JP2965678B2 - 複合金属板およびその製法 - Google Patents

複合金属板およびその製法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は複合金属板に関する。さらに詳しくは、制振
性、耐熱性に優れた複合金属板に関する。
〔従来の技術〕 近年、住環境や労働環境の改善のために、各交通機
関、機械、構造物等の振動により発生する騒音の低減対
策が強く望まれるようになってきた。特に自動車の外装
部品やエンジン周辺部品、金属加工機械、家電製品等に
おける騒音低減の要請は大きい。
このような対策の一つとして制振鋼板の使用が普及し
てきているが、従来実用化されあるいは提案されている
制振鋼板は必ずしも満足すべき性能を具備しているとは
言えない。
例えば、制振鋼板用樹脂として熱硬化性ポリエステル
が知られているが、溶液型であるため、制振鋼板の製造
に際し作業性が悪く、経済性に劣る。また該樹脂として
ポリエステル、ポリアミドなどのエンジニアリングプラ
スチックスを使用する方法はあるが、鋼板との接着力は
不足気味でありまた高価である。さらに種々のオレフィ
ン重合体を使用する方法も知られているが(例えば、特
開昭61−10446号、特開昭62−74647号など)耐熱性の点
で満足すべきものとは言えない。
即ち、制振鋼板の溶接や塗装等を行う際に鋼板が加熱
され、中間層の樹脂が流動性を帯び厚みの変化、樹脂の
流れ出し、あるいは鋼板との接着強度の低下等を起こす
ため、用途が限定されるという欠点があった。
このようなオレフィン重合体の耐熱性を改善する目的
で、電子線架橋やシラン架橋する方法は知られている
(特開昭59−152847号)。しかしながら電子線架橋を行
う方法では、鋼板と強力に接着させることは難しく、ま
た大掛かりな装置が必要となる。また、シラン架橋を行
う方法では、シラングラフト工程が必要である上に、製
造した複合鋼板を高湿下におき、シラン架橋を行う工程
も必要となり、操作が煩雑となる欠点があった。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は上記の如き現状に鑑みてなされたものであっ
て、その目的とするところは制振性、接着性、耐熱性に
優れた金属複合板を提供することにある。
本発明の他の目的は、かかる金属複合板を効率良く製
造する方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、不飽和カルボン酸重合単位を10〜35重量%
の割合で含有するエチレン共重合体の過酸化物架橋物を
中間層とし、その両側に金属板が接着されてなる複合金
属板に関する。本発明はまた、不飽和カルボン酸重合単
位を10〜35重量%の割合で含有するエチレン共重合体と
過酸化物からなる組成物の薄層物を2枚の金属板の間に
配し、接着と同時にまたは接着後に、エチレン共重合体
の架橋を行うことを特徴とする複合金属板の製造方法に
関する。
本発明の複合金属板の中間層としては、不飽和カルボ
ン酸重合単位が10〜35重量%のエチレン共重合体の過酸
化物架橋物が用いられる。このようなエチレン共重合体
としては、エチレンと不飽和カルンボン酸のみからなる
共重合体であってもよく、またさらに不飽和カルボン酸
エステルのような他の共重合成分を含有する共重合体で
あってもよい。エチレン共重合体中における不飽和カル
ボン酸重合単位は10〜35重量%、好ましくは15〜30重量
%である。また、さらに他の共重合成分を含有する共重
合体の場合には、不飽和カルボン酸重合単位と他の共重
合成分重合単位を合計して12〜35重量%、特に18〜30重
量%含有していることが好ましい。不飽和カルボン酸重
合単位もしくはこれと他の共重合成分重合単位の合計量
が少なすぎると金属板との接着性および制振性が充分で
なく、また融点が充分に低くないため、後述するように
過酸化物を分解させない条件下で薄層化するのに難しい
方向となる。エチレン共重合体としては、また加工性お
よび接着性を考慮すると、190℃、2160g荷重で測定した
メルトフローレートが10〜1000g/10分、とくに20〜1000
g/10分のものが好ましい。
エチレン共重合体の構成成分である不飽和カルボン酸
としては、炭素数3〜8程度のものが選ばれるが、好ま
しくはアクリル酸またはメタクリル酸である。また他の
共重合成分としは、アクリル酸またはメタクリル酸と炭
素数1〜10程度のアルコールとのエステル、あるいは酢
酸ビニルを使用するのが好適である。アクリル酸または
メタクリル酸のエステルとしては、より具体的には、メ
チル,エチル,n−ブチル,イソブチル,tert−ブチル.
イソオクチル,2−エチルヘキシルなどのエステルを例示
することができる。なお、共重合成分の不飽和カルボン
酸の一部は、ナトリウム,カリウム,マグネシウム,亜
鉛などの金属イオンでイオン化されていてもよく、この
場合のエチレン共重合体中の不飽和カルボン酸重合単位
量は、イオン化される前の状態で計算するものとする。
本発明の複合金属板は、このようなエチレン共重合体
を有機過酸化物で架橋したものを中間層として用いるも
のである。このような架橋エチレン共重合体は、ゲル化
率が高く、かつ金属板に強固に接着していれば良く、特
に過酸化物の種類を問わないが、後述するように工業的
に有利に金属複合板を製造するためには、分解温度の高
い過酸化物、特に分解温度(半減期が10時間)が100℃
以上のもの、例えば、ジクミルペルオキシド,tert−ブ
チルクミルペルオキシド,ジ−tert−ブチルペルオキシ
ド,メチルエチルケトンペルオキシド,tert−ブチルペ
ルオキシベンゾエート,2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert
−ブチルペルオキシ)ヘキサン,1,3−ビス(tert−ブチ
ルペルオキシイソプロピル)ベンゼン,2,5−ジメチル−
2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3,tert
−ブチルヒドロペルオキシド,クメヒンドロペルオキシ
ド,ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド,2,4,4
−トリメチルペンチル−2−ヒドロペルオキシド等を使
用するのが好ましい。
また、架橋エチレン共重合体としては、ゲル化率が40
%以上、とくに50%以上のものが耐熱性に優れ好まし
い。複合金属板の中間層には、他の熱可塑性重合体,各
種添加剤,無機充填剤等を本発明の目的を損わない範囲
において配合することができる。例えば、各種安定剤,
難燃剤,カーボンブラック,金属粉のような導電性充填
剤等を配合することができる。
複合金属板を構成する金属板としては、各種表面処理
鋼板,ステンレス鋼板,圧延鋼板,高張力鋼板のような
鋼板,アルミニウム板,銅板等を例示することができ
る。金属板の厚みは、例えば0.2〜3.2mm、好ましくは0.
3〜2.0mmであり、また架橋エチレン共重合体の厚みは、
例えば0.02〜0.5mm、好ましくは0.03〜0.3mmである。す
なわち、中間層の厚みが薄くなりすぎると接着の安定性
が悪くなり、また逆に厚くなりすぎると複合板の加工性
が悪くなる。一方、金属板の厚みが薄くなりすぎると、
複合板の加工性が悪くなり、逆にその厚みが厚くなりす
ぎると制振性が劣るようになるので、前記のような厚み
にするのが良い。
本発明の複合金属板を工業的に有利に製造するには次
のような方法を採用するのが良い。即ち、 (1) エチレン共重合体と過酸化物からなる組成物を
過酸化物が実質的に分解しない条件下でT−ダイ法また
はインフレーション法でフィルム化する。2枚の金属板
にこのフィルムを挟み、熱ロール等で加熱、加圧し、接
着と架橋を行わせる。
(2) エチレン共重合体と過酸化物からなる組成物を
過酸化物が実質的に分解しない条件下に溶融押出し、サ
ンドイッチラミネーション法で2枚の金属板と積層させ
る。積層後、加熱炉等により加熱し、過酸化物を分解さ
せ、架橋を進行させる。
(3) 前記組成物を1枚の金属板上に押出ラミネート
したのち、もう1枚の金属板で組成物層を挟み、同時に
積層物を製造する。また、上記成形に際し、予め金属板
を過酸化物の分解温度以上に加熱しておけば積層と架橋
を同時に行うことができる。上記成形に先立ち、エチレ
ン共重合体と過酸化物を、バンバリーミキサー,ミキシ
ングロール,押出機等を用いて混合しておくことができ
るが、勿論このような混合は過酸化物が実質的に分解し
ない条件下に行う必要がある。
過酸化物の種類や成形条件等によっても異なるが、過
酸化物の使用量はエチレン共重合体100重量部当たり、
1〜5重量部、好ましくは1.5〜4重量部程度である。
過酸化物の使用量が少なすぎると架橋が充分ではなく、
耐熱性が不足し、また制振性も向上しない。一方、あま
り大量に使用するメリットはなく、またエチレン共重合
体との混合も困難となるので過剰に使用するのは好まし
くない。
過酸化物を実質的に分解させずに成形させる条件は、
勿論、過酸化物の種類やエチレン共重合体の組成物によ
って異なり、いちがいに規定できないが例えば100〜120
℃の如き温度で溶融押出すればよい。また、架橋を行う
温度も過酸化物等の種類によって異なるが、例えば160
〜300℃のような範囲で行うのがよい。
〔実施例〕
以下、実施例をあげて本発明を具体的に説明する。な
お、実施例及び比較例における各物性の測定法は以下の
とおりである。
(1)制振性 共振法(500Hz)により、損失係数及びピーク温度
(℃)を測定した。
(2)接着性 Tピール(kg/25mm)及び剪断剥離(kg/cm2)を測定
した。
(3)耐熱性 200℃×20minで曲げ加工を行い、曲げ加工部分に口開
きが生じなければ合格、口開きを生じたものを不合格と
した。
実施例1,2 2軸スクリュー押出機(スクリュー径29mm,L/D=25)
にエチレン・メタクリル酸共重合体およびジクミルペル
オキシドを表1に記載した比率で混合して供給い、樹脂
温度110℃、押出速度6.0kg/hの条件で混練して押出し、
押出機から成るストランドをカッティングして、ペレッ
ト化した。
このペレットをインフレーションフィルム成形機(ス
クリュー径30mm,L/D=28)に供給し、樹脂温度110℃、
押出速度2.4kg/hの条件で50μm厚フィルムに成形し
た。このフィルムを0.7mm圧の鋼板の間に挟み、250℃、
5kg/cm2、5分間の条件で加熱圧着し、制振性、耐熱
性、接着性を調べた。結果を表1に示す。
比較例1 ジクミルペルオキシドを配合しないエチレン・メタク
リル酸共重合体を用い、実施例と同様にして複合鋼板を
製造し、実施例と同じ方法で物性を測定した。結果を表
1にあわせて示す。
実施例1,2で得られた複合鋼板は有機過酸化物を含有
しない比較例1に比べて良好な制振性、耐熱性を有して
いた。
〔発明の効果〕
本発明によれば、層間接着性、耐熱性、制振性の良好
な積層複合板が提供できる。特に中間層を架橋させるこ
とにより、耐熱性の向上のみならず、制振性の向上も認
められる。かかる性質を利用して、本発明の複合金属板
は、自動車部品,家電部品,建築用部材,音響機器等に
利用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−67446(JP,A) 特開 平1−93347(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B32B 15/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不飽和カルボン酸重合単位を10〜35重量%
    の割合で含有するエチレン共重合体の過酸化物架橋物を
    中間層とし、その両側に金属板が接着されてなる複合金
    属板。
  2. 【請求項2】不飽和カルボン酸重合単位を10〜35重量%
    の割合で含有するエチレン共重合体と過酸化物からなる
    組成物の薄層物を2枚の金属板の間に配し、接着と同時
    に、または接着後に、エチレン共重合体の架橋を行うこ
    とを特徴とする複合金属板の製造方法。
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