JPH0675488U - 低温ミストサウナ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 浴室内を温度４０〜４５℃、相対湿度略８０
％の低温ミストサウナ室とする装置を提供する。 【構成】 換気乾燥暖房機１を浴室の天井に設置して温
風を循環させ、蒸気発生装置１３を浴室の角部に設置し
て蒸気を発生させる。浴室内の温湿度を温湿度センサー
で検出して上記蒸気発生装置１３の蒸気用ヒーター及び
上記換気乾燥暖房機１の温風用ヒーターを制御すること
で、所定の温湿度を維持させる。一定時間経過しサウナ
完了時には、上記換気乾燥暖房機１を暖房機能から換気
乾燥機能に切換えることで浴室の乾燥が行なわれる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、浴室をサウナ室として利用する低温ミストサウナ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

発汗によって新陳代謝を高め、汗と一緒に老廃物を排出するサウナは健康と美 容によいところから愛好者も多い。一般にサウナ設備には、温度と湿度の別によ って、高温サウナ（温度９０〜１２０℃、相対湿度１０〜３０％）、低温ミスト サウナ（温度４０〜４５℃、相対湿度略９０〜１００％）の他、遠赤外線照射（ 温度４０〜６０℃、相対湿度１０〜３０％）がある。しかし、専用のサウナ室を 必要としたため設備費が高額となり、このことが家庭用への普及を妨げる要因と なっていた。遠赤外線照射型のサウナは安価ではあるが、発汗までに長時間かか った。また使用感も、高温サウナでは喉がカラカラに乾き、暑くて息苦しいもの であったし、低温ミストサウナでは視界を遮る濃いモヤにむせたり、結露によっ て頭上から雫が落下してくるといった欠点があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

同じ低温ミストサウナでも、相対湿度を略８０％程度に下げても発汗には充分 であるし、モヤもかからず、呼吸も楽である。また一方、浴室を洗濯物の乾燥室 として使えるようにする換気乾燥暖房機が公知である。これは通常の換気機能の 他に、浴室内の空気を循環させる乾燥機能と、その循環気流を加温する暖房機能 とを具備したもので、既に市販されている。

【０００４】 本考案の目的は、この換気乾燥暖房機と、電気ヒーターにより蒸気を発生する 蒸気発生装置との組合わせによって、手軽に浴室内を上記した温湿度とする低温 ミストサウナ装置を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】 本考案は、浴室の天井に設置され、換気機能と、浴室内空気を循環させる乾燥 機能と、その循環気流を温風用ヒーターで加熱する暖房機能とに切替可能な換気 乾燥暖房機と、 浴室の角部または天井に設置され、上記換気乾燥暖房機の温風と混合される蒸 気を蒸気用ヒーターで発生させる蒸気発生装置と、 浴室内の温度と湿度を温度センサーと湿度センサーで検出し夫々設定値との差 で上記蒸気発生装置の蒸気用ヒーター及び上記換気乾燥暖房機の温風用ヒーター を制御するとともに、一定時間経過後に上記換気乾燥暖房機を暖房機能から換気 乾燥機能に切換える制御手段とを備えたものである。

【０００６】

【作 用】

蒸気発生装置で発生させた蒸気を換気乾燥暖房機で作った温風循環流に混合さ せることで、浴室内を低温ミストサウナ室にする。制御手段によって所望の温度 ４０〜４５℃、相対湿度略８０％にされ、使用後には換気乾燥暖房機は換気乾燥 に切替わって室内をカラカラに乾いた状態にさせる。

【０００７】

【実施例】

図１は、本考案になるサウナ装置を浴室内に設置した例であって、天井に装着 した換気乾燥暖房機１からの温風流（矢印イ）と、浴室の角部に設置された蒸気 発生装置１３からの吹出蒸気流（矢印ロ）とが、浴室の比較的上方で合体し、そ のミスト温風流が浴室内を循環することを示している。

【０００８】 この換気乾燥暖房機１の構造は、図２に示すように、吸気口３を有するケーシ ング２内にモータ４によって回転するシロッコフアン５を設け、その吐出側６に は切替ダンパー７が回動自在に枢着している。切替ダンパー７の切換えで、一つ は実線で示した矢印のように、送風口９から送風し吸気口３で吸気して循環する 「乾燥」機能と、その循環気流を温風用ヒータ８で加温する「暖房」機能と、も う一つは一点鎖線で示した矢印のように、排気口１０から排気ダクト１１へ連絡 する「換気」機能を奏する。図中、１２は室外からゴミや虫などの侵入を防止す るダクトシャッタである。かかる換気乾燥暖房機１は既に市販されていること、 既述のとおりである。

【０００９】 図３は、浴室の角部に設置される蒸気発生装置１３の構成を示す断面図である 。本例は水道配管工事の手間を省くため、蒸気発生用水の供給を給水カセットタ ンク１４で行うようにしたものである。給水カセットタンク１４はパイプヒータ ー１６を内装した蒸気発生釜１５の上に設置され、蒸気用ヒーター１６の加熱に よって発生した蒸気は蒸気ダクト１７を経て蒸気吹出口１８から浴室内に吹出さ れることになる。蒸気発生釜１５の下部には水抜き用の排水ホース１９とドレー ン用電磁弁２０が取付いている。２１は電気回路ボックスの前に取付けた操作パ ネルである。蒸気吹出口１７の開口位置は、安全のため立った人の頭よりも上に 設け、且つ前記した換気乾燥暖房機１の送風口９からの温風とよく混合する位置 に設定するのが好ましい。

【００１０】 図４には、給水カセットタンク１４に給気バルブ付き蓋２２を設けて常水位Ａ を維持するようにしていること、蒸気発生釜１５には水位センサー２３を取付け て空焚き防止水位Ｂを検知することが示されている。

【００１１】 つぎに、換気乾燥暖房機１と蒸気発生装置１３との制御手段について、図５の ブロック図によって説明する。操作パネル２１にあるオン・オフスイッチ２４を オンとすることによって運転が開始され、湿度センサー２５によって検出した室 内湿度により蒸気発生用ヒーター１６の電力を制御し、希望の相対湿度約８０％ に制御する。また、温度センサー２６によって検出した室内温度により温風用ヒ ーター８の電力を制御し、希望の４０〜４５℃に制御する。所定の時間が経過し サウナが完了すると、浴室換気乾燥機１の動作を換気乾燥動作に切替えて浴室内 を乾燥する。一方、ドレーン用電磁弁２０を開として残っている水を抜く。運転 中に水位センサー２３が空焚き防止水位にまで降下したことを検出すると報知ブ ザーが鳴る。尚、室温が所定値に達する手前でブザーを鳴らして準備完了を知ら せたり、温度については好みに応じて例えば高温の４５℃と低温の４０℃を選択 可能としたり、サウナ入浴時間についても所望の時間に設定できて時間が来ると 終了ブザーを鳴らすようにしたりすることは、適宜実施できることである。

【００１２】 以上の例は蒸気発生装置１３を浴室内に設置したけれども、天井に設置するこ ともでき、図４は、その場合の断面図である。両者の主たる相違点は、給水カセ ットタンク１４に代わる給水タンク１４ａが蒸気発生釜１５と並んで連通して設 置される点であり、機能的或いは使用法には特別変りはないから、改めて説明す ることは省略する。

【００１３】

【考案の効果】

以上のように、この考案は、家庭の浴室を手軽に低温ミストサウナ室に変える のに、高額な設備費をかけずにできるものであって、しかもサウナ利用中は室内 空気の循環で上下方向における温度差を殆どない状態にさせるから、頭はのぼせ て足下は冷たいといった不快さは全くない点で優れている。また、使用後は換気 乾燥暖房機によって換気乾燥が施されて、浴室内をカラッと湿り気のない状態に するのが簡単にでき、カビ発生のおそれをなくすことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案になる低温ミストサウナ装置を浴室内に
設置した状態を示した斜視図である。

【図２】図１の換気乾燥暖房機の断面図である。

【図３】図１の蒸気発生装置の縦断面図である。

【図４】図３の蒸気発生装置の横断面図である。

【図５】図１の低温ミストサウナ装置の制御手段を説明
するブロック図である。

【図６】図３の蒸気発生装置とは異なる蒸気発生装置の
断面図である。

【符号の説明】

１ 換気乾燥暖房機 ３ 吸気口 ５ シロッコフアン ７ 切替ダンパー ８ 温風用ヒータ ９ 送風口 １１ 排気ダクト １３ 蒸気発生装置 １８ 蒸気吹出口 ２３ 水位センサー ２５ 温度センサー ２６ 湿度センサー

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 浴室の天井に設置され、換気機能と、
   浴室内空気を循環させる乾燥機能と、その循環気流を温
   風用ヒーターで加熱する暖房機能とに切替可能な換気乾
   燥暖房機と、 浴室の角部または天井に設置され、上記換気乾燥暖房機
   の温風と混合される蒸気を蒸気用ヒーターで発生させる
   蒸気発生装置と、 浴室内の温湿度を温度センサーと湿度センサーで検出し
   夫々設定値との差で上記蒸気発生装置の蒸気用ヒーター
   及び上記換気乾燥暖房機の温風用ヒーターを制御すると
   ともに、一定時間経過後に上記換気乾燥暖房機を暖房機
   能から換気乾燥機能に切換える制御手段とを備えたこと
   を特徴とする低温ミストサウナ装置。