JPH0675862U - 手動式アクセル及びブレーキ用操作レバー握り - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 下肢及び手先が不自由な身体障害者のため
に、自動車用アクセル及びブレーキを手動で操作するた
めのＴ字形操作レバー握りを手で握ることなく操作で
き、より安全な運転姿勢を保つことのできる手動式アク
セル及びブレーキ用Ｔ字形操作レバーを提供することで
ある。 【構成】 自動車用アクセル及びブレーキを手動で操作
するためのＴ字形操作レバー握り１を有する自動車運転
用補助装置において、Ｔ字形操作レバーの握りの水平部
２の両端でＴ字形操作レバー握りに固定され、Ｔ字形操
作レバー握りの水平部より上方に延びた、運転手の手を
当接させるための当接体１０を設けている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、下肢の不自由な身体障害者のために自動車のアクセル、ブレーキを 手動で操作できるようにした運転補助装置を手先の不自由な者でも容易に利用で きるようにした手動式アクセル及びブレーキ用Ｔ字形操作レバー握りに関する。

【０００２】

【従来技術】

市販の自動車では、ブレーキペダル及びアクセルペダルは、右足で操作される ことを前提として、ブレーキペダルは、ハンドルの略真下に、アクセルペダルは ブレーキペダルと略同じ高さで、ブレーキペダルよりも更に自動車の前方に向か って右方に、それぞれ配設される。したがって、下肢の不自由な身体障害者は、 足でブレーキペダル及びアクセルペダルを操作して市販の自動車を運転すること ができない。

【０００３】 出願人は、かかる不都合を改善した下肢の不自由な身体障害者用の手動式運転 補助装置を製造してきた。手動式ブレーキペダル及びアクセルペダル操作用レバ ーは、図４に示すように、右手ハンドルの場合自動車の前方に向かってハンドル の左側で、ハンドルの高さと略同じ高さに設置される。図４のＴ字型操作レバー 握りを左手で握って後方（運転手から離れる方向）に押すと、ターンバックルロ ッド４にピンを介して連結されたＬ型押し金具５が直接ブレーキペダルを押して 、ブレーキ操作を行う。この場合、チェーン連結金具７とチェーン固定金具８と の間のチェーン６は撓み、アクセル操作は行われない。反対に、Ｔ字型操作レバ ー握りを左手で握って手前（運転手に近づく方向）に引くと、逆にチェーン６が 緊張して、アクセル操作が行われ、ブレーキペダルは押されないのでブレーキ操 作は行われない。このように、手でＴ字型操作レバー握りを操作することによっ て、アクセル及びブレーキ操作を行うことができる。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】 しかし、この従来のＴ字型操作レバー握りでは、レバーを操作するのにＴ字形 操作レバー握りの水平部を指で握る必要がある。従って、手先の不自由な者は、 Ｔ字形操作レバー握りの水平部を握るのが困難なため、手動でブレーキ及びアク セル操作を行うのに支障がある。特に、Ｔ字型操作レバー握りを前方（運転手に 近づく方向）に引く場合に困難である。又、カーブ等の走行中、Ｔ字型操作レバ ー握りを操作できる手先の不自由な運転手であっても、身体が遠心力で左右に揺 れるため体勢を崩し、Ｔ字形操作レバー握りから手が外れる恐れがあり、ブレー キ及びアクセル操作が行えず安全な運転ができなくなる問題がある。

【０００５】 したがって、本考案の目的は、Ｔ字形操作レバー握りを手で握ることなく操作 できる手動式アクセル及びブレーキ操作用レバー握りを提供することである。 本考案の別の目的は、安全な運転姿勢を保つことのできる手動式アクセル及び ブレーキ用Ｔ字形操作レバー握りを提供することである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案においては、上記問題を解決するために、自動車用アクセル及びブレー キを手動で操作するためのＴ字形操作レバー握りを有する自動車運転用補助装置 において、前記Ｔ字形操作レバー握りの水平部の両端で前記Ｔ字形操作レバー握 りに固定された、運転手の手を当接させるための当接体を設けたことを特徴とす る手動式アクセル及びブレーキ用Ｔ字形操作レバー握りを提供する。

【０００７】

【作用】

下肢及び手先の不自由な自動車の運転手は、Ｔ字形操作レバー握りを手で操作 してアクセル或いはブレーキを行う際に、Ｔ字形操作レバー握りの水平部の両端 でＴ字形操作レバー握りに固定された当接体に手を当てる。手で当接体を押し引 きすることにより、Ｔ字形操作レバー握りの水平部の両端固定部を介して、それ に応じてＴ字形操作レバー握りが押し引きされ、アクセル或いはブレーキ操作が 行われる。

【０００８】 又、自動車の走行中、カーブ等で身体が左右に揺れると、例えば、左に曲がる 場合には、手は当接体の右側部に当たり、身体に作用する遠心力が、当接体に伝 えられる。

【０００９】

【実施例】

以下、添付の図面に基づいて、本考案の実施例を説明する。 図１及び図２はそれぞれ、本考案に係わる手動式アクセル及びブレーキ用Ｔ字 形操作レバー握りの第１実施例を示す。図１及び図２からわかるように、当接体 １０は、Ｔ字形操作レバー握りを含む平面における断面形状が逆Ｕ字形である。 下肢及び手先の不自由な自動車の運転手は、Ｔ字形操作レバー握りの水平部と当 接体の逆Ｕ字形で形成する開口の中に片手を挿入して、当接体に手を当てる。当 接体は、Ｔ字形操作レバー握りの水平部２の両端で、締結手段１１を介してＴ字 形操作レバー握りに固定される。

【００１０】 図３は、本考案に係わる手動式アクセル及びブレーキ用Ｔ字形操作レバー握り の第２変形例を示す。当接体１０の曲面形状の一部に切り欠き１２を設けたもの である。切り欠き１２の大きさは、当接体の曲面部に手の甲に当たるのが確保で きる程度である。 図５は、本考案に係わる手動式アクセル及びブレーキ用Ｔ字形操作レバー握り の第３変形例を示す。Ｔ字形操作レバー握りの水平部を傾けた点を除いて、図１ の手動式アクセル及びブレーキ操作用レバー握りと同様である。

【００１１】 図６は、本考案に係わる手動式アクセル及びブレーキ用Ｔ字形操作レバー握り の第４変形例を示す。Ｔ字形操作レバー握りの水平部を傾けた点を除いて、図３ の手動式アクセル及びブレーキ操作用レバー握りと同様である。 図７は、本考案に係わる手動式アクセル及びブレーキ用Ｔ字形操作レバー握り の第５変形例を示す。当接体１０をＴ字形操作レバー握りの水平部２の両端の突 起体とした点を除いて、図１の手動式アクセル及びブレーキ用Ｔ字形操作レバー 握りと同様である。

【００１２】 以上本考案の実施例を説明したが、本考案は上記の実施例に限定されるもので はなく、実用新案登録請求の範囲に記載した考案の範囲内で種々改変が可能なこ とは言うまでもない。例えば、当接体の形状は、運転手の手の大きさ、手先の不 自由の程度等に応じて変えることができる。

【００１３】

【効果】

以上説明したごとく、本考案にあっては、下肢及び手先の不自由な者でも、Ｔ 字形操作レバー握りの水平部の両端で固定された当接体に手を当てることにより 、Ｔ字形操作レバー握りの水平部を指で握って操作することなく、片手全体でＴ 字形操作レバー握りを押し引きしてブレーキ、アクセルの操作を行うことができ る。

【００１４】 又、当接体の左右の側部が、当てた手を介して体全体を支えるので、自動車の 走行中、下肢で踏ん張って体を支えることができなくとも、カーブ等で体勢を崩 すことなく、しかも手がＴ字形操作レバー握りから離れることなく安全に運転を 行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る手動式アクセル及びブレーキ用Ｔ
字形操作レバー握りの第１実施例を示す正面図である。

【図２】本考案に係る手動式アクセル及びブレーキ用Ｔ
字形操作レバー握りの第１実施例を示す側面図である。

【図３】本考案に係る手動式アクセル及びブレーキ用Ｔ
字形操作レバー握りの第２実施例を示す正面図である。

【図４】従来の運転補助装置を自動車に取り付けた状態
を示す斜視図である。

【図５】本考案に係る手動式アクセル及びブレーキ用Ｔ
字形操作レバー握りの第３実施例を示す正面図である。

【図６】本考案に係る手動式アクセル及びブレーキ用Ｔ
字形操作レバー握りの第４実施例を示す正面図である。

【図７】本考案に係る手動式アクセル及びブレーキ用Ｔ
字形操作レバー握りの第５実施例を示す正面図である。

【符号の説明】

１ Ｔ字型操作レバー握り ２ Ｔ字型操作レバー握り水平部 １０当接体 １１締結手段 １２切り欠き

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 自動車用アクセル及びブレーキを手動で
   操作するためのＴ字形操作レバー握りを有する自動車運
   転用補助装置において、前記Ｔ字形操作レバー握りの水
   平部の両端で前記Ｔ字形操作レバー握りに固定され、前
   記Ｔ字形操作レバー握りの水平部より上方に延びた、運
   転手の手を当接させるための当接体を設けたことを特徴
   とする手動式アクセル及びブレーキ用Ｔ字形操作レバー
   握り。
2. 【請求項２】 前記当接体は、前記Ｔ字形操作レバーの
   水平部の一端から他端まで連続して延び、前記Ｔ字形操
   作レバー握りの水平部と前記当接体とで開口を形成する
   ことを特徴とする請求項１に記載の手動式アクセル及び
   ブレーキ操作用レバー握り。
3. 【請求項３】 前記当接体は、前記Ｔ字形操作レバー握
   りの水平部のそれぞれの端に設けられた突起体であるこ
   とを特徴とする請求項１に記載の手動式アクセル及びブ
   レーキ用Ｔ字形操作レバー握り。