JPH0681317A - 橋梁における半可動式支承構造 - Google Patents

橋梁における半可動式支承構造

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JPH0681317A
JPH0681317A JP25349492A JP25349492A JPH0681317A JP H0681317 A JPH0681317 A JP H0681317A JP 25349492 A JP25349492 A JP 25349492A JP 25349492 A JP25349492 A JP 25349492A JP H0681317 A JPH0681317 A JP H0681317A
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邦夫 石塚
Mutsumi Asai
睦巳 浅井
Sueharu Uda
季春 宇田
Shinichi Sawada
真一 澤田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 橋梁における半可動式支承構造。 【構成】 本発明は、弾性体を一体にしたベースプレー
トと、このベースプレートの両側には側板に長孔を具備
するアングル材を固定した沓と、さらに、主桁の下フラ
ンジに上記アングル材を固着し、他方、上記沓を橋脚の
アンカーボルトに固定し、前記主桁の下フランジを前記
弾性体上に載置し、上記両アングル材をボルト止めする
ことを特徴とする橋梁における主桁の半可動式支承構造
である。 【効果】 本発明は、アングル材どうしをボルト締めし
て主桁を支持して固定用や可動用に分けない半可動式の
支承構造としたので状況に合せて対応可能であり、ま
た、各アングル材と沓を規格化することが容易となり、
その管理を標準化できるようになって、部品の管理並び
に施工性の向上を果たした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主として橋梁等の主桁
を橋桁に半可動式に支承する構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図5、図6並びに図7、図8は、従来の
支承構造を示す斜視図であり、それぞれ可動側支承構造
と固定側支承構造とを示す。
【0003】図5及び図6は、コンクリートなどで構成
する橋脚50の頂部51にアンカーボルト52を埋設
し、そのネジ部分53を上方に突出させる。さらに、主
桁60の下フランジ61と橋脚50との間にゴムプレー
ト70を配設して両者を固定する。
【0004】この従来例は、可動支承側のゴムプレート
70にアンカーボルト52の挿通を可能とする長孔71
を施すとともに前記下フランジ61に主桁60の長手方
向に沿った長孔62を穿設している。
【0005】一方、固定支承側のゴムプレート70aと
下フランジ61には、アンカーボルト52のネジ部分5
3を挿通する透孔62a、71aを穿設している。すな
わち、可動支承側と固定支承側における相違点は、アン
カーボルトやゴムプレート等を配置する構成それ自体
は、両者同一であるが、ゴムプレート70と下フランジ
61に施す孔が透孔(固定側支承)か長孔(可動側支
承)の違いがある。
【0006】そのために、この支承構造は、主桁60に
地震などの発生による水平応力が生じた場合には、アン
カーボルト52が抵抗し、また、温度変化による伸縮量
には、可動側に配置したゴムプレート70のせん断変位
によって対応している。
【0007】さらに、図7及び図8は、他の従来例を示
すものでそれぞれゴムプレートを使用しない可動支承と
固定支承構造とを示す。すなわち、主桁80の下フラン
ジ81の下側にソールプレート90を固着し、一方、前
記と同様の橋脚に埋設されるアンカーボルトにナットに
よって固定される沓100を配設している。
【0008】このソールプレート90の可動支承側に
は、幅広の係止用切り欠き91を備え、一方、固定支承
側には、沓100の係止突部101が隙間なく係止され
る係止用切り欠き91aを備えている。さらに、沓10
0は、矩形を呈する底板102と、四隅に穿設した透孔
と、係止突部101の間に略かまぼこ形を呈する支持部
102とを具備している。
【0009】そして、上記支承構造では、主桁に地震の
発生による水平応力が生じた場合には、前記と同様にア
ンカーボルトが抵抗し、また、温度変化による伸縮量に
は可動側に配置したソールプレートにおける幅広の切り
欠き内を係止用突起が移動するようにして主桁80に発
生した応力に対応している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前記従来例は、固定側
支承と可動側支承がゴム板あるいは金属を使用するもの
であっても、それぞれ異なる構造のものを別個に用意す
る必要があり、製作・管理・施工が煩雑になる。
【0011】また、水平反力には固定側のアンカーボル
トで抵抗するためにアンカーボルトが大きくなる傾向が
あり、さらに、温度変化による伸縮量には、可動側のゴ
ム板が対応するためのゴム板が厚く大きくなる傾向とな
り、コスト高を招いていた。
【0012】そこで、本発明は、主桁の両側に配設する
支承部におけるボルト締めを堅固に固着するのではなく
いずれも半可動式にした支承構造の提供を目的としてい
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、ゴム板等の弾
性体を一体にしたベースプレートと、このベースプレー
トの両側には側板に長孔を具備するアングル材を固定し
た沓と、さらに、主桁の下フランジに上記アングル材を
固着し、他方、上記沓を橋梁のアンカーボルトに固定
し、前記主桁の下フランジを前記弾性体上に載置し、上
記両アングル材をボルト止めすることを特徴とした橋梁
における主桁の半可動式支承構造である。
【0014】
【発明の作用】本発明は、主桁の下フランジに固定した
アングル材とベースプレートに固定したアングル材とを
締結することで、主桁を支持するために主桁を固定用や
可動用に分ける必要がなく、施工することができ、主桁
の製作及び管理並びに施工性の向上を果たす。
【0015】さらに、本発明は、両端の半可動式支承構
造により、温度上昇などによる主桁に対しては双方の支
承構造が均等に応力を分担し、かつ、弾性体のせん断変
位によって吸収する作用を奏する。
【0016】また、主桁に主として水平方向に作用する
力は、双方の弾性体が同一の方向に変形してそれらの水
平力を吸収する。
【0017】
【実施例】図1は、本発明の一実施例を示す斜視図であ
る。一例として上下フランジ1,2と腹板3で形成した
主桁4の下フランジ2には、底板5を溶接などで固着し
た断面L型鋼のフランジアングル材6を配設する。一
方、フランジアングル材6の側板7には、後述するサイ
ドアングル材と接合して一体化される箇所に複数の透孔
8を施している。
【0018】一方、前記主桁4の下方には、橋脚などに
配設したアンカーボルトAにナット締めによって固定さ
れる沓10を配置し、この沓10は、前記アンカーボル
トAを挿通する透孔11を備えたベースプレート12の
中央には、ゴム板などの弾性体13を接着剤など適宜の
手段で固着している。
【0019】さらに、一例としてL型鋼で形成したサイ
ドアングル材14を上記沓10に固着するもので、この
サイドアングル材14は、その底板15に上記アンカー
ボルトAを挿通する透孔16を穿設し、この透孔16が
ベースプレート12の透孔11と同心となる位置に底板
15を溶接などによって固着する。
【0020】また、サイドアングル材14の側板17
は、前記フランジアングル材6の透孔8と同位置になる
複数の長孔18を具備している。
【0021】そして、施工時には、橋脚などアンカーボ
ルトAを沓10とサイドアングル材14の透孔16に挿
通した後にナットでその箇所を止める。次いで、主桁4
の下フランジ2を弾性体13の上に載置し、さらに、前
記両アングル材6、14の透孔8と長孔18の位置合せ
を行った後、ボルトBを透孔8に挿通してナットNでフ
ランジアングル材6とサイドアングル材14を止める。
【0022】図4(A)〜(D)は、本発明の動作状態
を簡略化した説明図である。すなわち、通常主桁4に応
力などが発生しない状態では図4(B)のように正常な
位置に主桁4を支承しているが、左方向に水平力が作用
した時には、図4(A)に示すように前記沓10に固着
した弾性体13が左側に変形し、それに伴って長孔18
内をボルトBが移動して水平力を吸収する。
【0023】同様に、右方向に水平力が作用した場合に
は、図4(C)に示すように支承部分を変形かつ移動さ
せる。なお、夏期の高温時に主桁が熱膨張によって左右
方向に伸張する場合は、図4(D)に示すように支承部
分が左右方向に変形して対応する。
【0024】ちなみに、前記説明は、各構成部材毎の説
明をしたが、橋梁などの施工時には、沓を橋脚などに取
り付けてそれを主桁に固定する作業だけでよく、解体時
にはアングル材を止めたボルト・ナットの結合を外すだ
けでよい。
【0025】
【発明の効果】本発明は、主桁の下フランジに固定した
アングル材とベースプレートに固定したアングル材との
締結によって主桁を支持することにより、主桁を固定用
や可動用に分ける必要がなく施工することができ、主桁
の製作及び管理並びに施工性の向上を果たした。
【0026】また、本発明では、各アングル材と沓を規
格化することが容易であり、部品管理を標準化できるよ
うになった。
【0027】さらに、本発明は、温度上昇等による主桁
の変形、主として水平方向へ一定に作用する力は、弾性
体の変形に伴いサイドアングル材の長孔内をフランジア
ングル材に挿通したボルトが移動することによって吸収
する。また、地震発生時の変形主として水平方向に交互
に作用する応力が発生しても、主桁の両端部に配設した
ベースプレートの弾性体でそれぞれの応力に対応したせ
ん断変位を吸収する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を分解して示す斜視図。
【図2】同上継手部分を示す側面図。
【図3】同上正面図。
【図4】同上変形時の説明図。
【図5】従来の可動支承側の継手部分を分解して示す斜
視図。
【図6】同上固定支承側の継手部分を分解して示す斜視
図。
【図7】他の従来例の可動支承側の継手部分を分解して
示す斜視図。
【図8】同上固定支承側の継手部分を分解して示す斜視
図。
【符号の説明】
1 上フランジ 2 下フランジ 3 腹板 4 主桁 5 底板 6 フランジアングル材 7 側板 8 透孔 10 沓 11 透孔 12 ベースプレート 13 弾性体 14 サイドアングル材 15 底板 16 透孔 17 側板 18 長孔 A アンカーボルト B ボルト N ナット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 澤田 真一 東京都中央区日本橋本町1丁目6番5号丸 藤シートパイル株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム板等の弾性体を一体にしたベースプ
    レートと、このベースプレートの両側には側板に長孔を
    具備するアングル材を固定した沓と、さらに、主桁の下
    フランジに上記アングル材を固着し、他方、上記沓を橋
    脚のアンカーボルトに固定し、前記主桁の下フランジを
    前記弾性体上に載置し、上記両アングル材をボルト止め
    することを特徴とする橋梁における主桁の半可動式支承
    構造。
JP25349492A 1992-08-31 1992-08-31 橋梁における半可動式支承構造 Expired - Lifetime JPH0753966B2 (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101038013B1 (ko) * 2010-03-09 2011-05-30 산이건설 주식회사 가설교량용 주형보 결합구조
CN108797304A (zh) * 2018-08-31 2018-11-13 张跃 一种装配式金属桥梁结构
KR102274245B1 (ko) * 2020-07-21 2021-07-07 엘에스알스코 주식회사 온도 신축 거동 성능이 향상된 교량 구조물

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KR101038013B1 (ko) * 2010-03-09 2011-05-30 산이건설 주식회사 가설교량용 주형보 결합구조
CN108797304A (zh) * 2018-08-31 2018-11-13 张跃 一种装配式金属桥梁结构
KR102274245B1 (ko) * 2020-07-21 2021-07-07 엘에스알스코 주식회사 온도 신축 거동 성능이 향상된 교량 구조물

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