JP2575148B2 - 試 薬 - Google Patents

試 薬

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JP2575148B2 JP62230954A JP23095487A JP2575148B2 JP 2575148 B2 JP2575148 B2 JP 2575148B2 JP 62230954 A JP62230954 A JP 62230954A JP 23095487 A JP23095487 A JP 23095487A JP 2575148 B2 JP2575148 B2 JP 2575148B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、抗原抗体反応試薬を用いたラテックス凝集
比濁法による検体中の抗原を測定するためのモノテスト
用試薬に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする問題点〕
従来、担体粒子に物理吸着あるいは共有結合の形成に
より抗体を固定化した担体粒子の分散液よりなる試薬を
用いて該抗体に対応する検体中の抗原を測定する方法が
知られている。
古くは抗体を固定化した担体粒子と抗原との間の抗原
抗体反応に基づく凝集反応物の有無を肉眼で判定する事
により検体中の抗原を定性ないし半定量的に測定してい
た。近年上記の凝集反応物を光学的に測定する事により
検体中の抗原を定量的に測定することが可能となった。
光学的な測定は、抗体を固定化した担体粒子と抗原を含
む検体との混合物の透過光を吸光度ないし透過率として
測定する方法、および該混合物の散乱光を測定する方法
がいずれも好適に使用できることが知られている。本明
細書においては、これら光学的な測定法を総称して、ラ
テックス凝集比濁法という。
ラテックス凝集比濁法に用いる、上記の抗体を固定化
した担体粒子を含む試薬は、担体を使用することにより
抗原抗体反応に基づく凝集反応物の凝集粒子径を拡大す
る作用により感度が高く反応が迅速である特徴を有す
る。さらに、かかる凝集反応物を光学的にとらえること
により検体中の抗原濃度を高い精度で定量しうる特徴も
ある。
近年、自動測定機の使用により短時間に大量の検体を
自動的に測定することが可能となり、所謂集団検診等が
安価短時間に行えるようになり、延いては社会の健康管
理面で大いに貢献している。かかる自動測定機にセット
する試薬としては、あらかじめ1回分の試薬を光学セル
に入れた、いわゆるモノテスト用試薬を用いるのが極め
て便利である。このため、1回のテストに供する分量が
容器に充填されたラテックス凝集比濁法に用いるモノテ
スト用試薬が市場に流通することになる。
しかし、特に、自動測定機にセットするセルを兼ねる
小容器に試薬を封入した、いわゆるモノテスト用試薬に
おいては、抗体を固定化した担体粒子の分散液よりなる
試薬は容器内に封入した試薬封入体を保存、輸送等のた
めに放置(以下、これらを総称して保存という)する
と、封入された試薬の検体に対する定量可能な測定上限
が著しく低下して定量範囲が狭くなり、場合によっては
定量不能となる現象が生じる。この現象は保存中に担体
表面の抗体の活性が低下することによるものと考えられ
る。即ち、該抗体の活性が低下することにより、抗原抗
体反応の反応速度が低下し、その結果、検量線を作成し
た時の検量線の傾きが変化する。また、担体粒子表面の
抗体の活性が低下することにより同一抗体量に対し反応
しうる抗原量が減少し、その結果、検量線の測定上限が
低下するものと考えられる。
このように、試薬の保存中に起こるその検量線の傾き
の変化、測定濃度限界の低下等の性能低下は、該試薬を
用いた自動測定機による定量を困難としていた。このよ
うにモノテスト用試薬においては、試薬を容器に封入し
た試薬封入体の有効期限が短かく、該有効期限の延長が
望まれていた。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者等は、かかる課題を解決すべく鋭意研究を行
った結果、容器に充填された試薬、特にモノテスト用試
薬が保存時に急速に性能低下を来たすメカニズムを見い
だした。即ち、試薬中の担体粒子表面に固定化した抗体
が容器の内壁に接触することにより該抗体の一部が変性
もしくは失活するという知見を得たのである。
かかる性能低下は、容器に充填された試薬にあって
は、全て生ずる現象ではあるが、特にモノテスト試薬と
して、従来の抗体を固定化した担体粒子を含む試薬を用
いる場合には、担体粒子濃度を使用時の濃度で保存する
ため、低濃度となり、しかも、1検体分ごとに充填され
るため、抗体に対する容器内壁の表面積の割合が極めて
大きくなり、許容し難い程に保存中の試薬特性が変化し
やすいことを見出した。
次いで、いかにすれば上記の如き、モノテスト用試薬
の性能低下を防止し得るかという課題を検討し、モノテ
スト用試薬に含まれる抗体に対応する検体中の抗原に対
して不活性なグロブリン及び/又はアルブミンを存在さ
せることによって試薬の保存時の性能低下を防止し得る
ことを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は、抗体を固定化した平均粒子径0.05〜
2μmの担体粒子を0.005〜0.2重量%と該抗体に対応す
る抗原に対して不活性なグロブリン及び/又はアルブミ
ンを、充填する容器内壁に対する飽和吸着量以上乃至担
体粒子に固定化した全抗体量の10重量倍以下とを含む分
散液が、1回のテストに供する分量、容器に充填された
ラテックス凝集比濁法に用いるモノテスト用試薬であ
る。
本発明に、担体に感作される抗体は、目的とする検体
中に含まれる抗原に対して作用するものであれば特に制
限されるものではなく、公知のものより、適当な抗体を
選択すればよい。本発明において、好適に使用できる代
表的な抗体を例示すれば、抗ヒトアルブミン抗体、抗ヒ
トイムノグロブリンG抗体(抗ヒトIgG抗体)、抗ヒトI
gA抗体、抗ヒトIgM抗体、抗ヒトIgE抗体、抗C−反応性
蛋白抗体(抗CRP抗体)、抗アルファフェトプロテイン
抗体(抗AFP抗体)、抗癌胎児性抗原抗体(抗CEA抗
体)、抗ヒト絨毛性ゴナドトロピン抗体(抗HCG抗
体)、抗エストロゲン抗体、抗インシュリン抗体、抗B
型肝炎表面抗原抗体(抗HBs抗体)、抗補体C1q抗体、抗
補体C3抗体、抗補体C4抗体、抗トランスフェリン抗体、
抗フィブリノーゲン分解産物抗体(抗FDP抗体)、等で
ある。
また、前記の担体粒子は抗体を固定化でき、且つ試料
調整用の分散液及び検体に対して不溶性の粒子であれば
特に限定されず、公知の担体粒子が制限なく使用され
る。
特に好適に使用されるのを例示すると例えばポリスチ
レン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−メタ
クリル酸共重合体、ポリグリシジルメタクリレート、ア
クロレイン−エチレングリコールジメタクリレート共重
合体の様な乳化重合により得られる有機高分子ラテック
ス等の有機高分子物質の微粒子、あるいはシリカ、シリ
カ−アルミナ、アルミナの様な無機酸化物又は該無機酸
化物等にシランカップリング処理等の操作で官能基を導
入した無機粒子等である。
かかる担体粒子の粒径は、特に0.05〜2μmの範囲か
ら選択される。
本発明において、測定対象となる検体中の抗原と反応
する前記の抗体を上記の担体粒子に固定化する方法は公
知の方法が特に制限なく採用される。なお、抗体を担体
粒子に固定化した後、固定されなかった抗体を充分に除
去しておくことが重要である。即ち、固定されていない
抗体が試薬中に残留していると検体中の抗原と反応し感
度が低下し、光学的な定量方法の場合検量線の直線性が
損われる。このため抗体を固定化後担体粒子を充分に洗
浄することが望ましい。
上記抗体の固定化方法としては、物理的吸着、化学的
共有結合等のいずれでも良いが、物理的吸着能が比較的
高い蛋白質、例えば抗体や高分子量蛋白質の固定には物
理的吸着が好適に用いられる。また、脱着し易い抗体を
固定化する場合は、その脱着を避ける目的で化学的共有
結合の形成を行なってもよい。かかる固定化方法につい
てはすでに多くの方法が提案されており、固定化する抗
体の特性に合わせ公知の方法から固定化方法を選択する
と良い。一般には分散媒中で抗体を必要に応じて緩衝液
又は架橋剤の存在下に担体粒子と混合すれば良い。
本発明の試薬は、抗体を固定化した担体粒子を含む分
散液よりなっている。かかる分散液において、上記抗体
を固定化した担体粒子の分散媒は特に限定されないが、
担体粒子の保存中の安定性と、凝集反応時の反応の再現
性の観点からみて、グリシン−水酸化ナトリウム緩衝
液、トリス−塩酸緩衝液、塩化アンモニウム−アンモニ
ア緩衝液、リン酸緩衝液等の公知の緩衝液が好適に使用
される。
抗体を固定化した担体粒子を含む試薬中の該担体粒子
の濃度は、一般に抗原抗体反応時点で0.005重量%以
上、特に0.005〜0.2重量%の低濃度の分散液において、
本発明の効果が顕著に表われる。従って、低濃度の分散
液を小さい容器に充填した本発明にあっては、極めて大
きい効果が得られるのである。
本発明において、抗体を固定化した担体粒子を含む試
薬を充填する容器は特に限定はされないが、容器内部に
試薬を充填でき、保存中に容器材料中の成分が試薬中に
溶出し試薬特性を損わない材質であればよい。また、上
記のモノテスト試薬の容器を、そのまま光学セルとして
使用する場合は、透明性、透光性等の光学的特性を備え
ているものを使用すればよい。容器の材質として好適に
使用される代表的なものを例示すれば、例えば、ガラ
ス、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン、等が挙
げられる。また、容器の形状も特に限定されるものでは
なく、従来より知られている瓶、であり、特にラテック
ス凝集比濁法に使用されるセル型容器等任意の形状を選
択することができる。
更に、上記の容器中に試薬を充填する手段は、特に制
限されないが、容器中に試薬を入れた後、脱着可能な蓋
をする態様、樹脂フィルムで開口部をシールする態様等
が一般的である。
本発明の試薬の最大の特徴は、1回のテストに供する
分量が容器に充填されるとき、該試薬中の抗体に対応す
る検体中の抗原に対して不活性なグロブリン及び/又は
アルブミンを存在させることにある。このグロブリン及
び/又はアルブミンが、試薬中の担体粒子表面に固定化
した抗体が容器の内壁に接触することにより、該抗体の
一部が変性もしくは失活して性能低下を来たすのを防止
するのである。
本発明で使用するグロブリン及び/又はアルブミン
は、抗体に対応する検体中の抗原に対して不活性なもの
であれば特に限定されず使用出来る。一般に好適に使用
されるものは、例えば各種動物の血清由来グロブリン及
びアルブミンが好適に使用される。具体的には、正常ウ
シ、正常ヤギ、正常ヒツジ、正常ウサギ、正常マウス、
等の正常動物の血清及び血清から分離して得たアルブミ
ン、α−グロブリン、α−グロブリン、β−グロブ
リン、γ−グロブリンまたは、これらをさらに精製して
得られるイムノグロブリンG(IgG)、IgA、IgM等の成
分でも良く、また、それらの変性物でも良い。さらには
これらの混合物も使用される。これらのうち、特にγ−
グロブリン画分が好適である。尚、正常動物由来の血清
であっても異種動物由来の抗体に対し反応性を持つ場
合、本発明の実施にあたっては該抗体又は該抗原に対し
不活性である事を前もって確認し、使用する血清由来の
グロブリン及びアルブミン又はこれらに挾雑する他の蛋
白質が該抗体又は該抗原に対し反応性を示す場合には、
反応する成分を除去するか又は変性して不活性化して使
用すればよい。上記除去又は変性方法は公知の方法が特
に制限なく採用される。例えば、変性方法としては該蛋
白質を加熱する方法が一般的である。
本発明におけるグロブリン及び/又はアルブミンの使
用量は、充填する容器内壁に対して飽和吸着量以上とす
るのが好ましい。またあまりに過剰のグロブリン及び/
又はアルブミンを存在させると、担体粒子に吸着固定化
された抗体を間で置き換わりが起こる可能性が生じるの
で一般には試薬中に存在するグロブミン及び/又はアル
ブミンは担体粒子に固定化した全抗体量の10重量倍以下
とすることが必要である。また本発明において、グロブ
リン及び/又はアルブミンを存在させる別の手段は、試
薬である分散液を充填する前に容器の内壁にグロブリン
及び/又はアルブミンを固定化させておく方法である。
固定化する手段として、前記抗体の担体粒子への固定化
方法で述べた如く、物理的吸着、化学的共有結合による
方法等が特に制限なく採用できる。代表的な固定化方法
としては、容器内壁にグロブリン及び/又はアルブミン
を分散させた液を接触させることにより、該容器内壁に
吸着又は結合させ、必要に応じて遊離のグロブリン及び
/又はアルブミンを洗浄後乾燥する方法も採用し得る。
しかしながら、本発明においては、試薬とグロブリン
及び/又はアルブミンとの混合物を含む分散液を容器に
充填する方法が、操作が容易であり好ましい。
〔作 用〕
本発明の試薬が従来の抗体を固定化した担体粒子の分
散液よりなる試薬を単に容器に充填したものと比較して
保存中の試薬特性の低下が著しく少ない原因の詳細は不
明であるが、本発明者らは次に述べる作用機構を推定し
ている。
即ち、抗体を固定化した担体粒子は、抗体の比較的疎
水性の強い部分が担体粒子側に向いて吸着し、抗体とし
ての活性を示す抗原認識部位は比較的親水性であるた
め、担体粒子に対し外側に配向しやすい。このため、上
記の抗体が未処理容器の内壁に吸着する場合は、抗体の
抗原認識部位が該内壁に吸着するものと考えられる。該
抗原認識部位は比較的親水性が高いため疎水性が比較的
強い内壁面への吸着のエネルギーが抗体と担体粒子との
間より低く、容易に脱着し、吸脱着を繰り返すうちに抗
体の抗原認識部位が変性し、抗体の活性が低下する。こ
れに対し該容器の内壁に本発明の試薬中のグロブリン及
び/又はアルブミンが固定化され、この場合には担体に
固定化された抗体の抗原認識部位が直接該容器の内壁に
触れないようになり、該内壁への吸着が防止でき抗体活
性の低下が抑制されるものと推定している。
〔発明の効果〕
本発明の試薬は、モノテスト用で、小量宛容器に充填
されているにもかかわらず、従来の抗体を固定化した担
体粒子の分散液よりなる試薬を容器に充填したものに比
べてもより大きい、試薬の保存中における抗体活性の低
下を抑制効果を示す。さらに、容器の材質に起因する試
薬特性の不均一化をも防止できるという効果も発揮す
る。
本発明によるこれらの効果は、従来保存等における試
薬ごとの特性の変動が大きいために遅れていたモノテス
ト用試薬を用いる自動測定機への適用が促進されるとい
うメリットにつながるものである。
〔実施例〕
以下、実施例によりさらに本発明を詳細に説明するが
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1 (1)抗CRP(C−反応性蛋白質)抗体を固定化した担
体粒子の分散液の調製平均直径0.123μmのポリスチレ
ンラテックス粒子(担体粒子)を塩化アンモニウム−ア
ンモニア緩衝液(pH=8.0)で希釈し、ラテックス濃度
が1重量%の懸濁液を調製した。次いでCRPをヤギに免
疫して得た抗CRP血清より塩析処理により分画した抗CRP
抗体画分を0.05M塩化アンモニウム−アンモニア緩衝液
(pH=8.0)で希釈し、蛋白濃度2mg/mlの溶液を調製し
た。
上記ラテックス懸濁液1容に抗CRP抗体画分の溶液1
容を加え37℃で21時間反応させた。次いで遠心分離し、
上清を除去した後沈でんをウシ血清由来のアルブミンを
2mg/mlの濃度で添加した0.05M塩化アンモニウム−アン
モニア緩衝液(pH=8.0)で再分散した。この操作によ
り担体粒子表面で抗体が吸着しなかった部分に上記アル
ブミンを吸着せしめ担体粒子の非特異的な凝集を防止し
た。次いで、1回目の遠心分離操作で残留した未吸着の
抗体と、未吸着の上記アルブミンとを除去する目的で再
び遠心分離を行ない上清を除去した。得られた沈でんを
0.05M塩化アンモニウム−アンモニア緩衝液(pH=8.0)
に再分散しラテックス濃度を0.05重量%に調製し、抗CR
P抗体を固定化した担体粒子の分散液よりなる試薬を得
た。
(2)モノテスト用試薬の製造 光路長10mm、巾10mm、高さ40mmのポリスチレン製光学
セル(容器)に、正常ヤギ血清より塩析処理により分画
したヤギ−γ−グロブリン画分を0.05M塩化アンモニウ
ム−アンモニア緩衝液(pH=8.0)で希釈して50μg/ml
に調製した液約4mlを加え、該光学セルを満たした。
1夜放置した後、上記のヤギ−γ−グロブリン溶液を
流し出し、蒸留水で2回リンスした。ここで容器内壁に
吸着した蛋白量を測定する目的で酵素標識したウサギ由
来の抗ヤギ−γ−グロブリン抗体の液を加えた後余剰の
抗ヤギ−γ−グロブリン抗体を除去し該容器中に残った
酵素活性を測定した。その結果該容器1ケ当たり約10μ
gのヤギ−γ−グロブリンが吸着しており、γ−グロブ
リン中の主成分であるイムノグロブリンGの飽和吸着量
にほぼ相当する量が吸着していた。上記の方法で得たヤ
ギ−γ−グロブリンを固定化した該容器に(1)で得た
試薬2mlを各々分注した。次いで容器の上部をフィルム
でふさぎ容器を密封してモノテスト用試薬とした。
実施例2〜4 実施例1で用いた正常ヤギ血清由来のヤギ−γ−グロ
ブリンをそれぞれウシアルブミン、正常ウサギ血清、正
常ヤギ血清由来のヤギ−γ−グロブリンを60℃1時間加
熱して得た変性ヤギ−γ−グロブリンにかえた以外は実
施例1と同様にしてモノテスト用試薬を得た。
比較例1 実施例1で用いたヤギ−γ−グロブリンを固定化した
容器にかえて未処理の該容器を用いた以外は実施例1と
同様にして比較用のモノテスト用試薬を得た。
実施例1〜4及び比較例1で得たモノテスト用試薬を
26℃で8週間保存した。保存後の各モノテスト用試薬を
用いて以下に述べる測定方法1により検体中のCRPを測
定した。
<測定方法1> 日立製作所製U−3200型自記分光光度計の測光部に、
温度調節器及びマグネット式撹拌装置を取り付けた装置
により吸光度を測定した。前記の光学セルよりなるモノ
テスト用試薬の容器上部を覆うフィルムを取り除き、こ
れに撹拌用の円筒状の撹拌子を入れ、測光部に挿入し、
37℃に保温した。
次いで、該撹拌装置により該容器中の試薬を撹拌しつ
つ、検体20μを添加した。添加と同時に吸光度の測定
を開始した。吸光度の測定は580nmの波長の光線を用い
て行なった。なお、撹拌は検体添加10秒後に停止した。
測定に用いた検体はCRP濃度240mg/dlの精製CRP溶液をCR
Pを吸収処理して実質的にCRPを含まない状態としたCRP
不含血清により希釈して、CRP濃度が1.0、2.0、3.0、4.
0、5.0、6.0mg/dlとなるように調製した。
得られた吸光度のうち、検体添加1分後と2分後の吸
光度より1分間の吸光度の差すなわち吸光度の増加速度
を求めた。この結果を第1表に示す。
次に、第1表に示した吸光度増加速度を縦軸とし、検
体中のCRP濃度すなわち抗原濃度を横軸として第1図に
示す抗原濃度と吸光度増加速度との関係、すなわち検量
線を作成した。
図中、○、●は該容器内壁に正常ヤギ血清由来のヤギ
−γ−グロブリンを固定化した、本発明にかかるモノテ
スト用試薬を用いた結果を示し、○が26℃保存8週間
後、●が保存前の結果を示す。図中△は比較として該容
器内壁を処理していない場合の26℃保存8週間後の結果
を示す。図中実線及び一点鎖線は検量線を、点線は検量
範囲を超えた部分を示している。
第1表及び第1図から明らかな如く、比較例1では検
量線の傾きが保存中に減少し、かつ検量線の上限が保存
前の約5mg/dlから約3mg/dlに大幅に低下した。これに対
して実施例1から4の本発明による保存試薬は保存後も
保存前とほぼ同等の検量線を示した。
実施例5 実施例1で得た抗CRP抗体を固定化した担体粒子の分
散液よりなる試薬に正常ヤギ血清より塩析処理により分
画したヤギ−γ−グロブリン画分を最終濃度100μg/ml
となるように試薬に添加した。次いで上記の試薬とヤギ
−γ−グロブリン画分との混合物を光路長10mm、巾10m
m、高さ40mmのポリスチレン製光学セルに2mlずつ分注す
ることにより、その中に含まれるヤギ−γ−グロブリン
画分を該光学セルの内壁に固定化すると共に、開口部を
フィルムで密封してモノテスト用試薬を得た。ここで得
たモノテスト用試薬を26℃で8週間保存した後、下記
(3)の測定方法1に従い検体を測定した。その結果、
検体中のCRP濃度に対する吸光度増加速度(S)は、そ
れぞれ以下の如くなった。CRP=0mg/dlにおいてS=0/m
in、CRP=3.0mg/dlにおいてS=0.090/min、CRP=5.0mg
/dlにおいてS=0.151/minを示し保存性能は良好であっ
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1表において、抗CRP抗体を固定化したラテ
ックス粒子の分散液よりなる試薬を容器内に充填し保存
した後の検体中のCRP濃度に対する試薬の吸光度を増加
速度の関係、すなわち検量線を示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】抗体を固定した平均粒子径0.05〜2μmの
    担体粒子を0.005〜0.2重量%と、該抗体に対応する抗原
    に対して不活性なグロブリン及び/又はアルブミンを、
    充填する容器内壁に対する飽和吸着量以上乃至担体粒子
    に固定化した全抗体量の10重量倍以下とを含む分散液が
    1回のテストに供する分量、容器に充填されたラテック
    ス凝集比濁法に用いるモノテスト用試薬。
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