JPH0679149A - インテグリティー試験の可能な湿潤−乾燥可逆性限外濾過膜およびその試験法 - Google Patents

インテグリティー試験の可能な湿潤−乾燥可逆性限外濾過膜およびその試験法

Info

Publication number
JPH0679149A
JPH0679149A JP5111825A JP11182593A JPH0679149A JP H0679149 A JPH0679149 A JP H0679149A JP 5111825 A JP5111825 A JP 5111825A JP 11182593 A JP11182593 A JP 11182593A JP H0679149 A JPH0679149 A JP H0679149A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
membrane
liquid
wetting
solvent
ultrafiltration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5111825A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2747194B2 (ja
Inventor
Peter J Degen
ピーター・ジェイ・ディーゲン
Iii John Mischenko
ジョン・ミスチェンコ,ザ・サード
Robert E Kesting
ロバート・イー・ケスティング
Moira H Bilich
モイラ・エイチ・ビリチ
Trevor A Staff
トレヴォー・エイ・スタッフ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Pall Corp
Original Assignee
Pall Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Pall Corp filed Critical Pall Corp
Publication of JPH0679149A publication Critical patent/JPH0679149A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2747194B2 publication Critical patent/JP2747194B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D67/00Processes specially adapted for manufacturing semi-permeable membranes for separation processes or apparatus
    • B01D67/0081After-treatment of organic or inorganic membranes
    • B01D67/0093Chemical modification
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D65/00Accessories or auxiliary operations, in general, for separation processes or apparatus using semi-permeable membranes
    • B01D65/10Testing of membranes or membrane apparatus; Detecting or repairing leaks
    • B01D65/102Detection of leaks in membranes
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D67/00Processes specially adapted for manufacturing semi-permeable membranes for separation processes or apparatus
    • B01D67/0002Organic membrane manufacture
    • B01D67/0009Organic membrane manufacture by phase separation, sol-gel transition, evaporation or solvent quenching
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D69/00Semi-permeable membranes for separation processes or apparatus characterised by their form, structure or properties; Manufacturing processes specially adapted therefor
    • B01D69/02Semi-permeable membranes for separation processes or apparatus characterised by their form, structure or properties; Manufacturing processes specially adapted therefor characterised by their properties
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N15/00Investigating characteristics of particles; Investigating permeability, pore-volume or surface-area of porous materials
    • G01N15/08Investigating permeability, pore-volume, or surface area of porous materials
    • G01N15/082Investigating permeability by forcing a fluid through a sample
    • G01N15/0826Investigating permeability by forcing a fluid through a sample and measuring fluid flow rate, i.e. permeation rate or pressure change
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D2323/00Details relating to membrane preparation
    • B01D2323/08Specific temperatures applied
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D2323/00Details relating to membrane preparation
    • B01D2323/08Specific temperatures applied
    • B01D2323/081Heating
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D2323/00Details relating to membrane preparation
    • B01D2323/08Specific temperatures applied
    • B01D2323/082Cooling
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D2323/00Details relating to membrane preparation
    • B01D2323/12Specific ratios of components used
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D2325/00Details relating to properties of membranes
    • B01D2325/20Specific permeability or cut-off range
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N15/00Investigating characteristics of particles; Investigating permeability, pore-volume or surface-area of porous materials
    • G01N15/08Investigating permeability, pore-volume, or surface area of porous materials
    • G01N2015/086Investigating permeability, pore-volume, or surface area of porous materials of films, membranes or pellicules

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Fluid Mechanics (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 限外濾過特性を損うことなく乾燥させうる限
外濾過/ダイアフィルトレーション膜、およびそれらの
膜の特性を試験するための迅速かつ信頼性のある方法を
提供する。 【構成】 直径0.02μmの単分散ラテックス粒子を
排除することができ、少なくとも1回の湿潤/乾燥サイ
クル後に0.70kg/cmで周囲温度において、湿
潤液として水で飽和された1−ブタノールを使用し、置
換液として1−ブタノールで飽和された水を使用して、
膜面積の平方フィート(0.093m)当たり50c
c/分以下のKUF流量を有する膜。被験膜を完全に湿
潤させうる初期湿潤液で膜を全体的に湿潤させ、置換液
を湿潤膜の一方側と接触した状態で配置し、該置換液に
漸増する圧力を付加し;そして膜を通過する液体の流量
を、付加圧力の関数として測定する膜の特性の試験方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明は濾過膜の分野、一般に、また詳細には超多孔質
(ultraporous)膜、特に限外濾過/ダイヤ
フィルトレーション(diafiltration)膜
に関するものである。
【0002】発明の背景 限外濾過(UF)およびダイヤフィルトレーション(D
F)は、高分子、たとえば蛋白質を、溶剤および低分子
量溶質を含有する溶液から分離する(篩分けメカニズム
により)ために用いられる圧力駆動式の膜分離法であ
る。限外濾過法とダイヤフィルトレーション法は類似し
ており、同じ膜が両者に用いられる。UFにおいては、
濾過の進行中に濾過すべき溶液に溶剤(水)を追加しな
い;DFにおいては、濾過中に溶剤を追加する。溶液が
十分に大きなサイズ差を有する高分子を含有する場合、
UFまたはDFを採用してこれらの高分子を分画するこ
ともできる。
【0003】UFまたはDFを構成する濾過方式は、圧
力駆動式膜分離法のスペクトル上で、その微細ポアー側
におけるハイパーフィルトレーション(HF)(逆浸透
としても知られる)とその粗大ポアー側におけるマイク
ロフィルトレーション(MF)(精密濾過)の間にあ
る。UF方式はポアー直径範囲0.001−0.02μ
m(10−200Å)を包含する。限外濾過はその膜の
分子量カットオフ(molecular weight
cutoff,MWCO)能によっても表される。そ
れは約500と数百万の間のMWCOを有する膜からな
る。
【0004】位相反転として知られる一般化された方法
により、非対称的なインテグラリースキンド(inte
grally−skinned)UF膜が製造される。
この方法においては、(通常は)3成分、すなわちポリ
マー、溶剤およびポアー形成剤(非溶剤、膨潤剤、また
は弱溶剤)からなる多成分ポアー溶液(ゾル)を、固体
膜ゲルに凝固する前に相互分散した2液相に分離させ
る。相互分散した2液相への分離を行わせるためには、
溶剤ビヒクル中におけるポリマーの混和性を下記方法の
うちのいずれかによって低下させる: 1.)溶剤の蒸発(乾式法); 2.)溶剤を非溶剤に交換する(湿式法);および 3.)溶液の温度を低下させる(サーマル法)。
【0005】2種類の一般的構造の非対称的なインテグ
ラリースキンド位相反転UF膜が当技術分野で知られて
いる。第1のものの代表例は米国特許第3,615,0
24号であり、これは最初の、そしてなお最も一般的に
見かけられる種類の限外濾過膜であり、本質的に、スリ
ット様の亀裂(fissure,crack)と呼ばれ
るものを示す薄いスキン、および高密度の指様の貫入ま
たはマクロボイドを含む厚い下部構造を備えた2層から
なる。マクロボイドは時にはマトリックス内に深く埋ま
っているが、一方の表面から他方へ達している場合が多
い。インテグラルスキンがマクロボイドを覆うことが理
想的であるが、実際にはマクロボイド上方のスキンが若
干亀裂を生じ、これによりスキンのインテグリティーが
破壊され、大きな分子が通過しうるようになる。これら
の膜は完全な乾燥に耐えることができず、濾過性能の著
しい損失を生じるので、ポアー支持液(pore su
pporting fluid)で湿潤させた状態で供
給される。湿潤状態で供給された膜中にはしばしば制菌
薬が存在し、これらは使用前に膜から洗い去らなければ
ならない。若干の製造業者は彼らのカタログ中に、膜
は″乾燥″状態で供給されるが、これらの膜はポアー支
持液としてグリセリンなどの保湿剤を含有する場合があ
ることを示している。制菌薬と同様に保湿剤も、浸漬、
フラッシング、または膜を完全に乾燥させない他の何ら
かの方法で、除去されなければならない。
【0006】第2の一般的種類の限外濾過膜は、米国特
許第4,954,381および4,451,424号明
細書に従って得られるものであり、それらの主張によれ
ば、水溶性の増粘性ポリマー系添加物、たとえばポリビ
ニルピロリドン(PVP)またはポリエチレングリコー
ル(PEG)の添加によりキャスティング溶液の粘度を
高めることによって、マクロボイドを含まないマトリッ
クスを有するインテグラリースキンドUF膜が製造され
る。これらの膜は、沈殿および洗浄工程に際して、なら
びにそれらをUFプロセスに使用している際にポリマー
系添加物が滲出するので、ポアーサイズ分布が広すぎて
インテグリティー試験することができないスキンを有す
る。これらの膜は″乾燥″(すなわち遊離した液体が存
在しない)状態で供給されるが、高濃度の残留PVPま
たはPEGを含有する場合がある。保湿剤、たとえばグ
リセリン、PVP、PEGおよび/または水ならびに他
の湿潤液は、脆破性を損なう可塑剤として作用する可能
性がある。これらの物質はポアー支持液として作用する
可能性もあり、これらが除去されると膜スキンに亀裂そ
の他の欠陥を生じる。
【0007】さらに、ポアーサイズは抽出性添加物の分
子量(MW)と共に増大し、これはこれらの膜のポアー
サイズ分布の幅に関係がある。
【0008】限外濾過膜は広く用いられてはいるが、若
干の重大な欠点をもつことが認められている。たとえ
ば、欠陥が存在するため膜の濾過性は不安定であるの
で、ほとんどすべての限外濾過/ダイアフィルトレーシ
ョン膜がグリセリンなどの保湿剤を含有するか、または
輸送中を含めて常に湿潤状態に保持されなければならな
い。保湿剤その他の支持液が除去され、膜が乾燥および
再湿潤されると、その性能が変化し、膜スキンに亀裂を
生じ、その膜は役に立たなくなる。これは実際上の問題
として、すべての限外濾過/ダイアフィルトレーション
膜を大量の湿潤液、通常は水と共に輸送しなければなら
ず、輸送経費が増大することを意味する。さらに、膜を
湿潤状態に保持しなければならないという要件は、利用
者にとっても実質的な負担である。利用者も膜を決して
乾燥させてはならないのである。膜が常に湿潤状態に保
持されるという事実は、細菌増殖の危険性があり、従っ
て湿潤した膜中に制菌薬などが存在しなければならない
ことをも意味する。残念ながら制菌薬の存在も膜による
生成物流の汚染の問題を導入する。このような薬剤が存
在すると、それを除去するのは不可能ではないとしても
困難だからである。
【0009】グリセリンなどの保湿剤を含有する膜の場
合、異物を可能な限り多量に除去するために水その他の
溶剤を数回交換して浸漬しなければならない。そして一
旦ポアー構造が溶剤で支持されると、その試料は決して
乾燥させてはならない。
【0010】現在用いられるすべての限外濾過/ダイア
フィルトレーション膜についての他の重大な問題は、膜
に有意の欠陥が存在することである。これらの欠陥に
は、マクロボイド、亀裂、ピンホール、および膜のスキ
ン層を裂き、またはその破損をもたらす他の欠陥または
欠点が含まれる。ところがこのような欠陥が存在するこ
とは、ある膜はたとえばその膜が中程度の分子量(1,
000−500,000)の物質を液体から分離しうる
ことを示す分離値(removal rating)に
より評定されるが、欠陥の存在によりある部分の物質が
膜を通過しうることを意味する。これはもちろん極めて
望ましくないことである。比較的大型の粒子、たとえば
ラテックス球ですら、UF膜の欠陥部を通過することが
知られている。
【0011】分子量カットオフは、膜の保持特性を既知
サイズの分子によって表したものである。一般に同じ分
子量をもつ球状の非帯電分子少なくとも90%がその多
孔質膜により保持され、一方これより有意に低い分子量
の分子の保持は約50%以下である保持を、その分子量
カットオフとして評定する。しかしその分子量カットオ
フより大きな分子量をもつ直線状分子が、球状分子より
有効直径が小さいため膜を通過する場合がある。直線状
分子は″末端を先に向けて″膜のポアーに近づき、ポア
ーを通り抜ける可能性がある。これは、長鎖直線状分子
が膜を通過する流体の層流線に整列した場合に起こる可
能性がある。他方、分子量カットオフより小さい帯電分
子が膜との静電相互作用のため膜を通過しない場合があ
る。限外濾過膜においては、分子量カットオフは約50
0または1000から数百万に及び、これはポアーサイ
ズ10−200Åに相当する。
【0012】最近、中空繊維の形であり、指示された公
称分子量カットオフ値が1,000から数百万であり、
乾燥状態で輸送しうる限られた数の限外濾過膜が導入さ
れたが、それらの膜は依然としてそれらの構造において
欠陥を有するという極めて重大な問題があり、それらの
価値はごく限られている。
【0013】限外濾過膜の用途は広くかつ多数であるの
で、それらの膜の有効性を改良するためにかなりの努力
がなされてきたが、現在のところ成功は限られている。
限外濾過膜の製造に関して多数の特許および報文が公表
され、あるものはそれらが″欠陥を含まない″と主張
し、あるものはそれらが乾燥可能であると主張している
が、乾燥可能であり、かつ欠陥を含まない限外濾過膜は
これまで製造されていないという事実が依然としてあ
る。
【0014】現在の限外濾過膜は統計的には作動してい
る。すなわち濾過すべき液体のごく小部分が膜の欠陥を
通過するにすぎず、また濾過されたすべての液体のごく
一部が除去すべき物質を含有するにすぎないので、確率
は除去すべき物質のごく少量が膜を通過するにすぎない
ということである。しかし濾過される物質がたとえば薬
剤組成物であり、除去すべき物質が細菌である場合、こ
の汚染した製品を用いて病気になった患者は確率にはさ
ほど関心がないであろう。
【0015】先行技術方法により製造された限外濾過膜
に関する問題は、それらはポアー構造をを支持する保湿
剤なしに乾燥させることができず、および/またはそれ
らは上記の各種欠陥を含まないわけでなく、このためそ
れらの価値がごく限られることである。
【0016】さらに膜を製造するための多くの方法の場
合と同様に、最終製品の性能および品質を絶対的に予測
することができず、従って最終膜製品のインテグリティ
ーを試験する方法が求められている。残念ながら、現在
のところ限外濾過膜のインテグリティーを試験するのに
有用な方法は無く、それを行うための迅速な方法ももち
ろん無い。マイクロフィルトレーション膜および他の種
類の多孔質フィルター基材に関しては、これらの構造体
の多孔率を解明するために″バブルポイント″(AST
M F316−86)およびKL(米国特許第4,34
0,479号明細書)法として知られる試験法が長年に
わたって採用されている。しかし限外濾過膜に見られる
ポアーサイズは極めて小さいため、KL試験法も″バブ
ルポイント″試験法も有効に利用できない。膜のポアー
サイズが低下するのに伴って、″バブルポイント″また
はKL試験を実施するために必要な圧力が増大する。限
外濾過膜においてはこのような試験圧力は膜を破壊する
か、または他の形で損傷を与えるであろう。
【0017】一般に限外濾過膜の場合、たとえば走査電
子顕微鏡検査などによりポアーおよびポアーサイズを直
接に観察および測定するのはかなり困難である。ポアー
サイズを測定するための推測および間接法として、前記
の分子量カットオフ値を用いるのが当技術分野一般的に
なってきた。一般にポアーの機能性直径(functi
onal diameter)は、電荷をもたない最大
の、概して球形の分子であって、膜を通過しうるものの
分子量の立方根にほぼ等しい。一方慣例として、要求さ
れる範囲である90%程度保持される最小分子のサイズ
が分子量カットオフを表す。これらの測定法は当業者に
周知である。しかし明らかに、このような試験法は特定
の限外濾過構造体の真の多孔率の推定をもたらすにすぎ
ず、さらに迅速に採用しうる試験法でもない。分子量カ
ットオフの測定法も、被験物質が膜表面に吸着され、そ
れに伴って試験中に試料が目詰まりするなどの問題を伴
う。一般的な分子量カットオフ試験は完了するまでに数
時間または数日すら必要とする可能性がある。ある種の
標準的な試験パラメーター、たとえばKLまたはポアー
サイズにより膜の特性を解明する代わりに、広範な分子
量カットオフが一般に製品カタログおよび技術文献に引
用されている。
【0018】限外濾過膜のインテグリティー、分子量カ
ットオフ、およびポアーサイズ値を判定するための信頼
性のある迅速な試験法がUF/DF膜の信頼性のある一
貫した生産のために絶対に必要であるので、このような
試験法に対する強い要望がある。
【0019】発明の概要 本発明は、このような限外濾過特性の損失なしに乾燥さ
せうる限外濾過膜を初めて提供する。これらの膜は、約
1,000−約500,000ダルトンのいずれか特定
の分子量カットオフ値を有するものを選択的に製造する
ことができる。さらに20,000の評定分子量カッ
トオフ値を有する膜は、直径0.02μmの単分散ラテ
ックス粒子を阻止率>0.998にまで排除することが
できる。100,000の評定分子量カットオフ値を
有する膜は、直径40nmの単分散ラテックス粒子を阻
止率>0.998にまで排除することができる。50
0,000の評定分子量カットオフ値を有する膜は、直
径0.1μmの単分散ラテックス粒子を阻止率>0.9
98にまで排除することができる。
【0020】本発明の膜は一般に約200Åから約10
Åのポアーサイズを有するであろう。特に重要な膜は修
飾された、または修飾されないポリエーテルスルホン、
ポリスルホンまたはポリアリールスルホンからなりう
る。
【0021】流体をこれらの濾過膜に貫流させることよ
りなる流体の濾過法も提供される。この方法には、膜が
たとえば約1,000−約30,000ダルトンの分子
量カットオフを有する場合、蛋白質を分離すべく流体を
濾過することが含まれる。蛋白質またはウイルスを、た
とえば血液および血漿から選択的に分離するための流体
の濾過は、膜が約500,000ダルトンの分子量カッ
トオフを有する場合にも可能である。
【0022】UF/DF膜の分子量カットオフおよびポ
アーサイズ値を判定するための新規な、迅速かつ信頼性
のある方法も今回見出された。この試験法は限外濾過お
よび/またはダイアフィルトレーション膜に特に有用で
あるが、マイクロフィルトレーション膜の試験にも利用
しうる。KUF法と呼ぶ本方法においては、被験膜をまず
膜を完全に湿潤させうる湿潤液で全体的に湿潤させ;膜
を湿潤させるために用いられる液体と不混和性である置
換液(displacing liquid)を湿潤し
た膜の上流側と接触した状態に配置する。次いでこの置
換液に圧力を付加し、置換液が膜を貫流し始める点を越
えて圧力を高め;膜を通過する液体の流量を付加圧力の
関数として測定し;その際置換液は湿潤液に実質的に不
溶性であり、これら2液間の界面張力は約10.0ダイ
ン/cm以下である。界面張力を約10.0ダイン/c
m以下に制御することにより、普通は水/空気界面で実
施される同様な試験法(すなわちKLまたはバブルポイ
ント測定)よりはるかに低い圧力において流体の置換が
達成される。
【0023】さらに、この試験操作に際しては2液間の
界面張力を一定に保持することが重要である。膜の単位
面積当たり膜を通過する置換液の流量のプロットを付加
圧力の関数として描き、得られた曲線の急勾配部分を通
る直線を回帰分析により描くと、これが特定の圧力値に
おいて水平軸と交差し、これをKUFとみなす。図12
は、KUF値すなわち特性圧力を決定した理想化されたK
UF曲線を示したものである。実線は流量を圧力に対して
プロットしたものを表し、点線は曲線の急勾配部分を圧
力軸に外挿したものを表す。KUF値すなわち特性圧力は
点線が圧力軸に交差する地点をグラフから読み取ったも
のであり、膜の分子量カットオフの尺度である。
【0024】本発明の膜は、湿潤液として水で飽和され
た1−ブタノールを、置換液として1−ブタノールで飽
和された水を使用して測定されたKUF値約5−約120
psi(約0.35−8.45kg/cm2)、好まし
くは約10−約120psi(約0.70−8.45k
g/cm2)を有するものと表すことができる。1相が
他相中へ溶解することにより液体間の界面張力が変化す
ることのないように、これらの不混和相は互いに飽和さ
れている。不混和相間の界面張力の実質的変化を避ける
ために、他の因子、たとえば温度は試験操作に際して比
較的一定に維持すべきである。
【0025】限外濾過膜の製法が提供される。この方法
は、ポリマー樹脂を該樹脂に対する溶剤および該樹脂に
対する非溶剤の両方からなるキャリヤーに溶解し、その
際該樹脂は溶液の約15−約20重量%の量で存在し、
非溶剤の量は約26−約34%であり、溶液を高剪断下
に急速に混合してゲル粒子の存在を減少させ、または排
除し、溶液を濾過して存在するゲル粒子を除去し、溶液
を脱泡して同伴したガスを除去し、溶液を支持体上にキ
ャスティングまたはスピニングし、そして得られたキャ
スティングまたはスピニングされた溶液を該樹脂に対す
る溶剤および非溶剤の両方からなる硬化浴と接触させる
ことよりなり、その際溶剤−対−非溶剤の比は約1.
5:1−約2:1である。
【0026】限外濾過または膜構造体を製造するための
一般法も提供され、その際ポリマー溶質、その溶剤、お
よび所望により非溶剤を含む初期溶液を第1組のプロセ
ス条件下で、所望により、ポリマーに対する非溶剤およ
び所望によりそれに対する溶剤を含有する硬化浴上また
は中へキャスティングまたはスピニングして目的とする
膜を形成し、試験すべき部分の膜を十分に湿潤させうる
初期湿潤液で膜を全体的に湿潤させ、置換液を湿潤膜の
上流側と接触した状態で配置し、該置換液に漸増する圧
力を付加し;そして膜を通過する液体の流量を付加圧力
の関数として測定し、その際置換液が湿潤液に実質的に
不溶性であり、湿潤液と置換液の界面張力が約10.0
ダイン/cm以下であり、そしてこの測定に応じて下記
のプロセス変数: (1)初期溶液の組成、 (2)硬化浴の組成 (3)キャスティング樹脂の混合速度、および (4)キャスティングする溶液温度またはスピニング温
度 のうち1または2以上を調整する。
【0027】好ましい形態の詳細な説明 膜および製法 ポリマー 本発明の原理に従って、膜のスキンを裂く主要な欠陥が
無いことを含めて前記の特性を備えた限外濾過/ダイヤ
フィルトレーション膜を製造することができる。各種の
ポリマー、たとえばポリエーテルスルホン、ポリスルホ
ンまたはポリフェニルスルホンなどを本発明に従って用
いることができる。簡潔にするために、本発明を芳香族
のポリスルホンおよびポリエーテルスルホン、特に後者
について記述するが、本明細書に記載される本発明はよ
り広く他の膜構造体にも適用しうると解すべきである。
【0028】膜の製造に用いられる芳香族ポリスルホン
型樹脂には、芳香族ポリスルホンおよび芳香族ポリエー
テルスルホンが含まれ、これらはそれぞれ一般式
(I)、(II)および(III)の反復単位からな
る。
【0029】 本発明に有用な数種の一般の占有市販銘柄のポリアリー
ルエーテルポリマーは次式により示される: ユーデル(Udel)(ユニオン・カーバイドの商標) ビクトレックス(Victrex)(アイ・シー・アイ
の商標) ラーデル(Radel)(ユニオン・カーバイドの商
標) 他の適切なポリエーテルスルホンおよびそれらの製法
は″フリーデル−クラフツ条件下でのアリールスルホニ
ルクロリドの重縮合によるポリ(アリーレンスルホン)
の合成″,クビイ(Cudby)ら,Polymer,
,589(1965)、″ポリスルホニル化により得
られたポリ(ジフェニレンエーテルスルホン)の構
造″,クビイ(Cudby)ら,Polymer,
265(1965)、英国特許第1,016,245号
明細書、ならびに米国特許第4,008,203、4,
105,636および4,108,837号明細書に示
されており、これらのすべてをここに参考として引用す
る。
【0030】これらの芳香族ポリスルホン、ポリエーテ
ルスルホンおよびポリフェニルスルホン型樹脂はそれぞ
れ好ましくは数平均分子量20,000−100,00
0、極めて好ましくは約30,000−約50,000
を有する。
【0031】キャスティング溶液 樹脂、たとえばポリエーテルスルホンのための溶剤系
(ビヒクル)は、少なくとも1種の溶剤および少なくと
も1種の非溶剤からなる。適切な溶剤の例には、DM
F、DMAC、DMSO、NMPおよびホルミルピペリ
ジン(FP)が含まれる。好ましい非溶剤はプロピオン
酸、酪酸およびイソ酪酸である。
【0032】好ましいキャスティングまたはスピニング
溶液は樹脂、たとえばポリエーテルスルホン約15−約
20%、より好ましくは約16−約19%、極めて好ま
しくは約17または18%を含むであろう。さらに溶液
−対−非溶液の比率は好ましくは約1.5−約2、より
好ましくは約1.5−約1.9、通常は約1.7であ
る。
【0033】さらにキャスティング溶液は汚染粒子、た
とえばゲル粒子を含まず、溶存ガスを実質的に含まない
ことが極めて重要である。従って溶液は、膜をキャステ
ィングする前に高剪断ミキサーなどによって極めて十分
に混合し、濾過し、かつ脱泡すべきである。溶液が適切
に脱泡されていない場合には実質的な欠陥、たとえばピ
ンホールを含む膜が得られるであろうという点におい
て、脱泡が重要である。
【0034】膜のゲル化浴 非溶剤および適量の溶剤を含有する非溶剤媒質からなる
ゲル化浴を使用する。膜ゲル化浴中の溶剤の濃度が増大
するのに伴ってポアーサイズが増大する。膜ゲル化浴の
組成は溶剤の性質に応じて異なる。通常は膜ゲル化浴中
に約10−約50%の溶剤が存在し、残部は非溶剤であ
り、キャスティング樹脂溶液中にいかなる非溶剤を用い
たとしても、好ましくは水およびこれと共に通常は3ま
たは4個の炭素原子を含むモノカルボン酸である。溶剤
ジメチルアセトアミドまたはN−メチルピロリドンにつ
いては、好ましい溶剤濃度は約20−約45%である。
有機溶剤が一般に膜ゲル化浴への好ましい添加物であ
る。
【0035】他のキャスティングパラメーター 膜のキャスティング前に、ポリマー溶液を濾過すること
が好ましい。キャスティング前のポリマー溶液の濾過に
より、キャスティングフィルムの欠陥が実質的に減少す
る。溶液をガラスミクロファイバー、多孔質ステンレス
鋼その他の濾材を通して吸引濾過し、次いで直径約5μ
mのポアーを有する1または2以上の膜に導通すること
ができる。溶液がより小さなポアーサイズを許容しうる
流量で通過するのを可能にするために、通常は圧力を付
加する必要がある。付加される圧力の程度は、溶液の粘
度および膜のポアーサイズに依存するであろう。溶液を
膜から押し出すのに十分な圧力が必要である。
【0036】前記のように、溶液の脱泡が重要であり、
既知方法のいずれによっても実施しうる。
【0037】次いでこの溶液を薄い流体フィルムとし
て、適切な(多孔質または非多孔質)支持体の上および
/または中にキャスティングし、全膜厚約25−約25
0μm、好ましくは約50−約150μmとなす。本発
明に有用な多孔質支持体には、逆浸透および限外濾過工
業において用いられるものと類似するか、または等しい
各種の不織布および織布が含まれる。フラットシート形
状のほか、本発明の膜はフラットシートにつき述べたも
のと同様な特性を備えた中空またはチューブの形状で製
造しうる。
【0038】ゲル化後に、溶剤を含有しなくなるまで水
により膜を洗浄し、そして乾燥させる。
【0039】キャスティングまたはスピニング溶液の温
度は、一般に周囲温度から85℃の間の範囲、好ましく
は30−65℃に制御され、凝固液の温度はほぼ周囲温
度に制御される。
【0040】膜の一般的特性解明 本発明の膜のポアーサイズは、分子量カットオフ値約1
000−約500,000ダルトンを与える範囲のもの
である。膜の特性は用いられる選ばれたポリマー系の個
々の特性により決定されるであろうが、慎重な選択およ
び良好な加工技術により、多種多様な限外濾過およびダ
イアフィルトレーション操作に用いるのに適した物理的
および化学的特性を備えた限外濾過膜を得ることができ
る。
【0041】本発明の限外濾過膜は、生物学的系におい
てダイアフィルトレーションおよび限外濾過用として用
いるために特に望ましい。
【0042】本発明の範囲を限定するものではなく、ま
たいずれか特定の理論に拘束されるものでもないが、本
発明の膜のポアーサイズ分布が狭いのは、多数の関連因
子によるものであると考えられる: 1.)抽出性高分子添加物が存在しない; 2.)多種の溶剤を含有する溶剤ビヒクルを使用する; 3.)非溶剤に関する許容度の低い溶液を使用する; 4.)高剪断撹拌、非溶剤の添加および温度制御によ
り、溶液の成核が制御される; 5.)濾過および高剪断混合により溶液からゲル塊が除
かれる; 6.)適度の濃度の溶剤を含有する非溶剤中でキャステ
ィング溶液をゲル化させる;ならびに 7.)KUF法により限外濾過膜のポアーサイズおよびイ
ンテグリティーを迅速かつ厳密に測定し、これらの測定
に応じてプロセス変更を行うことができる。
【0043】本発明の限外濾過膜は、生物学的系におい
て分子の分離、ダイアフィルトレーション用および限外
濾過用として用いるために特に望ましい。
【0044】本発明の原理に従って、前記の特性を備え
た限外濾過/ダイアフィルトレーション膜を製造するこ
とができる。本発明の膜は、それらが重大な欠陥、たと
えばピンホールまたは膜の一方の表面から他方にまで及
ぶ指様の陥没状のマクロボイドを実質的に含まないこと
をも特色とする。ある種の形態においては、膜は本質的
に2層、すなわちポアーサイズ分布の狭い薄いスキン、
および厚いスポンジ様の、マクロボイドを含まないマト
リックスからなることをも特色とする。中間密度の第3
(移行)層がスキンと下部構造層の間にあってもよい。
【0045】特性解明のための新規なKUF 前記のように、現在のところ限外濾過膜のインテグリテ
ィーおよび分子量カットオフを迅速に試験する方法はな
い。限外濾過膜の場合に必要なものは、マイクロフィル
トレーション膜に適用されるKLおよびバブルポイント
試験法と同様に迅速に、かつ信頼性をもって実施しうる
試験法である。マイクロフィルトレーション膜のバブル
ポイント試験は、試料を液体で全体的かつ完全に湿潤さ
せ、次いで膜の上流側を空気または他のガス状物質、た
とえば窒素で加圧することにより測定される。バブルポ
イント試験に際しては、上流側のガス圧を徐々に上昇さ
せながら試料の下流側を視覚的に観察する。圧力が十分
に上昇した時点で、気泡流が膜を通過するのが観察され
る。この気泡が流れ始めた圧力が初期バブルポイントと
して知られている。上流側の圧力をさらに上昇させる
と、フィルターの他の領域も気泡流を示し始め、やがて
試料全体が発泡しているように見える。これが起こる圧
力を″FAO″、すなわち全体的発泡点(foam a
ll overpoint)と呼ぶ。これらの測定の重
要性は、フィルターのポアーサイズとバブルポイント圧
力の関係にあり、これはラプレース(Laplace)
方程式により定義される: △P = 4γ/D 式中の△P = 媒質間の圧力差 γ = 湿潤液の表面張力 D = 毛管またはポアーの直径。
【0046】フィルターのポアーは円筒形である場合も
そうでない場合もあるが、ラプレース方程式はバブルポ
イント試験の理論的基礎となる。すなわち空気またはガ
スが湿潤液で満たされたポアーまたは毛管に力を及ぼ
す。圧力が十分に大きいと、液体は押し出され、空気は
一旦湿潤したフィルターのポアーを通って自由に流れ
る。この空気流は下流では気泡流として観察される。ラ
プレース方程式から分かるように、ポアーの直径が小さ
いほどポアーから液体を置換するのに要する圧力は高く
なる。同様に、湿潤液の表面張力が高いほどポアーから
液体を置換するのに要する圧力は高くなる。
【0047】初期バブルポイント圧力は、気泡流が最初
に検知される圧力であり、従って膜の最大ポアーの開放
に相当する。第1気泡流が観察されたのち、付加する空
気圧を高めると、より小さいポアー内の液体が徐々に置
換される。大きなポアーおよび小さいポアーの双方から
同様に液体が置換されるのに十分なほど圧力が高い場合
に、全体的発泡点が観察される。
【0048】バブルポイント法の改良が米国特許第4,
340,479号明細書に記載されており、これをここ
に参考として引用する。これはKL法として知られてい
る。
【0049】KLは″屈曲位置(knee locat
ion)″、すなわち膜挙動のパラメーターの略語であ
り、マイクロフィルトレーション膜の評定ポアーサイズ
値を表す。
【0050】KL法においては、単に気泡流が湿潤した
媒質を貫流し始める点を観察するのではなく、湿潤試料
を通る空気の流量を下流で流量計により測定する。これ
により空気流−対−空気圧の定量的測定が可能となる。
曲線の形状はポアーサイズ分布の広さまたは狭さを示す
ものであり、曲線の変曲が起こる圧力(KL値)は、膜
のポアーサイズ値の関数である。この試験は、膜を液体
で湿潤させ、次いで試料の上流側の空気圧を徐々に高め
ることにより実施される。圧力の上昇に伴う定常的な空
気流の増大が湿潤試料の下流で測定される。これは湿潤
液中における空気の溶解性により生じる拡散流によるも
のである。最後に液体が膜のポアーから置換され始める
と、開放されたポアーを通る大量の流れのため空気流量
が急激に増大する。Y軸上に単に空気流をプロットする
代わりに空気流/空気圧をプロットすることにより、湿
潤液中における空気の溶解度の圧力依存性が遮蔽され
る。湿潤膜を通る空気またはガスの流れを増大する付加
圧力に対してプロットすると、初期流は純粋に拡散性で
あり、付加圧力の単位当たりの空気流は、圧力の増分が
極めてわずかであるため流れの増大が極めて急激であ
り、このため曲線がほぼ垂直になる点に達するまでは、
ほぼ一定に維持される。これが起こる圧力をその膜のK
Lと表示する。均一なポアーを有する媒質は、KL値を越
える圧力において勾配がほぼ垂直なコースへと変化する
ことを特色とする。
【0051】上記のバブルポイント法およびKL液体置
換法は、最低約0.05μmの直径のポアーサイズを有
する膜または他の濾材の特性解明に有用である。KL
験法はマイクロフィルトレーション膜を試験するのには
優れた方法であるが、この試験法は限外濾過膜には有効
ではないであろう。限外濾過膜の超微細ポアーから湿潤
液を置換するために必要な高圧は膜を圧縮または破壊す
ると思われるからである。従って現在のところ限外濾過
膜のインテグリティーを試験するために好適な方法がな
く、もちろんそれを行う迅速な方法もない。
【0052】KL型測定は、表面張力の低い湿潤液、た
とえば液体/空気表面張力約24ダイン/cmのエチル
アルコールを用いることにより、最低約0.05μmの
ポアー値を有する膜について実施しうる。ラプレース方
程式を調べると、置換圧力が表面張力(γ)に依存する
ことが分かる。湿潤液の表面張力が低下するのに伴っ
て、毛管またはポアーから流体を置換するのに必要な圧
力も低下する。しかし空気/液体および蒸気/液体の表
面張力は高すぎるため、極めて小さなポアーサイズを有
する膜の通常のバブルポイント試験またはKL試験には
採用できない。ある種のフルオロカーボン液は液体/空
気表面張力12−18ダイン/cmを有するが、この水
準はなお高すぎるため採用できない。
【0053】本発明に関連して、膜の特性解明法が提供
される。この方法は、被験膜を完全に湿潤させうる初期
湿潤液で膜を全体的に湿潤させ、置換液を湿潤膜の一方
側と接触した状態で配置し、該置換液に漸増する圧力を
付加し;そして膜を通過する液体の流量を付加圧力の関
数として測定することよりなり;その際置換液は湿潤液
に実質的に不溶性であり、湿潤液と置換液の界面張力は
約10.0ダイン/cm以下である。これにより、通常
のバブルポイント試験またはKL試験に際して形成され
る高い表面張力の空気/液体界面を排除しうる。その代
わりに、低い表面張力の液体/液体界面が形成され、こ
れにより試験圧力を数千psi低下させることができ
る。たとえば水で湿潤させた限外濾過膜は、評定分子量
カットオフ値によっては約5000psi(約352k
g/cm2)以上に及ぶ可能性のある通常のKL試験圧力
を必要とすると推定される。このKUF試験法を採用する
ことにより、不混和性流体の選択によっては試験圧力を
約120psi(約8.44kg/cm2)以下に低下
させることができる。
【0054】新規なKUF試験法を記述するために、膜を
それにより湿潤させる液体を表すのに″流体A″(″湿
潤液″とも呼ぶ)を採用する。流体Aを膜のポアーから
置換するために用いる液体を表すには″流体B″(″置
換液″とも呼ぶ)を採用する。流体AおよびBは本質的
に不混和性液体である。
【0055】試験は膜を流体Aで湿潤させることにより
実施される。これは膜を全体的に湿潤させうるものでな
ければならない。次いで試料を試験ジグ内に組み込み、
ここで流体Bを流体Aにより湿潤させた膜の上流側と接
触させる。ジグの下流側は、膜の下流へ滲出した流体を
採取しうるフラスコまたは他の適切な容器の側枝へチュ
ーブを介して接続している(図1参照)。側枝付きフラ
スコは穴を1個備えた栓で蓋をされ、この中へ流量計が
挿入される。従って濾過フラスコの側枝に進入する流体
はフラスコを満たし始め、その過程でフラスコに入って
いた空気を流量計を通して排気するであろう。この様式
により、流体Aで湿潤させた膜を通る流体Bの流量を、
側枝付きフラスコから置換される空気の流量によって測
定することができる。流体Bの流量を液体の流量として
直接に測定することもできるが、その測定法の器具は不
必要に複雑であろう。
【0056】KUF試験法を実施する際には、流体Bを収
容した溜めに圧力を付加し、一方では膜の下流側で流量
計により流体の流量を監視する。液体が膜の下流側に滲
出した場合、空気は流量計を通してのみ流出するであろ
う。流体Bに付加された圧力が膜のポアーから流体Aを
置換するのに十分である場合に初めて、液体は試料を貫
通しうる。膜のポアーから流体Aを置換するのに必要な
圧力は、ポアー直径の関数である。こうして膜を貫流す
る流体の流れを確立するために必要な圧力の測定値は、
限外濾過膜のポアーサイズ、従って分子量カットオフに
依存する。流体Bに付加される圧力が上昇するほど、よ
りいっそう小さなポアーの画分を通る流体の流れが確立
される。膜のポアーサイズ分布が狭い場合、圧力のわず
かな上昇が膜を通る流体Bの流量の大幅な増大をもたら
すであろう。これは流量−対−圧力曲線の屈曲点により
立証される。膜が比較的均一な直径のポアーを含む場
合、屈曲点より低い圧力においては曲線は基本的には水
平である。圧力が屈曲点より十分に高く上昇すると、流
量が急激に増大し、ポアーサイズ分布が狭い膜について
は曲線はほとんど垂直になる。ポアーサイズ分布が狭い
ほど、曲線の垂直になった部分の傾斜がより急勾配とな
る。
【0057】膜から流体Aを置換するのに必要な圧力
は、膜のポアー直径のほか、不混和性流体AとBの界面
張力にも依存する。界面張力が小さくなるように流体A
とBを選択することにより−−たとえば界面張力約1ま
たは2ダイン/cmの1−ブタノール/水系−−、極め
て小さなポアー直径を有するUF膜についてすら試験圧
力を比較的低く維持しうる。最後に、流体Bの圧力を下
流の流量に対してプロットすることにより、KL曲線に
類似する曲線が得られる。この試験法においては、フラ
スコから排気される空気の流量を流量計または流量変換
器により測定する。ただし流体の流量を測定するのに適
した方法はいずれも採用しうる。
【0058】両方の流体が互いに接触し、従って層間に
相境界を形成する不混和性液体のペアからなる流体系は
極めて低い界面張力を有することが知られている。この
場合、界面張力は2種類の不混和性液体間の境界におい
て、液相間で測定される。表1は著書Interfac
ial Phenomena、第2版、デイビスおよび
リディアル(J.T.Davis,E.K.Ridea
l)著(1963)に報告された、水と相境界を形成す
る数種の有機液体に関する界面張力を挙げたものであ
る。表1にはChemical Rubber Han
dbook(CRC),1970年編に報告された、水
中におけるそれら各種化合物の溶解度も含まれる。
【0059】
【表1】 化合物 界面張力 温度 溶解度 ダイン/cm ℃ (g/100g H2O) エチルエーテル 10.7 20 7.5 n−オクタノール 8.5 20 0.054 n−ヘキサノール 6.8 25 20 0.6 アニリン 5.85 20 n−ペンタノール 4.4 25 22 2.7 酢酸エチル 2.9 30 15 8.5 イソブタノール 2.1 20 15 10.0 n−ブタノール 1.8 25 1.6 20 15 9.0 表1には有機液体と水のみを挙げたが、前記のKUF法は
不混和性液体のあらゆるペアを用いて実施しうる。
【0060】上記方法によれば、湿潤液が単一の液状化
合物、たとえばn−オクチルアルコールであり、置換液
もn−オクチルアルコールに実質的に不溶性の単一化合
物、たとえば水であってもよい。あるいは湿潤液が、第
2の液状化合物、たとえば水で飽和された第1の液状化
合物、たとえばn−ブチルアルコールからなる平衡混合
物であってもよい。その場合、第1の液状化合物で飽和
された第2の液状化合物を置換液として用いる。いずれ
の形態に関しても、重要な事実は2液体間の界面張力が
試験の実施に際して比較的一定に維持されることであ
る。従って、これらの相が組成的に安定であること、す
なわちこれらの相が接触した際に界面を越えた流体Aの
正味フラックス(net flux)が起こらず、かつ
界面を越えた流体Bの正味フラックスが起こらないこと
が推奨される。従って湿潤液中における置換液の溶解度
には、変動があったとしても結果に影響を及ぼす可能性
のある実質的な変動はない。
【0061】さらに、湿潤液と置換液の間の界面張力が
約10.0ダイン/cmを越えず、好ましくは約2.0
ダイン/cmを越えず、極めて好ましくは約1.6ダイ
ン/cmを越えないことが重要である。
【0062】実際にはKUF試験は、通常はそれが密に接
触している流体で飽和された不混和相それぞれにおいて
実施される。たとえば表1は、水中におけるn−ブタノ
ールの溶解度を、15℃で水100g当たり9.0gと
示している。若干のn−ブタノールは水に溶解するであ
ろうから、水相がn−ブタノールで飽和されることが好
ましい。同様にn−ブタノール相についても、それが水
で飽和されることが好ましい。互いに飽和された相は、
それぞれ十分量の流体AおよびBを含有する混合物を容
器または分液ろうと中で一緒に振盪することによって容
易に得られる。ここに記載する試験および実施例におい
て、それぞれの場合に膜を湿潤させるための流体Aとし
て有機相を用い、流体Bは水相であった。流体を逆転さ
せること、すなわち膜を水相で湿潤させ、膜の上流側を
有機相で加圧することは、本方法の自明の延長である。
【0063】図3−7は上記の試験法に従って得たKUF
曲線およびKUF特性圧力を示すグラフである。膜のKUF
特性圧力は、曲線の急勾配部分に沿った直線を水平軸に
外挿し、その圧力を読み取ったものであり、この場合も
上記の各図にその方法が示される。このKUF特性圧力は
図2に示すように膜の分子量カットオフの尺度であり、
それを求める方法は実施例14に説明される。
【0064】KUF法を用いる利点は、大きなもの、また
は極端に小さなものを含めて、ほとんどすべてのポアー
サイズの限外濾過膜および微孔質膜を、一般に約120
psi(約8.44kg/cm2)以下、しばしば10
0psi(約7.03kg/cm2)以下の試験圧力を
用いて迅速に特性解明しうることである。
【0065】
【実施例】実施例1−9 N,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)およびプロ
ピオン酸(PA)の混合物−−DMAC1.5−約2.
0部:PA1部の比率−−を用いてポリエーテルスルホ
ン樹脂(ウルトラソン(Ultrason)E601
0,BASF)を固体17重量%の濃度で溶解した。ポ
リエーテルスルホン樹脂を水ジャケット付き重合がま内
でDMAC/PA溶剤系と混和し、16時間を下回らな
い期間混合しながら50℃の定温に保持した。得られた
溶液は、濾過され、次いで真空下に脱泡される間に、室
温に冷却した。
【0066】ほぼ厚さ5ミル(127μm)×長さ10
インチ(25.4cm)×幅8インチ(20.3cm)
の寸法を有するフィルムを塗布形成するのに十分な量の
樹脂溶液をガラス板に付与し、フィルムを圧伸成形し
た。次いでこの圧伸フィルムを含むガラス板を、DMA
C、PAおよび水の混合物を入れた硬化浴に浸漬した。
硬化浴組成は、浴中のDMAC:PAの比率がキャステ
ィング樹脂溶液の場合と同一となるものであった。硬化
浴中の水の濃度は25−65重量%で変更され、浴の残
部はDMACおよびPAからなっていた。膜が硬化した
のち、これを浴から取り出し、水洗し、温度100℃の
オーブン内で約10分間乾燥させた。表2に、前記の方
法で製造した膜に関する一連のキャスティング樹脂およ
び浴組成、ならびにKUF特性圧力および分子量カットオ
フを挙げる。この明細書に示したKUFデータはすべて、
水で飽和された1−ブタノールを湿潤液として用い、1
−ブタノールで飽和された水を置換液として用いて、周
囲温度において得られた。図3−5は各試料につき測定
されたKUF曲線である。これらのKUF曲線から分かるよ
うに、いずれのキャスティング樹脂組成についても膜の
ポアーサイズは浴中の水の濃度を変更することにより変
更しうる。これは図8に示される。
【0067】KUF試験法を用いることにより、本発明の
膜は実施例1−9に示されるように約10−約100p
si(約0.70−約7.03kg/cm2)のKUF
を有することが分かる。
【0068】実施例10−12 ポリエーテルスルホン樹脂(ウルトラソンE6010,
BASF社)を固体25.85重量%の濃度でジメチル
アセトアミド(″DMAC″)に65℃の温度において
溶解することにより、マスター樹脂溶液を調製した。次
いでマスター樹脂溶液をタイプPT45/80ポリトロ
ン(Polytron、登録商標)ミキサー(キネマテ
ィカ社、スイス)(米国においてブリンクマン・インス
ツルメンツにより販売、11590、ニューヨーク州、
ウェストベリー)によって高剪断条件下で混合し、高速
で約1分間の混合により未溶解ポリマーゲルを分断し
た。その間、マスター樹脂の温度は約80℃に上昇し
た。
【0069】393.2gの量のマスター樹脂溶液を水
ジャケット付きフラスコに移した。フラスコ内の樹脂の
温度を65℃に制御し、その間にプロペラ型撹拌機を用
いて混合しながら、移された樹脂に171.6gのプロ
ピオン酸を添加した。これにより18%のポリエーテル
スルホン樹脂、51.6%のDMACおよび30.4%
のPAを含有するキャスティング溶液を得た。
【0070】この溶液をプロペラ型撹拌機により65℃
で約半時間混合した。次いでこのキャスティング溶液を
低速で撹拌しながら2時間にわたって30℃に冷却させ
た。次いでキャスティング樹脂溶液をジャケット付きフ
ラスコから取り出し、ポリトロンミキサーで約40秒間
混合した。その間に温度は55℃に上昇した。次いで溶
液を5μmのナイロン膜により濾過した。樹脂を室温に
冷却させ、次いで脱泡した。水25、45および65%
を含有する硬化浴中へ試料をキャスティングした。浴の
残部はDMAC1.7部:PA1部(重量)の比率のD
MACおよびPAからなっていた。表2はキャスティン
グ条件をまとめたものであり、図6はこれらの膜に関し
て得られたKUF曲線のグラフである。
【0071】キャスティング溶液の樹脂濃度を固体約1
5−20%の範囲で変更し、一方DMAC:PAの比率
を1.5−2に維持し、KUF試験法を採用することによ
り、本発明の膜は、水で飽和された1−ブタノールを湿
潤液として用い、1−ブタノールで飽和された水を置換
液として用いて試験した場合、約10−100psi
(約0.70−7.03kg/cm2)のKUF値を有す
ることが分かる。浴中の水の濃度を変更することによ
り、膜のポアーサイズ、従って膜のKUF特性圧力および
分子量カットオフが変化するであろう。
【0072】
【表2】UF−膜キャスティング 実施例1−9
【表3】UF−膜キャスティング 実施例10−12 実施例13 市販の限外濾過膜の試料−−すべて10,000以下の
分子量カットオフ値を有する−−を分子量カットオフ値
18,000の本発明の膜と比較した。各種の限外濾過
膜が直径0.020および0.038μmの単分散ラテ
ックス球体を排除する能力を下記の方法により比較し
た。それらの粒子を排除する能力とは、この分析法の検
出限界、すなわち直径0.038μmのラテックスにつ
いては約4.5×109粒子/ml、直径0.02μm
のラテックスについては約4.5×1010粒子/mlま
でこのような排除がなされることを意味すると解され
る。より厳密な測定技術を採用すると、全体的な排除が
達成されてはいないことが示されるであろうが、そのよ
うな事実が本発明で採用する排除の定義を変更すること
はない。すなわちそれはこの実施例において定める方法
の検出限界までの全体的排除を意味すると解すべきであ
る。
【0073】500mlの脱イオン水を60℃に加熱
し、0.5mlのツウィーン20界面活性剤を撹拌下に
10分間で添加することにより、ツウィーン20界面活
性剤溶液を調製した。この溶液を冷却したのち、単分散
ラテックス粒子の分散媒質として用いた。
【0074】直径0.02μmの単分散ラテックスビー
ズをツウィーン20界面活性剤溶液に0.01%ラテッ
クス固体の濃度で分散させた。これは約2.3×1013
粒子/mlの数濃度に相当する。この溶液は、販売業者
デューク・サイエンティフィックにより供給される2%
ラテックス0.5mlを99.5mlのツウィーン20
界面活性剤溶液に撹拌下に添加することにより調製され
た。ダウ製の直径0.038μmの単分散ラテックスビ
ーズおよびツウィーン20界面活性剤溶液を用いて、同
様な0.01%ラテックス固体分散液を調製した。0.
038μmラテックスの0.01%分散液は約3.3×
1012粒子/ml分散液の数濃度に相当する。
【0075】次いで限外濾過膜を25mmのディスクと
して、0.01%ラテックス分散液の濾過試験に際して
の試料のラテックス粒子透過につき試験した。同様にA
/Gテクノロジー・コーポレーション製の中空繊維モジ
ュール1種を下記に従って試験した。
【0076】市販の膜を試験用に調製するためには、膜
を使用する前の保湿剤除去に関する製造業者の指示を適
用した。これは、試料を約1時間、ラテックスを含まな
いツウィーン20溶液に浸漬し、その間に液を3回交換
することよりなっていた。本発明の膜およびA/G中空
繊維モジュールは保湿剤を含有しないので、浸漬を必要
としなかった。次いで膜を25mmのディスクホルダー
に挿入し、5ccのシリンジに0.01%ラテックス懸
濁液を充填した。この液をフィルターから押出し、ガラ
スバイアルに採取した。A/G中空繊維試料の場合、
0.01%ラテックス分散液を用い、製造業者が製品説
明書中に述べている試験法を採用してモジュールを試験
した。
【0077】流出液中に検出されるラテックス粒子の数
濃度は、ラテックスを含まないツウィーン20溶液と対
比した波長250nmにおけるUV吸収を測定すること
により判定された。流出液ラテックス濃度は、吸光をラ
テックス粒子の数濃度に対してプロットした図9の検量
曲線から判定された。
【0078】ラテックス粒子に対する排除係数(rej
ection coefficient)は次式により
決定された: 排除係数 = 1 − [F/I] F=流出液中に検出されるラテックス粒子の数濃度 I=膜の上流側に付与されたラテックス粒子の初期数濃
度。
【0079】ラテックス排除試験は、ラテックス粒子を
付与する前に湿潤/乾燥サイクルを施した試料について
も実施された。湿潤/乾燥サイクルは、膜を水でフラッ
シし、試料を乾燥させ、試料をエチルアルコールで湿潤
させ、再び試料を水でフラッシしてアルコールを除去
し、最後に乾燥させることよりなっていた。これを表4
に示す多数の試料につき3回反復したのち、膜に前記ラ
テックスを付与した。ラテックス排除試験の結果を表4
に示す。
【0080】以上の結果は、ミリポア試料以外の市販限
外濾過膜はいずれも0.02μmの粒子を排除し得ない
ことを証明する。ただしミリポア試料は表4の結果によ
り証明されるように、試料に湿潤/乾燥サイクルを施し
たのちはラテックス粒子を保持し得なかった。
【0081】
【表4】 ラテックス排除試験 試料の NMCO 湿潤/乾燥 粒子直径 装入液濃度 流出液濃度 排除種類 サイクル数 (μm) 個/ml 個/ml 係数 アミコン 10K 0 0.02 2.3×1013 1.3×1012 0.94 PM10フィルトロン 10K 0 0.02 2.3×1013 2.2×1012 0.90オメカ゛ミリホ゜ア 10K 0 0.02 2.3×1013 検出無し > .998 PTGC10ミリホ゜ア 10K 3 0.02 2.3×1013 2.1×1013 0.0 9 PTGC10ミリホ゜ア 10K 3 0.038 3.3×1012 1.3×1012 0.6 1 PTGC10 AG中空 5K 0 0.02 2.3×1013 8.9×1011 0.96 繊維UFP -5-C-4 実施例 18K 3 0.02 2.3×1013 検出無し >. 998 12の ポール膜 以上の結果は、本発明の膜が湿潤/乾燥サイクルを施さ
れてもなおかつ0.02μmの粒子を排除する能力を保
持することを明白に示す。ミリポア試料を含めて市販の
限外濾過膜はいずれも、膜に湿潤/乾燥サイクルを施し
たのちはラテックス粒子を排除し得なかった。事実、ミ
リポアPTGC10膜は湿潤/乾燥サイクルを施された
のちは0.038μmの粒子すら通過させることが示さ
れた。さらにミリポアPTGC10および本発明の膜以
外は、表4に挙げた試料の大部分が湿潤/乾燥サイクル
を全く施されていない場合ですら0.02μmのラテッ
クス粒子を排除し得ない。
【0082】実施例14 図7は各種の市販のUF膜につきKUF曲線を測定するこ
とにより得られた。これらの試料のKUF特性圧力は図7
の曲線から、前記の方法により判定された。表5には、
こうして得られたKUF値を膜に関する評定分子量カット
オフ値と共に挙げる。図2は表5からのデータを採用
し、分子量カットオフを1/KUFに対してプロットする
ことにより得られた。このグラフから分かるように、こ
の結果は直線関係であり、単に膜のKUF特性圧力を測定
することにより分子量カットオフの判定が可能となる。
従ってKUF試験は、限外濾過膜の特性解明およびインテ
グリティー試験において重要な進歩をもたらすものであ
る。
【0083】実施例15 本発明により製造された試料につき、実施例11に記載
の方法を用いてKUF曲線を得た。試料は実施例13に記
載の湿潤/乾燥サイクル法を用いて湿潤/乾燥サイクル
を1回施された。同様に評定分子量カットオフ値10
0,000を有するフィルトロン・オメガ膜を、1回の
湿潤/乾燥サイクルの前および後にKUF試験した。図1
0および11は得られたKUF曲線である。図10を検討
することにより、本発明により製造された膜に関するK
UF曲線は1回の湿潤/乾燥サイクル後に本質的に変化が
なかったことが明らかになる。図11からは、フィルト
ロン・オメガ膜の場合わずか1回の湿潤/乾燥サイクル
後に曲線の形が変化したことが明らかになる。膜の分子
量カットオフを決定する屈曲点はより低い圧力へ移動し
た。これは、湿潤/乾燥サイクル後に膜がより大きな粒
子を下流へ通過させうる状態に変化したことを示す。図
11のKUF曲線の検討を続けることにより、屈曲点より
低い試験圧力において湿潤/乾燥サイクル前ですら膜を
通る有意の流量のあることが分かる。これは、低い試験
圧力において流体の流動を可能にする欠陥または大型ポ
アーを暗示するものである。市販のUF膜はそれらが保
持すると主張される蛋白質分子よりはるかに大型の単分
散ラテックス粒子を有意数通過させるという事実は、K
UF曲線の屈曲点より十分に低い試験圧力において有意量
の流動が起こることを示す図11のKUF曲線と一致す
る。他方、本発明の膜は屈曲点より低い試験圧力におい
て著しく低い流量を示すKUF曲線を有する。図10を検
討すると、水で飽和された1−ブタノールを湿潤液とし
て用い、1−ブタノールで飽和された水を置換液として
用いた場合、10psi(約0.70kg/cm2)の
UF試験圧力において膜を通る流量はほとんど検出され
ないことが明らかである。本発明の18K分子量カット
オフの膜は、表4に示すように0.02μmのラテック
ス粒子をも保持することができ、これはそれらが明瞭な
分子量カットオフを有することを示す。これに対し実質
的にすべての市販の限外濾過膜は、それらが3回の湿潤
/乾燥サイクルを施されたのち、また大部分の場合それ
らが湿潤/乾燥サイクルを施されていない場合ですら、
0.020および/または0.038μmのラテックス
粒子を保持し得なかった。
【0084】
【表5】 KUF 1/KUF 評定分子量 膜の種類 psi カットオフ値(kg/cm2) (ダルトン) 9.0 0.11 300000 アミコン300K (0.63) 23.0 0.04 100000 フィルトロン100K (1.62) 40.0 0.03 50000 アミコン50K (2.81) 50.0 0.02 30000 フィルトロン30K (3.52) 71.0 0.01 10000 フィルトロン10K (4.99)
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従ってKUFを測定するための装置の図
である。
【図2】分子量カットオフと本発明に従って測定された
UFの逆数との対応を示すグラフである。
【図3】本発明の実施例1−3のKUFプロットを示すグ
ラフである。
【図4】本発明の実施例4−6のKUFプロットを示すグ
ラフである。
【図5】本発明の実施例7−9のKUFプロットを示すグ
ラフである。
【図6】本発明の実施例10−12のKUFプロットを示
すグラフである。
【図7】市販の限外濾過膜数種のKUFプロットを示すグ
ラフである。
【図8】キャスティング浴の非溶剤濃度と得られた膜の
UF値との関係を示すグラフである。
【図9】本発明に従って限外濾過膜の排除係数を測定す
るために用いられた、UV吸収と単分散ラテックスビー
ズ濃度との関係を示すグラフである。
【図10】本発明の膜に関する1組のKUFグラフであ
り、1回の湿潤/乾燥サイクルの前および後のKUF曲線
の形を比較したものである。
【図11】市販のUF膜に関する1組のKUFグラフであ
り、1回の湿潤/乾燥サイクルの前および後のKUF曲線
の形を比較したものである。
【図12】理想化されたKUF曲線図であり、本発明のK
UF値すなわち特性圧力を判定する方法を示したものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ロバート・イー・ケスティング アメリカ合衆国ワシントン州98390,サム ナー,ハンドレッドナインティナインス・ アベニュー 3220,コート・イー (72)発明者 モイラ・エイチ・ビリチ アメリカ合衆国ニューヨーク州11758,マ サペクァ,フランシン・ドライブ・ノース 7 (72)発明者 トレヴォー・エイ・スタッフ アメリカ合衆国ニューヨーク州10469,ブ ロンクス,イースト・214・ストリート 1187

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 限外濾過/ダイヤフィルトレーション膜
    において、直径0.02μmの単分散ラテックス粒子を
    排除することができ、この限外濾過特性の損失なしに乾
    燥させることができ、かつ少なくとも1回の湿潤/乾燥
    サイクル後に、10psi(約0.70kg/cm2
    で周囲温度において、湿潤液として水で飽和された1−
    ブタノールを使用し、置換液として1−ブタノールで飽
    和された水を使用して、膜面積の平方フィート(0.0
    93m2)当たり50cc/分以下のKUF流量を有する
    膜。
  2. 【請求項2】 分子量カットオフ値約1,000−約2
    0,000ダルトンを有する、請求項1に記載の膜。
  3. 【請求項3】 分子量カットオフ値約20,000−2
    00,000ダルトンを有し、直径約40nm以上の単
    分散ラテックス粒子を排除することができる、請求項1
    に記載の膜。
  4. 【請求項4】 分子量カットオフ値約200,000−
    500,000ダルトンを有し、直径約0.10μm以
    上の単分散ラテックス粒子を排除することができる、請
    求項1に記載の膜。
  5. 【請求項5】 ポアーサイズ値約10−約200Åを有
    する、請求項1、2、3または4に記載の膜。
  6. 【請求項6】 ポリスルホンからなる、請求項1に記載
    の膜。
  7. 【請求項7】 ポリエーテルスルホンからなる、請求項
    1に記載の膜。
  8. 【請求項8】 ポリフェニルスルホンからなる、請求項
    1に記載の膜。
  9. 【請求項9】 相溶性ポリマー約1−約50%とブレン
    ドしたポリエーテルスルホンからなる、請求項1に記載
    の膜。
  10. 【請求項10】 流体の濾過方法において、0.02μ
    mの大きさの単分散ラテックス粒子を排除することがで
    き、この限外濾過特性の損失なしに乾燥させることがで
    きる限外濾過膜に流体を貫流させることよりなる方法。
  11. 【請求項11】 濾過により流体から蛋白質が分離され
    る、請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 濾過により血液または血液成分からウ
    イルスが分離される、請求項10に記載の方法。
  13. 【請求項13】 膜のインテグリティー試験法におい
    て、被験膜を完全に湿潤させうる初期湿潤液で膜を全体
    的に湿潤させ、置換液を湿潤膜の一方側と接触した状態
    で配置し、該置換液に漸増する圧力を付加し;そして膜
    を通過する液体の流量、従って全容量を、付加圧力の関
    数として測定することよりなり;その際置換液が湿潤液
    と不混和性であり、湿潤液と置換液の界面張力が約1
    0.0ダイン/cm以下である方法。
  14. 【請求項14】 膜の単位面積当たり膜を通過する流体
    の流量のプロットを付加圧力の関数として描き、得られ
    た曲線の急勾配部分を通る直線を回帰分析により描き、
    そしてこの直線と水平軸との特定の圧力値における交点
    を判定し、これをKUFとすることによりKUFが決定され
    る、請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】 湿潤液として水で飽和された1−ブタ
    ノールを使用し、置換液として1−ブタノールで飽和さ
    れた水を使用して測定されたKUF値約5−約120ps
    i(約0.35−8.45kg/cm2)、好ましくは
    約5−約100psi(約0.35−7.03kg/c
    2)を有する限外濾過/ダイヤフィルトレーション
    膜。
  16. 【請求項16】 限外濾過/ダイヤフィルトレーション
    膜の製法において、ポリマー樹脂を該樹脂に対する溶剤
    および該樹脂に対する非溶剤の両方からなるキャリヤー
    に溶解し、その際該樹脂は溶液の約15−約20重量%
    の量で存在し、非溶剤の量は約30−約34%であり、
    溶液を急速に混合してゲル粒子の存在を減少させ、また
    は排除し、溶液を濾過して存在するゲル粒子を除去し、
    溶液を脱泡して同伴したガスを除去し、溶液を支持体上
    にキャスティングまたはスピニングし、そして得られた
    キャスティングまたはスピニングされた溶液を該樹脂に
    対する溶剤および非溶剤の両方からなる硬化浴と接触さ
    せることよりなり、その際溶剤−対−非溶剤の比は約
    1.5−約2である方法。
  17. 【請求項17】 ポリマー溶質、その溶剤、および所望
    により非溶剤を含む初期溶液を第1組のプロセス条件下
    で、所望により、ポリマーに対する非溶剤および所望に
    よりそれに対する溶剤を含有する硬化浴上または中へキ
    ャスティングまたはスピニングして目的とする膜を形成
    することにより、微孔質または限外濾過/ダイヤフィル
    トレーション膜構造体を製造するための改良された一般
    的製法において、改良点が、被験膜を完全に湿潤させう
    る初期湿潤液で膜を全体的に湿潤させ、置換液を湿潤膜
    の一方側と接触した状態で配置し、該置換液に漸増する
    圧力を付加し;そして膜を通過する液体の流量を付加圧
    力の関数として測定し、その際置換液が湿潤液に実質的
    に不溶性であり、湿潤液と置換液の界面張力が約10.
    0ダイン/cm以下であり、そしてこの測定に応じて下
    記のプロセス変数: (1)初期溶液の組成、 (2)硬化浴の組成 (3)キャスティング用樹脂の混合速度、および (4)キャスティング温度またはスピニング温度 のうち1または2以上を調整することよりなる方法。
JP5111825A 1992-05-13 1993-05-13 インテグリティー試験の可能な湿潤−乾燥可逆性限外濾過膜およびその試験法 Expired - Fee Related JP2747194B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US882473 1992-05-13
US07/882,473 US5480554A (en) 1992-05-13 1992-05-13 Integrity-testable wet-dry-reversible ultrafiltration membranes and method for testing same

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0679149A true JPH0679149A (ja) 1994-03-22
JP2747194B2 JP2747194B2 (ja) 1998-05-06

Family

ID=25380649

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5111825A Expired - Fee Related JP2747194B2 (ja) 1992-05-13 1993-05-13 インテグリティー試験の可能な湿潤−乾燥可逆性限外濾過膜およびその試験法

Country Status (10)

Country Link
US (2) US5480554A (ja)
JP (1) JP2747194B2 (ja)
CN (1) CN1050768C (ja)
CA (1) CA2077490C (ja)
DE (1) DE4315718B4 (ja)
FR (1) FR2691077B1 (ja)
GB (1) GB2266851B (ja)
IT (1) IT1260658B (ja)
SE (1) SE511394C2 (ja)
TW (1) TW272139B (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06154567A (ja) * 1992-06-30 1994-06-03 Millipore Corp 膜の保全性試験
WO1996014890A1 (fr) * 1994-11-09 1996-05-23 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. Membrane de filtration de plasma a filament creux et module de filtration de plasma

Families Citing this family (36)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5762798A (en) * 1991-04-12 1998-06-09 Minntech Corporation Hollow fiber membranes and method of manufacture
US5480554A (en) * 1992-05-13 1996-01-02 Pall Corporation Integrity-testable wet-dry-reversible ultrafiltration membranes and method for testing same
US5788862A (en) * 1992-05-13 1998-08-04 Pall Corporation Filtration medium
USRE36914E (en) * 1992-10-07 2000-10-17 Minntech Corp Dialysate filter including an asymmetric microporous, hollow fiber membrane incorporating a polyimide
US5543047A (en) 1992-11-06 1996-08-06 Pall Corporation Filter with over-laid pleats in intimate contact
CA2128296A1 (en) * 1993-12-22 1995-06-23 Peter John Degen Polyvinylidene fluoride membrane
US5885456A (en) * 1996-08-09 1999-03-23 Millipore Corporation Polysulfone copolymer membranes and process
US6257048B1 (en) 1998-06-22 2001-07-10 The United States Of America As Represented By The United States Department Of Energy Method and apparatus for measuring surface changes, in porous materials, using multiple differently-configured acoustic sensors
US6264809B1 (en) 1998-10-30 2001-07-24 Pti Advanced Filtration, Inc. Enhanced membrane electrode devices useful for electrodeposition coating
WO2000050158A1 (en) * 1999-02-26 2000-08-31 United States Filter Corporation Method and apparatus for evaluating a membrane
UA72503C2 (uk) 1999-04-04 2005-03-15 Сода Клаб (Со2) Са Система та спосіб випробування цілісності фільтра і система водоочищення (варіанти)
US6350385B1 (en) 2000-12-22 2002-02-26 William Holt Method and apparatus for controlling water system fouling
US6719147B2 (en) 2001-04-27 2004-04-13 The University Of Delaware Supported mesoporous carbon ultrafiltration membrane and process for making the same
DE10129693A1 (de) * 2001-06-22 2003-01-02 Jan Loock Verfahren zur extrakorporalen qualitativen und/oder quantitativen Erfassung neurotoxischer Substanzen im Blutplasma eines Individuums
EP1499414A4 (en) * 2002-03-12 2007-04-04 Rensselaer Polytech Inst PHOTO PROCESSING AND CLEANING OF PES AND PSF MEMBRANES
DE10227160B4 (de) * 2002-06-18 2007-09-27 Sartorius Biotech Gmbh Verfahren zur Durchführung eines Integritätstests von Filterelementen
JP2007301415A (ja) * 2004-03-03 2007-11-22 Asahi Kasei Pharma Kk 多孔性分離膜の孔径測定法及び完全性試験方法
US7246515B2 (en) * 2005-03-15 2007-07-24 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Filtration tester
US7641055B2 (en) * 2005-11-10 2010-01-05 Donaldson Company, Inc. Polysulfone and poly(N-vinyl lactam) polymer alloy and fiber and filter materials made of the alloy
US8215496B2 (en) * 2008-01-28 2012-07-10 Promerus Llc Polynorbornene pervaporation membrane films, preparation and use thereof
US8991235B2 (en) * 2009-05-07 2015-03-31 Dow Global Technologies Llc Method of testing membranes and membrane-based systems
CN101762561B (zh) * 2009-11-10 2012-06-06 浙江天元生物药业有限公司 一种采用紫外监测法在线检测超滤膜完整性的方法
CN102068920A (zh) * 2010-11-29 2011-05-25 天津市宝钜净化设备工程有限公司 非对称聚氯乙烯干湿可逆超/微滤膜及制备方法和应用
JP5729683B2 (ja) * 2011-04-28 2015-06-03 三菱レイヨン株式会社 多孔質中空糸膜モジュールの完全性試験方法と試験装置
CN102430340B (zh) * 2011-11-15 2013-09-18 天津瑞普生物技术股份有限公司 一种超滤膜膜包的完整性检测方法
WO2014105946A1 (en) * 2012-12-27 2014-07-03 Medi-Physics, Inc. Dual-filter dual-integrity test assembly
US10898865B2 (en) * 2013-01-31 2021-01-26 American University In Cairo (AUC) Polymer-carbon nanotube nanocomposite porous membranes
EP3057688B1 (en) * 2013-10-15 2022-01-05 Basf Se Improving the chemical stability of filtration membranes
US9751053B2 (en) * 2014-09-26 2017-09-05 Uop Llc Asymmetric integrally-skinned flat sheet membranes for H2 purification and natural gas upgrading
KR102048209B1 (ko) * 2014-12-30 2019-11-26 이엠디 밀리포어 코포레이션 완전성 시험을 위한 무균성 필터 벤트 밸브 및 포트
SG11201803587UA (en) 2015-11-20 2018-06-28 Emd Millipore Corp Enhanced stability filter integrity test
HUE047651T2 (hu) 2016-01-22 2020-05-28 Baxter Int Steril oldatos terméktasak
US11021275B2 (en) 2016-01-22 2021-06-01 Baxter International Inc. Method and machine for producing sterile solution product bags
JP7089356B2 (ja) * 2017-11-15 2022-06-22 住友化学株式会社 酸性ガス分離膜シートの製造方法及び製造装置
JP7067720B2 (ja) * 2018-01-24 2022-05-16 北川工業株式会社 逆浸透膜、及び逆浸透膜の製造方法
CN109297857A (zh) * 2018-11-01 2019-02-01 迈博瑞生物膜技术(南通)有限公司 便于存放的手动加压测试针头滤器泡点值的装置及方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS501707A (ja) * 1973-05-02 1975-01-09
JPS5570304A (en) * 1978-11-22 1980-05-27 Nitto Electric Ind Co Ltd Production of dry membrane with selective permeability
JPS5750508A (en) * 1980-09-11 1982-03-25 Mitsubishi Rayon Co Ltd Permselective membrane and its production

Family Cites Families (63)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE224665C (ja) *
US3615024A (en) * 1968-08-26 1971-10-26 Amicon Corp High flow membrane
US3691068A (en) * 1971-01-08 1972-09-12 Amicon Corp Dialysis membrane and its use
FR2138334B1 (ja) * 1971-05-24 1974-03-08 Rhone Poulenc Sa
CS158458B1 (ja) * 1972-05-02 1974-11-25
US3945900A (en) * 1972-05-02 1976-03-23 Dorr-Oliver Incorporated Electro ultrafiltration process and apparatus
US3977967A (en) * 1973-05-10 1976-08-31 Union Carbide Corporation Ultrafiltration apparatus and process for the treatment of liquids
FR2266532B1 (ja) * 1974-04-03 1976-12-17 Rhone Poulenc Ind
US3939049A (en) * 1974-04-10 1976-02-17 The United States Of America As Represented By The United States Energy Research And Development Administration Process for radiation grafting hydrogels onto organic polymeric substrates
JPS51145474A (en) * 1975-06-10 1976-12-14 Kuraray Co Ltd A blood dialysis membrane with outstanding dialysis performance and a process for producing it
DE2625681C3 (de) * 1975-06-10 1986-05-28 Kuraray Co., Ltd., Kurashiki, Okayama Trennmembran aus einem Äthylen/Vinylalkohol-Copolymeren
US4033822A (en) * 1975-11-07 1977-07-05 Gregor Harry P Enzyme-coupled ultrafiltration membranes
FR2331602A1 (fr) * 1975-11-14 1977-06-10 Rhone Poulenc Ind Compositions a base de polymeres du type polysulfone pour membranes d'osmose inverse
US4060488A (en) * 1975-11-20 1977-11-29 E. I. Du Pont De Nemours And Company Particulate membrane ultrafiltration device
JPS5856378B2 (ja) * 1976-09-08 1983-12-14 旭化成株式会社 アクリロニトリル系重合体乾燥膜およびその製造法
US4203847A (en) * 1977-05-25 1980-05-20 Millipore Corporation Making porous membranes and the membrane products
JPS5416378A (en) * 1977-07-08 1979-02-06 Asahi Chem Ind Co Ltd Polysulfone semipermeable membrane
US4320009A (en) * 1977-07-25 1982-03-16 Frito-Lay, Inc. Processed anthocyanin pigment extracts
JPS54145379A (en) * 1978-05-02 1979-11-13 Asahi Chem Ind Co Ltd Aromatic polysulfone hollow fiber semipermeable membrane
FR2424939B2 (fr) * 1978-05-03 1989-05-05 Rhone Poulenc Ind Compositions polymeriques pour membranes
DK170416B1 (da) * 1978-05-15 1995-08-28 Pall Corp Mikroporøs, hydrofil, hindefri, alkoholuopløselig polyamidharpiksmembran, fremgangsmåde til dens fremstilling, anvendelse af membranen i filterelementer samt harpiksstøbeopløsning til brug ved fremgangsmåden
IL59581A0 (en) * 1979-03-28 1980-06-30 Monsanto Co Methods for preparing anisotropic membranes and membranes prepared therefrom
JPS5831204B2 (ja) * 1980-03-10 1983-07-05 日東電工株式会社 ポリスルホン半透膜
JPS5854841B2 (ja) * 1980-03-31 1983-12-07 日東電工株式会社 選択性透過膜の製造方法
JPS5714640A (en) * 1980-07-02 1982-01-25 Toray Ind Inc Separating membrane of methyl methacrylate type
US4473474A (en) * 1980-10-27 1984-09-25 Amf Inc. Charge modified microporous membrane, process for charge modifying said membrane and process for filtration of fluid
DE3147579A1 (de) * 1980-12-02 1982-08-05 Sumitomo Chemical Co., Ltd., Osaka "hohlfasermembran zur trennung von gasen und verfahren zu ihrer herstellung"
SU1028687A1 (ru) * 1981-08-07 1983-07-15 Научно-исследовательский институт физико-химических проблем Белорусского государственного университета им.В.И.Ленина Раствор дл формовани мембран
WO1983000705A1 (en) * 1981-08-22 1983-03-03 Nohmi, Takashi Aromatic polysulfone resin hollow yarn membrane and process for manufacturing same
JPS58132111A (ja) * 1982-01-29 1983-08-06 Asahi Chem Ind Co Ltd ポリスルホン中空糸
CA1168007A (en) * 1982-02-10 1984-05-29 Thomas A. Tweddle Method of gelling cast, polysulfone membranes
US4431545A (en) * 1982-05-07 1984-02-14 Pall Corporation Microporous filter system and process
DE3331997A1 (de) * 1983-09-05 1985-03-21 Hoechst Ag, 6230 Frankfurt Verfahren zur reinigung von waessrigen destillationsrueckstaenden waehrend der aufbereitung von bei der herstellung von celluloseethern anfallenden fluessigkeiten
DE3477691D1 (en) * 1983-09-09 1989-05-18 Fujisawa Pharmaceutical Co Apparatus for testing membrane filters, and apparatus for sterilizing liquids with use of membrane filter
DD224665A1 (de) * 1984-04-30 1985-07-10 Univ Dresden Tech Verfahren zur pruefung von membranen
US4906375A (en) * 1984-07-14 1990-03-06 Fresenius, Ag Asymmetrical microporous hollow fiber for hemodialysis
US4618533A (en) * 1984-11-30 1986-10-21 Millipore Corporation Porous membrane having hydrophilic surface and process
US4816252A (en) * 1985-04-15 1989-03-28 Protein Technology, Inc. Product and process for transferring passive immunity to newborn domestic animals using ultrafiltered whey containing immunoglobulins
GB8513103D0 (en) * 1985-05-23 1985-06-26 Ici Plc Solution of polymeric material
DE3525235C1 (de) * 1985-07-15 1986-11-27 Gkss - Forschungszentrum Geesthacht Gmbh, 2054 Geesthacht Verfahren zur Herstellung und Erhoehung der Selektivitaet einer integralasymmetrischen Membran
JPS6214905A (ja) * 1985-07-15 1987-01-23 Fuji Photo Film Co Ltd 微孔性膜の製造方法
US4997565A (en) * 1986-06-16 1991-03-05 Niesen Lawrence J Laboratory scale ultrafiltration apparatus
FR2600265B1 (fr) * 1986-06-20 1991-09-06 Rhone Poulenc Rech Membranes semi-permeables sechables et hydrophiles a base de polyfluorure de vinylidene
US4871494A (en) * 1986-08-15 1989-10-03 Permea, Inc. Process for forming asymmetric gas separation membranes having graded density skins
DE3782120T2 (de) * 1986-08-15 1993-02-11 Permea Inc Asymmetrische gastrennungsmembranen, deren haut einen dichtegradienten aufweisen.
US4908267A (en) * 1986-10-10 1990-03-13 Hoechst Celanese Corp. Ultrathin polyether sulfone films and their preparation
US4814082A (en) * 1986-10-20 1989-03-21 Memtec North America Corporation Ultrafiltration thin film membranes
US5069945A (en) * 1986-10-20 1991-12-03 Memtec America Corporation Ultrapous thin-film membranes
DE3740871A1 (de) * 1986-12-02 1988-06-16 Fuji Photo Film Co Ltd Feinporige membran und verfahren zu ihrer herstellung
US4954381A (en) * 1986-12-30 1990-09-04 The Research Foundation Of The State University Of New York Preparation of porous substrates having well defined morphology
US4990252A (en) * 1987-02-04 1991-02-05 Hydanautics Stable membranes from sulfonated polyarylethers
US4857201A (en) * 1988-08-26 1989-08-15 Exxon Research And Engineering Company Reverse osmosis cellulose and cellulosic membranes prepared by repeated drying and rewetting
DE3829766A1 (de) * 1988-09-01 1990-03-22 Akzo Gmbh Verfahren zur herstellung von membranen
DE3829752A1 (de) * 1988-09-01 1990-03-22 Akzo Gmbh Integrale asymmetrische polyaethersulfonmembran, verfahren zur herstellung und verwendung zur ultrafiltration und mikrofiltration
US4992485A (en) * 1988-10-11 1991-02-12 The Dow Chemical Company Microporous peek membranes and the preparation thereof
US4902422A (en) * 1988-12-06 1990-02-20 Board Regents The University Of Texas System Defect-free ultrahigh flux asymmetric membranes
US5022990A (en) * 1989-01-12 1991-06-11 Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha Polyvinylidene fluoride porous membrane and a method for producing the same
US4976867A (en) * 1989-04-05 1990-12-11 Hoechst Celanese Corporation Systems and methods for predetermining maximum pressure differentials for microporous hollow fibers employed in liquid-liquid extractions
US4992221A (en) * 1989-09-27 1991-02-12 Permea, Inc. Asymmetric gas separation membranes having improved strength
US5017292A (en) * 1990-05-10 1991-05-21 Millipore Corporation Membrane, process and system for isolating virus from solution
US5076935A (en) * 1990-05-31 1991-12-31 Gelman Sciences, Inc. Filtration membranes made from polyethersulfone/phenoxy resin blend
US5480554A (en) * 1992-05-13 1996-01-02 Pall Corporation Integrity-testable wet-dry-reversible ultrafiltration membranes and method for testing same
US5468390A (en) * 1992-11-23 1995-11-21 Rensselaer Polytechnic Institute Low fouling ultrafiltration and microfiltration aryl polysulfone

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS501707A (ja) * 1973-05-02 1975-01-09
JPS5570304A (en) * 1978-11-22 1980-05-27 Nitto Electric Ind Co Ltd Production of dry membrane with selective permeability
JPS5750508A (en) * 1980-09-11 1982-03-25 Mitsubishi Rayon Co Ltd Permselective membrane and its production

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06154567A (ja) * 1992-06-30 1994-06-03 Millipore Corp 膜の保全性試験
WO1996014890A1 (fr) * 1994-11-09 1996-05-23 Mitsubishi Rayon Co., Ltd. Membrane de filtration de plasma a filament creux et module de filtration de plasma

Also Published As

Publication number Publication date
CN1050768C (zh) 2000-03-29
GB9308385D0 (en) 1993-06-09
CN1078661A (zh) 1993-11-24
ITTO930280A1 (it) 1994-10-23
GB2266851A (en) 1993-11-17
GB2266851B (en) 1996-09-25
IT1260658B (it) 1996-04-22
CA2077490A1 (en) 1993-11-14
SE511394C2 (sv) 1999-09-20
SE9301492L (sv) 1993-11-14
FR2691077A1 (fr) 1993-11-19
US5685991A (en) 1997-11-11
DE4315718A1 (de) 1993-11-18
CA2077490C (en) 1997-12-16
DE4315718B4 (de) 2008-09-11
SE9301492D0 (sv) 1993-04-30
TW272139B (ja) 1996-03-11
JP2747194B2 (ja) 1998-05-06
FR2691077B1 (fr) 1994-12-30
US5480554A (en) 1996-01-02
ITTO930280A0 (it) 1993-04-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2747194B2 (ja) インテグリティー試験の可能な湿潤−乾燥可逆性限外濾過膜およびその試験法
US5869174A (en) Highly asymmetric polyethersulfone filtration membranes
EP1842581B1 (en) Method for preparing highly asymmetric ultrafiltration membranes
US8727136B2 (en) Microfiltration membrane with improved filtration properties
JP4461205B2 (ja) 非対称親水性一体型スルホンポリマー膜を調製する方法
US5788862A (en) Filtration medium
CA2454856A1 (en) High strength asymmetric cellulosic membrane
BR112013025989B1 (pt) membrana de filtração macroporosa e equipamento de infusão para a administração de soluções de infusão
EP0846024B1 (en) Microfiltration membranes having high pore density and mixed isotropic and anisotropic structure
JP2007301415A (ja) 多孔性分離膜の孔径測定法及び完全性試験方法
CN112295423B (zh) 多孔膜及滤芯
EP0036947B1 (en) Method for preparing a membrane of a film-forming non-sulfonated sulfone polymer
EP0448647B1 (en) Heat resistant microporous material production and products
WO2002005937A2 (en) Asymmetric, permanently hydrophilic filtration membranes
JPS62258707A (ja) 濾過膜およびその製法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080213

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090213

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100213

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees