JPH0674926A - 触媒の浄化率検出装置 - Google Patents

触媒の浄化率検出装置

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JPH0674926A
JPH0674926A JP4227524A JP22752492A JPH0674926A JP H0674926 A JPH0674926 A JP H0674926A JP 4227524 A JP4227524 A JP 4227524A JP 22752492 A JP22752492 A JP 22752492A JP H0674926 A JPH0674926 A JP H0674926A
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purification rate
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峰次 那須
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 触媒の浄化率が低下した場合でも、触媒の浄
化率を検出することのできる触媒の浄化率検出装置の提
供。 【構成】 三元触媒3の下流の下流センサ10は、チタ
ニア酸素センサを用いたもので、チタニア層およびオー
バーコート層へのRhの添加量を増大させたり、Rhの
添加量を増大させるとともに、オーバーコートの気孔径
を小さく設けることにより、排気ガス中の酸素濃度がリ
ッチからリーンへ、あるいはリーンからリッチへ変化し
た際の出力電圧の応答速度が遅く設けられる。これによ
り、三元触媒3の浄化率が低下して空燃比が変動して
も、下流センサ10の出力変化は空燃比変化に素早く追
従せず、空燃比の変動幅に応じた出力変動を生じる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンの排気ガスを
浄化する触媒の浄化率を検出する装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】エンジンの空燃比制御は、触媒の上流に
設けられた空燃比センサ(空燃比制御用センサ)が、燃
料過剰(リッチ)を検出する際は、空気過剰(リーン)
となるように空燃比を制御し、逆に空燃比センサが空気
過剰を検出すると、燃料過剰となるように空燃比を制御
する。これによって、エンジンの空燃比は、理論空燃比
λ=1を中心に、速い周期でリッチとリーンとを繰り返
す。そして、触媒では、リッチとリーンとを繰り返す排
気ガスを浄化し、NOx、HC、CO等の有害成分を減
少させて排出する。触媒は、熱や排気ガス中の成分等に
よって浄化率が低下する。このため、この触媒の劣化を
検出する試みがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この試みは、触媒の上
流の空燃比センサ(上流センサ)と同様の空燃比センサ
を触媒の下流にも設け、下流の空燃比センサ(下流セン
サ)の出力の変動幅から触媒の浄化率の変化が確認でき
るか否かを確認したものである。この試みで、空燃比セ
ンサにチタニア空燃比センサを用いた場合、図12の破
線Dに示すように、触媒の浄化率が大変高い場合(浄化
率70%以上)であれば、浄化率検出用空燃比センサの
出力幅によって触媒の浄化率を検出することができる
が、触媒の浄化率が少し低下した場合(浄化率70%未
満)では、触媒の下流の酸素濃度の変動に出力が素早く
追従して変動幅が最大となり、浄化率を検出することが
できなかった。つまり、従来用いられている空燃比セン
サでは、触媒の浄化率が70%以下に低下した場合、触
媒の浄化率を検出することができなかった。
【0004】
【発明の目的】そこで、本発明は、触媒の浄化率が70
%以下に低下した場合であっても、触媒の浄化率を検出
することのできる触媒の浄化率検出装置の提供を目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の触媒の浄化率検
出装置は、次の技術的手段を採用した。触媒の浄化率検
出装置は、排気ガスの浄化を行う触媒の上流に設けられ
て、前記触媒による浄化前の空燃比を検出する上流セン
サと、前記触媒の下流に設けられて、前記触媒による浄
化後の空燃比を検出する下流センサと、前記上流センサ
によって排気ガスの空燃比を所定範囲内に制御させた時
の前記下流センサの出力値の変動幅から前記触媒の浄化
率を検出する検出手段とを備える。そして、前記下流セ
ンサは、出力の応答時間を所定程度に遅らせて設けられ
ている。
【0006】
【発明の作用】下流センサの応答時間が遅らせて設けら
れたことにより、触媒の浄化率が低下して、触媒の下流
の空燃比が変動しても、下流センサの出力変化は空燃比
変化に素早く追従せず、触媒の下流における空燃比の変
動幅の増大に応じて、下流センサの出力の変動幅が大き
くなる。
【0007】
【発明の効果】本発明の浄化率検出装置は、上記の作用
で示したように、触媒の下流の空燃比の変動幅の増大に
応じて、下流センサの出力の変動幅が大きくなるため、
触媒の浄化率を、従来に比較して低い浄化率まで検出す
ることができる。
【0008】
【実施例】次に、本発明の触媒の浄化率検出装置を、図
に示す一実施例に基づき説明する。 〔実施例の構成〕図1ないし図14は本発明の実施例を
示すもので、図1は触媒の下流センサを用いた触媒の浄
化率検出装置の概略図を示す。エンジン1の排気ガス通
路2には、排気ガスを浄化する三元触媒3が配置されて
いる。この三元触媒3は、Pt、Rhなどの酸化、還元
触媒を担持した周知のもので、その構造もハニカムなど
のモノリス型、もしくはペレット形、円筒形、球形など
の粒子型を使用した周知のものである。また、本実施例
では、三元触媒3の周囲に触媒加熱用の電気ヒータ4を
備える。この電気ヒータ4は、三元触媒3の浄化率を任
意に調節するために実験用として設けられたもので、使
用した三元触媒3自体は、12万km走行相当に劣化し
たものを使用した。なお、図1中の符号5は、三元触媒
3の温度を検出する温度センサで、後述する実験時に、
三元触媒3の温度を検出し、予め求めておいた触媒浄化
率対温度の関係を用いて温度から三元触媒3の浄化率を
求めるためのものである。
【0009】この三元触媒3は、理論空燃比でエンジン
1の燃焼が行われる際に、最大の排気浄化を行うことが
できる。このため、エンジン1には、空燃比を理論空燃
比に制御するための制御装置6が設けられている。エン
ジン1に供給される燃料の噴射量は、周知のように、ア
クセル開度などの車両運転状態に応じて決定される。そ
して、制御装置6は、エンジン1に燃料を噴射する燃料
噴射手段7を制御することによって、エンジン1の出力
制御および空燃比制御を行うもので、加速時や、登坂走
行時、暖気運転時に空燃比をリッチ制御し、エンジンブ
レーキを使用する際に空燃比をリーン制御し、車両の安
定走行時に空燃比を理論空燃比(λ=1)に制御する。
エンジン1の空燃比を検出する手段として、三元触媒3
の上流の排気ガス通路2に、三元触媒3で排気浄化され
る前の排気ガスの酸素濃度を検出する上流センサ8を備
える。この上流センサ8は、排気ガス中の酸素濃度を検
出する周知の構造の空燃比センサで、排気ガスの酸素濃
度の変化に応じて素早く出力が変化する。例えば、排気
ガス中がリッチであれば、約1Vの出力を発生し、逆に
リーンであれば、約0Vの出力を発生する。そして、制
御装置6は、上流センサ8の出力が所定の判定値よりも
高い(リッチ)と、燃料噴射量を絞って空燃比をリーン
に移行させ、逆に上流センサ8の出力が所定の判定値よ
りも低い(リーン)と、燃料噴射量を増やして空燃比を
リッチに移行させる。この制御装置6の空燃比制御によ
り、安定走行時には、エンジン1の空燃比が、リッチと
リーンとを速い周期(例えば0.8〜2Hzほど)で繰
り返し、平均空燃比が理論空燃比に制御される。
【0010】本実施例には、三元触媒3の浄化率を検出
して、三元触媒3の交換時期を0Kモニターなどの表示
手段9によって乗員に知らせる浄化率検出手段9aが設
けられている。三元触媒3の浄化率を検出するために、
三元触媒3の下流の排気ガス通路2には、三元触媒3を
通過した排気ガス中の酸素濃度を検出する下流センサ1
0を備える。そして,この浄化率検出手段9aは、下流
センサ10の出力値の変動幅から三元触媒3の浄化率を
検出し、その浄化率が所定浄化率以下に低下した際、そ
の旨を表示手段9に表示する。下流センサ10は、チタ
ニア酸素センサやジルコニア酸素センサを用いた空燃比
センサで、三元触媒3の上流に設けられる上流センサ8
に比較して、排気ガス中の酸素濃度が変化してから、出
力が変化するまでの応答時間が、所定程度(例えば上流
センサ8の応答速度の1.3倍以上)遅らせて設けられ
ている。
【0011】上流センサ8および下流センサ10の応答
時間の測定方法を、図2に示す測定装置11と図3に示
すグラフを用いて説明する。排気ガスがリッチ状態で、
時間t1 で空燃比をリーンに反転させ、上流センサ8ま
たは下流センサ10の出力電圧の1Vが、変化幅の中心
値である0.5Vに達するまでの応答時間をTrsと
し、排気ガスがリーン状態で、時間t2 で空燃比をリッ
チに反転させた場合、上流センサ8または下流センサ1
0の出力電圧の0Vが、変化幅の中心値である0.5V
に達するまでの応答時間をTlsとする。なお、本実施
例に示す反応時間は、流入ガス量を変化させた時間か
ら、排気ガスが上流センサ8または下流センサ10に到
達するまでのガスの置換時間を差し引いている。なお、
測定装置11は、空燃比を切り替えるために実験的に用
いたもので、メインガス通路12とメインエアー通路1
3から送られる調節されたプロパンガスと燃焼用空気と
で理論空燃比の燃焼を行い、その排気ガスを上流センサ
8または下流センサ10へ導く。この時、排気ガスの温
度は350℃、上流センサ8または下流センサ10の温
度はセンサ内のヒータによって650℃に設定した。そ
して、バイパスエアー通路14とバイパスガス通路15
とから供給される過剰空気と過剰ガスとを交互に切り替
えて供給することで、排気ガスの空燃比がリッチ(λ=
0.9)とリーン(λ=1.1)とに交互に切り替えら
れる。そして、排気ガス通路2に取り付けられた上流セ
ンサ8または下流センサ10の出力電圧の変化状態を測
定するようにしたものである。
【0012】次に、上流センサ8および下流センサ10
の構造の一例を説明する。上流センサ8および下流セン
サ10は、構造は基本的に同じで、図15の部分破断さ
れた空燃比センサに示されるように、アルミナを主成分
とした2枚のセラミック基板101、102を接合一体
化したものである。一方のセラミック基板101上に
は、3本の白金リード線103、104、105に接続
される3つの端子106、107、108、この端子に
それぞれ接続される2つの検出用電極109、110、
ヒータ用パターン111が形成されている。そして、こ
の一方のセラミック基板101のパターンが配された面
に、窓部112を有する他方のセラミック基板102が
積層一体化され、窓部112内には、TiOを主成分と
する感ガス層113が形成されている。なお、この感ガ
ス層113と一方のセラミック基板101との間には、
感ガス層113の剥離を防ぐ球形造粒粒子が介在してい
る。また、感ガス層113には、Pt、Rhなどの貴金
属触媒が含有されている。さらに、この感ガス層113
の外表面には、例えばアルミナによるオーバーコート層
114が形成されている。
【0013】下流センサ10の応答時間を遅らせる方法
として、例えば次の方法が考えられる。 a)下流センサ10の排気ガスに反応する感ガス層11
3、またはこの感ガス層113を保護するオーバーコー
ト層114、あるいはその両方に、Rh、Pt等の酸
化、還元触媒、あるいはCeO2 等の酸素吸蔵物質を添
加することで、応答時間を遅らせる。図4および図5
に、チタニアによる感ガス層113とオーバーコート層
114の厚みを400μm(感ガス層200μm、オー
バーコート層200μm)に統一したチタニア酸素セン
サの感ガス層113とオーバーコート層114の両方に
Rhを一様に添加した場合における、感ガス層113に
おける添加量と応答時間の遅れの関係を示す。なお、図
4の反応時間は、リッチ状態からリーンへ反転させた際
の下流センサ10の出力電圧の1Vが、変化幅の中心値
である0.5Vに達するまでの時間Trsを示し、図5
の反応時間は、リーン状態からリッチへ反転させた際の
下流センサ10の出力電圧の0Vが、変化幅の中心値で
ある0.5Vに達するまでの時間Tlsを示す。 b)下流センサ10の感ガス層113、またはオーバー
コート層114、あるいはその両方を、厚く設けること
で、応答時間を遅らせる。図6および図7に、感ガス層
113とオーバーコート層114の両方にRhを一様に
添加し、その際、感ガス層113における添加量が5.
0mol%で厚みを感ガス層113とオーバーコート層
114とで同様に増加した場合における、厚みの増加量
と応答時間の遅れの関係を示す。なお、図6の反応時間
は、リッチ状態からリーンへ反転させた際の下流センサ
10の出力電圧の1Vが、変化幅の中心値である0.5
Vに達するまでの時間Trsを示し、図7の反応時間
は、リーン状態からリッチへ反転させた際の下流センサ
10の出力電圧の0Vが、変化幅の中心値である0.5
Vに達するまでの時間Tlsを示す。 c)下流センサ10の感ガス層113、またはオーバー
コート層114、あるいはその両方の、平均気孔径を小
さく設けることにより、応答時間を遅らせる。図8およ
び図9に、感ガス層113とオーバーコート層114の
両方にRhを一様に添加し、その際、感ガス層113に
おける添加量が4.0mol%で、かつ感ガス層113
とオーバーコート層114との厚みがそれぞれ200μ
mでオーバーコート層114の平均気孔径を小さくした
場合における、平均気孔径と応答時間の遅れの関係を示
す。なお、図8の反応時間は、リッチ状態からリーンへ
反転させた際の下流センサ10の出力電圧の1Vが、変
化幅の中心値である0.5Vに達するまでの時間Trs
を示し、図9の反応時間は、リーン状態からリッチへ反
転させた際の下流センサ10の出力電圧の0Vが、変化
幅の中心値である0.5Vに達するまでの時間Tlsを
示す。 d)下流センサ10の検出部を覆う保護カバーにおけ
る、検出部と排気ガスとを連通する開口部の開口率を小
さく設けることにより、応答時間を遅らせる。 e)下流センサ10の保護カバーにおける、検出部と排
気ガスとを連通する開口部との距離を長くすることによ
り、応答時間を遅らせる。図10および図11に、保護
カバーの開口部と検出部との距離と、応答時間の遅れと
の関係を示す。なお、図10の反応時間は、リッチ状態
からリーンへ反転させた際の下流センサ10の出力電圧
の1Vが、変化幅の中心値である0.5Vに達するまで
の時間Trsを示し、図11の反応時間は、リーン状態
からリッチへ反転させた際の下流センサ10の出力電圧
の0Vが、変化幅の中心値である0.5Vに達するまで
の時間Tlsを示す。 f)下流センサ10の保護カバーにおける、素子部を内
包する容積を大きく設けることにより、応答時間を遅ら
せる。上記、a)〜f)を2つ以上組み合わせると、さ
らに応答性を遅くすることができる。
【0014】〔実験例〕次に、応答時間を遅らせた第
1、第2、第3実施例品と、従来品と比較した実験を用
いて、本発明の効果を説明する。なお、実験には、図2
の測定装置11を用いて行った。
【0015】この実験に用いられる第1、第2、第3実
施例品および従来品の製造工程を簡単に説明する。ま
ず、従来品の製造工程を図16から図20を用いて説明
する。 1)アルミナ92w%、マグネシア3w%、焼結助剤
(シリカ、カルシア等)5w%をポットミルにて20時
間混合する。この混合物に有機バインダーとしてポリビ
ニルプチラール12w%、フタル酸ジブチル4w%を添
加し、溶剤としてメチルエチルケトン、トルエン等を加
える。そして、ドクターブレート法によりセラミック基
板用のグリーンシートを形成する。なお、一方のグリー
ンシートの形状は、47.8×4.0×0.8(m
m)、他方のグリーンシートの形状は、47.8×4.
0×0.26(mm)である。そして、他方のグリーン
シートには、窓部112を形成するための3.05×
2.0(mm)の開口が形成される。 2)白金黒とスポンジ状白金とを2:1の比率に調合
し、他に上記1)で用いたグリーンシートの材料混合物
を10w%添加し、ブチルカルビトール、トルエンなど
の溶剤を加えて、電極用ペーストを作成する。 3)上記2)の電極用ペーストを用い厚膜印刷により、
一方のグリーンシートの表面に電極パターンを形成する
(図16参照)。 4)次に、印刷された電極パターンの3つの端子10
6、107、108に、直径0.2mmの白金リード線
103、104、105をそれぞれ接続する(図17参
照)。 5)次いで、一方のグリーンシートの電極パターンが印
刷された側の面に、他方のグリーンシートを積層して熱
圧着し、積層体を形成する。このとき、他方のグリーン
シートの窓部112内には、2つの検出用電極109、
110の端が露出する(図18参照)。この窓部112
内に、1)で調整したグリーンシートと同一の材料から
なる80〜150メッシュの球形造粒粒子(2次粒子)
を分散付着させ、上記積層体を1500℃で大気とほぼ
同一雰囲気中にて2時間焼結し、2つのセラミック基板
101、102を一体化する。 6)次に、窓部112内に、TiO2 を主成分とする感
ガス性の金属酸化物を充填する。この金属酸化物は、ま
ずTiO2 ペーストを調整する。すなわち、大気中で1
200℃で1時間仮焼きした平均粒径1.2μmのTi
O2 粉末100重量部に対して、バインダーとして3w
%のエチルセルロースを2重量部だけ添加し、これらを
プチカルピトール(2−(2−プトキシエトキシ)エタ
ノールの商品名)中で混合し、300ポイズの粘度にし
てTiO2 ペーストを調整する。そして、このTiO2
ペーストを窓部112内の検出用電極109、110上
に、約200μmの厚さに塗布して、その後大気中12
00℃で2時間焼結し、感ガス層113を形成する(図
19参照)。 7)次に、感ガス層113に触媒を担持する。これは、
Pt:Rh=10:1に調整された塩化白金酸と塩化ロ
ジウム酸の混合水溶液(総触媒量220g/l)を1.
8μl感ガス層113に滴下して、大気中600℃にて
1時間加熱分解し、触媒を感ガス層113に均一に分散
担持させる。 8)次に、感ガス層113の上に、オーバーコート層1
14のための平均粒径3μmのAl2 O3 からなるペー
ストを約200μmの厚さに塗布した後、大気中120
0℃で1時間焼成する。以上の工程によって、従来品が
形成される(図20参照)。なお、従来品は、感ガス層
113のRhの添加量が0.5mol%、オーバーコー
ト層114の気孔径が約3.0μmのものを用いた。
【0016】第1実施例品は、オーバーコート層114
の気孔径を0.2μm(アルミナ粒径約1μm)とし、
上記工程7)、8)を従来品と同様に実施した後、さら
にオーバーコート層114の上から塩化ロジウム水溶液
を滴下し、H2 炉中にて150℃で2時間処理した後、
600℃大気中にて1時間加熱を行った。これにより、
得られた感ガス層113のRhは、1.5mol%であ
った。第2実施例品は、オーバーコート層114の気孔
径を1.0μm(アルミナ粒径約1.5μm)とし、塩
化ロジウム水溶液の濃度を濃くして感ガス層113のR
hを4.0mol%とした他は第1実施例品と同様に作
成した。第3実施例品は、オーバーコート層114の厚
みを300μmとし、感ガス層113のRhを4.0m
ol%とした他は第1実施例品と同様に作成した。な
お、第1、第2、第3実施例品は、オーバーコート層1
14にもRhが含有されている。上記従来品、および第
1、第2、第3実施例品の違いを次の表1に示す。
【表1】
【0017】次に、実験結果を示す。第1実施例品の応
答時間は、リッチ状態からリーンへ反転させた際、出力
電圧の1Vが、変化幅の中心値である0.5Vに達する
までの時間Trsが520msで、リーン状態からリッ
チへ反転させた際、出力電圧の0Vが、変化幅の中心値
である0.5Vに達するまでの時間Tlsが260ms
である。第2実施例品の応答時間は、リッチ状態からリ
ーンへ反転させた際、出力電圧の1Vが、変化幅の中心
値である0.5Vに達するまでの時間Trsが650m
sで、リーン状態からリッチへ反転させた際、出力電圧
の0Vが、変化幅の中心値である0.5Vに達するまで
の時間Tlsが350msである。第3実施例品の応答
時間は、リッチ状態からリーンへ反転させた際、出力電
圧の1Vが、変化幅の中心値である0.5Vに達するま
での時間Trsが1000msで、リーン状態からリッ
チへ反転させた際、出力電圧の0Vが、変化幅の中心値
である0.5Vに達するまでの時間Tlsが470ms
である。また、従来品の応答時間は、リッチ状態からリ
ーンへ反転させた際、出力電圧の1Vが、変化幅の中心
値である0.5Vに達するまでの時間Trsが400m
sで、リーン状態からリッチへ反転させた際、出力電圧
の0Vが、変化幅の中心値である0.5Vに達するまで
の時間Tlsが200msである。
【0018】図12に、上記第1実施例品(実線A参
照)、第2実施例品(実線B参照)、第3実施例品(実
線C参照)、従来品(破線D参照)における三元触媒3
の平均浄化率と、出力電圧の出力変動幅との関係を示
す。この実験では、電気ヒータ4によって、三元触媒3
の温度を変化させることによって、三元触媒3の平均浄
化率を20〜90%の範囲で変化させ、その時の酸素セ
ンサの出力変動値を測定したものである。このグラフに
示されるように、従来品は、浄化率が70%以下に低下
すると、一律的に出力電圧の出力変動幅が最大となり、
結果的に浄化率70%以下を検出することができなかっ
た。しかるに、応答時間を遅らせた第1実施例品では出
力変動幅が最大となる浄化率50%まで検出することが
でき、第2実施例品では浄化率20%近くまで検出する
ことができ、第3実施例品では浄化率が0%まで検出す
ることができる。なお、図13は、三元触媒3の平均浄
化率が90%の時における、リッチ状態からリーンへ反
転させた際、出力電圧の1Vが、変化幅の中心値である
0.5Vに達するまでの時間Trsと、下流センサ10
の出力変動幅との関係を示したグラフである。また、図
14は、三元触媒3の平均浄化率が90%の時におけ
る、リーン状態からリッチへ反転させた際、出力電圧の
0Vが、変化幅の中心値である0.5Vに達するまでの
時間Tlsと、下流センサ10の出力変動幅との関係を
示したグラフである。
【0019】〔実施例の効果〕本実施例では、上記に示
したように、下流センサ10の応答時間を遅らせること
により、三元触媒3の下流の空燃比幅の増大に比例し
て、下流センサ10の出力変動幅が大きくなる。このた
め、三元触媒3の浄化率を、従来100〜70%の範囲
までしか検出することができなかったが、本発明によっ
て、70%よりも低い浄化率までも検出することができ
る。
【0020】〔変形例〕上記の実施例に開示した数値や
材質等は、実施例の理解を容易にするための一例であっ
て、本発明が実施例に記載された数値や材質等に限定さ
れるものではなく、例えばジルコニア固体電解質型空燃
比センサ、限界電流型空燃比センサ、ポンピング電流型
空燃比センサなど各種の空燃比センサにも適用できる。
また、本実施例では、触媒の下流の空燃比センサの出力
変動によって、触媒の浄化率を検出した例を示したが、
触媒上流の空燃比センサとの比較によって触媒の浄化率
を検出しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】触媒の浄化率検出装置の概略図である。
【図2】空燃比センサの応答時間を測定する測定装置の
概略図である。
【図3】空燃比センサの応答時間を表すグラフである。
【図4】Rh含有量と応答時間(Trs)との関係を示
すグラフである。
【図5】Rh含有量と応答時間(Tls)との関係を示
すグラフである。
【図6】素子厚みと出力低下速度との関係を示すグラフ
である。
【図7】素子厚みと出力上昇速度との関係を示すグラフ
である。
【図8】気孔径と出力低下速度との関係を示すグラフで
ある。
【図9】気孔径と出力上昇速度との関係を示すグラフで
ある。
【図10】保護カバーの形状と出力低下速度との関係を
示すグラフである。
【図11】保護カバーの形状と出力上昇速度との関係を
示すグラフである。
【図12】浄化率とセンサ出力の変動値との関係を示す
グラフである。
【図13】出力の低下速度とセンサ出力の変動値との関
係を示すグラフである。
【図14】出力の上昇速度とセンサ出力の変動値との関
係を示すグラフである。
【図15】空燃比センサの部分破断の斜視図である。
【図16】グリーンシートの平面図である。
【図17】グリーンシートの平面図である。
【図18】セラミック積層板の平面図である。
【図19】セラミック積層板の断面図である。
【図20】セラミック積層板の断面図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 排気ガス通路 3 三元触媒 6 制御装置(検出手段) 8 上流センサ 10 下流センサ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年8月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】本実施例には、三元触媒3の浄化率を検出
して、三元触媒3の交換時期をOKモニターなどの表示
手段9によって乗員に知らせる浄化率検出手段11が設
けられている。三元触媒3の浄化率を検出するために、
三元触媒3の下流の排気ガス通路2には、三元触媒3を
通過した排気ガス中の酸素濃度を検出する下流センサ1
0を備える。そして、この浄化率検出手段11は、下流
センサ10の出力値の変動幅から三元触媒3の浄化率を
検出し、その浄化率が所定浄化率以下に低下した際、そ
の旨を表示手段9に表示する。下流センサ10は、チタ
ニア酸素センサやジルコニア酸素センサを用いた空燃比
センサで、三元触媒3の上流に設けられる上流センサ8
に比較して、排気ガス中の酸素濃度が変化してから、出
力が変化するまでの応答時間が、所定程度(例えば上流
センサ8の応答速度の1.3倍以上)遅らせて設けられ
ている。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年9月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】本実施例には、三元触媒3の浄化率を検出
して、三元触媒3の交換時期をOKモニターなどの表示
手段9によって乗員に知らせる浄化率検出手段9aが設
けられている。三元触媒3の浄化率を検出するために、
三元触媒3の下流の排気ガス通路2には、三元触媒3を
通過した排気ガス中の酸素濃度を検出する下流センサ1
0を備える。そして、この浄化率検出手段9aは、下流
センサ10の出力値の変動幅から三元触媒3の浄化率を
検出し、その浄化率が所定浄化率以下に低下した際、そ
の旨を表示手段9に表示する。下流センサ10は、チタ
ニア酸素センサやジルコニア酸素センサを用いた空燃比
センサで、三元触媒3の上流に設けられる上流センサ8
に比較して、排気ガス中の酸素濃度が変化してから、出
力が変化するまでの応答時間が、所定程度(例えば上流
センサ8の応答速度の1.3倍以上)遅らせて設けられ
ている。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年9月1日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02D 45/00 368 G 7536−3G

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気ガスの浄化を行う触媒の上流に設け
    られて、前記触媒による浄化前の空燃比を検出する上流
    センサと、 前記触媒の下流に設けられて、前記触媒による浄化後の
    空燃比を検出する下流センサと、 前記上流センサによって排気ガスの空燃比を所定範囲内
    に制御させた時の前記下流センサの出力値の変動幅から
    前記触媒の浄化率を検出する検出手段とを備えた触媒の
    浄化率検出装置において、 前記下流センサは、出力の応答時間が所定程度に遅らせ
    て設けられたことを特徴とする触媒の浄化率検出装置。
  2. 【請求項2】 排気ガスを燃料希薄域から燃料過濃域へ
    変化させた際、前記下流センサの出力値が出力の変化幅
    の中心値に達するまでの時間(Tls)は、前記上流セン
    サの出力値が出力の変化幅の中心値に達するまでの時間
    (Tls)の1.3倍である、請求項1の触媒の浄化率検
    出装置。
  3. 【請求項3】 前記触媒の浄化率が90%の時、前記下
    流センサの出力変動幅が、最大出力変動幅の30%以内
    である、請求項1または請求項2の触媒の浄化率検出装
    置。
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