成
してある。上記の金具は、部品を両側の開口部にそれぞれ装着し、
両部品をねじで連結することにより、障子框を挟む状態
で取付けが成される。（考案が解決しようとする問題点）ところが、上記したように、障子框を挟む状態で取付け
た金具は、ねじの締め付けが不十分であると、繰返し行
う操作によって位置ずれが生じ易く、この不具合を防ぐ
ためにねじをつよく締め付けると、障子框を潰す状態に
変形させてしまうことがあるという問題点があった。（考案の目的）この考案は、このような従来の問題点に着目して成され
たもので、障子框等の中空材に錠や引手等の金具を強固
に取付けることが可能であって、取付けに際して前記中
空材の変形を防止することができる金具取付け部の変形
防止装置を提供することを目的としている。

【考案の構成】

（問題点を解決するための手段）この考案による金具取付け部の変形防止装置は、中空材
の相対向する壁部に、金具取付け用開口部を形成し、前
記両壁部の内面との圧着部を備え且つ両壁部間に嵌合さ
れる本体部と、前記開口部の切除端面に当接する位置規
制用の係止部とを備えた変形防止具を開口部から嵌め込
んだことを特徴としている。（実施例）以下、この考案を図面に基づいて説明する。第１図〜第６図は、この考案の一実施例を説明する図で
ある。すなわち、この実施例における中空材は障子框であっ
て、障子框１は、第４図〜第６図に示すように、両側で
相対向する見付け面壁部２，３と、見込み面を形成する
框内周壁部４および框外周壁部５とを有している。前記
両見付け面壁部２，３には、相対向するところに矩形状
の金具取付け用開口部２ａ，３ａが形成してある。な
お、框内周壁部４には、格子やガラス等を取付けるため
の溝部を形成する一対の突片４ａ，４ｂが設けてある。この実施例における金具は、上記障子框１を構成部材と
する玄関引戸と、この引戸を組込んだサッシ枠との間で
施錠を行う戸当り錠である。前記戸当り錠６は、第４図
中に仮想線で示すように、前記開口部２ａ，３ａにそれ
ぞれ装着する屋外側部品７と屋内側部品８とから成って
いる。屋外側部品７は、屋外側見付け面壁部２の開口部２ａを
塞ぐ引手部７ａを有し、屋内面の上下端には、ねじ結合
用のナット部７ｂ，７ｃが突設してある。他方、屋内側
部品８は、屋内側見付け面壁部３の開口部３ａを塞ぐ引
手部８ａを有すると共に、障子框１内に収容される機能
部を備え、上下端部に、前記ナット部７ｂ，７ｃに螺合
するねじ９，９を具備している。前記機能部は、框外周
壁部５の開口部分（図示せず）に露出する部分に、引手
部８ａに設けたつまみの操作によってサッシ竪枠側に係
脱する鉤部８ｃを備えている。また、この実施例におけ
る機能部は、前記つまみの操作により、障子框１内にお
いて開口部２ａ，３ａよりも下側へ延出する作動機構部
８ｄを備えている。上記の戸当り錠６を取付ける際には、第１図〜第３図に
示すように、両見付け面壁部２，３の間に嵌合する本体
部１１と、前記開口部２ａ，３ａの切除端面に当接する
位置規制用の係止部１２，１２とを備えた変形防止具Ａ
を用いる。この変形防止具Ａは、同一のものを開口部２
ａ，３ａの上下にそれぞれ装着する。また、上記変形防
止具Ａは、その材質が特に限定されることはないが、軽
量化、障子框１への接触性および強度などを考慮し、例
えば合成樹脂で成形してある。前記本体部１１は、開口部２ａ，３ａの幅にほぼ対応す
る横寸法（第１図左右方向の寸法）を有すると共に、両
見付け面壁部２，３に接触する部分を枠状に残した状態
にして、前記作動機構部８ｄの貫通孔１５が形成してあ
り、この貫通孔１５による強度不足を補う構成として、
両側に、薄肉部１３，１３を介して翼部１４，１４が回
動可能に連設してある。また、本体部１１は、枠状を成
す両側部分の互いの反対面に、見付け面壁部２，３への
圧接力および装着性を高めるための突状１６を圧着部と
して三本づつ有し、同じ面の片側の縁に沿って先述の係
止部１２，１２が突設してある。この係止部１２は、見
付け面壁部２，３の厚さを越えない突出寸法を有してい
る。前記翼部１４，１４は、両見付け面壁部２，３の間
に対応する幅寸法（第２図上下方向の寸法）と、この幅
方向の負荷に十分耐えることのできる厚さ寸法とを有し
ている。上記の変形防止具Ａを用いて障子框１に戸当り錠６を取
付けるには、まず、両翼部１４，１４を互いに近づく方
向に折曲げた状態（第５図中の仮想線で示す状態）にし
て、前記変形防止具Ａを開口部２ａ，３ａから障子框１
内に入れたのち、両側の係止部１２，１２が両開口部２
ａ，３ａの上側切除端面（又は下側切除端面）に当接す
るところまで本体部１１を両見付け面壁部２，３間に嵌
合すると共に、突条１６を前記壁部２，３の内面に圧着
し、さらに、両翼部１４，１４を左右に開くようにして
同じく両見付け面壁部２，３間に嵌合する。ここで、前
記係止部１２は、本体部１１が障子框１の中空部に必要
以上に入り込むのを規制し、変形防止具Ａを確実に位置
決めする。こののち、両開口部２ａ，３ａに、戸当り錠
６の屋外・屋内側部品７，８をそれぞれ装着し、屋内側
部品８側のねじ９を屋外側部品７側にナット部７ｂ，７
ｃに螺着することによって、障子框１を挟むように両者
を連結する。このとき、前記変形防止具Ａは戸当り錠６が操作の繰返
しによって位置ずれすることが無いように、前記ネジ９
の締め付けを十分に行うことができ、この際、両見付け
面壁部２，３間に介在する本体部１１および翼部１４，
１４により、障子框１が潰れる状態に変形するのを防止
する。なお、上記実施例では、戸当り錠６が開口部２ａ，３ａ
よりも下側へ延出する作動機構部８ｄを備えているた
め、本体部１１に翼部１４および貫通孔１５を設けた変
形防止具Ａとしたが、前記開口部２ａ，３ａの上端側、
あるいは作動機構部８ｄの無い錠を使用する場合におい
ては、第７図に示すように、翼部や貫通孔の無い肉厚板
状の本体部１７を備えた変形防止具Ｂを用いることがで
きる。また、上記実施例のように、本体部１１に翼部１
４を設けた変形防止具Ａの場合、前記翼部１４の両端に
位置規制用の係止部を設けることも良い。第８図〜第１０図は、この考案の他の実施例を説明する
図である。すなわち、この実施例における変形防止具Ｃは、断面コ
字形を成すブロック状の本体部２１を備えており、開口
部２ａ，３ａの上端においては、コ字形の開口側を下向
きにして装着し、前記開口部２ａ，３ａの下端において
は、その逆向きに装着する。前記本体部２１は、両見付
け面壁部２，３間に相当する厚さ寸法ｌ_１を有すると共
に、相対向する部分が開口部２ａ，３ａの横幅に相当す
る内法寸法ｌ_２を有し、さらに、取付け時の竪寸法ｌ_３
が前記開口部２ａ，３ａの横幅よりも小さくなってい
る。また、本体部２１は、両端面の中央の縁に、位置規
制用の係止部２２，２２を突設すると共に、同端面に、
前述の実施例で説明した突条１６（第１図参照）と同様
の作用をもたらす突条２３が圧着部として形成してあ
る。上記の変形防止具Ｃは、本体部２１を横にした状態で開
口部２ａ，３ａから障子框１内に挿入し、前記本体部２
１を９０°回転させつつ両見付け面壁部２，３の間に嵌
合すると共に、突条２３を前記壁部２，３の内面に圧着
し、両側の係止部２２，２２を開口部２ａ，３ａの上側
切除端面（又は下側切除端面）に当接する。こののち、
先の実施例と同様の要領で、図外の金具の取付けを行
う。上記のように断面コ字形を成すブロック状本体部２１を
備えた変形防止具Ｃを用いた場合、先の実施例と同様の
効果を得ることができるほか、変形防止具Ｃ自体の強度
をより一層高めることが可能となる。第１１図および第１２図は、この考案のさらに他の実施
例を説明する図である。なお、この実施例では、障子框
の形態が前記実施例のものと異なるが、該当する部位に
同一符号を記して説明を省略する。この実施例における変形防止具Ｄは、両見付け面壁部
２，３の間に嵌合する肉厚板状の本体部３１を備え、前
記本体部３１の両端面中央に、厚さ方向にわたって段状
の係止部３２，３２が突設してあり、さらに、前記係止
部３２の両側となる肩部分を圧着部３３，３３としてい
る。また、開口部３ａ（２ａ）の上下端部には、前記係止部
３２の大きさに相当する小開口部３０，３０が連設して
あり、両者の境目となる部分には、互いに向合う突部３
０ａ，３０ａが形成してある。さらに、図中の符号４０は、引戸の召合わせ框などに設
ける締り錠（金具）であって、この締り錠４０は、ナッ
ト部４１ａ，４１ａを備えた屋外側部品４１と、前記ナ
ット部４１ａに螺合するねじ４２を具備した屋内側部品
４３とに分かれている。なお、屋内側部品４３は、障子
框１内に収容される機能部４４、操作用つまみ４５およ
び前記ねじ４２の通し孔４６などを備えている。上記の変形防止具Ｄは、本体部３１を障子框１内に挿入
したのち、両側の係止部３２，３２を両見付け面壁部
２、３の小開口部３０に当接係合し、且つ圧着部３３，
３３を前記壁部２，３の内面に圧着状態にして取付けが
成される。このとき、前記突部３０ａ，３０ａは、取付
け後の本体部３１が不用意に外れるのを防止する。この
のち、先の実施例と同様に前記締り錠４０の取付けを行
う。上記実施例の場合も先の各実施例と同様の効果を得るこ
とができ、このほか、変形防止具Ｄ自体の取付け状態が
より一層強固となることが明らかである。なお、この考案による金具取付け部の変形防止装置の構
成が上記各実施例に限定されることはなく、変形防止具
の本体部や係止部の形態を適宜変更したり、各実施例に
おける詳細な構成部位を組合わせたりすることができ
る。また、上記変形防止装置は、障子框以外の各種中空
材に、所定の金具を取付ける場合にも当然適用可能であ
る。

【考案の効果】

以上説明してきたように、この考案の金具取付け部の変
形防止装置によれば、中空材の相対向する壁部に、金具
取付け用開口部を形成し、前記両壁部の内面との圧着部
を備え且つ両壁部間に嵌合される本体部と、前記開口部
の切除端面に当接する位置規制用の係止部とを備えた変
形防止具を開口部から嵌め込んだ構成としたため、位置
ずれ等を生じさせることなく、障子框等の中空材に錠や
引手等の金具を強固に取付けることができると共に、こ
の取付けにおいて前記中空材が潰れる状態に変形するの
を確実に防止することができる。また、上記金具取付け
部の変形防止装置は、開口部の切除端面に当接する係止
部および壁部内面への圧着部により、本体部を強固に且
つ容易に位置決めすることができるなどの効果を有す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図はこの考案の一実施例における金具取付
け部の変形防止装置の変形防止具を説明する正面図、平
面図および側面図、第４図〜第６図は変形防止具の装着
状態を説明する障子框の見込み方向の断面図、見付け方
向の断面図および水平断面図、第７図は変形防止具の他
の例を説明する斜視図、第８図はこの考案の他の実施例
を説明する斜視図、第９図および第１０図は第８図に示
す変形防止具の装着状態を説明する障子框の断面図およ
び見付け方向からの側面図、第１１図はこの考案のさら
に他の実施例を説明する斜視図、第１２図は第１１図に
示す変形防止具の装着状態を説明する障子框の断面図で
ある。１…障子框（中空材）、２，３…見付け面壁部、２ａ，３ａ…金具取付け用開口部、６…戸当り錠（金具）、１１，１７，２１，３１…本体部、１２，２２，３２…係止部、１６，２３…突条（圧着部）、３３…圧着部、４０…締り錠（金具）、Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ…変形防止具。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】中空材の相対向する壁部に、金具取付け用
開口部を形成し、前記両壁部の内面との圧着部を備え且
つ両壁部間に嵌合される本体部と、前記開口部の切除端
面に当接する位置規制用の係止部とを備えた変形防止具
を開口部から嵌め込んだことを特徴とする金具取付け部
の変形防止装置。