JPH0678448U - 軒樋伸縮継手 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 製造コストは低く、外観向上を計ったカバー
付き軒樋の接続に容易に対応することができる軒樋伸縮
継手 【構成】 接続するカバー付き軒樋本体の断面形状に略
等しい断面形状の軒樋接続部３を有する継手本体１と、
接続するカバー付き軒樋本体の断面形状に略等しい断面
形状の軒樋接続部５を有し継手本体１に内接し漏水を防
止して摺動可能なスライダ４との組合わせから成る底面
部伸縮継手Ａと、接続するカバー付き軒樋のカバーに係
合する側面部本体１１と、接続するカバー付き軒樋のカ
バーに係合し側面部本体１１に摺動可能な側面部スライ
ダ１４とを組合わせ底面部伸縮継手Ａに係止した側面部
伸縮継手Ｂとから成る軒樋伸縮継手。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、カバー付き軒樋を接続する軒樋伸縮継手に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

図４は実開昭５７−８９６３３号公報に開示された軒樋継手の斜視図であり、 同図を参照して公知の軒樋用伸縮継手の一例を説明する。

【０００３】 １は継手本体、２は軒樋耳縁嵌着部、３は継手本体の軒樋接続部、４はスライ ダ、５はスライダの軒樋接続部である。そして継手本体１とスライダ４の摺動面 にはシール材が挿入してある。

【０００４】 上記の軒樋伸縮継手は、継手本体１の軒樋接続部３に一方の軒樋を接続し、ス ライダ４の軒樋接続部５に他方の軒樋を接続することにより、両軒樋の接続端部 間隔が変化しても、継手本体１に対してスライダ４が摺動することにより軒樋に 無理な負荷が掛かることを防止し、また漏水することなく接続状態を維持するこ とができる。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

建物の外観向上を計るために、軒樋の外側の上縁部分から上方に湾曲し樋開口 の一部を覆うカバーを取り付けたカバー付き軒樋が採用されつつあり、特に降雪 時には屋根から滑り落ちてくる雪はカバーによって軒樋内に入ることを防げる利 点も注目されており、今後ますます普及することが予想される。

【０００６】 上記カバー付き軒樋を伸縮可能に接続するためには、前記従来の軒樋伸縮継手 では、カバーを装着した軒樋の形状に合致させて継手本体１を形成する必要があ る。しかし、カバーに対しては種々のデザインが要望されるために継手本体１の 形状も都度対応したものを準備する必要があり、コスト的にも大変である。

【０００７】 本考案は、上記従来技術の問題点を解消するために成されたもので、製造コス トは低く、外観向上を計ったカバー付き軒樋の接続に容易に対応できる軒樋伸縮 継手を提供することを目的とするものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

このため、この考案に係る軒樋伸縮継手は、接続する一方のカバー付き軒樋本 体の断面形状に略等しい断面形状の軒樋接続部を有する継手本体と、接続する他 方のカバー付き軒樋本体の断面形状に略等しい断面形状の軒樋接続部を有し前記 継手本体に内接し漏水を防止して摺動可能なスライダとの組合わせから成る底面 部伸縮継手と、接続する一方のカバー付き軒樋のカバーに係合する側面部本体と 、接続する他方のカバー付き軒樋のカバーに係合し前記側面部本体に摺動可能な 側面部スライダとを組合わせ底面部伸縮継手に係止した側面部伸縮継手とから成 ることを特徴とする構成によって、前記の目的を達成しようとするものである。

【０００９】

【作用】

上記構成により、底面部伸縮継手は継手本体とスライダとの各軒樋接続部にカ バー付き軒樋本体を接続することにより前記従来の軒樋伸縮継手と同様に継手本 体に対してスライダは摺動し、接続するカバー付きの両軒樋の端部間隔の変動に 対応することができる。

【００１０】 そして、側面部伸縮継手は一方のカバー付き軒樋のカバーに係合させた側面部 本体に対して、他方のカバー付き軒樋のカバーに係合させた側面部スライダが摺 動可能であり、底面部伸縮継手に係止してあるので、側面部伸縮継手は底面部伸 縮継手と一体となって、接続した両カバー付き軒樋の端部間隔の変動に対応して 伸縮することができる。

【００１１】

【実施例】

以下この考案に係る軒樋伸縮継手を実施例により説明する。

【００１２】 実施例の軒樋伸縮継手は底面部伸縮継手に側面部伸縮継手を係止した構成によ り、カバー付き軒樋を伸縮可能に接続するものである。

【００１３】 図１は一実施例の軒樋伸縮継手の斜視図であり、底面部伸縮継手Ａに側面部伸 縮継手Ｂを係止する以前の状態が示してある。図２は、底面部伸縮継手Ａにカバ ー付き軒樋本体を接続した状態の斜視図、図３は軒樋伸縮継手にカバー付き軒樋 を接続した状態の側面図である。前記従来例と同一または相当部分は同一符号で 示してある。

【００１４】 底面部伸縮継手Ａの、１は継手本体、３は継手本体１の軒樋接続部、４はスラ イダ、５はスライダ４の軒樋接続部、６は係止凹部である。そして継手本体１と スライダ４との摺動面にはシール材が挿入してある。

【００１５】 本実施例の底面部伸縮継手Ａは、接続する一方のカバー付き軒樋本体７ａの断 面形状に略等しい断面形状の軒樋接続部３を有する継手本体１と、接続する他方 のカバー付き軒樋本体８ａの断面形状に略等しい断面形状の軒樋接続部５を有し 継手本体１に内接し漏水を防止して摺動可能なスライダ４との組合わせから成っ ている。そして、側面部伸縮継手Ｂを係止する係止凹部６が外側上縁部に形成し てある。

【００１６】 側面部伸縮継手Ｂの、１１は側面部本体、１３は側面部本体１３の軒樋カバー 係合部、１４は側面部スライダ、１５は側面部スライダ１４の軒樋カバー係合部 、１６は底面部伸縮継手Ａに係止するための係止屈曲部である。なお側面部本体 １１と側面部スライダ１４との摺動面にはシール材の挿入は不要である。

【００１７】 側面部伸縮継手Ｂは金属板または合成樹脂板により成形してあり、接続する一 方のカバー付き軒樋のカバー７ｂに係合する側面部本体１１と、接続する他方の カバー付き軒樋のカバー８ｂに係合し側面部本体１１に摺動可能な側面部スライ ダ１４を組合わせてあり、係止屈曲部１６によって底面部伸縮継手Ａの係止凹部 ６に係止する構成となっている。

【００１８】 上記のように、底面部伸縮継手Ａをカバー付き軒樋本体７ａ．８ａに接続し図 ２に示す状態とし、次に側面部伸縮継手Ｂをカバー付き軒樋のカバー７ｂ，８ｂ に係合し底面部伸縮継手Ａに係止して図３に示す状態に接続することができる。

【００１９】 上記構成により、両側のカバー付き軒樋の接続端部間隔が変化しても、継手本 体１に対してスライダ４が摺動し、またこの摺動に伴って側面部本体１１に対し て側面部スライダ１４も摺動することにより接続した軒樋に無理な負荷が掛かる ことを防止し、底面部伸縮継手Ａ部分から漏水することなく接続状態を維持する ことができる。

【００２０】 側面部伸縮継手Ｂはカバー７ｂ，８ｂに対応する部分であり、漏水防止機能は 不要であり、側面部本体１１と側面部スライダ１４の摺動部分の形成に精度はさ ほど必要とせず側面部伸縮継手Ｂは低いコストで種々のデザインのものを容易に 製作することができる。

【００２１】

【考案の効果】

以上説明したように、この考案によれば、底面部伸縮継手は継手本体とスライ ダとにカバー付き軒樋本体を接続することにより従来の軒樋伸縮継手と同様に接 続したカバー付きの両軒樋の端部間隔の変動に対応することができる。

【００２２】 そして側面部伸縮継手は一方のカバー付き軒樋のカバーに係合させた側面部本 体に対して、他方のカバー付き軒樋のカバーに係合させた側面部スライダは摺動 可能であり、底面部伸縮継手に係止してあるので、側面部伸縮継手は底面部伸縮 継手と一体となって、接続した両カバー付き軒樋の端部間隔の変動に対応し接続 した両カバー付き軒樋に無理な負荷が係ることを防止して接続することができる 。

【００２３】 しかも、側面部伸縮継手部分は漏水防止機能が不要であり、金属板、合成樹脂 板等で容易に製作できコストは低く、外観向上を目指したカバー付き軒樋の接続 に容易に対応できる軒樋伸縮継手を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】一実施例の軒樋伸縮継手の斜視図である。

【図２】一実施例の底面部伸縮継手にカバー付き軒樋本
体を接続した斜視図である。

【図３】一実施例の軒樋伸縮継手にカバー付き軒樋を接
続した状態の側面図である。

【図４】従来の軒樋伸縮継手の斜視図である。

【符号の説明】

Ａ 底面部伸縮継手 Ｂ 側面部伸縮継手 １ 継手本体 ３ 継手本体の軒樋接続部 ４ スライダ ５ スライダの軒樋接続部 ６ 係止凹部 ７ａ，８ａ カバー付き軒樋本体 ７ｂ，８ｂ カバー付き軒樋のカバー １１ 側面部本体 １３ 側面部本体の軒樋カバー係合部 １４ 側面部スライダ １５ 側面部スライダの軒樋カバー係合部 １６ 係止屈曲部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 接続する一方のカバー付き軒樋本体の断
   面形状に略等しい断面形状の軒樋接続部を有する継手本
   体と、接続する他方のカバー付き軒樋本体の断面形状に
   略等しい断面形状の軒樋接続部を有し前記継手本体に内
   接し漏水を防止して摺動可能なスライダとの組合わせか
   ら成る底面部伸縮継手と、接続する一方のカバー付き軒
   樋のカバーに係合する側面部本体と、接続する他方のカ
   バー付き軒樋のカバーに係合し前記側面部本体に摺動可
   能な側面部スライダとを組合わせ底面部伸縮継手に係止
   した側面部伸縮継手とから成る軒樋伸縮継手。