JPH0678494B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物Info
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- JPH0678494B2 JPH0678494B2 JP14236187A JP14236187A JPH0678494B2 JP H0678494 B2 JPH0678494 B2 JP H0678494B2 JP 14236187 A JP14236187 A JP 14236187A JP 14236187 A JP14236187 A JP 14236187A JP H0678494 B2 JPH0678494 B2 JP H0678494B2
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- Japan
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- ethylene
- copolymer
- resin
- rubber
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は制振制がすぐれているばかりでなく、種々の機
械的強度(たとえば、衝撃強度、引張強度)が良好であ
り、しかも金属などの他の物質との密着性もすぐれてい
る熱可塑性樹脂組成物を提供することを目的とするもの
である。
械的強度(たとえば、衝撃強度、引張強度)が良好であ
り、しかも金属などの他の物質との密着性もすぐれてい
る熱可塑性樹脂組成物を提供することを目的とするもの
である。
近年、産業機械、音響機器、構造物、さらには社会生活
に密着された自動車やオートバイなどの騒音、モーター
の回転による騒音、一般住居における楽器(たとえば、
ピアノ)、音響機器(たとえば、オーディオシステム)
などの騒音が社会的問題としてクローズアップされてい
る。そのほか、航空機による騒音、土木工事や構造物を
建築するさいに生じる振動や騒音も問題となっている。
そのためにこれらの騒音の種々の防止対策が要求されて
いる。
に密着された自動車やオートバイなどの騒音、モーター
の回転による騒音、一般住居における楽器(たとえば、
ピアノ)、音響機器(たとえば、オーディオシステム)
などの騒音が社会的問題としてクローズアップされてい
る。そのほか、航空機による騒音、土木工事や構造物を
建築するさいに生じる振動や騒音も問題となっている。
そのためにこれらの騒音の種々の防止対策が要求されて
いる。
従来の騒音防止対策としては、遮音・吸音・制振材料の
ごとき異なる機能を有する材料を組合せて使用する方法
が一般的に行なわれている。一方、自動車産業や建築物
の建設産業において、騒音防止対策とは別に、年々燃費
規制が激しくなっており、そのために自動車におけるエ
ネルギーの軽減のための軽量化の問題や、構築物の心地
よい居住性などが要望されている。
ごとき異なる機能を有する材料を組合せて使用する方法
が一般的に行なわれている。一方、自動車産業や建築物
の建設産業において、騒音防止対策とは別に、年々燃費
規制が激しくなっており、そのために自動車におけるエ
ネルギーの軽減のための軽量化の問題や、構築物の心地
よい居住性などが要望されている。
これらの問題を解決するために、パネル用鋼板などの薄
肉化、鋼板のかわりにアルミニウム−クロム合金やプラ
スチック材料の代替が行なわれている。しかし、自動車
産業では、自動車の軽量化にともなって自動車自体の振
動が激しくなり、さらに材料の軽量化および強度の向上
された材料の使用のため薄肉化が行なわれている。ま
た、建築の分野では、設計の進歩にともなう高層化によ
る中間層(空間)が少ないスペース設計にともなって構
築物自体の振動が激しくなっており、居住者間における
振動や騒音が増大する傾向になっている。したがって、
いかにして騒音や振動を減少させることが今後の重要な
課題である。
肉化、鋼板のかわりにアルミニウム−クロム合金やプラ
スチック材料の代替が行なわれている。しかし、自動車
産業では、自動車の軽量化にともなって自動車自体の振
動が激しくなり、さらに材料の軽量化および強度の向上
された材料の使用のため薄肉化が行なわれている。ま
た、建築の分野では、設計の進歩にともなう高層化によ
る中間層(空間)が少ないスペース設計にともなって構
築物自体の振動が激しくなっており、居住者間における
振動や騒音が増大する傾向になっている。したがって、
いかにして騒音や振動を減少させることが今後の重要な
課題である。
この振動や騒音を防止する対策の一環として、最近では
防振合金を使用する方法、金属に制振材料を貼り合わせ
る方法、金属と金属との間に粘弾性高分子物質を介在さ
せる複合製制振材料を使用する方法、あるいは発泡体に
よる制振効果や防音効果を改良する方法が開発され、広
範囲の分野において採用され始めている。しかし、これ
らの方法では、制振材料や防音材料の成形物を施工する
ことが難しかったり、これらの材料を成形するときに成
形性がよくないなどの問題がある。
防振合金を使用する方法、金属に制振材料を貼り合わせ
る方法、金属と金属との間に粘弾性高分子物質を介在さ
せる複合製制振材料を使用する方法、あるいは発泡体に
よる制振効果や防音効果を改良する方法が開発され、広
範囲の分野において採用され始めている。しかし、これ
らの方法では、制振材料や防音材料の成形物を施工する
ことが難しかったり、これらの材料を成形するときに成
形性がよくないなどの問題がある。
一般的には、制振鋼板などの制振材料における振動減衰
効果の尺度としては、損失係数、対数減衰率などが用い
られており、これらの物性値のうち損失係数が最も多く
使用されている。通常、損失係数が0.05であれば、制振
効果が大きいとされていたが、最近ではさらに損失係数
が大きい材料が要望されている。
効果の尺度としては、損失係数、対数減衰率などが用い
られており、これらの物性値のうち損失係数が最も多く
使用されている。通常、損失係数が0.05であれば、制振
効果が大きいとされていたが、最近ではさらに損失係数
が大きい材料が要望されている。
以上のことから、本発明はこれらの欠点(問題点)がな
く、すなわち防音効果や制振効果がすぐれている、つま
り損失係数が大きいばかりでなく、成形性も良好であ
り、しかも施工するさいに比較的に簡易に実施すること
ができる材料を得ることである。
く、すなわち防音効果や制振効果がすぐれている、つま
り損失係数が大きいばかりでなく、成形性も良好であ
り、しかも施工するさいに比較的に簡易に実施すること
ができる材料を得ることである。
本発明にしたがえば、これらの問題点は、 (A)塩素化ポリエチレン、 (B)イソブチレン−イソプレン共重合ゴムまたはその
ハロゲン化物(以下「ブチルゴム系」と云う)、 (C)少なくともエチレンとα、β−不飽和ジカルボン
酸またはその無水物とのエチレン系共重合体 ならびに (D)200℃において溶融する熱可塑性樹脂 からなり、これらの合計量中に占める塩素化ポリエチレ
ン、およびブチルゴム系からなるゴムの組成割合は5〜
30重量%であり、これらのゴムの合計量中に占める塩素
化ポリエチレンの組成割合は1〜99重量%であり、該エ
チレン系共重合体と熱可塑性樹脂との合計量中に占める
エチレン系共重合体の組成割合は3〜40重量%である熱
可塑性樹脂組成物、 によって解決することができる。以下、本発明をさらに
くわしく説明する。
ハロゲン化物(以下「ブチルゴム系」と云う)、 (C)少なくともエチレンとα、β−不飽和ジカルボン
酸またはその無水物とのエチレン系共重合体 ならびに (D)200℃において溶融する熱可塑性樹脂 からなり、これらの合計量中に占める塩素化ポリエチレ
ン、およびブチルゴム系からなるゴムの組成割合は5〜
30重量%であり、これらのゴムの合計量中に占める塩素
化ポリエチレンの組成割合は1〜99重量%であり、該エ
チレン系共重合体と熱可塑性樹脂との合計量中に占める
エチレン系共重合体の組成割合は3〜40重量%である熱
可塑性樹脂組成物、 によって解決することができる。以下、本発明をさらに
くわしく説明する。
(A)塩素化ポリエチレン 本発明において使われる塩素化ポリエチレンはポリエチ
レンの粉末または粒子を水性懸濁液中で塩素化するか、
あるいは有機溶媒中に溶解したポリエチレンを塩素化す
ることによって得られるものである(水性懸濁中で塩素
化することによって得られるものが望ましい)。一般に
は、その塩素含有量が25〜45重量%の非結晶性の塩素化
ポリエチレンであり、特に塩素含有量が27〜45重量%の
非結晶性の塩素化ポリエチレンが好ましい。
レンの粉末または粒子を水性懸濁液中で塩素化するか、
あるいは有機溶媒中に溶解したポリエチレンを塩素化す
ることによって得られるものである(水性懸濁中で塩素
化することによって得られるものが望ましい)。一般に
は、その塩素含有量が25〜45重量%の非結晶性の塩素化
ポリエチレンであり、特に塩素含有量が27〜45重量%の
非結晶性の塩素化ポリエチレンが好ましい。
前記ポリエチレンはエチレンを単独重合またはエチレン
と多くとも20重量%のα−オレフィン(一般には、炭素
数が多くとも12個)とを共重合することによって得られ
るものである。その密度は一般には、0.910〜0.970g/cc
である。また、その分子量は少なくとも3万であり、と
りわけ5万〜70万が好適である。
と多くとも20重量%のα−オレフィン(一般には、炭素
数が多くとも12個)とを共重合することによって得られ
るものである。その密度は一般には、0.910〜0.970g/cc
である。また、その分子量は少なくとも3万であり、と
りわけ5万〜70万が好適である。
この塩素化ポリエチレンのムーニー粘度(MS1+4、100
℃)は通常20〜100であり、特に25〜90のものが好まし
い。
℃)は通常20〜100であり、特に25〜90のものが好まし
い。
(B)ブチルゴム系 本発明において使われているブチルゴム系はイソブチレ
ンとイソプレンとの共重合ゴムおよびそのハロゲン化物
である。イソブチレンとイソプレンとの共重合ゴムは長
い鎖状の飽和分子であるイソブチレンに由来する単位と
少量のイソプレンに由来する単位との共重合体であり、
イソブチレンとイソプレンの混合液を重合触媒や反応調
整剤を入れた超低温雰囲気下で共重合させることによっ
て得られるものである。一般には、イソプレンの共重合
割合は0.2〜4.5モル%であり、0.5〜4.0モル%のものが
好ましく、特に0.5〜3.0モル%のものが好適である。該
イソブチレンとイソプレンの共重合ゴムの分子量は通常
250000〜700000であり、とりわけ300000〜60000のもの
が望ましい。また、この共重合ゴムのムーニー粘度(ML
1+8、100℃)は、一般には30〜100であり、特に35〜80
のものが好ましい。
ンとイソプレンとの共重合ゴムおよびそのハロゲン化物
である。イソブチレンとイソプレンとの共重合ゴムは長
い鎖状の飽和分子であるイソブチレンに由来する単位と
少量のイソプレンに由来する単位との共重合体であり、
イソブチレンとイソプレンの混合液を重合触媒や反応調
整剤を入れた超低温雰囲気下で共重合させることによっ
て得られるものである。一般には、イソプレンの共重合
割合は0.2〜4.5モル%であり、0.5〜4.0モル%のものが
好ましく、特に0.5〜3.0モル%のものが好適である。該
イソブチレンとイソプレンの共重合ゴムの分子量は通常
250000〜700000であり、とりわけ300000〜60000のもの
が望ましい。また、この共重合ゴムのムーニー粘度(ML
1+8、100℃)は、一般には30〜100であり、特に35〜80
のものが好ましい。
そのハロゲン化物は該イソブチレンとイソプレンとの共
重合ゴムを塩素化または臭素化させることによって得ら
れるものである。該ハロゲン化物のハロゲン化度は通常
0.1〜3.0重量%であり、0.2〜3.0重量%が望ましく、と
りわけ0.2〜2.0重量部が好適である。このハロゲン化物
は前記イソブチレンとイソプレンとの共重合ゴムの接着
性および耐熱性を改良したものである。該ハロゲン化物
の分子量は前記イソブチレンとイソプレンとの共重合ゴ
ムの場合と同様である。また、ムーニー粘度(ML1+8、1
00℃)は通常25〜110であり、特に30〜100のものが好ま
しい。
重合ゴムを塩素化または臭素化させることによって得ら
れるものである。該ハロゲン化物のハロゲン化度は通常
0.1〜3.0重量%であり、0.2〜3.0重量%が望ましく、と
りわけ0.2〜2.0重量部が好適である。このハロゲン化物
は前記イソブチレンとイソプレンとの共重合ゴムの接着
性および耐熱性を改良したものである。該ハロゲン化物
の分子量は前記イソブチレンとイソプレンとの共重合ゴ
ムの場合と同様である。また、ムーニー粘度(ML1+8、1
00℃)は通常25〜110であり、特に30〜100のものが好ま
しい。
(C)エチレン系共重合体 また、本発明において用いられるエチレン系共重合体は
少なくともエチレンとα、β−不飽和ジカルボン酸また
はその無水物との共重合体である。該共重合体の流動性
を確保するためには、極性基を有するラジカル重合性の
コモノマー(以下「第三成分」と云う)とエチレンおよ
び「α、β−不飽和ジカルボン酸またはその無水物」
(以下「不飽和ジカルボン酸成分」と云う)とのエチレ
ン系多元共重合体が好ましい。
少なくともエチレンとα、β−不飽和ジカルボン酸また
はその無水物との共重合体である。該共重合体の流動性
を確保するためには、極性基を有するラジカル重合性の
コモノマー(以下「第三成分」と云う)とエチレンおよ
び「α、β−不飽和ジカルボン酸またはその無水物」
(以下「不飽和ジカルボン酸成分」と云う)とのエチレ
ン系多元共重合体が好ましい。
不飽和ジカルボン酸成分のうち、α、β−不飽和のジカ
ルボン酸の炭素数は通常多くとも20個であり、とりわけ
4〜16個のものが好適である。該ジカルボン酸の代表例
としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラ
コン酸、3,6−エンドメチレン−2,3,4,6−テトラヒドロ
−シス−フタル酸(ナディック酸 )があげられる。
ルボン酸の炭素数は通常多くとも20個であり、とりわけ
4〜16個のものが好適である。該ジカルボン酸の代表例
としては、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラ
コン酸、3,6−エンドメチレン−2,3,4,6−テトラヒドロ
−シス−フタル酸(ナディック酸 )があげられる。
本発明のα、β−不飽和ジカルボン酸成分のうち、前記
α、β−不飽和ジカルボン酸の無水物が望ましく、なか
でも無水マレイン酸が好適である。
α、β−不飽和ジカルボン酸の無水物が望ましく、なか
でも無水マレイン酸が好適である。
また、第三成分とは、極性基を含有するラジカル重合性
のビニル化合物であり、不飽和カルボン酸エステル、ビ
ニルエステルおよびアルコキシアルキル(メタ)アクリ
レートなどが代表例としてあげられる。
のビニル化合物であり、不飽和カルボン酸エステル、ビ
ニルエステルおよびアルコキシアルキル(メタ)アクリ
レートなどが代表例としてあげられる。
不飽和カルボン酸エステルの炭素数は通常4〜40個であ
り、特に4〜20個のものが好ましい。代表例としては、
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリー
トなどの熱安定性のよいものが好ましく、t−ブチル
(メタ)アクリレートのように熱安定性の悪いものは発
泡などの原因となり好ましくない。
り、特に4〜20個のものが好ましい。代表例としては、
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリー
トなどの熱安定性のよいものが好ましく、t−ブチル
(メタ)アクリレートのように熱安定性の悪いものは発
泡などの原因となり好ましくない。
さらに、アルコキシアルキル(メタ)アクリレートの炭
素数は通常多くとも20個である。また、アルキル基の炭
素数が1〜8個(好適には、1〜4個)のものが好まし
く、さらにアルコキシ基の炭素数が1〜8個(好適に
は、1〜4個)のものが望ましい。好ましいアルコキシ
(メタ)アルキルアクリレートの代表例としては、メト
キシエチルアクリレート、エトキシエチルアクリレー
ト、およびブトキシエチルアクリレートがあげられる。
また、ビニルエステルの炭素数は一般には多くとも20個
(好適には、4〜16個)である。その代表例としては酢
酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ビニルブチレート、ビ
ニルピバレートなどがあげられる。
素数は通常多くとも20個である。また、アルキル基の炭
素数が1〜8個(好適には、1〜4個)のものが好まし
く、さらにアルコキシ基の炭素数が1〜8個(好適に
は、1〜4個)のものが望ましい。好ましいアルコキシ
(メタ)アルキルアクリレートの代表例としては、メト
キシエチルアクリレート、エトキシエチルアクリレー
ト、およびブトキシエチルアクリレートがあげられる。
また、ビニルエステルの炭素数は一般には多くとも20個
(好適には、4〜16個)である。その代表例としては酢
酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ビニルブチレート、ビ
ニルピバレートなどがあげられる。
本発明のエチレン系共重合体において、不飽和ジカルボ
ン酸成分の共重合割合は通常0.5〜25モル%であり、1.0
〜25モル%が望ましく、とりわけ1.0〜20モル%が好適
である。エチレン系共重合体の不飽和ジカルボン酸成分
の共重合割合が0.1モル%未満では、後記の熱可塑性樹
脂との接着性や相溶性が劣り、さらに耐熱性が劣る。一
方、25モル%を越えたエチレン系共重合体を使うなら
ば、成形加工時に発泡が生じ易く、しかも成形後の吸水
性が高くなり、電気的特性が悪くなり、さらに製造上お
よび経済上好ましくない。
ン酸成分の共重合割合は通常0.5〜25モル%であり、1.0
〜25モル%が望ましく、とりわけ1.0〜20モル%が好適
である。エチレン系共重合体の不飽和ジカルボン酸成分
の共重合割合が0.1モル%未満では、後記の熱可塑性樹
脂との接着性や相溶性が劣り、さらに耐熱性が劣る。一
方、25モル%を越えたエチレン系共重合体を使うなら
ば、成形加工時に発泡が生じ易く、しかも成形後の吸水
性が高くなり、電気的特性が悪くなり、さらに製造上お
よび経済上好ましくない。
また、第三成分の共重合割合は一般には25モル%未満で
あり、1.0〜25モル%のものが好ましく、特に2.0〜25モ
ル%のものが好適である。エチレン系共重合体の第三成
分の共重合割合が25モル%を越えたものを使用すると、
本発明の特徴を発現するが、製造上および経済上好まし
くない。
あり、1.0〜25モル%のものが好ましく、特に2.0〜25モ
ル%のものが好適である。エチレン系共重合体の第三成
分の共重合割合が25モル%を越えたものを使用すると、
本発明の特徴を発現するが、製造上および経済上好まし
くない。
該エチレン系共重合体はエチレンと不飽和ジカルボン酸
成分あるいはこれらと第三成分とを100〜2500Kg/cm2の
超高圧下、120〜260℃の温度で必要に応じ、連鎖移動剤
を用い、攪拌機付きオートクレーブまたはチューブラー
リアクターで、パーオキサイドなどの遊離基発生剤を用
いてラジカル重合させることによって製造することがで
きる。該共重合体の製造方法はよく知られているもので
ある。
成分あるいはこれらと第三成分とを100〜2500Kg/cm2の
超高圧下、120〜260℃の温度で必要に応じ、連鎖移動剤
を用い、攪拌機付きオートクレーブまたはチューブラー
リアクターで、パーオキサイドなどの遊離基発生剤を用
いてラジカル重合させることによって製造することがで
きる。該共重合体の製造方法はよく知られているもので
ある。
このエチレン系共重合体のメルトインデックス(JIS K
−7210に準拠し、温度が190℃および荷重が2.16kgで測
定、以下「M.I.」と云う)はいずれも通常0.5g/10分以
上であり、5.0g/10分以上が望ましく、とりわけ50g/10
分以上が好適である。
−7210に準拠し、温度が190℃および荷重が2.16kgで測
定、以下「M.I.」と云う)はいずれも通常0.5g/10分以
上であり、5.0g/10分以上が望ましく、とりわけ50g/10
分以上が好適である。
(D)熱可塑性樹脂 さらに、本発明において使用される熱可塑性樹脂は、20
0℃において溶融するものであり、特に、190℃において
溶融するものが好ましい。融点または軟化点(比差熱量
計を使って測定)が80℃未満(結晶性の樹脂は融点とし
て測定、それ以外の樹脂は軟化点として測定)の熱可塑
性樹脂を使うと、機械的特性(たとえば、耐衝撃性)お
よび耐熱性が劣る。一方、200℃を越えても溶融しない
熱可塑性樹脂を用いると、本発明の組成物を製造するた
めに溶融・混練するさい、および組成物を成形するとき
に混練温度および成形温度が高くなり、前記塩素化ポリ
エチレンおよび/またはブチルゴム系が熱分解し、脱塩
化水素などを生じるために好ましくない。
0℃において溶融するものであり、特に、190℃において
溶融するものが好ましい。融点または軟化点(比差熱量
計を使って測定)が80℃未満(結晶性の樹脂は融点とし
て測定、それ以外の樹脂は軟化点として測定)の熱可塑
性樹脂を使うと、機械的特性(たとえば、耐衝撃性)お
よび耐熱性が劣る。一方、200℃を越えても溶融しない
熱可塑性樹脂を用いると、本発明の組成物を製造するた
めに溶融・混練するさい、および組成物を成形するとき
に混練温度および成形温度が高くなり、前記塩素化ポリ
エチレンおよび/またはブチルゴム系が熱分解し、脱塩
化水素などを生じるために好ましくない。
該熱可塑性樹脂としては、エチレン系重合体、プロピレ
ン系重合体、ゴムに少なくともスチレンをグラフト共重
合させることによって得られる耐衝撃性樹脂、塩化ビニ
ル系重合体、スチレン系重合体、メタアクリレート樹
脂、低融点ポリアミド樹脂(たとえば、ナイロン11、ナ
イロン12、非晶性アミド樹脂)および塩化ビニリデン樹
脂があげられる。
ン系重合体、ゴムに少なくともスチレンをグラフト共重
合させることによって得られる耐衝撃性樹脂、塩化ビニ
ル系重合体、スチレン系重合体、メタアクリレート樹
脂、低融点ポリアミド樹脂(たとえば、ナイロン11、ナ
イロン12、非晶性アミド樹脂)および塩化ビニリデン樹
脂があげられる。
エチレン系重合体の代表例としては、エチレン単独重合
体、エチレンと少量(一般には、多くとも20重量%)の
α−オレフィン(炭素数は通常3〜12個)との共重合
体、エチレンと少量(一般には、共重合割合は5重量%
以下)の酢酸ビニル、アクリル酸、エチルアクリレー
ト、メタクリル酸およびメチルメタクリレートのごとき
モノマーとのランダム共重合体があげられる。該エチレ
ン系重合体の密度は一般には0.900〜0.980g/cm3であ
る。
体、エチレンと少量(一般には、多くとも20重量%)の
α−オレフィン(炭素数は通常3〜12個)との共重合
体、エチレンと少量(一般には、共重合割合は5重量%
以下)の酢酸ビニル、アクリル酸、エチルアクリレー
ト、メタクリル酸およびメチルメタクリレートのごとき
モノマーとのランダム共重合体があげられる。該エチレ
ン系重合体の密度は一般には0.900〜0.980g/cm3であ
る。
また、プロピレン系重合体の代表例としては、プロピレ
ン単独重合体、プロピレンと少量(通常、多くとも20重
量%)のエチレンもしくはα−オレフィン(炭素数は一
般には4〜12個)とのランダムまたはブロック共重合体
があげられる。
ン単独重合体、プロピレンと少量(通常、多くとも20重
量%)のエチレンもしくはα−オレフィン(炭素数は一
般には4〜12個)とのランダムまたはブロック共重合体
があげられる。
さらに、耐衝撃性樹脂の代表例としては、ブタジエン単
独重合ゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、アクリ
ル酸エステル系ゴム、エチレンとプロピレン共重合ゴム
およびエチレン、プロピレンとジエンとの多元共重合ゴ
ムのごときゴムにスチレンまたはスチレンとアクリロニ
トリルもしくはメチルメタクリレートをグラフト共重合
させることによって得られるグラフト物があげられる。
独重合ゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、アクリ
ル酸エステル系ゴム、エチレンとプロピレン共重合ゴム
およびエチレン、プロピレンとジエンとの多元共重合ゴ
ムのごときゴムにスチレンまたはスチレンとアクリロニ
トリルもしくはメチルメタクリレートをグラフト共重合
させることによって得られるグラフト物があげられる。
本発明の耐衝撃性樹脂を製造するにあたり、グラフト重
合の方法は、塊状重合法、溶液重合法、乳化重合法およ
び水性懸濁重合法ならびにこれらのグラフト重合方法を
結合させる方法(たとえば、塊状重合した後、水性懸濁
重合する方法)がある。一般に、100重量部の耐衝撃性
樹脂を製造するために使用されるゴム状物の使用量は3
〜40重量部であり、5〜35重量部が好ましく、特に5〜
30重量部が好適である(比較的に多量のゴム状物を使用
してゴム状物を多く含有するグラフト重合物を製造し、
このグラフト重合物に前記のスチレン、アクリロニトリ
ル、メチルメタクリレートの単独重合樹脂または共重合
樹脂を混合させてもよいが、この場合のゴム状物の使用
量は該混合物として計算する)。また、ゴム状物にグラ
フト鎖として結合しているモノマー(スチレン、アクリ
ロニトリル、メチルメタクリレート)の分子量は、通常
1000〜300,000であり、とりわけ2000〜200,000が望まし
い。概してゴム状物に完全にモノマーが結合することは
まれであり、グラフト物とゴム状物に結合しないモノマ
ーの単独重合体または共重合体とが存在する。これらの
単独重合体および共重合体は分離しないでそのまま使わ
れる。
合の方法は、塊状重合法、溶液重合法、乳化重合法およ
び水性懸濁重合法ならびにこれらのグラフト重合方法を
結合させる方法(たとえば、塊状重合した後、水性懸濁
重合する方法)がある。一般に、100重量部の耐衝撃性
樹脂を製造するために使用されるゴム状物の使用量は3
〜40重量部であり、5〜35重量部が好ましく、特に5〜
30重量部が好適である(比較的に多量のゴム状物を使用
してゴム状物を多く含有するグラフト重合物を製造し、
このグラフト重合物に前記のスチレン、アクリロニトリ
ル、メチルメタクリレートの単独重合樹脂または共重合
樹脂を混合させてもよいが、この場合のゴム状物の使用
量は該混合物として計算する)。また、ゴム状物にグラ
フト鎖として結合しているモノマー(スチレン、アクリ
ロニトリル、メチルメタクリレート)の分子量は、通常
1000〜300,000であり、とりわけ2000〜200,000が望まし
い。概してゴム状物に完全にモノマーが結合することは
まれであり、グラフト物とゴム状物に結合しないモノマ
ーの単独重合体または共重合体とが存在する。これらの
単独重合体および共重合体は分離しないでそのまま使わ
れる。
以上のように製造された耐衝撃性樹脂の代表例として
は、ブタジエン単独重合ゴム、スチレンとブタジエンの
ブロックもしくはランダム共重合ゴム(SBR)またはア
クリロニトリルとブタジエン共重合ゴム(NBR)に、ス
チレンとアクリロニトリルとをグラフト共重合させるこ
とによって得られるアクリロニトリル−ブタジエン−ス
チレン三元共重合樹脂(ABS樹脂)、ブタジエン単独重
合ゴムまたはSBRにスチレンとメチルメタクリレートと
をグラフト共重合することによって得られるメチルメタ
クリレート−ブタジエン−スチレン三元共重合樹脂(MB
S樹脂)、アクリル酸エステル系ゴムにアクリロニトリ
ルとスチレンとをグラフト共重合することによって得ら
れるアクリロニトリル−アクリル酸エステル−スチレン
三元共重合樹脂(AAS樹脂)、エチレン−プロピレン系
ゴムにアクリロニトリルとスチレンとをグラフト共重合
することによって得られるグラフト共重合樹脂(AES樹
脂)および塩素化ポリエチレンにアクリロニトリルとス
チレンとをグラフト共重合することによって得られるア
クリロニトリル−塩素化ポリエチレン−スチレン三元共
重合樹脂(ACS樹脂)があげられる。
は、ブタジエン単独重合ゴム、スチレンとブタジエンの
ブロックもしくはランダム共重合ゴム(SBR)またはア
クリロニトリルとブタジエン共重合ゴム(NBR)に、ス
チレンとアクリロニトリルとをグラフト共重合させるこ
とによって得られるアクリロニトリル−ブタジエン−ス
チレン三元共重合樹脂(ABS樹脂)、ブタジエン単独重
合ゴムまたはSBRにスチレンとメチルメタクリレートと
をグラフト共重合することによって得られるメチルメタ
クリレート−ブタジエン−スチレン三元共重合樹脂(MB
S樹脂)、アクリル酸エステル系ゴムにアクリロニトリ
ルとスチレンとをグラフト共重合することによって得ら
れるアクリロニトリル−アクリル酸エステル−スチレン
三元共重合樹脂(AAS樹脂)、エチレン−プロピレン系
ゴムにアクリロニトリルとスチレンとをグラフト共重合
することによって得られるグラフト共重合樹脂(AES樹
脂)および塩素化ポリエチレンにアクリロニトリルとス
チレンとをグラフト共重合することによって得られるア
クリロニトリル−塩素化ポリエチレン−スチレン三元共
重合樹脂(ACS樹脂)があげられる。
また、塩化ビニル系重合体の代表例としては、塩化ビニ
ル単独重合体および塩化ビニルと多くとも50重量%(好
ましくは、30重量%以下)の他のモノマー(たとえば、
塩化ビニリデン)との共重合体があげられる。
ル単独重合体および塩化ビニルと多くとも50重量%(好
ましくは、30重量%以下)の他のモノマー(たとえば、
塩化ビニリデン)との共重合体があげられる。
そのほか、塩化ビニル系重合体にエチレンをグラフトさ
せることによって得られるエチレン−塩化ビニル共重合
樹脂および前記アクリル酸エステル系ゴムに塩化ビニル
をグラフト重合させることによって得られるグラフト共
重合樹脂があげられる。
せることによって得られるエチレン−塩化ビニル共重合
樹脂および前記アクリル酸エステル系ゴムに塩化ビニル
をグラフト重合させることによって得られるグラフト共
重合樹脂があげられる。
該塩化ビニル系重合体の重合度は一般には600〜4000で
あり、とりわけ800〜3500のものが望ましい。
あり、とりわけ800〜3500のものが望ましい。
さらに、スチレン系重合体の代表例としては、スチレン
単独重合体およびスチレンと多くとも30重量%(好まし
くは、25重量%以下)のビニル系化合物との共重合体が
あげられる。該ビニル系化合物の代表例としては、アク
リロニトリル、メチルメタクリレート、マレイン酸、マ
レイミドなどがあげられる。
単独重合体およびスチレンと多くとも30重量%(好まし
くは、25重量%以下)のビニル系化合物との共重合体が
あげられる。該ビニル系化合物の代表例としては、アク
リロニトリル、メチルメタクリレート、マレイン酸、マ
レイミドなどがあげられる。
さらに、低融点ポリアミド系重合体としては、アジピン
酸とヘキサメチレンジアミンとの共縮合樹脂(ナイロン
6−6)およびε−カプロラクタムの開環重合体(ナイ
ロン6)、ε−アミノカプロン酸を開環重合して得ら
れ、かつ炭素数が4〜20個のジカルボン酸から誘導され
るポリエーテルエステルアミド樹脂およびポリエーテル
アミド樹脂があげられる。これらのポリアミド樹脂のう
ち、環球式軟化点が80〜210℃粘度のものが好ましく、
特に190℃以下のものが好適である。
酸とヘキサメチレンジアミンとの共縮合樹脂(ナイロン
6−6)およびε−カプロラクタムの開環重合体(ナイ
ロン6)、ε−アミノカプロン酸を開環重合して得ら
れ、かつ炭素数が4〜20個のジカルボン酸から誘導され
るポリエーテルエステルアミド樹脂およびポリエーテル
アミド樹脂があげられる。これらのポリアミド樹脂のう
ち、環球式軟化点が80〜210℃粘度のものが好ましく、
特に190℃以下のものが好適である。
また、メタアクリレート樹脂はメタクリル樹脂と呼ば
れ、メチルメタクリレートを主成分とする樹脂である。
れ、メチルメタクリレートを主成分とする樹脂である。
さらに、塩化ビニリデン樹脂としては塩化ビニリデン単
独重合体および塩化ビニリデンと少量(一般には、30重
量%以下)のビニル系化合物〔たとえば、塩化ビニル、
酢酸ビニル、アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸エ
ステル、アクリルエステル、不飽和エーテル、スチレ
ン)との共重合体があげられる。
独重合体および塩化ビニリデンと少量(一般には、30重
量%以下)のビニル系化合物〔たとえば、塩化ビニル、
酢酸ビニル、アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸エ
ステル、アクリルエステル、不飽和エーテル、スチレ
ン)との共重合体があげられる。
これらの熱可塑性樹脂は工業的に製造され、多方面にわ
たって利用されているものであり、それらの製造方法お
よび物性などは広く知られているものである。
たって利用されているものであり、それらの製造方法お
よび物性などは広く知られているものである。
これらの熱可塑性樹脂のうち、エチレン系重合体では、
メルトフローインデックス〔JIS K7210にしたがい、条
件が4で測定、以下「MFR(1)と云う〕が1.0〜50g/10
分のものが好ましく、特に2.0〜30g/10分のものが好適
である。
メルトフローインデックス〔JIS K7210にしたがい、条
件が4で測定、以下「MFR(1)と云う〕が1.0〜50g/10
分のものが好ましく、特に2.0〜30g/10分のものが好適
である。
また、プロピレン系重合体では、メルトフローインデッ
クス〔JIS K7210にしたがい、条件が14で測定、以下
「MFR(2)」と云う〕が1.0〜50g/10分のものが望まし
く、とりわけ2.0〜30g/10分のものが好適である。
クス〔JIS K7210にしたがい、条件が14で測定、以下
「MFR(2)」と云う〕が1.0〜50g/10分のものが望まし
く、とりわけ2.0〜30g/10分のものが好適である。
さらに、スチレン系重合体および耐衝撃性樹脂では、メ
ルトフローインデックス〔JIS K7210にしたがい、条件
が8で測定、以下「MFR(3)」と云う〕が2.0〜30g/10
分のものが好ましく、特に3.0〜20g/10分のものが好適
である。
ルトフローインデックス〔JIS K7210にしたがい、条件
が8で測定、以下「MFR(3)」と云う〕が2.0〜30g/10
分のものが好ましく、特に3.0〜20g/10分のものが好適
である。
これらの熱可塑性樹脂において、いずれもメルトフロー
インデックスが下限未満の樹脂を使うと、成形性がよく
ない。一方、上限を越えた樹脂を用いると、得られる組
成物に柔軟性があり、適度な剛性を有するものが得られ
ない。
インデックスが下限未満の樹脂を使うと、成形性がよく
ない。一方、上限を越えた樹脂を用いると、得られる組
成物に柔軟性があり、適度な剛性を有するものが得られ
ない。
また、塩化ビニル系重合体では、平均重合度が600〜400
0のものが望ましく、とりわけ800〜3500のものが好適で
ある。
0のものが望ましく、とりわけ800〜3500のものが好適で
ある。
さらに、塩化ビニリデン樹脂では、平均重合度が5000〜
12000のものが好ましく、特に5000〜10000のものが好適
である。
12000のものが好ましく、特に5000〜10000のものが好適
である。
また、メタアクリレート樹脂では、平均重合度が6000〜
12000のものが望ましく、とりわけ6000〜11000のものが
好適である。
12000のものが望ましく、とりわけ6000〜11000のものが
好適である。
これらの熱可塑性樹脂において、いずれも平均重合度が
下限未満の樹脂を用いると、成形性はよいが、機械的特
性、とりわけ剛性が劣る。一方、上限を越えた樹脂を使
用すると、成形性がよくない。
下限未満の樹脂を用いると、成形性はよいが、機械的特
性、とりわけ剛性が劣る。一方、上限を越えた樹脂を使
用すると、成形性がよくない。
さらに、ポリアミド樹脂では、260℃の温度における溶
融粘度が500〜5000のものが好ましく、特に500〜3000の
ものが好適である。溶融粘度が500未満のポリアミド樹
脂を使うならば、成形性はよいが、剛性が劣る。一方、
50000を越えたポリアミド樹脂を用いると、成形性がよ
くない。
融粘度が500〜5000のものが好ましく、特に500〜3000の
ものが好適である。溶融粘度が500未満のポリアミド樹
脂を使うならば、成形性はよいが、剛性が劣る。一方、
50000を越えたポリアミド樹脂を用いると、成形性がよ
くない。
本発明の組成物を製造するにはこれらの塩素化ポリエチ
レン、ブチルゴム系、エチレン系共重合体および熱可塑
性樹脂を均一に混合させることによって得ることができ
るけれども、さらに後記の無機充填剤を配合させること
によって組成物の曲げ強度、曲げ弾性率および耐熱性を
向上することができる。
レン、ブチルゴム系、エチレン系共重合体および熱可塑
性樹脂を均一に混合させることによって得ることができ
るけれども、さらに後記の無機充填剤を配合させること
によって組成物の曲げ強度、曲げ弾性率および耐熱性を
向上することができる。
(E)無機充填剤 該無機充填剤は一般に合成樹脂およびゴムの分野におい
て広く使われているものである。これらの無機充填剤は
酸素および水と反応しない無機化合物であり、かつ成形
時および混練時において分解しないものである。該無機
充填剤としては、アルミニウム、銅、鉄、鉛およびニッ
ケルのごとき金属、これらの金属およびマグネシウム、
カルシウム、バリウム、亜鉛、ジルコニウム、モリブデ
ン、ケイ素、アンチモン、チタンなどの金属の酸化物、
その水和物(水酸化物)、硫酸塩、炭酸塩、ケイ酸塩の
ごとき化合物、これらの複塩ならびにこれらの混合物に
大別される。該無機充填剤の代表例としては、前記の金
属、酸化アルミニウム(アルミナ)、その水和物、水酸
化カルシウム、酸化マグネシウム(マグネシア)、水酸
化マグネシウム、酸化亜鉛(亜鉛華)、鉛丹および鉄臼
のごとき鉛の酸化物、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウ
ム、塩基性炭酸マグネシウム、ホワイトカーボン、アス
ベスト、マイカ、タルク、ガラス繊維、ガラス粉末、ガ
ラスビーズ、クレー、硅藻土、シリカ、ワラストナイ
ト、酸化鉄、酸化アンチモン、酸化チタン(チタニ
ア)、リトポン、軽石粉、硫酸アルミニウム(石膏な
ど)、硅酸ジルコニウム、酸化ジルコニウム、炭酸バリ
ウム、ドロマイト、二硫化モリブデンおよび砂鉄があげ
られる。これらの無機充填剤のうち、粉末状のものはそ
の径が1mm以下(好適には0.5mm以下)のものが好まし
い。また繊維状のものでは、径が1〜500ミクロン(好
適には1〜300ミクロン)であり、長さが0.1〜6mm(好
適には0.1〜5mm)のものが望ましい。さらに、平板状の
ものは径が2mm以下(好適には1mm以下)のものが好まし
い。
て広く使われているものである。これらの無機充填剤は
酸素および水と反応しない無機化合物であり、かつ成形
時および混練時において分解しないものである。該無機
充填剤としては、アルミニウム、銅、鉄、鉛およびニッ
ケルのごとき金属、これらの金属およびマグネシウム、
カルシウム、バリウム、亜鉛、ジルコニウム、モリブデ
ン、ケイ素、アンチモン、チタンなどの金属の酸化物、
その水和物(水酸化物)、硫酸塩、炭酸塩、ケイ酸塩の
ごとき化合物、これらの複塩ならびにこれらの混合物に
大別される。該無機充填剤の代表例としては、前記の金
属、酸化アルミニウム(アルミナ)、その水和物、水酸
化カルシウム、酸化マグネシウム(マグネシア)、水酸
化マグネシウム、酸化亜鉛(亜鉛華)、鉛丹および鉄臼
のごとき鉛の酸化物、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウ
ム、塩基性炭酸マグネシウム、ホワイトカーボン、アス
ベスト、マイカ、タルク、ガラス繊維、ガラス粉末、ガ
ラスビーズ、クレー、硅藻土、シリカ、ワラストナイ
ト、酸化鉄、酸化アンチモン、酸化チタン(チタニ
ア)、リトポン、軽石粉、硫酸アルミニウム(石膏な
ど)、硅酸ジルコニウム、酸化ジルコニウム、炭酸バリ
ウム、ドロマイト、二硫化モリブデンおよび砂鉄があげ
られる。これらの無機充填剤のうち、粉末状のものはそ
の径が1mm以下(好適には0.5mm以下)のものが好まし
い。また繊維状のものでは、径が1〜500ミクロン(好
適には1〜300ミクロン)であり、長さが0.1〜6mm(好
適には0.1〜5mm)のものが望ましい。さらに、平板状の
ものは径が2mm以下(好適には1mm以下)のものが好まし
い。
(F)組成割合 塩素化ポリエチレン、ブチルゴム系、エチレン系共重合
体および熱可塑性樹脂の合計量中に占める塩素化ポリエ
チレンおよびブチルゴム系の組成割合は合計量として5
〜30重量%であり、5〜25重量%が好ましく、特に7〜
25重量%が好適である。これらの合計量中に占める塩素
化ポリエチレンおよびブチルゴム系の組成割合が合計量
として5重量%未満では、制振性のすぐれた組成物が得
られない。一方、30重量%を越えると、すぐれた制振性
のものが得られるが、機械的強度(剛性など)が劣る。
体および熱可塑性樹脂の合計量中に占める塩素化ポリエ
チレンおよびブチルゴム系の組成割合は合計量として5
〜30重量%であり、5〜25重量%が好ましく、特に7〜
25重量%が好適である。これらの合計量中に占める塩素
化ポリエチレンおよびブチルゴム系の組成割合が合計量
として5重量%未満では、制振性のすぐれた組成物が得
られない。一方、30重量%を越えると、すぐれた制振性
のものが得られるが、機械的強度(剛性など)が劣る。
さらに、塩素化ポリエチレンおよびブチルゴム系の合計
量中に占める塩素化ポリエチレンの組成割合は1〜99重
量%であり、2〜98重量%が望ましく、とりわけ5〜95
重量%が好適である。塩素化ポリエチレンおよびブチル
ゴム系の合計量中に占める塩素化ポリエチレンの組成割
合が下限未満でも、上限を超えても、いずれも制振性が
充分に満足すべき組成物が得られない。
量中に占める塩素化ポリエチレンの組成割合は1〜99重
量%であり、2〜98重量%が望ましく、とりわけ5〜95
重量%が好適である。塩素化ポリエチレンおよびブチル
ゴム系の合計量中に占める塩素化ポリエチレンの組成割
合が下限未満でも、上限を超えても、いずれも制振性が
充分に満足すべき組成物が得られない。
また、エチレン系共重合体と熱可塑性樹脂との合計量中
に占めるエチレン系共重合体の組成割合は3〜40重量%
であり、5〜40重量%が望ましく、とりわけ5〜35重量
%が好適である。
に占めるエチレン系共重合体の組成割合は3〜40重量%
であり、5〜40重量%が望ましく、とりわけ5〜35重量
%が好適である。
本発明の熱可塑性樹脂組成物を製造するにあたり、前記
の無機充填剤をさらに配合させることによって前記の効
果を発揮させることができる。このさい、塩素化ポリエ
チレン、ブチルゴム系、エチレン系共重合体および熱可
塑性樹脂の合計量100重量部に対する無機充填剤の組成
割合は一般には多くとも50重量部であり、1〜50重量部
が望ましく、とりわけ5〜40重量部が好適である。前記
の合計量100重量部に対して50重量部を越えて配合する
と、得られる組成物の加工性および流動性がよくない。
の無機充填剤をさらに配合させることによって前記の効
果を発揮させることができる。このさい、塩素化ポリエ
チレン、ブチルゴム系、エチレン系共重合体および熱可
塑性樹脂の合計量100重量部に対する無機充填剤の組成
割合は一般には多くとも50重量部であり、1〜50重量部
が望ましく、とりわけ5〜40重量部が好適である。前記
の合計量100重量部に対して50重量部を越えて配合する
と、得られる組成物の加工性および流動性がよくない。
(G)混合方法、成形方法など 以上の物質を均一に配合させることによって本発明の組
成物を得ることができるけれども、さらにゴム業界およ
びプラスチック業界において一般に使われている酸素、
光、オゾンおよび熱に対する安定剤、滑剤、着色剤、有
機過酸化物(架橋物として)、架橋促進剤、架橋促進助
剤、粘着付与剤、可塑剤、シャッ解剤、軟化剤、スリッ
プ剤、難燃化剤および帯電防止剤のごとき添加剤を組成
物の使用目的に応じて添加してもよい。
成物を得ることができるけれども、さらにゴム業界およ
びプラスチック業界において一般に使われている酸素、
光、オゾンおよび熱に対する安定剤、滑剤、着色剤、有
機過酸化物(架橋物として)、架橋促進剤、架橋促進助
剤、粘着付与剤、可塑剤、シャッ解剤、軟化剤、スリッ
プ剤、難燃化剤および帯電防止剤のごとき添加剤を組成
物の使用目的に応じて添加してもよい。
本発明の組成物を得るにはゴム業界およびプラスチック
業界において一般に行なわれている混合方法を適用すれ
ばよい。混合方法としてはヘンシェルミキサーのごとき
混合機を使ってドライブレンドする方法ならびにニーダ
ー、バンバリー、ロールミルおよび押出機のごとき混合
機を用いて溶融混練する方法があげられる。混合するさ
い、あらかじめドライブレンドし、得られる混合物をさ
らに溶融混練させることによって一層均一な混合物(組
成物)を得ることができる。
業界において一般に行なわれている混合方法を適用すれ
ばよい。混合方法としてはヘンシェルミキサーのごとき
混合機を使ってドライブレンドする方法ならびにニーダ
ー、バンバリー、ロールミルおよび押出機のごとき混合
機を用いて溶融混練する方法があげられる。混合するさ
い、あらかじめドライブレンドし、得られる混合物をさ
らに溶融混練させることによって一層均一な混合物(組
成物)を得ることができる。
このようにして得られた組成物のメルトフローインデッ
クス(JIS K7210にしたがい、条件が14で測定、以下
「MFR」と云う)は通常1.0〜30g/10分であり、2.0〜25g
/10分が好ましく、特に3.0〜20g/10分が好適である。
クス(JIS K7210にしたがい、条件が14で測定、以下
「MFR」と云う)は通常1.0〜30g/10分であり、2.0〜25g
/10分が好ましく、特に3.0〜20g/10分が好適である。
このようにして得られた組成物はゴム業界およびプラス
チック業界において一般に実施されている押出成形、射
出成形、圧縮成形、トランスファ成形およびスタンプ成
形のごとき成形法によって所望の形状を有する製品に成
形される。
チック業界において一般に実施されている押出成形、射
出成形、圧縮成形、トランスファ成形およびスタンプ成
形のごとき成形法によって所望の形状を有する製品に成
形される。
以下、実施例によって本発明をさらにくわしく説明す
る。
る。
なお、実施例および比較例において、抗張力(以下
「TB」と云う)および伸び(以下「EB」と云う)はASTM
D−790にしたがってテンシロン試験機を用いて測定
した。また、曲げ強度および曲げ弾性率は、それぞれAS
TM D−678およびD−790にしたがってテンシロン試験
機を使って測定した。さらに、アイゾット衝撃強度はAS
TM D−256にしたがい、ノッチ付きで測定した。また、
制振性試験は機械インピーダンス測定機(エヌエフ回路
設計ブロック社製、形式F−425)を用い、50〜1000Hz
においてノイズ発生を測定した。
「TB」と云う)および伸び(以下「EB」と云う)はASTM
D−790にしたがってテンシロン試験機を用いて測定
した。また、曲げ強度および曲げ弾性率は、それぞれAS
TM D−678およびD−790にしたがってテンシロン試験
機を使って測定した。さらに、アイゾット衝撃強度はAS
TM D−256にしたがい、ノッチ付きで測定した。また、
制振性試験は機械インピーダンス測定機(エヌエフ回路
設計ブロック社製、形式F−425)を用い、50〜1000Hz
においてノイズ発生を測定した。
なお、実施例および比較例において使用した塩素化ポリ
エチレン、ブチルゴム系、エチレン系共重合体、熱可塑
性樹脂、無機充填剤、滑剤、安定剤および抗酸化剤のそ
れぞれの種類、物性などを下記に示す。
エチレン、ブチルゴム系、エチレン系共重合体、熱可塑
性樹脂、無機充填剤、滑剤、安定剤および抗酸化剤のそ
れぞれの種類、物性などを下記に示す。
塩素化ポリエチレンとして、密度が0.930g/cm3であるポ
リエチレン(平均分子量約10万)を水性懸濁液で塩素化
させることによって得られた塩素化ポリエチレン(塩素
含有量33.0重量%、非晶性、以下「CPE」と云う)を使
った。
リエチレン(平均分子量約10万)を水性懸濁液で塩素化
させることによって得られた塩素化ポリエチレン(塩素
含有量33.0重量%、非晶性、以下「CPE」と云う)を使
った。
ブチルゴム系として、ムーニー粘度(ML1+8、100℃)が
64であるイソブチレン−イソプレン共重合ゴム(イソプ
レンの共重合割合1.8モル%、以下「IIR」と云う)およ
びムーニー粘度(ML1+8、100℃)が50である塩素化イソ
ブチレン−イソプレン共重合ゴム(イソプレンの共重合
割合1.8モル%、塩素化度1.0重量%、不飽和度2モル
%、以下「ClIIR」と云う)を使った。
64であるイソブチレン−イソプレン共重合ゴム(イソプ
レンの共重合割合1.8モル%、以下「IIR」と云う)およ
びムーニー粘度(ML1+8、100℃)が50である塩素化イソ
ブチレン−イソプレン共重合ゴム(イソプレンの共重合
割合1.8モル%、塩素化度1.0重量%、不飽和度2モル
%、以下「ClIIR」と云う)を使った。
また、エチレン系共重合体として、MFR(1)が100g/10
分であるエチレン−メチルメタクリレート−無水マレイ
ン酸三元共重合体(メチルメタクリレートの共重合割合
18.5モル%、無水マレイン酸の共重合体割合1.5モル
%、以下「EMMA」と云う)を用いた。
分であるエチレン−メチルメタクリレート−無水マレイ
ン酸三元共重合体(メチルメタクリレートの共重合割合
18.5モル%、無水マレイン酸の共重合体割合1.5モル
%、以下「EMMA」と云う)を用いた。
さらに、熱可塑性樹脂として、MFR(3)が10g/10分で
あるアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン三元共重
合樹脂(スチレン−ブタジエン共重合ゴムの含有量15重
量%以下「ABS」と云う)、MFR(2)が17g/10分である
プロピレン単独重合体(以下「PP」と云う)、MFR
(3)が10g/10分であるスチレン単独重合体(以下「P
S」と云う)、融点が169℃であり、かつ密度が1.0g/cm3
であるω−アミノウンデカンの縮重合体(ナイロン11)
(以下「PA」と云う)、平均重合度が約1,300である塩
化ビニル単独重合体(以下「PVC」と云う)を使用し
た。
あるアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン三元共重
合樹脂(スチレン−ブタジエン共重合ゴムの含有量15重
量%以下「ABS」と云う)、MFR(2)が17g/10分である
プロピレン単独重合体(以下「PP」と云う)、MFR
(3)が10g/10分であるスチレン単独重合体(以下「P
S」と云う)、融点が169℃であり、かつ密度が1.0g/cm3
であるω−アミノウンデカンの縮重合体(ナイロン11)
(以下「PA」と云う)、平均重合度が約1,300である塩
化ビニル単独重合体(以下「PVC」と云う)を使用し
た。
また、無機充填剤として、炭酸カルシウム(平均粒度1.
7μm、以下「CaCO3」と云う)およびガラス繊維(旭ガ
ラス社製、商品名 グラスロンチップストランド、平均
の長さ6mm、直径5〜6デニール、以下「Gf」と云う)
を使った。
7μm、以下「CaCO3」と云う)およびガラス繊維(旭ガ
ラス社製、商品名 グラスロンチップストランド、平均
の長さ6mm、直径5〜6デニール、以下「Gf」と云う)
を使った。
安定剤として、三塩基硫酸鉛(平均粒径2.0μm)を用
い、滑剤としてステアリン酸マグネシウムを使用した。
また、抗酸化剤として、高分子量ヒンダード多価フェノ
ールおよびジラウリルチオプロピオネートを使い、着色
剤としてファーネスブラック(昭和キャボット社製、商
品名 ショウブラック N−330、平均粒径 40nm、HA
F)を用いた。さらに、銅害防止剤としてヒドラジン誘
導体を使用した。
い、滑剤としてステアリン酸マグネシウムを使用した。
また、抗酸化剤として、高分子量ヒンダード多価フェノ
ールおよびジラウリルチオプロピオネートを使い、着色
剤としてファーネスブラック(昭和キャボット社製、商
品名 ショウブラック N−330、平均粒径 40nm、HA
F)を用いた。さらに、銅害防止剤としてヒドラジン誘
導体を使用した。
実施例 1〜15、比較例 1〜8 第1表にそれぞれの種類および配合量が示されている塩
素化ポリエチレン(CPE)、ブチルゴム系(IIRまたはCl
IIR)、エチレン系共重合体(EMMA)、熱可塑性樹脂お
よび無機充填剤ならびに2重量部の三塩基性硫酸鉛、0.
2重量部のステアリン酸マグネシウム、0.3重量部の高分
子量ヒンダート多価フェノール、0.3重量部のジラウリ
ルチオプロピオネート、2.0重量部のファーネスブラッ
クおよび0.3重量部のヒドラジン誘導体(ただし、実施
例6ではさらに2重量部の三塩基性硫酸鉛を添加)をあ
らかじめ槽内温度が160℃に設定されたニーダー混練機
を用いてそれぞれ20分間混練した。得られた各混合物を
あらかじめ120℃に設定されたオーブンロールを使用し
てシートを製造した。このようにして得られた各シート
をシートカッター切断機を使って3mm角のペレットを製
造した。このようにして製造されたペレットのうち、一
部を230℃の温度に設定されたプレス機を用いて圧力が2
00kg/cm2(ゲージ圧)の条件下で5分間プレスし、厚さ
が2mmのシートを作成し、制振性を測定する試料とし
た。また、射出成形機を使ってシリンダー1、2および
3ならびにノズルの温度をそれぞれ220℃に設定し、か
つ金型内を23℃に保持し、抗張力、伸び、曲げ強度、曲
げ弾性率およびアイゾット衝撃強度を測定のための試料
を作成した。各試片の抗張力、伸び、曲げ強度、曲げ弾
性率およびアイゾット衝撃強度の測定ならびに前記ペレ
ットのMFRの測定を行なった。それらを第2表に示す。
さらに、第3表に振動数が示されている条件下でノズル
の発生の測定の結果を第3表に示す。
素化ポリエチレン(CPE)、ブチルゴム系(IIRまたはCl
IIR)、エチレン系共重合体(EMMA)、熱可塑性樹脂お
よび無機充填剤ならびに2重量部の三塩基性硫酸鉛、0.
2重量部のステアリン酸マグネシウム、0.3重量部の高分
子量ヒンダート多価フェノール、0.3重量部のジラウリ
ルチオプロピオネート、2.0重量部のファーネスブラッ
クおよび0.3重量部のヒドラジン誘導体(ただし、実施
例6ではさらに2重量部の三塩基性硫酸鉛を添加)をあ
らかじめ槽内温度が160℃に設定されたニーダー混練機
を用いてそれぞれ20分間混練した。得られた各混合物を
あらかじめ120℃に設定されたオーブンロールを使用し
てシートを製造した。このようにして得られた各シート
をシートカッター切断機を使って3mm角のペレットを製
造した。このようにして製造されたペレットのうち、一
部を230℃の温度に設定されたプレス機を用いて圧力が2
00kg/cm2(ゲージ圧)の条件下で5分間プレスし、厚さ
が2mmのシートを作成し、制振性を測定する試料とし
た。また、射出成形機を使ってシリンダー1、2および
3ならびにノズルの温度をそれぞれ220℃に設定し、か
つ金型内を23℃に保持し、抗張力、伸び、曲げ強度、曲
げ弾性率およびアイゾット衝撃強度を測定のための試料
を作成した。各試片の抗張力、伸び、曲げ強度、曲げ弾
性率およびアイゾット衝撃強度の測定ならびに前記ペレ
ットのMFRの測定を行なった。それらを第2表に示す。
さらに、第3表に振動数が示されている条件下でノズル
の発生の測定の結果を第3表に示す。
〔発明の効果〕 本発明によって得られる熱可塑性樹脂組成物は、金属の
積層物が主流であった従来の制振性付与物について欠点
であった加工時において手間がかかっていたことを解決
し、低コストで、しかも簡易に製造することができるば
かりでなく、下記のごとき効果(特徴)を発揮する。
積層物が主流であった従来の制振性付与物について欠点
であった加工時において手間がかかっていたことを解決
し、低コストで、しかも簡易に製造することができるば
かりでなく、下記のごとき効果(特徴)を発揮する。
(1)耐候性がすぐれている。
(2)寸法安定性が良好である。
(3)耐熱性がすぐれている。
(4)成形加工性が良好であり、しかも成形時の収縮率
が小さい。
が小さい。
(5)比較的低温(たとえば、−20℃)における衝撃性
がすぐれている。
がすぐれている。
(6)熱硬化性樹脂を使用しないため、熱処理工程も不
必要であり、かつ厳格な反応制御も要しない。
必要であり、かつ厳格な反応制御も要しない。
(7)軽量である。
(8)自動車などで一番ノイズ(振動)が発生する範囲
(400〜500Hz)において、ノイズが減少する。
(400〜500Hz)において、ノイズが減少する。
本発明によって得られる熱可塑性樹脂組成物は以上のご
とき効果を発揮するため、制振材として多方面にわたっ
て利用することができる。その代表的な用途として、自
動車、鉄道、航空機、車輌などの交通機関、家電製品の
部品(たとえば、各種モーター)、電子機器の部品、そ
のほか産業部品などの騒音発生源となる材料の騒音の低
減に有望である。
とき効果を発揮するため、制振材として多方面にわたっ
て利用することができる。その代表的な用途として、自
動車、鉄道、航空機、車輌などの交通機関、家電製品の
部品(たとえば、各種モーター)、電子機器の部品、そ
のほか産業部品などの騒音発生源となる材料の騒音の低
減に有望である。
Claims (1)
- 【請求項1】(A)塩素化ポリエチレン、 (B)イソブチレン−イソプレン共重合ゴムまたはその
ハロゲン化物、 (C)少なくともエチレンとα、β−不飽和ジカルボン
酸またはその無水物とのエチレン系共重合体 ならびに (D)200℃において溶融する熱可塑性樹脂 からなり、これらの合計量中に占める塩素化ポリエチレ
ン、イソブチレン−イソプレン共重合ゴムおよびそのハ
ロゲン化物からなるゴムの組成割合は合計量として5〜
30重量%であり、これらのゴムの合計量中に占める塩素
化ポリエチレンの組成割合は1〜99重量%であり、該エ
チレン系共重合体と熱可塑性樹脂との合計量中に占める
エチレン系共重合体の組成割合は3〜40重量%である熱
可塑性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14236187A JPH0678494B2 (ja) | 1987-06-09 | 1987-06-09 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14236187A JPH0678494B2 (ja) | 1987-06-09 | 1987-06-09 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63308070A JPS63308070A (ja) | 1988-12-15 |
JPH0678494B2 true JPH0678494B2 (ja) | 1994-10-05 |
Family
ID=15313594
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14236187A Expired - Lifetime JPH0678494B2 (ja) | 1987-06-09 | 1987-06-09 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0678494B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003247581A (ja) * | 2002-02-27 | 2003-09-05 | Gomuno Inaki Kk | 防音カバー構造 |
WO2012121216A1 (ja) * | 2011-03-05 | 2012-09-13 | 株式会社ブリヂストン | エラストマー組成物 |
-
1987
- 1987-06-09 JP JP14236187A patent/JPH0678494B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63308070A (ja) | 1988-12-15 |
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