JPH0338049Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ハンドルに取り付けたスイツチを操
作することによりブレーキが作動する、ハンドル
に取り付けたスイツチによる自動車のブレーキ操
作装置に関するものである。

〔考案の背景と目的〕

現在、自動車の補助ブレーキ、若しくは制動装
置の操作は、足踏み式による主ブレーキと、手動
式や足踏み式による補助ブレーキが使用されてい
るが、いづれも頻度が多く操作が煩わしいため、
運転手の操作の誤りにより、主ブレーキとアクセ
ルを踏み間違えることによる事故が発生したり、
また勾配のある道路などで車を停止している場合
に、主ブレーキの踏み方がゆるいため自動車が移
動することによる事故が起こることがある。

補助ブレーキの操作に関連しては、実開昭58−
59654号公報に於て、車両が停止しておりかつア
クセルペダルが踏み込まれていない場合に自動的
に補助ブレーキ（パーキングブレーキ装置）を作
動させる装置が開示されている。しかしながら、
この装置では補助ブレーキの操作にのみ関するも
のであるため、頻度の高い車体停止の際の主ブレ
ーキ操作の煩わしさ、並びに前述のような主ブレ
ーキ用のペダルとアクセルペダルとを踏み誤るこ
とによる事故の問題は解決されない。また、前記
公報では、前記装置を作動させるためのスイツチ
がステアリングカラムに設けられており、操作の
ためにハンドルから片手を離す必要があり、操作
が煩わしいのみならず、安全性上も問題がある。

この考案は上記背景に鑑み、自動車を停止又は
制動〔例えばABS（アンチスキツドブレーキシス
テム）を作動〕するときに安全で、かつ確実な操
作を行うことの可能なブレーキ操作装置を提供す
ることを目的としている。

〔実施例〕

以下には図面を参照して、この考案の実施例に
ついて詳述する。

第１図は、この考案になる装置を構成する制御
部の動作の実施例を示す。ハンドルに取り付けら
れたスイツチを押したときＳ１、自動車が走行中
であるかどうかを判断しＳ２、走行中でないと判
断されれば補助ブレーキが動作しＳ３、自動車を
停止状態に保つ。この場合、ブレーキを解除する
とき、再発進のためにアクセルを踏んだ場合Ｓ４
と、再度ハンドルに取り付けられたスイツチを押
した場合Ｓ５、いずれの場合でも解除可能であ
る。また走行中であると判断されると、自動車の
速度が予め設定された値より小さいかを調べＳ
６、この設定された速度以下の場合は主ブレーキ
が動作するＳ７。また、この設定された速度以上
の時は、主ブレーキは動作せず、設定された速度
以下になつた時から動作する。この場合、再度ハ
ンドルに取り付けられたスイツチを押すか、若し
くはアクセルペダルを踏むことにより、ブレーキ
を解除することができる。

第２図は、ハンドルにスイツチを取り付ける位
置の実施例を示したものである。第２図に於て、
Ａはハンドルの握い部１０と軸１１との連結部に
スイツチ１２を取り付けた実施例であり、Ｂはハ
ンドルの握り部１０の中にスイツチを埋め込んだ
実施例である。Ｃはハンドルの軸部１１にスイツ
チ１２を取り付けた実施例である。Ｄはハンドル
の裏側にスイツチ１２を取り付けた実施例であ
る。

第３図は本考案の構成を示すブロツク図であ
る。押釦スイツチ２０はハンドルに取り付けられ
ており、制御部２１と接続される。いま、スイツ
チ部２０の押釦が押されたとすると、制御部２１
は状態検知部２２から送られるデータに基づき、
ブレーキ操作部２３へ、ブレーキ操作の指示を与
える。状態検知部２２では自動車の速度とアクセ
ルペダルの状態を検知して制御部２１に伝え、こ
れに基づいて制御部が第１図に示すような動作を
行う。

〔効果〕

本考案は上述した通りであるから、自動車を停
止させる際に、スイツチを操作することにより、
主ブレーキペダルや、補助ブレーキレバー等の何
れをも操作することなく確実に車体を停車させか
つアクセルペダル操作のみで確実に発進させるこ
ともできる。すなわち、頻繁な停車時の主ブレー
キペダルや、補助ブレーキレバー等の煩わしい操
作から解放され、かつ停車させる際に主ブレーキ
ペダルとアクセルペダルとを踏み誤ることによる
事故をも防止できる。また、スイツチがハンドル
に取り付けられているために、ハンドルから手を
離すことなく装置の操作を行なうことができるの
で、操作の煩わしさが更に軽減されるとともにか
つ安全である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、制御部の動作の実施例を示すフロー
チヤート、第２図は、ハンドルにスイツチを取り
付ける位置の実施例、第３図は、この考案になる
装置の実施例の構成ブロツク図である。 １０……ハンドルの握り部分、１１……ハンド
ルの軸、１２……スイツチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 自動車のハンドルに取り付けたスイツチと、自
   動車の速度とアクセルペダルの状態を検知する状
   態検知部と、ブレーキを操作するブレーキ操作部
   と、前記状態検知部の検知状態及び前記スイツチ
   の状態に基づいてブレーキ操作部へブレーキ操作
   の指示を伝達する制御部とからなり、該制御部
   は、スイツチを押したとき自動車が走行中である
   かどうかを判断し、走行中でないと判定されると
   補助ブレーキを作動させ自動車を停止状態に保
   ち、走行中であると判定されると自動車の速度が
   予め設定された値より小さいかを調べ、設定され
   た値以下の場合は主ブレーキを作動させ、また設
   定された速度以上の時は主ブレーキは作動され
   ず、設定された速度以下になつたときから主ブレ
   ーキが作動するようブレーキ操作部へ指示するよ
   うにしてなる、ハンドルに取り付けたスイツチに
   よる自動車のブレーキ操作装置。