JPH0680330A - エレベータの制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 幼児のみが乗かごに乗り込んだことを乗かご
外部の人が把握することのできるエレベータの制御装置
を提供する。 【構成】 行先階登録釦４を有する運転盤５と、行先階
登録釦４より低いあらかじめ定められる高さ位置に設置
され、前記行先階のうちの少なくとも一部の行先階の登
録を行う別の行先階登録釦７を有する副運転盤８を備え
たエレベータの制御装置において、別の行先階登録釦７
の操作を検出し検出信号を出力する検出部１１と、検出
信号に応じて作動する報知装置１３とを備えている。 【効果】 安全性の向上をはかることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、エレベータの制御装置
に係り、特に、行先階登録釦より低いあらかじめ定めら
れる高さ位置に設置される別の行先階登録釦を有する副
運転盤を備えたエレベータの制御装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】最近のエレベータは、安全な乗り物とし
て定着し、小学生の低学年や幼稚園児等、背の低い子供
たちでも一人で利用するようになっている。しかし、行
先階登録釦の備えられる運転盤は側板に設置されてお
り、しかも、上層階の呼び登録を行う行先階登録釦は前
記運転盤の上方に設けられている。このため、例えば８
階に幼児が住んでいる場合、下降時は１階の行先階登録
釦を操作することによりエレベータを利用することがで
きるが、１階から乗かご内に乗り込み、８階に行こうと
するとき、８階の呼び登録するための行先階登録釦に手
が届かず、前記幼児の手の届く範囲内、例えば３階の呼
びを登録する行先階登録釦を操作するしかなかった。し
たがって、前記幼児は３階までエレベータで行き、３階
から８階までは階段を利用せざるをえなかった。また、
幼児が飛び上がって行先階登録釦を操作することの考え
られ、この場合、他の行先階登録釦を誤って操作してし
まい、運転効率を低下させたり、乗かご内で飛び跳ねる
ことにより乗かごを振動させ、ガバナを誤動作させるこ
とが懸念されていた。

【０００３】この問題を解決するため、例えば実願平２
−１１５３９７号に記載されるように、乗かご内の運転
盤に設けられる行先階登録釦より低いあらかじめ定めら
れる高さ位置、つまり、幼児の手の届く高さ位置に設置
され、複数の行先階のうちの少なくとも一部の行先階、
例えば幼児の住んでいる行先階の登録を行う別の行先階
登録釦を有する副運転盤を備えたエレベータの制御装置
が提案されている。これにより、幼児が容易に行先階登
録釦の操作を行うことができるばかりか、幼児の成長
や、幼児の住んでいる階床の増加に合わせて対応するこ
とができるようになっていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来のエレベータの制御装置では、幼児のみでエレベータ
を利用することもあり、この場合、例えば何らかの理由
で乗かご内に閉じ込められた際、必要な対応を行うこと
ができず、危険が伴うという問題がある。

【０００５】本発明はこのような従来技術における実情
に鑑みてなされたもので、その目的は、幼児のみが乗か
ごに乗り込んだことを乗かご外部の人が把握することの
できるエレベータの制御装置を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明は、乗かご内に設置され、複数の行先階の呼び
登録をそれぞれ行う行先階登録釦を有する運転盤と、前
記行先階登録釦より低いあらかじめ定められる高さ位置
に設置され、前記行先階のうちの少なくとも一部の行先
階の登録を行う別の行先階登録釦を有する副運転盤を備
えたエレベータの制御装置において、前記別の行先階登
録釦の操作を検出し検出信号を出力する検出部と、前記
検出信号に応じて作動する報知装置とを備えた構成にし
てある。

【０００７】

【作用】本発明は上記のように構成したので、運転盤の
行先階登録釦より低いあらかじめ定められる高さ位置、
つまり、幼児の手の届く高さ位置に設置され、複数の行
先階のうちの少なくとも一部の行先階の登録を行う副運
転盤の有する別の行先階登録釦が操作されると、検出部
により前記操作が検出されるとともに検出信号が出力さ
れる。この検出信号に応じて報知装置は作動し、乗かご
外部の人に前記別の行先階登録釦が操作された旨を報知
するようになっている。これによって、幼児のみが乗か
ごに乗り込んだことを乗かご外部の人が把握することが
できる。

【０００８】

【実施例】以下、本発明のエレベータの制御装置の実施
例を図に基づいて説明する。図１は本発明のエレベータ
の制御装置の一実施例を示す説明図である。

【０００９】一般にエレベータの乗かご１は図１に示す
ように、乗かご１の底面を形成する床板１ａと、この床
板１ａの側方に立設される側板１ｂと、床板１ａと対向
する天井１ｃと、側板１ｂと同一面に設置される出入口
扉２と、出入口扉２の上方に配設され、乗かご１の位置
を表示するインジケータ３と、側板１ｂに設置され、複
数の行先階の呼び登録をそれぞれ行う行先階登録釦４を
有する運転盤５と、この運転盤５の下部に設置される鍵
付き操作盤６と、行先階登録釦４より低いあらかじめ定
められる高さ位置、つまり、幼児の手の届く高さ位置に
設置され、前記行先階のうちの少なくとも一部、例えば
幼児の住んでいる行先階の登録を行う別の行先階登録釦
７を有する副運転盤８と、この副運転盤８と接続され制
御信号を出力する乗かご制御装置９と、前記の制御信号
に応じて行先階の登録を行う行先階登録装置１０とを備
えている。

【００１０】そして、前述した別の行先階登録釦７の操
作を検出し検出信号を出力する検出部１１と、例えば管
理室１２に設けられ、前記検出信号に応じて作動する報
知装置１３とを備えている。この報知装置１３は、前記
検出信号を受信し、起動信号を出力する受信部１３ａ
と、乗かご１内に設置され、前記起動信号に応じて起動
するカメラ１３ｂと、カメラ１３ｂから受信部１３ａを
介して伝送される影像信号を出力するテレビ１３ｃとを
有している。

【００１１】この実施例にあっては、幼児のみが１階か
ら乗かご１に乗り込み、例えば７階の呼びを登録する別
の行先階登録釦７を操作すると、制御装置９は制御信号
を行先階登録装置１０へ出力し、行先階登録装置１０は
７階の登録を行う。一方、検出部１１は別の行先階登録
釦７が操作されたことを検出するとともに検出信号を報
知装置１３へ出力する。検出信号を受信した受信部１３
ａは起動信号をカメラ１３ｂへ出力し、カメラ１３ｂは
乗かご１内の撮影を行う。そして、カメラ１３ｂから伝
送される影像信号はテレビ１３ｃにより出力され、管理
人はテレビ１３ｃの影像により乗かご内の状況を把握す
るようになっている。

【００１２】このように構成した実施例では、幼児のみ
が乗かご１に乗り込んだことを乗かご１外部の人が把握
することができる。

【００１３】なお、本実施例では別の行先階登録釦７の
操作に応じて乗かご１内を撮影し、乗かご１内の状況を
把握するようにしたが、本発明はこれに限らず、例えば
別の行先階登録釦７の操作に応じてブザー、ランプ等を
動作させることにより、乗かご１外部の人に幼児のみが
乗かご１に乗り込んだことを報知するようにしてもよ
い。また、監理人室１２にテレビ１３ｃを設置したが、
影像信号を各住宅のテレビに伝送するようにし、別の行
先階登録釦の操作に応じて、この別の行先階登録釦と対
応する前記各住宅のテレビを作動させ、幼児のみが乗か
ご１に乗り込んだことを住民が把握するようにしてもよ
い。

【００１４】

【発明の効果】本発明は以上のように構成したので、幼
児のみが乗かごに乗り込んだことを乗かご外部の人が把
握することができ、これによって、前記乗かご外部の人
はエレベータに対して注意を喚起することになり、何ら
かの問題が生じたときに迅速に対応することができ、し
たがって、安全性を向上することができるという効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のエレベータの制御装置の一実施例を示
す説明図である。

【符号の説明】

１ 乗かご ４ 行先階登録釦 ５ 運転盤 ７ 別の行先階登録釦 ８ 副運転盤 １１ 検出部 １３ 報知装置

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 乗かご内に設置され、複数の行先階の呼
   び登録をそれぞれ行う行先階登録釦を有する運転盤と、
   前記行先階登録釦より低いあらかじめ定められる高さ位
   置に設置され、前記行先階のうちの少なくとも一部の行
   先階の登録を行う別の行先階登録釦を有する副運転盤を
   備えたエレベータの制御装置において、前記別の行先階
   登録釦の操作を検出し検出信号を出力する検出部と、前
   記検出信号に応じて作動する報知装置とを備えたことを
   特徴とするエレベータの制御装置。