JPH0681901A - 多気筒エンジンの振動低減装置 - Google Patents
多気筒エンジンの振動低減装置Info
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- JPH0681901A JPH0681901A JP23705392A JP23705392A JPH0681901A JP H0681901 A JPH0681901 A JP H0681901A JP 23705392 A JP23705392 A JP 23705392A JP 23705392 A JP23705392 A JP 23705392A JP H0681901 A JPH0681901 A JP H0681901A
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- shaft
- couple
- cylinder
- engine
- bevel gears
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ピッチングに基くエンジン本体の振動の発生
を抑制する。 【構成】 クランクシャフト5によって一対のカムシャ
フトを駆動するために垂直方向に延びる一対の駆動シャ
フト16,17をエンジン本体に取付ける。一方の駆動
シャフト16に一対のアンバランス質量24,25を一
体形成し、他方の駆動シャフト17にも一対のアンバラ
ンス質量26,27を一体形成する。エンジン運転時に
エンジン本体の重心を通る横方向軸線y回りに生ずる偶
力My を打ち消すように駆動シャフト16,17に対す
る各アンバランス質量24,25,26,27の取付け
方向を定める。
を抑制する。 【構成】 クランクシャフト5によって一対のカムシャ
フトを駆動するために垂直方向に延びる一対の駆動シャ
フト16,17をエンジン本体に取付ける。一方の駆動
シャフト16に一対のアンバランス質量24,25を一
体形成し、他方の駆動シャフト17にも一対のアンバラ
ンス質量26,27を一体形成する。エンジン運転時に
エンジン本体の重心を通る横方向軸線y回りに生ずる偶
力My を打ち消すように駆動シャフト16,17に対す
る各アンバランス質量24,25,26,27の取付け
方向を定める。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多気筒エンジンの振動低
減装置に関する。
減装置に関する。
【0002】
【従来の技術】クランクシャフトの回転をクランクシャ
フトからカムシャフトに向けて延びる駆動シャフトを介
してカムシャフトに伝達し、駆動シャフトに駆動シャフ
トの捩れ振動の発生を防止するためのダンパを取付けた
エンジンが公知である(実開昭63−182202号公
報参照)。
フトからカムシャフトに向けて延びる駆動シャフトを介
してカムシャフトに伝達し、駆動シャフトに駆動シャフ
トの捩れ振動の発生を防止するためのダンパを取付けた
エンジンが公知である(実開昭63−182202号公
報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが多気筒エンジ
ンでは機関運転時にエンジン本体の重心を通りかつクラ
ンクシャフト軸線に垂直な平面内を延びる軸線の回りに
偶力が発生し、この偶力によってエンジン本体に振動が
発生する。この場合、上述のエンジンにおけるように駆
動シャフトにダンパを取付けても上述の偶力は打ち消す
ことはできず、斯くしてこの偶力によってエンジン本体
に振動が発生するという問題を生ずる。
ンでは機関運転時にエンジン本体の重心を通りかつクラ
ンクシャフト軸線に垂直な平面内を延びる軸線の回りに
偶力が発生し、この偶力によってエンジン本体に振動が
発生する。この場合、上述のエンジンにおけるように駆
動シャフトにダンパを取付けても上述の偶力は打ち消す
ことはできず、斯くしてこの偶力によってエンジン本体
に振動が発生するという問題を生ずる。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明によれば、エンジン本体の重心を通りかつク
ランクシャフト軸線に垂直な平面内を延びる一軸線の回
りに偶力が発生するエンジンにおいて、上述の平面とほ
ぼ平行をなす平面内において上述の一軸線とほぼ直角を
なして延びる軸線の回りを回転するシャフトをエンジン
本体に取付け、上述の偶力を打ち消し得るようにシャフ
トにアンバランス質量を取付けている。
めに本発明によれば、エンジン本体の重心を通りかつク
ランクシャフト軸線に垂直な平面内を延びる一軸線の回
りに偶力が発生するエンジンにおいて、上述の平面とほ
ぼ平行をなす平面内において上述の一軸線とほぼ直角を
なして延びる軸線の回りを回転するシャフトをエンジン
本体に取付け、上述の偶力を打ち消し得るようにシャフ
トにアンバランス質量を取付けている。
【0005】
【作用】エンジン本体の重心を通りかつクランクシャフ
ト軸線に垂直な平面内を延びる一軸線の回りに発生する
偶力が上述の平面とほぼ平行をなす平面内において上述
の一軸線とほぼ直角をなして延びる軸線回りを回転する
シャフトに取付けられたアンバランス質量によって打ち
消される。
ト軸線に垂直な平面内を延びる一軸線の回りに発生する
偶力が上述の平面とほぼ平行をなす平面内において上述
の一軸線とほぼ直角をなして延びる軸線回りを回転する
シャフトに取付けられたアンバランス質量によって打ち
消される。
【0006】
【実施例】以下本発明を4気筒2サイクルエンジンに適
用した場合について説明する。図1から図3に点火順序
が1−3−2−4である4気筒2サイクルエンジンを示
す。このエンジンは4個のピストン1(図1)を具えた
直列4気筒エンジンであって給気弁および排気弁を具備
しており、シリンダヘッド2には給気弁を駆動するため
のカムシャフト3と、排気弁を駆動するためのカムシャ
フト4とが取付けられている。これらカムシャフト3,
4はクランクシャフト5の軸線と平行をなして延びてお
り、しかもこれらカムシャフト3,4はクランクシャフ
ト5の軸線を含む垂直面xの両側に垂直面xから等しい
距離を隔てて配置されている。更に、これらカムシャフ
ト3,4の端部には夫々かさ歯車6,7が取付けられて
いる。
用した場合について説明する。図1から図3に点火順序
が1−3−2−4である4気筒2サイクルエンジンを示
す。このエンジンは4個のピストン1(図1)を具えた
直列4気筒エンジンであって給気弁および排気弁を具備
しており、シリンダヘッド2には給気弁を駆動するため
のカムシャフト3と、排気弁を駆動するためのカムシャ
フト4とが取付けられている。これらカムシャフト3,
4はクランクシャフト5の軸線と平行をなして延びてお
り、しかもこれらカムシャフト3,4はクランクシャフ
ト5の軸線を含む垂直面xの両側に垂直面xから等しい
距離を隔てて配置されている。更に、これらカムシャフ
ト3,4の端部には夫々かさ歯車6,7が取付けられて
いる。
【0007】かさ歯車6の真下にはエンジン本体により
回転可能に支承されたかさ歯車8およびこのかさ歯車8
と共に回転する平歯車9とが設けられ、かさ歯車7の真
下にはエンジン本体により回転可能に支承されたかさ歯
車10およびこのかさ歯車10と共に回転する平歯車1
1とが設けられている。平歯車9はクランクシャフト5
の端部に取付けられた歯車12に歯車13を介して連結
され、平歯車11は歯車12に一対の歯車14,15を
介して連結されている。更に垂直面xの両側には垂直面
から等しい距離を隔てて垂直に延びる一対の駆動ロッド
16,17が配置されており、これらの各駆動ロッド1
6,17は夫々対応する複数個の支持部材18,19に
より回転可能に支承されている。
回転可能に支承されたかさ歯車8およびこのかさ歯車8
と共に回転する平歯車9とが設けられ、かさ歯車7の真
下にはエンジン本体により回転可能に支承されたかさ歯
車10およびこのかさ歯車10と共に回転する平歯車1
1とが設けられている。平歯車9はクランクシャフト5
の端部に取付けられた歯車12に歯車13を介して連結
され、平歯車11は歯車12に一対の歯車14,15を
介して連結されている。更に垂直面xの両側には垂直面
から等しい距離を隔てて垂直に延びる一対の駆動ロッド
16,17が配置されており、これらの各駆動ロッド1
6,17は夫々対応する複数個の支持部材18,19に
より回転可能に支承されている。
【0008】駆動シャフト16の上端部にはかさ歯車6
と噛合するかさ歯車20が取付けられ、駆動シャフト1
6の下方部にはかさ歯車8と噛合するかさ歯車21が取
付けられている、一方、駆動シャフト17の上端部には
かさ歯車7と噛合するかさ歯車22が取付けられ、駆動
シャフト17の下方部にはかさ歯車10と噛合するかさ
歯車23が取付けられている。クランクシャフト5の回
転は一方では各歯車13,9,8,21、駆動シャフト
16および各歯車20,6を介してカムシャフト3に伝
達され、他方では各歯車15,14,11,10,2
3、駆動シャフト17および各歯車22,7を介してカ
ムシャフト4に伝達される。クランクシャフト5に取付
けられた歯車12と各平歯車9,11は同一の径を有し
ており、従ってかさ歯車8はクランクシャフト5と同一
方向へ同一速度で回転し、かさ歯車10はクランクシャ
フト5と反対方向へ同一速度で回転する。また駆動シャ
フト16および17はクランクシャフト5と同一速度で
回転し、このとき駆動シャフト16と駆動シャフト17
は互いに反対方向rに回転する。
と噛合するかさ歯車20が取付けられ、駆動シャフト1
6の下方部にはかさ歯車8と噛合するかさ歯車21が取
付けられている、一方、駆動シャフト17の上端部には
かさ歯車7と噛合するかさ歯車22が取付けられ、駆動
シャフト17の下方部にはかさ歯車10と噛合するかさ
歯車23が取付けられている。クランクシャフト5の回
転は一方では各歯車13,9,8,21、駆動シャフト
16および各歯車20,6を介してカムシャフト3に伝
達され、他方では各歯車15,14,11,10,2
3、駆動シャフト17および各歯車22,7を介してカ
ムシャフト4に伝達される。クランクシャフト5に取付
けられた歯車12と各平歯車9,11は同一の径を有し
ており、従ってかさ歯車8はクランクシャフト5と同一
方向へ同一速度で回転し、かさ歯車10はクランクシャ
フト5と反対方向へ同一速度で回転する。また駆動シャ
フト16および17はクランクシャフト5と同一速度で
回転し、このとき駆動シャフト16と駆動シャフト17
は互いに反対方向rに回転する。
【0009】図1に示されるようにかさ歯車21の上方
および下方の駆動シャフト16上には夫々アンバランス
質量24,25が一体形成され、かさ歯車23の上方お
よび下方の駆動シャフト17上にも夫々アンバランス質
量26,27が一体形成される。アンバランス質量24
とアンバランス質量25とはエンジン本体の重心Gを通
る横方向軸線yから等しい距離を隔てて配置されてお
り、アンバランス質量26とアンバランス質量27も横
方向軸線yからアンバランス質量24,25と等しい距
離を隔てて配置されている。各アンバランス質量24,
25,26,27は図2に示されるように同一のセクタ
形状をなすと共に同じ質量を有している。また、図2か
らわかるように駆動シャフト16に対するアンバランス
質量24の取付け方向は駆動シャフト16に対するアン
バランス質量25の取付け方向に対して180度隔てら
れており、駆動シャフト17に対するアンバランス質量
26の取付け方向は駆動シャフト17に対するアンバラ
ンス質量27の取付け方向に対して180度隔てられて
いる。また水平方向において互いに隣接する一対のアン
バランス質量24,26は垂直面xに対して互いに対称
となるように配置されており、従って残りの一対のアン
バランス質量25,27も垂直面xに対して互いに対称
となるように配置される。
および下方の駆動シャフト16上には夫々アンバランス
質量24,25が一体形成され、かさ歯車23の上方お
よび下方の駆動シャフト17上にも夫々アンバランス質
量26,27が一体形成される。アンバランス質量24
とアンバランス質量25とはエンジン本体の重心Gを通
る横方向軸線yから等しい距離を隔てて配置されてお
り、アンバランス質量26とアンバランス質量27も横
方向軸線yからアンバランス質量24,25と等しい距
離を隔てて配置されている。各アンバランス質量24,
25,26,27は図2に示されるように同一のセクタ
形状をなすと共に同じ質量を有している。また、図2か
らわかるように駆動シャフト16に対するアンバランス
質量24の取付け方向は駆動シャフト16に対するアン
バランス質量25の取付け方向に対して180度隔てら
れており、駆動シャフト17に対するアンバランス質量
26の取付け方向は駆動シャフト17に対するアンバラ
ンス質量27の取付け方向に対して180度隔てられて
いる。また水平方向において互いに隣接する一対のアン
バランス質量24,26は垂直面xに対して互いに対称
となるように配置されており、従って残りの一対のアン
バランス質量25,27も垂直面xに対して互いに対称
となるように配置される。
【0010】エンジンの運転が開始されると横方向軸線
y回りの偶力、即ちピッチング偶力が発生する。次にこ
れについて図4を参照して説明する。図4はクランクシ
ャフト5、駆動シャフト16,17およびアンバランス
質量24,25,26,27を図解的に示しており、図
4において28aは1番気筒用クランクシャフトピン
を、28bは2番気筒用クランクシャフトピンを、28
cは3番気筒用クランクシャフトピンを、28dは4番
気筒用クランクシャフトピンを夫々示している。また図
4においてクランクシャフト5の回転方向をRで、駆動
シャフト16,17の回転方向をrで示している。
y回りの偶力、即ちピッチング偶力が発生する。次にこ
れについて図4を参照して説明する。図4はクランクシ
ャフト5、駆動シャフト16,17およびアンバランス
質量24,25,26,27を図解的に示しており、図
4において28aは1番気筒用クランクシャフトピン
を、28bは2番気筒用クランクシャフトピンを、28
cは3番気筒用クランクシャフトピンを、28dは4番
気筒用クランクシャフトピンを夫々示している。また図
4においてクランクシャフト5の回転方向をRで、駆動
シャフト16,17の回転方向をrで示している。
【0011】ピストンが上死点に近づくとピストンの上
昇速度が急激に減速されるためにエンジン本体には図4
(A)においてFで示されるようなピストン上昇方向の
慣性力が生じる。これに対してピストンが下死点に近づ
くとピストンの下降速度が急激に減速されるためにエン
ジン本体には図4(B)においてFで示されるようなピ
ストン下降方向の慣性力が生ずる。これらの慣性力Fに
よってエンジン本体には横方向軸線y回りの偶力My 、
即ちピッチングを生ずる。この場合、2番気筒および3
番気筒のクランクシャフトピン28b,28cは横方向
軸線yに近いために2番気筒および3番気筒によって生
ずるピッチングは小さく、従ってピッチングMy の発生
に対しては1番気筒および4番気筒によって生ずるピッ
チングが支配的となる。従ってピッチングMy の発生を
抑制するためには1番気筒および4番気筒によって生ず
るピッチングを抑制することが必要となる。
昇速度が急激に減速されるためにエンジン本体には図4
(A)においてFで示されるようなピストン上昇方向の
慣性力が生じる。これに対してピストンが下死点に近づ
くとピストンの下降速度が急激に減速されるためにエン
ジン本体には図4(B)においてFで示されるようなピ
ストン下降方向の慣性力が生ずる。これらの慣性力Fに
よってエンジン本体には横方向軸線y回りの偶力My 、
即ちピッチングを生ずる。この場合、2番気筒および3
番気筒のクランクシャフトピン28b,28cは横方向
軸線yに近いために2番気筒および3番気筒によって生
ずるピッチングは小さく、従ってピッチングMy の発生
に対しては1番気筒および4番気筒によって生ずるピッ
チングが支配的となる。従ってピッチングMy の発生を
抑制するためには1番気筒および4番気筒によって生ず
るピッチングを抑制することが必要となる。
【0012】ところで図4(A)に示されるように1番
気筒が上死点にあるときには横方向軸線y回りに矢印M
y で示される方向の偶力が発生する。また、図4(A)
に示す状態からクランクシャフト5が90度回転して図
4(B)に示されるように4番気筒が下死点に達したと
きにも横方向軸線y回りに矢印My で示される方向の、
即ち図4(A)のときと同一方向の偶力が発生する。こ
れに対して図4(B)に示す状態からクランクシャフト
5が更に90度回転すると今度は図4(A),(B)に
示す偶力My と反対向きの偶力が発生し、更にクランク
シャフト5が90度回転した場合にも図4(A),
(B)に示す偶力My と反対向きの偶力が発生する。従
ってこの偶力My を打ち消すためには図4(A)に示す
ように1番気筒が上死点にあるか又は図4(B)に示す
ように4番気筒が下死点にあるときには図4(A),
(B)に示される偶力My と反対方向の偶力を発生さ
せ、これに対して1番気筒が下死点にあるか又は4番気
筒が上死点にあるときには図4(A),(B)に示され
る偶力My と同一方向の偶力を発生させる必要がある。
気筒が上死点にあるときには横方向軸線y回りに矢印M
y で示される方向の偶力が発生する。また、図4(A)
に示す状態からクランクシャフト5が90度回転して図
4(B)に示されるように4番気筒が下死点に達したと
きにも横方向軸線y回りに矢印My で示される方向の、
即ち図4(A)のときと同一方向の偶力が発生する。こ
れに対して図4(B)に示す状態からクランクシャフト
5が更に90度回転すると今度は図4(A),(B)に
示す偶力My と反対向きの偶力が発生し、更にクランク
シャフト5が90度回転した場合にも図4(A),
(B)に示す偶力My と反対向きの偶力が発生する。従
ってこの偶力My を打ち消すためには図4(A)に示す
ように1番気筒が上死点にあるか又は図4(B)に示す
ように4番気筒が下死点にあるときには図4(A),
(B)に示される偶力My と反対方向の偶力を発生さ
せ、これに対して1番気筒が下死点にあるか又は4番気
筒が上死点にあるときには図4(A),(B)に示され
る偶力My と同一方向の偶力を発生させる必要がある。
【0013】そのために図1から図3に示されるよう
に、即ち図4に示されるように本発明による実施例では
1番気筒が上死点にあるときにアンバランス質量24,
26が対応する駆動シャフト16,17に関して横方向
軸線yと反対側に位置し、かつ各アンバランス質量2
4,26が互いに反対方向を向き、しかも各駆動シャフ
ト16,17を通る横方向軸線yと平行な軸線y′に対
して45度をなすように配置されている。このように各
アンバランス質量24,26を配置すると図4(A)に
示す状態でも図4(B)に示す状態でも矢印Kで示す各
アンバランス質量24,25,26,27の遠心力成分
によって横方向軸線y回りには同じ大きさの偶力が発生
し、しかもこれらの偶力は図4(A),(B)において
My で示される偶力とは逆向きとなるためにこれらの偶
力によってピストン1の慣性により発生する偶力My が
低減されることになる。この場合、駆動シャフト16に
形成された一対のアンバランス質量24,25によって
生ずる偶力と、駆動シャフト17に形成された一対のア
ンバランス質量26,27によって生ずる偶力との和が
ピストン1の慣性により横方向軸線y回りに発生する偶
力My と等しくなるようにアンバランス質量24,2
5,26,27の質量を定めればアンバランス質量2
4,25,26,27により生ずる偶力によってピスト
ン1の慣性力により生ずる偶力My を打ち消すことがで
きることになる。
に、即ち図4に示されるように本発明による実施例では
1番気筒が上死点にあるときにアンバランス質量24,
26が対応する駆動シャフト16,17に関して横方向
軸線yと反対側に位置し、かつ各アンバランス質量2
4,26が互いに反対方向を向き、しかも各駆動シャフ
ト16,17を通る横方向軸線yと平行な軸線y′に対
して45度をなすように配置されている。このように各
アンバランス質量24,26を配置すると図4(A)に
示す状態でも図4(B)に示す状態でも矢印Kで示す各
アンバランス質量24,25,26,27の遠心力成分
によって横方向軸線y回りには同じ大きさの偶力が発生
し、しかもこれらの偶力は図4(A),(B)において
My で示される偶力とは逆向きとなるためにこれらの偶
力によってピストン1の慣性により発生する偶力My が
低減されることになる。この場合、駆動シャフト16に
形成された一対のアンバランス質量24,25によって
生ずる偶力と、駆動シャフト17に形成された一対のア
ンバランス質量26,27によって生ずる偶力との和が
ピストン1の慣性により横方向軸線y回りに発生する偶
力My と等しくなるようにアンバランス質量24,2
5,26,27の質量を定めればアンバランス質量2
4,25,26,27により生ずる偶力によってピスト
ン1の慣性力により生ずる偶力My を打ち消すことがで
きることになる。
【0014】なお、1番気筒が下死点となるか或いは4
番気筒が上死点になったときにはピストン1の慣性力に
よって図4(A),(B)に示す偶力My とは逆向きの
偶力が発生するがこのときには各アンバランス質量2
4,25,26,27によって生ずる偶力も図4
(A),(B)の場合と逆向きになるのでこの場合もア
ンバランス質量24,25,26,27に生ずる偶力に
よってピストン1により生ずる偶力を打ち消すことがで
きることになる。なお、アンバランス質量24と26、
およびアンバランス質量25と27とは垂直面x(図
1)に関して常に対称的な位置をとるためにこれらアン
バランス質量24,25,26,27によっては横方向
軸線y回りの偶力以外の偶力が発生せず、斯くしてこれ
らアンバランス質量24,25,26,27によって不
必要な振動が発生する危険性はない。
番気筒が上死点になったときにはピストン1の慣性力に
よって図4(A),(B)に示す偶力My とは逆向きの
偶力が発生するがこのときには各アンバランス質量2
4,25,26,27によって生ずる偶力も図4
(A),(B)の場合と逆向きになるのでこの場合もア
ンバランス質量24,25,26,27に生ずる偶力に
よってピストン1により生ずる偶力を打ち消すことがで
きることになる。なお、アンバランス質量24と26、
およびアンバランス質量25と27とは垂直面x(図
1)に関して常に対称的な位置をとるためにこれらアン
バランス質量24,25,26,27によっては横方向
軸線y回りの偶力以外の偶力が発生せず、斯くしてこれ
らアンバランス質量24,25,26,27によって不
必要な振動が発生する危険性はない。
【0015】なお、これまで本発明を点火順序が1−3
−2−4である2サイクル4気筒エンジンに基いて説明
したが本発明は点火順序が1−4−2−3である2サイ
クル4気筒エンジンにも同様に適用しうる。ただし、本
発明を点火順序が1−4−2−3である2サイクル4気
筒エンジンに適用した場合には1番気筒が上死点にある
ときに図4(B)に示す位置に各アンバランス質量2
4,25,26,27が位置するように各アンバランス
質量24,25,26,27の取付け位置を若干変更し
なければならない。
−2−4である2サイクル4気筒エンジンに基いて説明
したが本発明は点火順序が1−4−2−3である2サイ
クル4気筒エンジンにも同様に適用しうる。ただし、本
発明を点火順序が1−4−2−3である2サイクル4気
筒エンジンに適用した場合には1番気筒が上死点にある
ときに図4(B)に示す位置に各アンバランス質量2
4,25,26,27が位置するように各アンバランス
質量24,25,26,27の取付け位置を若干変更し
なければならない。
【0016】本発明は各アンバランス質量24,25,
26,27を担持した各駆動シャフト16,17をエン
ジンの構成上クランクシャフト5に垂直な水面内に配置
するほうが好ましい場合に特に有効であり、また本発明
による実施例ではアンバランス質量24,25,26,
27を担持するための駆動シャフト16,17としてカ
ムシャフト3,4を駆動するための駆動シャフトを利用
しているのでアンバランス質量24,25,26,27
を担持させるために特別の駆動シャフトを設ける必要が
ないという利点がある。
26,27を担持した各駆動シャフト16,17をエン
ジンの構成上クランクシャフト5に垂直な水面内に配置
するほうが好ましい場合に特に有効であり、また本発明
による実施例ではアンバランス質量24,25,26,
27を担持するための駆動シャフト16,17としてカ
ムシャフト3,4を駆動するための駆動シャフトを利用
しているのでアンバランス質量24,25,26,27
を担持させるために特別の駆動シャフトを設ける必要が
ないという利点がある。
【0017】
【発明の効果】エンジンの重心を通りかつクランクシャ
フト軸線に垂直な平面内を延びる軸線の回りの偶力に基
くエンジン本体の振動の発生を抑制することができる。
フト軸線に垂直な平面内を延びる軸線の回りの偶力に基
くエンジン本体の振動の発生を抑制することができる。
【図1】エンジン本体の正面図である。
【図2】アンバランス質量の断面図であって(A)は図
1のA−A線に沿ってみた断面図を示し、(B)は図1
のB−B線に沿ってみた断面図を示す。
1のA−A線に沿ってみた断面図を示し、(B)は図1
のB−B線に沿ってみた断面図を示す。
【図3】クランクシャフト、カムシャフトおよび駆動シ
ャフトの一部断面側面図である。
ャフトの一部断面側面図である。
【図4】ピッチングの発生およびその抑制方法を説明す
るための図である。
るための図である。
3,4…カムシャフト 5…クランクシャフト 16,17…駆動シャフト 24,25,26,27…アンバランス質量
Claims (1)
- 【請求項1】 エンジン本体の重心を通りかつクランク
シャフト軸線に垂直な平面内を延びる一軸線の回りに偶
力が発生する多気筒エンジンにおいて、上記平面とほぼ
平行をなす平面内において上記一軸線とほぼ直角をなし
て延びる軸線の回りを回転するシャフトをエンジン本体
に取付け、上記偶力を打ち消し得るように該シャフトに
アンバランス質量を取付けた多気筒エンジンの振動低減
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23705392A JPH0681901A (ja) | 1992-09-04 | 1992-09-04 | 多気筒エンジンの振動低減装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23705392A JPH0681901A (ja) | 1992-09-04 | 1992-09-04 | 多気筒エンジンの振動低減装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0681901A true JPH0681901A (ja) | 1994-03-22 |
Family
ID=17009720
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23705392A Pending JPH0681901A (ja) | 1992-09-04 | 1992-09-04 | 多気筒エンジンの振動低減装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0681901A (ja) |
-
1992
- 1992-09-04 JP JP23705392A patent/JPH0681901A/ja active Pending
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