JPH0677437A - 不揮発性半導体記憶装置 - Google Patents
不揮発性半導体記憶装置Info
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- JPH0677437A JPH0677437A JP33140392A JP33140392A JPH0677437A JP H0677437 A JPH0677437 A JP H0677437A JP 33140392 A JP33140392 A JP 33140392A JP 33140392 A JP33140392 A JP 33140392A JP H0677437 A JPH0677437 A JP H0677437A
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Abstract
おいて、低消費電力で、高速に動作し、かつ実効的なセ
ル面積の低減化した不揮発性半導体記憶装置を提供す
る。 【構成】 浮遊ゲート電極3を有するMOSFETから
なるメモリセルを行と列のマトリックス状に複数個配列
したメモリアレイを備えた電気的に書き換え可能な不揮
発性半導体記憶装置において、書込み動作を行う際に
は、n型ドレイン領域7に正電圧を印加するとともに、
制御ゲート5に負電圧を印加し、ソース領域6を接地
し、消去動作を行う際には、制御ゲート5に正電圧を印
加し、他の全ての電極と半導体基板1を接地する。 【効果】 トンネル現象を用いて書込み、消去の両動作
を行うため、消費電力を抑制できる。ワード線に負電圧
を用い、データ書込み時のドレイン電圧を低電圧化でき
るため、データの書換え時におけるチャネル部のゲート
酸化膜劣化が軽減される。
Description
た不揮発性半導体記憶装置に関する。
は、例えば、特開昭62−276878号や特開平3−
219496号に示される電気的一括消去型のNOR型
フラッシュメモリと呼ばれる記憶装置が開発されてい
る。
セルの断面構造略図とその動作を示す。従来のNOR型
フラッシュメモリセルは、p型シリコン基板1上にゲー
ト酸化膜2/浮遊ゲート3/層間絶縁膜4/制御ゲート
5が形成され、ソース端子側にn型不純物層22、ドレ
イン端子側にn型不純物層23とp型不純物層24が形
成された浮遊ゲート型電界効果トランジスタ構造から成
り立っている。
メモリセルをマトリックス状に配列し、メモリセルのド
レイン端子をデータ線に接続し、ソース端子を共通ソー
ス線に接続し、制御ゲートはワード線に接続していた。
に負電圧を加え、ソース不純物層22に正電圧を加える
ことにより行う。このとき、ゲート酸化膜2に高電界が
加わり、電子のトンネル現象が生じ、浮遊ゲート3中に
蓄積された電子がソース不純物層22側に引き抜かれ
る。本消去によって、メモリセルのしきい値電圧は低く
なる。
ン不純物層23及び制御ゲート5に正電圧を加えること
により行う。このとき、ドレイン接合表面近傍でホット
エレクトロンが発生し、浮遊ゲート3中に注入される。
本書込みによって、メモリセルのしきい値電圧は高くな
る。
は、チップ全体またはある一定のまとまりのメモリセル
を一括して消去する機能を持つとともに、1つのトラン
ジスタで1つのメモリセルが構成でき、さらに、ソース
配線を全ビット共通とした回路構成とすることにより面
積の低減化がなされていた。
リセルに対し、浮遊ゲートへの電子の注入、放出にFowl
er-Nordheim(F−N)トンネル現象を用いた不揮発性
半導体装置がある。
イ・イー・イー・イー・ジャーナル・オブ・ソリッド・
ステート・サーキッツ1991年のVOL SCー17、pp.484〜491
(IEEE JOURNAL OF SOLIDーSTATE CIRCUITS、VOL SCー17、p
p.484〜491,1991)に記載のアドバンスト・コンタクト
レス・イー・イー・ピー・ロム(ACEE(Advanced Co
ntactless EEPROM))がある。ACEEに用いられてい
るトランジスタは、浮遊ゲートとソースの重なり部分に
のみF−Nトンネル現象のための薄い酸化膜領域をもつ
トランジスタで、トランジスタ領域の酸化膜厚がトンネ
ル領域の酸化膜厚に比べ厚く設定されている。また、メ
モリセルはマトリックス状に配列され、メモリセルのド
レイン端子が不純物層からなるデータ線に接続され、ソ
ース端子は相異なる不純物層からなるソース線に接続さ
れている。さらに、複数個のメモリセルが接続された不
純物層データ線及び不純物層ソース線がMOSトランジ
スタ(選択トランジスタ)を介してデータ線及び共通ソ
ース線に各々接続されている。
選択された制御ゲートに負電圧(−11V)を加え、ソ
ース側選択トランジスタをオン状態とし、共通ソース端
子に正電圧(5V)を加えることにより、選択されたメ
モリセルのソース側のトンネル領域を通して浮遊ゲート
から電子を放出する。また、書込みでは、ドレイン側の
選択トランジスタをオン状態とし、ソース側の選択トラ
ンジスタをオフ状態とし、選択された制御ゲートを正電
圧(18V)、非選択制御ゲートには書き込みがされな
い程度の正電圧(7V)を印加し、データ線を0Vにし
てデータ線が共通になっているが書き込みがされないメ
モリセルを介してソース側の電圧を0Vとし、F−Nト
ンネル現象を用いて書き込みがされるメモリセルのソー
ス側のトンネル領域から浮遊ゲートへ電子が注入され
る。さらに、書き込みがされるメモリセルと制御ゲート
が共通になっているが書込みがされないメモリセルに
は、データ線に7Vを与え、ソース側のトンネル領域に
加わる電界を緩和している。
トンネル現象を用いているために、ビット当りの消費電
流が少ないため、チップ内部において電流供給能力の小
さい昇圧回路を用いることが可能となり、5Vの単一電
源化が可能であった。
発性半導体装置には、特開平4−14871がある。本
不揮発性半導体装置は、浮遊ゲート型電界効果トランジ
スタ構造をメモリセルとし、所定数のメモリセルのドレ
インを副ビット線で接続し、MOSトランジスタを介し
て副ビット線を主ビット線に接続し、ソース端子はソー
ス線に共通に接続されている。
に正電圧Vp(例えば22V)を加え、ソース端子およ
びドレイン端子を接地することにより、浮遊ゲートに電
子を蓄積する。また、書込みでは、選択されたメモリセ
ルの制御ゲートを接地し、ドレイン不純物層に正電圧V
pを加える。書込みを阻止する場合には、ドレイン端子
にVp/2を加える。これにより、選択メモリセルで
は、トンネル現象を用いて浮遊ゲートからドレイン不純
物層に電子が放出される。
性半導体装置は、トンネル電流という微小電流を用いて
データの書換えを行うため、低消費電力化に有効であっ
た。
示したNOR型フラッシュメモリセルでは、メモリセル
構造が微細であるにもかかわらず、書込み時の消費電流
が大きく、単一電源動作が困難である。すなわち、浮遊
ゲートへのデータの書込み動作をホットキャリア注入方
式により行っているため、例えば3.3V以上のドレイ
ン電圧に対して、ドレイン電流として1ビットあたり約
500μAの電流を供給することが必要であった。また
3Vの単一電源では2.7Vの最低電源電圧における動
作を保証することが必要となり、書込みのためのドレイ
ン端子電圧条件を満たすことができなかった。さらに、
チップ内の昇圧回路を用いて3.3V安定化電源を形成
しても、ホットキャリア用の大電流供給に必要な昇圧回
路の面積増大が必須となり、チップ面積の低減化に対す
る障害となっていた。
不揮発性半導体装置は、トンネル電流という微小電流を
用いてデータの書換えを行うため、低消費電力化に有効
である。
は、メモリセル1ビット当りのコンタクトホール数の低
減化が可能な不純物層配線構造を備え、メモリアレイ面
積の低減化を図っているものの、メモリセル自体が、実
質的にトランジスタ領域とF−Nトンネル現象を生じさ
せる専用のトンネル酸化膜領域の2領域を必要としてお
り、メモリセル面積の増加を避けることが困難であっ
た。
に、特開平4−14871に記載の浮遊ゲート型電界効
果トランジスタ構造をACEEの回路構成に応用した場
合を考えてみる。すると、上記従来例ACEEに示した
動作では、メモリセルへのデータの書込み時に選択され
た制御ゲートを18V、データ線を0Vとしているた
め、メモリセルが反転状態となり、チャネル全面を用い
て浮遊ゲートへ電子が注入されることになる。そのた
め、本来の専用のトンネル領域を有するトランジスタを
用いた場合に比べ、データの書込み時間が増大してしま
うことがわかった。
は、書込み阻止のためにデータ線に7Vを加え、非選択
のメモリセルを介してソース線を充電するが、ソース線
の充電電流が非選択のメモリセルのドレイン端子からソ
ース端子に向けて流れるため、浮遊ゲートへのホットエ
レクトロン注入が生じやすくなり、非選択メモリセルへ
の電子の書込みが生じてしまう。これをディスターブ現
象と呼ぶが、このディスターブ現象により、非選択のメ
モリセルにおいてしきい値電圧が上昇してしまうという
問題があることがわかった。
タ構造をACEEに用いると、消去時のしきい値電圧
(低いしきい値電圧)のばらつきを抑制することが必要
になることがわかった。消去動作では、ソース端子に正
電圧を加え、制御ゲートに負電圧を加えて、浮遊ゲート
からソース不純物層へ電子をトンネル現象により引き抜
くことになる。ソース不純物層領域がトンネル領域とな
るために、ソース不純物層の形成工程のばらつきがトン
ネル電流のばらつきにつながる。このトンネル電流のば
らつきは、トンネル領域を専用に設ける構造に比べ大き
い。その結果、同じワード線上に存在するメモリセルを
一括消去しようとすると、トンネル電流のばらつきのた
めに消去時間がばらつくため、最も早く消去されたメモ
リセルは過剰に消去電圧が印加されることになり、その
しきい値電圧が負になる恐れがあった。その原因となる
ソース不純物層の形成工程のばらつきはメモリアレイが
大規模になるほど大きくなるので、大規模メモリアレイ
の実現が困難であることがわかった。
のの、単に浮遊ゲート型電界効果トランジスタ構造を用
いてACEEを実現することには、書込み特性、ディス
ターブ特性、及びメモリアレイ大規模化の点で問題があ
ることが発明者の検討によって明らかとされた。
揮発性半導体装置を検討してみると、高集積化および高
速読み出しの可能性を持つものの、メモリアレイ大規模
化の点で下記の問題があることがわかった。
しは高融点金属による副ビット線構成にしているが、2
ビットに1個のコンタクト領域を設ける必要があり、実
効的なメモリセル面積の低減化が必要である。
えソース端子およびドレイン端子を接地することにより
行い、書込み動作を制御ゲートを接地しドレイン不純物
層に正電圧Vpを加えることにより行っているため、ソ
ース領域近傍におけるトンネル酸化膜の劣化が激しく、
メモリセルの電流駆動能力βが大きく低下する。詳しく
説明すると、書込み動作を制御ゲートを接地し、ドレイ
ン拡散層に正電圧Vpを加える場合には、ドレイン端に
おいて発生した電子正孔対の内、正孔が電界の向きにし
たがってゲート酸化膜に注入される。書き換え回数が少
ない場合には、正孔の注入量も少なく、劣化はドレイン
端のみであり、メモリセルのβを低下させるに至らない
が、書き換え回数が増加してくると正孔の注入量も増加
し、劣化がドレイン端からソース近傍まで拡がる。その
ため、大容量ファイルメモリで必要とされる105回以
上の書換え動作を保証することが困難である。
能な不揮発性半導体装置において、低消費電力で、高速
に動作し、かつ実効的なセル面積の低減化した不揮発性
半導体記憶装置を提供することにある。さらに、本発明
の他の目的は、105回以上の書換え回数を保証し、書
込み、ディスターブ両特性ともに、大規模メモリアレイ
に最適な不揮発性半導体記憶装置を提供することにあ
る。
ために、本発明の代表的な実施例として示すように、例
えば図1に示すように、半導体基板に互いに分離して設
けられたのソース領域6およびドレイン領域7を備え、
ソース領域表面からドレイン領域7表面にかけて均一な
膜厚を有するゲート絶縁膜2を介して形成された浮遊ゲ
ート電極3と、上記浮遊ゲート電極3上に層間絶縁膜4
を介して形成された制御ゲート5を備えたMOSFET
の1素子をメモリセルとし、そのメモリセルを行と列の
マトリックス状に複数個配列したメモリアレイを備え、
同一列上の複数個の該メモリセルのドレイン領域が列毎
に形成されたデータ線に接続され、同一行上の該メモリ
セルの制御ゲートが行毎に形成されたワード線に接続さ
れた電気的に書き換え可能な不揮発性半導体記憶装置に
おいて、書込み動作を行う際には、上記書込み動作の対
象となるメモリセルのドレイン領域7に半導体基板1に
対して第1の極性の電圧を印加するとともに、上記メモ
リセルの制御ゲート5に半導体基板1に対して第1の極
性と異なる第2の極性の電圧を印加し、上記メモリセル
のソース領域6を基板電位と同電位とし、消去動作を行
う際には、上記消去動作の対象となる複数個のメモリセ
ルの制御ゲート5に半導体基板1に対して第1の極性の
電圧を印加し、他の全ての電極と半導体基板1を同電位
にする。
低消費電力が達成される。一方、メモリセル面積の微細
化は図1に示すメモリセル構造により達成することがで
きる。
圧を印加し、ソース領域6とドレイン領域7を基板と同
電位にすることにより、ゲート酸化膜2を通してF−N
トンネル現象が発生してメモリセルチャネル全面から浮
遊ゲート3に電子が注入される。これにより、同一行上
のメモリセルのしきい値電圧が高くなる。また、複数本
のワード線を一度に選択することにより、複数本のワー
ド線にその制御ゲートが接続されたメモリセルを一括し
て消去することができる。本消去では、上記ACEEの
書込み動作とは異なり、データ線に第1の極性を有する
電圧を与えて書き込みがされないメモリセルを介してソ
ース線を充電することがないので、ソース線の充電電流
等によるホットキャリア劣化の問題は生じない。
電圧を加え、ドレイン領域7には第1の極性の電圧を加
え、ソース領域6を基板電位と同電位にすることによ
り、ゲート酸化膜2を通してF−Nトンネル現象が発生
し、ドレイン拡散層7と浮遊ゲート3のオーバーラップ
領域(以下、ドレイン拡散層エッジ領域と呼ぶ)を用い
て電子が浮遊ゲート3からドレイン拡散層側に放出さ
れ、メモリセルのしきい値電圧が低い状態となる。書込
みは、ワード線単位で行われ、書込みを行うメモリセル
に対してはそれに接続されたデータ線の電圧を第1の極
性の電圧とし、書込みを行わないメモリセルに対しては
それに接続されたデータ線の電圧を基板電位と同電位と
することにより、所望のメモリセルに書き込みがされ
る。
の極性の電圧とし、非選択ワード線は基板電位と同電位
にする。書込みがされているメモリセルはオン状態とな
り電流が流れるが、書込みが行われていないメモリセル
はオフ状態で電流が流れない。このため、データ線に流
れる電流ないしは電圧を、データ線に接続されたセンス
アンプを用いて観測することにより、メモリセルのオン
/オフ状態が得られる。
て説明する。
図、図2は回路構成を示す図、図3は不揮発性半導体装
置のブロック構成図、図4はメモリセル構成の平面図、
図5は図4平面図のA−A’面における断面構造図、図
6は図4平面図のB−B’面における断面構造図を示し
ている。
るために図5に示す破線で囲まれた領域のトランジスタ
を簡単化した図である。実際には図5のような構造のも
のを用いたので、図5を用いてメモリセル構造を説明す
る。図5には、同一ワード線を有する2ビット分のメモ
リセルが示されている。p型半導体基板52上に約7n
mの均一な膜厚を有するゲート絶縁膜53を形成する。
ゲート酸化膜53上に第1の浮遊ゲート電極54を形成
し、第1の浮遊ゲート電極54の側面に絶縁膜55を形
成する。第1の浮遊ゲート電極と電気的に接続している
第2の浮遊ゲート電極56を形成する。第2の浮遊ゲー
ト電極56上に層間絶縁膜57を介してワード線となる
制御ゲート58を形成する。層間絶縁膜にはシリコン酸
化膜換算で約15nmの絶縁膜を用いている。第2の浮
遊ゲート電極56は第1の浮遊ゲート電極54よりも面
積が広く設計され、第2の浮遊ゲート56と制御ゲート
58間の容量を大きくしている。尚、第1の浮遊ゲート
電極54はメモリセルのゲート長にパターニングされて
いる。第1の浮遊ゲート電極54に対して自己整合的に
n型のソース領域62およびドレイン領域61を形成す
る。ソース領域61には、ソース領域61を形成するn
型不純物拡散層よりも深くp型拡散層領域63を形成
し、ソース領域の拡散層配線用のn型不純物領域63が
形成されている。p型拡散層領域64は、メモリセルの
ゲート長が0.4ミクロン以下において必要とされるチ
ャネルストッパーとして働くとともに、メモリセルの熱
平衡状態のしきい値電圧を調整に用いられる。ドレイン
領域7と浮遊ゲート3とのオーバーラップ領域(ドレイ
ン拡散層エッジ)を用いて電子をトンネル放出するた
め、ドレイン領域7を構成するn型不純物拡散層の不純
物濃度をソース領域61を構成するn型不純物拡散層の
不純物濃度より高く設定している。例えば、ドレイン領
域は砒素イオン注入により形成し、表面濃度を1020/
cm3以上に設定している。
ワード線を1つの単位とした2つのブロックの基本回路
を示している。ここでは、n個のメモリセルが1つのグ
ループ11となり、さらに、1本のワード線にはm本の
データ線に対応するメモリセルが接続され、m×n個の
メモリセルが1つのブロックとして機能する。データ線
とメモリセルとの接続は、グループ毎にコンタクトホー
ル領域12を形成し、データ線に接続している。すなわ
ち、メモリセルを並列に接続し、メモリセルのドレイン
端子およびソース端子をn型不純物領域により形成され
た第1の共通配線であるドレイン拡散層配線13および
第2の共通配線であるソース拡散層配線14を用いて接
続している。各データ線18は抵抗値の低いメタルによ
り配線され,n型MOSトランジスタからなる選択トラ
ンジスタ15、20を介してブロック内のドレイン拡散
層配線(サブデータ線)13に接続される。n個のメモ
リセルは、そのドレイン端子がドレイン拡散層配線13
に接続され、ソース端子はソース拡散層配線(サブソー
ス線)14に接続されている。ここで、ドレインおよび
ソースの拡散層配線の抵抗値は例えば50〜500オー
ム/ロである。ソース拡散層配線14はn型MOSトラ
ンジスタからなる選択トランジスタ16、19を介して
共通のソース配線17に接続されている。
数mは、例えば512の整数倍としている。なぜなら、
現在の固定記憶装置の代替応用を鑑みれば、1つの入出
力装置(I/O)に対してはその整数倍であると扱い易
いためである。ワード線の本数nについては、構成する
メモリセルの電気的特性や、拡散層配線の抵抗値に大き
く依存する。データ線に接続されるワード線の本数を例
えば8192本としたときには、選択トランジスタは8
192/n×2個必要となるため、nを大きくするほど
選択トランジスタの占める面積が抑えられる。しかし、
nが大きくなると拡散層配線の抵抗値を無視することが
できず、メモリセルの読出し特性を低下させることにな
る。ここでは、nとして32〜256を用いている。
配置することにより、チップ面積の低減化を推進するこ
とができる。
ップのブロック構成を説明する。不揮発性半導体記憶装
置チップ上に、図2に示したメモリアレイ部31、メモ
リアレイとつながる各データ線32にはデータ保持用の
ラッチ回路33が接続され、デコーダ34を介して共通
データ線に接続される。共通データ線は入力/出力回路
に接続されている。さらに図示されていないが、単一の
電圧レベルを有する外部入力電源端子を同一基板上に有
している。なお、同一チップ中に形成された他のメモリ
アレイについても、ラッチ回路、デコーダ、共通データ
線、入力/出力回路を設けることができる。
ワード線やブロックを選択するための選択トランジスタ
の駆動線は各々のデコーダ35、36に接続される。デ
コーダ35、36には高電圧発生回路(昇圧回路)37
および負電圧発生回路38が接続されている。これによ
り、消去時には選択ワード線に昇圧回路37からの高電
圧が選択的に加えられ、書込み時には負電圧発生回路3
8から負電圧が選択されたワード線に加えられる。
は、例えばチャージポンプ型の電圧変換回路により構成
され、3.3V以下の単一の電源電圧から高電圧や負電
圧を発生することができる。
消去、書込み、読出しの各動作における信号線の電圧関
係を説明する。表1は、ワード線W12について消去、
書込み、読出しを行う一例を示している。消去状態とは
メモリセルのしきい値電圧が例えば3.3V以上の高い
状態にあることを言い、書込み状態とはしきい値電圧が
例えば0.5から1.5Vの範囲にあることを言う。
ク1を活性化させることが必要である。選択トランジス
タ15と16の少なくとも一方をオン状態とするため
に、SD1とSS1を3.3Vとする。このとき、他の
ブロックの信号線SD2およびSS2は0Vである。選
択されたブロック内のワード線については,W12に1
2Vを加え、他のワード線すべてを0Vとする。このと
き、すべてのデータ線の電圧を0Vとすることにより、
W12に接続されたすべてのメモリセルの浮遊ゲートに
は、制御ゲート電圧とチャネル電圧が容量分割された電
圧である6〜8Vが加わる。これにより、浮遊ゲートと
チャネル領域の間のゲート酸化膜に高電界が加わり、F
−Nトンネル電流が流れて浮遊ゲートに電子が注入さ
れ、メモリセルのしきい値電圧を3.3V以上にでき
る。消去にかかる時間は、約1ミリ秒である。他のワー
ド線上のメモリセルは消去されないので、1本のワード
線上のメモリセルのみ消去することが可能となり、例え
ば512バイト単位の消去(セクタ消去)が可能とな
る。また、複数のワード線を同時に選択することによ
り、多セクタの同時消去も可能である。
たラッチ回路(図3の33)に入出力回路よりデータを
転送する。次に、W12を含んでいるブロック1を活性
化させるためSD1を3.3V以上の電圧とする。この
とき、SS1は0Vとし、ブロック内のソース線を共通
ソース線から電気的に分離する。非選択ブロックのSD
2およびSS2は0Vとし、非選択ブロックをデータ線
から切り離す。選択ブロック内のワード線については、
W12に−7Vを加え、他のワード線すべてを例えば電
源電圧の3.3Vとする。ブロック内の拡散層配線に
は、各データ線に接続されたラッチ回路内の情報にした
がって、0Vまたは例えば3.3Vが加えられる。メモ
リセルのドレイン端子が3.3Vの場合には、ドレイン
拡散層と浮遊ゲート間のゲート酸化膜に高電界が加わ
り、浮遊ゲート内の電子がドレイン端子に引き抜かれ、
メモリセルのしきい値電圧を1V以下にできる。また、
ドレイン端子が0Vの場合には、容量結合から計算され
る浮遊ゲート電圧の絶対値が小さく、ゲート酸化膜を通
したトンネル現象が起こらず、メモリセルのしきい値電
圧は変化しない。ここで、非選択ブロックのワード線電
圧を全て0Vとしているが、この限りではなく、例えば
電源電圧である3.3Vを加えてもよい。
間すなわち書込み時間を例えば30分割し、1回書込み
を行う毎にメモリセルのしきい値電圧を検証し、各デー
タ線毎に設けられたラッチ回路中のデータと比較する。
もし、しきい値が所定の値(例えば1V)以下であれ
ば、ラッチ回路中のデータを書き換え(3.3Vから0
V)、以降の書込が行われないようにする。また、しき
い値が所定の値(例えば1V)以上であれば、さらに1
回書込みを追加する。すなわち、所定の低いしきい値電
圧状態にメモリセルのしきい値電圧が到達したときに
は、ラッチ回路33の電圧が0Vとなるため、その後の
書込みでは、ドレイン拡散層7の電圧が0Vとなり、電
子のトンネル現象は生じない。このフローを繰り返すこ
とにより、1本のワード線上に存在し、書込みを必要と
する全てのメモリセルにデータをばらつきなく書き込む
ことができる。これにより、メモリセルのしきい値電圧
を0.5〜1.5Vに制御できるとともに、多ビット同時
に書込みを行った場合でも、低いしきい値電圧のばらつ
きが抑制される。これにより、ACEEにおいて示した
ような低しきい値電圧に対するばらつきの影響が本実施
例においては回避できる。
モリセルに関してのみしきい値電圧を低下させることが
でき、データの書込みが行われる。上記書込みにかかる
時間は約1ミリ秒である。上記データ線に加えられる電
圧は、同一ワード線上の書込みを行なわないメモリセル
に対するディスターブ特性から決定される。すなわち、
書込みを行なわないセルでは、ドレイン端子に0V、ワ
ード線に−7Vが加えられることになるため、浮遊ゲー
トより電子が徐々に放出されることになる。非書込みセ
ルにおける電子の放出を抑えるために、書込みセルと非
書込みセルの間でドレイン電圧に差を高めることが必要
となる。本実施例では、3.3Vを用いているが、3.3
V以上の電圧を用いることにより、非書込みセルの劣化
をさらに抑制することができる。
の非選択メモリセルのワード線(W11,W1n)には
3.3Vの電圧が加わっている。これは、メモリセルの
動作マージンを向上させるためである。非選択のワード
線に与える電圧はメモリセルの書換え回数に依存して決
められる。非選択のメモリセルが高いしきい値電圧を持
つ場合には浮遊ゲートからドレイン端子に非常に小さい
トンネル電流が流れ、電子が浮遊ゲートから引き抜かれ
る可能性がある。非選択のメモリセルが受ける書換え総
時間は、同一ブロック中の他のすべてのワード線が10
0万回書換えられた場合に31本×100万回×1ミリ
秒=31,000秒となる。少なくとも上記の時間内だ
けメモリセルのデータが保持されることが必要となる。
メモリセルの熱平衡状態のしきい値電圧が高い場合に
は、非選択のワード線の電圧を0Vとしてもデータ保持
できるが、熱平衡状態のしきい値電圧を低くするとき、
例えば0.5Vとするときには非選択のワード線の電圧
を1V以上とすることが必要になる。このように、メモ
リセルの熱平衡状態のしきい値電圧の設計範囲を広げる
場合には、非選択ワード線に正電圧を与えることが必要
であるが、ここでは簡素化のため、電源電圧と同一の
3.3Vを用いている。
3.3Vとしているため、本発明の不揮発性半導体記憶
装置ではデータ線毎にソース配線を分離することが必要
になる。なぜなら、図6に示すメモリセルのグループ1
1中の非選択ワード線に接続されたメモリセルのしきい
値電圧が低い場合、非選択ワード線が3.3Vであるた
めにオン状態となり、ドレイン端子(ドレイン側拡散層
配線)に与えられた電圧がソース側に供給される。した
がって、ソース端子が共通となっていると、ソース電圧
が上がるか過剰なドレイン電流が流れることになる。
しきい値電圧の設計範囲を広げる場合を示したが、熱平
衡状態のしきい値電圧を最適化した場合には、非選択の
ワード線の電圧を0Vとしてもデータ保持でき、ソース
端子の分離が不要となり、SS1につながる選択トラン
ジスタを省略することが可能となる。
を活性化させるために、選択トランジスタ15と16に
対するSD1とSS1を3.3V以上とする。選択ブロ
ック内のワード線については,W12に3.3Vを加
え,他のワード線すべてを0Vとする。データ線には一
定の読出し電圧を与える。このとき、対象となるメモリ
セルのしきい値電圧が低い場合にはデータ線の電圧が下
がり、高い場合には一定の電圧に保持されるので、この
電圧差を読み出すことによりメモリセルデータを判定す
ることができる。
4〜図6により説明する。
子分離領域42が形成され、データ線を構成するメタル
配線41はコンタクトホール43を介して選択トランジ
スタのドレイン拡散層44に接続されている。ドレイン
拡散層44は選択トランジスタのゲート45を介してメ
モリセルブロック内のドレイン拡散層に接続されてい
る。メモリセルのトランジスタ領域は,第1層めの浮遊
ゲートを定義する領域46(枠で囲う外側)とワード線
を定義する領域47の交差する領域である。メモリセル
の浮遊ゲートは2層構造からなり、第2層めの浮遊ゲー
トは領域48により定義される。領域46と素子分離領
域42の間は拡散層配線領域となるが、ドレイン側と対
向してソース側の拡散層領域が形成される。ソース側の
拡散層領域は、選択トランジスタのゲート49を介して
共通ソース領域50に接続される。
であり、図6はB−B’の断面構造図である。各メモリ
セル領域は、LOCOS(Local Oxidation of Silico
n)酸化膜により形成された素子分離領域51により分
離されている。浮遊ゲートは2層構造により形成されて
いるが、これは浮遊ゲート電極とワード線の容量結合値
を高め、書込み/消去電圧を下げることが目的である。
したがって、プロセス簡略化を重視する場合には浮遊ゲ
ート56を必ずしも形成する必要はない。本実施例のメ
モリセルは、p型シリコン基板上に形成されているが、
p型シリコン基板上でCMOSプロセスにより形成され
たp型ウェル領域上、n型シリコン基板上のp型ウェル
領域上においても形成できる。データ線に平行な断面
(図6)では、ワード線が最小加工寸法で等間隔に形成
され、第1および第2の浮遊ゲート54、56さらには
層間絶縁膜57とワード線となる制御ゲート58が積層
構造をなしている。ワード線間はイオン注入により導入
されたp型不純物領域76により分離されている。
面において最小加工寸法の約3倍の長さで形成でき、B
−B’面では2倍の長さで1ビットが形成されている。
すなわち、0.35ミクロンの最小加工精度のもとで
は、メモリセル面積を約0.74平方ミクロンとするこ
とが可能になる。
いて説明する。
いる。本発明の第1の実施例の動作に示したように、熱
平衡状態のしきい値電圧を最適化した場合には、非選択
のワード線の電圧を0Vとしてもデータ保持でき、ソー
ス端子の分離が不要となり、ソース端子側につながる選
択トランジスタを省略することが可能となる。図8平面
図は、メモリセルのソース端子を共通化したとき8の平
面パターンを示している。すなわち、第1層めの浮遊ゲ
ートを定義する領域46(枠で囲う外側)とワード線を
定義する領域47の交差する領域で定義されたメモリセ
ルのトランジスタ領域は,LOCOS領域を介さずに隣
接メモリセルのトランジスタ領域と接している。図9
に、図8のA−A’面における断面構造図を示す。尚、
図8のB−B’面における断面構造図は図6と同様であ
る。ソース領域63はワード線58上の2つのメモリセ
ルで共用し、ドレイン拡散層61は各々のメモリセルに
独立して形成している。これにより、ワード線方向のメ
モリセルの長さを縮小することが可能になり、メモリセ
ル面積を更に縮小化できる。尚、本メモリセル構造の動
作は、表2に示す通りである。
1の実施例の第1の浮遊ゲート54の側面に形成される
絶縁膜として側壁の堆積酸化膜71と熱酸化工程により
形成された50〜300nmの膜厚を有する熱酸化膜7
2を用いている。側壁の堆積酸化膜71はCVD法によ
るシリコン酸化膜やシリコン窒化膜を用いることができ
る。ただし、メモリセルの書換え信頼性向上の面からシ
リコン酸化膜を用いることが望ましい。本構造により拡
散層配線となる不純物拡散層63を、第1の浮遊ゲート
54並びに側壁の堆積酸化膜71をマスクとしたイオン
注入法により容易に形成することが可能となる。また、
図11に示すように、図5における絶縁膜55として熱
酸化膜72とシリコン酸化膜73およびシリコン窒化膜
74を用いていることができる。ここでは、シリコン酸
化膜73の下地並びに該シリコン酸化膜73と第1の浮
遊ゲート54の間にシリコン窒化膜74を形成し、熱酸
化工程により熱酸化膜72を形成する場合において問題
となる浮遊ゲート直下へのバーズビークの進入を抑えて
いる。
膜を浮遊ゲート54の側面に形成することにより、浮遊
ゲート56とシリコン基板の間の熱酸化膜72の形成を
容易にしている。一般に、熱酸化膜72を浮遊ゲート5
4近傍に形成しようとすると、熱酸化工程によりバーズ
ビーク領域がトンネル酸化膜53に食い込み、トンネル
酸化膜の膜厚が厚くなってしまう。本実施例では、堆積
酸化膜やシリコン窒化膜を用いることにより、浮遊ゲー
ト側面における酸化の進行を抑制し、トンネル酸化膜の
厚膜化を防止し、メモリセル特性の劣化の防止が可能と
なっている。
3の実施例に対して、素子分離領域に浅溝の素子分離構
造75を用いている。例えば、256メガビットの大容
量メモリを実現する0.35ミクロン以下のルールで
は、熱酸化工程により形成されたシリコン酸化膜で幅の
狭い素子分離領域を形成することが困難になる。特に、
本方式の不揮発性メモリセルでは、十分なトンネル電流
を得るためには、第1の浮遊ゲートとドレイン側拡散層
のオーバーラップをとることが必要である。例えば、ド
レイン側n型拡散層の接合深さを0.1ミクロン以上に
することが必要であり、浅溝領域の深さを少なくとも
0.2ミクロン程度とることが必要である。
4の実施例では浮遊ゲートが2層構造で形成されていた
が、本実施例では、第1層目の浮遊ゲート54のみで形
成されている。このため、層間絶縁膜57は浮遊ゲート
54上および浮遊ゲート54の側面に形成される堆積酸
化膜71上にも形成されている。本実施例では、浮遊ゲ
ート54と制御ゲート58との容量が小さくなっている
ために、書換え時に必要とされる制御ゲート電圧を高め
に設定する必要があるか、または、書換え時間を長くす
ることが必要になる。しかし、浮遊ゲートが1層構造で
あるためにメモリセル形成工程が簡略化されており、高
速性を必要としない外部メモリ記憶装置への用途に対し
て、安価な不揮発性半導体記憶装置を提供することがで
きる。
3の実施例では、図10に示すように、堆積酸化膜71
を耐酸化性膜として熱酸化膜72を形成したが、本実施
例では、堆積酸化膜71を形成せずに熱酸化膜72を形
成しているので、堆積酸化膜形成工程を省略することが
でき、プロセス工程の削減が可能になる。
6の実施例では、図14に示すように、浮遊ゲート電極
が第1の浮遊ゲート54と第2の浮遊ゲート56の2層
構造としていたが、本実施例では、第2層目の浮遊ゲー
ト電極の1層構造としている。これは、先に熱酸化膜7
2を形成し、浮遊ゲート電極56を形成することにより
達成できる。本実施例も浮遊ゲートの1層化が可能とな
るため、プロセス工程が簡略化できる。
1の実施例では、図5に示すように、チャネルストッパ
ー用のp型拡散層領域64がソース端子側に形成されて
いたが、本実施例ではソース、ドレイン端子の両側にp
型拡散層領域を例えば角度イオン注入法により形成して
いる。これにより、プロセス工程が簡略化できる。
に例えば512バイトを基本単位としたセクタ構造、ワ
ード線を32ないし64本まとめることによりコンタク
トホールの面積を低減化したブロック化構造、さらに
は、書換え方式を変更したことにより、低電圧単一電源
駆動の高速大容量不揮発性半導体記憶装置を製作するこ
とが可能となった。本不揮発性半導体記憶装置を用い
て、カード型のデータ記憶装置を形成することが可能に
なり、ワークステーション用外部記憶装置として、ま
た、電子スチルカメラの記憶装置に用いることができ
る。第1の実施例に示したように、ワード線がセクタ毎
に分割されているため、任意の規模でのデータ消去単位
の設定が可能であり、上記記憶装置の一部をシステムの
プログラム領域に振り分け、残りをデータ領域として確
保できる。
る電流駆動能力の依存性を示す図である。従来のホット
キャリアによる書き込みを行った場合と、ワード線に正
電圧を印加してトンネル現象を利用した書き込みを行っ
た場合と、本発明のワード線に負電圧を印加してトンネ
ル現象を利用した書き込みを行った場合との比較をして
いる。これからも明らかなように、本発明のワード線に
負電圧を印加してトンネル現象を利用した書き込みを行
った場合には、電流駆動能力βの低下を抑制することが
わかる。ホットキャリアについては詳細を省略するが、
ワード線に正電圧を印加してトンネル現象を利用した書
き込みを行った場合、すなわち、書込み動作を制御ゲー
トを接地し、ドレイン拡散層に正電圧Vpを加える場合
には、ドレイン端において発生した電子正孔対の内、正
孔が電界の向きにしたがってゲート酸化膜に注入され
る。書き換え回数が少ない場合には、正孔の注入量も少
なく、劣化はドレイン端のみであり、メモリセルのβを
低下させるに至らないが、書き換え回数が増加してくる
と正孔の注入量も増加し、劣化がドレイン端からソース
近傍まで拡がる。このため、メモリセルのβが低下して
くるのである。ところが、本発明のワード線に負電圧を
印加してトンネル現象を利用した書き込みを行った場合
には、ドレイン電圧を例えば3.3V程度の正電圧とす
ることにより、ドレイン端において発生する電子正孔対
を抑制することが可能となり、メモリセルのβの低下を
防止することができる。
不揮発性半導体記憶装置において、浮遊ゲート電極とド
レイン/ソース/基板の各拡散層間のトンネル現象を用
いて書込み、消去の両動作を行うため、書込み、消去の
両動作ともに1ビットあたりの消費電流が10nA程度
と、消費電力を抑制できる。このため、電流駆動能力の
小さい昇圧回路で済むようになり、書込み、消去に必要
な高電圧を発生するのに必要な昇圧および降圧回路をチ
ップ内に形成することが可能となり、高速な不揮発性半
導体記憶装置を用いながら、3.3Vの単一電源による
書込み、消去、読出しを行うことが可能となる。
み高電圧(12V)を加え、他のワード線を接地するこ
とにより、1本のワード線に接続されたすべてのメモリ
セルを消去することができる。したがって、1本のワー
ド線に複数個のメモリセルを並列に接続すれば、1本の
ワード線を1つのセクタと定義して、複数個のメモリセ
ルを同時に消去(セクタ消去方式)することができる。
また、複数本のワード線を選択することにより、複数本
のワード線上のメモリセルを一括して消去することがで
きる。
いしきい値電圧状態にメモリセルのしきい値電圧が到達
したときには、ラッチ回路33の電圧が0Vとなるた
め、その後の書込みでは、ドレイン拡散層7の電圧が0
Vとなり、電子のトンネル現象は生じない。したがっ
て、多ビット同時に書込みを行った場合でも、低いしき
い値電圧のばらつきが抑制される。
cとし、非選択ワード線は接地状態とするため、書込み
状態にあるメモリセルはオン状態となり電流が流れる
が、書込みが行われていないメモリセルはオフ状態で電
流が流れない。このため、データ線に流れる電流ないし
は電圧を、データ線に接続されたセンスアンプを用いて
観測することにより、メモリセルのオン/オフ状態を得
ることができる。
チャネル領域内の拡散層と浮遊ゲート間のトンネル現象
により達成できるため、トンネル領域面積を低減でき、
メモリセル面積の微細化が可能になった。すなわち、従
来のNOR型フラッシュメモリセルと同等さらにはより
小さなセル面積が達成できる。
圧を用い、データ書込み時のドレイン電圧を電源電圧
(例えば3.3V)程度に低電圧化できるため、データ
線側のデコーダ系等の周辺回路の高耐圧化が不必要にな
り、周辺回路面積を低減化することができるとともに、
データの書換え時におけるドレイン端での電子正孔対発
生の抑制及びチャネル部のゲート酸化膜劣化の防止がさ
れ、106回書換え後でも電流駆動能力の低下が防止で
きる。さらに、書込み時に非選択ワード線に与えるディ
スターブ防止用電圧を高々電源電圧の3.3Vとするこ
とができるので、昇圧電源を用いる必要がなくなり、書
込み時間を短縮できる。
8個)のメモリセルを1つの単位としたグループに対し
て1個のコンタクトホール領域を形成しているため、コ
ンタクトホールがメモリアレイに占める面積が低減化さ
れ、メモリセルの微細化が可能となり、64Mや256
Mなどの大容量不揮発性記憶装置を実現することができ
る。
導体メモリチップにより、小型携帯用機器に用いられる
大容量ファイルシステムやファイルカードが実現できる
とともに、多量の画像データを処理する電子スチルカメ
ラ用のデータ保存用ファイルシステムを構築でき、さら
に、高品質音楽観賞用カード型の携帯型録音再生機の製
作が可能になる。
をとることが可能となったため、微細化されたメモリセ
ルを用いることに加え、コンタクトホールの個数を減少
させ、実効的なメモリセル面積の低減化が図られ、64
Mや256Mなどの大容量不揮発性記憶装置を実現する
ことができる。
リセルの断面構造を簡単化した図である。
図である。
記憶装置のブロック図である。
記憶装置のメモリセル構成の平面図である。
断面構造図である。
断面構造図である。
面構造図である。
記憶装置のメモリセル構成の平面図である。
断面構造図である。
A−A’のメモリセル形状を示す断面構造図である。
のA−A’のメモリセル形状を示す断面構造図である。
A−A’のメモリセル形状を示す断面構造図である。
A−A’のメモリセル形状を示す断面構造図である。
A−A’のメモリセル形状を示す断面構造図である。
A−A’のメモリセル形状を示す断面構造図である。
A−A’のメモリセル形状を示す断面構造図である。
である。
ゲート電極、4...層間絶縁膜、5...制御ゲート、6、
62...ソース領域、7、61...ドレイン領域、8、6
4...p型不純物領域、9...全面トンネル注入方式、1
0...エッジトンネル放出方式、11...並列メモリセル
グループ、12、43...コンタクトホール、13...ド
レイン拡散層配線、14、63...ソース拡散層配線、
15、16、19、20...選択トランジスタ、17...
共通ソース線、18、41...メタルのデータ線、2
1...ドレイン側におけるホットキャリア注入方式、2
2...ソース側n型拡散層領域、23...ドレイン側n型
拡散層領域、24...ドレイン側p型拡散層領域、2
5...エッジトンネル消去方式、31...メモリアレイ
部、32、60...データ線、33...ラッチ回路、3
4、35、36...デコーダ、37...高電圧発生回路
(昇圧回路)、38...負電圧発生回路、39...センス
回路、42...素子分離領域、44...ドレイン拡散層、
45、49...選択トランジスタのゲート領域、46...
第1層めの浮遊ゲート領域、47...ワード線形成領
域、48...第2層めの浮遊ゲート領域、50...共通ソ
ース領域、51...素子分離領域、52...p型シリコン
基板、53...トンネル酸化膜、54...第1の浮遊ゲー
ト、55、59...絶縁膜、56...第2の浮遊ゲート、
57...層間絶縁膜、58...制御ゲート、65、7
6...p型不純物領域、71、73...シリコン酸化膜、
72...熱酸化膜、74...シリコン窒化膜、75...浅
溝の素子分離構造。
Claims (7)
- 【請求項1】第1導電型半導体基板に互いに分離して設
けられた第2導電型のソース領域およびドレイン領域を
備え、該ソース領域表面から該ドレイン領域表面にかけ
て均一な膜厚を有するゲート絶縁膜を介して形成された
浮遊ゲート電極と、上記浮遊ゲート電極上に層間絶縁膜
を介して形成された制御ゲートを備えたMOSFETの
1素子をメモリセルとし、行と列を有するマトリックス
状に該メモリセルを複数個配列したメモリアレイを備
え、同一列上の複数個の該メモリセルのドレイン領域が
列毎に形成されたデータ線に接続され、同一行上の該メ
モリセルの制御ゲートが行毎に形成されたワード線に接
続された電気的に書き換え可能な不揮発性半導体記憶装
置において、該浮遊ゲート電極に保持した電荷を外部に
取り去る電気的書込み動作を行う際には、上記書込み動
作の対象となるメモリセルのドレイン領域に半導体基板
の電位を基準として第1の極性を有する第1の電圧を印
加するとともに、上記メモリセルの制御ゲートに上記半
導体基板の電位を基準として上記第1の極性と異なる第
2の極性を有する第2の電圧を印加し、該浮遊ゲート電
極に電荷を外部から注入する電気的消去動作を行う際に
は、上記消去動作の対象となる複数個のメモリセルの制
御ゲートに半導体基板に対して上記第1の極性を有する
第3の電圧を印加し、他の全ての電極を半導体基板と同
電圧することを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。 - 【請求項2】第1導電型半導体基板に互いに分離して設
けられた第2導電型のソース領域および第2導電型のド
レイン領域を備え、該ソース領域表面から該ドレイン領
域表面にかけて均一な膜厚を有するゲート絶縁膜を介し
て形成された浮遊ゲート電極と、上記浮遊ゲート電極上
に層間絶縁膜を介して形成された制御ゲートを備えた第
1のMOSFETの1素子をメモリセルとし、行と列を
有するマトリックス状に該メモリセルを配列してメモリ
アレイを形成し、上記第1導電型半導体基板に形成され
第2導電型のソース領域および第2導電型のドレイン領
域を有する第2のMOSFETを備え、同一列上の複数
個の該メモリセルのソース領域およびドレイン領域をサ
ブソース線およびサブデータ線により各々接続し、該サ
ブソース線およびサブデータ線が第2のMOSFETを
介して共通ソース線および列毎に形成されたデータ線に
各々接続され、同一行上の該メモリセルの制御ゲートが
行毎に形成されたワード線に接続された電気的に書き換
え可能な不揮発性半導体記憶装置において、該浮遊ゲー
ト電極に保持した電荷を外部に取り去る電気的書込み動
作を行う際に、上記書込み動作の対象となるメモリセル
のドレイン領域に半導体基板に対して逆バイアスとする
極性の第1の電圧を印加し、上記メモリセルの制御ゲー
トに半導体基板に対して上記第1の電圧と極性が異なる
第2の電圧を印加し、上記メモリセルのソース不純物層
側の第2のMOSFETをオフ状態として該メモリセル
のソース端子を電気的に切り離すとともに、該浮遊ゲー
ト電極に電荷を外部から注入する電気的消去動作を行う
際に、上記消去動作の対象となる複数個のメモリセルの
制御ゲートに半導体基板に対して上記第1の電圧と同一
の極性の第3の電圧を印加し、他の全ての電極を半導体
基板と同電圧することを特徴とする不揮発性半導体記憶
装置。 - 【請求項3】特許請求の範囲第2項の不揮発性半導体記
憶装置において、第2導電型の不純物不純物層からなる
上記サブソース線並びにサブデータ線を備え、該サブソ
ース線とサブデータ線が略平行に配置されていることを
特徴とする不揮発性半導体記憶装置。 - 【請求項4】特許請求の範囲第1項ないし第3項の不揮
発性半導体記憶装置であって、メモリセルの電気的書込
み動作を行う際にメモリセルのドレイン領域と浮遊ゲー
ト間のトンネル現象を用いて浮遊ゲートから電子を引き
抜き、消去動作を行う際に半導体基板と浮遊ゲート間の
トンネル現象を用いて浮遊ゲートに電子を注入すること
により電気的書換えを行うことを特徴とする不揮発性半
導体記憶装置。 - 【請求項5】特許請求の範囲第1項ないし第4項の不揮
発性半導体記憶装置であって、半導体基板にゲート酸化
膜を介して接続された第1の導電体層と、該第1の導電
体層上に形成され該第1の導電体層よりも面積が大きい
第2の導電体層を備え、該第1の導電体層と該第2の導
電体層が電気的に接続され、該第1の導電体層と第2の
導電体層との積層構造から形成された浮遊ゲートを備
え、該第1の導電体層の側壁に形成された第1の絶縁膜
と、該第2の導電体層とソース領域およびドレイン領域
との間に形成された第2の絶縁膜を備えたことを特徴と
する不揮発性半導体記憶装置。 - 【請求項6】特許請求の範囲第5項の不揮発性半導体記
憶装置であって、第1の導電体層の側壁に形成された第
1の絶縁膜の少なくとも一部にシリコン窒化膜を用いた
ことを特徴とする不揮発性半導体記憶装置。 - 【請求項7】特許請求の範囲第1項ないし第3項の不揮
発性半導体記憶装置を用いたアレイ構造を有し、上記第
1導電型半導体基板に与える電圧に対して正の電圧を発
生する電圧発生回路と該第1導電型半導体基板に与える
電圧に対して負の電圧を発生する電圧発生回路を備え、
単一の電圧レベルの外部入力電源端子を備えた不揮発性
半導体記憶装置。
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