JPH0676176U - 梱包箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 廃棄処理上の問題がなく、容積を縮小でき、
製造コストが低減し、しかも解梱等の取扱いが容易な梱
包箱の提供を目的とする。 【構成】 梱包箱は段ボール製の外箱８と、段ボール製
の内装材１で構成され、内装材１は、底片２と、その長
手方向両端縁に形成された立上片３，３と、上蓋片４，
４と、底片２の幅方向両端縁に形成された内側面片６お
よび外側面片７とを備え、前記各上蓋片４には切欠片５
がそれぞれ形成され、前記内側面片６および外側面片７
の長手方向両端部には、折り曲げ可能に折曲片６ａ，７
ａが延出形成されている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、鏡，タイル等の板材を複数枚積層した状態で梱包するための梱包 箱に関するものである。

【０００２】

【従来の技術及びその課題】

従来、鏡，ガラス板，タイル等の板材を複数枚梱包して輸送する場合、図６に 示すような形状に形成した発泡スチロール製の内装材５１と、発泡スチロール製 の蓋板５２が用いられており、内装材５１内に複数枚の鏡等を積層状に入れ、そ の上面に蓋板５２を被せた状態で、図７に示すような段ボール製の外箱５３内に 入れて、外箱５３のフラップ５３ａ，５３ｂを閉じて輸送に供しており、このよ うな従来の梱包箱においては、内装材として発泡スチロールが使用されているた め、特に近年においては地球環境を破壊する原因の一つとして、この発泡スチロ ールの廃棄問題があり、使用後の廃棄処理上問題が生じていた。また、発泡スチ ロール製の内装材５１では容積が大となり、梱包箱全体が大型となってしまうと いう問題点もあり、さらに内装材５１の製造コストが大であり、コスト上の問題 点もあった。さらに内装材５１から積層状の鏡等を取り出すのが困難で、解梱作 業が面倒であるという問題点があった。

【０００３】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記従来の問題点に鑑み案出したものであって、梱包箱のコストを低 減させて容積を縮小させ、かつ廃棄処理の問題もなく取扱いが容易な梱包箱を提 供せんことを目的とし、その要旨は、鏡，ガラス，タイル等の板材を複数枚積層 した状態で梱包し輸送に供する梱包箱であって、該梱包箱は、段ボール製の外箱 と、該外箱内に内装され前記積層した板材の外周を包囲する両面複段ボール製の 内装材で構成され、該内装材は、前記積層した複数枚の板材が載置される底片と 、該底片の長手方向両端縁にそれぞれ折り曲げ可能に立設された一対の立上片と 、該各立上片の上端縁に折り曲げ可能に形成され前記板材の上面を開閉可能に覆 蓋し得る一対の上蓋片と、前記底片の幅方向両端縁にそれぞれ折り曲げ可能に立 設された一対の内側面片と、該各内側面片の上端縁に該内側面片の外側へ折り曲 げ可能に形成された一対の外側面片とを備え、前記一対の内側面片および外側面 片の各長手方向両端部には、前記立上片の外側へ折り曲げ可能な折曲片がそれぞ れ延出形成されているとともに、前記各上蓋片の上部部位には、該上蓋片の裏側 へ折り曲げ可能な切欠片がそれぞれ形成されていることである。

【０００４】

【作用】

梱包箱を構成する内装材は段ボール製であり、コストを低減させて容積を縮小 させた状態に形成することができ、しかも内装材はクッション性の大なる両面複 段ボールで形成されており、鏡等の板材をこの内装材で包囲した時には、積層状 の板材の外周側は内側面片６と外側面片７の二重構造となり、さらにコーナー部 では折曲片が立上片の外側に折り曲げられて四重構造となるため、衝撃に対し良 好に板材を保護して、緩衝効果を発揮することができる。

【０００５】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図１は、梱包箱を構成する内装材１の展開図であり、この内装材１は、８mmの 厚みを有する二重構造の両面複段ボール製で一体形成されたものであり、鏡，ガ ラス，タイル等の板材の平面形状に対応させた長方形等に形成した底片２と、こ の底片２の長手方向両端縁にそれぞれ連続状に形成された立上片３，３を有し、 さらに各立上片３，３の端縁にはさらに連続して、上蓋片４，４が形成されてお り、各上蓋片４，４の先端側の中央部には切欠状に切欠片５が形成されており、 この切欠片５には内側へ折り曲げ可能に２以上の折曲線５ａ，５ａが形成されて いる。

【０００６】 また、前記底片２の幅方向両端縁には、それぞれ内側面片６，６が連続状に形 成されており、さらに各内側面片６の端縁には、それぞれ連続状に外側面片７が 形成されており、各内側面片６および各外側面片７の長手方向両端縁には、折り 曲げ可能に折曲片６ａ，６ａ，７ａ，７ａが一体形成されている。

【０００７】 このような内装材１は、図２に示すように、底片２に対し前記立上片３および 上蓋片４を立設させることができ、さらに内側面片６，６も底片２に対し立ち上 げることができ、さらに各内側面片６の外側の外側面片７は、内側面片６の外側 へ折り返して重合させることができるものとなっており、底片２上に、例えば５ 枚の鏡Ｍを積層させて載置し、図３に示すように、鏡Ｍの上面に各上蓋片４，４ を折り曲げ当接させて上面を覆蓋することができ、さらに重合状態とさせた内側 面片６，外側面片７の各両端縁の折曲片６ａ，７ａを、それぞれ立上片３の外側 へ折り曲げてコーナー部を四重構造として補強することができ、このように積層 状の鏡Ｍを内装材１で外周および上面を包囲した状態で、図４に示すように、内 装材１を段ボール製の外箱８内に内装させ、外箱８のフラップ８ａ，８ｂを閉じ て梱包を完了することができ、前記内装材は８mm厚の両面複段ボールで形成され ており、さらに前述した如く、外周は内側面片６，外側面片７および折曲片６ａ ，７ａで補強されているため、外箱８は５mm厚程度の段ボールで形成させれば十 分な緩衝機能を持たせることができる。

【０００８】 なお、目的地において鏡Ｍを取り出す際には、内装材１の上蓋片４，４にそれ ぞれ形成されている切欠片５を立ち上げ状にして、その各切欠片５を指で摘み、 切欠片５，５を摘んだ状態で上方へ引き上げることにより、内装材１を外箱８か ら容易に取り出すことができ、解梱が容易となる。なお、この各切欠片５，５に は指を挿入可能な開口を形成させておけば、指を開口に挿入させてさらに良好に 持ち上げることが可能となる。

【０００９】 なお、本例では内装材１内に５枚の鏡を積層状に入れたが、輸送する鏡が例え ば３枚とか２枚の場合には、図５の半断面斜視図で示すように、前記切欠片５， ５を、折曲線５ａ，５ａを介して上蓋片４，４の内側へ適宜折り曲げ、鏡Ｍの上 面に折り曲げた切欠片５，５を当接させて、鏡Ｍのガタ付きを良好に防ぐことが でき、１種類の内装材１により鏡の枚数に対応させることが可能となる。

【００１０】 このように本例では、内装材１および外箱８をすべて段ボール製としたもので あるため、従来の発泡スチロールのような廃棄処理の問題が解消され、また発泡 スチロールのように大型ではなく、全体の容積を縮小させてコンパクトなものと することができ、しかも製造コストを低減させることが可能となる。

【００１１】

【考案の効果】

本考案は、鏡，ガラス，タイル等の板材を複数枚積層した状態で梱包し輸送に 供する梱包箱であって、該梱包箱は、段ボール製の外箱と、該外箱内に内装され 前記積層した板材の外周を包囲する両面複段ボール製の内装材で構成され、該内 装材は、前記積層した複数枚の板材が載置される底片と、該底片の長手方向両端 縁にそれぞれ折り曲げ可能に立設された一対の立上片と、該各立上片の上端縁に 折り曲げ可能に形成され前記板材の上面を開閉可能に覆蓋し得る一対の上蓋片と 、前記底片の幅方向両端縁にそれぞれ折り曲げ可能に立設された一対の内側面片 と、該各内側面片の上端縁に該内側面片の外側へ折り曲げ可能に形成された一対 の外側面片とを備え、前記一対の内側面片および外側面片の各長手方向両端部に は、前記立上片の外側へ折り曲げ可能な折曲片がそれぞれ延出形成されていると ともに、前記各上蓋片の上部部位には、該上蓋片の裏側へ折り曲げ可能な切欠片 がそれぞれ形成されていることにより、積層状の鏡，タイル等の板材を内装材で 包囲し、しかも落下事故等の際に鏡，タイル等を良好に保護するように、外周は 内側面片および外側面片および折曲片で強固に四重構造として保護しており、梱 包箱としての緩衝機能を十分に発揮できるとともに、従来のものに比べて容積を 縮小してコンパクトなものとすることができ、かつ製造コストを低減させること ができ、しかも従来のような廃棄処理の問題が解消され、さらに切欠片等を介し 解梱作業等が容易化して、取扱いが良好化する効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】梱包箱を構成する内装材の展開図である。

【図２】図１の内装材を使用状態とした斜視図である。

【図３】積層状の鏡を内装材で包囲した状態の斜視構成
図である。

【図４】包囲した状態でさらに外箱内に内装する状態の
斜視構成図である。

【図５】内装材の切欠片を内側へ折り曲げて鏡のガタ付
きを防止した状態の半断面斜視図である。

【図６】従来の発泡スチロール製の内装材の斜視構成図
である。

【図７】従来の外箱の斜視図である。

【符号の説明】

１ 内装材 ２ 底片 ３ 立上片 ４ 上蓋片 ５ 切欠片 ５ａ 折曲線 ６ 内側面片 ７ 外側面片 ６ａ，７ａ 折曲片 ８ 外箱

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 鏡，ガラス，タイル等の板材を複数枚積
   層した状態で梱包し輸送に供する梱包箱であって、該梱
   包箱は、段ボール製の外箱と、該外箱内に内装され前記
   積層した板材の外周を包囲する両面複段ボール製の内装
   材で構成され、該内装材は、前記積層した複数枚の板材
   が載置される底片と、該底片の長手方向両端縁にそれぞ
   れ折り曲げ可能に立設された一対の立上片と、該各立上
   片の上端縁に折り曲げ可能に形成され前記板材の上面を
   開閉可能に覆蓋し得る一対の上蓋片と、前記底片の幅方
   向両端縁にそれぞれ折り曲げ可能に立設された一対の内
   側面片と、該各内側面片の上端縁に該内側面片の外側へ
   折り曲げ可能に形成された一対の外側面片とを備え、前
   記一対の内側面片および外側面片の各長手方向両端部に
   は、前記立上片の外側へ折り曲げ可能な折曲片がそれぞ
   れ延出形成されているとともに、前記各上蓋片の上部部
   位には、該上蓋片の裏側へ折り曲げ可能な切欠片がそれ
   ぞれ形成されていることを特徴とする梱包箱。