JPH0679842A - 易焼却多層プラスチック構造物 - Google Patents

易焼却多層プラスチック構造物

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JPH0679842A
JPH0679842A JP4237108A JP23710892A JPH0679842A JP H0679842 A JPH0679842 A JP H0679842A JP 4237108 A JP4237108 A JP 4237108A JP 23710892 A JP23710892 A JP 23710892A JP H0679842 A JPH0679842 A JP H0679842A
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JP
Japan
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layer
resin layer
plastic structure
resin
inorganic filler
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JP4237108A
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English (en)
Inventor
Shunichi Kato
俊一 加藤
Tomoaki Takasaki
智明 高崎
Toshiaki Kakemura
敏明 掛村
Yusuke Terauchi
裕介 寺内
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】燃焼カロリーが従来のポリオレフィン単体容器
に較べて充分に低く、また、焼却時に異臭、ガスの発生
が少なく、なおかつ、優れた表面性、表面光沢を有する
易焼却多層プラスチック構造物を提供することにある。 【構成】ポリエステル系樹脂層、接着性樹脂層、および
無機質充填材含有ポリオレフィン樹脂層を少なくとも有
する多層プラスチック構造物であり、構造物の外表面層
には、ポリエステル系樹脂層を施す場合には表面性およ
び表面光沢の優れた構造物を得ることが出来、また、燃
焼カロリー面からも、層構成の少なくとも1層をポリエ
ステル系樹脂層とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多層構造を有する熱可
塑性プラスチック構造物に関するものであり、さらに詳
しくは、ポリエステル系樹脂と無機質充填ポリオレフィ
ン系樹脂から形成される多層ブロー成形容器、多層シー
ト、多層フィルムなどの多層プラスチック構造物であっ
て、燃焼カロリーが従来のポリオレフィン単体構造物よ
り低く、かつ表面光沢性に優れたボトル、チューブなど
の容器類、包装材料等に使用することが出来る。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポリオレフィン単体容器は、
使用後の焼却処理で高燃焼カロリー(10000〜11
000kcal/kg)、発煙、溶融滴下等の問題があ
った。また、塩化ビニル樹脂は、焼却時の臭気、ガスの
発生等で問題があると考えられている。
【0003】これらの諸問題を解決する方法として、ポ
リオレフィン樹脂中に炭酸カルシュウム等の安価な無機
充填材を充填し、燃焼カロリーを低下し易焼却性を向上
させる方法がある。しかしながら、この場合には、耐汚
染性が乏しく、外観が良くないという問題点が残る。
【0004】この対策として、プラスチック容器を多層
構成とすることは周知であるが、この場合は、通常、無
機質充填材層の両側にポリオレフィン樹脂層を設け、無
機質充填材層をサンドイッチ状に包み込む積層構成がと
られている。しかしながら、このような構成をとった場
合には、積層構造物全体としては燃焼カロリーの低下が
充分には図れないというのが現状であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の様な
従来技術の問題点を解決する為になされたものであり、
その課題は、燃焼カロリーが従来のポリオレフィン単体
容器に較べて充分に低く、また、焼却時に異臭、ガスの
発生が少なく、なおかつ、優れた表面性、表面光沢を有
する易焼却多層プラスチック構造物を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の易焼却多層プラ
スチック構造物は、ポリエステル系樹脂層、接着性樹脂
層、および無機質充填材含有ポリオレフィン樹脂層を少
なくとも有する多層プラスチック構造物であり、構造物
の外表面層に、ポリエステル系樹脂層を施した場合には
表面性および表面光沢の優れた構造物を得ることが出
来、また、燃焼カロリー面からも、層構成の少なくとも
1層をポリエステル系樹脂層とすることにより、燃焼カ
ロリーの低下が図れることを特徴としている。ポリエス
テル系樹脂の燃焼カロリーは、5500kcal/kg
前後であり、ポリオレフィン樹脂の燃焼カロリーの約半
分程度である。本発明者らは、種々の研究、実験の結
果、ポリエステル系樹脂と無機質充填材含有ポリオレフ
ィン樹脂との高度の接着性を発現する接着性樹脂を発明
し、さらには、ポリエステル系樹脂を外表面層として用
いることにより、優れた表面性および表面光沢を有する
構造物を得ることが出来ることを見いだし、また、多層
構造物全体の燃焼カロリーを充分に低下させ得ることを
見いだして本発明を完成させるに至った。
【0007】また、本発明の実施態様項は、多層プラス
チック構造物の層構成において、ポリエステル系樹脂
層、接着性樹脂層、無機質充填材含有ポリオレフィン系
樹脂層、およびポリオレフィン樹脂層の、少なくとも4
層の樹脂構成からなるもの、ポリエステル系樹脂層、接
着性樹脂層、無機質充填材含有ポリオレフィン系樹脂
層、接着性樹脂層、ポリエステル系樹脂層の少なくとも
3種5層の樹脂構成を順次積層してなるもの、多層プラ
スチック構造物において、接着性樹脂層がエチレン/α
−オレフィン共重合物のカルボン酸変性樹脂を少なくと
も含む樹脂であるもの、接着性樹脂層が、少なくともエ
チレンおよびグリシジル基を含む共重合体樹脂を含んで
いるもの、無機質充填材含有ポリオレフィン系樹脂層
が、10乃至60重量パーセントの無機質材料を含有し
たポリオレフィン樹脂であるもの、無機質充填材含有ポ
リオレフィン系樹脂層に、該多層プラスチック構造物の
リサイクル材料を含有するもの、接着性樹脂層と無機質
充填材含有ポリオレフィン系樹脂層の間に、該多層プラ
スチック構造物のリサイクル材料層を有するもの、多層
プラスチック構造物において、ポリオレフィン樹脂層の
片側面乃至は両側面に、該多層プラスチック構造物のリ
サイクル材料層を有するもの、多層プラスチック構造物
において、構造物がポリエステル系樹脂層を外表面に有
する多層ブロー成形品であるもの等を提供する。
【0008】本発明における易焼却多層プラスチック構
造物は、シート状物、フィルム状物あるいはこれらの成
形加工物であってもよい。あるいはこれらの層構成から
なるパリソンを積層押出しし、圧縮空気を用いて中空ブ
ロー成形した容器であってもよい。
【0009】ポリエステル樹脂は多塩基酸と多価アルコ
ールの共重合体からなる。このような多塩基酸として
は、テレフタール酸を主成分として含むものが好まし
く、また、多価アルコールとしてはエチレングリコール
を主成分として含むものが好ましい。上記多塩基酸及び
多価アルコールはそれぞれコモノマー成分として他の多
塩基酸及び他の多価アルコールを含むことができる。
【0010】多塩基酸にコモノマー成分として含むこと
のできる他の多塩基酸としてはイソフタール酸、ナフタ
リンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェノ
キシエタンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボ
ン酸等の多塩基酸が挙げられる。
【0011】また、多価アルコールにコモノマー成分と
して含むことのできる他の多価アルコールとしては、ト
リメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘ
キサメチレングリコール、デカメチレングリコール、ネ
オペンチレングリコール、ジエチレングリコール、1,
1−シクロヘキサンジメチロール等の多価アルコール成
分を用いることが出来る。
【0012】接着層として用いる接着性樹脂はエチレン
/α−オレフィン共重合樹脂の酸変性物、ポリプロピレ
ン共重合樹脂の酸変性物や、グリシジル基含有樹脂を用
いる事ができ、これらの樹脂を単独あるいは他樹脂との
ブレンドにより用いてもよいし、これらの樹脂同士のブ
レンドにより用いることも出来る。エチレン/α−オレ
フィン共重合樹脂の酸変性物において、α−オレフィン
としては、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘプテン、
1−オクテン等を単独または組み合わせて用いることが
出来る。また、酸変性方法としては、エチレン系不飽和
カルボン酸乃至はその酸無水物で該共重合樹脂をグラフ
ト変性することにより酸変性物を得ることができる。
【0013】グリシジル基含有樹脂においては、グリシ
ジル基含有組成物とエチレンとの共重合物やグリシジル
基含有組成物と他のα−オレフィンとの共重合物であっ
てもよい。グリシジル含有組成物としては、グリシジル
メタクリレート等のアクリル酸エステルを用いることが
出来る。グリシジル基含有共重合樹脂におけるグリシジ
ル基含有量は、8〜20mol%程度が好ましく、グリ
シジル基が多すぎると熱可塑性樹脂としての熱安定性に
欠け、少なすぎるとポリエステル系樹脂への接着性が乏
しくなる。
【0014】無機質充填材含有ポリオレフィン樹脂層に
おける、無機質充填材としては、炭酸カルシウム、タル
ク、マイカ、水酸化アルミニウム、シリカなどが好まし
く、ポリオレフィンとの接着性が乏しい場合には、無機
質充填材の表面処理や、カップリング剤の使用をしても
良い。無機質充填材の充填量は、0〜75重量%程度ま
で充填できるが、10〜65%程度が好ましい。充填量
が多すぎると加工性や落下衝撃特性が乏しくなり、逆に
少なすぎると燃焼カロリー低下の効果が少なくなってし
まう。用いるポリオレフィン樹脂としては、密度が0.
85〜0.97程度のポリエチレン樹脂、たとえば、超
低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密
度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、等や、これらの
混合物であってもよい。また、ポリプロピレン樹脂、た
とえば、ポリプロピレンホモポリマーや、プロピレンと
エチレンあるいは他のα−オレフィンとのランダム共重
合体またはブロック共重合体であっても良く、さらにこ
れらの樹脂の混合物であっても良い。他のポリオレフィ
ン樹脂としては、ポリブテン樹脂やポリメチルペンテン
樹脂等も使用できる。また、これらのポリオレフィン樹
脂の混合物であっても良い。
【0015】ポリオレフィン樹脂層を設ける多層プラス
チック構造物において用いるポリオレフィン樹脂層とし
ては、密度が0.85〜0.97程度のポリエチレン樹
脂、たとえば、超低密度ポリエチレン、低密度ポリエチ
レン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレ
ン、等や、これらの混合物であってもよい。また、ポリ
プロピレン樹脂、たとえば、ポリプロピレンホモポリマ
ーや、プロピレンとエチレンあるいは他のα−オレフィ
ンとのランダム共重合体またはブロック共重合体であっ
ても良く、さらにこれらの樹脂の混合物であっても良
い。他のポリオレフィン樹脂としては、ポリブテン樹脂
やポリメチルペンテン樹脂等も使用できる。また、これ
らのポリオレフィン樹脂の混合物であっても良い。上記
無機質充填材含有ポリオレフィン樹脂層と該ポリオレフ
ィン樹脂層とは、同一ポリオレフィン樹脂であっても良
いし、異なるポリオレフィン樹脂の組み合わせであって
も良いが、両樹脂間の接着性の良い材料を選ぶ必要があ
る。
【0016】多層プラスチック構造物における各層の層
厚み比率については、特に制約はないが、無機質充填材
含有ポリオレフィン層やポリエステル系樹脂層が、全体
層厚みに占める割合が小さくなると、燃焼カロリー低下
という目的が充分には達成出来なくなるために、該無機
質充填材含有ポリオレフィン層とポリエステル系樹脂層
の合計の層厚みが、全体層厚みの30%程度以上になる
ことが好ましいが、範囲を限定するものではない。
【0017】
【作用】本発明の易焼却多層プラスチック構造物は、低
燃焼カロリー性を有する無機質充填材含有ポリオレフィ
ン系樹脂と、低燃焼カロリー性および燃焼時に有害ガス
の発生が少ないポリエステル系樹脂を用いた多層構造と
することにより、多層プラスチック構造物としての低燃
焼カロリーを実現するものである。また、ポリエステル
系樹脂層を多層構造物の外側層とすることにより、多層
構造物の耐汚染性、耐摩擦性、表面性、および表面光沢
性に優れた物を実現するものである。
【0018】また、本発明の易焼却多層プラスチック構
造物は、ポリエステル系樹脂層と無機質充填材含有ポリ
オレフィン系樹脂層の接着層として、エチレン/α−オ
レフィン共重合樹脂の酸変性物、あるいは、ポリプロピ
レン共重合樹脂の酸変性物、またはグリシジル基含有共
重合樹脂を少なくとも含む樹脂組成物、またはこれらの
混合物を用いることにより、ポリエステル系樹脂と無機
質充填材含有ポリオレフィン系樹脂との強固な接着力が
得られる。
【0019】中間層のポリエステル系樹脂層への接着機
構としては、エチレン/α−オレフィン共重合樹脂の酸
変性物が有するカルボン酸あるいはカルボン酸エステル
が、あるいは、グリシジル基含有共重合樹脂中のグリシ
ジル基がポリエステル末端基と反応し、接着機構を示す
と考えられ、また、エチレン/α−オレフィン共重合樹
脂成分は、溶融粘着機構で、ポリエステル系樹脂と接着
力を得ると考えられる。従って該エチレン/α−オレフ
ィン共重合樹脂の酸変性物あるいは、グリシジル基含有
共重合樹脂は、反応接着と粘着接着の相乗効果的接着を
示すと考えられる。
【0020】
【実施例】
<実施例1>3本のスクリュー押出機を有する多層ブロ
ー成形機を用いて、スクリューAには、非結晶性ポリエ
ステル樹脂、スクリューBには、接着層として、エチレ
ン/ブテン共重合樹脂のカルボン酸グラフト変性物、ス
クリューCには、高密度ポリエチレン樹脂に炭酸カルシ
ウムを50重量%充填した樹脂組成物を供給し、下記条
件で可塑化押出しし、ブロー成形用ヘッドを介して、外
側層から順にポリエステル樹脂層/接着層/無機質充填
ポリエチレン層からなる積層パリソンを形成し、該パリ
ソンを円筒ボトル形状のキャビティを有するブロー成形
金型中にはさみ、パリソン上部を切断後、圧搾空気を用
いてブロー成形を行った。得られたボトルは、外観光沢
を有し、物性的にも問題ないものであった。加工条件を
次に示した。
【0021】
【0022】<実施例2>実施例1と同様の方法により
3層構造を有するボトル容器を成形し、接着層として
は、エチレン−グリシジルメタクリレート共重合樹脂と
エチレン−α−オレフィン共重合樹脂を50:50重量
比で混合した材料を供給し、無機質充填材含有層として
は、高密度ポリエチレン樹脂(密度=0.96)と低密
度ポリエチレン樹脂(密度=0.92)を70:30重
量比で混合した樹脂に炭酸カルシュウムを50重量%充
填した樹脂組成物を供給した以外は実施例1と同一方法
により成形した。得られたボトルは、外観光沢を有し、
物性的にも問題ないものであった。
【0023】<実施例3>無機質充填材層として、直鎖
状低密度ポリエチレン樹脂に40重量%のタルクを充填
した樹脂組成物を供給した以外は、実施例2と同一の方
法により3層構造を有するボトル容器を成形した。得ら
れたボトルは、外観光沢を有し、物性的にも問題ないも
のであった。
【0024】<実施例4>接着層として、プロピレン/
α−オレフィン共重合樹脂のカルボン酸グラフト変性物
を、無機質充填材層として、ポリプロピレンブロックコ
ポリマーにタルクを30%充填させた樹脂組成物を用い
た以外は、実施例3と同一の方法により3層構造を有す
るボトル容器を成形した。得られたボトルは、外観光沢
を有し、物性的にも問題ないものであった。加工温度条
件を次に示した。
【0025】
【0026】<実施例5>4本のスクリュー押出機を有
する、多層ブロー成形機を用いて、スクリューAには非
晶性ポリエステル樹脂、スクリューBには接着層として
エチレン/α−オレフィン共重合樹脂のカルボン酸グラ
フト変性物、スクリューCには、タルク40重量%充填
高密度ポリエチレン樹脂、スクリューDには直鎖状低密
度ポリエチレン樹脂を供給し、下記の温度条件で、可塑
化押出しし、同時合流タイプヘッドを介して、積層パリ
ソンを形成し、パリソン外表面層より順次ポリエステル
樹脂層/接着層/無機質充填ポリエチレン樹脂層/直鎖
状低密度ポリエチレン樹脂層の4層構成を有するパリソ
ンを押出した。該パリソンを偏平ボトル形状のキャビテ
ィを有するブロー成形金型中にはさみ、パリソン上部を
切断後、圧縮空気を用いてブロー成形を行った。得られ
たボトルは、表面性、外観光沢を有し、物性的にも問題
ないものであった。
【0027】
【0028】<実施例6>無機質充填層として、スクリ
ューCに高密度ポリエチレンとエチレンープロピレンラ
バーを85:15重量比で混合した樹脂に炭酸カルシウ
ムを60%含有させた樹脂組成物を、スクリューDには
高密度ポリエチレン(密度=0.96)を供給した以外
は実施例5と同一方法により多層容器を成形した。得ら
れたボトルは、表面性、外観光沢を有し、物性的にも問
題ないものであった。
【0029】<実施例7>スクリューDには直鎖状低密
度ポリエチレン(密度=0.93)を供給した以外は実
施例6と同一方法により多層容器を成形した。得られた
ボトルは、表面性、外観光沢を有し、物性的にも問題な
いものであった。
【0030】<実施例8>3本のスクリュー押出機を有
する多層ブロー成形機を用いて、スクリューAには、非
結晶性ポリエステル樹脂、スクリューBには、接着層と
して、エチレン/ブテン共重合樹脂のカルボン酸グラフ
ト変性物、スクリューCには、高密度ポリエチレン樹脂
に炭酸カルシウムを50重量%充填した樹脂組成物を供
給し、下記条件で可塑化押出しし、スクリューAの溶融
樹脂とスクリューBの溶融樹脂は、スクリューから流出
後に、各々2流路に分岐させ、ブロー成形用ヘッドを介
して、外側層から順にポリエステル樹脂層/接着層/無
機質充填ポリエチレン層/接着層/ポリエステル樹脂層
からなる積層パリソンを形成し、窒素ガスをパリソン中
に予備流入させながら、該パリソンを円筒ボトル形状の
キャビティを有するブロー成形金型中にはさみ、パリソ
ン上部を切断後、圧搾空気を用いてブロー成形を行っ
た。得られたボトルは、外観光沢を有し、物性的にも問
題ないものであり、油性内容物に対する耐性も充分なも
のであった。加工条件を次に示した。
【0031】
【0032】<実施例9>スクリューAにポリエチレン
テレフタレート樹脂、スクリューBに接着層として、エ
チレンーグリシジルメタクリレート共重合樹脂とエチレ
ン−α−オレフィン共重合樹脂を50:50重量比で混
合した材料を供給した以外は、実施例8と同一方法によ
り、3種5層の層構成を有する多層ブロー成形容器を得
た。加工温度条件は下に示すとおりであった。得られた
ボトルは、外観光沢を有し、物性的にも問題ないもので
あり、油性内容物に対する耐性も充分なものであった。
加工条件を次に示した。
【0033】
【0034】<実施例10>実施例1において用いたブ
ロー成形機を使い、スクリューCには、高密度ポリエチ
レン樹脂に炭酸カルシウムを50重量%充填した樹脂組
成物、衝撃強度向上材としてのエチレン/プロピレンラ
バー、および、本実施例による多層プラスチック構造物
のスクラップ品を粉砕した材料を5:4:1の重量比で
混合した混合材料を供給した以外は、実施例1と同一方
法、同一条件により多層容器を成形した。得られたボト
ルは、表面性、外観光沢を有し、物性的にも問題ないも
のであった。
【0035】<実施例11>4本のスクリュー押出機を
有する、多層ブロー成形機を用いて、スクリューAには
非晶性ポリエステル樹脂、スクリューBには接着層とし
てエチレン/α−オレフィン共重合樹脂のカルボン酸グ
ラフト変性物、スクリューCには本実施例の易焼却多層
プラスチック構造物からなるスクラップ材の粉砕物、ス
クリューDには炭酸カルシウム60%含有ポリエチレン
樹脂とエチレン/プロピレンラバーを85:15の重量
比で混合した樹脂組成物を供給し、下記の温度条件で、
可塑化押出しし、同時合流タイプヘッドを介して、積層
パリソンを形成し、パリソン外表面層より順次ポリエス
テル樹脂層/接着層/スクラップ層/無機質充填ポリエ
チレン樹脂層の4層構成を有するパリソンを押出し、窒
素ガスをパリソン中に予備流入させながら、該パリソン
を円筒ボトル形状のキャビティを有するブロー成形金型
中にはさみ、パリソン上部を切断後、圧縮空気を用いて
ブロー成形を行った。
【0036】
【0037】<実施例12>無機質充填樹脂層として、
スクリューCに高密度ポリエチレン樹脂に炭酸カルシウ
ムを50重量%充填した樹脂組成物、実施例8からなる
易焼却多層プラスチック構造物のスクラップを粉砕した
樹脂組成物、およびエチレン/プロピレンラバーを7:
2:1重量比で混合して供給した以外は、実施例8と同
一方法により多層容器を成形した。得られたボトルは、
外観光沢を有し、物性的にも問題ないものであり、油性
内容物に対する耐性も充分なものであった。
【0038】<実施例13>4本のスクリュー押出機を
有する、多層ブロー成形機を用いて、スクリューAには
非晶性ポリエステル樹脂、スクリューBには接着層とし
てエチレンーグリシジルメタクリレート共重合樹脂とエ
チレン−α−オレフィン共重合樹脂を50:50重量比
で混合した材料、スクリューCには、炭酸カルシウム5
5重量%充填高密度ポリエチレン樹脂と本実施例からな
る易焼却多層プラスチック構造物の60:40重量比混
合物、スクリューDには直鎖状低密度ポリエチレン樹脂
を供給し、下記の温度条件で、可塑化押出しし、同時合
流タイプヘッドを介して、積層パリソンを形成し、パリ
ソン外表面層より順次ポリエステル樹脂層/接着層/無
機質充填ポリエチレン樹脂層+スクラップ回収材/直鎖
状低密度ポリエチレン樹脂層の4層構成を有するパリソ
ンを押出した。該パリソンを偏平ボトル形状のキャビテ
ィを有するブロー成形金型中にはさみ、パリソン上部を
切断後、圧縮空気を用いてブロー成形を行った。
【0039】
【0040】<実施例14>5本のスクリュー押出機を
有する、シート成形機を用いて、スクリューAには非晶
性ポリエステル樹脂、スクリューBには接着層としてエ
チレンーグリシジルメタクリレート共重合樹脂とエチレ
ンーαオレフィン共重合樹脂を50:50重量比で混合
した材料、スクリューCには、炭酸カルシウム55重量
%充填高密度ポリエチレン樹脂、スクリューDには本実
施例からなる多層プラスチック構造物のスクラップ粉砕
品、スクリューEには直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を
供給し、下記の温度条件で、可塑化押出しし、Tダイを
介して積層シートを成形し、表面層より順次ポリエステ
ル樹脂層/接着層/無機質充填ポリエチレン樹脂層/ス
クラップ回収材/直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層の5
層構成を有する厚み2.5mmのシートを押出した。該
シートを再加熱して、真空圧空成形機を用いてトレー容
器を成形した。
【0041】
【0042】<比較例1>通常の単層ブロー成形機によ
り、高密度ポリエチレン樹脂を用い、実施例1で使用し
たブロー金型を使用して容器を成形した。
【0043】<比較例2>通常の単層ブロー成形機によ
り、ポリプロピレンブロックコポリマーを用い、実施例
1で使用したブロー金型を使用して容器を成形した。
【0044】<比較例3>通常の単層ブロー成形機によ
り、炭酸カルシウム50%充填高密度ポリエチレン樹脂
を用い、実施例1で使用したブロー金型を使用して容器
を成形した。
【0045】<比較例4>通常の単層ブロー成形機によ
り、炭酸カルシウム50%充填ポリプロピレンブロック
コポリマーを用い、実施例1で使用したブロー金型を使
用して容器を成形した。
【0046】<比較例5>実施例1で用いた多層ブロー
成形機を用い、スクリュー位置の交換を行って、スクリ
ューAには高密度ポリエチレン樹脂、スクリューCに
は、高密度ポリエチレン樹脂に炭酸カルシウムを50重
量%充填した樹脂、スクリューBにはスクリューAに供
給したと同一樹脂を供給し、下記条件で可塑化押出し
し、ブロー成形用ヘッドを介して、外側層から順に高密
度ポリエチレン樹脂/無機質充填ポリエチレン層/高密
度ポリエチレン樹脂からなる積層パリソンを形成し、該
パリソンを円筒ボトル形状のキャビティを有するブロー
成形金型中にはさみ、パリソン上部を切断後、圧搾空気
を用いてブロー成形を行い、多層容器を得た。
【0047】
【0048】<比較例6>比較例5と同一成形方法によ
り、スクリューAにはポリプロピレンランダムコポリマ
ー、スクリューCには、炭酸カルシウムを50重量%充
填したプロピレンブロックコポリマー、スクリューBに
はスクリューAに供給したと同一樹脂を供給し多層ブロ
ー成形容器を得た。
【0049】以下に得られた多層プラスチック構造物の
燃焼カロリーと表面性(表面光沢度)の比較表を示し
た。 以下(表1)において、単位等は次のようであ
る。 燃焼カロリー:kcal/kg(燃研式自動ボンベ熱量計法) 光沢度 :% (JIS−K−7105) ( )内の数字は層厚さの割合を示す。
【0050】
【表1】
【0051】
【発明の効果】本発明によると、燃焼時の発熱カロリー
が低く、有害ガスの発生が少ない易焼却多層プラスチッ
ク構造物が得られる。また、ポリエステル樹脂層を外表
面に配することで、表面光沢性に優れ、かつ表面にキズ
がつきにくい優れた容器を得ることが可能となる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/36 7016−4F (72)発明者 寺内 裕介 東京都台東区台東一丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリエステル系樹脂層、接着性樹脂層、及
    び無機質充填材含有ポリオレフィン系樹脂層の、少なく
    とも3層の樹脂構成からなる易焼却多層プラスチック構
    造物。
  2. 【請求項2】ポリエステル系樹脂層、接着性樹脂層、無
    機質充填材含有ポリオレフィン系樹脂層、およびポリオ
    レフィン樹脂層の、少なくとも4層の樹脂構成からなる
    易焼却多層プラスチック構造物。
  3. 【請求項3】ポリエステル系樹脂層、接着性樹脂層、無
    機質充填材含有ポリオレフィン系樹脂層、接着性樹脂
    層、ポリエステル系樹脂層の少なくとも3種5層の樹脂
    構成を順次積層してなる易焼却多層プラスチック構造
    物。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3に記載の易焼却多層プラス
    チック構造物において、接着性樹脂層がエチレン/α−
    オレフィン共重合物のカルボン酸変性樹脂を少なくとも
    含む樹脂であることを特徴とする易焼却多層プラスチッ
    ク構造物。
  5. 【請求項5】請求項1乃至3に記載の易焼却多層プラス
    チック構造物において、接着性樹脂層が、少なくともエ
    チレンおよびグリシジル基を含む共重合体樹脂を含んで
    いることを特徴とする易焼却多層プラスチック構造物。
  6. 【請求項6】請求項1乃至5に記載の易焼却多層プラス
    チック構造物において、無機質充填材含有ポリオレフィ
    ン系樹脂層が、10乃至60重量パーセントの無機質材
    料を含有したポリオレフィン樹脂であることを特徴とす
    る易焼却多層プラスチック構造物。
  7. 【請求項7】請求項1乃至6に記載の易焼却多層プラス
    チック構造物において、無機質充填材含有ポリオレフィ
    ン系樹脂層に、該多層プラスチック構造物のリサイクル
    材料を含有することを特徴とする易焼却多層プラスチッ
    ク構造物。
  8. 【請求項8】請求項1乃至6に記載の易焼却多層プラス
    チック構造物において、接着性樹脂層と無機質充填材含
    有ポリオレフィン系樹脂層の間に、該多層プラスチック
    構造物のリサイクル材料層を有することを特徴とする易
    焼却多層プラスチック構造物。
  9. 【請求項9】請求項2に記載の易焼却多層プラスチック
    構造物において、ポリオレフィン樹脂層の片側面乃至は
    両側面に、該多層プラスチック構造物のリサイクル材料
    層を有することを特徴とする易焼却多層プラスチック構
    造物。
  10. 【請求項10】請求項1乃至8に記載の易焼却多層プラ
    スチック構造物において、構造物がポリエステル系樹脂
    層を外表面に有する多層ブロー成形品であることを特徴
    とする易焼却多層プラスチック構造物。
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