JPH0675152A - レンズ鏡筒の定位置回動環とその支持筒の結合装置 - Google Patents

レンズ鏡筒の定位置回動環とその支持筒の結合装置

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JPH0675152A
JPH0675152A JP22757292A JP22757292A JPH0675152A JP H0675152 A JPH0675152 A JP H0675152A JP 22757292 A JP22757292 A JP 22757292A JP 22757292 A JP22757292 A JP 22757292A JP H0675152 A JPH0675152 A JP H0675152A
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Hitoshi Tanaka
田中  均
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構成からなり、上記バリヤ等を駆動す
る定位置回動環を、レンズ鏡筒内の支持筒に容易にバヨ
ネット嵌合させることができる、レンズ鏡筒の定位置回
動環とその支持筒の結合装置を提供すること。 【構成】 一端を開放した支持筒の奥部と、この支持筒
の内周部に嵌合される定位置回動環とにそれぞれ、特定
回動位置で両者の軸方向移動を可能とするバヨネット爪
を設け、上記支持筒に、該支持筒のバヨネット爪との間
に上記定位置回動環を回動させる空間を形成するフラン
ジ部を設けたレンズ鏡筒において、上記支持筒のバヨネ
ット爪を、光軸と平行な方向に、該支持筒の上記一端開
口部まで延長し、組立時のガイドとなるガイドバヨネッ
ト爪とした、レンズ鏡筒の定位置回動環とその支持筒の
結合装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、レンズ鏡筒に用いられる定位置
回動環とその支持筒とを結合させる結合装置に関する。
【0002】
【従来技術およびその問題点】カメラにおいて、例えば
レンズ鏡筒の前端部にてバリヤブロックを駆動しレンズ
保護バリヤを作動させ、撮影開口を開閉させるための駆
動部材は、部品点数の削減等の目的から、光軸方向移動
を規制する押え部材等を用いることなく、レンズ鏡筒と
バヨネット爪を用いて所謂バヨネット嵌合させ、これに
より、回転方向の動きのみを許容して光軸方向の動きを
規制する方法がとられていた。
【0003】しかしながら、このようなバヨネット爪に
より上記駆動部材をレンズ鏡筒に組み付ける場合、例え
ば、一端を開放したレンズ鏡筒の奥部にこのレンズ鏡筒
側のバヨネット爪が位置するものにおいては、レンズ鏡
筒側のバヨネット爪に対して上記駆動部材側のバヨネッ
ト爪を手探りでバヨネット嵌合させなければならず、作
業が難しく、必要以上の時間が掛かり、作業性が悪い不
都合があった。
【0004】
【発明の目的】本発明は、このような従来の問題点に鑑
みて成されたものであり、簡単な構成からなり、上記バ
リヤ等を駆動する定位置回動環を、レンズ鏡筒内の支持
筒に容易にバヨネット嵌合させることができる、レンズ
鏡筒の定位置回動環とその支持筒の結合装置を提供する
ことを目的としている。
【発明の概要】
【0005】上記目的を達成する本発明は、従って、一
端を開放した支持筒の奥部と、この支持筒の内周部に嵌
合される定位置回動環とにそれぞれ、特定回動位置で両
者の軸方向移動を可能とするバヨネット爪を設け、上記
支持筒に、該支持筒のバヨネット爪との間に上記定位置
回動環を回動させる空間を形成するフランジ部を設けた
レンズ鏡筒において、上記支持筒のバヨネット爪を、光
軸と平行な方向に、該支持筒の上記一端開口部まで延長
し、組立時のガイドとなるガイドバヨネット爪としたこ
とに特徴を有する。
【0006】
【発明の実施例】以下図示実施例に基づいて本発明を説
明する。図1に示すズームレンズ鏡筒は、第1群レンズ
L1、第2群レンズL2、および第3群レンズL3の前
後3群の可動レンズ群を有し、これらを光軸O方向に所
定の軌跡で移動させることによりズーミングを行なわ
せ、第2群レンズL2を移動させることによりフォーカ
シングを行なわせるものである。カメラのカメラボディ
10内に固定される固定鏡筒11には、ヘリコイド環1
2が固定されている。固定鏡筒11には、光軸Oと平行
な方向の直進案内溝11aが形成されており、ヘリコイ
ド環12には、その内周に雌ヘリコイド12aが形成さ
れている。
【0007】このヘリコイド環12の内周には、カム環
13が位置している。このカム環13は、その外周面
に、雌ヘリコイド12aに噛み合う雄ヘリコイド13a
と、雄ヘリコイド13aのリード方向に傾斜させたスパ
ーギヤ13b(図8参照)を備えている。スパーギヤ1
3bは定位置で回転する図示しないピニオンと噛み合
う。
【0008】カム環13の内周面には、第1群レンズ用
の雌ヘリコイド13cと、第2群レンズ、第3群レンズ
用のインナーカム溝13d、13eが形成されている。
該インナーカム溝13d、13eは、その前側の端部が
カム環13の端面に開放されている。またこのインナー
カム溝13d、13eは、雌ヘリコイド13cの一部を
切除した形で、周方向位置を異ならせてそれぞれ複数本
が形成されている。
【0009】カム環13の内方には、直進案内環14が
その内周面に沿って位置している。この直進案内環14
の前端部には、定位置回動環39の筒状部41に形成し
た開閉凸部41a(図3、図4参照)に係合したとき、
ばね手段(図示せず)により図4の反時計方向に回動付
勢される定位置回動環39を同図時計方向に回動させる
カム部14fが形成されている。直進案内環14の後端
部には、カム環13の内周フランジ13fと当接すべき
外周フランジ14aが形成されている。また直進案内環
14の後端部には、外周フランジ14aとの間に内周フ
ランジ13fを相対回動自在に挟む直進案内板15が、
固定ねじ16で固定されている。この直進案内板15
は、固定鏡筒11の直進案内溝11aに嵌まる径方向突
起15aを有している。従って、直進案内環14は、カ
ム環13に対して相対回転は自在であり、光軸O方向に
は一体に移動する。
【0010】カム環13の雌ヘリコイド13cには、第
1群レンズL1を固定した第1群レンズ枠18の雄ヘリ
コイド18aが螺合している。該雌ヘリコイド13cと
雄ヘリコイド18aは、雌ヘリコイド12aと雄ヘリコ
イド13aとは逆リードである。また、カム環13のイ
ンナーカム溝13dには、第2群移動枠19の外周面に
植設したカムピン20が嵌まり、同インナーカム溝13
eには、第3群レンズL3を固定した第3群レンズ枠2
1の外周面に植設したカムピン22が嵌まっている。
【0011】第2群移動枠19には、AF・AEユニッ
ト24が固定されており、このAF・AEユニット24
の内周に、第2群レンズL2を固定した第2群レンズ枠
25がヘリコイド結合している。AF・AEユニット2
4は、被写体距離情報に応じた角度だけ円周方向に駆動
される駆動ピン24aを有し、この駆動ピン24aが第
2群レンズ枠25の径方向に突出させた連動アーム25
aに係合している。従って、第2群レンズ枠25、つま
り第2群レンズL2は、駆動ピン24aの回転角および
ヘリコイドのリードに従って光軸O方向に進退し、フォ
ーカシングがなされる。AF・AEユニット24はま
た、被写体の輝度情報に基づき、シャッタブレード25
bを開閉する。
【0012】第1群レンズ枠18(第1群レンズL
1)、第2群移動枠19(第2群レンズL2)および第
3群レンズ枠21(第3群レンズL3)は、いずれも、
直進案内環14に直進案内されている。すなわち、第1
群レンズ枠18はその内周側に、直進案内環14の外面
に形成した直進案内溝14b(図10)に嵌まるべき、
直進キー18d(図7)と、光軸Oと平行な方向に該第
1群レンズ枠18の一端開口部まで延長して形成されか
つ直進キーを兼用するバヨネット爪18c(図6)とを
有している。該バヨネット爪18cは、撮影レンズ組立
時のガイドとなる組立ガイドバヨネット爪として構成さ
れている。第1群レンズ枠18の内周側においてのバヨ
ネット爪18cと直進キー18dとの間には、左右で2
つのバヨネット爪18bが形成されており、該2つのバ
ヨネット爪18bとバヨネット爪18cは、光軸を中心
とする円周方向に略等角度間隔となるように配置されて
いる。また第1群レンズ枠18のバヨネット爪18b、
18cおよび直進キー18dと、第1群レンズL1を支
持するフランジ部18fとの間には、定位置回動環40
を回動させる空間s(図5〜図7)が形成されている。
【0013】また第2群移動枠19、第3群レンズ枠2
1は、光軸Oと平行な直進キー19a、21aを有して
おり、この直進キー19a、21aが、直進案内環14
の内面に穿設した光軸Oと平行な直進案内溝14c、1
4dに嵌まっている。カムピン20、22は、この直進
キー19a、21aの後端部上に固定したもので、直進
案内溝14c、14dを通って、インナーカム溝13
d、13eに嵌まっている。
【0014】図3に、フィルム側から視た第1群レンズ
枠18(支持筒)と定位置回動環39とのバヨネット嵌
合開始状態を示す。この定位置回動環39は、第1群レ
ンズ枠18の内周側にバヨネット嵌合されるべきもの
で、その前部に外周フランジ部40を有し、後部に筒状
部41を有している。この筒状部41の外周面には、直
進案内環14のカム部14fを係合させるべき上記開閉
凸部41aが形成されている。定位置回動環39は、第
1群レンズ枠18への組付け状態において、ばね手段
(図示せず)により同図反時計方向に回動付勢され、連
動手段(図示せず)を介して第1群レンズ枠18先端の
バリヤブロック35を駆動し、バリヤ34を作動させて
撮影開口32を開放状態に保持する。そして、ズームレ
ンズ鏡筒を最も収縮させたその収納時、上記カム部14
fが開閉凸部41aに係合して定位置回動環39が同図
時計方向に回動されると、該定位置回動環39は、上記
連動手段を介してバリヤブロック35を駆動し、バリヤ
34を作動させて撮影開口32を閉塞する。
【0015】外周フランジ部40は、上記バヨネット爪
18b、18cとそれぞれ対応させた位置に、結合用凹
部40bを有していて、それらのうち2箇所の結合用凹
部40b間に、組立ガイド用凹部40dが形成されてい
る。外周フランジ部40はさらに、その後壁面を所定量
切り欠いて形成したバヨネット係合部(バヨネット爪)
40eを有している。このバヨネット係合部40eは、
3箇所の結合用凹部40bに対応させてそれぞれ形成さ
れ、図3の状態の定位置回動環39を、第1群レンズ枠
18に対して同図反時計方向に回動させたとき、図4の
ようにバヨネット爪18b、18cにそれぞれ係合する
ことができるように構成されている。
【0016】第1群レンズ枠18と第2群移動枠19の
間に、蛇腹取付環28を介して遮光蛇腹29が固定され
ており、第2群移動枠19と第3群レンズ枠21の間
に、両者を互いに離れる方向に移動付勢する圧縮コイル
ばね30が挿入されている。この圧縮コイルばね30
は、カムピン20とインナーカム溝13d、およびカム
ピン22とインナーカム溝13eの遊びを除去する。カ
ム環13の先端に、第1群レンズ枠18の外周面に摺接
する遮光リング31(図9)が設けられている。
【0017】以上の基本構成を有する本ズームレンズ鏡
筒(レンズ鏡筒)は、次のように作動する。図1に示す
最短焦点距離状態から、カム環13のスパーギヤ13b
に噛み合っているピニオンをモータによって回転駆動す
ると、カム環13が雄ヘリコイド13aおよび雌ヘリコ
イド12aに従い、回転しながら光軸O方向前方に進出
する。すると、直進案内環14によって直進案内されて
いる第1群レンズ枠18は、逆リードの雄ヘリコイド1
8aと雌ヘリコイド13cの関係に従って、カム環13
に対してさらに前進する。
【0018】一方、同様に直進案内環14によって直進
案内されている第2群移動枠19と第3群レンズ枠21
は、それぞれそのカムピン20と22がカム環13のイ
ンナーカム溝13dと13eに嵌合しているから、カム
環13の回転に伴い、インナーカム溝13dと13eの
形状に従って、光軸O方向に進出し、ズーミングがなさ
れる。
【0019】このズーミングにおける第1群レンズL1
の光軸O方向の移動量は、雌ヘリコイド12aと雄ヘリ
コイド13aによるカム環13の移動量に、雌ヘリコイ
ド13cと雄ヘリコイド枠18aによる第1群レンズ枠
18の移動量を加えた量となり、第2群レンズL2、第
3群レンズL3の移動量は、雌ヘリコイド12aと雄ヘ
リコイド13aによるカム環13の移動量に、インナー
カム溝13d、13eによる第2群移動枠19、第3群
レンズ枠21の移動量を加えた量となる。
【0020】ここで、第1群レンズ枠18に対する定位
置回動環39の組み付け作業を詳細に説明する。まず、
該第1群レンズ枠18と定位置回動環39を、フィルム
面側から視て図3のようになるように組み合わせる。す
なわち、定位置回動環39の3箇所の結合用凹部40b
のうち1箇所を、バヨネット爪18cに合わせかつ組立
ガイド用凹部40dを直進キー18dに合わせ、この状
態において、定位置回動環39を光軸方向前方に移動さ
せる。すると、この定位置回動環39は、結合用凹部4
0bのうちの1箇所および組立ガイド用凹部40dが、
組立ガイドバヨネット爪として構成されたバヨネット爪
18cおよび直進キー18dに直進案内され、第1群レ
ンズ枠18に対して相対回動することなく移動してフラ
ンジ部18fに当接し、3箇所のバヨネット係合部40
eをそれぞれ空間sに位置させる。
【0021】この状態において、定位置回動環39を図
3の反時計方向に回動させると、この定位置回動環39
はその外周フランジ部40を空間s内で回動させ、その
3箇所のバヨネット係合部40eをバヨネット爪18b
およびバヨネット爪18cにそれぞれ係合させる。この
とき直進キー18dは、図7に示されるように、単に、
組立ガイド用凹部40dの部分の回動を許容する。
【0022】したがって、第1群レンズ枠18と定位置
回動環39の組付け作業時、光軸O方向に延長させて形
成し直進案内キーとして構成したバヨネット爪18c、
および直進キー18dにより、定位置回動環39を所定
の位置に容易かつ確実に案内移動させることができるか
ら、手探りで行なう従来の組付け作業に比して、組み立
て作業を向上させることができる。
【0023】なお、本実施例では、第1群レンズ枠18
に形成した複数個のバヨネット爪のうちの1つを、該レ
ンズ枠18の一端開口まで延長させて直進案内キーとし
て兼用したが、複数個のバヨネット爪を全て、組み立て
用ガイドとなる直進案内キーとして兼用するように構成
してもよい。
【0024】
【発明の効果】以上のように本発明によると、支持筒に
定位置回動環をバヨネット爪を介して組み付ける際の作
業を、極めて容易かつ確実に行なうことができ、作業性
を向上させることができる。しかもその構成は、支持筒
のバヨネット爪を、光軸と平行な方向に、該支持筒の一
端開口部まで延長することで、容易に得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のレンズ鏡筒の実施例を示す、最短焦点
距離状態の上半縦断面図である。
【図2】同実施例のレンズ鏡筒の最長焦点距離状態の上
半縦断面図である。
【図3】第1群レンズ枠に対する定位置回動環の組付け
作業の開始状態を示すフィルム開口側から視た図であ
る。
【図4】第1群レンズ枠に対する定位置回動環の組付け
作業の完了状態を示すフィルム開口側から視た図であ
る。
【図5】図3のV-V 線に沿わせた断面図である。
【図6】図3のVI- VI線に沿わせた断面図である。
【図7】図3のVII - VII 線に沿わせた断面図である。
【図8】図9と組み合わせて一体となる分解斜視図であ
る。
【図9】図8と組み合わせて一体となる分解斜視図であ
る。
【図10】直進案内環単体の斜視図である。
【符号の説明】
L1 第1群レンズ L2 第2群レンズ L3 第3群レンズ 11 固定鏡筒 14 直進案内環 14a 外周フランジ 14f カム部 18 第1群レンズ枠(支持筒) 18b バヨネット爪 18c バヨネット爪(組立ガイドバヨネット爪) 18d 直進キー 39 定位置回動環 40 外周フランジ部 40b 結合用凹部 40d 組立ガイド用凹部 40e バヨネット係合部(バヨネット爪) 41 筒状部 41a 開閉凸部 s 空間

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端を開放した支持筒の奥部と、この支
    持筒の内周部に嵌合される定位置回動環とにそれぞれ、
    特定回動位置で両者の軸方向移動を可能とするバヨネッ
    ト爪を設け、 上記支持筒に、該支持筒のバヨネット爪との間に上記定
    位置回動環を回動させる空間を形成するフランジ部を設
    けたレンズ鏡筒において、 上記支持筒のバヨネット爪を、光軸と平行な方向に、該
    支持筒の上記一端開口部まで延長し、組立時のガイドと
    なるガイドバヨネット爪としたことを特徴とするレンズ
    鏡筒の定位置回動環とその支持筒の結合装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、組立ガイドバヨネッ
    ト爪は、支持筒の直進ガイドを兼用しているレンズ鏡
    筒。
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