JPH0675071B2 - 免疫診断試薬 - Google Patents

免疫診断試薬

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JPH0675071B2
JPH0675071B2 JP60253847A JP25384785A JPH0675071B2 JP H0675071 B2 JPH0675071 B2 JP H0675071B2 JP 60253847 A JP60253847 A JP 60253847A JP 25384785 A JP25384785 A JP 25384785A JP H0675071 B2 JPH0675071 B2 JP H0675071B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、免疫学的凝集反応を利用した免疫診断試薬に
関する。特に、凝集反応性がよく、凝集像が明確で粒子
沈降速度の大きい免疫診断試薬に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする問題点〕
抗原・抗体反応を利用する免疫学的検査において、凝集
反応は沈降反応,補体結合反応と共に、あるいはこれら
に比して著しく簡便かつ鋭敏な反応として利用されてい
る。そして、凝集反応は、遊離細胞や細胞膜表面に局在
する抗原を検出する反応と共に、抗原・抗体の精製技術
の進歩により特異性の高い抗血清が得られることによつ
て、特異性の高い抗体を血球粒子,ベントナイト粒子,
カオリン粒子,ラテツクス粒子などの粒子担体に固定さ
せておき、対応する抗原を凝集反応によつて検査するな
ど、臨床検査における応用範囲が著しく拡大している。
マイクロタイター法は、上記凝集反応を利用した免疫学
的検査法である。この方法は、半定量的測定法で、力価
測定が可能であり、しかも操作が簡便であるために免疫
学的検査に於いて多用されている。従来、マイクロタイ
ター法では免疫診断試薬の担体として羊等動物の赤血球
が用いられてきた。赤血球を用いた免疫診断試薬は感度
が高く、赤血球の入手が容易であり、感作物質を感作し
やすいという特徴を有している。しかし、赤血球に個体
差があり、かつ、赤血球自身が抗原性を有し、さらに赤
血球自身の保存性が悪く、凝集反応の終点が見にくいな
どの欠点を持つている。
そこで、合成ラテツクスをマイクロタイター法の担体と
して用いることが行われている。合成ラテツクスとして
は、比重1.15,粒子径0.9μmのラテツクス粒子が公知で
あり、また特開昭59-1573号公報及び特開昭59-162415号
公報には無機担体を包接するラテツクス粒子が開示され
ている。これら合成ラテツクスを用いた免疫診断試薬は
高い性能を示し、終点も鮮明であるが、鋭敏性が低く、
判定に2〜16時間という長時間を要する。特に免疫活性
物質として蛋白質以外のもの、例えば酵素,ホルモン等
を用いた場合には、これらの免疫活性物質を合成ラテツ
クス表面に固定化させることが困難となり、上記の鋭敏
性の低下はより一層大きなものとなる。
合成ラテツクスの上記欠点を克服するために担体として
カーボンブラツクやカオリン等の無機物質を用いること
が検討されている。これらの無機物質は、蛋白質以外の
免疫活性物質も良好に固定化できる。しかし、これ等の
無機物質の担体は凝集粒子が多いために、抗原抗体反応
に起因する凝集像だけでなく、非凝集像も不鮮明である
ための凝集像と非凝集像の判定が困難であり、マイクロ
タイター用担体としては使用されなくなりつつある。こ
のように従来のマイクロタイター用担体は高い鋭敏性と
鮮明な凝集像と短い判定時間を同時にその特性としても
たせる事は極めて困難であつた。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者等は免疫学的凝集反応の鋭敏性,迅速性に優
れ、かつ、鮮明な凝集反応像を示す免疫診断試薬につい
て鋭意研究を重ねてきた結果、特定の粒子径を有する無
機化合物に種々の免疫活性物質を感作して得た特定の単
粒子性を有する免疫診断試薬が、前記した要望を満たす
ことを見い出し、本発明を完成するに至つた。
すなわち、本発明は、平均粒子径が0.5〜10.0μmであ
り且つ比重が1.5〜2.5のシリカ、アルミナ、チタニア、
ジルコニア、及びこれらとシリカとの複合酸化物からな
る群から選ばれた少なくとも一種の無機化合物と、該無
機化合物の表面に感作された免疫活性物質とよりなり、
単粒子性が80%以上であることを特徴とする免疫診断試
薬である 本発明に使用される無機化合物の平均粒子径は、0.5〜1
0μmでなければならず、特に0.8〜5μmが好ましい。
無機化合物の平均粒子径が0.5μm以下では沈降速度が
小さいため、判定時間に長時間を要し、10μm以上では
凝集像が不鮮明となり易く、また鋭敏性が大きく低下す
ることがあるので好ましくない。
また、本発明で使用される無機化合物は、鮮明な凝集像
を得るためには、粒度分布が狭いほど良い。粒度分布を
粒子径の分散で示せば、一般に20以下、さらに10以下で
ある無機化合物が好ましい。
尚、本発明でいう分散とは、各々の粒子径と平均粒子径
の差の2乗の平均をさらに平均粒子径で除して100をか
けた値である。
さらに、無機化合物の形状は、使用される無機化合物の
結晶構造,製法によつて異なり、多面体,柱体,両錐
体,球体等が存在し、これらすべて使用可能であるが、
好ましくは球体、特に好ましくは真球体がよい。
本発明で使用される無機化合物の比重は、1.5以上,さ
らに1.8以上であることが、凝集反応による沈降速度が
速くなり、短時間で凝集像又は非凝集像の判定が可能で
あるために好ましい。
比重が2.5を越えると、沈降速度が早くなりすぎてかえ
って凝集像の生成を妨げるので好ましくない。
本発明で使用される無機化合物は、シリカ、アルミナ、
チタニア、又はジルコニアを主な構成成分とする無機酸
化物粒子、或いはアルミナ、チタニア、又はジルコニア
の少なくとも一種とシリカとの複合酸化物粒子である。
具体的には、シリカ粒子、アルミナ粒子、チタニア粒
子、ジルコニア粒子、シリカ−アルミナ粒子、シリカ−
チタニア粒子、シリカ−ジルコニア粒子、シリカ−チタ
ニア−ジルコニア粒子等が挙げられる。
本発明で使用される無機化合物は、生理食塩水または緩
衝液に対して難溶性を示すものであることが好ましい。
無機化合物の生理食塩水又は緩衝液に対する難溶性をよ
り一層高めるために、無機化合物を表面処理をすること
が好ましい。
この表面処理方法は、特に限定的でなく、公知の方法が
好適に採用される。例えば、シランカツプリング剤ある
いはチタンカツプリング剤などにより表面処理できる。
シランカツプリング剤としては、ビニルトリクロロシラ
ン,ビニルートリス(β−メトキシエトキシ)シラン,
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン,γ−
メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン,γ−
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン,γ−クロロ
プロピルトリメトキシシラン,β−(3,4−エポキシシ
クロヘキシル)エチルトリメトキシシラン,トリメチル
クロロシラン,ジメチルジクロロシラン,ヘキサメチル
ジシラザン,メチルトリエトキシシラン,フエニルトリ
エトキシシラン等があげられる。チタンカツプリング剤
としては、イソプロピルトリイソステアロイルチタネー
ト,イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタ
ネート,イソプロピルトリスジオクチルパイロホスフエ
ートチタネート,テトライソプロピルビスジオクチルホ
スフアイトチタネート,テトラオクチルビスジトリデシ
ルホスフアイトチタネート,ビスジオクチルパイロホス
フエートエチレンチタネート,イソプロピルトリオクタ
ノイルチタネート,ジイソステアロイルエチレンチタネ
ート等があげられる。上記以外にも表面処理剤として有
機ジルコアルミネート化合物等既知のものが使用でき
る。また、表面処理法は既知の方法すなわち乾式法及び
湿式法のいずれも使用できるが、分散状態のまま処理す
る湿式法が好ましく採用される。表面処理に於いては、
表面処理剤濃度,処理温度,処理時間等の処理条件によ
つて、無機化合物の疎水性が大きく変化するので目的に
応じて処理条件を選択すればよい。
本発明で無機化合物に感作する免疫活性物質は、特に限
定的でなく、公知のものが使用できる。代表的なものを
例示すれば、例えば、変性ガンマグロブリン,抗核因
子,ヒトアルブミン,抗ヒトアルブミン抗体,イムノグ
ロブリンG(IgG),抗ヒトIgG抗体,イムノグロブリン
A(IgA),抗ヒトIgA抗体,イムノグロブリンM(Ig
M),抗ヒトIgM抗体,抗ヒトIgE抗体,ストレプトリジ
ンO,ストレプトキナーゼ,ヒアルロニダーゼ,C−反応性
蛋白(CRP),抗ヒトCRP抗体,アルフアーフエトプロテ
イン(AFP),抗AEP抗体,癌胎児性抗原(CEA),抗ヒ
トCEA抗体,ヒト繊毛性ゴナドトロピン(HCG),抗HCG
抗体,抗エストロゲン抗体,抗インシユリン抗体,B型肝
炎表面抗原(HBs),抗HBs抗体,梅毒トレポネマ抗原,
風疹抗原,インフルエンザ抗原,補体Clq,抗Clg抗体,
抗C3抗体,抗C4抗体,抗トランスフエリン抗体等の公知
の免疫活性物質をあげることができる。
さらに、上記以外に感作する生理活性物質も特に限定的
でなく、公知のものが使用できる。例えば、酵素として
西洋ワサビパーオキシデース,グルコース酸化酵素,ス
ーパーオキサイドデイスムテース,チトクロームa,b,
b1,c,p450等;ホルモンとして下垂ホルモン(Pituitary
horrnones),インシユリン,グルカゴン,サイロイド
ホルモン等;ハプテンとしてオピアムカロイド(モルフ
イネ),アンチピリン,バルビツール酸等があげられ
る。
本発明の無機化合物への免疫活性物質の感作方法は、疎
水結合に基づく吸着によつて可能である。吸着は既知の
方法で可能であるが、具体的に例示すると、無機化合物
を既知の緩衝液又は生理食塩水中に分散させ、この分散
液中に免疫活性物質を添加し、免疫活性物質が失活しな
い様な温和な条件で攪拌し、無機化合物表面に感作させ
る。この際、残存する未感作の無機化合物表面をアルブ
ミン,ゼラチン等生理不活性物質で不活性化もしくはブ
ロツクさせることもできる。
さらに本発明の無機化合物は、前記の表面処理過程にお
いて種々の官能基を導入する事が可能である。例えばγ
−アミノプロピルトリエトキシシランを用いると無機化
合物表面にアミノ基の導入が可能となる。この様にして
カルボキシ基,エポキシ基,アルデヒド基,ヒドロキシ
ル基等の導入が可能となり、これ等の官能基と公知の方
法を利用して免疫活性物質を共有結合を用いて感作させ
ることができる。
例えば、(1)グルタルアルデヒド等の架橋剤を用いて
免疫活性物質のアミノ基と共有結合する方法、(2)1
−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボ
ジイミドハイドロクロライド等の架橋剤を用いて免疫活
性物質のカルボキシル基と共有結合する方法、(3)ジ
フエニルホスホリルアジド等の架橋剤を用いて免疫活性
物質のカルボキシル基と共有結合する方法、等が例示さ
れる。
本発明に用いる無機化合物に感作させる免疫活性物質の
量は、各検査項目に適している割合で固定化させればよ
く、一概に限定されない。一般には、免疫活性物質の量
が多い程、免疫診断試薬の鋭敏性及び迅速性が上がるた
め、鋭敏性及び迅速性を要求する場合には、前記の無機
化合物に飽和する迄、免疫活性物質を吸着させることが
好ましい。
本発明に用いる無機化合物に感作させる免疫活性物質の
量は、無機化合物の単位表面積当り0.1〜7.0mg/m2の範
囲、さらに好ましくは0.3〜5.0mg/m2の範囲から選ぶこ
とが好適である。
本発明の免疫診断試薬は単粒子性が80%以上、好ましく
は90%以上である。単粒子とは非凝集粒子、すなわち、
全粒子中に占める単一粒子の個数の割合(%)である。
無機化合物の粒子は、合成時あるいは保存中に2個ある
いはそれ以上凝集し、凝集粒子をつくる。この凝集粒子
が増加すると単粒子性が悪化する。単粒子性は粒子径も
しくは粒子体積と粒子個数を同時に測定する装置を利用
して測定される。例えばコールターカウンター社製モデ
ルZD-1等により測定される。この単粒子性は、極めて重
要な性質であり、免疫診断用試薬の単粒子性が80%より
小さくなると、該試薬の沈降時間が速いために凝集像が
不鮮明となり、特に非凝集像が不鮮明となり易く、凝集
像と非凝集像の判定が困難になるため好ましくない。
免疫診断試薬の単粒子性を80%以上とするためには、免
疫活性物質を感作する前の無機化合物として単粒子性が
80%以上のものを用いることが好ましい。
〔効果〕
本発明の無機化合物を用いた免疫診断試薬は、特にマイ
クロタイター検査法において、免疫学的凝集反応の鋭敏
性が大きいだけでなく、判定時間が短く、凝集像が鮮明
であるという特徴がある。これは、本発明の免疫診断試
薬が単粒子にすぐれるだけでなく、特定の粒子径の無機
化合物に免疫活性物質を固定化していることに起因す
る。従つて、本発明の免疫診断試薬は従来のマイクロタ
イターテストを極めて迅速に行なえるだけでなく、標識
化合物を固定化した酵素免疫測定あるいは放射線免疫測
定等にも広く応用される。
以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。
実施例1. (1)シリカ粒子の合成と表面処理 攪拌機付きガラス製フラスコ中にメタノール2800cc、ア
ンモニア水(25重量%)616cc、水酸化ナトリウム水溶
液(5モル/l)21ccを加え10℃に保つた後に、テトラエ
チルシリケートのメタノール溶液(22%)1428ccを攪拌
しながら25.5cc/hrの滴下速度で添加して反応した。そ
の後シリカ粒子を大量のメタノール中でデカンテーシヨ
ンを繰り返して精製した。得られたシリカ粒子は球状で
あり、平均粒子径は、1.85μmで分散は3.3、比重2.0で
あつた。これらの測定は透過型電子顕微鏡観察で行なつ
た。得られたシリカ粒子をメタノール中に10重量%にな
る様に分散させ、この分散液100mlを攪拌機付きガラス
製フラスコ中に加え、10℃に保温した。ついで、メチル
トリエトキシシランのメタノール溶液(22%)1.92ccを
シリカ分散液中に25.5cc/hrの滴下速度で攪拌下に添加
し、6時間反応した。得られた反応物を大量のメタノー
ルで洗浄し、さらに脱イオン水での洗浄を繰り返し、表
面処理シリカを得た。この表面処理シリカの単粒子性を
コールターカウンター社製モデルZD-1を用いて測定した
結果、96.9%であつた。
(2)熱変性ヒトIgGを固定化した表面処理 シリカ粒子の調製 ヒトコーンFII画分(シグマ社製)を1/150Mリン酸緩衝
液(PH7.4)に10mg/mlになる様溶解し、60℃で10分間加
熱することにより熱変性ヒトIgGを得た。得られた熱変
性ヒトIgGをリン酸緩衝液で40倍に希釈したものを原液
とし、倍数希釈法により希釈した。この熱変性ヒトIgG
の希釈液1mlと(1)で得られた表面処理シリカ粒子を
リン酸緩衝液で1重量%に希釈した溶液1mlを攪拌しな
がら室温で1時間混合した。次いで、遠心分離して、固
型分を少量の乳糖,ノニオン系界面活性剤及び牛血清ア
ルブミン(BSA)を含むリン酸緩衝液2mlに再分散した。
かくして得られた熱変性ヒトIgG感作粒子の単粒子性
は、前記と同様に測定した結果、95.8%であつた。ま
た、熱変性ヒトIgGの感作量は1.4mg/m2であつた。第1
図(A)に感作前、(B)に感作後の単粒子性の測定結
果を示す。
(3)抗原・抗体反応 リウマチ患者血清のプール血清をリン酸緩衝液で20倍に
希釈したものを原液とし、倍数希釈法によりリウマチ患
者血清をリン酸緩衝液で希釈して、リウマチ患者血清希
釈液を調製する。抗原・抗体反応を行なうためにマイク
ロタイタープレートを用意し、リウマチ患者血清希釈液
を各ホールに25μl加える。次いで熱変性ヒトIgG固定
化粒子分散液を各ホールに25μl加えた後、5分間攪拌
し静置した。次いで抗原・抗体反応による凝集状態を観
察し、熱変性ヒトIgG固定化粒子の性能を評価した。反
応開始後の凝集状態を第2図に示す。粒子がスポツト状
に集まり外周縁が均等でなめらかな円形を示す場合
(−)、粒子が小さなリングを形成し、外周縁が均等で
なめらかなもの(±)、粒子リングが明らかに大きく、
リング内に凝集粒子が膜状に広がつているもの(+)、
凝集が均一に起こり、凝集粒子が底全体に膜状に広がつ
ているもの(++)と判定した。図中Cは抗原もしくは
抗体を全く含まないことを示す。第2図の明らかに
(+)像が認められたホールに於けるリウマチ患者血清
希釈液の最高希釈倍数をもつて、鋭敏性を評価した。迅
速性は明らかな陰性(−)像が現われ、変化しなくなる
時間を尺度とした。また非特異凝集反応は、C部分に
(±),(+),(++)のいずれかの凝集状態が認め
られたホールの個数を示した。その結果、鋭敏性はX512
0,迅速性は30分、非特異凝集反応は全く認められなかつ
た。
実施例2. 攪拌機付きガラス製フラスコにメタノール2800cc、アン
モニア水(25重量%)616cc,水酸化ナトリウム水溶液
(5モル/l)21ccを加え10℃に保つた後、テトラエチル
シリケートのメタノール溶液(22%)を1428ccを攪拌下
に18cc/hrの滴下速度で添加して反応した。その後シリ
カ粒子を大量のメタノールでデカンテーシヨンを繰り返
して精製した。得られたシリカ粒子は球状であり、平均
粒子径は2.74μmであり、分散は3.4,比重2.0であつ
た。
かくして得られたシリカ粒子を実施例1と同様の操作で
シランカツプリング剤を用いて表面処理した。この表面
処理シリカの単粒子性は96.2%であつた。その後、実施
例1と同様の操作で熱変性ヒトIgGを固定化した。この
熱変性ヒトIgG感作シリカ粒子の単粒子性は94.3%であ
つた。また、熱変性ヒトIgG感作量は1.2mg/m2であつ
た。熱変性ヒトIgG感作シリカとリウマチ患者血清との
抗原・抗体反応を調べた結果、鋭敏性は×5120,迅速性
は20分,非特異凝集反応は全く認められなかつた。
実施例3. 実施例1で得られたシリカ粒子を表1に示した表面処理
剤のメタノール溶液(約21%)を用いて表面処理し、次
いで、実施例1と同様の操作で精製及び熱変性ヒトIgG
を固定化した。リウマチ患者血清との抗原抗体反応の結
果は表1のとおりであつた。
実施例4. 攪拌機付きガラス製フラスコにメタノール2800cc,蒸留
水616ccを加え、10℃に保つた後、表2に示す原料のメ
タノール溶液(20%)1400ccを用いて無機化合物を得
た。得られた無機化合物の粒子を実施例1と同様にシラ
ンカツプリング剤を用いて表面処理した。
さらに実施例1と同様の操作で熱変性IgGを固定化し
た。その時のおのおのの粒子の単粒子性は表2の通りで
あつた。この熱変性IgG感作粒子とリウマチ患者血清と
の抗原・抗体反応を調べた結果を併せて表2に示した。
尚、得られた粒子の形状は、すべて形状であつた。
実施例5. 0.1%塩酸4.0gとテトラエチルシリケート158g(Si(OC2H
5)4,日本コルコート化学社製製品名;エチルシリケー
ト28)とをメタノール1.2lに溶かし、この溶液を室温で
約2時間攪拌しながら加水分解した。その後、これをテ
トラブチルチタネート(Ti(O-nC4H9)4,日本曹達製)4
0.9gをイソプロパノール0.5lに溶かした溶液に攪拌しな
がら添加し、テトラエチルシリケートの加水分解物とテ
トラブチルチタネートとの混合溶液を調製した。次に攪
拌機付きの内容積10lのガラス製反応容器にメタノール
2.5l導入し、これに500gのアンモニア水溶液(濃度25wt
%)を加えてアンモニア性アルコール溶液を調製し、こ
れにシリカの種子を作るための有機珪素化合物溶液とし
てテトラエチルシリケート4.0gをメタノール100mlに溶
かした溶液を約5分間かけて添加し、添加終了5分後反
応液がわずか乳白色のところで、さらに続けて上記の混
合溶液を反応容器の温度を20℃に保ちながら約2時間か
けて添加し反応生成物を析出させた。その後さらに続け
てテトラエチルシリケート128gをメタノール0.5lに溶か
した溶液を該反応生成物が析出した系に約2時間かけて
添加した。得られたシリカ−チタンの球状粒子を大量の
メタノールでデカンテーシヨンを繰り返し精製した。得
られたシリカ−チタン粒子の平均粒子径は120μm,分散
は2.3,比重2.3であつた。さらに上記操作において、テ
トラブチルチタネートを表3に示す原料に変えた以外は
上記と同様にして種々の組成の無機化合物の球状粒子を
得た。得られたおのおのの粒子を実施例1と同様にシラ
ンカツプリング剤を用いて、表面処理した。
さらに実施例1と同様の操作で熱変性IgGを固定化し
た。その時のおのおのの粒子の単粒子性は、表3の通り
であつた。これらの熱変性IgG感作粒子とリウマチ患者
血清との抗原・抗体反応を調べた結果を表3に併記し
た。
実施例6. 実施例1で得られた粒子を(CH3O)3Si(CH2)3NHCH2CH2NH2
のメタノール溶液(22%)3.6ccを用いて表面処理し、
次いで実施例1と同様の操作で精製した。かくして得ら
れた表面処理シリカ粒子の平均粒子径は1.85μm,分散は
7.5であり、単粒子性は95.3%であつた。
得られた表面処理シリカを0.1mol/lリン酸緩衝液(PH6.
0)に固型分濃度1%に分散した。次にヒト織毛ゴナド
トロピン(HCG)を1mg/ml濃度に含有するリン酸緩衝液
を調製した後に倍数希釈法により希釈して、HCG希釈液
を調製した。1%表面処理シリカ1容に、HCG希釈液1
容及び(N。N−ジメチルアミノプロピル)カーボジイ
ミドを20μmol/ml濃度で含有する水溶液1容を加え、攪
拌下に室温で2時間放置した。次に遠心分離して固型分
を実施例1のリン酸緩衝液に再分散した。かくして得ら
れたHCG固定化シリカの単粒子性は90.2%であつた。ま
た、HCGの感作量は、1.5mg/m2であつた。このHCG固定化
シリカと、HCGを兎に免疫して得られた抗HCGとの抗原・
抗体反応を調べた結果、鋭敏性はX5120,迅速性は30分、
非特異凝集反応は全く認められなかつた。
実施例7. ヤギの産生したアルフアーフエトプロテイン(以下AFP
と略す)の抗体をアフイニテイクロマトにより精製して
得た精製AFP抗体を1mg/ml濃度に含有するリン酸緩衝液
を調製した後倍数希釈法により希釈してAFP抗体希釈液
を調製した。同様の操作で、抗癌胎児性抗原(抗CE
A),抗C一反応性蛋白(抗CRP)の希釈液を調製した。
次いで、実施例1で得られた表面処理シリカの1%濃度
のリン茲緩衝液による分散液1容にこれらの抗体希釈液
1容を加え、攪拌しながら室温で1時間混合した。次に
遠心分離し、固型分を少量の乳糖,ノニオン系界面活性
剤,及び牛血清アルブミンを含むリン酸緩衝液2mlに再
分散した。かくして得られた各抗体感作粒子の単粒子性
を表4に示した。次いで、これらの抗体感作粒子とおの
おのの患者血清のプール血清との抗原・抗体反応を実施
例1と同様の方法で調べた結果を表4に示した。
比較例1. 焼結シリカの粉細粒子をフエニルトリエトキシシランの
メタノール溶液(22%)12.1ccを用いて表面処理した。
かくして得られた表面処理シリカの粒子径は102.5μm,
単粒子性は30.5%であつた。
その後実施例1と同様の操作で熱変性ヒトIgGを固定化
した。この時単粒子性は25.7%であつた。この熱変性ヒ
トIgG感作シリカとリウマチ患者血清の抗原・抗体反応
を調べた結果、非特異凝集反応のため鋭敏性・迅速性と
も評価できなかつた。
比較例2. AerosiI-200(デグサ社製)をフエニルトリメトキシシ
ランのメタノール溶液(22%)42ccを用いて表面処理し
た。かくして得られた表面処理シリカの粒子径は、0.01
2μm単粒子性は73.2%であつた。
その後実施例1と同様の操作で熱変性ヒトIgGを固定化
した。この時単粒子性は70.6%であつた。この熱変性ヒ
トIgG感作シリカとリウマチ患者血清の抗原・抗体反応
を調べた結果、鋭敏性はX640,迅速性は18時間,非特異
凝集反応が6つ認められた。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)及び(B)は、夫々実施例1で得られた無
機化合物の粒子及びその表面に免疫活性物質を感作した
免疫診断試薬の単粒子性の測定結果を示す。第2図は、
実施例1で得られた免疫診断試薬の凝集状態を示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平均粒子径が0.5〜10.0μmであり且つ比
    重が1.5〜2.5のシリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニ
    ア、及びこれらとシリカとの複合酸化物からなる群から
    選ばれた少なくとも一種の無機化合物と、該無機化合物
    の表面に感作された免疫活性物質とよりなり、単粒子性
    が80%以上であることを特徴とする免疫診断試薬
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