JP2001098123A - 遮音性塩化ビニル系樹脂組成物 - Google Patents

遮音性塩化ビニル系樹脂組成物

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JP2001098123A
JP2001098123A JP27873299A JP27873299A JP2001098123A JP 2001098123 A JP2001098123 A JP 2001098123A JP 27873299 A JP27873299 A JP 27873299A JP 27873299 A JP27873299 A JP 27873299A JP 2001098123 A JP2001098123 A JP 2001098123A
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Takamitsu Mikuni
隆光 三国
Yoshiaki Miki
良明 三木
Satoshi Nokuwa
聡 野桑
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 遮音特性に優れかつ加工性が改良された遮音
性塩化ビニル系樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 重合度1450の塩化ビニル系樹脂樹脂
(A)100重量部に対して、酸化鉄(比重5.9)の
粉末440重量部、シクロペンタジエン79重量量%と
酢酸ビニル29重量%からなる単量体混合物を共重合し
て得られる石油樹脂(軟化点が100℃)10重量部を
配合してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、遮音性塩化ビニル
系樹脂組成物に関し、詳しくは、遮音特性に優れかつ加
工性が改良された遮音性塩化ビニル系樹脂組成物に関す
る。
【0002】
【従来技術】従来、塩化ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂に
鉄粉等の金属粉を多量に配合して、遮音特性に優れた組
成物を得る場合に、熱可塑性樹脂と金属粉との相溶性等
を改良するために種々の粘着付与剤を添加する方法が知
られている。これは、遮音特性が優れた樹脂組成物を得
るためには、高比重の金属粉等を多量に配合する必要が
あるものの、熱可塑性樹脂と金属粉との相溶性が低いた
めに、これらを均一に混合することが困難であったり、
押し出し成形機等において所要のトルクが極端に増大す
ることにより、成形が困難になることを防止するために
行われる。
【0003】本出願人も既に、軟質塩化ビニル樹脂に鉄
粉を配合する際に、粘着付与剤としてマレイン化脂肪族
炭化水素樹脂等を添加すると、混練時のトルクを低減す
ることができる等の効果を奏することについて報告した
(特開昭52−33935号公報)。しかし、上記の方
法を用いた場合は、主としてTダイスによる押し出し成
形性が改良されるものの、ロール混練機を用いた成形作
業は、配合物がロールに巻き付かずに落下してしまう等
の問題が生じた。これは、粘着付与剤を添加することに
より、塩化ビニル樹脂と鉄粉との相溶性が改良される
が、配合組成物とロールとの密着性が向上せず、そのた
めに、鉄粉を多量に配合したことにより比重が増大した
配合組成物が自重により落下するものと考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、遮音
特性に優れかつ加工性が改良された遮音性塩化ビニル系
樹脂組成物を提供することにある。そこで本発明者は鋭
意検討の結果、シクロペンタジエンと酢酸ビニルとを共
重合することにより得られた石油樹脂を粘着付与剤とし
て添加したところ、ロール混練時に、配合物とロールと
の密着性が向上することを見出し、この知見に基づき本
発明を完成するに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】かくして本発明によれ
ば、塩化ビニル系樹脂樹脂(A)100重量部に対し
て、金属または金属酸化物の粉末であって比重4以上の
もの(B)200〜2000重量部、シクロペンタジエ
ン系単量体90〜50重量%とエステル結合を有するビ
ニル単量体またはヒドロキシル基を有する単量体10〜
50重量%からなる単量体混合物を共重合して得られる
樹脂であって軟化点が70〜110℃のシクロペンタジ
エン系樹脂(C)5〜50重量部を配合してなる遮音性
塩化ビニル系樹脂組成物が提供される。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳述する。
本発明で使用する塩化ビニル系樹脂(A)は、塩化ビニ
ルの単独重合体または塩化ビニルとこれと共重合可能な
単量体との共重合体であって、通常、平均重合度600
〜3500、好ましくは800〜1500の範囲のもの
である。これらは、公知の懸濁重合、塊状重合または乳
化重合等の方法で製造することができる。
【0007】塩化ビニルと共重合可能な単量体として
は、酢酸ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、
エチレン、プロピレン、ブタジエン、スチレン、アクリ
ル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル
酸エステル等が代表的なものであるが、これに限定され
るものではない。これらの共重合可能な単量体は1種ま
たは2種以上を適宜混合して使用してもよい。塩化ビニ
ル系樹脂の具体例としては、ポリ塩化ビニル、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−エチレン−酢酸
ビニル共重合体等が挙げられる。これらは、従来、塩化
ビニル樹脂の成形加工の分野において、押し出し成形、
射出成形、カレンダー成形等の各種成形用途で用いられ
ている塩化ビニル樹脂と同様なものを使用することがで
きる。さらに、回収された塩化ビニル樹脂を再利用すべ
く、リサイクル塩化ビニル樹脂を使用することも可能で
ある。
【0008】本発明で使用する金属または金属化合物の
粉末であって比重4以上のもの(B)は、従来、塩化ビ
ニル樹脂用充填剤として知られているものが挙げられ
る。金属化合物としては、酸化物、炭酸化合物、硫酸化
合物等が挙げられる。このような金属または金属化合物
の粉末の具体例としては、銅、鉄、亜鉛、鉛、クロム、
モリブデン、マンガン、ニッケル、タングステン等の金
属単体の粉末;酸化第一銅、酸化第二銅、酸化亜鉛、酸
化鉛、酸化クロム、酸化モリブデン、酸化第二鉄、酸化
第一ニッケル等の金属酸化物の粉末;炭酸亜鉛、炭酸
鉛、炭酸バリウム等の炭酸化合物の粉末;硫酸鉛、硫酸
バリウム等の硫酸化合物の粉末等を挙げることができ
る。
【0009】本発明で使用する金属または金属化合物の
粉末は、比重が4以上であることが必要である。比重が
過度に小さい金属または金属化合物の粉末を配合した場
合は、良好な遮音特性を有する配合組成物を得ることが
できない。
【0010】これらの金属または金属化合物の粉末は、
通常、平均粒径が0.1〜300μm、好ましくは1〜
100μmの範囲のものを用いることができる。平均粒
径が過度に小さい場合は分散性が悪くて充填量が上がら
ないので好ましくない。平均粒径が過度に大きい場合は
配合物の機械的強度が低下するので好ましくない。
【0011】なお、本発明で使用する前記の金属または
金属化合物の粉末は、その表面を表面処理剤で処理した
ものを使用することができる。このような表面処理剤と
しては、例えば、アミノアルキルシラン化合物等のシラ
ンカップリング剤、チタネートカップリング剤、高級脂
肪酸が挙げられる。このような表面処理を施した金属ま
たは金属化合物の粉末は塩化ビニル系樹脂との相溶性が
向上する。
【0012】本発明で使用するシクロペンタジエン系樹
脂は、シクロペンタジエン系単量体とエステル結合を有
するビニル単量体またはヒドロキシル基を有する単量体
とからなる単量体混合物を共重合して得られるシクロペ
ンタジエン系樹脂であって軟化点70〜110℃、好ま
しくは85〜105℃、数平均分子量100〜100
0、好ましくは300〜600のものが挙げられる。
【0013】前記シクロペンタジエン系単量体として
は、例えば、シクロペンタジエン、メチルシクロペンタ
ジエン、これらの二量体、三量体、共二量体等が挙げら
れる。
【0014】前記エステル結合を有するビニル単量体と
しては、α,β−不飽和アルコールの脂肪酸エステル及
びα,β−不飽和カルボン酸のアルキルエステル等が挙
げられる。α,β−不飽和アルコールの脂肪酸エステル
の具体例としては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニル、酪酸ビニル等が挙げられる。α,β−不飽和カ
ルボン酸のアルキルエステルの具体例としては、アクリ
ル酸メチル、メタクリル酸メチル、クロトン酸メチル、
アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2
−エチルヘキシル等が挙げられる。これらのなかでも、
酢酸ビニルが好ましい。
【0015】前記ヒドロキシル基を有する単量体として
は、不飽和アルコールが挙げられる。具体例としては、
2−ヒドロキシエチルメタアクリレート、アリルアルコ
ール、3−ブテン−1−オール、3−ブテン−2−オー
ル等の脂肪族系のアルコール類、p−ヒドロキシルスチ
レン等の芳香族系のアルコール類等が挙げられる。なか
でも、アリルアルコールが好ましい。
【0016】前記の単量体混合物中の各単量体の割合
は、シクロペンタジエン系単量体90〜50重量%、好
ましくは85〜65重量%と、エステル結合を有するビ
ニル単量体またはヒドロキシル基を有する単量体10〜
50重量%、好ましくは15〜35重量%である。シク
ロペンタジエン系単量体の割合が過度に大きいとシクロ
ペンタジエン系樹脂の軟化定が増大するので好ましくな
い。シクロペンタジエン系単量体の割合が過度に小さい
と、シクロペンタジエン系樹脂の分子量が増大するので
好ましくない。
【0017】また必要に応じて、エチレン、ブテン、ペ
ンテン、スチレン等のモノオレフィン、1,3−ブタジ
エン、イソプレン、1,3−ペンタジエン等の共役ジオ
レフィンを、通常、全単量体中の10重量%以下の割合
で第三成分として共重合させることもできる。
【0018】上記の単量体混合物を共重合する方法は、
従来公知の方法、例えば、特開昭56−47413号公
報や特開昭60−139709号公報等に開示されてい
る各種方法を採用することができる。例えば、前記の単
量体混合物を、ベンゼン、トルエン、キシレン等の重合
反応に不活性な溶媒下もしくは存在下に、窒素、アルゴ
ン等の不活性ガスの雰囲気下で、重合温度200〜30
0℃、好ましくは230〜280℃、重合時間0.5〜
20時間の条件で熱重合させる方法を挙げることができ
る。重合の様式は、回分式、連続式のいずれでもよく、
ラジカル重合開始剤等の重合触媒を適宜用いてもよい。
【0019】本発明で使用するシクロペンタジエン系樹
脂は、その軟化点が70〜110℃、好ましくは85〜
105℃の範囲のものであることが必要である。軟化点
が過度に高い場合は、ロール混練を行うときに樹脂組成
物とのロールとの密着性が向上せず、配合物がロールに
巻き付かないので成形作業を行うことが困難である。軟
化点が過度に低い場合は、熱安定性が不十分である。
【0020】本発明の遮音性塩化ビニル系樹脂組成物
は、前記の塩化ビニル系樹脂樹脂(A)100重量部に
対して、金属または金属酸化物の粉末であって比重4以
上のもの(B)300〜2000重量部、好ましくは4
00〜1000重量部、シクロペンタジエン系単量体9
0〜50重量%とエステル結合を有するビニル単量体ま
たはヒドロキシル基を有する単量体10〜50重量%と
を熱共重合して得られる樹脂であって軟化点が70〜1
10℃のシクロペンタジエン系樹脂(C)3〜50重量
部、好ましくは8〜30重量部を配合してなるものであ
る。
【0021】金属または金属酸化物の粉末の配合量が過
度に少ないと、遮音特性が向上しない。金属または金属
酸化物の粉末の配合量が過度に多い場合は、金属または
金属酸化物の粉末の分散性が低下し、均一な配合物を得
ることが困難となる。シクロペンタジエン系樹脂の配合
量が過度に少ない場合は、成形加工性が極端に低下す
る。シクロペンタジエン系樹脂の配合量が過度に多い場
合は、配合物の表面にシクロペンタジエン系樹脂が滲み
だすので好ましくない。
【0022】本発明の遮音性塩化ビニル系樹脂組成物に
おいて、前記のシクロペンタジエン系単量体とエステル
結合を有するビニル単量体またはヒドロキシル基を有す
る単量体とからなる単量体混合物を共重合して得られる
シクロペンタジエン系樹脂を配合すると、ロール混練を
行うときに樹脂組成物とのロールとの密着性が向上し、
配合物を容易にロールに巻き付かせることができる。配
合物が容易にロールに巻き付くことの理由は明かではな
いが、シクロペンタジエン系樹脂の分子中に、エステル
基またはヒドロキシル基が結合していることにより、塩
化ビニル系樹脂と金属または金属化合物の粉末との相溶
性が改善されるとともに、配合物とロールとの密着性も
向上すると考えられる。
【0023】なお、本発明の遮音性塩化ビニル系樹脂組
成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、炭酸カル
シウム、カーボンブラック等の各種充填剤;フタル酸エ
ステル、脂肪族二塩基酸エステル、トリメリット酸エス
テル、リン酸エステル、ポリエステル系可塑剤等の各種
可塑剤;ガラス繊維、炭素繊維等の補強剤等を配合する
ことができる。さらに、難燃剤、紫外線吸収剤、酸化防
止剤、帯電防止剤、滑剤、顔料等の各種添加剤を、必要
に応じ添加することができる。
【0024】本発明の遮音性塩化ビニル系樹脂組成物の
製造方法は、従来公知の方法を採用すればよく、例え
ば、タンブラーやヘンシェルミキサー、リボンブレンダ
ー等で混合した後、押出機、バンバリー、ロール等で混
練する方法が適宜選択される。得られた前記組成物は、
各種の成形機を用いて成形することができ、とくに、押
し出し成形機、カレンダー成形機を用いて成形すること
が好ましい。
【0025】本発明の遮音性塩化ビニル系樹脂組成物か
ら得られた成形体は、遮音特性に優れることから、とく
に騒音防止用シート、壁材、床材等の建築材料その他の
遮音効果を要求される各種用途に有用である。例えば、
シート状で使用する場合は、硬度(JIS)85〜9
5、面密度15〜25kg/mの範囲に調製したも
のは、木造住宅で問題となる軽量衝撃音(63〜500
ヘルツ)に対して、優れた対床衝撃音性能を有する遮音
マットとして有用である。このような遮音マットは、例
えば、木軸2×4住宅の上下階の床下地材として使用す
ることができる。
【0026】
【実施例】以下に実施例により本発明を説明する。な
お、実施例中における数値は、とくにことわらないかぎ
り重量基準である。 (1)ロール巻き付き性試験 表1に示す配合割合で、6インチロールを用いて、14
0℃の条件で塩化ビニル樹脂組成物を調製し、以下の指
標によりロール巻き付き性を評価した。 ◎:ロール巻き付き性が良好である。 ○:やや時間がかるがロールに巻き付く。 ×:ロールに巻き付かず落下してしまう。
【0027】(2)遮音性能試験 JIS A 1418に準拠して、フローリング(厚さ
12ミリメートル)/合板(厚さ15ミリメートル)の
2層構造からなる試験片を調製し、この試験片について
階上から伝搬される軽量床衝撃音を測定して、この値を
基準値(D0)とした。つぎに、フローリング(厚さ1
2ミリメートル)/塩化ビニル樹脂組成物シート(厚さ
6.5ミリメートル)/合板(厚さ15ミリメートル)
の3層構造からなる床構成試験片を調製し、それぞれの
試験片について前記と同様に軽量床衝撃音を測定(D
n)した。つづいて、前記基準値(D0)とそれぞれの
試験片についての軽量床衝撃音の測定値(Dn)との差
(D0−Dn)を求め、これを軽量床衝撃音改善量とし
て表2に示した。数値が大きいほど、改善効果が大きい
(単位:dB)。
【0028】(実施例1〜3、比較例1及び2)表1に
示す配合割合で、6インチロールを用いて、140℃の
条件で塩化ビニル樹脂組成物を調製するときのロール巻
き付き性を評価した。使用した塩化ビニル樹脂の重合度
は1100である。また、表1中のシクロペンタジエン
系樹脂は以下のものを使用した。 CPR(1):シクロペンタジエン79部と酢酸ビニル
21部との共重合体(軟化点100℃、数平均分子量4
20) CPR(2):シクロペンタジエン73部と酢酸ビニル
28部との共重合体(軟化点125℃、数平均分子量4
70) CPR(3):シクロペンタジエン単独重合体(軟化点
125℃、数平均分子量460) CPR(4)シクロペンタジエン75部とアリルアルコ
ール25部との共重合体(軟化点100℃、数平均分子
量380)
【0029】
【表1】
【0030】表1の結果から、塩化ビニル系樹脂と多量
の酸化鉄とをロール混練機を用いて調製する場合に、シ
クロペンタジエンと酢酸ビニルとの共重合体を配合した
場合(実施例1及び2)とシクロペンタジエンとアリル
アルコールとの共重合体を配合した場合(実施例3)
は、配合物とロールとの密着性が向上し、均一な樹脂組
成物が容易に調製できることがわかる。また、シクロペ
ンタジエンと酢酸ビニルとの共重合体を配合した場合
(実施例1及び2)が、シクロペンタジエンとアリルア
ルコールとの共重合体を配合した場合(実施例3)と比
較して、ロールとの密着性が向上する効果が顕著に現れ
ることが分かる。
【0031】一方、シクロペンタジエンと酢酸ビニルと
の共重合体であって軟化点が125℃のものを配合した
場合(比較例1)及び分子中にエステル基または水酸基
を有しないシクロペンタジエン樹脂を配合した場合(比
較例2)は、配合物をロールに巻き付かせることができ
ず、均一な樹脂組成物を調製することができない。
【0032】(実施例4、比較例3及び4)(遮音性能
試験) 実施例1において得られた塩化ビニル樹脂組成物を用い
て、カレンダーロールにより厚さ6.5ミリメートルの
シートを調製し、前記シートについてJISA 141
8に準拠して、前述のとおり軽量床衝撃音を測定して遮
音性能試験を行った(実施例4)。なお、比較のため、
実施例1の配合における酸化鉄(比重5.9)の代わり
に炭酸カルシウム(比重2.5)を配合した組成物を用
いて厚さ4ミリメートルのシートを調製し、同様に遮音
性能試験を行った(比較例3)。また、スラグ(比重
3)を配合したアスフアルトシートを調製し、前記と同
様に遮音性能試験を行った(比較例4)。結果を表2に
示す
【0033】
【表2】
【0034】表2の結果から、本発明の遮音性塩化ビニ
ル系樹脂組成物から得られたシート(実施例4)は、良
好な軽量床衝撃音改善効果を示すことが分かる。これに
対して、比重が4以下の金属化合物等を配合した組成物
の場合(比較例3及び4)は、軽量床衝撃音の改善効果
が少ないことが分かる。
【0035】
【発明の効果】かくして本発明によれば、遮音特性に優
れかつ加工性が改良された遮音性塩化ビニル系樹脂組成
物が提供される。前記組成物は、ロール混練機を用いて
調製する場合は、ロールとの密着性が良好であることか
ら均一な組成物を容易に得ることができる。さらに、前
記組成物は遮音特性に優れることから、遮音効果を要求
される各種用途に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野桑 聡 神奈川県川崎市川崎区夜光1−2−1 ゼ オン化成株式会社川崎研究所内 Fターム(参考) 4J002 BD031 BD041 BD061 BD081 BK002 DA066 DA076 DA086 DA106 DA116 DE046 DE096 DE106 DE116 DE156 GL00 GR00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ビニル系樹脂樹脂(A)100重量
    部に対して、金属または金属酸化物の粉末であって比重
    4以上のもの(B)200〜2000重量部、シクロペ
    ンタジエン系単量体90〜50重量%とエステル結合を
    有するビニル単量体またはヒドロキシル基を有する単量
    体10〜50重量%からなる単量体混合物を共重合して
    得られる樹脂であって軟化点が70〜110℃のシクロ
    ペンタジエン系樹脂(C)5〜50重量部を配合してな
    る遮音性塩化ビニル系樹脂組成物。
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