JPH0677014B2 - 血液分離管 - Google Patents
血液分離管Info
- Publication number
- JPH0677014B2 JPH0677014B2 JP62202857A JP20285787A JPH0677014B2 JP H0677014 B2 JPH0677014 B2 JP H0677014B2 JP 62202857 A JP62202857 A JP 62202857A JP 20285787 A JP20285787 A JP 20285787A JP H0677014 B2 JPH0677014 B2 JP H0677014B2
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- Japan
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- blood
- blood separation
- serum
- separation tube
- tube according
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は純粋な血清を分離するのに適した血液分離管に
関する。
関する。
(従来の技術) 従来、全血から血清成分を分離する方法として、有底筒
状のガラス製採血管を用い、その内部に血清比重と血球
比重との中間比重を有する血清分離用流動体を充填し、
この採血管内に採血された血液を充分に凝血させたの
ち、遠心分離操作により上記血清分離用流動体を血球成
分と血清成分との間に介在させ血清成分を分離させる方
法が用いられている。
状のガラス製採血管を用い、その内部に血清比重と血球
比重との中間比重を有する血清分離用流動体を充填し、
この採血管内に採血された血液を充分に凝血させたの
ち、遠心分離操作により上記血清分離用流動体を血球成
分と血清成分との間に介在させ血清成分を分離させる方
法が用いられている。
(発明が解決しようとする問題点) しかし、上述の如き血清分離方法においてはガラス製採
血管の内壁が血清との濡れ性が比較的良いため、遠心分
離操作により血清分離用流動体が血清成分と血球成分と
の間に介在して分離層を形成した際、この血清により邪
魔されて採血管内壁との密着が不充分となり、これが血
球成分の関与しない純粋な血清を取り出すことを困難に
している一つの原因となっていることが見出された。特
に遠心分離操作後、時間を経て血清を取り出す場合に、
カリウムイオン、乳酸脱水素酵素等の血球中に多量に含
まれている成分の血清中への移行が大きいことが見い出
された。
血管の内壁が血清との濡れ性が比較的良いため、遠心分
離操作により血清分離用流動体が血清成分と血球成分と
の間に介在して分離層を形成した際、この血清により邪
魔されて採血管内壁との密着が不充分となり、これが血
球成分の関与しない純粋な血清を取り出すことを困難に
している一つの原因となっていることが見出された。特
に遠心分離操作後、時間を経て血清を取り出す場合に、
カリウムイオン、乳酸脱水素酵素等の血球中に多量に含
まれている成分の血清中への移行が大きいことが見い出
された。
したがって、本発明は例え、遠心分離操作後、時間を経
て血清を取り出す場合でも、純粋な血清を分取すること
が可能な血液分離管を提供することを目的とする。
て血清を取り出す場合でも、純粋な血清を分取すること
が可能な血液分離管を提供することを目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本発明は上記問題点を解決するため、血清分離のための
遠心分離操作の終了時の血清分離用流動体の停止位置部
分を少なくとも含む範囲の採血管内壁面を撥水性にする
ことにより、血清分離用流動体と採血管内壁との密着性
を高めるという手段を採用した。
遠心分離操作の終了時の血清分離用流動体の停止位置部
分を少なくとも含む範囲の採血管内壁面を撥水性にする
ことにより、血清分離用流動体と採血管内壁との密着性
を高めるという手段を採用した。
すなわち、本発明は底部を有する筒状体からなり、内部
に分離すべき複数の血液成分の中間比重を有し、少なく
とも遠心分離操作時に流動性を示す血液分離用部材を収
納し、遠心分離操作により血液分離をおこなう血液分離
管であって、上記遠心分離操作の終了時の上記血液分離
用部材の停止位置部分を少なくとも含む上記筒状体内壁
面に撥水性表面が固着されていることを特徴とする血液
分離管を提供するものである。
に分離すべき複数の血液成分の中間比重を有し、少なく
とも遠心分離操作時に流動性を示す血液分離用部材を収
納し、遠心分離操作により血液分離をおこなう血液分離
管であって、上記遠心分離操作の終了時の上記血液分離
用部材の停止位置部分を少なくとも含む上記筒状体内壁
面に撥水性表面が固着されていることを特徴とする血液
分離管を提供するものである。
なお、上記撥水性表面は臨界表面張力が50dyne/cm以下
のものが好ましく、たとえばシロキサン構造を有する化
合物、例えばシリコーンオイル等が用いられる。
のものが好ましく、たとえばシロキサン構造を有する化
合物、例えばシリコーンオイル等が用いられる。
(作 用) 血液分離管の内壁表面が撥水性となっているため、血清
分離用流動体が分離管内壁面に近ずくと血清が撥じか
れ、そのため血清分離用流動体が分離管内壁表面に強固
に密着し、より完全な分離層が形成されることになる。
したがって、血球成分の関与の極めて少ない純粋な血清
を得ることができる。
分離用流動体が分離管内壁面に近ずくと血清が撥じか
れ、そのため血清分離用流動体が分離管内壁表面に強固
に密着し、より完全な分離層が形成されることになる。
したがって、血球成分の関与の極めて少ない純粋な血清
を得ることができる。
(実施例) 本実施例は、ガラス製採血管の内壁面に全体的に撥水層
を形成する例を示すものである。
を形成する例を示すものである。
まず、撥水処理に用いるシリコーンオイル希釈液を以下
の如く調製した。
の如く調製した。
ジメチルポリシロキサン(商品名、SH−200,粘度:350cp
s(20℃)、東レシリコーンオイル社製)40重量%と、
ノニオン系乳化剤、 とアニオン系乳化剤、 と、水56重量%とを混合したのち、この混合液1容量部
に対し、水14容量部を加え、シリコーンオイル希釈液と
した。
s(20℃)、東レシリコーンオイル社製)40重量%と、
ノニオン系乳化剤、 とアニオン系乳化剤、 と、水56重量%とを混合したのち、この混合液1容量部
に対し、水14容量部を加え、シリコーンオイル希釈液と
した。
次に、ガラス製の採血管(内径10mm、長さ10cm)を用意
し、この採血管内にノズルによりシリコーンオイル希釈
液を注入し、管内を満したのち、再びノズルにより管内
のシリコーンオイル希釈液を吸い上げた。その結果、採
血管内壁面全体にシリコーンオイル希釈液の薄い層を付
着させることができた。ついで、この状態の採血管をオ
ーブンに入れ、300℃で2時間加熱処理し、シリコーン
オイル希釈液を採血管内壁面に焼きつけ、これにより採
血管内壁面の撥水処理を完了した。
し、この採血管内にノズルによりシリコーンオイル希釈
液を注入し、管内を満したのち、再びノズルにより管内
のシリコーンオイル希釈液を吸い上げた。その結果、採
血管内壁面全体にシリコーンオイル希釈液の薄い層を付
着させることができた。ついで、この状態の採血管をオ
ーブンに入れ、300℃で2時間加熱処理し、シリコーン
オイル希釈液を採血管内壁面に焼きつけ、これにより採
血管内壁面の撥水処理を完了した。
このように撥水処理した採血管を用い、採血をおこな
い、血液を充分に凝固させたのち、血清分離用流体とし
てα−オレイン・マレイン酸ジエステル共重合体(商品
名PAR−124、三菱化成工業社製)に粘度・比重調製剤と
して疎水性シリカ微粉末アエロジルR−972(日本アエ
ルジル社製)を3重量部加えた比重1.04粘度約303cPの
血清分離剤を用い、遠心分離し、分離された血清相中の
カリウム値を経時的に測定した。なお、比較のため、上
記の撥水処理をおこなわないガラス製採血管およびこの
ガラス採血管内壁面を水溶性シリコーンにより親水処理
した採血管を用い、同一条件下で血清分離をおこない、
分離された血清相中のカリウム値の経時的変化を測定し
た。その結果を下記表に示す。
い、血液を充分に凝固させたのち、血清分離用流体とし
てα−オレイン・マレイン酸ジエステル共重合体(商品
名PAR−124、三菱化成工業社製)に粘度・比重調製剤と
して疎水性シリカ微粉末アエロジルR−972(日本アエ
ルジル社製)を3重量部加えた比重1.04粘度約303cPの
血清分離剤を用い、遠心分離し、分離された血清相中の
カリウム値を経時的に測定した。なお、比較のため、上
記の撥水処理をおこなわないガラス製採血管およびこの
ガラス採血管内壁面を水溶性シリコーンにより親水処理
した採血管を用い、同一条件下で血清分離をおこない、
分離された血清相中のカリウム値の経時的変化を測定し
た。その結果を下記表に示す。
この結果から明らかな如く、本発明の撥水処理した採血
管を用いることにより、血球成分の血清への経時的移行
を著るしく抑制し得ることが確認された。
管を用いることにより、血球成分の血清への経時的移行
を著るしく抑制し得ることが確認された。
なお、上記実施例では採血管の内壁全面を撥水処理する
例について説明したが、図示の如く、遠心分離操作の終
了時における血清分離用流動体1の停止位置部分2のみ
を撥水処理するようにしてもよい。なお、本図中、3は
採血管本体、4は栓体である。このように部分的に撥水
処理した場合は撥水処理されない内壁面を血液の凝固促
進に関与させることができる。
例について説明したが、図示の如く、遠心分離操作の終
了時における血清分離用流動体1の停止位置部分2のみ
を撥水処理するようにしてもよい。なお、本図中、3は
採血管本体、4は栓体である。このように部分的に撥水
処理した場合は撥水処理されない内壁面を血液の凝固促
進に関与させることができる。
(発明の効果) 本発明の血液分離管によれば内壁面が撥水処理されてい
るため、血液分離管と血清分離用流動体との間に血清が
介在することが少なくなり、したがって血液分離管と血
清分離用流動体との密着性が良くなり、血清分離後時間
が経過しても血球成分の関与の極めて少ない純粋な血清
を分取することが可能である。
るため、血液分離管と血清分離用流動体との間に血清が
介在することが少なくなり、したがって血液分離管と血
清分離用流動体との密着性が良くなり、血清分離後時間
が経過しても血球成分の関与の極めて少ない純粋な血清
を分取することが可能である。
図面は本発明の一実施例に係わる血液分離管の側面図で
ある。 図中、1……血清分離用流動体、2……血清分離剤の停
止位置部分、3……採血管、4……栓体。
ある。 図中、1……血清分離用流動体、2……血清分離剤の停
止位置部分、3……採血管、4……栓体。
Claims (8)
- 【請求項1】底部を有する筒状体からなり、内部に分離
すべき複数の血液成分の中間比重を有し、少なくとも遠
心分離操作時に流動性を示す血液分離用部材を収納し、
遠心分離操作により血液分離をおこなう血液分離管であ
って、上記遠心分離操作の終了時の上記血液分離用部材
の停止位置部分を少なくとも含む上記筒状体内壁面に撥
水性表面が固着されていることを特徴とする血液分離
管。 - 【請求項2】上記筒状体がガラス管である特許請求の範
囲第1項記載の血液分離管。 - 【請求項3】撥水性表面が臨界表面張力が50dyne/cm以
下である物質からなる特許請求の範囲第1項記載の血液
分離管。 - 【請求項4】上記物質がシロキサン構造を有する化合物
からなる特許請求の範囲第1項記載の血液分離管。 - 【請求項5】筒状体内が減圧状態となっている特許請求
の範囲第1項記載の血液分離管。 - 【請求項6】筒状体の内壁面のほぼ全体に撥水性表面が
固着されている特許請求の範囲第1項記載の血液分離
管。 - 【請求項7】血液分離用部材がチキソトロピー性を有す
るものである特許請求の範囲第1項記載の血液分離管。 - 【請求項8】分離すべき複数の血液成分が血清と血球で
ある特許請求の範囲第1項記載の血液分離管。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62202857A JPH0677014B2 (ja) | 1987-08-14 | 1987-08-14 | 血液分離管 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62202857A JPH0677014B2 (ja) | 1987-08-14 | 1987-08-14 | 血液分離管 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6444850A JPS6444850A (en) | 1989-02-17 |
JPH0677014B2 true JPH0677014B2 (ja) | 1994-09-28 |
Family
ID=16464344
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62202857A Expired - Fee Related JPH0677014B2 (ja) | 1987-08-14 | 1987-08-14 | 血液分離管 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0677014B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010053181A1 (ja) | 2008-11-07 | 2010-05-14 | 日立化成工業株式会社 | 血清又は血漿の分離方法 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AU2001272085B2 (en) | 2000-04-28 | 2006-03-02 | Harvest Technologies Corporation | Blood components separator disk |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5615559U (ja) * | 1979-07-17 | 1981-02-10 | ||
JPS57149964A (en) * | 1981-03-12 | 1982-09-16 | Terumo Corp | Serum separating tube |
JPS5835463A (ja) * | 1981-08-28 | 1983-03-02 | Terumo Corp | 血液分離管 |
JPS57141558A (en) * | 1982-01-18 | 1982-09-01 | Terumo Corp | Blood collecting tube |
JPS58195151A (ja) * | 1982-05-10 | 1983-11-14 | Sekisui Chem Co Ltd | 血液検査用容器 |
JPS596655A (ja) * | 1982-07-02 | 1984-01-13 | Toa Tokushu Denki Kk | 電話機 |
JPS59221666A (ja) * | 1983-05-31 | 1984-12-13 | Terumo Corp | 血液分離管 |
JPS6053845A (ja) * | 1983-09-05 | 1985-03-27 | Terumo Corp | 血液分離管 |
JPS60153843A (ja) * | 1984-01-24 | 1985-08-13 | 株式会社ニツシヨ− | 血液凝固検査用採血管 |
US4751001A (en) * | 1984-09-24 | 1988-06-14 | Becton Dickinson And Company | Blood partitioning apparatus |
-
1987
- 1987-08-14 JP JP62202857A patent/JPH0677014B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010053181A1 (ja) | 2008-11-07 | 2010-05-14 | 日立化成工業株式会社 | 血清又は血漿の分離方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6444850A (en) | 1989-02-17 |
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JPH0156705B2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |