JPH0679964A - オフセット印刷性の優れた塗工樹脂フィルム - Google Patents

オフセット印刷性の優れた塗工樹脂フィルム

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JPH0679964A
JPH0679964A JP4749891A JP4749891A JPH0679964A JP H0679964 A JPH0679964 A JP H0679964A JP 4749891 A JP4749891 A JP 4749891A JP 4749891 A JP4749891 A JP 4749891A JP H0679964 A JPH0679964 A JP H0679964A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 パルプ紙陽のオフセットインキを用いてオフ
セット印刷を施しても、オフセットインキ中の溶剤によ
り、フィルムが凹凸になったり、カールしないので、特
殊なオフセットインキと交換せずに印刷を行なうことが
できる、オフセット印刷性の優れた塗工樹脂フィルムを
得る。 【構成】 ポリ塩化ビニル樹脂フィルム基材層の両面
に、オフセット印刷インキ成分中の溶剤の浸透を防止す
るための溶剤浸透防止層を設け、該溶剤浸透防止層の片
面または両面側に塗工剤層を設けたことを特徴とするオ
フセット印刷性の優れた塗工樹脂フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オフセット印刷を施し
ても、オフセットインキ中の溶剤により、フィルムが凹
凸になったり、カールしたりすることを防止したオフセ
ット印刷性に優れた塗工樹脂フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】オフセット印刷は、多色印刷が容易にで
きるので、アート紙、上質紙、コート紙等の紙、ポリエ
チレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレン系合成
紙等の印刷に使用されている。乾燥型オフセットインキ
は次に示される表1の組成より構成されている。
【0003】
【表1】
【0004】そして、このオフセットインキは、パルプ
紙、パルプ塗工紙のような汎用型オフセットインキが一
般に使用される(表2)。
【0005】
【表2】
【0006】この汎用型オフセットインキは乾燥時間を
速めるために、該インキのビヒクルとして乾性油に樹脂
と鉱油(高沸点石油系溶剤)を配合した速乾性インキが
使用されている。しかしながら、これら汎用型のオフセ
ットインキを用いてポリ塩化ビニル樹脂フィルムやポリ
塩化ビニル樹脂に無機微細粉末を含有させたフィルム
(塩白)、或いは、その延伸物およびインク乾燥性を改
良するために、これらフィルムにピグメントコート層を
施した塗工紙に印刷を施すと、該汎用型オフセット印刷
に用いられているオフセットインキの溶剤(特に鉱油等
の高沸点石油系溶剤)によってポリ塩化ビニルフィルム
が膨潤され、印刷したフィルムに部分的に凹凸が生じた
り、或いは、フィルム全体がカールするなどの、いわゆ
る溶剤アタックが発生するので、実際に使用するには難
点がある。従って、ポリ塩化ビニル樹脂フィルム用のオ
フセット印刷インキとしては、高沸点石油系溶剤の少な
い、特殊な非吸収性素材用のオフセット印刷インキが使
用される(表2参照)か、溶剤を含まないUV照射硬化
型のUVオフセットインキが使用されている。汎用型オ
フセット印刷インキの溶剤(特に高沸点溶剤)によるポ
リ塩化ビニル樹脂フィルムの膨潤を防ぐ方法の一つとし
て、ポリ塩化ビニル樹脂フィルムの表裏面に塗工剤(ピ
グメントコート)層を設けることが考えられる。しかし
ながら、該方法は汎用型オフセット印刷インキ中に占め
る溶剤の量が45〜70重量%を占めているので、これ
ら溶剤が溶剤アタックを生じさせ易い。それ故、該溶剤
を塗工剤層で十分吸収して、ポリ塩化ビニル樹脂層が溶
剤アタックされるのを防止するためには、該層の表裏面
に施す塗工剤層の肉厚をそれぞれ35ミクロン(μm)
以上とすることが必要である。しかし、表裏面合せて塗
工剤層の肉厚を70μm以上とすることは塗工後の乾燥
に長時間を必要とすると共に、塗工樹脂フィルムのコス
ト上昇につながるので得策な方法ではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】かかるポリ塩化ビニル
樹脂用の特殊なオフセットインキはオフセット印刷を行
なうとき、汎用型インキを用いる場合と比較して水とイ
ンキの量のバランスの調整が難しく、また、印刷機の上
でインキの粘度が変化して作業性が悪くなるので、印刷
所はこの印刷インキを使用することを敬遠する。従っ
て、印刷所、インキ製造メーカーが限られてくるため、
汎用型オフセットインキを使用することができるポリ塩
化ビニル樹脂フィルムの出現が望まれている。即ち、一
般の印刷会社では、上質紙、コート紙などのパルプ系紙
を汎用型オフセットインキを用いてオフセット印刷を施
していることが普通であることから、ポリ塩化ビニル樹
脂フィルム或いは合成紙を印刷する時だけ、特殊な非吸
収性素材用オフセットインキに切り替えて印刷しなけれ
ばならなかった。それ故、このインキの切り替えに多大
な時間と人手がかかることから、一般の印刷会社では合
成紙などのポリ塩化ビニル系樹脂フィルムの印刷を積極
的に行なおうとせず、このことがポリ塩化ビニル樹脂フ
ィルム或いは塩白のオフセット印刷用への普及を妨げる
一つの原因になっていた。本発明は、塗工剤層の肉厚を
薄くしても汎用型オフセットインキの溶剤アタックによ
る変形のない塗工ポリ塩化ビニル樹脂フィルムの提供を
目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
[発明の概要]本発明者らは、前記課題に鑑みて鋭意研
究を重ねた結果、ポリ塩化ビニル樹脂フィルム或いは塩
白の両面に、汎用型のオフセット印刷インキの溶剤の浸
透を防ぐための溶剤浸透防止層を設け、更にその両面
に、もしくはオフセット印刷を施そうとする面に、ピグ
メントコート層(塗工剤層)を設けたものが、汎用型オ
フセット印刷インキを用いてオフセット多色刷印刷を施
しても、印刷されたポリ塩化ビニル樹脂フィルム或いは
塩白に凹凸が生じたり、フィルム全体にカールが生じる
といったこと(溶剤アタック)が発生し難いものにする
ことができるとの知見を得て本発明を完成するに至った
ものである。すなわち、本発明は、ポリ塩化ビニル樹脂
フィルム基材層の両面に、オフセット印刷インキ成分中
の溶剤の浸透を防止するための溶剤浸透防止層を設け、
該溶剤浸透防止層の片面または両面側に塗工剤層を設け
たことを特徴とするオフセット印刷性の優れた塗工樹脂
フィルムを提供するものである。
【0009】[発明の具体的説明] 〔I〕層構成 (1) ポリ塩化ビニル樹脂フィルム基材層 本発明のオフセット印刷性の優れた塗工樹脂フィルムを
構成するポリ塩化ビニル樹脂フィルム基材層において用
いられるポリ塩化ビニル樹脂フィルムとしては、ポリ塩
化ビニル樹脂或いはポリ塩化ビニル樹脂に無機フィラー
を8〜60重量%配合したものを各種フィルム成形方
法、例えばインフレーション法、T‐ダイ法、カレンダ
ー法にて成形して得られたものである。必要により、こ
れらフィルムを延伸して得られたものでも良い。ポリ塩
化ビニル樹脂フィルムの肉厚は、用途に依存するが通常
40〜500μm、好ましくは60〜160μmであ
る。
【0010】(2) 溶剤浸透防止層 本発明のオフセット印刷性の優れた塗工樹脂フィルムを
構成する溶剤浸透防止層としては、オフセット印刷イン
キ中の溶剤によるポリ塩化ビニル樹脂フィルムへの溶剤
アタック(凹凸ドットの発生、カールの発生)を防止す
るためにポリ塩化ビニル樹脂フィルムの表裏面に設けら
れる。これによって架橋型ポリビニルアルコール、架橋
型カゼイン、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリ
ル、ポリアクリルアミド、ポリ弗化ビニル等よりなる被
膜が形成され、鉱油、高沸点石油溶剤成分に対して耐溶
剤性に優れた皮膜である溶剤浸透防止層が形成される。
この溶剤浸透防止層は、オフセット印刷がなされる面は
勿論のこと裏面側にも形成させる。即ち、オフセット印
刷された印刷紙は積み重ねられたまま貯蔵されるので、
貯蔵中に印刷中の溶剤が積み重ねられた一枚下の印刷物
の表面から浸透するのを防ぎ、凹凸、カールの発生を防
ぐためである。
【0011】かかる溶剤浸透防止層を形成するプライマ
ーとしては、 塩化ビニリデン含量が82〜94重量%とアクリル酸
アルキルエステル、アクリロニトリル、アクリル酸等の
他のビニル単量体18〜6重量%との共重合物である塩
化ビニリデン系共重合体、 ケン化度が65〜100%のポリビニルアルコールに
架橋剤を配合した架橋型ポリビニルアルコール、 アクリルアミド及び/又はメタクリルアミド35〜9
8重量%と、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル
酸アルキルエステル、スチレン、アクロレイン、アクリ
ル酸等の他のビニル単量体65〜2重量%との共重合
体、 アクリロニトリル20〜55重量%とアクリル酸アル
キルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、スチレ
ン、α‐メチルスチレン、アクリル酸、イタコン酸、酢
酸ビニル等の他のビニル単量体80〜45重量%との共
重合体、 ポリ二弗化エチレン、二弗化エチレン・四弗化エチレ
ン共重合体等のポリ弗化樹脂、 N‐メチロールアクリルアミド、アクリルアミド、メ
タクリルアミド等1〜10重量%と、アクリロニトリル
5〜30重量%と、アクリル酸アルキルエステル、メタ
クリル酸アルキルエステル、アクリル酸、メタクリル酸
等の他のビニル単量体85〜60重量%との共重合体、 架橋型カゼイン水溶液等の、これら樹脂の水溶液、エ
マルジョンもしくはこれをトルエン、ミネラルスピリッ
ト、石油等の溶剤で溶解したものが使用できる。溶剤浸
透防止層の肉厚は、用いる樹脂により異なるが、一般に
0.5〜15μm、好ましくは3〜10μmである。
【0012】(3) 塗工剤層 オフセット印刷インキの乾燥性を良好にするための塗工
剤層としては、通常、塗工紙の塗工剤として使用される
ピグメントコート剤が使用できる。かかる塗工剤は、一
般に無機微細粉末50〜90重量%とエマルジョン型も
しくは水溶型樹脂バインダー50〜10重量%(固型分
量)よりなる成分を主成分とするものである。必要によ
り帯電防止剤を0.05〜5重量%加えてもよい。かか
る無機微細粉末としては、炭酸カルシウム、サチンホワ
イト、シリカ、酸化チタン、アルミナ、クレー、タル
ク、水酸化アルミニウム等及び亜鉛華、酸化鉄等、顔料
類等が挙げられる。この無機微細粉末の粒径は15μm
以下、特に、0.1〜10μmが好ましい。その他有機
着色剤やプラスチック・ピグメントと呼ばれるポリスチ
レン等の微粒子も加えても良い。樹脂バインダーとして
は、エチレン・酢酸ビニル共重合体エマルジョン、エチ
レン・酢酸ビニル・塩化ビニル共重合体エマルジョン、
酢酸ビニル・アクリル酸エステル共重合体エマルジョ
ン、スチレン・ブタジエンラバーエマルジョン、常温架
橋型アクリル系樹脂水性エマルジョン、ウレタン樹脂水
性エマルジョン等の樹脂エマルジョン;でんぷん、カル
ボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン等の水
溶性高分子の水溶物を単独で、または二種以上混合した
ものが用いられる。これら無機微細粉末、樹脂バインダ
ーの他に塗工しやすくする目的で、若干の溶剤等を用い
ることができる。更に、着色剤、防腐剤、流動改良剤、
湿潤剤、造膜助剤、消泡剤、可塑剤等を配合してもよ
い。塗工剤の塗工方式は通常の塗工方式でよい。塗工さ
れたポリ塩化ビニル樹脂フィルムは乾燥され、フィルム
基材の表面に、または表裏面に塗工層が形成される。塗
工剤層の肉厚は3〜30μmが一般である。
【0013】〔II〕オフセット印刷 このようにして得られた本発明のオフセット印刷性に優
れた塗工タイプのポリ塩化ビニル樹脂フィルムは、オフ
セットインキをその表面に付着させてオフセット印刷が
施される。 (1) オフセットインキ このようなオフセットインキとしては、一般に第1表及
び第2表に示すように顔料とビヒクルとからなる主剤
と、粘度調整剤、乾燥調整剤及びその他などからなる助
剤とから基本的に構成されており、この塗工樹脂フィル
ムは汎用型オフセットインキは勿論、非吸収性素材用オ
フセットインキも使用できる。前記顔料としては、リソ
ールレッド、ベンジジンイエローなどのアゾ顔料、パー
マネント・グリン、パーマネント・ローダミン、パーマ
ネント・ブルー、レーキレッドCなどのレーキ顔料、ブ
リリアントカーミン6B、フタロシアニンブルーなどの
有機顔料、アルミナ、硫酸バリウム、ベンガラ、黄鉛、
紺青、チタンホワイト、カーボンブラックなどの無機顔
料などを挙げることができる。また、ビヒクルとして
は、合成樹脂、植物油(乾性油)、溶剤などを挙げるこ
とができる。これらビヒクルの具体例としては、 アマニ油、スタンド油などのアマニ油型や、乾性油
変性アルキッド樹脂などのアルキッド型、 ロジン変
性フェノール樹脂を、アマニ油、キリ油の混合液、また
は低粘度のアマニ油ワニスなどに溶解し、沸点範囲の狭
い石油留分を加えて粘度を調整した樹脂ワニスを主とし
た速乾性樹脂型、などを挙げることができる。前記粘度
調整剤としては、溶剤、希釈ワニス、コンパウンドなど
を挙げることができる。また、乾燥調整剤としては、乾
燥剤(ドライヤ)乾燥抑制剤などを挙げることができ
る。その他成分としては、ワックス、皮膜増強剤、裏付
防止剤などを挙げることができる。
【0014】(2) オフセット印刷方法 本発明のオフセット印刷性に優れたポリ塩化ビニル樹脂
フィルムに前記オフセットインキをオフセット印刷する
ためには、市販のオフセット印刷機を用いて通常のオフ
セット印刷と同様にして行なうことができる。
【0015】
【実施例】以下に実施例および比較例を示して本発明を
更に詳細に説明する。なお、例中の部および%は、特に
例記しない限り重量基準である。 (A) ポリ塩化ビニル樹脂フィルム基材層の製造例例 1 ポリ塩化ビニル樹脂55重量部、酸化チタン5部、重質
炭酸カルシウム粉末35部及び可塑剤5部よりなる混合
物を押出機を用いて溶融混練し、ダイより200℃の温
度でシート状に押し出し、次いで、冷却して肉厚100
μmの塩白フィルムを得た。
【0016】(B) プライマー(溶剤浸透防止層形成剤)
の製法例 1 アクリルアミド共重合体水溶液 アクリルアミド22部、アクリロニトリル35部、メタ
クリル酸メチル35部およびN‐メチロールアクリルア
ミド8部よりなるビニル単量体混合物100部を、水1
20部、イソプロパノール5部、p−ノニルフェノール
の硫酸半エステル0.5部、p−ノニルフェノールの2
5モルエチレンオキサイド付加物0.4部および過硫酸
カリウム0.7部を配合してフラスコ内に滴下し、90
℃で4時間乳化重合を行った。次いで、常温まで冷却
後、アンモニア水で中和してpH7〜8のアクリルアミ
ド共重合体水溶液を調製した。
【0017】例 2 アクリロニトリル系樹脂水性エ
マルジョン 温度調節器、いかり形撹拌器、還流冷却器、供給容器、
温度計及び窒素導入管を備えた反応容器内に、下記の原
料を装入した。 供給物Iとして下記の混合物を用いた。 水 200部 前記アニオン性乳化剤の35% 溶液 25部 アクリロニトリル 175部 アクリル酸n‐ブチル 310部 アクリル酸 15部 供給物IIとして、水85部中の過硫酸カリウム2.5部
の溶液を調製した。反応器内を窒素ガスで置換した後、
装入物に前記供給物Iの10%を加え、その混合物を9
0℃に加熱した。次いで、前記供給物IIの10%を反応
器内に注入し、更に一様に並行して3〜3.5時間かけ
て残りの供給物I及びIIを反応器に供給した。供給終了
後なおそのまま1.5時間、90℃に保持した後、反応
器を室温までに冷却した。分散液のpHをアンモニア水で
7〜8となして固形分50%の水性分散体を得た。
【0018】例 3 架橋型ポリビニルアルコール水
溶液 ケン化度が96%のポリビニルアルコールの20%水溶
液にメチロール化メラミン樹脂を配合したものを用い
た。例 4 塩化ビニリデン系共重合体エマルジョン 塩化ビニリデン(92%)・アクリル酸メチル(4%)
・アクリロニトリル(3%)・アクリル酸(1%)共重
合体の水性エマルジョンを用いた。例 5 ポリ弗化ビニリデン溶液 2弗化ビニリデン樹脂のジメチルフォルムアミド溶液を
用いた。例 6 アクリルアミド共重合体 アクリルアミド8部、ジアセトンアクリルアミド1.5
部、ラウリルメタクリレート0.5部、イソプロピルア
ルコール1.5部、水80部、過硫酸カリ0.05部を
55℃で3時間反応させてアクリルアミド共重合体水溶
液を得た。例 7 架橋カゼイン カゼイン10重量部を濃度1.2重量%のアンモニア水
85重量部で溶解し、これに塩化アンモニウム0.5重
量部を配合した。次いで、攪拌しながらメラミン・ホル
ムアルデヒド予備縮合物5重量部を加えて架橋性カゼイ
ンの水溶液を得た。例 8 架橋カゼイン カゼイン10重量部、尿素2重量部、水83重量部、ト
リメチレンテトラミン1重量部を混合してカゼイン水溶
液とした。これに油化シェルエポキシ社製のビスフェノ
ールAのグリシジルエーテル「エピコート828(商品
名)J10重量部2を加えて、架橋性カゼインの水溶液
を得た。
【0019】実施例1 前記(A)の例1で得た塩白フィルムの両面に、前記
(B)の例1のアクリルアミド系共重合体水溶液を皮膜
の肉厚がそれぞれ3μmとなるように塗布し、常温乾燥
させた後、このアンカーコート層の両面に次の塗工剤を
それぞれ8μmの皮膜が得られるように塗布し、70℃
で1分間乾燥させて塗工紙を得た。 (C) 塗工剤 スチレン・ブタジエンラバーラテックス 35 部 澱粉 10 部 滞電防止剤(10%水溶液) 10 部 炭酸カルシウム 30 部 チタン白(酸化チタン) 10 部 クレイ 60 部 分散剤(トリポリリン酸Na) 0.5部 消泡剤(サンノプコSN-DF-113) 0.1部
【0020】(D) 評 価 この塗工タイプの合成紙をオフセット印刷機で市販のパ
ルプ紙用の汎用型オフセットインキ(アマニ油、鉱油、
顔料、樹脂を主成分とする)大日本インキ工業(株)の
グラフG型紅、藍、墨、黄の四色のインキを用い多色刷
オフセット印刷を施した。この印刷部を1,000枚重
ねたまま60分間放置した後、この印刷物(A2版)に
ついて、凹凸の発生の有無を調べた。また、この塗工タ
イプの合成紙に東華色素(株)製の速乾型オフセットイ
ンキ“ニューベストワンプロセス墨M”を用いて転移量
が1g/m2 となるように全面ベタ印刷を行った。この
印刷物を1000枚重ねたまま、60分放置後、そのう
ちの3枚を取り出し、この印刷物を12×5cmの大き
さに切断して机上にて1日放置した後、その印刷物のカ
ールの有無を図1に示すようにして測定した。カールの
発生の有無の結果を表3に示す。
【0021】比較例1 前記(A)の例1の塩白フィルムに直接、実施例1と同
様の多色刷オフセット印刷を行ない、カールの有無と、
図2に示す凹凸の有無を調べた。結果を表3に示す。
【0022】比較例2 実施例1において、アクリルアミド系樹脂プライマー層
を設けない他は実施例1と同様にして塗工紙を得た。こ
れについて同様に汎用型のオフセット印刷インキによる
印刷性を評価した。結果を表3に示す。
【0023】実施例2 前記(A)の例1で得た塩白フィルムの表裏面に、前記
(B)の例3の架橋型ポリビニルアルコール水溶液をそ
れぞれ5μmの皮膜が得られるように塗布し、乾燥させ
た後、下記に示す塗工剤を架橋型ポリビニルアルコール
皮膜の両面に塗布し、乾燥させて塗工剤層の肉厚がそれ
ぞれ8ミクロンの塗工紙を得た。 塗工剤組成 SBRラテックス(固型分50%) 32部 アクリル酸エステル系樹脂ラテックス(固型分50%) 11部 ク レ イ 70部 粒径1.5μmの炭酸カルシウム 25部 酸化チタン 5部 ST−1100水溶液* (固型分4%) 12部 分 散 剤 1部 * 三菱油化(株)製水溶性のアクリル系樹脂帯電防止剤
【0024】実施例3 前記(A)の例1で得た塩白フィルムの表裏面に、前記
(B)の例2で得たアクリロニトリル系樹脂水性エマル
ジョンをそれぞれ4μmの皮膜が得られるように塗布
し、乾燥させた。ついで、実施例1で用いた塗工剤を表
裏面にそれぞれ肉厚8μmの塗工剤皮膜が得られるよう
に塗布し、乾燥させて塗工紙を得た。
【0025】実施例4〜9および比較例3〜5 プライマー、塗工剤の種類および厚みを表3のように変
更して塗工紙を得、これを実施例1と同様にして汎用型
オフセット印刷インキによる多色刷り性を評価した。結
果を表3に示す。なお、表3中のオフセット印刷インキ
の乾燥性は、オフセット印刷後、次の工程(例えば製
本、折畳み等)に移れるインキの乾燥時間を示す。
【0026】
【表3】
【0027】
【発明の効果】このような本発明のオフセット印刷性に
優れた塗工樹脂フィルムは、オフセットインキ中の溶剤
の浸透を防止するため溶剤浸透防止層を設け、該溶剤浸
透防止層に塗工剤層を設けて溶剤(高沸点石油系溶剤)
の浸透を防止しているので、塗工剤層の肉厚を薄くする
ことができ、且つ、汎用型のオフセット印刷インキをそ
の表面の塗工剤層面に印刷しても、印刷された塗工タイ
プのポリ塩化ビニル樹脂フィルム或いは塩白に凹凸が生
じたり、フィルム全体にカールが生じるといったことが
発生し難い。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明実施例の印刷物のカール高さの測
定方法を表わす斜視図である。
【図2】図2はオフセット印刷インキの中のビヒクルに
より凹凸が生じたオフセット多色刷印刷物の斜視図を示
す。
【符号の説明】
1 印刷物 2 平板 3 凹部または凸部 h カール高さ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリ塩化ビニル樹脂フィルム基材層の両面
    に、オフセット印刷インキ成分中の溶剤の浸透を防止す
    るための溶剤浸透防止層を設け、該溶剤浸透防止層の片
    面または両面側に塗工剤層を設けたことを特徴とするオ
    フセット印刷性の優れた塗工樹脂フィルム。
  2. 【請求項2】オフセット印刷インキの溶剤の浸透を防止
    するための溶剤浸透防止層が、架橋型ポリビニルアルコ
    ール、架橋型カゼイン、アクリロニトリルを20〜55
    重量%含有するアクリロニトリル共重合体、アクリルア
    ミドを35〜98重量%含有するアクリルアミド共重合
    体、ポリ塩化ビニリデンおよびポリ弗化ビニリデンより
    選ばれた少なくとも一種の樹脂より形成されたものであ
    ることを特徴とする請求項1に記載のオフセット印刷性
    の優れた塗工樹脂フィルム。
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