JP2000055854A - ガスセンサ - Google Patents

ガスセンサ

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JP2000055854A
JP2000055854A JP10226917A JP22691798A JP2000055854A JP 2000055854 A JP2000055854 A JP 2000055854A JP 10226917 A JP10226917 A JP 10226917A JP 22691798 A JP22691798 A JP 22691798A JP 2000055854 A JP2000055854 A JP 2000055854A
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Toshihiro Fuma
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 酸化物半導体の抵抗値変化のオーバーシュー
トを抑制して、良好な応答性を呈するガスセンサを提供
すること。 【解決手段】 ガスセンサ1は、セラミック基板3の上
面に一対の対向電極5を形成し、更にその上面に、雰囲
気中のガス濃度に応じて抵抗値が変化する酸化物半導体
7を積層した構造となっている。また、酸化物半導体7
の表面を含むセラミック基板3の全周には、雰囲気から
酸化物半導体7に至るガスの拡散を制御する拡散制御層
9が設けられている。拡散制御層9が上記ガスの拡散を
適切な速度に制御するため、SnO2 のように感度が優
れた物質を酸化物半導体7として使用しても、抵抗値変
化のオーバーシュートを良好に抑制することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、雰囲気中のガス濃
度を検出するガスセンサに関し、詳しくは、ガス濃度に
応じて抵抗値が変化する酸化物半導体を用いて上記ガス
濃度を検出するガスセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、表面に少なくとも一対の電極
が設けられたセラミック基板と、上記電極に接触するよ
うに上記セラミック基板上に設けられ、ガス濃度に応じ
て抵抗値が変化する酸化物半導体と、を備えたガスセン
サが考えられている。この種のガスセンサでは、酸化物
半導体の抵抗値がガス濃度に応じて変化するので、上記
電極間に通電することによって雰囲気中のガス濃度に応
じた信号が出力される。
【0003】そこで、例えば内燃機関の排気系にこの種
のガスセンサを設け、排ガス中の炭化水素,窒素酸化
物,CO,H2 ,NH3 ,SO2 ,O2 等のガス濃度を
検出することが考えられている。また、近年、上記酸化
物半導体としては、ガス濃度の変化に対する感度が優れ
たものが、種々提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、酸化物半導
体の感度が優れていると、ガス濃度が変化したときに上
記抵抗値の変化にオーバーシュートが発生する可能性が
ある。この場合、ガスセンサの出力が安定するまで時間
を要し、ガスセンサの応答性を充分に向上させることが
できない。また、例えば、内燃機関の排気系にガスセン
サを設けた場合で排ガスの流速が大きい場合等のよう
に、雰囲気のガス濃度変化が激しい場合には、通常の感
度であっても酸化物半導体の抵抗値がオーバーシュート
する可能性がある。従って、この抵抗値のオーバーシュ
ートを解消しない限り、ガスセンサの応答性向上には限
界があった。
【0005】そこで、本発明は、酸化物半導体の抵抗値
変化のオーバーシュートを抑制して、良好な応答性を呈
するガスセンサを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記目的
を達するためになされた請求項1記載の発明は、表面に
少なくとも一対の電極が設けられたセラミック基板と、
上記電極に接触するように上記セラミック基板上に設け
られ、ガス濃度に応じて抵抗値が変化する酸化物半導体
と、を備えたガスセンサであって、上記酸化物半導体の
表面に、雰囲気から上記酸化物半導体に至るガスの拡散
を制御する拡散制御層を、設けたことを特徴とする。
【0007】このように構成された本発明では、酸化物
半導体の表面に設けられた拡散制御層が、雰囲気から上
記酸化物半導体に至るガスの拡散を制御する。このた
め、酸化物半導体を雰囲気に直接曝した場合に比べて、
酸化物半導体表面のガスの吸脱着速度が緩和され、抵抗
値変化に反映される。すると、この吸脱着速度の緩和に
よって上記抵抗値変化のオーバーシュートが抑制され、
ガスセンサの応答性が向上する。
【0008】従って、本発明のガスセンサでは、酸化物
半導体の抵抗値変化のオーバーシュートを抑制して、そ
の応答性を良好に向上させることができる。請求項2記
載の発明は、請求項1記載の構成に加え、上記拡散制御
層が、雰囲気から上記酸化物半導体に至るガスの拡散
を、上記酸化物半導体の抵抗値変化のオーバーシュート
を防止するのに必要かつ充分な速度に制御することを特
徴とする。
【0009】雰囲気から酸化物半導体に至るガスの拡散
速度を緩和し過ぎると、酸化物半導体の抵抗値は積分曲
線状になまされた変化を示し、ガスセンサの応答性は却
って低下し、また、高濃度領域でガス感度が低下する場
合がある。そこで、本発明では、拡散制御層が、雰囲気
から酸化物半導体に至るガスの拡散を、酸化物半導体の
抵抗値変化のオーバーシュートを防止するのに必要かつ
充分な速度に制御するようにしている。このため、上記
抵抗値変化は、オーバーシュートすることもなく、なま
され過ぎることもない。
【0010】従って、本発明のガスセンサでは、請求項
1記載の発明の効果に加えて、応答性を一層良好に向上
させることができるといった効果が生じる。請求項3記
載の発明は、請求項1または2記載の構成に加え、上記
拡散制御層が、絶縁材料の粒子を上記酸化物半導体の表
面に溶射して形成されたことを特徴とする。
【0011】絶縁材料の粒子を酸化物半導体の表面に溶
射すると、その粒子の表面部分が溶融した状態で各粒子
がくっつき合い、多孔質の層を容易に形成することがで
きる。そして、このように形成された多孔質の層は、ガ
スの拡散を制御する拡散制御層として良好に機能する。
また、この場合、溶射を行う時間(層の厚さに対応)や
絶縁材料の粒子の粒径を調整することにより、ガスの拡
散速度も容易に調整することができる。このため、請求
項2記載の要件を満たすのも容易となる。
【0012】従って、本発明のガスセンサでは、請求項
1または2記載の発明の効果に加えて、一層容易に製造
することができるといった効果が生じる。請求項4記載
の発明は、請求項3記載の構成に加え、上記溶射によっ
て形成された上記拡散制御層の厚さが0.1〜0.3m
mであることを特徴とする。
【0013】請求項3記載の発明のように、拡散制御層
を絶縁材料の粒子の溶射によって形成する場合、その拡
散制御層の厚さが0.1mm未満であると充分に上記オ
ーバーシュートを抑制することができない。また、拡散
制御層の厚さが0.3mmを越えると、酸化物半導体の
抵抗値の変化がなまされ過ぎて、却って応答性が低下す
る。そこで、本発明では、上記拡散制御層の厚さを、
0.1〜0.3mmとしている。このため、酸化半導体
の抵抗値の変化は、オーバーシュートすることもなく、
なまされ過ぎることもない。
【0014】従って、本発明のガスセンサでは、請求項
3記載の発明の効果に加えて、応答性を一層良好に向上
させることができるといった効果が生じる。なお、上記
拡散制御層の厚さは、望ましくは0.12mm以上、よ
り望ましくは0.15mm以上とするとよい。この場
合、上記オーバーシュートの発生を一層確実に防止し
て、ガスセンサの応答性をより一層向上させることがで
きる。
【0015】請求項5記載の発明は、請求項3または4
記載の構成に加え、上記拡散制御層が、上記酸化物半導
体の表面を含む上記セラミック基板全周に上記粒子を溶
射して形成されたことを特徴とする。本発明では、拡散
制御層を、酸化物半導体の表面を含むセラミック基板全
周に上記粒子を溶射して形成している。このため、酸化
物半導体を設けた後のセラミック基板を回転させながら
上記溶射を行う等して、一層均一な拡散制御層を、極め
て容易に形成することができる。
【0016】従って、本発明のガスセンサでは、請求項
3または4記載の発明の効果に加えて、特性を一層安定
化して一層良好に応答性を向上させると共に、一層容易
に製造することができるといった効果が生じる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を図面
に基づき説明する。図1は、本発明が適用されたガスセ
ンサ1の構成を表す斜視図であり、図2は、そのA−A
線断面図である。なお、このガスセンサ1は、図示しな
いハウジング内に固定された上で、内燃機関の排気管等
に設けられる検出装置に装着されるものである。
【0018】図1に示すように、ガスセンサ1は、長尺
の直方体状に形成されたセラミック基板3の上面に一対
の対向電極5を長手方向に沿って平行に形成し、更にそ
の上面先端部に、雰囲気中のガス濃度に応じて抵抗値が
変化する酸化物半導体7を積層した構造となっている。
また、酸化物半導体7が積層された部分の近傍から先端
に至るセラミック基板3の全周には、雰囲気から酸化物
半導体7に至るガスの拡散を制御する拡散制御層9が設
けられている。更に、セラミック基板3内には、図2に
示すように、酸化物半導体7を加熱して活性化させるた
めのヒータ電極11が形成されている。
【0019】次に、このガスセンサ1の作製手順につい
て説明する。 .先ず、セラミック基板3の素となる2枚のグリーン
シートを、以下に述べる手順で作製する。すなわち、ア
ルミナ92wt%、マグネシア3wt%、及び焼結助剤
(シリカ、カルシア等)5wt%をポットミルにて20
時間混合し、その混合物に有機バインダとしてポリビニ
ールブチラール12wt%、フタル酸ジブチル4wt%
を添加し、溶剤としてメチルエチルケトン、トルエン等
を加え、更に、ポットミルで15時間混合してスラリと
し、ドクターブレード法でシート化するといった手順で
2枚のグリーンシートを作製する。 .次に、1枚のグリーンシートの表面に白金ペースト
を厚膜印刷することにより、ヒータ電極11となる発熱
抵抗電極層を形成する。なお、白金ペーストは、白金黒
とスポンジ状白金とを2:1の比率に調合し、他に上記
で用いたグリーンシートの材料混合物を10wt%添
加し、ブチルカルビトール、エトセル等の溶剤を加えて
ペースト化するといった手順で作製できる。 .このようにグリーンシートに発熱抵抗電極層が印刷
されると、今度はその印刷面に前述のもう1枚のグリー
ンシートを積層する。このようにして積層された2枚の
グリーンシートは、後述の焼成()によって一体化
し、ヒータ電極11を内蔵したセラミック基板3とな
る。 .上記2枚目のグリーンシートの表面には、対向電極
5となる白金ペーストのパターンをスクリーン印刷し、
溶剤及び有機バインダの成分を炭化させて樹脂抜きを行
った後、更に大気とほぼ同一雰囲気にて1550±20
℃で2時間焼成し、セラミック焼結体を作製する。 .続いて、このセラミック焼結体を大気中で炉冷した
後、対向電極5の先端を含むセラミック基板3表面に、
SnO2 を主成分とする酸化物半導体のペーストをスク
リーン印刷し、これを1100℃で1時間焼成すること
により、酸化物半導体7を形成する。 .最後に、このセラミック焼結体を、長手方向に沿っ
た回転軸を中心に回転させながらスピネル粉末を溶射
し、厚さ約0.15mmの拡散制御層9を形成する。な
お、スピネル粉末の詳細は次の通りである。
【0020】 以上のようにして、ガスセンサ1が作製される。本願出
願人は、にて形成された拡散制御層9の構成を調査す
るため、ガスセンサ1の断面SEM写真を撮影した。図
3(A)は、セラミック基板3と拡散制御層9との境界
部分近傍を撮影したSEM写真である。上下に伸びる白
い直線状に見えるのが両者の境界で、その右側がセラミ
ック基板3、左側が拡散制御層9である。この写真から
判るように、拡散制御層9はセラミック基板3に比べて
内部構造が粗く、多孔質となっていることが判る。ま
た、拡散制御層9を更に拡大して撮影した図3(B)の
SEM写真からは、矢印Bで示したように、拡散制御層
9に多数の気孔が存在することが判る。
【0021】これは、スピネル粉末を上記セラミック焼
結体の表面に溶射すると、その粒子の表面部分が溶融し
た状態で各粒子がくっつき合い、多孔質が容易に形成さ
れるためと考えられる。この構造によって、拡散制御層
9は、雰囲気から酸化物半導体7に至るガスの拡散を制
御する。このため、SnO2 のように感度が優れた物質
を酸化物半導体7として使用しても、抵抗値変化のオー
バーシュートを良好に抑制することができる。次に、こ
の効果を検証するため、実際の内燃機関にガスセンサ1
を装着して評価を行った。
【0022】先ず、評価のための実験装置について、図
4を用いて説明する。実験では、4WDの自動車に実際
に搭載されている2.7Lのディーゼルエンジン31を
使用し、そのディーゼルエンジン31から排気管33を
経てサイレンサ35に至る経路内に、ガスセンサ1を装
着した。また、ガスセンサ1の上流の排気管33には、
CA熱電対41を装着して排ガスの温度を測定すると共
に、プロピレン(C36 )を周知のマスフローコント
ローラ(図示せず)を介して、一定濃度のプロピレンを
供給し、そのときのHC濃度をガスセンサ1により検出
した。また、排気管33にはガスセンサ1とほぼ同じ位
置に分析計43を接続し、この分析計43によってもH
C濃度を検出した。
【0023】排気管33内のガス流速を10m/sec以
上とし、排気管33に供給するプロピレンの濃度を変更
しながら実験を繰り返した場合の、センサ出力の変化を
図5に示す。なお、図5のチャートでは、センサ出力に
7個のピークが存在するが、各時点におけるHC濃度
は、順に150,300,600,900,1200,
1500,1800,ppmCであった。
【0024】図5(A)は、拡散制御層9を全く設けな
かった比較例のセンサ出力の変化を表している。この場
合、酸化物半導体7が排気管33内の雰囲気に直接曝さ
れる。このため、図5(A)に示すように、センサ出力
にオーバーシュートが発生し、その出力が安定するまで
に時間を要し、結果として応答性を充分に向上させるこ
とができなかった。但し、分析計43よりは優れた応答
性を呈した。
【0025】図5(B)は、約0.15mmの拡散制御
層9を設けた本実施の形態におけるセンサ出力の変化を
表している。この場合、雰囲気から酸化物半導体7に至
るガス(プロピレン)の拡散が、上記オーバーシュート
を防止するのに必要かつ充分な速度に制御される。この
ため、図5(B)に示すように、センサ出力にオーバー
シュートが発生せず、応答性を良好に向上させることが
できた。
【0026】図5(C)は、前述の溶射によって約0.
35mmの拡散制御層9を設けた比較例のセンサ出力の
変化を表している。この場合、雰囲気から酸化物半導体
7に至るガス(プロピレン)の拡散が緩和され過ぎ、セ
ンサ出力が積分曲線状になまされた。このため、図5
(B)の場合に比べて、応答性は却って低下し、高濃度
域でガス感度が低下した。
【0027】以上説明したように、本実施の形態のガス
センサ1では、拡散制御層9が、雰囲気から酸化物半導
体7に至るガス(プロピレン)の拡散を、酸化物半導体
7の抵抗値変化のオーバーシュートを防止するのに必要
かつ充分な速度に制御する。このため、センサ出力が、
図5(A)のようにオーバーシュートすることもなく、
図5(C)のようになまされ過ぎることもない。従っ
て、本実施の形態のガスセンサ1では、応答性を極めて
良好に向上させることができる。
【0028】また、ガスセンサ1では、スピネル粉末の
溶射によって拡散制御層9を形成している。このため、
スピネル粉末の粒径や、溶射時間等の溶射条件を調整す
ることにより、雰囲気から酸化物半導体7に至るガスの
拡散を容易に上記速度に制御することができる。従っ
て、ガスセンサ1は、その製造も極めて容易である。
【0029】更に、上記構成を有するスピネル粉末は、
ガスの拡散に対する特性も安定しており、拡散制御層9
の厚さを0.1〜0.3mm(望ましくは0.12〜
0.3mm、より望ましくは0.15mm〜0.3m
m)とすることにより、センサ出力のオーバーシュート
やなまされ過ぎの発生を極めて確実に防止することがで
きる。従って、ガスセンサ1では、個々の特性を安定化
すると共に、応答性をより一層良好に向上させることが
できる。
【0030】なお、本発明は上記実施の形態に何等限定
されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で
種々の形態で実施することができる。例えば、酸化物半
導体7としては、SnO2 の他、ZnO,Fe23
WO3 ,TiO2 ,V25,In2 3 ,CoO,C
uO,MnO2 ,Nb2 5 ,NiO等の酸化物、また
は、これらの酸化物を混合したもの、等が使用でき、金
属元素と酸素元素との構成比は使用条件により、上記構
成比と異なることがある。また、上記実施の形態では対
向電極5を使用しているが、櫛形電極を使用してもよ
く、少なくとも対をなす電極であれば種々の形態の電極
を使用することができる。
【0031】更に、拡散制御層9は、各種スピネル粉末
の他、アルミナ,ジルコニア,マグネシア等を用いて構
成することができる。但し、拡散制御層9を溶射によっ
て形成する場合、その厚さを0.1〜0.3mm(望ま
しくは0.12〜0.3mm、より望ましくは0.15
mm〜0.3mm)とするとよい。厚さを上記値に調整
することにより、センサ出力のオーバーシュートやなま
され過ぎの発生を一層良好に防止することができ、応答
性を一層良好に向上させることができる。
【0032】また更に、本発明は、C36 の他、CH
4 ,C26 ,C38 ,C410,C24 等の炭化
水素、NO,N2 O,NO2 等の窒素酸化物、CO,H
2 ,NH3 ,SO2 ,O2 等の種々のガスを測定するガ
スセンサにも適用することができる。
【0033】更に、上記実施の形態では、拡散制御層9
を、酸化物半導体7の表面を含むセラミック基板3の全
周に形成しているが、酸化物半導体7の表面(例えば、
図1,図2におけるセラミック基板3の上面)だけに形
成してもよい。但し、拡散制御層9をセラミック基板3
の全周に形成する場合、セラミック焼結体を前述のよう
に回転させながら上記溶射を行う等して、均一な拡散制
御層9を極めて容易に形成することができる。従って、
上記実施の形態のガスセンサ1では、特性を一層安定化
して一層良好に応答性を向上させると共に、一層容易に
製造することができる。なお、拡散制御層9は溶射によ
って形成されたものの他にも、酸化物半導体7を全て覆
うものであれば、種々の方法で形成したものを適用する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用されたガスセンサの構成を表す
斜視図である。
【図2】 そのガスセンサの構成を表す断面図である。
【図3】 そのガスセンサの構成を表す断面SEM写真
である。
【図4】 そのガスセンサを評価する実験装置の構成を
表す説明図である。
【図5】 その実験装置による実験結果を表す説明図で
ある。
【符号の説明】
1…ガスセンサ 3…セラミック基板
5…対向電極 7…酸化物半導体 9…拡散制御層
11…ヒータ電極
フロントページの続き (72)発明者 大島 崇文 愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日 本特殊陶業株式会社内 Fターム(参考) 2G046 AA03 AA05 AA07 AA10 AA11 AA13 AA14 BA01 BA09 BB02 BB04 BE03 EA02 EA11 FA01 FB02 FE03 FE09 FE11 FE12 FE15 FE20 FE21 FE24 FE25 FE31 FE38 FE39 FE44 FE45 FE46 FE48 FE49

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に少なくとも一対の電極が設けられ
    たセラミック基板と、 上記電極に接触するように上記セラミック基板上に設け
    られ、ガス濃度に応じて抵抗値が変化する酸化物半導体
    と、 を備えたガスセンサであって、 上記酸化物半導体の表面に、雰囲気から上記酸化物半導
    体に至るガスの拡散を制御する拡散制御層を、 設けたことを特徴とするガスセンサ。
  2. 【請求項2】 上記拡散制御層が、雰囲気から上記酸化
    物半導体に至るガスの拡散を、上記酸化物半導体の抵抗
    値変化のオーバーシュートを防止するのに必要かつ充分
    な速度に制御することを特徴とする請求項1記載のガス
    センサ。
  3. 【請求項3】 上記拡散制御層が、絶縁材料の粒子を上
    記酸化物半導体の表面に溶射して形成されたことを特徴
    とする請求項1または2記載のガスセンサ。
  4. 【請求項4】 上記溶射によって形成された上記拡散制
    御層の厚さが0.1〜0.3mmであることを特徴とす
    る請求項3記載のガスセンサ。
  5. 【請求項5】 上記拡散制御層が、上記酸化物半導体の
    表面を含む上記セラミック基板全周に上記粒子を溶射し
    て形成されたことを特徴とする請求項3または4記載の
    ガスセンサ。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6699376B2 (en) 2000-12-07 2004-03-02 Denso Corporation Gas sensing element and gas sensor
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JP2008512661A (ja) * 2004-09-07 2008-04-24 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング 粒子センサに対するセンサ素子および該センサ素子を作動する方法
WO2018004008A1 (ja) * 2016-06-30 2018-01-04 株式会社Flosfia 酸化物半導体膜及びその製造方法

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