JPH0676449B2 - ポリマーの選択的水素化方法 - Google Patents

ポリマーの選択的水素化方法

Info

Publication number
JPH0676449B2
JPH0676449B2 JP63167636A JP16763688A JPH0676449B2 JP H0676449 B2 JPH0676449 B2 JP H0676449B2 JP 63167636 A JP63167636 A JP 63167636A JP 16763688 A JP16763688 A JP 16763688A JP H0676449 B2 JPH0676449 B2 JP H0676449B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydrogenation
general formula
copolymer
coo
ruthenium complex
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP63167636A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01113407A (ja
Inventor
エル.レムペル ガリィ
エイ.モハマディ ナブロツ
ファーワハ ラジェーブ
Original Assignee
ユニバーシティー オブ ウォータールー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ユニバーシティー オブ ウォータールー filed Critical ユニバーシティー オブ ウォータールー
Publication of JPH01113407A publication Critical patent/JPH01113407A/ja
Publication of JPH0676449B2 publication Critical patent/JPH0676449B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F4/00Polymerisation catalysts
    • C08F4/42Metals; Metal hydrides; Metallo-organic compounds; Use thereof as catalyst precursors
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08CTREATMENT OR CHEMICAL MODIFICATION OF RUBBERS
    • C08C19/00Chemical modification of rubber
    • C08C19/02Hydrogenation

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、特別の触媒を使用して共役ジエンおよび1種
またはそれ以上の共重合性モノマーのコポリマー中にお
ける炭素−炭素二重結合の選択的水素化方法に関する。
ロジウムまたはパラジウム金属触媒に基づく数種の均質
および不均質方法が提案されており、現在アクリロニト
リル−ブタジエンコポリマーおよび他の類似のポリマー
中の炭素−炭素二重結合を水素化するのに使用されてい
る。
例えば仏国特許No.2,421,923には、パラジウム/木炭触
媒上でアクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)中の
二重結合の部分的水素化が開示されている。
ドイツ国公開明細書No,3,046,008には、触媒がシリカ、
アルミナまたは活性炭である支持体上のパラジウムおよ
び少なくとも他の元素であるNBRのようなポリマーを含
有する共役ジエン中における二重結合の選択的水素化が
開示されている。
ドイツ国公開明細書No.3,046,251には、触媒支持体がチ
ヤンネルまたは炉カーボンブラツクであるのを除いて同
様な方法が開示されている。
公開英国特許出願No.2,070,023Aには、炭化水素溶剤中
のクロロ−トリス(トリフエニルホスフイン)ロジウム
のような触媒を使用して、水性エマルシヨンの形態にあ
るときのアクリロ−ニトリル−ブタジエン−スチレンポ
リマーのような不飽和有機ポリマー中における二重結合
の選択的水素化方法が開示されている。
U.S.P.No.3,898,208には、共役ジエンの油不溶性ポリマ
ーのラテツクスの水素化方法が記載されている。ラテツ
クスをポリマー用の膨潤剤中に分散させ、そして、クロ
ロトリス(トリフエニルホスフイン)ロジウムのような
ロジウム錯体触媒でもよい触媒錯体の存在下で水素化さ
せる。膨潤剤はまた触媒錯体に対しても溶剤でなければ
ならない。
U.S.P.No.3,700,637には、共役ジエンおよび不飽和ニト
リルの交番するコポリマー中における二重結合は、式L3
RhX(式中、Xはハロゲンであり、Lは有機燐または有
機砒素安定化用配位子である)を有する均質ロジウムハ
ライド錯体触媒であるのが好ましい触媒を使用して水素
化できることが開示されている。配位子:ロジウム錯体
のモル比が約10:1〜約150:1であるように水素化の間過
剰の配位子の使用が好ましい。
英国特許No.1,558,491には、式L3RhXn(式中、Xは塩素
または臭素であり、nは1または3であり、そして、L
は配位子である)の均質一価または三価ロジウムハライ
ド錯体を使用して、例えばアクリロニトリルである共役
ジエンとα,β−不飽和カルボン酸またはその誘導体と
のコポリマー中における二重結合の水素化が開示されて
いる。追加として、コポリマーに基づいて5〜25重量%
の配位子も所望によつて使用できる。水素化の量は高度
に溶剤依存性である。
U.S.P.No.3,480,659には、例えばトリフエニルホスフイ
ンのような錯生成配位子の過剰量と共に、例えばヒドリ
ドテトラキス(トリフエニルホスフイン)ロジウムのよ
うな均質ロジウムハイドライド錯体触媒を使用して2〜
20個の炭素原子を含有する不飽和モノマー中における二
重結合の選択的水素化方法が記載されている。配位子:
触媒のモル比は、約10:1〜約150:1の間である。
イタリア国特許No.912,648には、シクロアルカジエンお
よびアルカジエンがヒドリドテトラキス(トリフエニル
ホスフイン)ロジウムのような触媒を使用して相当する
シクロアルケンおよびアルケンに選択的に水素化できる
ことが記載されている。
本出願の発明者の一人の名前が発明者として記載されて
いるU.S.P.Nos.4,464,515および4,503,196が最近発行さ
れた。U.S.P.No.4,464,515には、式RhHL1X(式中、xは
3または4であり、そして、L1は第1配位子である)の
一価ロジウムハイドライド錯体、第2配位子化合物およ
び該化合物用の溶剤の存在下で、共役ジエンおび共重合
性モノマーのコポリマー中における炭素−炭素二重結合
の水素化が記載されている。U.S.P.No.4,503,196には、
添加配位子の不存在下および式RhHLX〔式中、xが4の
ときは、Lは5−フエニル−5H−ジベンゾホスホールま
たは式PR1R2R3の化合物であり、またはxが3のときは
Lは式MR1R2R3(式中、Mは砒素またはアンチモンであ
り、R1、R2およびR3はCH3、C2H5、C6〜C10アリール基およ
びC7〜12アラルキル基から選ばれる)の砒素またはアン
チモン化合物である)の一価ロジウムハイドライド錯体
の存在下での選択的水素化が記載されている。
後者の両特許に記載されている方法の利点は、比較的温
和な条件下で水素化の改良された速度が得られ、かつ、
水素化の程度が使用される溶剤の量に対して比較的敏感
でないことである。
しかし、ロジウムは高価な金属であり、そのため発明者
等は他の触媒物質に基づく効率的、かつ比較的安価な水
素化方法を求める研究を行つた。
U.S.P.No.4,631,315においては、式、 RuX〔(L1)(L2)n〕 (式中、Xは水素またはハロゲンを表わし、L1は水素、
ハロゲンまたは所望により置換シクロペンタジエニルを
表わし、L2はホスフイン、ビホスフインまたはアルシン
を表わし、nは1、2または3であり、そして、〔(L1)
(L2)n〕はシクロペンタジエニルビホスフインを表わ
す)を有するある種のルテニウム触媒を使用して、溶剤
としての低分子量ケトン中におけるニトリル基−含有ポ
リマーの水素化が記載されている。この特許に提示され
ているデータは受入れられる反応速度を得るためには遊
離配位子が必要であることを示唆している。
公告されたドイツ国特許出願No.3,529,252にも、この場
合は式: RuHm(COOR1)n(L)p (式中、R1はアルキル、アリール、シクロアルキル、ま
たはアラルキルであり、Lはホスフインまたはアルシン
を表わし、mは0または1であり、mは1または3であ
り、そして、pは2または3である)の他のルテニウム
触媒を使用して低分子量ケトン中におけるニトリル基含
有ポリマーの水素化が記載されている。
本発明によつて、下記のような、しかも、前記のU.S.P.
No.4,631,315または西独OS3,529,252には記載されてい
ないある種のルテニウム錯体を使用して、共役ジエンお
よび1種またはそれ以上の共重合性モノマーのコポリマ
ー中における炭素−炭素二重結合を選択的に水素化する
新規の方法が提供される。
従つて、本発明によつて、共役ジエンおよび1種または
それ以上の共重合性モノマーのコポリマー中における炭
素−炭素二重結合の選択的水素化方法であつて、 (a)一般式: Ru(CO)HA(Z)3 −(1) (式中、Aはハロゲン原子または水素原子であり、Zは
R1、R2およびR3が同じかまたは異つてもよく、アルキ
ル、アリールまたはアラルキル基である)のルテニウム
錯体、 (b)一般式: Ru(CO)XY(Z)2 −(2) (式中、Xはカルボキシレート基であり、Yはハロゲン
原子、カルボキシレート基または水素原子であり、そし
て、Zは上記の定義と同じである)のルテニウム錯体、 (c)一般式: RuT(CO)(NO)(Z)2 −(3) (式中、Tはハロゲン原子であり、Zは上記の定義と同
じである)のルテニウム錯体、 (d)一般式: RuT(NO)(Z)2 −(4) (式中、TおよびZは上記の定義と同じである)のルテ
ニウム錯体、 (e)一般式: RuH(NO)(Z)3 −(5) (式中、Zは上記の定義と同じである)のルテニウム錯
体、および (f)一般式 Ru(NO)2(Z)2 −(6) (式中、Zは上記の定義と同じである)のルテニウム錯
体 から成る群から選ばれる少なくとも1種の二価ルテニウ
ム錯体の存在下で、前記の水素化を行うことを特徴とす
る前記の方法が提供される。
ルテニウム錯体触媒は、炭素−炭素二重結合の有効、か
つ、効果的な選択的水素化を行い、しかも、かような選
択的水素化は、例えばアクリロニトリル−ブタジエンゴ
ム(NBR)のようなコポリマーを実質的に架橋させずに
達成できる。
本発明の本質的なことは、カルボニル配位子、またはニ
トロシル配位子またはカルボニルおよびニトロシル配位
子を含有する特定のルテニウム錯体を使用して、NBR、
スチレレン−ブタジエンゴムおよび共役ジエンと共重合
性モノマーとの同様なコポリマー中における炭素−炭素
二重結合の選択的水素化を行うことである。このルテニ
ウム錯体は、またハライド、ハイドライド、ホスフイン
および(または)カルボキシレート配位子も含有でき
る。
使用することができるかようなルテニウム錯体の一部類
は、一般式: Ru(CO)HA(Z)3 −(1) を有する。この式において、Aはハロゲン原子、好まし
くは塩素または臭素原子であり、さらに好ましくは塩素
原子または水素原子である。基Zは式−PR1R2R3の置換
ホスフイン基である。基R1、R2およびR3は同じかまたは
異つてもよく、アルキル、アリールまたはアラルキル基
であり、好ましくはメチル、エチル、C6〜C10アリール
基およびC7〜C12アラルキル基である。さらに好ましく
はR1、R2およびR3の各々がフエニル基であり、従つてZ
がトリフエニルホスフイン基である。式(1)に相当す
る化合物は空気安定性かつ触媒として活性である。式
(1)に相当する特に好ましい化合物の特定の例には、
カルボニルクロロヒドリド(トリストリフエニルホスフ
イン)ルテニウム(II)およびカルボニルジヒドリド
(トリストリフエニルホスフイン)ルテニウム(II)で
ある。式(1)による錯体は日常方法によつて容易に合
成できる。
錯体のこの第1群は、適切なカルボン酸と反応させてル
テニウム(II)のカルボニルカルボキシラト−誘導体を
生成させることによつてさらに改質でき、その結果とし
て、本発明の方法において有用なルテニウム錯体のの第
2部類が得られる。カルボキシレート配位子−含有錯体
の配位された性質は、比較的高い触媒活性を有する高い
触媒安定性と組合されて、これらを本発明の方法におい
て特に有用なものにしている。
本発明において使用されるルテニウム(II)の好適なカ
ルボニルカルボキシラト−誘導体は一般式: Ru(CO)XY(Z)2 −(2) (式中、Xは式R4COO−に相当するカルボキシレート基
であり、Yはハロゲン原子、好ましくは塩素または臭素
原子、式R5COO−に相当するカルボキシレート基または
水素原子であり、そして、Zは式(1)に関して定義し
たのと同じである)に相当する。カルボキシレート基R4
COO−およびR5COO−は同じかまたは異つてもよく、ハロ
−置換アルキルおよびアリールカルボキシレートを含む
アルキルおよびアリールカルボキシレートから成る。特
に好ましいカルボキシレート基は、ClCH2COO−、Cl2CHC
OO−、Cl3CCOO−およびF3CCOO−、CH3COOのような未置
換アセテートを含むモノ−、ジ−およびトリ−ハロ置換
アセテート、C6H5COO−のような未置換ベンゾエート、P
-CH3C6H4COO−を含むアルキル置換ベンゾエートおよびP
-ClC6H4COO−のようなハロ−置換ベンゾエートである。
式(2)に相当する特に好ましい化合物の特定の例に
は、クロロクロロアセタト(カルボニル)ビス(トリフ
エニルホスフイン)ルテニウム(II)、クロロジクロロ
アセタト(カルボニル)ビス(トリフエニルホスフイ
ン)ルテニウム(II)、クロロトリクロロアセタト(カ
ルボニル)ビス(トリフエニルホスフイン)ルテニウム
(II)、クロロトリフルオロアセタト(カルボニル)ビ
ス(トリフエニルホスフイン)ルテニウム(II)、クロ
ロアセタト(カルボニル)ビス(トリフエニルホスフイ
ン)ルテニウム(II)、クロロベンゾアト(カルボニ
ル)ビス(トリフエニルホスフイン)ルテニウム(I
I)、ブロモベンゾアト(カルボニル)ビス(トリフエ
ニルホスフイン)ルテニウム(II)、ビス−(p−クロ
ロベンゾアト)カルボニルビス(トリフエニルホスフイ
ン)ルテニウム(II)、ヒドリド−p−トルアト(カル
ボニル)ビス(トリフエニルホスフイン)ルテニウム
(II)、クロロベンゾアト(カルボニル)ビス(トリエ
チルホスフイン)ルテニウム(II)、およびクロロベン
ゾアト(カルボニル)ビス(ジフエニルメチルホスフイ
ン)ルテニウム(II)が含まれる。
使用できるルテニウム錯体の他の部類は一般式: RuT(CO)(NO)(Z)2 −(3) を有する。この式において、Tはハロゲン原子、好まし
くは塩素または臭素原子、さらに好ましくは塩素原子で
ある。基Zは、式(1)の化合物に関して上記に詳述し
たような式−PR1R2R3の置換ホスフイン基である。式
(3)による特に好ましい化合物は、クロロカルボニル
(ニトロシル)ビス(トリフエニルホスフイン)ルテニ
ウム(II)である。
本発明において有用なルテニウム錯体の他の分類は、一
般式: Ru T(NO)(Z)2 −(4) Ru H(NO)(Z)3 −(5) Ru (NO)2(Z)2 −(6) (式中、Tは式(3)の化合物に関して上記したような
ハロゲン原子であり、Zは式(1)の化合物に関して上
記したような置換ホスフイン基である)を有する。式
(4)による好ましい化合物は、クロロ(ニトロシル)
ビス(トリフエニルホスフイン)ルテニウム(II)であ
る。式(5)による好ましい化合物は、ニトロシルヒド
リド(トリス−トリフエニルホスフイン)ルテニウム
(II)である。式(6)による好ましい化合物は、ジニ
トロシルビス(トリフエニルホスフイン)ルテニウム
(II)である。
式(1)〜(6)の錯体のいずれも、共役ジエンと1種
またはそれ以上の共重合性モノマーとのコポリマー中に
おける炭素−炭素二重結合を選択的水素化するのに有用
であるとして従来技術に開示または示唆されていない。
かような目的のためにルテニウム錯体を開示しており、
出願人が気付いた従来技術は前記したU.S.P.No.4,631,3
15および西独OS3,529,252のみである。式(1)〜
(6)と比較すると、これらの従来技術ではカルボニル
配位子を含有する錯体は開示されていない。
本発明において使用されるルテニウムカルボニル錯体形
成のための製造方法は、例えば、Robinson等によりJ.Ch
em−Soc.Dalton Trans.1912〜1920頁(1973)の文献に
記載されている。ヒドリド−およびカルボニル−カルボ
キシラトルテニウム(II)錯体は、かような方法によつ
て製造できる、また選択的水素化を行う媒質中において
現場において生成させることができる。例えば、カルボ
ニルクロロヒドリドトリス(トリフエニルホスフイン)
ルテニウム(II)は、ジクロロトリス(トリフエニルホ
スフイン)ルテニウム(II)を使用し、アルデヒド脱カ
ルボニル化を経て合成できる、またはジクロロトリス
(トリフエニルホスフイン)ルテニウム(II)およびほ
ぼ等重量のプロピオンアルデヒドを、所望により添加配
位子であるトリフエニルホスフインの存在下で、水素雰
囲気中において使用されるコポリマー溶液に添加するこ
とにより現場で生成させることもできる。同様に、式
(2)のカルボニルカルボキシラト誘導体は、窒素雰囲
気下で式(1)の錯体とそれぞれのカルボン酸とから現
場で形成できる。
本発明において使用されるニトロシル含有錯体形成のた
めの製造方法は、文献に記載されている、例えば、Reed
等により、Inorg. Synth.16、(1976)、21頁;Ahmad等
によりInorg. Synth.15、(1975)45頁;Wilson等によ
り、J.Am.Chem.Soc.93(1971)、3068頁およびLaing等
により、J.Chem.Soc.(A)、(1970)2148頁である。
本発明においては、式(1)〜(6)のルテニウムカル
ボニル錯体は、共役ジエンと1種またはそれ以上の共重
合性モノマーとのコポリマー中における炭素−炭素二重
結合の選択的水素化を行うのに使用される。かようなコ
ポリマーは、ランダム、交番またはブロツク構造のコポ
リマーでよい。好適な共役ジエンには、ブタジエン、イ
ソプレン、ジメチルブタジエンおよびピペリレンのよう
なC4〜6共役ジエンが含まれる。好適な共重合性モノ
マーには、アクリロニトリル並びにメタクリロニトリ
ル、スチレン並びにα−メチルスチレンのようなアルケ
ニル芳香族炭化水素およびイタコン酸、フマル酸、マレ
イン酸、アクリル酸およびメタクリル酸のようなC
3〜6α,β−不飽和モノ−またはポリカルボン酸が含
まれる。
本発明が適用できる好ましいコポリマーには、ブタジエ
ン−アクリロニトリルコポリマー、ブタジエン−メタク
リロニトリルコポリマー、ブタジエンとアクリロニトリ
ルまたはメタクリロニトリルおよび1種またはそれ以上
のC3〜6α,β−不飽和カルボン酸とのコポリマー、
イソプレン−アクリロニトリルコポリマー、イソプレン
−メタクリロニトリルコポリマーおよびAB、ABAおよびA
BCBAブロツクコポリマー(式中、Aはブタジエンまたは
イソプレンであり、Bはスチレンまたはα−メチルスチ
レンであり、そして、Cはカツプリング剤残基である)
が含まれる。
選択的水素化は触媒を含有するコポリマーのための溶剤
中において任意の都合のよい方法で行うことができる。
コポリマーを溶剤中に溶解させ、そして、得られた溶液
を脱気する。コポリマー溶液を含有する反応容器を水素
ガスで加圧し、触媒を添加し、溶液中に溶解させる。あ
るいはまた、触媒を添加し、コポリマー溶液中に溶解さ
せ、次いで、反応容器を水素で加圧してもよい。反応容
器を所望温度まで急速に加熱し、そして、かく拌を開始
する。水素圧力を好ましくは一定に保持して水素化反応
を所望時間進行させる。水素化反応が完結したら、水素
化されたコポリマーを任意の都合のよい方法で回収す
る。
反応容器は通常、気体水素で約0.5〜約7MPa、好ましく
は約2.5〜約5.0MPaに加圧する。純水素の使用が好まし
いが窒素のような不活性ガスの少量を含有する水素も使
用できる。
水素化反応は、通常約80℃〜約200℃、好ましくは約110
℃〜約155℃の温度で行う。温度および圧力の好ましい
条件下では、炭素−炭素二重結合の本質的に完全な水素
化は、使用する触媒、温度および圧力によつて約2〜約
9時間で達成される。時間および温度の好適な条件の使
用によつて、部分的にのみ水素化されたコポリマーを得
ることができる。水素化の程度は所望生成物に対する要
求に適するように調整することができる。
水素化方法において使用するルテニウム錯体触媒の濃度
は、通常ポリマーの約0.1〜約4重量%の範囲である。
ルテニウム触媒の高充填量では△4,5−不飽和ニトリル
結合の安定なα,β−不飽和ニトリル部分への望ましく
ない異性化を生ずる。従つて、アクリロニトリル−ブタ
ジエンコポリマーを水素化するときは約0.8重量未満の
ルテニウム錯体触媒を使用すれば望ましくない異性化を
避けられるのでこの量の触媒の使用が好ましい。これに
加えて、過剰量の触媒で生成されたポリマーでは異性化
は、生成物を0.8重量%またはそれ以下の触媒量で水素
化することによつてまたは、上記のU.S.P.No.4,503,196
に記載されている型のロジウム錯体触媒、好ましくはHR
h(PPh3)4またはClRh(PPh3)3の存在下でさらに水素化す
ることによつて転換させることができる。
選択的水素化の間、若干の架橋またはゲル形成が起こり
得る。かようなゲル形成は、カルボニルクロロヒドリド
トリス(トリフエニルホスフイン)ルテニウム(II)ま
たはクロロアセタト(カルボニル)ビス(トリフエニル
ホスフイン)ルテニウム(II)錯体でNBRを水素化する
ときに観察されている。しかし、ゲル形成は、かような
触媒を含有するコポリマー溶液にゲル形成防止配位子化
合物の添加によつて避けることができる。添加する配位
子化合物の量は、コポリマーの約1.0〜約2.0重量%であ
り、かつ、添加配位子:ルテニウム錯体触媒の重量比は
約1:1〜約2:1と変化できる。この目的用として適してい
る配位子化合物には、クロロベンゼン中のコポリマー溶
液に対しては、トリフエニルホスフインおよびトリフエ
ニルアルシンのようなホスフインおよびアルシン並びに
酢酸、クロル酢酸、安息香酸、およびp−クロロ安息香
酸のような各種のカルボン酸が含まれる。
本発明の方法において使用する溶剤は、コポリマー、触
媒および配位子化合物が可溶性であり、かつ、水素化条
件によつて不利な影響を受けない任意の有機溶剤でよ
い。かような好適な溶剤には、ベンゼン、トルエン、キ
シレン、クロロベンゼンおよびジクロロベンゼンのよう
なアリール炭化水素並びにそれらのアルキルおよびハロ
誘導体、またはテトラヒドフランおよびジオキサンのよ
うな脂肪族エーテルまたはメチルエチルケトン(MEK)
のようなケトンが含まれる。MEKを使用した場合、使用
される反応条件下でこれはある程度2−ブタノールに還
元されるがこれはコポリマーの所望する水素化を妨害し
ない。
U.S.P.No.4,631,315に提示されているデータから、低分
子量ケトンの存在はルテニウム錯体を使用する炭素−炭
素二重結合の選択的水素化の間のゲル形成を減少させる
ことは公知である。ゲル形成を生ずる傾向がある本明細
書に記載のルテニウム錯体でもかような結果が得られる
ことを発明者等は確認した。例えば容積比約1:10〜約1
0:1のメチルエチルケトンおよびクロロベンゼンのよう
な一成分が低分子量ケトンであり、他の成分が炭化水素
溶剤である混合溶剤も使用できる。
本発明の方法の水素化生成物は加硫性エラストマーであ
り、その加硫ゴムは例えば自動車のエンジンコンパート
メントにおいて使用される各種のホースおよびシールの
ような長時間高められた温度での酸化条件に対して耐性
が要求される用途に使用できる。
水素化コポリマーは、慣用の過酸化物または過酸化物/
硫黄硬化系を使用して加硫できる。コポリマー中におけ
る炭素−炭素二重結合の約50〜約99.95%、さらに好ま
しくは約95〜約99.95%、最も好ましくは約99〜約99.95
%が水素化されている加硫ゴムの使用が好ましい。
本発明の方法の最初の好ましい態様は、ステンレス鋼オ
ートクレーブ中においてコポリマーおよび触媒を溶剤中
に溶解させて水素化を行う均質水素化方法である。コポ
リマーを有機溶剤に溶解させ、得られた溶液を水素ガス
でパージし、脱気し、かつ、加圧する。反応容器を所望
温度まで迅速に加熱し、かく拌を開始し、次いで触媒を
添加する。反応が完結したら、水素化コポリマーは当業
界で周知の任意の慣用方法によつて回収できる。例え
ば、反応混合物をアルコールと混合するかまたは熱水お
よび(または)水蒸気と接触させてコポリマーを沈殿さ
せ、次いでこれを分離し、所望ならば洗浄し、例えば真
空下で乾燥させる。所望ならば触媒をU.S.P.No.3,545,9
63に記載の方法によつて回収することもできる。ステン
レス鋼オートクレーブ中におけるこの好ましい態様によ
るNBRの水素化のための好ましい触媒には、ゲル形成を
起すので比較的好ましくないRuHCl(CO)(PPh3)3およびRu
(CH3COO)Cl(CO)(PPh3)2を除いた上記したカルボニルル
テニウム(II)錯体が含まれる。
本発明の方法の他の好ましい態様においては、コポリマ
ーをC=C不飽和の定量的水素化が得られる前の架橋を
防止するためにコポリマーに添加した配位子、それぞれ
トリフエニルホスフインまたは酢酸の存在下で触媒とし
てRuHCl(CO)(PPh3)3またはRu(CHCOO)Cl(CO)(PPh3)2で水
素化する。
本発明の方法のさらに他の好ましい態様においては、コ
ポリマーを有機溶剤中のコポリマー溶液に添加したヒド
リドカルボニルルテニウム(II)誘導体およびカルボン
酸から現場で生成させたカルボニルカルボキシラトルテ
ニウム(II)錯体で水素化する。この態様におけるルテ
ニウム(II)錯体:カルボン酸の好ましい比は、約1:0.
1〜約1:1である。
本発明の方法のさらに他の好ましい態様においては、コ
ポリマーをメチルエチルケトンのようなケトン−含有溶
剤中のコポリマー溶液に添加したクロロカルボニル(ニ
トロシル)ビス(トリフエニルホスフイン)ルテニウム
(II)で水素化する。
本発明を次の実施例によつて説明する。
実施例1 本実施例およびこれに続く実施例において水素化したコ
ポリマーを次の第I表に示す、同表には組成物数値は重
量%で示す。
アクリロニトリル−ブタジエンコポリマーは、スレンレ
ス鋼オートクレーブ中において溶剤としてクロロベンゼ
ンを用い、カルボニルクロロヒドリドトリス(トリフエ
ニルホスフイン)ルテニウム(II)錯体を使用して水素
化した。水素化の間のゲル形成を防止するための工程の
改良を研究した。これはトリフエニルホスフインまたは
カルボン酸のいずれかの配位子化合物の添加によつて達
成された。
コポリマーは300mlガラスライナー中においてかく拌し
ながら所望有機溶剤(クロロベンゼン)中に溶解させ
た。実験、No.2、3、4および5では、配位子化合物を
コポリマー溶液に添加した。触媒を秤量し、触媒添加装
置に入れた。ステンレス鋼(SS316)オートクレーブを
組立て、溶液中に水素ガスを気泡として5分間通して溶
液を脱気した。水素を約0.7MPaまで装入して加圧し、圧
力を抜くことを繰返してオートクレーブをパージした。
オートクレーブを水素で約1.5MPaに加圧し、かく拌しな
がら急速に140℃まで加熱した。温度が安定した後、触
媒添加装置を水素で4.1MPaまで加圧し、触媒を溶液中に
導入した。反応は所望時間だけ進行させた。反応期間を
通じて圧力を本質的に一定に維持するのに必要に応じて
水素ガスを添加した。
所望の反応時間後に、オートクレーブを冷水浴中で冷却
し、圧力を抜き、開いた。反応に使用した溶剤容積の約
3倍に等しい容積のイソプロパノールを反応生成物に添
加した。溶液から沈殿した水素化生成物を濾過によつて
分離し、イソプロパノールで洗浄し、真空下で乾燥させ
た。
水素化生成物を重水素置換クロロホルム中に溶解させ、
プロトンNMRによつて炭素−炭素二重結合の水素化量を
測定した。
実験No.2および3では、NBR中の△4,5−不飽和ニトリル
結合のα,β−不飽和ニトリル部分への若干の異性化が
水素化反応の過程において起こつた。異性化生成物のI.
R.スペクトルでは、それぞれニトリル官能基および共役
ニトリル官能基による2種のニトリル吸収バンドが2240
cm-1および2220cm-1に示された。共役ニトリル官能基の
存在は、プロトンNMRスペクトルにおいて異性化プロト
ンによる6.2ppmに中心を有する多重線の存在によつてさ
らに確認された。かような水素化NBRに対するプロトンN
MRスペクトルではオレフイン状プロトンによる共鳴は何
等示されなかつた。
実験において使用した触媒、配位子化合物およびコポリ
マーの量を次の第II表に示す。
本実施例およびこれに続く実施例において、溶液中のコ
ポリマーの濃度は溶液の全容積に基づく重量%である
が、触媒および配位子化合物の濃度はコポリマーに基づ
く重量%である。表に示した水素化%値は、水素化され
た炭素−炭素二重結合のパーセントである。99+で示し
たときは水素化量が99.5%より大きく、かつ、99.95%
より少ないかこれに等しく、すなわち本質的完結したこ
とを示す。
実施例2 本実施例では、配位子、すなわち、トリフエニルホスフ
インの存在下でカルボニルクロロヒドリドトリス(トリ
フエニルホスフイン)ルテニウム(II)錯体を使用して
上記の実施例1において得られた完全に水素化された異
性化水素化生成物にクロロトリス(トリフエニルホスフ
イン)ロジウム(I)またはヒドリドテトラキス(トリ
フエニルホスフイン)ロジウム(I)を使用した本発明
の均質溶液水素化方法を説明する。
実施例1の実験No.2の反応混合物に、110℃および4.1MP
a水素圧力でヒドリドテトラキス(トリフエニルホスフ
イン)ロジウム(I)およびトリフエニルホスフイン
(コポリマー重量に基づいてそれぞれ2.0および20重量
%)を添加した。9時間の反応後、I.R.スペクトルおよ
1H NMRは異性化部分の完全消失を示した。反応は実施
例1に記載のように実施した。1H NMRは99+%の水素化
を示した。
実施例3 本実施例では、第I表からのコポリマーIaをジヒドリド
カルボニルルテニウム(II)錯体、すなわち、RuH2(CO)
(PPh3)3で水素化した本発明の均質溶液水素化方法を説
明する。
この実験では、第I表からのコポリマーIaのクロロベン
ゼン中の1.7重量%溶液90mlを、0.8重量%のジヒドリド
カルボニルルテニウム(II)錯体の存在下の140℃の温
度および4.1MPa水素圧力で水素化した。2時間後に反応
は終り、水素化生成物を回収し、次いで実施例1に記載
のように操作した。水素の程度は1H NMRによつて99+%
であると測定された。
実施例4 本実施例では、一般式Ru(CO)XY(Z)2(式中、X=カルボ
キシレート;Y=クロライドまたはハイドライド;Z=トリ
アルキル、アリールまたはアリール−アルキルホスフイ
ンである)のルテニウム(II)のカルボニルカルボキシ
ラト誘導体を使用した本発明の均質溶液水素化方法を説
明する。この方法においては、第I表からのコポリマー
I〜XIを水素化した。使用した方法および反応条件は、
コポリマー溶液に配位子化合物を添加しなかつたのを除
いては実施例1に記載したのと同じであつた。
各々の場合の生成物をプロトンNMRで分析し、炭素−炭
素二重結合の水素化量を測定した。13C NMRおよびIRス
ペクトルによる分析では、第I表のI〜VIIのコポリマ
ーのニトリル基には水素化が起らなかつたことを示し
た。水素化生成物のIRスペクトル分析でもコポリマーVI
〜VIIの酸基には水素化が起らなかつたことが判明し
た。使用した触媒、コポリマーおよび溶剤の量を次の第
III表に示す。
実施例5 本実施例では、配位子化合物、すなわち、酢酸の添加に
よつてクロロアセタト(カルボニル)ビス(トリフエニ
ルホスフイン)ルテニウム(II)、すなわち、RuCl(CO)
(CH3COO)(PPh3)2を使用した水素化反応の過程の間のNBR
中の架橋を回避した本発明による均質溶液水素化方法を
説明する。
この実験においては、クロロベンゼン中のコポリマーII
Iの1.7重量%溶液90mlに、0.8重量%(コポリマーIIIの
重量に基づいて)の酢酸を添加した。この系を水素でパ
ージおよび脱気した後温度を140℃に調整し、0.8重量%
(コポリマーIIIの重量に基づいて)のRuCl(CO)(CH3CO
O)(PPh3)2を添加し、オレフイン状プロトンの完全消失
が観測されるまで反応をNMRで追跡した。2.5時間の反応
後に実施例1に記載のように実施し、完全水素化生成物
(99+%)を得た。
実施例6 本実施例では、本発明の均質溶液水素化方法を使用し、
炭素−炭素二重結合の水素化程度の異る水素化コポリマ
ーを製造した。この場合は第I表のコポリマーIIIおよ
び触媒としてクロロクロロアセタト(カルボニル)ビス
(トリフエニルホスフイン)ルテニウム(II)、すなわ
ち、 RuCl(CO)(ClCH2COO)(PPh3)2を使用し、かつ、反応温度
を125℃に維持したのを除いて実施例1に記載のような
方法および反応条件を使用した。
この実施例では、第I表のコポリマーIII1.5gを90mlの
クロロベンゼンに溶解させ、オートクレーブを組立てた
後に、溶液を水素で脱気した。オートクレーブを125℃
に急速に加熱し、H2で4.1MPaまで加圧し、0.8重量%
(コポリマー重量に基づいて)の触媒を添加した。反応
の過程の間試料を抜取り、プロトンNMRによつて水素化
された炭素−炭素二重結合の%を分析した。分析結果を
次の第IV表に示す。
第IV表 反応時間(時間) 水素化% 0.5 35.0 0.7 52.0 1.3 84.0 2.2 94.0 4.3 98.0 上記の第IV表の結果は、任意の所望の時点で反応を停止
させ、常法のように生成物を回収することによつて部分
的に水素化された生成物が得られることを立証してい
る。
実施例7 本実施例では、ある範囲の溶剤を使用した本発明の均質
溶液水素化方法を説明する。使用した方法は実施例1と
同じであつた。各実験において、好適な溶剤中のコポリ
マーIcまたはIIIの1.7重量%溶液90mlを、12mg(コポリ
マーIcまたはIIIに関して0.8重量%)のクロロベンゾア
ト(カルボニル)ビス(トリフエニルホスフイン)ルテ
ニウム(II)の存在下で水素化した。水素圧力は4.1MPa
であり、そして、反応温度を140℃に維持した。得られ
た結果を次の第V表に示す。
上記の第V表の結果から、この水素化方法は各種の溶剤
が使用できることが判る。
実施例8 本実施例ではある温度範囲を使用した本発明の均質水素
化方法を説明する。第I表のコポリマーIIIおよび触媒
としてクロロベンゾアト(カルボニル)ビス(トリフエ
ニルホスフイン)ルテニウム(II)、すなわち、RuCl(C
O)(C6H5COO)(PPh3)2を使用したのを除いて、実施例1に
記載と同じ方法を使用した。オートクレーブに水素を4.
1MPaまで添加し、反応完結後に反応溶液を実施例1と同
様に処理した。得られた結果を次の第VI表に示す: 実施例9 本実施例では、ある範囲の水素圧力を使用した本発明の
均質溶液水素化方法を説明する。第I表のコポリマーII
Iを使用し、クロロベソアト(カルボニル)ビス(トリ
フエニルホスフイン)ルテニウム(II)の存在下で実施
したのを除いて実施例1と同じ方法を使用した。使用し
た反応条件および得られた結果を次の第VII表に示す: 実施例10 本実施例では、ある範囲の触媒濃度を使用した本発明の
均質溶液水素化方法を説明する。第I表のコポリマーIa
をクロロクロロアセタト(カルボニル)ビス(トリフエ
ニルホスフイン)ルテニウム(II)の存在下で水素化し
たのを除いて実施例1と同じ方法を使用した。使用した
反応条件および得られた結果を次の第VIII表に示す: 異性化によつて得られた不飽和は、長時間反応を進めた
後でも除去できなかつた。これらの結果は触媒濃度を0.
8重量%またはそれ以下にすることによつて避けられる
ことを示している。
実施例11 本実施例ではゲル形成の防止のために混合溶剤系の使用
を説明する。
メチルエチルケトンおよびクロロベンゼンから成る混合
溶剤中のコポリマーIIIを、ホスフインの添加または無
添加でHRuCl(CO)(PPh3)3を触媒として使用し、実施例1
の方法によつて水素化を行つた。反応条件および得られ
た結果を次の第IXに示す: 上記の第IX表に示した結果は、混合溶剤系の使用によつ
てゲル形成なしで定量的水素化ができることを証明して
いる。
実施例12 本実施例では本発明の方法においてニトロシル含有錯体
の使用を説明する。
メチルエチルケトン溶剤中のコポリマーIIIの水素化を
実施例1の方法によつて行つた。コポリマーIIIの濃度
は約5重量%(コポリマー重量/溶剤重量基準)であつ
た。使用した反応条件および得られた結果を次の第X表
に示す: 本開示の要約として、本発明によつて、ある種のルテニ
ウム錯体を使用して共役ジエンコポリマー中における炭
素−炭素二重結合不飽和を水素化する新規の方法が提供
される。ゲル生成および異性化は、反応条件の変更によ
つて抑制することができる。本発明の範囲内で変更態様
も可能である。
フロントページの続き (72)発明者 ラジェーブ ファーワハ カナダ国 エヌ2エル 5ジー1,オンタ リオ,キッチェナー,アパートメント 1205,ムーアゲイト クレスセント 80

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】共役ジエンおよび少なくとも1種の共重合
    性モノマーのコポリマー中における炭素−炭素二重結合
    の選択的水素化方法であって、 (a)一般式: Ru(CO)HA(Z)3 −(1) (式中、Aはハロゲン原子または水素原子であり、Zは
    R1、R2およびR3が同じかまたは異ってもよい、アルキ
    ル、アリールまたはアラルキル基である−PR1R2R3基で
    ある)のルテニウム錯体、 (b)一般式: Ru(CO)XY(Z)2 −(2) (式中、Xはカルボキシレート基であり、Yはハロゲン
    原子、カルボキシレート基または水素原子であり、そし
    て、Zは上記の定義と同じである)のルテニウム錯体、 (c)一般式: RuT(CO)(NO)(Z)2 −(3) (式中、Tはハロゲン原子であり、Zは上記の定義と同
    じである)のルテニウム錯体、 (d)一般式: RuT(NO)(Z)2 −(4) (式中、TおよびZは上記の定義と同じである)のルテ
    ニウム錯体、 (e)一般式: RuH(NO)(Z)3 −(5) (式中、Zは上記の定義と同じである)のルテニウム錯
    体、 (f)一般式: Ru(NO)2(Z)2 −(6) (式中、Zは上記の定義と同じである)のルテニウム錯
    体 から成る群から選ばれる少なくとも1種の二価ルテニウ
    ム錯体の存在下で該水素化を行うことを特徴とする前記
    の方法。
  2. 【請求項2】前記のルテニウム錯体が前記の一般式: Ru(CO)HA(Z)3 −(1) (式中、Aは塩素原子、臭素原子または水素原子であ
    り、そして、R1、R2、およびR3は同じかまたは異なり、
    そしてメチル、エチル、C6〜C10アリールまたはC7〜C12
    アラルキルである基PR1R2R3である)の1種であること
    を特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】Aが塩素原子または水素原子であり、そし
    て、R1、R2およびR3の各々がフェニル基であることを特
    徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】前記のルテニウム錯体が前記の一般式 Ru(CO)XY(Z)2 −(2) (式中、Xは式R4COO−に相当するカルボキシレート基
    であり、Yは塩素原子、臭素原子、式R5COO−に相当す
    るカルボキシレート基または水素原子であり、R4および
    R5は同じか異なり、そして、アルキルまたはアリール基
    であり、ZはR1、R2およびR3が同じか異なり、メチル、
    エチル、C6〜C10アリールまたはC7〜C12アラルキルであ
    る基−PR1R2R3である)の1種であることを特徴とする
    請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】前記のカルボキシレート基R4COO−およびR
    5COO−が、未置換アセテート、モノ−、ジ−およびトリ
    −ハロ置換アセテート、未置換ベンゾエート、アルキル
    置換ベンゾエート、またはハロ−置換ベンゾエートであ
    ることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】前記のカルボキシレート基が、ClCH2COO
    −、Cl2CHCOO−、Cl3CCOO−、F3CCOO−、CH3COO−、C6H
    5COO−、P−CH3C6H4COO−またはP−ClC6H4COO−であ
    ることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 【請求項7】R1、R2およびR3の各々がフェニルであるこ
    とを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載の方
    法。
  8. 【請求項8】前記の一般式: Ru(CO)XY(Z)2 −(2) の前記のルテニウム錯体を、一般式: RuHX(CO)(Z)3 のルテニウム錯体および所望の目的に対応するカルボン
    酸とから水素雰囲気中において水素化の現場で生成させ
    ることを特徴とする請求項4〜7のいずれか1項に記載
    の方法。
  9. 【請求項9】一般式: RuHCl(CO)(PPh3)3 の前記のルテニウム錯体を、式: RuCl2(PPh3)3 のルテニウム錯体およびアルキルアルデヒドから現場で
    生成させることを特徴とする請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】前記のルテニウム錯体が、一般式: RuCl(CO)(NO)(Z)2 −(3) のうちの1種、または一般式: RuCl(NO)(Z)2 −(4) のうちの1種、または一般式: RuH(NO)(Z)3 −(5) のうちの1種、または一般式: Ru(NO)2(Z)2 −(6) のうちの1種(上式中、Zは基PR1R2R3であり、そし
    て、R1、R2およびR3は同じか異なり、メチル、エチル、C
    6〜C10アリールまたはC7〜C12アラルキルである)であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】R1、R2およびR3の各々がフェニルである
    ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 【請求項12】前記の水素化を、前記のコポリマーの約
    0.1〜約4重量%の触媒濃度で行うことを特徴とする請
    求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 【請求項13】前記の水素化を、ゲル形成防止配位子の
    存在下で行うことを特徴とする請求項1〜12のいずれか
    1項に記載の方法。
  14. 【請求項14】前記の触媒がRu(CO)HCl(PPh3)3であり、
    そして、前記の配位子がPPh3であり、または前記の触媒
    が Ru(CO)Cl(CH3COO)(PPh3)2であり、そして、前記の配位
    子が酢酸であることを特徴とする請求項13に記載の方
    法。
  15. 【請求項15】前記の配位子が前記のコポリマーの約1.
    0〜約2.0重量%の量で存在し、そして、添加配位子化合
    物:ルテニウム錯体触媒の重量比が約1:1〜約2:1である
    ことを特徴とする請求項13または14に記載の方法。
  16. 【請求項16】前記のコポリマーがニトリル部分を含有
    し、そして、前記の水素化を該水素化の間のニトリル異
    性化を避けるために約0.8重量%より多くない触媒濃度
    で行うか、または該水素化の間にニトリルの異性化を起
    こさせ、該異性化物を式ARh(PPh3)z(式中、zが3のと
    きはAはClであり、zが4のときはAはHである)のロ
    ジウム錯体の存在下でさらに水素化を行うことによって
    除去して実質的に完全に飽和された生成物を生成させる
    ことを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の
    方法。
  17. 【請求項17】前記の水素化を、約80℃〜約200℃の温
    度で約0.5〜約7MPaの適用水素圧力で行うことを特徴と
    する請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 【請求項18】前記の圧力が約2.5〜約40MPaであり、そ
    して、前記の温度が約110℃〜約160℃であることを特徴
    とする請求項17に記載の方法。
  19. 【請求項19】前記の方法を、クロロベンゼン、o−ジ
    クロロベンゼン、ベンゼン、トルエンまたはアセトンで
    ある溶剤中において行い、そして、前記のコポリマー濃
    度が約1〜約5重量%であることを特徴とする請求項1
    〜18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 【請求項20】前記の方法を、低分子量ケトンおよび炭
    化水素溶剤の混合物を含む溶剤中において行うことを特
    徴とする請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法。
  21. 【請求項21】前記の溶剤混合物が、約1:10〜約10:1の
    容積比のメチルエチルケトンおよびクロロベンゼンの混
    合物を含むことを特徴とする請求項20に記載の方法。
  22. 【請求項22】前記のコポリマーが、ブタジエン−(メ
    タ)アクリロニトリルコポリマー、イソプレン−(メ
    タ)アクリロニトリルコポリマーおよびブタジエンと
    (メタ)アクリロニトリルおよびイタコン酸、フマル
    酸、(メタ)アクリル酸およびマレイン酸から選ばれる
    少なくとも1種のモノマーとのコポリマーまたはAB、AB
    AまたはABCBAブロックコポリマー(式中、Aはブタジエ
    ンまたはイソプレンであり、Bはスチレンまたはα−メ
    チルスチレンであり、そして、Cはカップリング剤残基
    である)であることを特徴とする請求項1〜21のいずれ
    か1項に記載の方法。
  23. 【請求項23】前記の炭素−炭素二重結合の約30〜約9
    9.95%を水素化することを特徴とする請求項1〜22のい
    ずれか1項に記載の方法。
  24. 【請求項24】前記の炭素−炭素二重結合の約95〜約9
    9.95%を水素化することを特徴とする請求項1〜23のい
    ずれか1項に記載の方法。
JP63167636A 1987-07-06 1988-07-05 ポリマーの選択的水素化方法 Expired - Fee Related JPH0676449B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US07/070,023 US4816525A (en) 1987-07-06 1987-07-06 Polymer hydrogenation process
US70023 1987-07-06

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01113407A JPH01113407A (ja) 1989-05-02
JPH0676449B2 true JPH0676449B2 (ja) 1994-09-28

Family

ID=22092646

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63167636A Expired - Fee Related JPH0676449B2 (ja) 1987-07-06 1988-07-05 ポリマーの選択的水素化方法

Country Status (7)

Country Link
US (1) US4816525A (ja)
EP (1) EP0298386B1 (ja)
JP (1) JPH0676449B2 (ja)
KR (1) KR920001317B1 (ja)
CA (1) CA1338768C (ja)
DE (1) DE3851793T2 (ja)
MX (1) MX169838B (ja)

Families Citing this family (80)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
USRE34548E (en) * 1985-11-19 1994-02-15 Bayer Aktiengesellschaft Process for the selective hydrogenation of unsaturated compounds
DE3540918A1 (de) * 1985-11-19 1987-05-21 Bayer Ag Verfahren zur selektiven hydrierung ungesaettigter verbindungen
US4925900A (en) * 1988-09-16 1990-05-15 Polysar Limited Halogenated-hydrogenated acrylonitrile-butadiene rubber
DE3921264A1 (de) * 1989-06-29 1991-01-03 Bayer Ag Hydrierung nitrilgruppenhaltiger ungesaettigter polymerer
DE3921263A1 (de) * 1989-06-29 1991-01-24 Bayer Ag Verfahren zur selektiven hydrierung nitrilgruppenhaltiger olefine
CA2015804C (en) * 1990-05-01 1996-10-22 Garry L. Rempel Polymer hydrogenation process
US5057581A (en) * 1990-05-02 1991-10-15 University Of Waterloo Polymer hydrogenation process
CS217291A3 (en) * 1990-07-19 1992-02-19 Dsm Nv Catalyst systems based on palladium for selective hydrogenation of diene polymers and copolymers
JP3060532B2 (ja) * 1990-11-30 2000-07-10 ジェイエスアール株式会社 開環重合体水素化物の製造方法
US5075388A (en) * 1990-12-13 1991-12-24 Rempel Garry L Amine modified hydrogenation of nitrile rubber
US5241013A (en) * 1992-09-02 1993-08-31 Polysar Rubber Corporation Catalytic hydrogenation of nitrile rubber
US5210151A (en) * 1992-09-02 1993-05-11 Polysar Rubber Corporation Hydrogenation of nitrile rubber
US5208296A (en) * 1992-09-02 1993-05-04 Polysar Rubber Corporation Nitrile rubber hydrogenation
US5258467A (en) * 1992-09-02 1993-11-02 Polysar Rubber Corporation Catalytic solution hydrogenation of nitrile rubber
CA2308675A1 (en) * 2000-05-12 2001-11-12 Bayer Inc. Hydrogenated vinyl aromatic-diene-nitrile rubber
CA2317364A1 (en) * 2000-08-25 2002-02-25 Bayer Aktiengesellschaft Hydrogenated nitrile rubbers with improved low-temperature properties
CA2329551A1 (en) 2000-12-22 2002-06-22 Bayer Inc. Process for the production of hydrogenated nitrile rubber
TW593386B (en) 2001-06-12 2004-06-21 Bayer Inc Process for the preparation of low molecular weight hydrogenated nitrile rubber
CN100469802C (zh) * 2004-11-12 2009-03-18 江苏圣杰实业有限公司 高聚物碳碳双键加氢钌配合物催化剂及其加氢方法
EP1760093B1 (de) 2005-08-30 2011-12-21 LANXESS Deutschland GmbH Verwendung von Katalysatoren für den Metatheseabbau von Nitrilkautschuk
DE102005042265A1 (de) 2005-09-06 2007-03-08 Lanxess Deutschland Gmbh Vernetzbare Zusammensetzungen, daraus erhältliche thermoplastische Elastomere und deren Verwendung
DE102005047115A1 (de) 2005-09-30 2007-04-05 Lanxess Deutschland Gmbh Vernetzbare Zusammensetzungen, Verfahren zu deren Herstellung und deren Verwendung
DE102005059625A1 (de) 2005-12-14 2007-06-21 Lanxess Deutschland Gmbh Mikrogel-enthaltende vulkanisierbare Zusammensetzung auf Basis von hydriertem Nitrilkautschuk
DE102005061628A1 (de) 2005-12-21 2007-06-28 Lanxess Deutschland Gmbh Hydrierter Nitrilkautschuk mit enger Molekulargewichtsverteilung, ein Verfahren zu seiner Herstellung und seine Verwendung
DE102006008521A1 (de) 2006-02-22 2007-08-23 Lanxess Deutschland Gmbh Verwendung von Katalysatoren mit erhöhter Aktivität für die NBR-Metathese
DE102006008520A1 (de) 2006-02-22 2007-08-23 Lanxess Deutschland Gmbh Neue Katalysator-Systeme und deren Verwendung für Metathese-Reaktionen
EP2027920B1 (de) 2007-08-21 2014-10-08 LANXESS Deutschland GmbH Katalysatoren für Metathese-Reaktionen
DE102007039526A1 (de) 2007-08-21 2009-02-26 Lanxess Deutschland Gmbh Katalysator-Systeme und deren Verwendung für Metathese-Reaktionen
DE102007039525A1 (de) 2007-08-21 2009-02-26 Lanxess Deutschland Gmbh Verfahren zum Metathese-Abbau von Nitrilkautschuk
DE102007039695A1 (de) 2007-08-22 2009-02-26 Lanxess Deutschland Gmbh Katalysatoren für Metathese-Reaktionen
DE102007039527A1 (de) 2007-08-21 2009-02-26 Lanxess Deutschland Gmbh Katalysatoren für Metathese-Reaktionen
DE602007006480D1 (de) 2007-08-21 2010-06-24 Lanxess Deutschland Gmbh Metathese eines Nitrilkautschuks in Gegenwart von Übergangsmetallkomplexkatalysatoren
JP5514740B2 (ja) * 2008-01-29 2014-06-04 ランクセス・ドイチュランド・ゲーエムベーハー アルキルチオ末端基を任意に含有し、任意に水素化されたニトリルゴム
EP2147721A1 (de) 2008-07-08 2010-01-27 Lanxess Deutschland GmbH Katalysator-Systeme und deren Verwendung für Metathese-Reaktionen
EP2145920A1 (en) 2008-07-15 2010-01-20 Lanxess Deutschland GmbH Vulcanizable polymer compositions
EP2147931A1 (en) 2008-07-24 2010-01-27 LANXESS Inc. Process for the continuous hydrogenation of carbon-carbon double bonds in an unsaturated polymer
EP2147932A1 (en) 2008-07-24 2010-01-27 LANXESS Inc. Process for the continuous hydrogenation of carbon-carbon double bonds in an unsaturated polymer to produce a hydrogenated polymer
EP2289622A1 (en) 2009-08-31 2011-03-02 LANXESS Deutschland GmbH Ruthenium based catalysts for the metathesis of nitrile rubbers
EP2289623A1 (en) 2009-08-31 2011-03-02 LANXESS Deutschland GmbH Metathesis of nitrile rubbers in the presence of transition metal catalysts
CN102481562A (zh) 2009-08-31 2012-05-30 朗盛德国有限责任公司 包含低分子量的任选氢化的丁腈橡胶的可固化的聚合物组合物
EP2292687B1 (en) 2009-09-03 2012-07-25 Rhein Chemie Rheinau GmbH Improved vulcanisable guanidine-free mixtures containing ethylene acrylate (AEM), polyacrylate (ACM) and/or hydrogenated acrylnitrile (HNBR)-based rubbers compounds, vulcanisates, prepared by cross-linking this vulcanisable mixtures and their use
KR101435299B1 (ko) 2009-09-17 2014-08-27 란세스 도이치란트 게엠베하 니트릴 고무 및 유기 용매에서의 그의 제조
EP2298824A1 (de) 2009-09-17 2011-03-23 LANXESS Deutschland GmbH Nitrilkautschuke und deren Herstellung in organischen Lösungsmitteln
EP2385074A1 (de) 2010-05-07 2011-11-09 LANXESS Deutschland GmbH Nitrilkautschuke und deren Herstellung in organischen Lösungsmitteln
EP2316861A1 (de) 2009-11-03 2011-05-04 LANXESS Deutschland GmbH Nitrilkautschuke
EP2368917B1 (en) 2010-03-25 2013-01-09 LANXESS International SA Process for the production of water and solvent-free hydrogenated nitrile rubbers
EP2386600B1 (de) 2010-04-15 2013-06-19 LANXESS Deutschland GmbH Isocyanatgruppen-enthaltende Vernetzer für Nitrilkautschuke
EP2392610A1 (de) 2010-06-02 2011-12-07 Lanxess Deutschland GmbH Neue Thermoplast-Kautschuk-Mehrkomponenten-Systeme
EP2418225A1 (de) 2010-08-09 2012-02-15 LANXESS Deutschland GmbH Teilhydrierte Nitrilkautschuke
RU2482915C2 (ru) * 2010-08-13 2013-05-27 Открытое акционерное общество "СИБУР Холдинг"(ОАО "СИБУР Холдинг") Рутениевый катализатор селективного гидрирования ненасыщенных полимеров и способ гидрирования ненасыщенных полимеров
EP2423235A1 (de) 2010-08-31 2012-02-29 LANXESS Deutschland GmbH Verfahren zur Herstellung von Nitrilkautschuken in organischen Lösungsmitteln
EP2423238A1 (de) 2010-08-31 2012-02-29 LANXESS Deutschland GmbH Verfahren zur Herstellung von Nitrilkautschuken in organischen Lösungsmitteln
EP2423234A1 (de) 2010-08-31 2012-02-29 LANXESS Deutschland GmbH Kautschukblends aus verschiedenen Nitrilkautschuken
EP2471851A1 (de) 2010-12-29 2012-07-04 LANXESS Deutschland GmbH Vulkanisierbare Zusammensetzungen auf Basis Epoxygruppen-haltiger Nitrilkautschuke
EP2471852A1 (de) 2010-12-29 2012-07-04 Lanxess Deutschland GmbH Vulkanisierbare Zusammensetzungen auf Basis Epoxygruppen-haltiger Nitrilkautschuke
EP2484700B1 (de) 2011-02-04 2013-10-09 LANXESS Deutschland GmbH Funktionalisierte Nitrilkautschuke und ihre Herstellung
WO2012174734A1 (en) 2011-06-24 2012-12-27 Lanxess Deutschland Gmbh Solution polymerization/co-polymerization of dienes, hydrogenation of dienerubbers and hydrogenated dienerubbers
EP2554558A1 (de) 2011-08-02 2013-02-06 Lanxess Deutschland GmbH Verfahren zur Herstellung von Nitrilkautschuken in organischen Lösungsmitteln
EP2565229A1 (de) 2011-09-02 2013-03-06 LANXESS Deutschland GmbH Vulkanisierbare Zusammensetzungen auf Basis von Epoxygruppen-haltigen Ethylenvinylacetat-Copolymerisaten
EP2581407A1 (de) 2011-10-11 2013-04-17 Lanxess Deutschland GmbH Vulkanisierbare Zusammensetzungen auf Basis Epoxygruppen-haltiger Nitrilkautschuke
EP2581409A1 (de) 2011-10-11 2013-04-17 Lanxess Deutschland GmbH Vulkanisierbare Zusammensetzungen auf Basis Epoxygruppen-haltiger Nitrilkautschuke
WO2013056400A1 (en) 2011-10-21 2013-04-25 Lanxess Deutschland Gmbh Catalyst compositions and their use for hydrogenation of nitrile rubber
WO2013056461A1 (en) 2011-10-21 2013-04-25 Lanxess Deutschland Gmbh Catalyst compositions and their use for hydrogenation of nitrile rubber
WO2013056459A1 (en) 2011-10-21 2013-04-25 Lanxess Deutschland Gmbh Catalyst compositions and their use for hydrogenation of nitrile rubber
WO2013056463A1 (en) 2011-10-21 2013-04-25 Lanxess Deutschland Gmbh Catalyst compositions and their use for hydrogenation of nitrile rubber
WO2013159365A1 (en) 2012-04-28 2013-10-31 Lanxess Deutschland Gmbh Hydrogenation of nitrile rubber
KR102365309B1 (ko) 2014-02-03 2022-02-22 아란세오 도이치란드 게엠베하 안정화된 고무
EP3034518B1 (de) 2014-12-19 2017-05-24 ARLANXEO Deutschland GmbH Farbstabile Nitrilkautschuke
EP3196239A1 (de) 2016-01-25 2017-07-26 ARLANXEO Deutschland GmbH Vulkanisierbare zusammensetzungen auf basis von hydriertem nitrilkautschuk, verfahren zu deren herstellung und deren verwendung
EP3255088B1 (de) 2016-06-07 2020-04-29 ARLANXEO Deutschland GmbH Verwendung von vulkanisierbaren zusammensetzungen und vulkanisaten in kontakt mit kühlmittel enthaltend silan-beschichteten wollastonit
US20200308377A1 (en) 2017-08-16 2020-10-01 Arlanxeo Deutschland Gmbh Vulcanizable compositions containing hydrogenated nitrile rubber, vulcanizates produced therefrom and use thereof
WO2019057703A1 (de) 2017-09-20 2019-03-28 Arlanxeo Deutschland Gmbh Vulkanisierbare hnbr-zusammensetzung mit hoher wärmeleitfähigkeit
JP7248677B2 (ja) 2017-12-08 2023-03-29 アランセオ・ドイチュランド・ゲーエムベーハー ルテニウム錯体触媒を使用してニトリルゴムを製造するためのプロセス
US11203679B2 (en) 2018-04-27 2021-12-21 Arlanxeo Deutschland Gmbh Use of ruthenium and osmium catalysts for the metathesis of nitrile rubber
EP3827030B1 (en) 2018-07-23 2024-03-27 ARLANXEO Deutschland GmbH Hydrogenation of nitrile rubber
WO2020020677A1 (en) 2018-07-23 2020-01-30 Arlanxeo Deutschland Gmbh Method for producing hydrogenated nitrile rubber and hnbr compositions thereof
CN112469738B (zh) 2018-07-23 2023-03-10 阿朗新科德国有限责任公司 催化剂用于丁腈橡胶的复分解的用途
EP3894074A2 (en) 2018-12-12 2021-10-20 ARLANXEO Deutschland GmbH Catalyst system containing a metathesis catalyst and at least one phenolic compound and a process for metathesis of nitrile-butadiene rubber (nbr) using the catalyst system
CN113227153B (zh) * 2018-12-17 2023-11-14 阿朗新科德国有限责任公司 用替代性溶剂制备hnbr溶液的方法
KR20210103464A (ko) 2018-12-19 2021-08-23 아란세오 도이치란드 게엠베하 리튬 이온 배터리의 전지의 캐소드에 대한 전극 조성물, 캐소드 슬러리 조성물, 캐소드 및 이를 혼입한 배터리

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3454644A (en) * 1966-05-09 1969-07-08 Shell Oil Co Homogeneous hydrogenation process employing a complex of ruthenium or osmium as catalyst
CA1220300A (en) * 1982-12-08 1987-04-07 Polysar Limited Polymer hydrogenation process
DE3337294A1 (de) * 1983-10-13 1985-04-25 Bayer Ag, 5090 Leverkusen Verfahren zur selektiven hydrierung von c-c-doppelbindungen in gegenwart von reduzierbaren, stickstoffhaltigen gruppen und neue ruthenium-komplexverbindungen
DE3433392A1 (de) * 1984-09-12 1986-03-20 Bayer Ag, 5090 Leverkusen Hydrierung nitrilgruppenhaltiger ungesaettigter polymerer
US4928478A (en) 1985-07-22 1990-05-29 General Electric Company Water and steam injection in cogeneration system
DE3529252A1 (de) * 1985-08-16 1987-02-19 Bayer Ag Verfahren zur selektiven hydrierung ungesaettigter verbindungen
CH674561A5 (ja) 1987-12-21 1990-06-15 Bbc Brown Boveri & Cie
CH687269A5 (de) 1993-04-08 1996-10-31 Abb Management Ag Gasturbogruppe.
DE19609912A1 (de) 1996-03-14 1997-09-18 Asea Brown Boveri Verfahren zum Betrieb einer Kraftwerksanlage

Also Published As

Publication number Publication date
CA1338768C (en) 1996-12-03
EP0298386A3 (en) 1989-04-19
KR890002242A (ko) 1989-04-10
EP0298386B1 (en) 1994-10-12
KR920001317B1 (ko) 1992-02-10
JPH01113407A (ja) 1989-05-02
DE3851793D1 (de) 1994-11-17
DE3851793T2 (de) 1995-02-09
EP0298386A2 (en) 1989-01-11
US4816525A (en) 1989-03-28
MX169838B (es) 1993-07-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0676449B2 (ja) ポリマーの選択的水素化方法
US4812528A (en) Polymer hydrogenation process
US5057581A (en) Polymer hydrogenation process
US4503196A (en) Polymer hydrogenation process
JP4607945B2 (ja) 低分子量ニトリルゴムの調製方法
JPH0525243B2 (ja)
JP2002212203A (ja) ニトリルコポリマーゴムの水素化
JPH0374131B2 (ja)
JPH0426322B2 (ja)
JPH0317812B2 (ja)
KR101306505B1 (ko) 디엔-기재 중합체 라텍스의 수소화
US7385010B2 (en) Hydrogenation of diene-based polymer latex
US7345115B2 (en) Organic solvent-free hydrogenation of diene-based polymers
KR101306549B1 (ko) 디엔-기재 중합체의 무-유기 용매 수소화
JPH06184223A (ja) 水素添加されたニトリルゴムの改善された製造方法
JP3368543B2 (ja) ニトリルゴムの水素化
EP0455154B1 (en) Polymer hydrogenation process using ruthenium complexes
US5561197A (en) Hydrogenation of diene copolymers
JP3368544B2 (ja) 水素添加されたニトリルゴムの改善された製造方法
JP2894506B2 (ja) ニトリル基を含むオレフインの選択的水素化方法
JP2021532238A (ja) ニトリルゴムの水素化
CA2368684A1 (en) Esbo enhanced hydrogenation
JPH04202408A (ja) ニトリル基含有不飽和共重合体の水素化方法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees